JP2009123040A - タクシー料金サービスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 店舗で所定の金額以上のショッピングを行なったユーザに、タクシー料金のうちの所定の料金をサービスとして還元するタクシー料金サービスシステムを提供する。
【解決手段】 ユーザ識別情報とユーザの住所に係る情報を記録したタクシーカード4と、ユーザが店舗においてショッピングしたときに、ユーザ識別情報と関連付けして当日のショッピング金額を集計するユーザ別ショッピング金額集計手段と、タクシーカード4を読み取ってユーザ別ショッピング金額集計手段を備えたサーバに対してタクシーチケット8の発行要求を行なうタクシーチケット発行手段を備えている。サーバは、タクシーチケット8の発行要求を行なったユーザ識別情報に対応する当日のショッピング金額が、予め設定した所定の金額以上であると判定されると、タクシーチケット発行手段にタクシーチケット8の発行可の情報を送信する手段を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、店舗でショピングした顧客に対して、予め設定した基準に基づいて店舗側がタクシー料金をサービスとして還元するタクシー料金サービスシステムに関するものである。
各種の店舗が鉄道等の交通機関の駅周辺、繁華街、幹線道路周辺などに設立されている。これらの店舗でショピングするとき、顧客(以下、ユーザという)は自宅から公共交通機関を利用して店舗に行く場合、あるいは自家用車で店舗に行く場合などがある。
一般に、ユーザがこれら店舗に出かけてショピングする曜日は、土曜日や日曜日(休日も含む)に集中する傾向にある。ユーザが特に土曜日又は日曜日に自家用車を利用して上記店舗に出かけてショピングする場合、この店舗が駅周辺や幹線道路周辺に設立されていると、店舗周辺の道路がショピングするユーザの車で大渋滞を起こしているのが実情である。
一方、店舗、特に大規模の店舗においては、自家用車でショピングするユーザを集客するために、店舗周辺の土地、あるいは店舗の地下や屋上に広大な駐車場を設けている。そして、所定の金額以上のショッピングをしたユーザに対してはこの駐車場の利用料金を無料にする施策を行なっている。しかし、この駐車場へ駐車するための順番待ちの車が店舗周辺における道路の交通渋滞の原因にもなっている。また、店舗周辺に広大な駐車場を設けると、この駐車場の土地に対する店舗側の賃借料等の負担も膨大になる。
上記した課題、すなわち、ユーザの自家用車を利用したショッピング回数を極力減らして、自家用車の代わりに公共の交通機関、特にタクシーを利用したショッピング回数を増加させるための有効な施策を行なうと、ユーザ、特に高齢者、あるいは幼児を伴った親や家族のショッピングに対する利便性が向上する。一方、店舗側にとっても集客力が向上して売上増加を期待することが可能になる。さらに、CO削減という環境改善にも貢献することが可能になると共に、競争の激しいタクシー会社にとっても、店舗周辺の地域住民に密着した新たなサービスを提供してタクシー利用客を増加させることも可能になる。
ユーザが公共の交通機関を利用して店舗等でショッピングするときに、このユーザに所定のサービスを提供するシステムが既に提案されている。例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に記載の発明が提案されている、
特開2007−122334号公報 特開2005−275801号公報
特許文献1には、ユーザが買い物を行なって得たポイントと鉄道の交通費とを結び付けたポイント還元システム、例えば、SUICA(登録商標)等のICカードを利用した鉄道用プリペイドカードを用いて、ユーザが店舗で物品を購入した際にユーザにポイントを還元するシステムが提案されている。
このポイント還元システムにおいては、店舗サーバが店舗ごとに設けられた対応テーブルから、入場駅情報と退場駅情報の組み合わせに対応した係数を読み出し、ユーザの店舗における購入金額に対応して得たポイントに、この係数を乗算して還元金額を計算して、ICカードに対して還元金額として書き込むことにより、鉄道を利用した利用者が駅と店舗とに対応して還元金額を得ることができるようになされている。そして、ユーザがICカードを入場駅の改札機にかざすことにより、改札機は駅データベースに対してICカードに記録されている還元金額の残高金額を確認して初乗り運賃を精算し、退場駅の改札機にかざすことにより、運賃から初乗り運賃を減算した金額をICカードに記録されている残高金額から清算して書き換える処理を行なっている。
特許文献2には、タクシーに利用者が乗車したときの乗車情報を利用するための情報伝達システムが提案されている。特許文献2に記載の情報伝達システムは、タクシーに設置されたタクシー端末と、店舗に設置された店舗端末と、これら端末から接続可能なサーバと、識別データを記録した利用者所有の記録媒体から構成されている。そして、タクシーに設置されたタクシー端末は、利用者が所有している記録媒体を読み取ってこの記録媒体に記録されている識別データと共にこの利用者の乗車データをサーバに送信する。一方、店舗端末は利用者の記録媒体を読取って、この利用者の来店に関する来店データを識別データと共にサーバに送信する。サーバは店舗端末から来店データを受信すると、受信した識別データに対応する乗車データが存在するかを確認してその確認結果を店舗端末に送信するようになされている。そして、店舗側は店舗端末に表示されたこの利用者の乗車データに基づいて、例えば、利用者がこの店舗で飲食した飲食料金からタクシー料金の初乗り料金を差し引く等のサービスを行なうことが開示されている。
上記特許文献1に開示されているポイント還元システムは、店舗でショッピングして得たポイントを、鉄道を利用したときの運賃として清算できるようにしたシステムであるが、各駅の自動改札機と連動させる必要があるためシステムが大規模になり、かつ、システム構築の投資金額も大きくなるという欠点がある。また、ユーザがタクシーを利用したときのタクシー料金をユーザに還元するためのシステムではない。
上記特許文献2に開示されている情報伝達システムは、店舗等を利用したユーザについて、店舗側の端末装置はタクシーを利用したという乗車データがサーバに記録されているか否かを確認する処理を行なって、タクシーを利用したことが確認できると、店舗側はこのユーザに特典、例えば、タクシーの初乗り料金をサービスするようにしたシステムである。この情報伝達システムは、ユーザが店舗に出かけるときにタクシーを利用したという情報を基にして稼動するシステムであるため、タクシーを利用したユーザが必ず店舗を利用してショッピング等を行なうとは限らない。すなわち、このシステムを利用してメリットを得ることができるユーザの数や、タクシーを利用したユーザが店舗を利用してショッピングする件数は増加しないと予想される。従って、システムの運用効果は極めて低くなることが考えられる。また、特定の店舗と特定のタクシー会社とが連携して、この店舗周辺等の地域住民に対してタクシー料金を還元するようなサービスシステムではない。
