次に添付図面を参照して、本発明による作業員管理システムの実施例を詳細に説明する。たとえば、本発明の作業員管理システム10は、図1に示すように、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)などのVoIP(Voice over Internet Protocol)によって動作して管理者および作業員の電話端末による通話を確立できるVoIP環境12と、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)によって動作して作業員のスケジュールを作業員の位置情報と連携して管理することができるWeb(World Wide Web)環境14とを、分散処理を実現する所定のネットワーク16を介して接続して構成され、VoIP環境12とWeb環境14とを融合してVoIPおよびWebの融合型アプリケーション(Application:AP)ソフトウエアを提供するためのソフトウエアモデル方式を構築するものである。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
本実施例において、VoIP環境12は、VoIPに基づいてインターネット18と接続し、インターネット18を介してIP電話端末26と接続することができる。また、Web環境14は、HTTPに基づいてインターネット20と接続し、インターネット20を介してWeb端末28と接続することができる。
IP電話端末26は、VoIP環境12のプロトコル、たとえばSIPに対応するソフトフォンでよい。また、Web端末28は、Web環境14におけるWebサーバ50と接続して、Web環境14で動作するWeb-APが提供する機能を利用することができるクライアント環境で、たとえばWebブラウザを有するPC(Personal Computer)などの端末でよい。
また、VoIP環境12およびWeb環境14は、携帯キャリア網22を介して携帯電話端末30および32と接続することができる。また、VoIP環境12は、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks:PSTN)24および携帯キャリア網22を介して携帯電話端末30および32と接続してもよい。携帯電話端末30および32は、たとえばIMT-2000規格に準拠した第三世代携帯電話端末でよい。
本実施例ではとくに、作業員が使用する携帯電話端末32は、GPS(Global Positioning System)機能を有して、たとえばその打刻・位置情報登録ボタンを押下して、打刻・位置情報登録指示を発行することによりこのGPS機能を実行すると、位置情報提供ASP(Application Service Provider)90のAPI(Application Program Interface)サービスによってこの端末32の位置情報を取得することができる。
VoIP環境12は、VoIPサーバ34によって、クライアントであるIP電話端末26ならびに携帯電話端末30および32を管理することができるクライアントサーバシステムを実現するものであり、また、Web環境14は、Webサーバ50によって、クライアントであるWeb端末28ならびに携帯電話端末30および32を管理することができるクライアントサーバシステムを実現するものである。
これらのVoIP環境12とWeb環境14とは、異なるネットワークドメインに属するネットワーク環境であり、インターネット18および20は、同一のネットワークでよいが、本実施例では便宜のため、VoIP環境12側のインターネット18とWeb環境14側のインターネット20とは異なるネットワークドメインに属するものとする。インターネット18および20は、VPN(Virtual Private Network)などのIPネットワークでもよい。
また、VoIP環境12およびWeb環境14の間のネットワーク16は、分散処理、たとえばSOAP(Simple Object Access Protocol)およびCORBA(Common Object Request Broker Architecture)などのRPC(Remote Procedure Call)技術を実現するネットワークである。
VoIP環境12は、所定のサーバ計算機内、または所定のドメインによるLAN環境内に構成される通信環境であり、本実施例では、VoIPサーバ34としてSIPサーバ34を備え、SIP-DB(DataBase)36、SIP-APサーバ38、SIP-AP 40およびWebアクシッサコンポーネント42を有して構成されて、SIPに基づいて動作するSIP環境12である。
SIPサーバ34は、IETF(Internet Engineering Task Force)で規定されるRFC(Request For Comment)3261に準拠したSIPをハンドリングおよび管理するサーバであり、SIP技術によりインターネット18と接続し、またPSTN 24を介して携帯キャリア網22と接続する。また、SIPサーバ34は、クライアントの代理としてSIPメッセージの中継を行うSIPプロキシサーバ機能、クライアントの登録を管理するSIPレジストラサーバ機能、および登録されたクライアントのアドレス情報などを管理するSIPロケーションサーバ機能などを有するものでよい。
SIP-DB 36は、SIPサーバ34が管理する情報を格納するデータベースで、たとえば、クライアントごとに固有のユーザ情報、クライアントの状態を表わすプレゼンス情報、およびこのサーバ34が管理する従業員の電話番号情報を格納するものでよい。本実施例のSIP-DB 36は、図2に示すように、管理者プレゼンス情報DB 70および従業員電話帳DB 72を含んで構成される。
管理者プレゼンス情報DB 70は、たとえば図3に示すように、クライアントである管理者のアドレス情報および認証に要する情報などをユーザ情報として格納し、管理者ID、管理者名および管理者端末の状態を表す情報をプレゼンス情報として格納する。管理者端末の状態を表す情報には、たとえば、管理者端末が接続されているか否かを表す情報、管理者端末が起動または利用されているか否かを表す情報、さらには別の管理者端末と接続中であるか否かを表す情報などがある。
従業員電話帳DB 72は、たとえば図4に示すように、管理者および作業員の内線電話および携帯電話の電話番号を電話番号情報として格納する。
SIP-APサーバ38は、SIPプロトコルで動作するSIP-AP 40をSIP-API 44を介して稼動するサーバであり、SIPサーバ34で受信するSIPリクエスト(セッション確立、確認応答、通話終了およびプレゼンス変更などのリクエスト)を操作する機能、ならびにSIPサーバ34ヘのリクエストを発行する機能を有する。
SIP-API 44は、SIP-APサーバ38が提供するAPインタフェースであり、たとえば、JCP(Java(登録商標) Community Process)において標準化作業が進められているSIP Servlet APIがある。
SIP-AP 40は、SIPサーバ34により管理されるSIPプロトコルで操作されるAPで、SIP-API 44により構築されて、SIP-APサーバ38上で稼動するものである。SIP-AP 40には、たとえば、IP電話、インスタントメッセージ、TV電話およびプレゼンスなどを実現するアプリケーションがある。
Webアクシッサコンポーネント42は、SIP-AP 40がWeb環境14と連携するためのライブラリソフトウェア部品からなるコンポーネント群を有し、たとえば本実施例では、図2に示すように、プレゼンス管理コンポーネント102、シグナリング管理コンポーネント122、アラート管理コンポーネント142および連携管理部48を有し、また、SIP側コンポーネントAPI 46を介してSIP-AP 40と接続する。
SIP側コンポーネントAPI 46は、Webアクシッサコンポーネント42をSIP-AP 40が利用するためのAPIである。
このWebアクシッサコンポーネント42は、SIP-AP 40が動作する際に呼び出されるライブラリソフトウェアであり、SIP-AP 40がWeb環境14上の機能、たとえばSIPアクセッサコンポーネント58と交信する際に利用されるものである。
Webアクシッサコンポーネント42における各コンポーネントは、SIP-AP 40がどのような機能を実現するかに応じて、SIP-AP 40側から組み合わされて利用されてよく、これらのコンポーネント以外にも、用途に応じて随時拡張することができる。このように、コンポーネントを追加・拡張することにより、Web環境14との連携のバリエーションも追加・拡張されることになる。
SIP側連携管理部48は、Web環境14内の対応する機構、すなわちWeb側連携管理部64と連携して、Web環境14側からWebアクシッサコンポーネント42へのアクセスを可能とし、またはWeb環境14側にアクセスするための通信環境を構築するもので、たとえばSOAPまたはCORBAなどの分散処理による連携管理環境上で動作する。
Web環境14は、所定のサーバ計算機内、または所定のドメインによるLAN環境内に構成される通信環境であり、本実施例では、Webサーバ50を備え、Web-DB 52、Web-APサーバ 54、Web-AP 56およびSIPアクシッサコンポーネント 58を有して構成されて、Webプロトコルに基づいて動作する。
Webサーバ50は、Webプロトコル、すなわちHTTPをハンドリングおよび管理するサーバであり、HTTP技術によりインターネット20と接続し、またショートメッセージサービス(Short Message Service:SMS)ゲートウェイ66を介して携帯キャリア網22と接続する。
Web-DB 52は、Webサーバ50が管理する情報を格納するデータベースで、たとえば、作業員管理情報、管理者情報および定型文情報を格納するものでよい。本実施例のWeb-DB 52は、たとえば図2に示すように、作業員管理DB 74、管理者DB 76および定型文DB 78を含んで構成される。
作業員管理DB 74は、たとえば図5に示すように、作業員ID、作業員名、作業日時、作業現場名および作業現場住所と、現場到着予定時刻および作業完了予定時刻と、実際に行われた現場到着時刻および作業完了時刻と、その時刻における作業員の位置情報などを作業員管理情報として、作業員ごとに一つのフレームに格納する。
管理者DB 76は、たとえば図6に示すように、管理者IDおよび管理者の勤務予定時刻などを管理者情報として格納する。
定型文DB 78は、たとえば図7に示すように、送信すべき文として各端末に共用されるアラート定型文などを定型文情報として格納する。なお、定型文DB 78は、1つのアラートに対して、PCなどにWebブラウザ表示する定型文と携帯電話にSMS表示する定型文との2種類の定型文を準備して格納するとよい。
Web-APサーバ54は、Web-API 60を介してWeb-AP 56を稼動するサーバであり、たとえば、オープンソースのTOMCATや、BEA社のWebLogicにより構築されるものがある。
Web-API 60は、Web-APサーバ54が提供するAPインタフェースであり、たとえば、J2EE(Java2 Enterprise Edition)環境で規定されているHTTP Servlet APIやEJB(Enterprise Java Beans)がある。
Web-AP 56は、Webサーバ50により管理されるWebプロトコル、すなわちHTTPを操作するAPで、Web-API 60により構築されて、Web-APサーバ54上で稼動するものである。本実施例のWeb-AP 56は、図2に示すように、作業員管理AP 80およびアラート管理AP 82を含んで構成される。
SIPアクシッサコンポーネント58は、Web-AP 56がSIP環境12と連携するためのライブラリソフトウェア部品からなるコンポーネント群を有し、たとえば本実施例では、図2に示すように、プレゼンス管理コンポーネント104、シグナリング管理コンポーネント124、アラート管理コンポーネント144および連携管理部64を有し、また、Web側コンポーネントAPI 62を介してWeb-AP 56と接続する。
Web側コンポーネントAPI 62は、SIPアクシッサコンポーネント58をWeb-AP 56が利用するためのAPIである。
このSIPアクシッサコンポーネント58は、Web-AP 56が動作する際に呼び出されるライブラリソフトウェアであり、Web-AP 56がSIP環境12上の機能、たとえばWebアクセッサコンポーネント42と交信する際に利用されるものである。
SIPアクシッサコンポーネント58における各コンポーネントは、Web-AP 56がどのような機能を実現するかに応じて、Web-AP 56側から組み合わされて利用されてよく、これらのコンポーネント以外にも、用途に応じて随時拡張することができる。このように、コンポーネントを追加・拡張することにより、SIP環境12との連携のバリエーションも追加・拡張されることになる。
Web側連携管理部64は、SIP環境12内の対応する機構、すなわちSIP側連携管理部48と連携して、SIP環境12側へのアクセスを可能とし、またはSIP環境12側からアクセスするための通信環境を構築するもので、たとえばSOAPまたはCORBAなどの分散処理による連携管理環境上で動作する。
本実施例において、SIP側プレゼンス管理コンポーネント102は、SIP環境12内で管理者プレゼンス情報を操作管理するためのコンポーネントであり、またWeb側プレゼンス管理コンポーネント104は、SIP環境12内で管理されるプレゼンス情報にアクセスするためのWeb環境14内のコンポーネントであり、両コンポーネント102および104は、たとえば図8に示すように構成される。
SIP側プレゼンス管理コンポーネント102は、SIP-DB 36上の管理者プレゼンス情報DB 70で管理する管理者プレゼンス情報の操作管理を行うコンポーネントであり、管理者プレゼンス情報を登録するプレゼンス情報登録モジュール106、登録された管理者プレゼンス情報をSIPサーバ34を介して最新の情報に変更するプレゼンス情報変更モジュール108、登録された管理者プレゼンス情報を検索するプレゼンス情報検索モジュール110、および管理者プレゼンス情報の更新をWeb環境側プレゼンス管理コンポーネント104に通知するためのプレゼンス情報更新通知アクセスモジュール112を含んで構成される。
Web環境側プレゼンス管理コンポーネント104は、SIP側連携管理部48とWeb側連携管理部64との通信によりSIP環境側プレゼンス管理コンポーネント102内の各モジュールにアクセスするためのモジュールを含み、本実施例ではSIP側のプレゼンス情報登録モジュール106、プレゼンス情報変更モジュール108およびプレゼンス情報検索モジュール110に対してこのコンポーネント104からそれぞれアクセスするためのプレゼンス情報登録アクセスモジュール114、プレゼンス情報変更アクセスモジュール116およびプレゼンス情報検索アクセスモジュール118を有してアクセス機能を実現する。
また、Web環境側プレゼンス管理コンポーネント104は、SIP側プレゼンス管理コンポーネント102におけるプレゼンス情報の更新をこのコンポーネント104に通知するためのプレゼンス情報更新通知モジュール120を有して構成される。
