JP2009122499A - 定着装置、画像形成装置及び定着方法 - Google Patents

定着装置、画像形成装置及び定着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 通常動作時に高温異常として誤検知することを防止しつつ、高温異常時には定着装置の温度が限界温度に到達することをより確実に防止することができる定着装置、この定着装置を有する画像形成装置、及び定着方法を提供する。
【解決手段】 定着装置の温度制御装置による制御の目標温度として設定する温度で最も高温の目標最高温度T0と、高温によって定着装置に破損のおそれがある限界温度T3との間の温度で、予め設定された第一の高温検知温度T1と第一の高温検知温度T1よりも高温の第二の高温検知温度T2とを記憶する高温検知温度記憶手段を有し、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知した後の所定の検知時間Δtの温度上昇量ΔTが、予め設定された所定の温度上昇量閾値ΔTcを超えた場合、または、第二の高温検知温度T2以上の温度を検知した場合に、温度制御装置が高温異常を検知して通電停止手段であるリレーで熱源への通電を停止する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、記録体上に形成された記録体上に形成された未定着画像に熱源が発する熱を加えて定着する定着装置に係り、詳しくは、熱源による温度上昇に異常が生じたときに熱源への通電を停止する構成を備えた定着装置、この定着装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、印刷機等の画像形成装置、及び、このような定着装置の定着方法に関するものである。
従来、転写紙やOHPなどの記録体上に画像情報に基づいて記録画像を出力する画像形成装置では、顔料入りの乾式トナーの記録体への定着に、熱定着方式を用い、熱によりトナーを溶融・定着させる構成の定着装置が広く利用されている。
このような定着装置では、熱源であるヒータの制御素子(トライアック)が短絡した場合など、ヒータによる加熱を制御できなくなり、ヒータによって加熱される部材が異常な高温となる可能性がある。異常な高温になると熱による変形など定着装置に破損が生じる可能性がある。このような異常な高温になることによって定着装置に破損が生じることを防止するために、高温異常を検出し、ヒータへの通電を強制的に遮断する必要がある。
特許文献1に記載の定着装置では、予め設定した所定の温度以上の状態が所定時間以上連続した場合に高温異常が発生した状態としてヒータへの通電を遮断している。このように、予め設定した所定の温度に基づく高温異常の検出方式は、高温異常発生時には定着装置の破損が生じない条件で加熱を確実に停止させ、通常動作時には高温異常として誤検知しないことが望まれる。
定着装置の温度制御には予め設定した温度の情報を記憶手段に入力している。この入力する設定温度として、上記の予め設定した所定の温度を高温検知温度、定着装置に破損が生じるおそれがある温度を限界温度、通常の定着で使用する温度で、温度制御の目標温度として設定する温度で最も高い温度を目標最高温度とする。このとき、高温検知温度と、限界温度と、目標最高温度とは以下の関係になっている。
目標最高温度<高温検知温度<限界温度
高温検知温度に到達してすぐにヒータへの通電を遮断するものであると、通常動作時のオーバーシュートによって一時的でも高温検知温度以上の温度となると、装置が破損する心配の無い状態であっても高温異常として誤検知してしまう。誤検知であっても高温異常と検知するとヒータへの通電を遮断する。このような通電の遮断は不要であるが、装置の破損を防止するために通電を遮断する機能が働くと、サービスマンが対応することが多く、通電の不要な遮断にも関わらず復旧に時間がかかってしまうことがあった。
特許文献1に記載の定着装置では、高温検知温度を検知した場合に、すぐにヒータへの通電を遮断するのではなく、高温検知温度以上の状態が所定時間以上連続した場合にヒータへの通電を遮断している。このため、正常動作時のオーバーシュートによって一時的に高温検知温度に到達しても、高温異常として誤検知することがなく、通電の不要な遮断を抑制することができる。
特許文献2に記載の定着装置では、高温検知温度を二段階に分け、低い方の高温検知温度よりも高い状態が所定時間以上連続した状態となると警告を発し、サービスマンによる修理を促す。そして、高い方の高温検知温度よりも高い状態が所定時間以上連続した状態となると高温異常が発生した状態として画像形成装置全体の動作を停止し、ヒータへの通電を遮断している。この定着装置では、高い方の高温検知温度よりも高い状態を検知してすぐにヒータへの通電を遮断するのではなく、高い方の高温検知温度以上の状態が所定時間以上連続した場合にヒータへの通電を遮断している。このため、特許文献1の定着装置と同様に、通電の不要な遮断を抑制することができる。また、低い方の高温検知温度以上の状態が所定時間以上連続した場合は警告を発してサービスマンによる修理を促すため、ヒータへの通電を遮断するほどの高温異常が発生する前に修理を行うことができる。これにより、ヒータへの通電を遮断してサービスマンによる修理を行うまで画像形成装置を使用できなくなるタイムロスを防止することができる。
特開平11−191481号公報 特開2004−219871号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の定着装置のようなヒータへの通電を遮断する方式は、高温検知温度(特許文献2では高い方の高温検知温度)よりも高い温度の状態が所定時間以上連続したときにヒータへの通電を遮断する。このため、時間当りの温度の上昇量が大きく、上記所定時間よりも短い時間で高温検知温度と限界検知温度との温度差分の温度上昇をする場合、ヒータへの通電を遮断する前に定着装置の温度が、高温により定着装置に破損の生じる可能性がある温度である限界温度に到達するおそれがある。また、上記温度差分の温度上昇する時間よりも上記所定の時間のほうが少し短い場合は、ヒータへの通電を遮断する間のオーバーシュートによって定着装置の温度が限界温度に到達するおそれがある。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、通常動作時に高温異常として誤検知することを防止しつつ、高温異常時には定着装置の温度が限界温度に到達することをより確実に防止することができる定着装置、この定着装置を有する画像形成装置、及び定着方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、通電されることによって発熱する熱源と、該熱源の電源と、該熱源が発する熱によって加熱される箇所の温度を検知する温度検知手段と、該熱源への通電を調節する熱源通電調節手段と、該温度検知手段の検知結果に基づいて検知する箇所の温度が所定の目標温度となるように該熱源通電調節手段を制御する温度制御手段と、該温度検知手段の検知結果に基づいて高温異常を検出すると該熱源への通電を停止する通電停止手段とを有し、記録体上の未定着画像を加熱して定着する定着装置において、該温度制御手段は、該温度制御手段による制御の目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度と、高温によって該定着装置に破損が生じるおそれがある温度である限界温度との間の温度で、予め設定された第一の高温検知温度、及び、該第一の高温検知温度よりも高い温度である第二の高温検知温度を記憶する高温検知温度記憶手段を有し、該第一の高温検知温度以上の温度を検知した後の所定時間内の温度の上昇量が、予め設定された所定の温度上昇量閾値を超えた場合、または、該第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に、該高温異常として該通電停止手段が該熱源への通電を停止することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の定着装置において、上記記録体の面方向に沿った方