そこで、本発明の目的は、交通機関の駅周辺、繁華街、幹線道路周辺等に設立されている店舗、特に大規模店舗を対象として、地域住民に貢献することができると共に、ユーザ、店舗及びタクシー会社の三者が恩恵を得ることができ、かつ、システムの管理・運用が単純な店舗のタクシー料金サービスシステムを提供することにある。
本発明は、店舗においてショッピングしたユーザがタクシーに乗車したときに、タクシー料金のうちの所定の金額をサービス料金としてユーザに還元するタクシー料金サービスシステムであって、
少なくとも前記ユーザを識別するユーザ識別情報と前記ユーザの住所に係る情報を記録したタクシーカードと、
前記ユーザが前記店舗においてショッピングしたときに、前記タクシーカードに記録された前記ユーザ識別情報を読み取って該ユーザ識別情報に関連付けして前記ユーザがショッピングしたショッピング金額を収集する手段と、
前記収集したショッピング金額を、当日のショッピング金額として前記ユーザ識別情報別に集計するユーザ別ショッピング金額集計手段を備えたサーバと、
前記タクシーカードに記録された前記ユーザ識別情報を読み取って前記サーバに、前記読み取ったユーザ識別情報に関連付けされたタクシーチケットの発行要求を行なうタクシーチケット発行手段と、を備え、
さらに、前記サーバは、
前記タクシーチケット発行手段からの前記タクシーチケットの発行要求に対して、前記ユーザ別ショッピング金額集計手段に記憶された前記ユーザ識別情報に関連付けされた前記当日のショッピング金額を参照して、前記タクシーチケットの発行可否に係る判定情報を前記タクシーチケット発行手段に送信するタクシーチケット発行判定手段を備え、
前記タクシーチケット発行手段は、
前記タクシーチケットの発行可否の判定情報に基づいて、固有のタクシーチケット識別情報を記録した前記タクシーチケットを発行する手段を有することを特徴としている。
さらに、本発明において前記タクシーチケット発行判定手段は、前記ユーザ別ショッピング金額集計手段が前記ユーザ識別情報別に集計した前記当日のショッピング金額に基づいて、予め設定された複数の前記タクシー料金のサービスに係る区分情報から一つの区分情報を選択する手段を備えていることを特徴としている。
さらに、本発明において前記タクシーチケットの発行可否に関する判定情報のうち発行可に係る情報は、前記タクシーチケット識別情報に前記サービスに係る区分情報を付加した情報を含んでいることを特徴としている。
さらに、本発明は、前記ユーザがタクシーに乗車したことにより回収された前記タクシーチケットに記録されている前記タクシーチケット識別情報を読取る手段と、前記読み取った前記タクシーチケット識別情報から前記タクシー料金のうちの前記サービス料金を集計するサービス料金集計手段を備えていることを特徴としている。
さらに、本発明において前記タクシーカードは、前記タクシーチケットを兼ねたICカードから構成され、
前記タクシーチケット発行手段は、前記ICカードに前記タクシーチケット識別情報を記録する手段を備えていることを特徴としている。
さらに、本発明において前記タクシーは、
前記タクシーカードに記憶された前記住所に係る情報を読み取って、読み取った前記住所に係る情報と前記タクシーの現在位置から前記住所に対応する範囲の地図情報を表示するGPS地図情報表示手段を備えていることを特徴としている。
なお、上記した店舗とは、スーパーマーケット、各種の大型量販店、デパート、ショピングセンター、商店街の各小売店などを示す。また、上記したショッピングとは、上記店舗においてユーザが商品を購入する活動(買い物)の他に、飲食、対価を支払って各種のサービスを受ける活動等を含む。また、上記したユーザとは、本発明のシステムを利用する顧客としてユーザ登録を行なっているユーザ会員を示す。さらに、本システムの運用と管理は、本システムに参画する店舗とタクシー会社とが共同して行なうことが望ましい。
本発明は、次の効果を発揮することができる。
(1)本システムを利用するためにユーザ登録したユーザが、店舗において当日にショッピングを行った実績情報をサーバに、ユーザの識別番号別に記憶する処理を行なうようにしている。そして、ユーザがショッピングした後、自分の識別番号(ユーザ番号)が記録されているタクシーカードをタクシーチケット発行手段に読み取らせてタクシーチケットの発行要求を行なうと、サーバは当日のこのユーザのショッピング合計金額が所定の金額を超えていると判定されるとこのユーザに対してタクシーチケットを発行するようにしている。このように、本発明は極めて単純なシステム構成であるので、ユーザのタクシーチケット発行要求の操作を極めて簡単になり、かつ、店舗側にとっても多額の設備投資を必要としないタクシー料金サービスシステムを提供することができる。
(2)本発明の付帯的な効果として、特に、高齢者や幼児を伴ったユーザにとって、気楽に店舗に出かけてショピングを楽しむという動機付けを与えることができる。また、店舗側にとっては、ユーザが自家用車で来店する回数を減少させることもできるので、広大な駐車場を設ける必要性が無くなることも期待できる。さらに、店舗周辺の道路の交通渋滞の解消と環境改善にも貢献することも可能になる。このように、本発明のシステムは、店舗周辺に居住するユーザ、店舗及びタクシー会社の三者にとってメリットのある地域住民に貢献できる有効なシステムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明を実施するためのシステムについて、そのシステム構成の一例を示す図である。
図1において、1はタクシー配車管理サーバ、2は端末装置、3はタクシーカード発行機である。タクシー配車管理サーバ1、端末装置2及びタクシーカード発行機3は、例えば、本システムの運営に参画するタクシー会社が管理する装置である。
タクシー配車管理サーバ1は、タクシー会社が所有している複数台のタクシー9と無線通信を行なって効率的な配車の指示を行なうためのサーバであって、タクシー9に搭載しているGPS地図情報表示手段10からの問い合わせ要求に対して、道路情報を含む地図情報をタクシー9に無線通信により送信する機能を備えている。
タクシー配車管理サーバ1は、上記機能を実施するために、地図情報データベースと、住所を指定するとこの地図情報データベースを検索して住所に係る周辺の地図情報を求め、検索された道路情報を含む地図情報をタクシー9に無線通信により送信する手段を備えている。なお、タクシー配車管理サーバ1とタクシー9との無線通信は、インターネットを利用した通信、あるいはタクシー配車管理サーバ1とタクシー9との間を直接無線通信により行なうことができる。