本実施例において、SIP側シグナリング管理コンポーネント122は、SIP環境12内の構成要素であるSIPサーバ34を利用して、SIPシグナリングを操作管理するためのコンポーネントであり、またWeb側シグナリング管理コンポーネント124は、SIP環境12内の構成要素であるSIPサーバ34を利用して、SIPシグナリングを利用するためのコンポーネントであり、両コンポーネント122および124は、たとえば図9に示すように構成される。
本実施例のSIP側シグナリング管理コンポーネント122は、SIPサーバ34を利用してSIPシグナリングの操作管理を行うコンポーネントであり、クリックトゥダイアル(Click To Dial)などのAPを実現するための管理機能であって、SIPサーバ34を利用することによる2者間でのコミュニケーション機能を提供する3PCC(3rd Party Call Control)管理モジュール126、2者間コミュニケーションを2つの分かれたSIPセッションとして実現するためのB2BUA(Back To Back User Agent)管理モジュール128、およびSIPサーバ34を介して実行された3PCCの完了を、Web環境側シグナリング管理コンポーネント124に通知するための3PCC完了通知アクセスモジュール130を含んで構成される。
また、本実施例のWeb側シグナリング管理コンポーネント124は、SIP側連携管理部48とWeb側連携管理部64との通信によりSIP環境側シグナリング管理コンポーネント122内の各モジュールとの相互通信を実現するためのモジュールを含んで構成されるコンポーネントであり、Web環境14内からSIP環境側シグナリング管理コンポーネント122内の3PCC管理モジュール126にアクセスするための3PCC管理アクセスモジュール132、Web環境14内からSIP環境側シグナリング管理コンポーネント122内のB2BUA管理モジュール128にアクセスするためのB2BUA管理アクセスモジュール134、および3PCC管理モジュール126における3PCC管理の実行完了の通知を受け取り、Web環境14内から要求された3PCC管理の実行が完了したことを認識するための3PCC完了通知モジュール136を含んで構成される。
本実施例において、SIP側アラート管理コンポーネント142は、SIP環境12内でアラート管理AP 82を利用するためのコンポーネントであり、また、Web側アラート管理コンポーネント144は、SIP環境12内でアラート管理AP 82を操作管理するためのコンポーネントであり、両コンポーネント142および144は、たとえば図10に示すように構成される。
本実施例のSIP側アラート管理コンポーネント142は、SIPサーバ34を利用してアラート管理AP 82の操作管理を行うコンポーネントであり、管理者のブレゼンス状態を検索する管理者状態検索モジュール146、および登録している従業員の電話番号を検索する従業員電話番号検索モジュール148を含んで構成される。
また、本実施例のWeb側アラート管理コンポーネント144は、SIP側連携管理部48とWeb側連携管理部64との通信によりSIP環境側アラート管理コンポーネント142内の各モジュールにアクセスするためのモジュールを含んで構成されるコンポーネントであり、Web環境14内から、SIP環境側アラート管理コンポーネント142内の管理者状態検索モジュール146にアクセスするための管理者状態検索アクセスモジュール150、およびWeb環境14内から、SIP環境側アラート管理コンポーネント142内の従業員電話番号検索モジュール148にアクセスするための従業員電話番号検索アクセスモジュール152を含んで構成される。
Web-AP 56における作業員管理AP 80は、たとえば、本システム10による電話連携型アラート送信サービスを提供する際に、インターネットを利用した作業員管理Webシステムとして有効に動作するものである。
本実施例の作業員管理AP 80は、作業員の名前、作業日時および現場名を登録および表示する作業員のスケジュール機能、位置情報提供ASP 90のAPIサービスと携帯電話端末のGPS機能とを連携して作業員の打刻時間および位置情報を取得して作業員管理DB 74に登録する機能、ならびに作業員の出退勤務管理に係る打刻時間および位置情報を管理者に対して表示する機能を有する。
作業員管理AP 80は、Web-DB 52の作業員管理DB 74に格納されている作業員管理情報に基づいて、作業状況をWeb端末28における画面、すなわちWeb-AP画面によって管理者に示すもので、Web-AP画面88は、たとえば図11に示すように、作業員名、現場名(住所)、現場到着時刻および作業完了時刻などの作業状況情報を作業員ごとに表示するものでよい。
また、Web-AP画面88は、所定の作業員の現場到着時刻および作業完了時刻の欄に関して、上段に予定時刻を表示し、下段に実績時刻を表示し、たとえば実績時刻として、現場到着または作業完了の有無、実際に行われた実時刻およびそのときの作業員位置を表示する。図11では、現場到着または作業完了の有無として、それらの行動が済んだ場合には「○」を表示し、済んでいない場合には「未」を表示している。
この作業員管理AP 80は、たとえば作業員携帯電話端末32の打刻・位置情報登録指示によりこの端末32のGPS機能が実行されたときに、位置情報提供ASP 90からこの端末32の位置情報およびその打刻時間を得て、それぞれ実位置および実時刻として作業員管理DB 74に格納する。作業員管理DB 74は、図5に示すように、作業員番号、作業員名、作業日時、作業現場名、作業現場住所、現場到着時刻および作業完了時刻からなる作業員管理情報を、作業員ごとに一つのフレームに格納する。また、作業員管理DB 74は、現場到着時刻および作業完了時刻に関して、予定時刻および実時刻の両方を格納する。
また、Web-AP 56におけるアラート管理AP 82は、たとえば図12に示すように、管理者の登録、アラート文の登録、ならびにアラート方法および時間などの各種設定を行うアラート登録モジュール群84と、管理者のプレゼンスに応じて最適に電話連携型のアラートを送信するアラート送信モジュール群86とを含んで構成される。
このアラート送信モジュール群86は、たとえばWeb-DB 52の作業員管理DB 74における作業員管理情報を監視し、所定の作業員のフレームについて、予定時刻を経過したにもかかわらず、実時刻にインプット情報がない場合、または予定に対して状態が異なる場合に、アラート機能を起動し、所定の管理者に対して、管理者プレゼンスに応じてアラートを送信する。
本実施例において、アラート登録モジュール群84は、管理者登録モジュール162、アラート文登録モジュール164、およびアラート時間設定モジュール166を含んで構成される。
管理者登録モジュール162は、管理者の登録を行うためのモジュールで、Web-DB 52の管理者DB 76に対して管理者情報を登録する。
アラート文登録モジュール164は、管理者へ通知されるアラート定型文を登録するためのモジュールで、Web-DB 52の定型文DB 78に対して定型文を登録する。
アラート時間設定モジュール166は、アラート送信機能に必要な時間条件を設定するためのモジュールで、たとえば、予定時刻の何分前に所定のフレームを監視するかを示す時間、予定時刻の何分前にアラートを送信するかを示す時間、およびアラート送信後から何分経過後に3PCC機能を起動して本システム10から管理者および作業員に電話するかを示す時間を設定する。
すなわち、アラート時間設定モジュール166は、アラート送信モジュール群86における打刻状態監視モジュール172の状態監視における基本情報を設定することができる。
また、本実施例において、アラート送信モジュール群86は、打刻状態監視モジュール172、管理者検索モジュール174、管理者状態検索モジュール176、管理者電話番号検索モジュール178、アラート生成モジュール180、アラート文選択モジュール182、作業員電話番号検索モジュール184、アラート文生成モジュール186、アラート送信モジュール188、SMS送信モジュール190、および3PCC自動起動モジュール192を有して構成される。
打刻状態監視モジュール172は、アラート時間設定モジュール166において設定された時間に基づいて、予定時刻またはその数分前に、Web-DB 52の作業員管理DB 74における作業員管理情報を監視して作業員の異常を検出し、たとえば、所定の作業員のフレームについて、予定時刻を経過したにもかかわらず、実時刻にインプット情報がない場合、または予定に対して状態が異なる場合に、そのフレームに該当する作業員に異常があると判断して、その作業員の情報、たとえば作業員名および作業場所情報を抽出し、アラート機能を起動するためのモジュールである。
管理者検索モジュール174は、アラート送信が実行されるときに、そのアラートに対応可能な管理者を検索するためのモジュールである。
管理者状態検索モジュール176は、管理者のプレゼンス情報を検索し、その検索結果に基づいて、アラート送信を確認できる管理者のWeb端末や携帯電話端末などの通信端末を判断するためのモジュールである。
管理者電話番号検索モジュール178は、異常が検出された作業員に対して通話可能な管理者の通信端末のSIP URIや携帯電話番号などの電話番号を検索するモジュールである。
アラート生成モジュール180は、管理者がアラート送信に対応できる通信端末に応じて、アラート送信の生成方法を切り替えるモジュールである。
アラート文選択モジュール182は、通信端末によってアラート表示される定型文を選択するモジュールである。たとえば、Web-DB 52では、さまざまな定型文を格納する定型文DB 78を有する。この定型文DB 78は、図7に示すように、管理番号ごとに定型文を格納し、たとえば、Web端末などのWebブラウザ表示できる通信端末に送信する定型文(管理No.T001)のアラート表示内容と、携帯電話端末にSMS送信する定型文(管理No.T002)のアラート表示内容とは異なることがある。
作業員電話番号検索モジュール184は、管理者が連絡を要する作業員の名前と電話番号とを抽出するモジュールである。
アラート文生成モジュール186は、定型文に作業員名、作業現場名および電話の通知時間を組み込んでアラート表示文を生成するモジュールであり、Web端末などのWebブラウザ表示できる通信端末に送信する表示文と携帯電話端末にSMS送信する表示文とは異なることがある。
たとえば、アラート文生成モジュール186は、アラート表示文をWeb端末に送信する場合、作業員名および作業現場名をメッセージに組み込むとともに、作業員名部分にSIP URLを埋め込んでクリッカブルにすることにより、この作業員名部分のクリックに応じて3PCC起動させて、管理者電話番号および従業員電話番号に発信させることができる。
アラート送信モジュール188は、電話番号がSIP URLである管理者のWeb端末に対してアラート文生成モジュール186で生成したアラート文を表示させるために発信するモジュールである。
SMS送信モジュール190は、電話番号が携帯電話番号である管理者の携帯電話端末に対してアラート文生成モジュール186で生成したアラート文をSMSにて発信するモジュールである。
3PCC自動起動モジュール192は、アラート送信モジュール188またはSMS送信モジュール190で発信された後、アラート時間設定モジュール166で設定された時間に応じて、3PCCを自動起動させて、管理者電話番号に発信後、従業員電話番号に発信するモジュールである。
次に、本実施例における作業員管理システム10において、管理者情報およびアラート定型文を登録する動作について図13のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
まず、本システム10を実行する管理者は、Web端末28を操作して、このWeb端末28とWeb環境14とをインターネット20を介して接続しつつWeb端末28におけるWebブラウザを起動する。さらに、管理者登録を所望する管理者は、Web-AP 56のアラート管理AP 82における管理者登録モジュール162を実行するために、このWebブラウザを操作して、管理者登録画面の表示要求202をインターネット20を介してWeb環境14へと発行し、Web環境14において、この表示要求202は、Webサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
Web-APサーバ54では、この表示要求202に応じた管理者登録画面表示要求204が発行されてWeb-API 60によってWeb-AP 56に送信され、Web-AP 56ではこの要求204に応じてアラート管理AP 82の管理者登録モジュール162が実行される。
このとき、管理者登録モジュール162によれば、管理者登録画面の表示指示206が発行されて、Web-APサーバ54に送信され、さらにWebサーバ50にも送信される。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの表示指示206に応じた管理者登録画面の表示指示208が発行され、インターネット20を介して管理者のWeb端末28に送信される。Web端末28では、この表示指示208に応じた管理者情報の登録画面がWebブラウザに表示される。
次に、管理者は、Web端末28のWebブラウザに表示される管理者情報登録画面を見て、Web端末28を操作して、登録を所望する管理者の名前や勤務時間などの管理者情報を入力する。
また、Web端末28では、このように入力された管理者情報に基づく登録依頼210が発行されて、Web端末28からインターネット20を介してWeb環境14へと送信され、さらに、Webサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
Web-APサーバ54では、この登録依頼210と同じ管理者情報の登録要求212が発行され、さらに、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信され、Web-AP 56ではこの要求212に応じてアラート管理AP 82の管理者登録モジュール162が実行される。
このとき、管理者登録モジュール162によれば、この登録要求212と同じ管理者情報を管理者DB 76に登録するための登録依頼214が発行されて、Web-APサーバ54に送信され、さらにWebサーバ50にも送信される。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの登録依頼214に応じた管理者情報216がWeb-DB 52の管理者DB 76に登録される。
その後、Web-DB 52から管理者情報登録完了218が通知されると、Webサーバ50では、登録完了通知220が発行されて、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信され、Web-AP 56ではこの通知220に応じてアラート管理AP 82の管理者登録モジュール162が終了する。
同様にして、管理者は、アラート定型文を登録させるようにWeb端末28を操作すると、Web端末28は、Web-AP 56にアクセスしてアラート管理AP 82におけるアラート定型文登録モジュール164を実行させることができる。