向であり、且つ、搬送方向と直交する方向である幅方向の両端部のうちのすくなくとも一方の端部の近傍と、中央部の近傍とのそれぞれに上記温度検知手段を配置し、各温度検知手段のそれぞれに対応した上記第一の高温検知温度、上記第二の高温検知温度及び上記温度上昇量閾値とを独立した値として上記高温検知温度記憶手段に記憶し、少なくとも一つの該温度検知手段による検知結果が、該第一の高温検知温度以上の温度を検知した後の所定時間内の温度の上昇量が該温度上昇量閾値を超えた場合、または、該第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合には、該熱源への通電を停止することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の定着装置において、上記中央部に配置された上記温度検知手段に対応した上記第一の高温検知温度が、上記端部に配置された該温度検知手段に対応した該第一の高温検知温度よりも高い温度であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の定着装置において、上記熱源によって加熱されながら表面移動する定着部材と、該定着部材に加圧当接して定着ニップを形成して表面移動する加圧部材と、該定着部材と該加圧部材との少なくとも一方に表面移動する駆動を伝達する駆動手段とを備え、該定着ニップを該記録体が通過することにより、該定着部材の熱と該加圧部材の圧力とによって該記録体上の未定着画像を定着するものであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の定着装置において、上記熱源への通電を停止した場合は、上記駆動手段からの駆動の伝達を停止させることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の定着装置において、上記高温検知温度記憶手段は、上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知したときに用いるジャム発生時用の上記温度上昇量閾値が記憶されていることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の定着装置において、上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、上記第一の高温検知温度以上の温度を検知した後であっても、上記第二の高温検知温度以上の温度を検知するまでは上記熱源への通電を停止しないことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の定着装置において、上記第二の高温検知温度は、ジャム発生に起因する定着装置の昇温による到達温度よりも高い温度に設定していることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の定着装置において、上記温度検知手段はサーミスタからなり、上記第二の高温検知温度は該サーミスタが短絡する温度よりも低く設定したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の定着装置において、上記熱源通電調節手段はトライアックからなり、上記通電停止手段はリレーからなっており、上記熱源は上記電源から該リレー、該トライアックの順に接続された通電経路を介して通電されるものであり、上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、該トライアックの通電をオフにするとともに、該リレーの通電もオフにすることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の定着装置において、上記限界温度を300[℃]以下、上記第一の高温検知温度を190[℃]以上、220[℃]以下、上記第二の高温検知温度を230[℃]以上、260[℃]以下、に設定することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の定着装置において、上記目標最高温度と上記限界温度との温度差が、100[℃]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の定着装置において、上記第一の高温検知温度と上記限界温度との温度差が、60[℃]以上であることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、記録体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該記録部材に該トナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、該定着手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の定着装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、通電されることによって発熱する熱源が発する熱によって加熱される箇所の温度を検知し、この検知結果に基づいて検知する温度が所定の目標温度となるように該熱源への通電を調節して記録体上の未定着画像を加熱して定着するものであり、上記検知結果に基づいて高温異常を検出した場合には該熱源への通電を停止する定着方法において、該目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度と、高温によって定着装置に破損が生じるおそれがある温度である限界温度との間に、第一の高温検知温度と、該第一の高温検知温度よりも高い温度である第二の高温検知温度とを設定し、該第一の高温検知温度以上の温度を検知した後の所定の検知時間の温度の上昇量が、予め設定された所定の温度上昇量閾値を超えた場合、または、該第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に、該高温異常として該熱源への通電を停止することを特徴とするものである。
上記請求項1乃至15の発明においては、目標最高温度と限界温度との間の温度で、第一の高温検知温度を設定し、第一の高温検知温度を検知した後の温度の上昇量が所定の温度上昇量閾値を超えた場合に高温異常として熱源への通電を停止するため、時間当りの温度の上昇量が大きい場合でも定着装置の温度が限界温度に到達することを防止することができる。
また、第一の高温検知温度よりも高く限界温度よりも低い第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に熱源への通電を停止するため、時間当りの温度の上昇量が小さく徐々に高温になっていくような温度上昇であっても、定着装置の温度が限界温度に到達することを防止することができる。なお、第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に、すぐに熱源への通電を停止せずに、所定時間以上の間、第二の高温検知温度以上の状態を検知し続けた場合に、熱源への通電を停止しても良い。これは第二の高温検知温度を検知する温度上昇は、時間当りの温度の上昇量が小さく徐々に高温になっていくような温度上昇であり、第二の高温検知温度を検知後であってもすぐには限界温度に達しないためである。
また、第一の高温検知温度以上の温度を検知しただけでは高温異常を検出しないので、通常動作時のオーバーシュートによる一時的な高温状態を、高温異常として誤検知することを防止することができる。
請求項1乃至15の発明によれば、通常動作時に高温異常として誤検知することを防止しつつ、時間当りの温度上昇量が大きい場合であっても小さい場合であっても、定着装置の温度が限界温度に到達することを防止することができるため、高温異常時には定着装置の温度が限界温度に到達することをより確実に防止することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を電子写真方式の画像形成装置である複写機(以下、複写機100と呼ぶ)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、複写機100の概略断面図である。