パーソナルコンピュータ等から構成される端末装置2には、バーコードリーダ2aとタクシーカード発行機3が接続されている。バーコードリーダ2aは、後記する本発明のシステムで発行し、ユーザがタクシー9に乗車することにより回収されたタクシーチケット8に記録(印刷)されているチケット識別情報(バーコード等)を読み取る手段になる。また、端末装置2はバーコードリーダ2aで読み取ったチケット識別情報に基づいて、ユーザが利用したタクシー料金のうちのサービス料金を集計して店舗側に請求書を発行するためのサービス料金集計手段となる。
タクシーカード発行機3は、本発明のシステムを利用するユーザ、すなわち、店舗に出かけてショッピングしたユーザが、帰路等においてタクシー9を利用するときにタクシー料金のサービスを受けるためのユーザ登録の申請を行なった利用者(ユーザ)に対して、端末装置2の制御に基づいてICカード又は磁気記録方式のカード4(以下、タクシーカード4という)を発行するための装置である。タクシーカード4の情報記録部には、予めタクシーカード4を発行したときにタクシーカード発行機3により所定の情報が記憶される。
タクシーカード4が備えている上記した情報記録部には、予め少なくともユーザを識別するための固有の情報(ユーザ識別情報)となるユーザ番号又はカード番号(以下、ユーザ番号という)と、ユーザの住所に係る情報を記録する。なお、上記したユーザの住所に係る情報としては、この住所のテキスト文字情報、あるいはこの住所に係る緯度と経度に関する情報、あるいは電話番号のいずれかを記憶するようにする。
端末装置2に接続されているバーコードリーダ2aは、本発明のシステムを利用してユーザがタクシー9に乗車して使用した使用済みのタクシーチケット8に記録されている情報を読取って端末装置2の記憶装置に、タクシーチケット8の使用実績状況を記憶するための手段となる。なお、使用済みのタクシーチケット8の回収は、ユーザが乗車したタクシー9の運転手が行なう。
図2は、タクシーカード4の情報記録部4aに記憶する情報の項目例を示している。図2に示すように、タクシーカード4の情報記録部4aには、少なくともユーザ登録を行なったユーザを識別するために所定の桁数の数字又は英数字等からなるユーザ番号(ユーザ識別情報)d1と、上記したユーザの住所d2を、又必要に応じてユーザの氏名d3等を、予めカード発行時にタクシーカード発行機3により記録される。
なお、タクシーカード4の情報記録部4aには、本システムの将来のシステム拡張を考慮して、さらに本システムに参画するタクシー会社を識別するための情報、タクシー料金のサービスを行なう店舗を識別するための店舗情報を記憶してもよい。さらに、タクシーカード4には、図2に示すように当日にユーザからの要求により発行したタクシーチケット識別番号(タクシーチケット番号)8a、ショッピング累計金額d9、ポイント累計数(d9−1)を記憶するようにしてもよい。このように、ポイント累計数(d9−1)を記憶すると、本発明で用いるタクシーカード4は、従来から店舗がユーザのために採用しているポイントカードと共通して利用することが可能になる。
図1に示す5は、本発明のシステムに参画している店舗が所有している店舗サーバである。店舗サーバ5は、その記憶装置に記憶されたユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1(図5参照)、サービス区分データテーブルDT2(図6参照)を備えている。また、店舗がスーパーマーケット等の大規模店舗の場合、店舗サーバ5には店舗内のLAN(Local Area Network)を介して複数台の店舗端末6a、6b、・・・6gが接続されている。これらの店舗端末6a、6b、・・・は、いわゆるPOS端末(POSレジスタ)であって、商品又はその容器等に表示されているバーコードを読取るためのバーコードリーダや、ユーザが本システムの利用についてユーザ登録を行なうことにより発行されたタクシーカード4の読み書きを行なうためのカードリードライト装置(図示せず)を備え、ユーザがショッピングした実績情報をユーザ別に収集する手段になる。
なお、タクシーカード4がICカードから構成される場合には、これらの店舗端末6a等はICカードのリードライト装置を備えるようにする。
また、本発明において店舗とは、スーパーマーケット、各種の大型量販店、デパート、ショピングセンター、商店街の各小売店を示し、さらに、前記店舗に出店している各種の飲食店等の店舗を含めることもできる。
上記した店舗サーバ5が備えているユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1は、店舗サーバ5の外部記憶装置に記憶されているテータテーブルであって、店舗の当日のユーザ別の売上(シッピング)金額をリアルタイムに、あるいは所定の時間間隔でユーザ番号d1別に集計する手段となる。なお、店舗が小規模の小売店の場合には、店舗サーバ5と店舗端末6a等の代わりにインターネット接続機能と外部記憶装置を備えた1台のPOS端末としてもよい。
サービス区分データテーブルDT2は、ユーザに対するタクシー料金のサービスについて、ユーザが店舗でショッピングした金額に応じてこのタクシー料金のサービスに係る区分情報(サービスの種別)を設定したデータテーブルである。上記した店舗サーバ5が備えているユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1とこのデータテーブルDT1を更新する処理を行なうプログラムは、ユーザ番号d1別に当日のショッピング金額を集計する手段(ユーザ別ショッピング金額集計手段)となる。
7は、店舗サーバ5に接続されたタクシーチケット発行機である。タクシーチケット発行手段となるタクシーチケット発行機7は、当該店舗で所定金額以上のショッピングを行なったユーザであって、本発明のシステムを利用するユーザにこのユーザの要求に基づいて、例えば、ショッピングを行なった当日を有効期限としたタクシーチケット8、すなわち、ユーザの自宅への帰路等のタクシーチケット8を発行するための装置である。
タクシーチケット発行機7は、タクシーカード4の情報記録部4aに記憶されている情報を読み取る手段(カード読取装置)と、読み取った情報を店舗サーバ5に送信するための通信手段と、店舗サーバ5からの制御指令に基づいてタクシーチケット8を発行するための発行手段(例えば印刷装置など)と、これら手段の作動を制御するための制御プログラムを備えた制御装置を備えている。なお、本システムにおいて、タクシーカード4としてICカードを使用する場合にはタクシーチケット発行機7はICカードのリードライト装置を、磁気記録型のカードを使用する場合には磁気カードの読取装置あるいはリードライト装置を設けるようにする。