次に、本実施例における作業員管理システム10において、アラート管理AP 82が作業員の異常の検出およびアラート対応可能な管理者の検索をする動作について図14のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
本実施例において、本システム10は、管理者がWeb端末28を操作することにより、作業員の予定表232をWeb-AP 56における作業員管理AP 80によってWeb-DB 52の作業員管理DB 74に登録することができる。また、本システム10は、作業員が携帯電話端末32を操作して、たとえば打刻・位置情報登録ボタンを押下することによりこの端末32のGPS機能を実行して、位置情報提供ASP 90から打刻時間およびこの端末32の位置情報を得ることができ、作業員管理AP 80は、位置情報提供ASP 90と提携することにより作業員の打刻および位置情報の提供234を受けて、その打刻時間および位置情報を作業員管理DB 74に登録して、作業員管理DB 74を更新している。したがって、管理者がこの作業員管理DB 74を参照することにより、作業員の異常を検出することができる。
本実施例では、まず、Web-AP 56におけるアラート管理AP 82において、たとえばアラート時間設定モジュール166において設定された時間に応じて、打刻状態監視モジュール172が実行され、作業員管理DB 74に記録された作業員状態を確認するための作業員状態検索要求236が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この検索要求236は、作業員管理DB 74において予定時刻を経過した作業員のフレーム、すなわち経過フレームについて、その実時刻部分に作業員の携帯電話からの打刻情報があるか否かの検索を依頼するものである。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの作業員状態検索要求236に応じて、Web-DB 52の作業員管理DB 74を参照して作業員状態検索238が行われる。このとき、作業員管理DB 74では、この検索238に応じた経過フレームの打刻情報240が検索されてWebサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
この打刻情報240は、作業員状態検索結果242としてWeb-API 60によってWeb-AP 56に送信され、Web-AP 56におけるアラート管理AP 82の打刻状態監視モジュール172において、この結果242が判断される。ここで、この結果242が示す所定の経過フレームに打刻情報がない場合、または予定に対して状態が異なる場合に、作業員状態に異常があると判断して、作業員名および作業場所情報を抽出しておく。
このように、作業員状態に異常がある場合、管理者にこの状況を通知するために、すなわちアラート機能を起動するためにアラート管理AP 82の管理者検索モジュール174を実行する。
このとき、管理者検索モジュール174では、アラートに対応可能な管理者を検索するために管理者検索要求244が発行され、Web-APサーバ54に送信され、さらにWebサーバ50にも送信される。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの管理者検索要求244に応じて、Web-DB 52の管理者DB 76を参照して管理者検索246が行われる。このとき、管理者DB 76では、アラートに対応可能な管理者248が検索されて、Webサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
この管理者248を示す管理者検索結果250は、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信され、Web-AP 56の管理者検索モジュール174において、この結果250に応じた管理者が、たとえばあらかじめ設定された優先順位などの条件に基づいて選定される。
次に、本実施例における作業員管理システム10において、アラート管理AP 82が、管理者のプレゼンスの確認および管理者の電話番号の検索をする動作について図15のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
まず、アラート管理AP 82では、選定された管理者の状態、すなわちプレゼンス情報を検索するために管理者状態検索モジュール176が実行されて、その管理者のプレゼンス情報検索要求252が発行される。
また、この管理者プレゼンス情報検索要求252は、Web側コンポーネントAPI 62によってSIPアクシッサコンポーネント58に送られ、この検索要求252に応じて、管理者プレゼンス情報を確認するために、Web側アラート管理コンポーネント144の状態検索アクセスモジュール150が実行される。
このとき、状態検索アクセスモジュール150によれば、Web側連携管理部64の起動254が行われて、この連携管理部64が、たとえばSOAPまたはCORBAなどの分散処理を利用してネットワーク16を介して別ドメイン内におけるSIP側連携管理部48と通信を行い、この検索要求252に応じた管理者プレゼンス情報の検索依頼256が送信される。
SIP側連携管理部48では、この検索依頼256に応じた管理者プレゼンス情報検索要求258がWebアクシッサコンポーネント42に送られ、この検索要求258に応じてSIP側アラート管理コンポーネント142の状態検索モジュール146が実行される。
状態検索モジュール146によれば、この検索要求258に応じた管理者プレゼンス情報の検索要求260が発行されて、SIP側コンポーネントAPI 46によってSIP-AP 40に送信され、ここでさらにSIP-APサーバ38およびSIPサーバ34にも送信される。
SIPサーバ34では、管理者プレゼンス情報検索要求260に応じて、SIP-DB 36の管理者プレゼンス情報DB 70を参照して管理者プレゼンス情報検索262が行われる。管理者プレゼンス情報DB 70では、この検索262に応じて管理者プレゼンス情報264が検索され、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38に送られる。
この管理者プレゼンス情報264を示す検索結果266は、SIP-API 44によってSIP-AP 40に送信され、さらにSIP側コンポーネントAPI 46によってWebアクシッサコンポーネント42のSIP側アラート管理コンポーネント142に送られる。このとき、SIP側アラート管理コンポーネント142では、SIP側連携管理部48の起動268が行われて、連携管理部48がネットワーク16を介して別ドメインのWeb側連携管理部64と通信を行い、この検索結果266に応じた管理者プレゼンス情報検索依頼結果270が送信される。
Web側連携管理部64では、この検索依頼結果270に応じた管理者プレゼンス情報検索結果272がSIPアクシッサコンポーネント58のWeb側アラート管理コンポーネント144に送られ、ここで、状態検索アクセスモジュール150によれば、この検索結果272に応じた管理者プレゼンス情報検索結果274が、Web側コンポーネントAPI 62によってWeb-AP 56のアラート管理AP 82に送られる。
アラート管理AP 82では、管理者状態検索モジュール176がこの検索結果274による管理者プレゼンス情報を判断して、たとえば管理者のIP電話端末26がオンラインである場合にはその端末26のSIP URIを、またその端末26がオフラインである場合には管理者の携帯電話端末30の携帯電話番号を、管理者電話番号として検索するために管理者電話番号検索モジュール178が実行されて管理者電話番号の検索要求276が発行される。
この検索要求276は、Web側コンポーネントAPI 62によってSIPアクシッサコンポーネント58に送られ、ここでWeb側アラート管理コンポーネント144の番号検索アクセスモジュール152が起動して、この検索要求276に応じた電話番号検索依頼280が発行される。
このとき、番号検索アクセスモジュール152によれば、Web側連携管理部64の起動278が行われて、この電話番号の検索依頼280がネットワーク16を介してSIP側連携管理部48に送信される。
SIP側連携管理部48では、この検索依頼280に応じた管理者電話番号検索要求282がWebアクシッサコンポーネント42に送られ、この検索要求282に応じてSIP側アラート管理コンポーネント142の番号検索モジュール148が実行される。
番号検索モジュール148によれば、この検索要求282に応じた管理者電話番号検索要求284が発行されて、SIP側コンポーネントAPI 46によってSIP-AP 40に送信され、ここでさらにSIP-APサーバ38およびSIPサーバ34にも送信される。
SIPサーバ34では、管理者電話番号検索要求284に応じて、SIP-DB 36の従業員電話帳DB 72を参照して管理者電話番号検索286が行われる。従業員電話帳DB 72では、この検索286によって管理者の電話番号288が検索され、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38に送られる。
この管理者電話番号288を示す検索結果290は、SIP-API 44によってSIP-AP 40に送信され、さらにSIP側コンポーネントAPI 46によってWebアクシッサコンポーネント42のSIP側アラート管理コンポーネント142に送られる。このとき、SIP側アラート管理コンポーネント142では、SIP側連携管理部48の起動292が行われて、この検索結果290に応じた管理者電話番号の検索依頼結果294がネットワーク16を介してWeb側連携管理部64に送信される。
Web側連携管理部64では、この検索依頼結果294に応じた管理者電話番号検索結果296がSIPアクシッサコンポーネント58のWeb側アラート管理コンポーネント144に送られ、ここで、番号検索アクセスモジュール152によれば、この検索結果296に応じた管理者電話番号の検索結果298が、Web側コンポーネントAPI 62によってWeb-AP 56のアラート管理AP 82に送られる。
このようにして、アラート管理AP 82の管理者電話番号検索モジュール178では、管理者のIP電話端末26のSIP URIおよび携帯電話端末30の携帯電話番号などの管理者電話番号を検索することができる。
次に、本実施例における作業員管理システム10において、アラートが通知される管理者がIP電話端末26およびWeb端末28、すなわちPCを利用している場合に、アラートを生成および送信する動作について図16のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
この実施例では、Web側環境14のWeb-AP 56のアラート管理AP 82において、作業員状態の異常が検出された場合、アラート生成モジュール180が実行されて、管理者状態検索モジュール176または管理者電話番号検索モジュール178の検索結果に応じて、管理者にアラートを送信することができる通信端末がPCであることを判断する。
次に、アラート管理AP 82では、アラート文選択モジュール182が実行されて、管理者通信端末がPCであるので、Webブラウザ表示に適したアラート定型文の検索要求302が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの定型文検索要求302に応じて、Web-DB 52の定型文DB 78を参照して定型文の検索304が行われる。定型文DB 78では、この検索304に応じてWebブラウザ表示に適したアラート定型文306が検索され、Webサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
このアラート定型文306を示す検索結果308は、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信されて、アラート管理AP 82のアラート文選択モジュール182においてこの結果308に応じたアラート定型文が得られる。
次に、アラート管理AP 82では、異常が検出された作業員について、電話番号を検索するために作業員電話番号検索モジュール184が実行されて作業員電話番号の検索要求310が発行される。
この検索要求310は、Web側コンポーネントAPI 62によってSIPアクシッサコンポーネント58に送られ、ここでWeb側アラート管理コンポーネント144の番号検索アクセスモジュール152が起動して、この検索要求310に応じた作業員電話番号検索依頼314が発行される。このとき、番号検索アクセスモジュール152によれば、Web側連携管理部64の起動312が行われて、この検索依頼314がネットワーク16を介してSIP側連携管理部48に送信される。
SIP側連携管理部48では、この検索依頼314に応じた作業員電話番号検索要求316がWebアクシッサコンポーネント42に送られ、この検索依頼316に応じてSIP側アラート管理コンポーネント142の番号検索モジュール148が実行される。
番号検索モジュール148によれば、この検索依頼316に応じた作業員電話番号の検索要求318が発行されて、SIP側コンポーネントAPI 46によってSIP-AP 40に送信され、ここでさらに、SIP-APサーバ38およびSIPサーバ34にも送信される。
SIPサーバ34では、作業員電話番号検索要求318に応じて、SIP-DB 36の従業員電話帳DB 72を参照して作業員電話番号検索320が行われる。従業員電話帳DB 72では、この検索要求320に応じた作業員の電話番号322が検索され、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38に送られる。
この作業員電話番号322を示す検索結果324は、SIP-API 44によってSIP-AP 40に送信され、さらにSIP側コンポーネントAPI 46によってWebアクシッサコンポーネント42のSIP側アラート管理コンポーネント142に送られる。このとき、SIP側アラート管理コンポーネント142では、SIP側連携管理部48の起動326が行われて、この検索結果324に応じた作業員電話番号検索依頼結果328がネットワーク16を介してWeb側連携管理部64に送信される。
Web側連携管理部64では、この検索依頼結果328に応じた作業員電話番号検索結果330がSIPアクシッサコンポーネント58のWeb側アラート管理コンポーネント144に送られ、ここで、番号検索アクセスモジュール152によれば、この検索結果330に応じた作業員電話番号検索結果332が、Web側コンポーネントAPI 62によってWeb-AP 56のアラート管理AP 82に送られる。
このようにして、アラート管理AP 82の作業員電話番号検索モジュール184では、作業員の電話番号を検索することができる。