複写機100は、原稿を読み取る読取装置125、画像を形成する画像形成部112、ADF113(自動原稿搬送装置)、ADF113から送り出される原稿をスタックする原稿排紙トレイ114等を有する。また、給紙カセット115乃至118を備える給紙部119、記録用紙をスタックする排紙部(排紙トレイ120)等を有する。
次に、複写機100でのコピー動作について説明する。
ADF113の原稿台121上に原稿Dをセットし、不図示の操作部でプリントキーの押下操作をする。これにより、原稿台121上の最上位の原稿Dがピックアップローラ122の回転により矢印B1方向へ送り出される。そして、原稿搬送ベルト123の回転により、読取装置125に固定されたコンタクトガラス124上へ給送され、そこで停止する。
コンタクトガラス124上に載置された原稿Dの画像は、画像形成部112とコンタクトガラス124の間に位置する読取装置125によって読み取られる。読取装置125は、コンタクトガラス124上の原稿Dを照明する光源126、原稿画像を結像する光学系127、原稿画像を結像させるCCD等からなる光電変換素子128等を有している。画像読み取り終了後、原稿Dを原稿搬送ベルト123の回転により矢印B2方向へ搬送されて原稿排紙トレイ114上へ排出される。このように、原稿Dを1枚ずつコンタクトガラス124上へ給送して原稿画像を読取装置125によって読み取る。
画像形成部112の内部には、潜像担持体である感光体130が配置してある。感光体130の周囲には、帯電手段としての帯電装置131、露光手段である書込装置132、現像手段である現像装置133、転写手段である転写装置134、クリーニング手段であるクリーニング装置135等が配置され、トナー像形成手段としての作像部300を構成する。
感光体130は、図1中において時計方向に回転駆動し、帯電装置131によって表面を所定の電位に一様帯電させる。また、書込装置132は、読取装置125によって読み取った画像情報に応じて光変調したレーザ光Lを照射し、一様に帯電された感光体130の表面をこのレーザ光Lで露光し、感光体130の表面に静電潜像を形成する。
この静電潜像は感光体130の表面移動によって現像装置133との対向部を通るときに現像装置133からトナーが供給されて、現像されることにより、感光体130の表面上にトナー像が形成される。さらに感光体130が表面移動することにより、感光体130上のトナー像が転写装置134との対向部に移動する。そして、転写装置134と感光体130との間の転写バイアスによって感光体130と転写装置134の間に給送された記録体である転写紙Pに感光体130上のトナー像が転写される。トナー像の転写がなされた後の感光体130の表面は、クリーニング装置135によって清掃される。
画像形成部112の下部に配置した複数の給紙カセット115乃至118には、転写紙Pなどの記録体を収容してあり、いずれかの給紙カセット115乃至118から転写紙Pを矢印B3方向へ送り出し、その転写紙Pの表面に、上述のように感光体130の表面に形成したトナー像を転写する。トナー像が転写された転写紙Pを矢印B4で示すように画像形成部112内の定着装置1の定着部に搬送される。転写紙Pが定着装置1の定着部を通過するときに、熱と圧力との作用によって転写紙Pの表面に転写されたトナー像が定着される。定着装置1の定着部を通過した転写紙Pは排紙ローラ対137によって搬送され、矢印B5で示すように排紙トレイ120へ排出され、スタックされる。
次に、定着装置1について説明する。定着装置1としては、定着部に加圧部に加圧ローラを使用した定着装置、又は加圧部にエンドレスベルトを使用した定着装置を採用することができる。
図2は加圧ローラ3を使用した定着装置1の定着部10を示す概略断面図である。この定着部10は、加熱定着部を構成する定着ローラ2と加圧部を構成する加圧ローラ3とによりニップ部が形成され、定着ローラ2を回転駆動することにより加圧ローラ3を従動させて回転させる。
定着ローラ2は、ハロゲンランプなどからなるヒータ7が内蔵されたアルミ、鉄などからなる中空芯金6aの周囲にシリコンゴムなどからなる弾性層5aが設けられている。そして、弾性層5aの周囲にトナーの離型性確保のためにフッ素樹脂層などからなる離型層4aが設けられて構成されている。定着ローラ2の表面には加圧ローラが加圧部材8aにより押付けられている。
加圧ローラ3は、アルミ、鉄などからなる中空芯金6bの周囲にシリコンゴムなどからなる弾性層5bが設けられ、その周囲にトナーの離型性確保のためにフッ素樹脂層などからなる離型層4bが設けられている。
定着部10への進入前の時点で、画像情報に基づき未定着トナー像11が転写紙P上に形成されている。転写紙Pは定着部10に進入し、定着ローラ2と加圧ローラ3の接触部で加熱、加圧されて、トナーが転写紙Pの表面上で溶融、定着される。
定着ローラ2の外周には、サーミスタなどからなる温度検出手段である温度センサ9が設けられていて、その検知温度に基づいて後述するようにヒータ7の制御がなされ、定着ローラ2の温度制御が行われる。
次にエンドレスベルトを使用した定着装置について説明する。
図3はエンドレスベルト12を使用した定着装置1の定着部10を示す概略断面図である。図3に示す定着部10は、加熱定着部を構成する定着ローラ2と加圧部を構成するエンドレスベルト12とを備える。定着ローラ2と対向する位置のエンドレスベルト12の内側には加圧パッド13が配置されており、定着ローラ2を回転駆動することによりエンドレスベルト12が従動回転する。
定着ローラ2は、ハロゲンランプなどからなるヒータ7の内蔵されたアルミ、鉄などからなる中空芯金6aの周囲にシリコンゴムなどからなる弾性層5aが設けられている。そして、弾性層5aの周囲にトナーの離型性確保のためにフッ素樹脂層などからなる離型層4aが設けられている。定着ローラ2の表面にはエンドレスベルト12が接触するように配置され、エンドレスベルト12はその内面から、加圧パッド13により、加圧されて、ニップ部を形成している。
加圧パッド13の加圧手段は加圧バネ8bで構成される。加圧パッド13とエンドレスベルト12の間には低摩擦部材14が設けられている。低摩擦部材14は、例えば1層もしくは複数層の繊維により構成され、潤滑剤を含浸させた構成であってもよい。この構成により、初期的及び経時的なエンドレスベルト12内面と加圧パッド13の間の低摩擦化を図ることができ、定着ローラ2の回転により従動回転するベルトの回転の安定化と、定着ローラ2の回転トルクの低減を実現している。
また、定着ローラ2の表面温度検出のための温度検出装置である温度センサ9が設けられている。図2及び図3では、温度センサ9は各々定着ローラに接触する構成を示したが、非接触の温度検出方式(赤外線方式など)を用いる非接触の構成であってもよい。
定着装置1では、温度センサ9によって定着ローラ2の温度を検知し、その検知温度に基づいてヒータ7による加熱を制御し、定着ローラ2の温度制御が行われる。
このような定着装置1では、ヒータ7の制御素子が短絡した場合など、ヒータ7による加熱を制御できなくなり、ヒータ7によって加熱される定着ローラ2が異常な高温となって熱による変形などの破損に到る可能性がある。このような異常な高温となることによって定着装置1に破損が生じることを防止するために、高温異常を検出し、ヒータ7への通電を強制的に遮断する必要がある。
このように、高温異常を検出した場合に、ヒータのへの通電を強制的に遮断する定着装置として、上述した特許文献1及び特許文献2に記載された定着装置がある。これらの定着装置は、高温検知温度以上の状態が所定時間以上連続した場合に高温異常としてヒータへの通電を遮断する。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の定着装置のようなヒータへの通電を遮断する方式では、目標最高温度と限界温度との間にある程度の大きな温度差が必要である。