図3は、ユーザの要求によりタクシーチケット発行機7から発行されるタクシーチケット8の一例を示している。図3に示すように、タクシーチケット8には少なくとも、タクシーチケット8を識別するための固有のタクシーチケット番号8aを、バーコードリーダ等の読取装置により読み取り可能に記録(印刷)する。図3に示す例では、タクシーチケット8の上側部にタクシーチケット番号8aをバーコードとして印刷した例を示している。このタクシーチケット番号8aは、例えば、タクシーチケット8の発行年月日と、発行番号(発行順を示す追番号)と、タクシー料金のサービスに係る区分情報d17(図6参照)を含む所定の桁数から構成されるようにする。なお、サービス区分情報d17とは、前記したように店舗側がユーザに対してタクシー料金をサービスする種類を示す情報であって、例えば、タクシー料金のうち初乗り料金をサービスする場合には「1」を、タクシー料金のうち「800円」までサービスする場合には「2」、等を表す情報をサービス区分情報として記録(印刷)するようにする。
図3に示すタクシーチケット8はサービス区分情報が「1」の場合の発行(表示)例を示し、図4に示すタクシーチケット8はサービス区分情報が「2」の場合の発行例を示す。なお、図3及び図4に示すタクシーチケット8は紙に印刷した例を示しているが、タクシーチケット8を磁気記録型のカードとし、サービス区分情報に対応する文字情報をカードの表面に表示するようにしてもよい。
本発明のシステムにおいてユーザが乗車するタクシー9は、GPS地図情報表示手段10を搭載している。GPS地図情報表示手段10はGPS衛星11と通信を行なってタクシー9の現在位置情報を取得する位置情報取得手段と、タクシーカード4に記憶されている情報を読み取るカード読取手段(カード読取装置)と、タクシー配車管理サーバ1と無線通信を行なう通信手段(通信装置)と、タクシー配車管理サーバ1から取得した地図情報を表示するための液晶表示装置から構成される表示手段(表示装置)を備えている。
ユーザが所持しているタクシーカード4をGPS地図情報表示手段10が備えているカード読取装置で読み取ると、GPS地図情報表示手段10が備えている通信手段(通信プログラム)はこの読み取ったデータのうちユーザの住所d2に関する情報をタクシー配車管理サーバ1に送信する。タクシー配車管理サーバ1は、この受信した住所d2に関する情報に基づいて地図情報データベースを検索し、検索された住所d2に係る地図情報をGPS地図情報表示手段10に送信する。続いて、GPS地図情報表示手段10はタクシー配車管理サーバ1から受信した地図情報に、位置情報取得手段がGPS衛星11から取得したタクシー9の現在位置と、ユーザの住所位置とを目印で明示した地図情報をGPS地図情報表示手段10の表示手段に表示する処理を行なう。
タクシー9の運転手は、GPS地図情報表示手段10の表示手段に表示されたタクシー9の現在位置からタクシー9に乗車したユーザの自宅付近までの道路経路を示す地図情報を見て、ユーザをユーザの自宅付近まで迷うことなく運転することが可能になる。なお、ユーザがタクシー9に乗車して降車する際に、ユーザはタクシー料金から店舗側が負担するサービス料金を差し引きした料金を運転者に支払うと共に、ユーザがタクシーチケット発行機7を操作して発行されたタクシーチケット8を運転手に渡す。また、運転手はタクシーカード4をユーザに返却する。
図1に示す12は、管理サーバである。管理サーバ12は、本発明のシステムを利用するユーザに関する情報の管理と、タクシーチケット発行機7から発行されたタクシーチケット8の使用状況を集計して管理するために設けたサーバである。これらの管理を行なうために管理サーバ12は、その記憶装置にユーザデータベースDB1(図7参照)と発行済タクシーチケットデータテーブルDT3(図8参照)を備えている。なお、管理サーバ12は本システムに参画している店舗側が管理運営するか、タクシー会社と店舗側が共同して管理運営するようにする。
上記した図1に示すシステム構成において、タクシー配車管理サーバ1、端末装置2、店舗サーバ5、管理サーバ12は、インターネット通信網13に接続されている。なお、上記した店舗サーバ5と管理サーバ12は、例えば、店舗側が管理運営する1台のサーバに統合してもよい。
続いて、本発明のシステムが備えている前記データベースとデータテーブルのデータ構成等について説明する。
図5は、店舗サーバ5の外部記憶装置に記憶しているユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1についてそのデータ構成例を説明するための図である。
ユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1は、本システムに参画している店舗において、ユーザのユーザ番号d1別に当日のショッピング金額d7を集計したデータテーブルであって、主としてユーザからのタクシーチケット8の発行要求に対してタクシーチケット8を発行すべきか否かをプログラム処理により判定するために参照される。なお、ユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1に当日のショッピング金額d7を記憶する処理は、店舗サーバ5が備えているプログラムにより、ユーザが店舗でショッピングを行なった際に店舗端末装置6a等から店舗サーバ5に送信されたショッピング実績情報(ユーザ番号d1とショッピング金額)に基づいて記憶される。
図5に示すようにユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1には、ユーザ番号d1別に、当日のショッピング金額の合計値d7と、ユーザからの要求に基づいてタクシーチケット発行機7からタクシーチケット8が発行された場合にはそのタクシーチケット8のタクシーチケット番号8aと、ユーザが当日ショッピングした詳細情報d8、等を記録する。このデータテーブルDT1は、1日単位でユーザのショッピング金額d7を集計するためのデータテーブルであって、ユーザが数回にわたってショッピングを行なった場合には、その都度ショッピング金額がショッピング金額の合計値d7に加算して記憶する処理を行なう。また、ユーザのショッピング金額d7は管理サーバ12に送信され、管理サーバ12が備えているユーザデータベースDB1のショッピング金額の累計金額を集計する欄に加算して記憶される。
図6は、店舗サーバ5の外部記憶装置に記憶しているサービス区分データテーブルDT2についてそのデータ構成例を説明するための図である。サービス区分データテーブルDT2は、ユーザの当日の合計のショッピング金額d7に応じて、ユーザの要求により発行するタクシーチケット8の種類(サービス区分情報d17)を決定するために予め設定したデータテーブルである。図6に示すように、サービス区分データテーブルDT2は、予め設定した複数のサービス区分情報d17からその一つのサービス区分情報を決定する処理を行なうために、1日の合計のショッピング金額d18の範囲に応じて、ユーザに還元するサービス料金d19を設定したデータテーブルである。