次に、アラート管理AP 82では、アラート文生成モジュール186を実行して、異常が検出された作業員の名前および位置情報を得るために、作業員情報検索要求334が発行され、Web-API 60によってWeb-APサーバ54およびWebサーバ50に送信される。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの作業員情報検索要求334に応じて、Web-DB 52の作業員管理DB 74を参照して作業員情報の検索336が行われる。作業員管理DB 74では、この検索336に応じて、異常が検出された作業員の作業員情報338が検索され、Webサーバ50を介してWeb-APサーバ54に送られる。
この作業員情報338を示す検索結果340は、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信されて、アラート管理AP 82のアラート文生成モジュール186においてこの結果340に応じた作業員情報が得られる。
また、アラート文生成モジュール186では、このようにして得た作業員情報を、アラート文選択モジュール182で得たアラート定型文と組み合わせて、Webブラウザ表示に適したアラート表示文が生成される。
たとえば、警備員Bの状態に異常があり、図7に示す定型文DB 78における管理No.T001の定型文が選択された場合、「警備員Bさんが現場三田交差点工事現場に到着していません。電話しますか?」というアラート表示文が生成される。このとき、「警備員Bさん」のテキスト表示をクリッカブルにして、これを押下することで3PCCが起動して、管理者の電話番号と作業者の電話番号とに電話がかかるようなアラート表示文を生成することができる。
次に、アラート管理AP 82では、アラート送信モジュール188を実行して、アラート文生成モジュール186で生成したアラート表示文の送信指示342が、Web-API 60によってWeb-APサーバ54およびWebサーバ50に送信される。
Webサーバ50において、この送信指示342に応じたアラート表示文344は、インターネット20を介して管理者のWeb端末28に送信され、そのWeb端末28のWebブラウザに表示される。
このWebブラウザ上のアラート表示文344を見た管理者が、文中の警備員の名前をクリックすることにより、Web端末28において、管理者IP電話端末26と作業員携帯電話32とを通話させるために3PCCの起動要求346が発行される。
この3PCC起動要求346は、Web端末28からインターネット20を介してWebサーバ50およびWeb-APサーバ54に送られる。さらに、この起動要求346に応じた3PCC起動要求348が、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信されて、アラート管理AP 82の3PCC起動モジュール192が実行される。
以下では、本実施例における作業員管理システム10において、3PCCにより管理者IP電話端末26と作業員携帯電話32とを通話接続する動作について図17のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
アラート管理AP 82では、上記のように、所定の管理者IP電話端末26と所定の作業員携帯電話32とを通話させるために、3PCC起動モジュール192が実行されると、3PCC起動要求352が発行されて、Web側コンポーネントAPI 62によってSIPアクシッサコンポーネント58に送られ、ここで、Web側シグナリング管理コンポーネント124の3PCC管理アクセスモジュール132によって3PCCの電話発信依頼354が発行され、またB2BUA管理アクセスモジュール134によってUAの生成依頼が発行される。
Web側シグナリング管理コンポーネント124によれば、Web側連携管理部64が起動されると、これらの依頼354に応じた3PCC電話発信依頼およびUA生成依頼356がネットワーク16を介してSIP側連携管理部48に送信される。
SIP側連携管理部48では、これらの依頼356に応じた3PCC電話発信要求およびUA生成要求358がWebアクシッサコンポーネント42に送られ、この3PCC電話発信要求358に応じてSIP側シグナリング管理コンポーネント122の3PCC管理モジュール126が実行され、このUA生成要求358に応じてSIP側シグナリング管理コンポーネント122のB2BUA管理モジュール128が実行される。
次に、B2BUA管理モジュール128によれば、このUA生成要求360が、Web側コンポーネントAPI 46によってSIP-AP 40に送信されると、SIP-AP 40が、仮想管理者であるUA 92を生成する。
また、3PCC管理モジュール126によれば、この3PCC電話発信要求360が、Web側コンポーネントAPI 46によってSIP-AP 40に送信されると、SIP-AP 40では、この電話発信要求360に応じて、UA 92に対して3PCC電話発信要求362が発行されて、SIP-APサーバ38およびSIPサーバ34を介してUA 92に送信される。
UA 92では、この3PCC電話発信要求362に応じて、まず管理者に対する電話発信要求364が発行されてSIP-APサーバ38およびSIPサーバ34に送られ、SIPサーバ34ではこの発信要求364に応じた発信366が管理者IP電話端末26に送られる。
また、管理者IP電話端末26では、この発信366に対する確認通知368が発行され、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38に送られる。SIP-APサーバ38では、この確認通知368に応じた通知370がUA 92に送られる。これによって、UA 92と管理者IP電話端末26との通話接続372が確立する。
次に、UA 92では、作業員に対する電話発信要求374が発行されてSIP-APサーバ38およびSIPサーバ34に送られ、SIPサーバ34ではこの発信要求374に応じた発信376が作業員携帯電話端末32に送られる。
また、作業員携帯電話端末32では、この発信376に対する確認通知378が発行され、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38に送られる。SIP-APサーバ38では、この確認通知378に応じた通知380がUA 92に送られる。これによって、UA 92と作業員携帯電話端末32との通話接続382が確立する。
このように、UA 92と、管理者IP電話端末26および作業員携帯電話端末32との間でセッションが確立すると、管理者IP電話端末26と作業員携帯電話端末32との接続384が確立し、またこのとき、UA 92と管理者IP電話端末26との接続、およびUA 92と作業員携帯電話端末32との接続は切断されてもよい。
このようにして、作業員が予定時刻において携帯電話端末にて打刻をしなかった場合および所定の作業場所に未到着である場合には、Web-AP 56のアラート管理AP 82が管理者に対して電話連携型のアラートを通知して、SIPサーバ34から管理者IP電話端末26および打刻をしていない作業員の携帯電話端末32に電話がかかることになる。
また、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38では、管理者IP電話端末26と作業員携帯電話端末32との接続384に応じて管理者状態が変更されるので、管理者状態登録要求386を発行し、変更後の管理者状態をSIP-DB 36の管理者プレゼンス情報DB 70に格納する。
その後、SIP-DB 36から管理者プレゼンス情報登録完了388が通知されると、SIPサーバ34およびSIP-APサーバ38では、登録完了通知390が発行されて、SIP-API 44によってSIP-AP 40に送信され、さらにSIP側コンポーネントAPI 46によってWebアクシッサコンポーネント42のSIP側シグナリング管理コンポーネント122に送られる。
このとき、SIP側アラート管理コンポーネント122では、SIP側連携管理部48の起動392が行われて、この完了通知390に応じた管理者プレゼンス情報登録完了通知394がネットワーク16を介してWeb側連携管理部64に送信される。
Web側連携管理部64では、この完了通知394に応じた管理者プレゼンス情報登録完了通知396がSIPアクシッサコンポーネント58のWeb側シグナリング管理コンポーネント124に送られ、3PCC管理モジュール126およびB2BUA管理モジュール128が終了する。
また、Web側シグナリング管理コンポーネント124によれば、この完了通知396に応じた管理者プレゼンス情報登録完了通知398が、Web側コンポーネントAPI 62によってWeb-AP 56のアラート管理AP 82に送られ、3PCC起動モジュール192が終了する。
次に、本実施例における作業員管理システム10において、アラートが通知される管理者が社外または自宅にいてPCを利用できない場合、すなわち携帯電話端末30を利用している場合に、アラートを生成および送信する動作について図18のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
この実施例では、Web側環境14のWeb-AP 56のアラート管理AP 82において、作業員状態の異常が検出された場合、アラート生成モジュール180が実行されて、管理者状態検索モジュール176または管理者電話番号検索モジュール178の検索結果に応じて、管理者にアラートを送信することができる通信端末が携帯電話端末30であることを判断する。
次に、アラート管理AP 82では、アラート文選択モジュール182が実行されて、管理者通信端末が携帯電話端末30であるので、SMS表示に適したアラート定型文の検索要求402が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。
Webサーバ50では、アラート管理AP 82からの定型文検索要求402に応じて、Web-DB 52の定型文DB 78を参照して定型文の検索404が行われる。定型文DB 78では、この検索404に応じてSMS表示に適したアラート定型文406が検索され、Webサーバ50およびWeb-APサーバ54に送られる。
このアラート定型文406を示す検索結果408は、Web-API 60によってWeb-AP 56に送信されて、アラート管理AP 82のアラート文選択モジュール182においてこの結果408に応じたアラート定型文が得られる。
次に、アラート管理AP 82では、異常が検出された作業員について、電話番号を検索するために作業員電話番号検索モジュール184が実行されて作業員電話番号の検索要求410が発行される。この検索要求410により、SIP-DB 36の従業員電話帳DB 72から作業員電話番号が検索されてアラート管理AP 82に送信されるまでの動作(ステップ412〜432)は、管理者がPCを利用している場合の図16に示す実施例の動作(ステップ312〜332)と同様である。
次に、アラート管理AP 82では、アラート文生成モジュール186を実行して、異常が検出された作業員の名前および位置情報を作業員管理DB 74から得て、アラート文選択モジュール182で得たアラート定型文と組み合わせて、SMS表示に適したアラート表示文を生成する。この作業員情報を得る動作(ステップ434〜440)は、管理者がPCを利用している場合の図16に示す実施例の動作(ステップ334〜340)と同様でよい。
たとえば、警備員Bの状態に異常があり、図7に示す定型文DB 78における管理No.T002の定型文が選択された場合、「警備員Bさんが現場三田交差点工事現場に到着していません。1分後にシステムから電話します。」というアラート表示文が生成される。
次に、アラート管理AP 82では、SMS送信モジュール190を実行して、アラート文生成モジュール186で生成したアラート表示文の送信指示442が、Web-API 60によってWeb-APサーバ54およびWebサーバ50に送信される。
Webサーバ50において、この送信指示442に応じたアラート表示文444は、インターネット20および携帯キャリア網22のSMSゲートウェイ66を介して管理者の携帯電話端末30に送信され、その携帯電話端末30でSMS表示される。
その後、アラート管理AP 82では、所定の3PCC起動時間、たとえばアラート登録モジュール群84のアラート時間設定モジュール166で設定された3PCC起動時間446が経過すると、アラート管理AP 82の3PCC起動モジュール192が実行される。この3PCC起動モジュール192により、管理者の携帯電話端末30と作業員の携帯電話端末32とが通話接続するまでの動作は、IP電話端末26に対して3PCCによる通話接続する場合の図17に示す実施例と同様である。
上記実施例では、SIP-APなどのVoIP-APとWeb-APとの融合に関して説明したが、本発明の作業員管理システムは、さまざまな異なるプロトコル間の融合に適用することも可能である。
また、上記実施例では、管理者携帯電話へのアラート送信方式としてSMSのテキストメッセージを利用した状況報告を説明したが、他の報告方式を用いてもよく、たとえば、IVR機能を利用することにより、音声メッセージに沿って番号を選択させて3PCC機能を起動して、簡単に作業員に連絡をすることができる。
上記実施例の作業員システムは、作業員を管理するものであるが、たとえばセールスマンなどの移動型社員の作業管理、学校の生徒、学生および園児の生活管理、またはお年寄りの生活管理など、一管理者が複数の人物を管理するさまざまなシステムに適用されてもよい。
また、他の実施例として、本発明の作業員管理システム500は、アラート管理AP 82が管理する作業員のアラートのイベントならびにこの作業員に関してDBに登録されている情報と連携して、アラート情報を管理するとともに、管理者の各作業段階の流れ、すなわちワークフロー(WF:Work Flow)を作業順に画面に表示して管理者に示すことができる。
この実施例では、作業員に異常が生じてアラートを発報すべき場合、この作業員に割り当てられている仕事をアラート業務またはアラートタスクと称し、この作業員およびその仕事に関する情報をアラート情報と称する。この実施例のアラート情報は、現場名、管理者電話番号、対応作業員電話番号、緊急対応作業員の電話番号、お客様電話番号および予定到着時刻などのDB情報、ならびにこのアラート業務に対する対応状況を含むものでよく、優先順位を付けて管理されるとよい。
この実施例のシステム500は、図1〜図10に示すような上記実施例のシステム10と同様にして構成されるものでよく、以下では異なる構成および動作のみを説明する。
本システム500はとくに、図19に示すように、Web環境14のWeb-AP 56において、アラート管理AP 82と連携してアラート情報を管理するアラートワークフロー(WF)AP 502を含み、Web環境14のWeb DB 52において、アラートWF AP 502が管理するアラート情報を格納するWF管理DB 504およびWF画面を格納するWF画面DB 506を含んで構成される。
この実施例のアラート管理AP 82は、たとえば作業員が予定の時間または位置に到着しないとき、図14に示すような上記実施例によりアラート管理AP 82が作業員の異常を検出し、アラート情報を保持しつつ、作業員の異常を示すアラートイベントを発行してアラートWF AP 502に送るものである。