特許文献1及び特許文献2に記載の方式で、ある程度の大きな温度差を設定することができる場合は、限界温度よりも十分低い高温検知温度を設定することができる。このため、高温検知温度を検知したあとにオーバーシュートが生じても限界温度に到達する可能性が低い。一方、目標最高温度を限界温度に対して十分に低く設定できない場合は、高温検知温度と限界温度との温度差が小さくなり、高温検知温度を検知した後のオーバーシュートによって限界温度に到達する可能性が高まる。
よって、目標最高温度と限界温度との差が大きくない場合(具体的には、温度差100[℃]以下の場合)にも、通常動作時の高温検知の誤検知が無く、定着装置の温度が限界温度に到達することをより確実に防止することができる定着装置が望まれる。
本実施形態の定着装置1では、ヒータ7による加熱の制御の目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度T0と、高温によって定着装置1に破損が発生するおそれのある温度である限界温度T3との間の温度を高温検知温度として、2レベル設定している。そして、低いレベルの高温検知温度(第一の高温検知温度T1)に到達した場合、その後の温度勾配を検知し、所定時間の温度上昇量が、予め設定された温度上昇量閾値を越える場合には、高温異常が発生していると想定されることから、高温異常を検知し、複写機100を停止させる。
また、第一の高温検知温度T1に到達した後の温度勾配を検知し、所定時間の温度上昇量が、温度上昇量閾値を越えない場合には、大きな異常が発生しているとは想定されないことから、引き続き検知を続ける。その後、温度が上昇し続け、高いレベルの高温検知温度(第二の高温検知温度T2)に到達した場合には、高温異常を検知し、複写機100を停止させる。また、第二の高温検知温度T2に到達したことを検知した場合に、すぐに高温異常を検知する制御に限らず、第二の高温検知温度以上の温度が所定時間以上連続した場合に、高温異常を検知して複写機100を停止させても良い。
〔実施例1〕
次に、上述した制御を行う本実施形態の定着装置1の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図4は、実施例1の定着装置1の説明図であり、図4(a)は定着部10と温度制御装置20との説明図であり、図4(b)は、図4(a)に示す定着部10の断面図である。
図4に示すように、定着装置1の定着部10では、ヒータ7を内蔵した定着ローラ2に、加圧ローラ3を加圧させて形成される定着ニップ部Nに、未定着トナー像11が形成された転写紙Pを通紙する。そして、転写紙P上の未定着トナー像11を、加熱、加圧することにより、転写紙P上に定着させる。定着ローラ2は、その表面温度が所定の温度を維持できるように温度センサ9による検知温度を用いて温度制御を行っている。図4では、実施例1の定着装置1の定着部10として、図2を用いて説明した定着部10と同様に定着ローラ2と加圧ローラ3とを備えた構成であるが、図3に示したエンドレスベルト12を備えた定着部10であっても良い。
図5は、温度センサ9の温度検知回路の構成例を示しており、温度センサ9として、温度変化に対して抵抗値が変化するサーミスタ91を用いる場合の例を示している。温度センサ9では、定電圧Vc(例:3.3[V])から抵抗体92とサーミスタ91とが直列接続されており、抵抗の比で決まる電圧Vadを検知する。図6はサーミスタ91での検知電圧Vadと、そのときの検知対象の温度との関係を示すグラフである。温度センサ9では、サーミスタ91として温度が上昇すると抵抗が低下する特性のサーミスタ(負性抵抗構成のサーミスタ)を使用しているため、検知箇所での温度と検知電圧Vadとは図6に示す関係となる。サーミスタ91は温度が高いほどその抵抗値が増加し、検出可能な最低温度ではほとんど電流を流さない「サーミスタ断線」の状態となり、検出可能な最高温度では抵抗が限りなく0[Ω]に近づく「サーミスタ短絡」の状態となる。すなわち、「サーミスタ断線」の場合は測定可能な最低設定温度、「サーミスタ短絡」の場合はAD変換器の最高設定温度を検知する。
図7は、定着装置1の温度の制御を行う制御系のブロック図である。
定着部10のヒータ7の通電回路は、交流電源であるAC電源200から通電を切断可能な手段として、トライアック32、リレー31、サーモスタット15がある。
ヒータ7のON/OFF制御は、目標温度とサーミスタ検知温度の情報との偏差に基づき温度制御装置20の制御シーケンスに基づき、トライアック32にヒータON/OFF信号を送信し、トライアック32をON/OFFすることにより実現している。トライアック32をOFFしても、温度の上昇が止められない場合(トライアック短絡の場合など)は、高温異常検知後に、リレーON/OFF信号でOFFにする信号を送信する。これにより、リレー31(継電器)を切断し、ヒータ7への通電を強制遮断する動作を行う。さらに、定着部10には、定着ローラ2周辺に雰囲気温度を検知して、ヒータ7への通電を遮断するサーモスタット15が設けられている。
図7ではAC電源200を定着装置1の制御系の一部として示しているが、本実施形態ではAC電源200は複写機100の主電源である。
図8は、実施例1の定着装置1の動作状態(横軸)と温度変化(縦軸)との関係を示す説明図である。
実施例1の定着装置1では、目標最高温度T0と、限界温度T3との間に、第一の高温検知温度T1と第二の高温検知温度T2とに分け、
第一の高温検知温度T1<第二の高温検知温度T2
となるように設定する。
第一の高温検知温度T1は、正常動作時正常動作時にその温度を越えない温度に設定し、第二の高温検知温度T2は、サーミスタ短絡時またはサーミスタ短絡前に検知できる温度に設定する。
図9はトライアック32が短絡した場合の経過時間と定着ローラ2の温度との関係を示すグラフである。図10は、実施例1の高温異常を検知する制御のフローチャートである。
なお、目標最高温度T0、第一の高温検知温度T1、第二の高温検知温度T2、限界温度T3、及び温度上昇量閾値ΔTcは、実験等により予め適切な値を求めておき、温度制御装置20の不図示の記憶手段に記憶しておく。
図8に示すように正常動作中には、定着ローラ2の温度は、第一の高温検知温度T1にも到達しない(図10のS11でNO)ため、ヒータ7への通電を停止する制御を行われない。
トライアック短絡の条件では、ヒータON/OFF信号をOFFしてもヒータ7への通電は持続されるため、目標最高温度T0よりも高温になり、第一の高温検知温度T1に到達する。このとき、温度制御装置20では温度センサ9での検知温度が第一の高温検知温度T1に到達したことを検出する(図10のS11でYES)。
第一の高温検知温度T1に到達後は図9に示すように、所定の検知時間である検知時間Δtの温度上昇量ΔTを検知する。そして、温度上昇量閾値ΔTc以上(図10のS12でYES)の場合は、高温異常検知を行う(図10のS14)ようにする。
また、温度上昇量ΔTが温度上昇量閾値ΔTcよりも大きくならない(図10のS12でNO)場合であっても、第二の高温検知温度T2を検知した(図10のS13でYES)場合は、高温異常検知を行う(図10のS14)ようにする。
高温異常検知後は、トライアック32のOFF、リレー31のOFF(切断)を行い、その後の温度のオーバーシュートによる最高到達温度を限界温度T3以下に抑えられる。ここで、高温異常検知後は、転写紙Pが定着ニップ部Nに残ると、転写紙Pが高温になる可能性があるため、定着装置1の定着ローラ2及び加圧ローラ3の回転は直ちに停止するのが望ましい。
また、図8中のサーミスタ短絡発生時は、温度センサ9を構成するサーミスタの抵抗値が、図6に示したように、最高設定温度を示す。第一の高温検知温度T1を越えることを検知しても温度変化ないため、温度上昇量ΔTが温度上昇量閾値ΔTcを超えることによる(S11がYES)高温異常検知されないが、第二の高温検知温度T2の状態を所定時間越えるので、高温異常検知される。
なお、図8中の「異常時T1で高温検知し、回転、ヒータ通電停止」とは、検知温度が第一の高温検知温度T1を超えるときに、温度の上昇量が温度上昇量閾値以上となったときと、検知温度が第二の高温検知温度T2以上となったときに高温異常検知を行い、定着ローラ2の回転とヒータ7への通電とを停止することを意味する。
以下、実施例1の各条件の一例を示す。
・限界温度T3:280[℃]