図6に示すサービス区分データテーブルDT2では、ユーザの当日の合計ショッピング金額d7が2999円以下の場合には、ユーザはタクシー利用に対する還元サービスを受けることができなく(サービス区分情報d17は「0」)、合計のショッピング金額d7が3000円〜4999円の場合には初乗り料金の還元サービス(サービス区分情報d17は「1」)を受けることができ、同じく5000円〜7999円の場合には800円の還元サービス(サービス区分情報d17は「2」)、等を受けることができることを示している。すなわち、ユーザは当日の合計のショッピング金額d7が所定の金額を超えるとその金額に応じて、予め設定した複数のタクシー料金のサービスのなかから一つのサービス料金の還元を受けられることを示している。
図7は、管理サーバ12の外部記憶装置に記憶しているユーザデータベースDB1について、そのデータ構成の一例を説明するための図である。ユーザデータベースDB1は、本発明のシステムを利用するためにユーザ登録を行なったユーザごとに、ユーザの属性情報と、店舗においてショッピングした累計金額、タクシーチケット8の発行要求と実際にタクシーを利用してこのタクシーチケット8を使用した使用(利用)回数、等に関する履歴情報を登録したデータベースである。このユーザデータベースDB1は、その記憶されている情報に基づいて、本システムに参画しているタクシー会社あるいは店舗側がタクシーチケット8の発行とその使用状況の把握、ユーザへのダイレクトメールの発送等のサービス業務に使用する。
図7に示すようにユーザデータベースDB1は、ユーザ番号d1ごとに、例えば、ユーザの属性情報に係る情報としてユーザの住所d2と氏名d3及び電話番号を、ユーザが店舗でショッピングしたショッピング累計金額d9、タクシーチケット8の発行回数d10と使用回数d11に関する情報、ユーザ登録日d12、等を記録したデータベースである。これらの情報のうち、ユーザ番号d1、ユーザの住所d2と氏名d3及び電話番号、ユーザ登録日d12に関する情報は、タクシー会社又は店舗側が本システムを利用するユーザを募集して、ユーザ登録申請を行なったユーザに対して、端末装置2等を利用して管理サーバ12をアクセスすることによりユーザデータベースDB1に登録される。
ユーザデータベースDB1に記憶するショッピング累計金額d9は、ユーザが店舗でショッピングしたときに店舗端末装置6a、6b、・・・、6gにより入力されたショッピング金額に係る情報が店舗サーバ5を経由して管理サーバ12に送信されたときに、該当するユーザ番号d1のショッピング累計金額d9に加算して更新する処理を行なうことにより記憶することができる。
なお、図7には示していないが、ユーザデータベースDB1には、ショッピング累計金額d9に対応するポイント累計数(例えば、100円に付き1ポイント)もユーザデータベースDB1に登録してもよい。このようにユーザデータベースDB1にポイント累計数も記録すると、前記したようにタクシーカード4を店舗のポイントカードと共通化したカードにすることが可能になる。
ユーザデータベースDB1に記録するタクシーチケット8の発行回数d10は、ユーザ番号d1、すなわち、ユーザごとにタクシーチケット8の発行回数を累計した値を示す。なお、この発行回数d10を累計する処理は、タクシーチケット発行機7によりタクシーチケット8が発行されると、タクシーチケット8の発行に関する情報がタクシーチケット発行機7から店舗サーバ5を経由して管理サーバ12に送信する処理、例えば、管理サーバ12はタクシーチケット8の発行要求を行なったユーザのユーザ番号d1とタクシーチケット番号8aに関する情報を取得することにより行なうことができる。
また、ユーザデータベースDB1に記録するタクシーチケット8の使用回数d11は、タクシーチケット発行機7から発行されたタクシーチケット8がユーザにより使用された回数の累計値を示す。タクシーチケット8の使用回数d11を累計する処理は、タクシー運転手により回収されたタクシーチケット8のタクシーチケット番号8aに関する情報をタクシー会社の端末装置2に接続されたバーコードリーダ2aから読み取って、管理サーバ12に送信されたタクシーチケット番号8aなどの情報に基づいて行なうことができる。
このように、ユーザデータベースDB1にユーザ番号d1ごとにタクシーチケットの発行回数d10とその使用回数d11を記録する処理を行なうことにより、端末装置2から管理サーバ12のユーザデータベースDB1をアクセスしてこれらタクシーチケットの発行回数d10とその使用回数d11等に関する情報を抽出して、ユーザによるタクシーチケット8の利用状況を把握して本システムの効果等を解析することも可能になる。
さらに、例えば、タクシーチケットの発行回数d10とその使用回数d11が予め設定した回数に達したユーザに対して、例えば、タクシー会社はこのユーザの自宅から店舗までのタクシーチケットを発行して、このタクシーチケットをユーザの自宅に郵送する等、新たなサービスを提供することも可能になる。
図8は、管理サーバ12の外部記憶装置に記憶している発行済タクシーチケットデータテーブルDT3について、そのデータ構成の一例を説明するための図である。このデータテーブルDT3は、ユーザがタクシーチケット発行機7を操作して発行されたタクシーチケット8について、ユーザがタクシー9に乗車してこのタクシーチケット8が使用されたことを示す情報を記録して、店舗側が負担するタクシー料金のうちのサービス(ユーザにサービスとして還元する)金額を算出するために参照するデータテーブルとなるものである。
発行済タクシーチケットデータテーブルDT3には、図8に示すように、タクシーチケット8のタクシーチケット番号8aごとに、タクシーチケット8の発行年月日d13、このタクシーチケット8が使用されたか否かを示す使用実績情報d14、店舗側が負担するタクシー料金のうちのサービス料金d15、ユーザがタクシー9に乗車して使用したタクシーチケット8に関してタクシー会社側が店舗側にこのサービス料金d15の請求処理を行なったか否かを示す情報を記憶するサービス料金請求済情報d16、タクシーチケット8を発行した対象となるユーザ番号d1、などの情報を記憶する。
なお、発行済タクシーチケットデータテーブルDT3に記録するタクシーチケット番号8a、発行年月日d13、サービス料金d15及びユーザ番号d1は、タクシーチケット発行機7によりタクシーチケット8が発行されて、タクシーチケット8の発行に関する情報がタクシーチケット発行機7から店舗サーバ5を経由して管理サーバ12に送信されたユーザ番号d1とタクシーチケット番号8aに関する情報等に基づいて、このデータテーブルDT3に記録することができる。このとき、使用実績情報d14を記憶する欄には、このタクシーチケット8が未使用であることを示す情報として、例えば「0」を記憶する処理を行なう。