WF管理DB 504は、各アラート業務について、アラート管理番号、管理者名およびその電話番号、作業員に関するアラート情報、緊急対応員に関するアラート情報、お客様に関するアラート情報およびこのアラート業務の警報理由を格納するものでよく、各アラート業務に優先順位を付けて格納することができる。このWF管理DB 504は、たとえば図20に示すように、作業員に関するアラート情報として、作業員名、作業員電話番号、作業員との通話時間および作業員に対する対応状況を格納し、緊急対応員に関するアラート情報として、緊急対応員名、緊急対応員電話番号、緊急対応員との通話時間および緊急対応員に対する対応状況を格納し、お客様に関するアラート情報として、お客様名、お客様電話番号、予定到着時刻、お客様との通話時間およびお客様に対する対応状況を格納するものでよい。ここでは、通話時間は、通話を開始した時間と通話を切断した時間とを含むものでよい。
また、本システム500は、図21に示すように、SIP側シグナリング管理コンポーネント122において、3PCCによる2者間のセッション状態を管理するセッション管理モジュール508を有し、Web側シグナリング管理コンポーネント124において、Web環境14側からSIP環境14側のセッション管理モジュール508にアクセスするためのセッション管理アクセスモジュール510を有して構成される。セッション管理モジュール508は、たとえば、不通、通話完了または通話中(ビジー)などの通信状態、および通信時間などのセッション状態を管理する。
アラートWF AP 502は、アラートワークフローを管理するアプリケーションであり、たとえば、図22に示すように、アラートAP連携モジュール512、アラート表示モジュール514、3PCC・セッション管理起動モジュール516、WF管理モジュール518および状態登録モジュール520を有して構成されるものでよい。
アラートAP連携モジュール512は、アラートのイベントおよびアラート業務に関するDB情報を提供するアラート管理AP 82と連携するためのモジュールである。たとえば、作業員が予定の時間または位置に到着しない場合に、このモジュール512は、アラート管理AP 82からアラートイベントを受信し、このイベントに応じてアラート情報を得てWF管理DB 504へ登録する。
アラート表示モジュール514は、Webブラウザで表示可能な管理者用のWeb-AP画面を作成し、WF管理DB 504に格納されたアラート情報をこのWeb-AP画面に表示させるものである。この実施例において、このモジュール514は、図23に示すように、アラート情報をアラート業務ごとに優先順位に応じて表示し、かつ各アラート業務について管理者のアラート対応処理を作業順に応じて表示するWeb-AP画面522、すなわちアラート対応ワークフローAP画面522を作成して管理者の端末へと送る。
このモジュール514は、アラート業務およびアラート情報の表示の優先順位を決める要件をあらかじめ設定しておくとよく、たとえば予定到着時刻に近い業務を優先的に表示することを要件として設定することができる。
また、このモジュール514は、アラート対応ワークフローAP画面522の各アラート業務に関して、管理者がアラート業務に対して行う後処理、すなわちアラート対応処理を、好ましい作業順にワークフロー形式で表示させるものでよく、たとえばこの実施例では、管理者の電話によるアラート対応処理を表示させるものでよい。
この実施例のモジュール514は、クリック可能なボタンを各アラート対応処理の表示として用いて作成し、各ボタンに所定の電話番号を割り付けて、そのボタンをクリックすることによりその所定の電話番号に対する呼が発生するようにアラート対応ワークフローAP画面522を実装するとよい。たとえば、このモジュール514は、電話処理が必要な作業員、緊急作業員またはお客様の電話番号を各アラート対応処理のボタンに割り付けるとよく、図23において、電話ボタン524は管理者および担当作業員の電話番号が割り付けられ、電話ボタン526は管理者および緊急対応員の電話番号が割り付けられ、電話ボタン528は管理者およびお客様の電話番号が割り付けられて、各ボタン押下によって、両者間を通信接続するための3PCCの発信要求が発行される。したがって、管理者は、このAP画面522に表示された作業順に従って電話ボタンを押下すればよいこととなる。
また、この実施例では、アラート表示モジュール514は、作業員、緊急対応員およびお客様へのアラート対応処理として、電話ボタン524、526および528を用いているが、作業員、緊急対応員およびお客様をそれぞれ示す異なる表示のボタンを用いてもよい。この場合、アラート表示モジュール514は、アラート業務ごとに、作業員、緊急対応員およびお客様へのアラート対応処理の優先順位を設定することができる。
3PCC・セッション管理起動モジュール516は、SIP側シグナリング管理コンポーネント122の3PCC管理モジュール126およびセッション管理モジュール508を起動するための通信管理手段である。
この実施例の3PCC・セッション管理起動モジュール516は、アラート表示モジュール514によってアラート対応ワークフローAP画面522に表示された電話処理のボタンの押下に応じて、3PCC管理モジュール126およびセッション管理モジュール508を起動させて、この電話処理に割り付けられた管理者電話番号に電話をかけ、次にこの電話処理に割り付けられた作業員、緊急作業員またはお客様に電話をかけて両者の電話接続を実現する。また、このモジュール516は、この電話接続に関する通信のセッション情報、たとえば通信状態および通信時間などをセッション管理モジュール508に要求して得ることができる。
ワークフロー管理モジュール518は、管理者の作業状態およびアラート対応処理に応じてワークフローを管理し、そのワークフローを示す画面、すなわちWF画面を選択して管理者端末に表示させるもので、Web-DB 52におけるWF画面DB 506からWF画面を検索し、検索結果のWF画面を管理者のWeb端末28または携帯電話端末30のWebブラウザに表示するモジュールである。
この実施例のワークフロー管理モジュール518は、たとえば、アラート対応ワークフローAP画面522における所定のアラート対応処理の電話ボタンの押下に応じて、この所定のアラート対応処理に準じたWF画面を検索し、また、所定のWF画面の操作に応じて次のWF画面を検索して、管理者端末28に表示させることができる。
また、このモジュール518は、SIP側シグナリング管理コンポーネント122のセッション管理モジュール508から通信状態および通信時間などのセッション情報を受信したとき、このセッション情報に応じたWF画面を検索して、管理者端末28に表示させることができる。
この実施例のワークフロー管理モジュール518は、図28、図29および図30に示すように、さまざまなパターンのWF画面をワークフロー形式で表示させるもので、管理者のアラート対応処理や管理者端末操作に応じてWF画面を遷移させる。このモジュール518は、たとえば、管理者がクリック発信した際に電話が繋がるか否かに応じて異なるWF画面を管理者へ表示することができる。この実施例において、WF画面は、あらかじめワークフローとして設定してWF画面DB 506に格納しておくとよい。
状態登録モジュール520は、管理者がアラート対応ワークフローAP画面522またはWF画面を操作するときに、管理者の選択により決定した作業状態をWeb DB 52のWF管理DB 504に登録し、さらに、この登録した作業状態に応じてアラート対応ワークフローAP画面520の表示を変更するモジュールである。
この実施例の状態登録モジュール520は、たとえば、所定のWF画面が表示されて所定のアラート対応処理の作業完了を示す“完了”ボタンが押下された場合に、アラート対応ワークフローAP画面522におけるこの所定のアラート対応処理に対応するボタンの色や文字などを変更することができる。
また、この実施例のアラート対応ワークフローAP画面520に関して、各項目の表示は、あらかじめ管理者が適宜設定できるようにしてよく、各アラート対応処理のボタンの変更前および変更後の表示は、あらかじめ管理者が適宜設定できるようにしてよい。
次に、この実施例における作業員管理システム500において、作業員異常が生じたことをアラート対応ワークフローAP画面にアラート表示して管理者に知らせる動作について図24のシーケンスチャートおよび図28のフローチャートを参照しながら説明する。
たとえば作業員が予定の時間または位置に到着しないとき、図14に示すように上記実施例によりWeb-AP 56におけるアラート管理AP 82が作業員の異常を検出する。このとき、アラート管理AP 82では、たとえばアラート送信モジュール188から作業員の異常を示すアラートイベント530が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られ、これによりWeb環境14において、さらにはSIP環境12において、作業員に異常が生じたことを検知することができる。
このアラートイベント530に応じて、Webサーバ50では、アラートイベント532が発行されてアラートWF AP 502に送られ、このアラートイベント532に応じてアラートAP連携モジュール512が起動される。
アラートAP連携モジュール512では、このアラートイベント532に応じて、このイベント532に係る作業員についてアラート業務を表示するために必要なDB情報をWeb-DB 52から得るために検索依頼534が発行されて、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。
Webサーバ50では、この検索依頼534に応じてWeb-DB 52の作業員管理DB 74を参照してアラート表示に要するDB情報の検索536が行われ、その検索結果のDB情報538が得られる。
さらに、このDB情報の検索結果540は、Webサーバ50からWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、アラートWF AP 502のアラートAP連携機能モジュール512で受信される。
この実施例の図24に示すステップ534〜540によるDB情報の取得は、上記実施例の図14に示すステップ236〜242と同様にして行われてもよい。また、上記実施例の図15に示すステップ276〜298と同様に動作してSIP-DB 36の従業員電話帳DB 72から必要な電話番号を取得することができる。
次に、アラートWF AP 502において、DB情報540の取得に応じてアラート表示モジュール514が起動され、アラート管理AP 82からのアラートイベント532に係るアラート業務に関して、アラートAP連携モジュール512によって取得したDB情報540と、このアラート業務に対する対応状況とを含むアラート情報の登録が行われる。ここではまず、このアラート情報の登録要求542が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この登録要求542は、アラート情報を有するものでよく、アラート業務に対する対応状況は、その初期値として“未対応”を示すものでよい。
Webサーバ50では、この登録要求542に応じてWeb-DB 52のWF管理DB 504にアクセスし、登録要求542に応じたアラート情報544がWF管理DB 504に格納されて登録され、その応答として登録結果546がWF管理DB 504からWebサーバ50に送られる。
このアラート情報登録結果546に応じて、Webサーバ50では、登録結果548がWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、アラートWF AP 502のアラート表示モジュール514で受信される。
また、アラート表示モジュール514では、この登録結果548に応じて、WF管理DB 504に登録したアラート情報を用いて、管理者のWebブラウザに対するアラート表示が行われる。まず、このモジュール514では、アラート情報を用いて図23に示すようなアラート対応ワークフローAP画面522が作成され、この画面522の表示要求550が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この表示要求550によるAP画面522は、Webサーバ50において一時保持されるとよい。
Webサーバ50では、この表示要求550に応じて、同様の表示要求552が発行されてインターネット20を介して管理者端末、たとえばWeb端末28に送られ、管理者端末28では、アラート表示モジュール514で作成したアラート対応ワークフローAP画面522がWebブラウザによって表示される(ステップ554)。この表示要求552は、Webサーバ50で保持されているAP画面522のWebアドレスを含むものでよい。
このようにして、管理者は、自身の端末によってアラート対応ワークフローAP画面522を確認して、アラート表示された作業員の異常をリアルタイムで知ることができる。また、管理者は、このアラート対応ワークフローAP画面522を操作して、アラート対応処理を行うことができる。
この実施例のAP画面522は、たとえば図23に示すように、好ましい作業順にワークフロー形式で電話ボタン524、526および528を表示し、管理者は、まず対応作業員との電話接続を実行する電話ボタン524を押下する。
この電話ボタン524の押下に応じて、管理者端末28では、管理者と作業員との電話接続のための3PCC起動依頼556が発行され、インターネット20を介してWebサーバ50に送られる。Webサーバ50では、この3PCC起動依頼556に応じて、同様の起動依頼558が発行されてWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56のアラートWF AP 502に送られる。
アラートWF AP 502では、3PCC起動依頼558に応じて3PCC・セッション管理起動モジュール516が起動されるが、このモジュール516の起動の前に、作業員呼び出し中であることを表示するWF画面、たとえば図28に示すWF画面700の表示がアラート表示モジュール514によって行われる。また、この3PCC起動依頼558に係るアラート対応処理による電話接続が、既に他の管理者によって行われた場合には、その旨を管理者に通知するようにするとよい。
このとき、アラート表示モジュール514では、まず、Web-DB 52のWF画面DB 506にアクセスしてWF画面700が取得され、呼び出す作業員を識別する作業員名などの表示情報をこのWF画面700に組み込むことにより、管理者に対して表示すべきWF画面700が作成される。このモジュール514では、このようにして作成されたWF画面700の表示要求560が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この表示要求560によるWF画面700は、Webサーバ50において一時保持されるとよい。
Webサーバ50では、この表示要求560に応じて、同様の表示要求562が発行されてインターネット20を介して管理者端末28に送られ、この表示要求562に応じたWF画面700がこの端末28のWebブラウザに表示されて管理者に示される(ステップ564)。この表示要求562は、Webサーバ50で保持されているWF画面700のWebアドレスを含むものでよい。