・第一の高温検知温度T1:215[℃]
・第二の高温検知温度T2:250[℃]
・定着最高設定温度(目標最高温度T0):185[℃]
上記条件に設定したところ、トライアック短絡時の第一の高温検知温度T1で高温異常検知後の最高到達温度を265±10[℃]にできることを確認した。
各温度の関係としては、
限界温度T3−目標最高温度T0<100[℃]
の場合には、第一の高温検知温度T1を検知した後のオーバーシュートを考慮すると、
限界温度T3−第一の高温検知温度T1<60[℃]
となるように、第一の高温検知温度T1を設定することが望ましい。
また、サーミスタ短絡時は、第二の高温検知温度T2で高温異常検知できることを確認した。
このように、実施例1の定着装置1では、目標最高温度T0(185[℃])と限界温度T3(280[℃])との差が大きくない(具体的には、温度差95[℃])が、通常動作時の高温検知の誤検知が無く、定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
〔実施例2〕
次に、本実施形態の定着装置1の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図11は、実施例2の定着装置1の定着部10と温度制御装置20との説明図である。定着部10の断面は実施例1で示した図4(b)と同様であるので記載を省略する。
図11に示すように、実施例2の定着装置1は、温度検知手段としての温度センサ9が中央部(中央温度センサ9a)と端部(端部温度センサ9b)とに配置され、複数の温度検知手段を備える点で、実施例1の定着装置1と異なる。
そして、端部温度センサ9bを定着部10内の幅方向(定着ローラ2の軸方向)について転写紙Pの通紙領域外に設けることにより、定着部10での用紙ジャム発生時にもサーミスタによって構成される温度センサ9が変形する可能性を低減できる。
実施例2の定着装置1のように、温度検知手段を定着部10の軸方向中央と軸方向端部に設ける構成で、ウォームアップ時のような軸方向の中央・端部温度差が大の場合(中央>端部)に、ヒータ制御に用いている中央温度センサ9aが、放電などにより不完全断線の故障をして低めの温度を検知する場合は、端部温度センサ9bで高温検知する必要がある。しかし、中央・端部ともに高温検知温度(T1、T2)を同じ温度に設定とすると、中央の実際の温度は、端部温度より高いため、限界温度に到達する可能性がある。
このため、実施例2の定着装置1では、通常の温度制御は、中央温度センサ9aの検知温度を用いて行うが、端部温度センサ9bの検知温度も温度制御装置20にとりこんで、高温異常検知を行う。
そして、ウォームアップ時のように軸方向中央の温度が、軸方向端部の温度より高くなることを想定し、端部温度センサ9bの第一の高温検知温度T1を、中央温度センサ9aの第一の高温検知温度より低く設定している。これにより、ヒータ制御に使用する中央温度センサ9aが故障して、温度を低く検知するようになった場合にも、端部温度センサ9bで、高温検知することにより、定着ローラ2の軸方向端部よりも温度が高くなる高い軸方向中央の温度が、定着装置1の限界温度T3を越えて、定着装置1が高温により破損することがないようにする。
図12は、実施例2の定着装置1の動作状態(横軸)と温度変化(縦軸)との関係を示す説明図である。実施例1と同様に、第一の高温検知温度T1と第二の高温検知温度T2とは目標最高温度T0と、限界温度T3との間の温度であり、第一の高温検知温度T1よりも第二の高温検知温度T2が高い温度である。
そして、中央温度センサ9aを構成する中央サーミスタ抵抗異常(不完全断線)が発生したときの異常時になったときに端部温度センサ9bの検知結果に基づいて、温度制御を行う点で実施例1と異なる。
また、図13は、実施例2の定着装置1の中央温度センサ9aの中央サーミスタ損傷の場合に高温異常を検知する制御のフローチャートである。
図14は、中央温度センサ9aを構成する中央サーミスタが故障した場合の温度波形を示す。中央サーミスタが放電などにより損傷して不完全断線した場合、中央温度センサ9aによる検知結果はサーミスタ断線時に近づく。図6を用いて説明したように、本実施形態の定着装置1ではサーミスタ断線に近づく程、検知温度は低く検知されるため、不完全断線した状態では、実際の温度よりも低い温度が検知される。
このため、図14に示すように中央サーミスタ故障後は、中央温度センサ9aによる検知温度である中央検知温度が低下し、ヒータ7に対しては100[%]デューティで通電される。このとき、中央検知温度は、上昇しないが、実際の定着ローラ2の温度は上昇するため、図14の太い破線で示すように端部温度センサ9bによる検知温度である端部検知温度は上昇する。
実施例2では、中央サーミスタが損傷した場合に、端部温度センサ9bの第一の検知温度で高温異常を検知することにより、定着装置1が高温により破損することを防止する。
上述したように、定着ローラ2の中央部と端部とでは、動作時の状態により温度差がある場合がある。例えば、ウォームアップ時や待機時は、
中央部の温度>>端部の温度、
であり、連続印字時は、
中央部の温度=端部の温度、
もしくは、
中央部の温度<端部の温度、となる。
図15は、中央サーミスタが損傷した場合の、中央部‐端部間の温度差と、端部の第一の高温検知温度T1を200[℃]としたときのT1を検知した後の定着ローラ2の中央部の最高到達温度との関係を示すグラフである。図15の縦軸は定着ローラ最高温度で、最高温度箇所は定着ローラの軸方向中央部となる。
中央‐端部間の温度差と第一の高温検知温度で高温検知後の定着ローラ2の最高到達温度の関係は、図15のようになる。図15は、中央部が端部よりも温度が高い温度分布を有する条件で中央サーミスタが損傷した場合は、端部サーミスタが第一の検知温度で高温検知した時点で、中央はすでに端部より高い温度になっているため、横軸の中央−端部間の温度差が大きい場合は、縦軸の高温検知後の最高温度が高くなるという傾向を示した図である。
中央‐端部間の温度差が大きい場合は、端部温度センサ9bでの検知結果に対する第一の高温検知温度T1を低く設定することにより、定着ローラ2の軸方向全体での最高到達温度を下げることができ、定着装置1が高温により破損することを防止する余裕度を上げることができる。
図16は、端部温度センサ9bで第一の高温検知温度T1を検出し、端部温度センサ9bでの高温異常検知するときの温度推移をグラフである。
図16中の「目標温度」は、温度制御装置20での定着ローラ2の設定温度の推移であり、「中央検知温度」は中央温度センサ9aの検知結果の推移であり、「端部検知温度」は端部温度センサ9bの検知結果の推移である。「HR中央」はヒートローラである定着ローラ2の中央の実際の温度の推移であり、「ヒータduty」はヒータON/OFF信号の推移である。
図16のグラフを得た定着装置1の各条件を以下に示す。
・限界温度T3=280[℃]
・第二の高温検知温度:T2=250[℃](中央)、250[℃](端部)
・第一の高温検知温度:T1=215[℃](中央)、210[℃](端部)
・定着最高設定温度(目標最高温度):T0=185[℃]
図16では、75[s]近傍で、中央検知温度が急激に低下しており、このときに不完全断線の故障が生じている。実施例2の定着装置1では中央検知温度に基づいてヒータduty制御を行っているため、中央サーミスタに不完全断線が生じて中央検知温度が低下すると、図16に示すようにヒータdutyが常に100[%](ヒータON/OFF信号が常にON)となり、定着ローラ2の中央部の実際の温度が目標最高温度T0(185[℃])を超えてもヒータ7による加熱が続く。このため、HR中央で示す定着ローラ2の中央部の実際の温度と端部検知温度とが共に上昇しつづける。
そして、端部検知温度が予め設定された端部温度センサ9bにおける第一の高温検知温度T1(210[℃])を超えると、温度の上昇量が温度上昇量閾値を超えるか否かを監視する。実施例2では図16に示すように、端部検知温度が第一の高温検知温度T1に達した直後に温度の上昇量が温度上昇量閾値を超えたことが検出されたため、高温異常検知として、ヒータ7への通電を停止してヒータdutyを0[%]としている。すなわち、実施例2の定着装置1では、通常のヒータdutyの制御は中央検知温度の検知結果に基づいて行っているが、高温異常検知は中央温度センサ9aと端部温度センサ9bとの両方の検知結果に基づいて行い、何れか一方の検知結果によって高温異常検知が行われた場合には、ヒータ7への通電を遮断する。