また、発行済タクシーチケットデータテーブルDT3に記録する使用実績情報d14に使用済の情報を記憶する処理は、例えば、次の処理により行なうことができる。
すわわち、前記したように、タクシー運転手により回収されたタクシーチケット8のタクシーチケット番号8aに関する情報が端末装置2のバーコードリーダ2aから入力する操作を行なうときに、端末装置2は管理サーバ12の発行済タクシーチケットデータテーブルDT3をアクセスして、該当するタクシーチケット番号8aに対応する使用実績情報d14を記憶する欄に使用済を示す情報として「1」を対話方式で記憶する処理を行なう。
また、タクシー会社側は、定期的に端末装置2が備えている請求書発行プログラムを作動させて、管理サーバ12の発行済タクシーチケットデータテーブルDT3をアクセスし、店舗側に、ユーザがタクシー9に乗車してタクシーチケット8を使用したことに対するタクシー料金のうちのサービス料金を集計して請求書(図10参照)を発行する操作を行なう。この操作を行なうと、管理サーバ12は、発行済タクシーチケットデータテーブルDT3の該当するタクシーチケット番号8aに対応するサービス金額請求済情報d16を記憶する欄に、請求書の発行済を示す情報である「1」を記憶する処理を行なう。そして、タクシー会社側は、例えば、この請求書と回収したタクシーチケット8を店舗側に送付してユーザにサービスしたタクシー料金を店舗側から回収するようにする。
続いて、タクシーチケット発行機7の制御装置に搭載されているタクシーチケット発行プログラムが、タクシーチケット8を発行するための手順について説明する。図9は、ユーザからのタクシーチケット8の発行要求に基づいて、タクシーチケット発行プログラムが店舗サーバ5に対してタクシーチケット8の発行要求の制御コマンドを送信して、タクシーチケット8を発行する処理を行なうときに、その処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図9に示すステップ順に説明する。
(ステップS1)
タクシーチケット発行プログラムは、ユーザがタクシーチケット発行機7に設置されているカード読取装置に自分のタクシーカード4を挿入してタクシーチケット8の発行要求の操作を行なうまで待ちの状態に設定されている。そして、ユーザがタクシーチケット8の発行要求を行なうためにカード読取装置にタクシーカード4を挿入すると、その挿入検出信号が制御装置に入力され、次のステップS2に進むように制御を行う。なお、タクシーカード4がICカードから構成されている場合には、ユーザはタクシーチケット発行機7が備えているICカードの読取装置にこのICカードをかざす操作を行なうことになる。
(ステップS2)
タクシーチケット発行プログラムは、カード読取装置に挿入されたタクシーカード4に記憶されている情報を読み取る処理を行って、読み取った情報を制御装置の記憶装置(RAM)に一端記憶する処理を行なう。
(ステップS3)
ステップS2の処理でタクシーカード4から読み取ってRAMに記憶した情報のうち、ユーザ番号d1を店舗サーバ5に制御コマンド(タクシーチケット発行要求)と共に送信する処理を行なう。
(ステップS4)
店舗サーバ5のタクシーチケット発行判定プログラムは、タクシーチケット発行機7からユーザ番号d1を受信すると、この受信したユーザ番号d1を記憶装置に一端記憶すると共にこのユーザ番号d1がユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1(図5参照)に記憶されているか否かを判定する処理を行なう。この判定は、当日のショッピング実績をユーザ番号d1別に記憶しているデータテーブルDT1を検索して、タクシーチケット8の発行要求を行なったユーザが実際に当日ショッピングを行なった情報が記憶されているか否かを判定するためである。この判定処理の結果、タクシーチケット発行機7から受信したユーザ番号d1がデータテーブルDT1に記録されているとステップS6に進み、記録されていない場合にはエラーコードをタクシーチケット発行機7に送信して処理を終了させる。
(ステップS5)
タクシーチケット発行機7のタクシーチケット発行プログラムは、店舗サーバ5からエラーコードを受信すると、タクシーチケット発行機7の表示装置に、例えば、「お客さまは本日お買い物をなされておりません」等のエラーメッセージを所定時間表示してタクシーチケットを発行するための処理を終了する。
(ステップS6)
店舗サーバ5のタクシーチケット発行判定プログラムは、タクシーチケット発行機7から受信したユーザ番号d1に対応してデータテーブルDT1に記録されている本日のショッピング金額d7が予め設定した所定の金額、例えば、3000円以上であるか否かを判定する。そしてこの判定の結果、ショッピング金額d7が予め設定した所定の金額(3000円)より少ない場合にはエラーコードをタクシーチケット発行機7に送信して処理を終了させる。一方、ショッピング金額d7が予め設定した所定の金額以上である場合には、ステップS8に進む。
なお、図8には示していないが、ステップS6の処理においては、ショッピング当日に同一のユーザに2枚以上のタクシーチケット8の発行を防止するために、次の処理を行なうようにする。
すなわち、本日のショッピング金額d7が予め設定した所定の金額以上と判定された場合でも、受信したユーザ番号d1に対応してユーザ別ショッピングデータテーブルDT1の発行したタクシーチケット番号8aを記憶する欄に、既に発行済のタクシーチケット番号8aが記憶されているか否かを判定する処理を行なう。この判定の結果、タクシーチケット番号8aを記憶する欄に、発行済のタクシーチケット番号8aが記憶されていない(例えば、「スペース」又は「0」が記憶されている)と判定された場合のみステップS8に進む処理を行なう。一方、発行済のタクシーチケット番号8aが記憶されている場合には、エラーコードをタクシーチケット発行機7に送信して処理を終了させる。
(ステップS7)
タクシーチケット発行機7のタクシーチケット発行プログラムは、店舗サーバ5からエラーコードを受信すると、タクシーチケット発行機7の表示装置に、例えば、「お客さまの本日のお買い物金額ではタクシーチケットを発行することができません」等のエラーメッセージを所定時間表示してタクシーチケットを発行するための処理を終了する。
(ステップS8)
店舗サーバ5のタクシーチケット発行判定プログラムは、ステップS6の処理で求めたユーザ番号d1に対応してユーザ別ショッピングデータテーブルDT1に記録されているショッピング金額d7に基づいて、サービス区分データテーブルDT2(図6参照)に記憶されているショッピング金額d18の範囲を参照して、予め設定されているタクシーチケット8を発行するための複数のサービス区分情報d17のなかから一つのサービス区分情報d17を選択して決定し、その情報を記憶装置(RAM)に一端記憶する処理を行なう。