次に、アラートWF AP 502では、3PCC起動依頼558に応じて3PCC・セッション管理起動モジュール516が起動されて、管理者から作業員に対する電話接続要求566が発信され、たとえば管理者IP電話端末26と作業員携帯電話32とを3PCC接続させるための接続依頼566が発行される。
3PCC・セッション管理起動モジュール516によって管理者IP電話端末26と作業員携帯電話32とを電話接続させるステップ566の動作は、図17に示す上記実施例の3PCC起動モジュール192の動作と同様でよいので、ここではその説明を省略する。
ただし、この実施例によれば、Web側シグナリング管理コンポーネント124では3PCC管理アクセスモジュール132だけでなくセッション管理アクセスモジュール510も起動され、SIP側シグナリング管理コンポーネント122では3PCC管理モジュール126だけでなくセッション管理モジュール508も起動される。また、この実施例によれば、SIPサーバ34において、3PCCによる電話接続だけでなくその接続に関するセッション管理が行われてセッション状態が管理される。
この実施例のSIPサーバ34は、このセッション管理により不通、通話完了または通話中などの通話状態および通話時間などのセッション状態を得て、3PCC・セッション管理起動モジュール516が発行する電話接続依頼566の結果としてこのセッション状態を示す依頼結果566をアラートWF AP 502へと送る。
アラートWF AP 502では、この依頼結果566が示すセッション状態に応じて、管理者電話端末26および作業員携帯電話32の間の通話が確立したか否か、すなわち作業員に電話が繋がったか否かを判断することができる(ステップ702)。
次に、この実施例における作業員管理システム500において、作業員に電話が繋がった場合のその後のワークフロー動作について図25のシーケンスチャートおよび図28のフローチャートを参照しながら説明する。
3PCC・セッション管理起動モジュール516による3PCC起動依頼566に応じて作業員に電話が繋がると、セッション状態が通話完了となり、通話完了を示す依頼結果562が応答されてSIPサーバ34、セッション管理モジュール508およびセッション管理アクセスモジュール810を介してアラートWF AP 502に通知される。アラートWF AP 502では、通話完了のセッション状態を示す依頼結果566の応答に応じてWF管理モジュール518が起動される。
WF管理モジュール518では、まず、通話完了を示す依頼結果566に応じて、作業員呼び出しによるアラート対応処理の対応状況を設定するWF画面、たとえば図28に示すWF画面704をWeb-DB 52から得るために検索要求568が発行されて、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。
このWF画面704は、図28に示すように“完了”ボタンを有し、この“完了”ボタンの押下によって、対応作業員への電話呼び出しによるアラート対応処理が完了したことを設定することができる。また、WF画面704は、図28に示すように“次へ”ボタンを有し、たとえば、このボタン押下に応じて、このアラート対応処理をとばして次のアラート対応処理に進むようにしてもよく、またはWF画面表示を中断してアラート対応ワークフローAP画面522の表示に戻るようにしてもよい。また、WF画面704は、“完了”ボタンおよび“次へ”ボタンのいずれかが押下されたときに、この画面704を閉じるものでよい。
Webサーバ50では、この検索要求568に応じてWeb-DB 52のWF画面DB 506を参照してWF画面704の検索570が行われ、その検索結果572としてWF画面704が得られる。また、Webサーバ50では、この検索結果572に応じて、同様の検索結果574が発行されてWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、アラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
また、WF管理モジュール518では、この検索結果574に応じて、WF画面704の表示要求576が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この表示要求576によるWF画面704は、Webサーバ50において一時保持されるとよい。
Webサーバ50では、この表示要求576に応じて、同様の表示要求578が発行されてインターネット20を介して管理者端末28に送られ、この端末28では、この表示要求578に応じてWF画面704がWebブラウザに表示されて管理者に示される(ステップ580)。この表示要求578は、Webサーバ50で保持されているWF画面704のWebアドレスを含むものでよい。
管理者は、WF画面704が自身の端末28に表示されると、作業員に対する電話によってアラート対応処理が完了したか否かをこのWF画面704の操作によって設定することができる。図25に示すこの動作例では、作業員への電話によってアラート対応処理が完了しているので、管理者は端末28を操作してWF画面704における“完了”ボタンを押下する。また、“次へ”ボタンが押下された場合には、図26に示すステップ624に進む。
この“完了”ボタンの押下に応じて、管理者端末28では、対応完了の通知とともに画面切り替え要求582が発行される。
この画面切り替え要求582は、端末28からインターネット20を介してWebサーバ50に送られ、さらにWebサーバ50によって同様の画面切り替え要求586がWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られて、アラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
WF管理モジュール518では、この対応完了を示す画面切り替え要求586に応じて、警報またはアラートが発生した理由、すなわち警報理由を記入可能なWF画面、たとえば図28に示すWF画面708の表示要求586が発行される。
このWF画面708は、管理者端末28の操作によって警報理由をテキスト形式で書き込むことができる警報理由記入欄を有し、また、WF画面704および708における管理者の設定内容をWF管理DB 504に登録するための“登録”ボタンを有するものである。また、WF画面708は、“登録”ボタンが押下されたときに、この画面708を閉じるものでよい。
このWF画面708は、図25に示すステップ568〜574の際にWF画面DB 506から取得しておいてもよく、画面切り替え要求584に応じてWF画面DB 506から取得してもよい。後者の場合、WF画面708の取得はステップ568〜574と同様にして行われる。
この表示要求586は、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られ、さらにWebサーバ50によって同様の表示要求588がインターネット20を介して管理者端末28に送られて、WF画面708がこの端末28のWebブラウザに表示される(ステップ590)。この表示要求586によるWF画面708は、Webサーバ50において一時保持されるとよく、また、表示要求588は、Webサーバ50で保持されているWF画面708のWebアドレスを含むものでよい。
管理者は、ステップ566における作業員に対する電話によって警報理由を知ることができるので、自身の端末28に表示されたWF画面708の警報理由記入欄に警報理由を書き込み、また、警報理由の書き込みを終えると、警報理由を登録するためにWF画面708における“登録”ボタンを押下する。
この“登録”ボタンの押下に応じて、管理者端末28では、WF画面708の記入欄に書き込まれた警報理由とともに警報理由登録要求592が発行される。
この警報理由登録要求592は、端末28からインターネット20を介してWebサーバ50に送られ、さらにWebサーバ50によって同様の登録要求594がWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56のアラートWF AP 502に送られる。
アラートWF AP 502では、警報理由登録要求594に応じて状態登録モジュール520が起動され、状態登録モジュール520では、アラートWF AP 502がステップ584および594で得た対応完了を示す対応状況および警報理由、すなわち作業員に関する変更されたアラート情報をWF管理DB 504に登録して更新するために登録要求596が発行されて、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この登録要求596は、更新登録する対応状況および警報理由を有するものでよい。
Webサーバ50では、この登録要求596に応じてWeb-DB 52のWF管理DB 504にアクセスし、この登録要求596における対応状況および警報理由などの登録情報598がWF管理DB 504に更新登録される。また、この更新登録に応じた登録結果600がWF管理DB 504からWebサーバ50に送られ、さらに同様の登録結果602がWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、アラートWF AP 502の状態登録モジュール520で受信される。
この動作例では、WF画面704で設定された対応状況を、WF画面708の“登録”ボタン押下に応じてWF管理DB 504に登録しているが、WF画面704の“完了”ボタン押下に応じてWF管理DB 504に登録するようにしてもよい。
状態登録モジュール520では、この登録結果602に応じて、WF管理DB 504に更新したアラート情報を用いて、管理者のWebブラウザに対するアラート表示の更新が行われる。
このとき、状態登録モジュール520では、図24に示すアラート表示モジュール514によるステップ542〜548と同様にして、更新後のアラート対応ワークフローAP画面522が作成され、この画面522の表示要求604がWebサーバ50に送られる。ここではとくに、対応完了および警報理由が更新されているので、対応完了したアラート対応処理の表示、すなわち対応作業員に対する電話ボタンの表示の色を変更し、対応状況欄に対応管理者の名前および対応完了の文字を表示し、さらに警報理由を表示してアラート対応ワークフローAP画面522が作成される。
また、この表示要求604は、ステップ550〜554と同様にして、表示要求606として管理者端末28に送られ、更新後のアラート対応ワークフローAP画面522が端末28のWebブラウザによって表示される(ステップ608)。
このようにして、アラート対応処理した管理者だけでなく他の管理者も、更新されたアラート対応ワークフローAP画面522をリアルタイムで確認してアラート対応状況を知ることができる。
次に、この実施例における作業員管理システム500において、作業員に電話が繋がらない場合のその後のワークフロー動作について図26および図27のシーケンスチャートならびに図28および図29のフローチャートを参照しながら説明する。
3PCC・セッション管理起動モジュール516による3PCC起動依頼566の際に作業員に電話が繋がらないと、セッション状態が不通状態となり、不通を示す依頼結果566がSIPサーバ34、セッション管理モジュール508およびセッション管理アクセスモジュール510を介してアラートWF AP 502に通知される。アラートWF AP 502では、不通のセッション状態を示す依頼結果566に応じてWF管理モジュール518が起動される。
WF管理モジュール518では、まず、不通を示す依頼結果566に応じて、ステップ568と同様にして、対応作業員へのリダイヤルによるアラート対応処理を促すWF画面706の検索要求610が発行されてWebサーバ50に送られる。あるいは、WF管理モジュール518は、不通を示す依頼結果566に応じて、WF画面706ではなく作業員呼び出しによるアラート対応処理の対応状況を設定するWF画面706の検索要求610を発行してもよい。
このWF画面706は、図28に示すように“リダイヤル”ボタンを有し、この“リダイヤル”ボタンは、アラート対応ワークフローAP画面522の電話ボタン524と同様に、管理者および対応作業員の電話番号が割り付けられ、このボタン押下によって、両者間を通信接続するための3PCCの発信要求が発行される。また、WF画面706は、図28に示すように“次へ”ボタンを有し、たとえば、このボタン押下に応じて、WF画面704と同様にして、このアラート対応処理をとばして次のアラート対応処理に進むようにしてよい。また、WF画面706は、“リダイヤル”ボタンおよび“次へ”ボタンのいずれかが押下されたときに、この画面706を閉じるものでよい。
Webサーバ50では、ステップ568および570と同様にして、この検索要求610に応じてWF画面DB 504を参照してWF画面706の検索612が行われる。このとき、Webサーバ50では、ステップ572および574と同様にして、その検索結果614としてWF画面706が得られ、同様の検索結果616がWeb-AP 56に送られてアラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
また、WF管理モジュール518では、ステップ576と同様にして、この検索結果616に応じて、WF画面706の表示要求618が発行されてWebサーバ50に送られ、さらに、ステップ578および580と同様にして、同様の表示要求620が管理者端末28に送られて、WF画面706がこの端末28のWebブラウザに表示される(ステップ622)。
この動作例において、管理者は、リダイヤルせずに次のアラート対応処理に進むために、端末28を操作してWF画面706における“次へ”ボタンを押下する。また、“リダイヤル”ボタンが押下された場合には、ステップ566に戻って再度、作業員に対して3PCCによる電話接続を試みる。
“次へ”ボタンの押下に応じて、管理者端末28では、対応完了を通知せずに画面切り替え要求624が発行される。
この画面切り替え要求624は、ステップ582および584と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに画面切り替え要求626としてWeb-AP 56に送られてアラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
WF管理モジュール518では、この画面切り替え要求626に応じて、アラート業務に対して管理者が未だ対応中であることを認識し、緊急対応員への電話呼び出しによるアラート対応処理を促すWF画面、たとえば図28に示すWF画面710の表示要求628が発行される。
このWF画面710は、図28に示すように“電話”ボタンを有し、この“電話”ボタンは、アラート対応ワークフローAP画面522の電話ボタン526と同様に、管理者および緊急対応員の電話番号が割り付けられ、このボタン押下によって、両者間を通信接続するための3PCCの発信要求が発行される。また、WF画面710は、図28に示すように“保留”ボタンを有し、たとえば、このボタン押下に応じて、ワークフローを中断してアラート対応ワークフローAP画面522の表示に戻るようにしてもよく、またはこのワークフローをとばして次のワークフローに進むようにしてもよい。また、WF画面710は、“電話”ボタンおよび“保留”ボタンのいずれかが押下されたときに、この画面710を閉じるものでよい。