ヒータ7への通電を停止してもオーバーシュートによってしばらくは定着ローラ2の温度は上昇するが、実施例2では図16に示すように、定着ローラ2の中央部の実際の温度(HR中央)と端部検知温度とが共に限界温度T3である280[℃]に到達する前に、最高到達温度となり、温度上昇が停止している。
このため、実施例2の定着装置1では、定着ローラ2の温度が、限界温度T3に達することを防止することができる。
上述したT0〜T3の条件で、図13に示すフローチャートで高温異常検知を行うことにより、図12に示す温度に設定できる。また、サーミスタ短絡時、トライアック短絡時は、実施例1と同じ動作で高温異常を検知可能である。
このように、実施例2の定着装置1であれば、中央温度センサ9aの中央サーミスタに損傷が生じた場合でも、端部温度センサ9bにより高温異常検知を行うことができ、定着装置1が高温により破損することを防止できる。
〔実施例3〕
次に、本実施形態の定着装置1の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
実施例3の定着装置1の概略構成は実施例2の図11と同様であるので、記載を省略する。
実施例3の定着装置1は、ジャム発生時に生じる通常の状態よりも温度上昇が大きいオーバーを高温異常として誤検知することを防止する構成の定着装置である。
ジャム発生時は、突然、定着装置1の定着ローラ2の回転が停止するため、その前のヒータ7への通電状況によっては、温度上昇が大きいオーバーシュートが発生する場合がある。このようなオーバーシュートが発生すると、第一の高温検知温度T1を越える場合があり、かつ、第一の高温検知温度T1を越えて、所定時間の温度上昇量が温度上昇閾値ΔTc以上となる場合がある。その場合は、高温異常検知を誤って検知してしまう。
このように、動作状態に応じて、動作後の温度のオーバーシュート特性に差異あるため、実施例3の定着装置1では、動作状態に応じて、温度上昇量閾値ΔTcを可変とすることとする。たとえば、ウォームアップ、待機、印字時などの正常動作時は、温度上昇量閾値ΔTcを比較的小さい値(ΔTc1)に設定する。一方、ジャム発生後のような異常発生時は、異常検知で、定着部10の各ローラの回転を停止し、大きいオーバーシュート特性を示す可能性あることから、温度上昇量閾値ΔTcを比較的大きい値(ΔTc2)に設定する。これにより、動作状態により誤動作しないようにする。
図17は、実施例3の定着装置1の動作状態(横軸)と温度変化(縦軸)との関係を示す説明図である。実施例2と同様に、第一の高温検知温度T1と第二の高温検知温度T2とは目標最高温度T0と、限界温度T3との間の温度であり、第一の高温検知温度T1よりも第二の高温検知温度T2が高い温度である。
また、中央温度センサ9aを構成する中央サーミスタ抵抗異常(不完全断線)が発生したときの異常時になったときに端部温度センサ9bの検知結果に基づいて、温度制御を行う点も実施例2と同様である。
そして、ジャム発生やドア開放など、定着装置1の温度制御とは直接的には関係のない部分での異常が生じた場合に、温度上昇量閾値ΔTcとして通常の値ΔTc1よりも大きい温度上昇量であるジャム発生時用の温度上昇量閾値ΔTc2を適用する。具体的には、通常時用の温度上昇量閾値ΔTc1とジャム発生時用の温度上昇量閾値ΔTc2とを温度制御装置20の記憶手段に予め記憶しておき、ジャム発生時やドア開放時などには、通常時用の温度上昇量閾値ΔTc1の代わりに、ジャム発生時用の温度上昇量閾値ΔTc2を用いて高温異常か否かの判断を行う。これにより、定着装置1の温度制御とは直接的には関係のない部分で異常が生じた場合に、定着部10の各ローラの回転停止及びヒータへの通電停止の後に、通常よりも温度上昇が大きいオーバーシュートによって温度制御系に異常がないにも関わらず、高温異常検知が成されることを防止することができる。
図18は、実施例3の定着装置1の高温異常を検知する制御のフローチャートである。図18に示すように、実施例3の定着装置1ではジャム発生を検知した場合(S31でYES)には、ヒータ通電停止及び各ローラの回転停止した後の設定された時間の間は、複写機100の駆動を再開したあとでも通常時用の温度上昇量閾値ΔTc1の代わりにジャム発生時用の温度上昇量閾値ΔTc2を用いる。そして、端部検知温度が第一の高温検知温度T1に到達した場合(S33でYES)に、検知時間Δtの間の温度の上昇量ΔTが温度上昇量閾値ΔTc2以上の値かどうかを判断する(S34)。
実施例3のように、ジャム発生時の後で、且つ、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知してからの温度上昇閾値ΔTc2は、ジャム発生時以外の場合の温度上昇閾値ΔTc1よりも大きく設定することにより、ジャム発生後の高温異常検知の誤検知を防止している。
また、第二の高温検知設定温度は、ジャム後に到達しない温度設定とした。
以下の条件の設定であれば、高温による定着装置1の破損及び誤動作がないことを確認した。
・限界温度T3=280[℃]
・第二の高温検知温度:T2=255[℃](中央)、255[℃](端部)
・第一の高温検知温度:T1=215[℃](中央)、210[℃](端部)
・定着最高設定温度(目標最高温度):T0=185度[℃]
このような構成とすることにより、高温による定着装置1の破損を防止し、かつ、高温異常検知の誤検知を防止できた。
〔変形例〕
次に、実施例3の変形例について説明する。
変形例の定着装置1は、実施例3と同様にジャム発生等の定着装置1の温度制御とは直接的に関係がない部分で異常が生じた場合、通常動作時とは異なる温度制御を行う定着装置である。
図19は、変形例の定着装置1の高温異常を検知する制御のフローチャートである。図19に示すように変形例では、ジャム発生時は、第一の高温検知温度T1を検知した後の温度上昇量ΔTによる高温異常検知を行わない構成としている。
変形例の定着装置1で、各設定を実施例3と同様の条件とすることにより、高温による定着装置1の破損を防止し、且つ、高温異常検知の誤検知を防止できた。
以上、本実施形態によれば、定着装置1は、通電されることによって発熱する熱源であるヒータ7と、ヒータ7の電源であるAC電源200と、ヒータ7が発する熱によって加熱される定着ローラ2の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ9とを有する。また、ヒータ7への通電を調節するトライアック32と、温度センサ9の検知結果に基づいて検知する箇所の温度が所定の目標温度となるようにトライアック32のON/OFFを制御する温度制御手段である温度制御装置20とを有する。また、温度センサ9の検知結果に基づいて高温異常を検出するとヒータ7への通電を停止する通電停止手段であるリレー31を有し、定着装置1は、記録体である転写紙P上の未定着画像である未定着トナー像11を加熱して転写紙Pに定着する。温度制御装置20が有する高温検知温度記憶手段である不図示の記憶手段は予め設定された第一の高温検知温度T1、及び、第一の高温検知温度T1よりも高い温度である第二の高温検知温度T2を記憶している。この第一の高温検知温度T1及び第二の高温検知温度T2は、温度制御装置20による制御の目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度T0と、高温によって変形など定着装置1に破損が生じるおそれがある温度である限界温度T3との間の温度である。そして、定着装置1では、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知した後の所定の検知時間Δtの温度上昇量ΔTが、予め設定された所定の温度上昇量閾値ΔTcを超えた場合に、温度制御装置20が高温異常検知として、リレー31をOFFにして、ヒータ7への通電を停止する。これにより、時間当りの温度の上昇量が大きい場合でも定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。また、第二の高温検知温度T2以上の温度を検知した場合、または、所定時間以上の間、第二の高温検知温度T2を検知し続けた場合に、温度制御装置20が高温異常検知として、リレー31がヒータ7への通電を停止する。これにより、時間当りの温度の上昇量が小さく徐々に高温になっていくような温度上昇であっても、定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。また、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知しただけでは高温異常を検出しないので、通常動作時のオーバーシュートによる一時的な高温状態を、高温異常として誤検知することを防止することができる。