(ステップS9)
店舗サーバ5のタクシーチケット発行判定プログラムは、タクシーチケット発行機7からのタクシーチケット8の発行要求に対して、このタクシーチケット8を識別するためのタクシーチケット番号8aを決定する処理を行なう。このタクシーチケット番号8aは、例えば、本日の年月日を示す「071001」と、当日にタクシーチケット8を発行した追番号(例えば、001から順次付与した番号である「007」等)と、上記処理で決定したサービス区分情報d17を示す情報とを順次並べた番号から構成される処理を行なう。このような処理により、タクシーチケット発行判定プログラムが決定するタクシーチケット番号8aは、例えば、 [071001−007−1]から構成されるようになる
タクシーチケット番号8aの構成を上記のように設定すると、タクシーチケット番号8aの中にタクシーチケット8を発行した年月日とサービス区分情報d17を含めることができるので、ユーザからの発行要求により発行したタクシーチケット8に係る情報から、各種の管理資料を作成するための処理が容易になる。また、タクシーチケット番号8aには、さらに店舗を識別するための店舗コードやタクシー会社を識別するためのコード情報を含める処理を行なうようにしてもよい。
(ステップS10)
店舗サーバ5のタクシーチケット発行判定プログラムは、上記ステップS9の処理で決定したタクシーチケット番号8aを、タクシーチケットの発行要求に対する「タクシーチケット発行可」に係る情報として、制御コマンドと共にタクシーチケット発行機7に送信する処理を行なう。
上記したタクシーチケット発行判定プログラムが実行するステップS4〜ステップS10の処理内容は、本発明のタクシーチケット発行判定手段となる。
(ステップS11)
タクシーチケット発行機7のタクシーチケット発行プログラムは、店舗サーバ5からタクシーチケット番号8aを受信すると、図3又は図4に示すフォームのタクシーチケット8を1枚発行する処理を行なう。また、タクシーチケット8の発行処理が終了すると、その旨を示す制御コマンド(タクシーチケット発行完了コマンド)を店舗サーバ5に送信する。この処理が完了すると、タクシーチケット発行プログラムによるタクシーチケット8の発行処理は終了する。なお、前記したように、タクシーチケット発行プログラムはタクシーチケット番号8aをタクシーチケット8に、図3又は図4に示すように例えば、バーコードとして印刷する処理を行なう。
また、タクシーチケット発行プログラムがタクシーチケット8を発行する処理を行なうときに、タクシーチケット番号8aに含まれているサービス区分情報d17に関する情報を判別して、このサービス区分情報d17に対応する文字情報8b(図3、図4参照)をタクシーチケット8に印刷することが望ましい。このように、サービス区分情報d17に対応するテキスト文字情報8bをタクシーチケット8に印刷すると、タクシー運転手はユーザがタクシー9に乗車したタクシー料金からそのサービス料金を差し引いた金額を間違いなく受け取ることができるようになる。
(ステップS12)
店舗サーバ5の送受信処理プログラムは、タクシーチケット発行機7からタクシーチケット発行完了に係る制御コマンドを受信すると、ユーザ別ショッピング実績データテーブルDT1の当該ユーザ番号d1に対応する発行したタクシーチケット番号8aを記憶する欄に、この発行したタクシーチケット番号8aを記憶する処理を行なう。このように、データテーブルDT1にこの発行したチケット番号8aを記憶する処理を行なうと、前記したように、同一日に同じユーザに対して2枚以上のタクシーチケット8を発行することを防止することができる。
さらに、店舗サーバ5の送受信処理プログラムは、タクシーチケット8を発行したことを示す制御コマンドと共に、タクシーチケット8を発行したユーザに対応するユーザ番号d1とタクシーチケット番号8aなどのタクシーチケット8の発行の係る情報を、管理サーバ12に送信する処理を行なう。この処理が完了すると、店舗サーバ5のタクシーチッケト8の発行に関する処理は終了する。
なお、管理サーバ12の受信処理プログラムは、上記ステップS12の処理により店舗サーバ5からタクシーチケット8の発行に係る情報であるユーザ番号d1とタクシーチケット番号8a等を受信すると、この受信したタクシーチケット番号8aとユーザ番号d1を、それぞれ発行済タクシーチケットデータテーブルDT3のタクシーチケット番号8aの記憶欄とユーザ番号d1の記憶欄にそれぞれ対応させて追加して記憶する処理と、このデータテーブルDT3のタクシーチケット発行年月d13を記憶する欄に当日の年月日を記憶する処理を行なう。
さらに、管理サーバ12の受信処理プログラムは、受信したユーザ番号d1に対応してユーザデータベースDB1のタクシーチケットの発行回数d10を記憶する欄を、「+1」した値を更新して記憶する処理を行なう。
以上に説明した本発明の実施形態において、タクシーチケット8に記録(印刷)するタクシーチケット番号8aはバーコードとして印刷する例について説明したが、バーコードの代わりに2次元バーコードであるQRコード(登録商標)を印刷してもよい。なお、2次元バーコードを印刷した場合には、端末装置2に接続しているバーコード読取装置2aは2次元バーコードの読取機能を有する読取装置を採用する必要がある。
また、上記本発明の実施形態においてユーザが受けることができるタクシー料金の還元サービスは、当日のショッピング金額に応じて予め設定された複数のサービス(サービス区分情報)から一つのサービス区分情報をタクシーチケット発行判定プログラムにより選択して決定する例について説明したが、当日のショッピング金額が予め設定した所定の金額を超えたユーザに対して、自宅への帰路等のタクシー料金のうちの初乗り料金のみをサービスするためのタクシーチケット8を発行するシステムとしてもよい。
また、上記本発明の実施形態においてユーザが受けることができるタクシー料金のサービスは、ショッピングを行なったユーザが当日の自宅への帰路等にタクシーを利用した場合にそのタクシー料金をサービスする例について説明したが、ユーザがタクシーチケット発行機7からタクシーチケット8の発行要求を行なうときに、ユーザの希望に基づいて、例えば、次回のショッピング日等を指定して、ユーザの自宅から店舗までのタクシー料金のサービスを得ることができるタクシーチケット8を発行する機能をさらに備えるようにしてもよい。