このWF画面710は、図26に示すステップ610〜616の際にWF画面DB 506から取得しておいてもよく、画面切り替え要求626に応じてWF画面DB 506から取得してもよい。後者の場合、WF画面710の取得はステップ610〜616と同様にして行われる。
この表示要求628は、ステップ618〜622と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに表示要求630として管理者端末28に送られて、WF画面710がこの端末28のWebブラウザに表示される(ステップ632)。
ここで、管理者は、緊急対応員に対して電話するか否かを判断して、電話する場合にはこのWF画面710の“電話”ボタンを押下し、また、電話しない場合にはこのWF画面710の“保留”ボタンを押下する。この動作例において、管理者は、緊急対応員に電話するためにWF画面710における“電話”ボタンを押下する。また、“保留”ボタンが押下された場合には、WF画面によるワークフローが中断されてアラート対応ワークフローAP画面522に戻るとよい。
この“電話”ボタンの押下に応じて、管理者端末28では、緊急対応員電話要求634が発行される。
この緊急対応員電話要求634は、図24に示す動作例のステップ556および558による3PCC起動依頼と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに電話要求636としてWeb-AP 56のアラートWF AP 502に送られる。
アラートWF AP 502では、緊急対応員電話要求636に応じて3PCC・セッション管理起動モジュール516が起動されるが、このモジュール516の起動の前に、緊急対応員呼び出し中であることを表示するWF画面、たとえば図29に示すWF画面712の表示がWF管理モジュール518によって行われる。
WF管理モジュール518によるWF画面712の表示は、図24に示す動作例のステップ560および562によるWF画面700の表示と同様にして行われてよいので、ここではその説明を省略する。
次に、アラートWF AP 502では、緊急対応員電話要求636に応じて3PCC・セッション管理起動モジュール516が起動されて、管理者IP電話端末26と緊急対応員電話端末とを通話させるために、3PCC接続依頼638が発行される。このとき、3PCC・セッション管理起動モジュール516によって管理者IP電話端末26と緊急対応員電話端末とを電話接続させる動作は、図24に示す動作例のステップ566の動作と同様でよいので、ここではその説明を省略する。
アラートWF AP 502では、この3PCC接続依頼638に対する依頼結果が示すセッション状態に応じて、管理者電話端末26および緊急対応員電話端末の間の通話が確立したか否か、すなわち緊急対応員に電話が繋がったか否かを判断することができる(ステップ714)。
この動作例では、3PCC・セッション管理起動モジュール516による緊急対応員電話要求638に応じて緊急対応員に電話が繋がってセッション状態が通話完了となり、通話完了を示す要求結果638がSIPサーバ34、セッション管理モジュール508およびセッション管理アクセスモジュール510を介してアラートWF AP 502に通知される。アラートWF AP 502では、通話完了のセッション状態を示す要求結果638が得られると、図27に示すように、この要求結果638に応じてWF管理モジュール518が起動される。
WF管理モジュール518では、まず、通話完了を示す要求結果638に応じて、緊急対応員呼び出しによるアラート対応処理の対応状況を設定するWF画面、たとえば図29に示すWF画面716の検索要求640が発行され、図26に示すステップ610〜616と同様にして、WF画面DB 506からこのWF画面716が検索される(ステップ640〜646)。
このWF画面716は、図29に示すように“完了”ボタンを有し、この“完了”ボタンの押下によって、緊急対応員への電話呼び出しによるアラート対応処理が完了したことを設定することができる。また、WF画面716は、“完了”ボタンが押下されたときに、この画面716を閉じるものでよい。
また、WF管理モジュール518では、WF画面DB 506からの検索結果646に応じてWF画面716の表示要求648が発行され、ステップ618〜622と同様にして、このWF画面716が管理者端末28のWebブラウザに表示される(ステップ648〜652)。
この動作例では、管理者は、次のアラート対応処理に進むために、管理者端末28を操作してWF画面716における“完了”ボタンを押下し、この端末28では、ステップ582と同様にして、この“完了”ボタンの押下に応じて対応完了の通知とともに画面切り替え要求654が発行される。
この画面切り替え要求654は、ステップ624および626と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに画面切り替え要求656としてWeb-AP 56に送られてアラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
WF管理モジュール518では、この対応完了を示す画面切り替え要求656に応じて、お客様への電話呼び出しによるアラート対応処理を促すWF画面、たとえば図29に示すWF画面720の表示要求658が発行される。
このWF画面720は、図29に示すように“電話”ボタンを有し、この“電話”ボタンは、アラート対応ワークフローAP画面522の電話ボタン528と同様に、管理者およびお客様の電話番号が割り付けられ、このボタン押下によって、両者間を通信接続するための3PCCの発信要求が発行される。また、WF画面720は、図29に示すように“いいえ”ボタンを有し、たとえば、このボタン押下に応じて、ワークフローを終了してアラート対応ワークフローAP画面522の表示に戻るようにしてよい。また、WF画面720は、“電話”ボタンおよび“いいえ”ボタンのいずれかが押下されたときに、この画面720を閉じるものでよい。
このWF画面720は、図27に示すステップ640〜646の際にWF画面DB 506から取得しておいてもよく、画面切り替え要求656に応じてWF画面DB 506から取得してもよい。後者の場合、WF画面720の取得はステップ640〜646と同様にして行われる。
この表示要求658は、ステップ648〜652と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに表示要求660として管理者端末28に送られてWF画面720がこの端末28のWebブラウザに表示される(ステップ662)。
ここで、管理者は、お客様に対して電話するか否かを判断して、電話する場合にはこのWF画面720の“電話”ボタンを押下し、また、電話しない場合にはこのWF画面720の“いいえ”ボタンを押下する。この動作例において、管理者は、お客様への電話を要しないと判断してWF画面720における“いいえ”ボタンを押下する。
この“いいえ”ボタンの押下に応じて、管理者端末28では、対応完了の通知とともに画面切り替え要求664が発行される。
この画面切り替え要求664は、ステップ654および656と同様にして、Webサーバ50に送られ、さらに画面切り替え要求666としてWeb-AP 56に送られてアラートWF AP 502のWF管理モジュール518で受信される。
アラートWF AP 502では、対応完了を示す画面切り替え要求666に応じて状態登録モジュール520が起動され、このモジュール520では、緊急対応員呼び出しによるアラート対応処理によって対応状況が対応完了となったことをこの要求666によって認識し、緊急対応員に関する変更されたアラート情報をWF管理DB 504に更新登録するための登録要求668が発行される。
この登録要求668は、図25に示す動作例のステップ596〜602と同様にして、Webサーバ50に送られてWF管理DB 504の更新登録670が行われ、また、その登録結果672がWebサーバ50を介して登録結果674としてWeb-AP 56に送られ、アラートWF AP 502の状態登録モジュール520で受信される。
状態登録モジュール520では、この登録結果674に応じて、図25に示す動作例のステップ604と同様にして、WF管理DB 504に更新したアラート情報を用いてアラート対応ワークフローAP画面522の更新が行われる。ここではとくに、緊急対応員に対する対応完了が示されているので、対応完了したアラート対応処理の表示、すなわち緊急対応員に対する電話ボタン526の表示の色を変更し、対応状況欄に対応管理者の名前および対応完了の文字を表示してアラート対応ワークフローAP画面522が作成される。
このようにしてアラート対応ワークフローAP画面522が更新されると、この画面522の表示要求676が発行され、図25に示す動作例のステップ604〜608と同様にして、Webサーバ50を介して表示要求678として管理者端末28に送られ、この画面522がこの端末28のWebブラウザに表示される(ステップ680)。
また、上記ステップ638において、緊急対応員に電話が繋がらない場合には、セッション状態が不通状態となり、不通を示す要求結果がアラートWF AP 502に通知され、WF管理モジュール518によって緊急対応員へのリダイヤルによるアラート対応処理を促すWF画面、たとえば図29に示すWF画面718の管理者端末28への表示が行われる。
このWF画面718は、図29に示すように、管理者および緊急対応員の電話番号が割り付けられた“リダイヤル”ボタンおよび“次へ”ボタンを有するものでよく、WF画面718の表示および操作に関する動作は、WF画面706と同様であるので説明を省略する。
また、上記ステップ662で表示されるWF画面720の“電話”ボタンが押下された場合には、管理者端末28においてお客様電話要求が発行され(ステップ722)、アラートWF AP 502のWF管理モジュール518によってお客様呼び出し中であることを表示するWF画面、たとえば図30に示すWF画面724の表示が行われる。
WF管理モジュールによるWF画面724の表示は、図24に示す動作例のステップ560〜564によるWF画面700の表示と同様にして行われてよいので、ここではその説明を省略する。
また、このWF画面720の操作によってお客様電話要求が発行された場合に、3PCC・セッション管理起動モジュール516によって管理者IP電話端末26とお客様電話端末とを3PCCにより電話接続させる動作は、図24に示す動作例のステップ566の動作と同様でよいので、ここではその説明を省略する。
アラートWF AP 502では、ステップ722におけるお客様電話要求に対する結果が示すセッション状態に応じて、管理者電話端末26およびお客様電話端末の間の通話が確立したか否か、すなわちお客様に電話が繋がったか否かを判断することができる(ステップ726)。
また、このようにお客様を電話呼び出しした場合、図30に示すように、お客様呼び出しによるアラート対応処理の対応状況を設定するWF画面728、またはお客様へのリダイヤルによるアラート対応処理を促すWF画面730を表示するワークフローに移行することがあるが、これらのWF画面728および730の表示および操作に関する動作は、それぞれWF画面704および706と同様であるので説明を省略する。
さらに、このお客様電話要求に応じてお客様に関するアラート情報が変更されると、ステップ668〜674と同様にしてWF管理DB 504が更新されてアラート対応ワークフローAP画面522が更新され、更新後のアラート対応ワークフローAP画面522が管理者端末28のWebブラウザに表示される(ステップ732)。
このように、この実施例の作業員管理システム500によれば、作業員に異常が生じてアラートを発報すべき場合のアラート対応業務を、電話作業と状態報告作業とが融合したワークフローにより効率的に実現することができる。
たとえば、警備業において作業員が予定時刻に現場に到着しなかった場合、管理者は、通常、状況を確認するために作業員に電話をかけ、状況に応じて別の対応員をアサインしたりお客様へお詫びの電話をかけたりするが、この実施例のシステム500によれば、その電話業務および状況の報告業務を一連のワークフローとしてWeb画面の操作および表示によって実現することができる。また、たとえば、このシステム500を利用する管理者が電話を切断すると、状況報告の画面が自動的に立ち上がり、Web画面上に作業状態が表示されることとなる。
また、他の実施例として、本発明の作業員管理システム800は、作業員の位置情報およびスケジュールを管理して作業員の状況を把握し、作業員状況が所望のアラート条件を満たすか否かに応じてアラートを発報することができる。
この実施例のシステム800は、図1〜図10に示すような上記実施例のシステム10と同様にして構成されるものでよく、以下では異なる構成および動作のみを説明する。
本システム800はとくに、図31に示すように、Web環境14のWeb-AP 56において、作業員およびその作業現場の位置情報を管理する位置情報管理AP 802を含み、Web環境14のWeb DB 52において、アラート条件を格納するアラートDB 804、作業現場の位置情報を格納する位置情報DB 806、および作業員の打刻情報を格納する打刻情報DB 808を含んで構成される。
アラートDB 804は、たとえば作業員ごとに勤務スケジュールに応じたアラート発報条件を、各条件ごとに格納するデータベースであり、この実施例では図32に示すように、作業員名、現場名称、区分、ならびに時間および距離を示すアラート条件をアラート発報条件として格納することができる。
位置情報DB 806は、たとえば作業現場の緯度経度情報などの現場位置情報を作業現場ごとに格納するデータベースであり、この実施例では図33に示すように、現場ID、現場名称、現場住所、現場フリガナ、ならびに現場の経度(東経)および緯度(北緯)を現場位置情報として格納することができる。
打刻情報DB 808は、たとえば作業員が携帯電話からWebアクセスにより打刻した時間情報および位置情報を、作業員による打刻ごとに格納するデータベースであり、この実施例では図34に示すように、作業員名、打刻時間、区分、ならびに打刻位置の経度(東経)および緯度(北緯)を、作業員による打刻ごとに格納することができる。
本システム800において、作業員は、自身の携帯電話端末32を用いて打刻を行い、打刻時間および自身の位置情報を有する打刻情報を登録することができ、たとえば、上記実施例と同様にして、位置情報提供ASP 90のAPIサービスによってこの端末32の位置情報を取得することができる。また、本システム800は、上記実施例において作業員管理AP 80が携帯電話端末32からの打刻情報を作業員管理DB 74に格納するのと同様にして、打刻情報を打刻情報DB 808に格納する。
また、位置情報管理AP 802は、たとえば図35に示すように、位置情報登録モジュール810、打刻情報ポーリングモジュール812、作業員スケジュール参照モジュール814、位置情報照会モジュール816、アラート判定モジュール818およびアラート要求モジュール820を有して構成されるものでよい。