このように、本実施形態の定着装置1であれば、通常動作時に高温異常として誤検知することを防止しつつ、時間当りの温度上昇量が大きい場合であっても小さい場合であっても、定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができるため、高温異常時には定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
また、実施例2の定着装置1は、温度検知手段である温度センサ9を複数として中央温度センサ9aと端部温度センサ9bとを有し、各温度センサ9(9a、9b)のそれぞれに対応した第一の高温検知温度T1、第二の高温検知温度T2及び温度上昇量閾値ΔTcを独立した値として温度制御装置20が備える不図示の記憶手段に記憶している。これにより、定着装置1の軸方向の中央部と端部との温度差が大きい場合であっても、軸方向の各箇所で独立に定着ローラ2の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
また、中央温度センサ9aと端部温度センサ9bの少なくとも一方の検知結果に基づく高温異常を検知する制御で、高温異常検知が行われた場合は、温度制御装置20がリレー31をOFFにして、ヒータ7への通電を停止する。これにより、一方の温度センサ9に故障が生じても他方の高温異常を検知する制御によって、定着ローラ2の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
また、実施例2の定着装置1は、転写紙Pの面方向に沿った方向であり、且つ、搬送方向と直交する方向である幅方向(定着ローラ2の軸方向)の両端部のうちのすくなくとも一方の端部の近傍と、この領域の中央部の近傍とのそれぞれに端部温度センサ9bと中央温度センサ9aとを配置している。そして、中央部に配置された中央温度センサ9aに対応した第一の高温検知温度T1が、端部に配置された端部温度センサ9bに対応した第一の高温検知温度T1よりも高い温度に設定している。これにより、定着ローラ2の軸方向の端部よりも中央部の方が温度が高い温度差が生じる動作状態で、中央温度センサ9aに故障が生じた状態あっても、端部温度センサ9bの検知結果に基づいて高温異常を検知することで、定着ローラ2の中央部の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
また、本実施形態の定着装置1は、ヒータ7によって加熱されながら表面移動する定着部材である定着ローラ2と、定着ローラ2に加圧当接して定着ニップNを形成して表面移動する加圧部材である加圧ローラ3とを有する。また、定着ローラ2に表面移動する駆動を伝達する不図示の駆動手段を有する。定着ニップNを転写紙Pが通過することにより、定着ローラ2の熱と加圧ローラ3の圧力とによって転写紙P上の未定着トナー像11を定着するものである。
そして、ヒータ7への通電を停止した場合は、この駆動手段からの駆動の伝達を停止させることで定着ローラ2と加圧ローラ3との回転を停止することにより、高温による定着装置1の破損の防止、及び、ジャム発生時の二次的な異常を確保することができる。
また、実施例3の定着装置1の温度制御装置20が備える不図示の記憶手段は、転写紙Pの搬送にジャムが発生したことを検知したときに用いるジャム発生時用の温度上昇量閾値Tc2が記憶されている。そして、ジャム発生時のときの高温異常の検知の制御には、第一の高温検知温度T1以上の温度の状態での温度の上昇量が、温度上昇量閾値Tc2以上となった場合に、高温異常検知を行う。これにより、オーバーシュートの温度上昇が大きくなるおそれがあるジャム発生時に高温異常検知の誤検知が生じることを防止することができる。
また、変形例の定着装置1では、転写紙Pの搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知した後であっても、第二の高温検知温度T2以上の温度を検知するまではヒータ7への通電を停止する制御を行わない。これにより、オーバーシュートの温度上昇が大きくなるおそれがあるジャム発生時に高温異常検知の誤検知が生じることを防止することができる。
また、実施例3及び変形例の定着装置1では、第二の高温検知温度T2は、ジャム発生時のオーバーシュートに起因する定着装置1の昇温による最高到達温度よりも高い温度に設定している。これにより、オーバーシュートの温度上昇が大きくなるおそれがあるジャム発生時に高温異常検知の誤検知が生じることを防止することができる。
また、本実施形態の定着装置1の温度センサ9は、サーミスタからなり、第二の高温検知温度T2はサーミスタが短絡する温度よりも低く設定している。これにより、サーミスタ短絡が発生した状態を、第二の高温検知温度T2よりも温度が高い状態の高温異常として検知することができる。
また、本実施形態の定着装置1の熱源通電調節手段はトライアック32からなり、通電停止手段はリレー31からなっており、ヒータ7はAC電源200からリレー31、トライアック32の順に接続された通電経路を介して通電されるものである。転写紙Pの搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、トライアック32の通電をオフにするとともに、リレー31の通電もオフにすることにより、ジャム発生時にトライアック短絡が生じていても、ヒータ7への通電をより確実に遮断することができ、定着装置1が高温により破損することを防止できる。
また、実施例1の定着装置1は、限界温度T3を280[℃]、第一の高温検知温度T1を215[℃]、第二の高温検知温度T2を250[℃]に設定して、温度制御装置20の不図示の記憶手段に記憶している。各温度をこのように設定した実施例1の定着装置1では高温による破損が発生しなかった。このため、実施例1の定着装置1のように設定することにより、定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
また、本実施形態の定着装置1では、定着装置1が高温により破損するおそれがある温度を限界温度T3として、それよりも低い温度で第二の高温検知温度T2を設定している。これにより、定着ローラ2の温度が限界温度T3に到ることを防止する制御を行うため、高温異常によって定着装置1が破損することを防止できる。
また、実施例1の定着装置1は、目標最高温度T0が185[℃]、限界温度T3が280[℃]でその温度差が95[℃]で、高温異常による定着装置1の破損を防止している。このように、定着装置1のような高温異常を検知する制御を行うことにより、目標最高温度T0と限界温度T3との温度差が100[℃]以下であっても高温による定着装置1の破損を防止することができる。
また、実施例1の定着装置1は、第一の高温検知温度T1と限界温度T3との温度差は95[℃]であり、60[℃]以上となっている。これにより、第一の高温検知温度T1と限界温度T3との間で、限界温度T3に対してある程度温度差のある第二の高温検知温度T2を設定することができ、定着装置1が限界温度T3に到達することを防止することができる。