また、本発明で使用するタクシーカード4をICカードから構成した場合には、ユーザがタクシーチケット発行機7からタクシーチケットの発行要求を行なったときに、タクシーチケット発行機7が備えているICカードのリードライト装置は、発行されたタクシーチケットに係るタクシーチケット番号8aをこのICカードに記憶する処理を行なうようにしてもよい。そして、タクシー9にはICカードを読み取る装置を設置し、読み取ったICカードに記憶されているタクシーチケット番号8a等を表示装置に表示すると共に、読み取ったユーザ番号d1とタクシーチケット番号8aとユーザの住所に関する情報等をタクシー配車管理サーバ1に送信する。このような手段を採用すると、タクシーチケット発行機7からタクシーチケット8を印刷して発行する必要がないシステムを提供することが可能になる。
本発明のシステムを実施するためのシステム構成について、その一例を説明するためのシステム構成図である。 図1に示すタクシーカードの情報記録部に記録されているデータ項目の一例を説明するための図である。 図1に示すタクシーチケット発行機が発行するタクシーチケットについて、その一例を説明するための図である。 同じく、タクシーチケットについて、他の例を説明するための図である。 図1に示す店舗サーバが備えているユーザ別ショッピング実績データテーブルについて、そのデータ構成の一例を説明するための図である。 図1に示す店舗サーバが備えているサービス区分データテーブルについて、そのデータ構成の一例を説明するための図である。 図1に示す管理サーバが備えているユーザデータベースについて、そのデータ構成の一例を説明するための図である。 図1に示す管理サーバが備えている発行済タクシーチケットデータテーブルについて、そのデータ構成の一例を説明するための図である。 図1に示すタクシーチケット発行機が備えているタクシーチケット発行プログラムがタクシーチケットを発行するための処理手順について、その一例を説明するためのフローチャートである。 本発明のシステムで作成したタクシーサービス料金に関する請求書の出力例を示す図である。
符号の説明
1 :タクシー配車管理サーバ
2 :端末装置
2a:バーコードリーダ
3 :タクシーカード発行機
4 :タクシーカード
4a:情報記録部
5 :店舗サーバ
6a、6b、・・・、6g:店舗端末装置
7 :タクシーチケット発行機
8 :タクシーチケット
8a:タクシーチケット識別情報(タクシーチケット番号)
9 :タクシー
10 :GPS地図情報表示手段
12 :管理サーバ
13 :インターネット通信網
d1 :ユーザ識別情報(ユーザ番号)
DB1:ユーザデータベース
DT1:ユーザ別ショッピング実績データテーブル
DT2:サービス区分データテーブル
DT3:発行済タクシーチケットデータテーブル

Claims (6)

  1. 店舗においてショッピングしたユーザがタクシーに乗車したときに、タクシー料金のうちの所定の金額をサービス料金としてユーザに還元するタクシー料金サービスシステムであって、
    少なくとも前記ユーザを識別するユーザ識別情報と前記ユーザの住所に係る情報を記録したタクシーカードと、
    前記ユーザが前記店舗においてショッピングしたときに、前記タクシーカードに記録された前記ユーザ識別情報を読み取って該ユーザ識別情報に関連付けして前記ユーザがショッピングしたショッピング金額を収集する手段と、
    前記収集したショッピング金額を、当日のショッピング金額として前記ユーザ識別情報別に集計するユーザ別ショッピング金額集計手段を備えたサーバと、
    前記タクシーカードに記録された前記ユーザ識別情報を読み取って前記サーバに、前記読み取ったユーザ識別情報に関連付けされたタクシーチケットの発行要求を行なうタクシーチケット発行手段と、を備え、
    さらに、前記サーバは、
    前記タクシーチケット発行手段からの前記タクシーチケットの発行要求に対して、前記ユーザ別ショッピング金額集計手段に記憶された前記ユーザ識別情報に関連付けされた前記当日のショッピング金額を参照して、前記タクシーチケットの発行可否に係る判定情報を前記タクシーチケット発行手段に送信するタクシーチケット発行判定手段を備え、
    前記タクシーチケット発行手段は、
    前記タクシーチケットの発行可否の判定情報に基づいて、固有のタクシーチケット識別情報を記録した前記タクシーチケットを発行する手段を有することを特徴とする店舗のタクシー料金サービスシステム。
  2. 前記タクシーチケット発行判定手段は、前記ユーザ別ショッピング金額集計手段が前記ユーザ識別情報別に集計した前記当日のショッピング金額に基づいて、予め設定された複数の前記タクシー料金のサービスに係る区分情報から一つの区分情報を選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の店舗のタクシー料金サービスシステム。
  3. 前記タクシーチケットの発行可否に関する判定情報のうち発行可に係る情報は、前記タクシーチケット識別情報に前記サービスに係る区分情報を付加した情報を含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の店舗のタクシー料金サービスシステム。
  4. 前記ユーザがタクシーに乗車したことにより回収された前記タクシーチケットに記録されている前記タクシーチケット識別情報を読取る手段と、前記読み取った前記タクシーチケット識別情報から前記サービス料金を集計するサービス料金集計手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の店舗のタクシー料金サービスシステム。
  5. 前記タクシーカードは、前記タクシーチケットを兼ねたICカードから構成され、
    前記タクシーチケット発行手段は、前記ICカードに前記タクシーチケット識別情報を記録する手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の店舗のタクシー料金サービスシステム。
  6. 前記タクシーは、
    前記タクシーカードに記憶された前記住所に係る情報を読み取って、読み取った前記住所に係る情報と前記タクシーの現在位置から前記住所に対応する範囲の地図情報を表示するGPS地図情報表示手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の店舗のタクシー料金サービスシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018010587A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 大日本印刷株式会社 割引情報表示装置、サーバ装置及び料金割引システム
JP2021021962A (ja) * 2019-07-24 2021-02-18 愛のタクシーチケットホールディングス株式会社 タクシーチケット運用システム

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