位置情報登録モジュール810は、作業現場の位置情報を管理するモジュールであり、管理者が現場住所などの作業現場に関する位置情報を登録する際に、その住所を経度緯度情報などの位置情報に変換し、現場名称、現場住所および緯度経度情報を含む位置情報を位置情報DB 806に登録する。
この位置情報登録モジュール810は、たとえば、管理者端末28のWebブラウザに表示される図36に示すような管理用Web-AP画面830を管理者が操作して作業現場に関する位置情報を登録する際に起動し、このAP画面830を用いて設定された現場名称、現場住所および緯度経度情報を登録するものでよい。
打刻情報ポーリングモジュール812は、作業員の携帯電話からの打刻を監視するモジュールであり、作業員からの打刻情報が格納された打刻情報DB 808を所定の間隔でアクセスして打刻情報を検知する。また、このモジュール812は、作業員携帯電話からの打刻情報の受信に応じて起動して打刻情報DB 808から打刻情報を得るようにしてもよい。このモジュール812は、作業員の打刻情報として、少なくとも打刻位置および打刻時間を取得するもので、打刻位置として、作業員の経度緯度情報を得るものでよい。
また、打刻情報ポーリングモジュール812は、打刻情報DB 808にアクセスする所定の間隔をあらかじめ設定しておくとよく、たとえばアラート時間設定モジュール166において設定された時間を利用してもよい。また、このモジュール812は、上記実施例の打刻状態監視モジュール172と同様に動作して、打刻情報DB 808にアクセスするものでもよく、または、打刻状態監視モジュール172の機能を利用するものでもよい。
作業員スケジュール参照モジュール814は、打刻情報が得られた作業員に関して、スケジューリングされている情報を呼び出すモジュールであり、打刻情報ポーリングモジュール812で打刻情報が得られた作業員のスケジュール情報を、作業員管理DB 74を参照して得るものである。スケジュール情報は、上記実施例において、作業員管理AP 80によって作業員管理DB 74に登録されているものでよく、たとえば、管理者端末28のWebブラウザに表示される管理用Web-AP画面830またはその他のスケジュール設定画面を用いて登録できる。あるいは、スケジュール情報は、CSV形式で作業員管理DB 74に登録され、CSV形式で作業員管理DB 74から取り出すことができるものでもよい。
位置情報照会モジュール816は、作業現場に対する作業員の距離情報を得るモジュールであり、打刻情報ポーリングモジュール812で得られた作業員の打刻情報における打刻位置情報と、この作業員の作業現場として位置情報DB 806に登録された現場位置情報とに基づいて、両位置間の距離、たとえば経度差および緯度差を計算する。このモジュール816は、打刻情報ポーリングモジュール812で得られた打刻情報に基づいて、位置情報照会を行う作業員を検出し、また、検出した作業員について、作業員スケジュール参照モジュール814で得られたスケジュール情報を参照することにより各作業員の作業現場を検出することができる。
アラート判定モジュール818は、打刻情報ポーリングモジュール812で得られた打刻情報が、アラートDB 804に登録されているアラート条件に適合するか否かを判定するモジュールであり、打刻情報が得られた作業員についてアラートDB 804からアラート発報条件を呼び出し、その打刻情報における打刻時間、および位置情報照会モジュール816で得られた距離情報などのアラート判定情報がアラート発報条件に当てはまるか否かを判定する。
この実施例のモジュール818は、アラート判定情報の判定結果を容易に視覚できるように、すなわち管理者が一目で確認できるように示して、管理者がアラートを確認できるWeb-AP画面830に表示させるものである。たとえば、上記実施例の作業員管理AP 80またはアラート表示モジュール514に、このようなWeb-AP画面830を作成させることができる。たとえば、このモジュール818の判定結果は、“○”または“×”で示されてよい。
アラート要求モジュール820は、アラート管理AP 82にアラート対応処理を要求するモジュールであり、この実施例では、アラート判定モジュール818の判定結果が“×”の場合に動作して自動的にアラート対応処理を実行する。このモジュール820は、アラート対応処理として、たとえば、アラート送信モジュール188によるアラート送信を行ってよく、またはアラート送信を行わずに3PCC自動起動モジュール192により作業員への3PCC電話接続を行ってもよい。
次に、この実施例における作業員管理システム800において、管理人が各情報をWeb DB 52に登録し、また作業員が本システム800で打刻を行う動作について図37のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
管理者は、Web端末28または携帯電話端末30などの管理者端末を操作して、当該管理者が管理する作業員の作業現場の住所を本システム800に対して登録する。たとえば、管理者が、管理者端末28のWebブラウザに表示される管理用Web-AP画面830またはその他の現場住所設定画面を操作して現場住所を入力すると、この現場住所情報840が管理者端末28によってインターネット20を介してWebサーバ50に送られ、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56の位置情報管理AP 802に送られる(ステップ842)。
位置情報管理AP 802では、管理者端末28からの現場住所情報842に応じて位置情報登録モジュール810が起動され、本実施例ではとくに、その現場住所が緯度経度情報などの位置情報に変換される。また、位置情報登録モジュール810では、変換後の位置情報を位置情報DB 806に登録するために、作業現場に関する位置情報の登録要求844が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この登録要求844は、現場名称、現場住所および緯度経度情報を有するものでよい。
Webサーバ50では、この登録要求844に応じてWeb-DB 52の位置情報DB 806にアクセスし、登録要求844に応じた位置情報が位置情報DB 806に格納されて登録される(ステップ846)。
また、管理者は、ステップ840〜846と同様にして、当該管理者が管理する作業員のアラート条件を、管理者端末28を用いて作業員管理AP 80へと送ることにより、アラートDB 804に格納して登録することもできる。
同様にして、管理者は、Web端末28または携帯電話端末30などの管理者端末を操作して、当該管理者が管理する作業員のスケジュールを本システム800に対して登録する。たとえば、管理者が、管理者端末28のWebブラウザに表示される管理用Web-AP画面830または、その他のスケジュール設定画面を操作してスケジュールを入力すると、そのスケジュール情報が管理者端末28によってインターネット20を介してWebサーバ50に送られ(ステップ848)、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56の作業員管理AP 80に送られる(ステップ850)。
作業員管理AP 80では、管理者端末28からのスケジュール情報850に応じてスケジュールの登録要求852が発行され、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この登録要求852は、スケジュール情報を有するものでよい。
Webサーバ50では、この登録要求852に応じてWeb-DB 52の作業員管理DB 74にアクセスし、登録要求852に応じたスケジュール情報が作業員管理DB 74に格納されて登録される(ステップ854)。
または、作業員は、携帯電話端末32などの作業員端末を操作して打刻を行い、本システム800に対して自身の状況を伝える。たとえば、作業員は、図14に示す実施例と同様にして、端末32の打刻・位置情報登録ボタンを押下し、GPS機能を利用して位置情報提供ASP 90のAPIサービスによってこの端末32の位置情報を取得することができる。このとき、この打刻による打刻位置および打刻時間を含む打刻情報856が、作業員端末32によってインターネット20を介してWebサーバ50に送られる。
この打刻情報856は、たとえば、Webサーバ50によって打刻情報DB 808に格納されて登録される(ステップ858)。あるいは、この打刻情報856は、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、Web-AP 56によって打刻情報DB 808への登録が行なわれてもよく、Web-AP 56における作業員管理AP 80によって打刻情報DB 808への登録が行なわれてもよい。
また、この打刻情報856は、上記実施例と同様にして、作業員管理AP 80に送られて、作業員管理AP 80によって作業員管理DB 74に格納されてもよい。
次に、この実施例における作業員管理システム800において、管理人が各情報をWeb DB 52に登録し、また作業員が本システム800で打刻を行う動作について図38のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
本システム800では、Web環境14のWeb-AP 56において、位置情報管理AP 802の打刻情報ポーリングモジュール812によって、打刻情報DB 808における打刻情報が所定の間隔ごとに監視され、このモジュール812では、打刻情報DB 808に対する打刻検知要求860が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。Webサーバ50では、この打刻検知要求860に応じてWeb-DB 52の打刻情報DB 808が参照されて(ステップ862)、打刻情報864が取り出される。
このようにして、所定の間隔ごとに打刻情報DB 808から新たな打刻情報864が取り出されてWebサーバ50に送られ、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られ、位置情報管理AP 802の打刻情報ポーリングモジュール812で受信される(ステップ866)。
次に、位置情報管理AP 802では、打刻情報ポーリングモジュール812によって得られた打刻情報866に応じて、作業員スケジュール参照モジュール814が動作して、この打刻情報866に基づいて打刻した作業員を認識し、その作業員のスケジュール情報を取り出すために、作業員管理DB 74に対する作業員スケジュール参照要求868が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。Webサーバ50では、この参照要求868に応じて作業員管理DB 74が参照されて(ステップ870)、作業員スケジュール情報872が取り出される。
このように得られた作業員スケジュール情報872は、作業員管理DB 74からWebサーバ50に送られ、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られて、位置情報管理AP 802の作業員スケジュール参照モジュール814で受信される(ステップ874)。
さらに、位置情報管理AP 802では、作業員スケジュール参照モジュール814によって得られた作業員スケジュール情報874に応じて、位置情報照会モジュール816が動作して、このスケジュール情報874に基づいて打刻した作業員の作業現場を認識し、その作業現場に係る位置情報を取り出すために、位置情報DB 806に対する位置情報参照要求876が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。Webサーバ50では、この参照要求876に応じて位置情報DB 806が参照されて(ステップ878)、現場名、現場住所および経度緯度情報などの作業現場位置情報880が取り出される。
このように得られた作業現場位置情報880は、位置情報DB 806からWebサーバ50に送られ、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られて、位置情報管理AP 802の位置情報照会モジュール816で受信される(ステップ882)。
この作業現場位置情報882に応じて、位置情報照会モジュール816では、打刻情報ポーリングモジュール812が取得した作業員打刻情報866の打刻位置、および位置情報照会モジュール814が取得した作業現場位置情報882に基づいて、たとえばそれらの経度緯度情報の差分を算出して、作業員および作業現場の間の距離情報が検出される。
次に、位置情報管理AP 802では、アラート判定モジュール818が動作して作業員打刻情報866に基づくアラート判定が行われ、まず、その作業員に係るアラート条件を取り出すために、アラートDB 804に対するアラート条件参照要求884が発行されてWeb-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。Webサーバ50では、この参照要求884に応じてアラートDB 804が参照されて(ステップ886)、距離条件および時間条件などのアラート条件情報888が取り出される。
このように得られたアラート条件情報888は、アラートDB 804からWebサーバ50に送られ、さらにWeb-APサーバ54を介してWeb-AP 56に送られて、位置情報管理AP 802のアラート判定モジュール818で受信される(ステップ890)。
このアラート条件情報890に応じて、アラート判定モジュール818では、位置情報照会モジュール816で検出した距離情報、および打刻情報ポーリングモジュール812で取得した作業員打刻情報の打刻時間が、アラート条件情報890の距離条件および時間条件に適合するか否かが判定される。
また、位置情報管理AP 802では、アラート判定モジュール818によるアラート条件の判定結果に応じて、管理者用Web-AP画面830が更新され、たとえば打刻情報がアラート条件に適合する場合にはAP画面830の打刻住所欄または打刻時間欄に“○”が表示され、適合しない場合には“×”が表示される。
さらに、位置情報管理AP 802では、更新した管理者用Web-AP画面830の表示要求892が発行されて、Web-APサーバ54を介してWebサーバ50に送られる。この表示要求892によるAP画面830は、Webサーバ50において一時保持されるとよい。
Webサーバ50では、表示要求892に応じて、同様の表示要求894が発行されてインターネット20を介して管理者端末28に送られ、更新後の管理者用Web-AP画面830がこの端末28のWebブラウザに表示されて管理者に示される。この表示要求894は、Webサーバ50で保持されているAP画面830のWebアドレスを含むものでよい。
また、位置情報管理AP 802では、アラート判定モジュール818において打刻情報がアラート条件に適合しないと判断された場合には、アラート要求モジュール820が動作して、アラート管理AP 82に対してアラート対応処理要求896が発行される。このときアラート管理AP 82によるアラート対応処理は、上記実施例に記載したいずれの処理が行われてもよい。このようにして、打刻情報がアラート条件に適合しない場合には自動的にアラート対応処理が行われることとなる。