画像形成装置である複写機100は、記録体である転写紙P上に未定着トナー像11を形成するトナー像形成手段である作像部300を有し、転写紙Pに未定着トナー像11を定着せしめる定着手段として定着装置1を備える。複写機100は高温異常検知の誤検知を防止することができ、限界温度T3に到達することを防止することができる定着装置1を備えているので、信頼性が高く、高温異常に起因するトラブルが生じない画像形成装置を実現することができる。
また、定着装置1の定着方法は、通電されることによって発熱する熱源であるヒータ7が発する熱によって加熱される定着ローラ2の温度を温度センサ9で検知し、この検知結果に基づいて検知する温度が所定の目標温度となるように温度制御装置20がトライアック32を制御してヒータ7への通電を調節して転写紙P上の未定着トナー像11を加熱して定着するものであり、温度センサ9の検知結果に基づいて高温異常を検出した場合にはヒータ7への通電を停止する定着方法である。また、この定着方法では、目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度T0と、高温によって定着装置1に破損が生じるおそれがある温度である限界温度T3との間に、第一の高温検知温度T1と、第一の高温検知温度T1よりも高い温度である第二の高温検知温度T2とを設定する。そして、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知した後の所定の検知時間Δtの温度上昇量ΔTが、予め設定された所定の温度上昇量閾値ΔTcを超えた場合に高温異常検知としてリレー31がヒータ7への通電を停止する。これにより、時間当りの温度の上昇量が大きい場合でも定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。また、第二の高温検知温度T2以上の温度を検知した場合、または、所定時間以上の間、第二の高温検知温度T2を検知し続けた場合に、温度制御装置20が高温異常検知として、リレー31がヒータ7への通電を停止する。また、第一の高温検知温度T1以上の温度を検知しただけでは高温異常を検出しないので、通常動作時のオーバーシュートによる一時的な高温状態を、高温異常として誤検知することを防止することができる。このように定着装置1の定着方法であれば、通常動作時に高温異常として誤検知することを防止しつつ、時間当りの温度上昇量が大きい場合であっても小さい場合であっても、定着装置1の温度が限界温度T3に到達することを防止することができる。
実施形態の複写機の概略断面図。 加圧ローラを使用した定着装置の定着部を示す概略断面図。 エンドレスベルトを使用した定着装置の定着部を示す概略断面図。 実施例1の定着装置の説明図、(a)は、定着部と温度制御装置との説明図、(b)は、定着部の断面図。 温度センサの温度検知回路の構成例の説明図。 検知電圧と、そのときの検知対象の温度との関係を示すグラフ。 定着装置の温度の制御を行う制御系のブロック図。 実施例1の定着装置の動作状態と温度変化との関係を示す説明図。 トライアックが短絡した場合の経過時間と定着ローラの温度との関係を示すグラフ。 実施例1の高温異常を検知する制御のフローチャート。 実施例2の定着装置の定着部と温度制御装置との説明図。 実施例2の定着装置の動作状態と温度変化との関係を示す説明図。 実施例2の定着装置の中央サーミスタ損傷の場合に高温異常を検知する制御のフローチャート。 中央サーミスタが故障した場合の温度波形を示すグラフ。 中央部‐端部間の温度差と、定着ローラの中央部の最高到達温度との関係を示すグラフ。 中央サーミスタが故障した場合の端部温度センサで高温異常検知するときの温度推移をグラフ。 実施例3の定着装置の動作状態と温度変化との関係を示す説明図。 実施例3の定着装置の高温異常を検知する制御のフローチャート。 変形例の定着装置の高温異常を検知する制御のフローチャート。
符号の説明
1 定着装置
2 定着ローラ
3 加圧ローラ
4 離型層
5 弾性層
6 中空芯金
7 ヒータ
8a 加圧部材
8b 加圧バネ
9 温度センサ
9a 中央温度センサ
9b 端部温度センサ
10 定着部
11 未定着トナー像
12 エンドレスベルト
13 加圧パッド
14 低摩擦部材
15 サーモスタット
20 温度制御装置
31 リレー
32 トライアック
91 サーミスタ
92 抵抗体
100 複写機
112 画像形成部
113 ADF
114 原稿排紙トレイ
119 給紙部
120 排紙トレイ
121 原稿台
122 ピックアップローラ
123 原稿搬送ベルト
124 コンタクトガラス
125 読取装置
126 光源
127 光学系
128 光電変換素子
130 感光体
131 帯電装置
132 書込装置
133 現像装置
134 転写装置
135 クリーニング装置
137 排紙ローラ対
200 AC電源
300 作像部
L レーザ光
P 転写紙
T0 目標最高温度
T1 第一の高温検知温度
T2 第二の高温検知温度
T3 限界温度

Claims (15)

  1. 通電されることによって発熱する熱源と、
    該熱源の電源と、
    該熱源が発する熱によって加熱される箇所の温度を検知する温度検知手段と、
    該熱源への通電を調節する熱源通電調節手段と、
    該温度検知手段の検知結果に基づいて検知する箇所の温度が所定の目標温度となるように該熱源通電調節手段を制御する温度制御手段と、
    該温度検知手段の検知結果に基づいて高温異常を検出すると該熱源への通電を停止する通電停止手段とを有し、
    記録体上の未定着画像を加熱して定着する定着装置において、
    該温度制御手段は、該温度制御手段による制御の目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度と、高温によって該定着装置に破損が生じるおそれがある温度である限界温度との間の温度で、予め設定された第一の高温検知温度、及び、該第一の高温検知温度よりも高い温度である第二の高温検知温度を記憶する高温検知温度記憶手段を有し、
    該第一の高温検知温度以上の温度を検知した後の所定時間内の温度の上昇量が、予め設定された所定の温度上昇量閾値を超えた場合、または、該第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に、該高温異常として該通電停止手段が該熱源への通電を停止することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    上記温度検知手段を複数有し、
    各温度検知手段のそれぞれに対応した上記第一の高温検知温度、上記第二の高温検知温度及び上記温度上昇量閾値を独立した値として上記高温検知温度記憶手段に記憶し、
    一つの該温度検知手段による検知結果に基づいて、上記温度制御手段が上記高温異常を検出した場合には、該熱源への通電を停止することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2の定着装置において、
    上記記録体の面方向に沿った方向であり、且つ、搬送方向と直交する方向である幅方向の両端部のうちのすくなくとも一方の端部の近傍と、中央部の近傍とのそれぞれに上記温度検知手段を配置し、
    該中央部に配置された該温度検知手段に対応した上記第一の高温検知温度が、該端部に配置された該温度検知手段に対応した該第一の高温検知温度よりも高い温度であることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1、2または3の定着装置において、
    上記熱源によって加熱されながら表面移動する定着部材と、
    該定着部材に加圧当接して定着ニップを形成して表面移動する加圧部材と、
    該定着部材と該加圧部材との少なくとも一方に表面移動する駆動を伝達する駆動手段とを備え、
    該定着ニップを該記録体が通過することにより、該定着部材の熱と該加圧部材の圧力とによって該記録体上の未定着画像を定着するものであることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項4の定着装置において、
    上記熱源への通電を停止した場合は、上記駆動手段からの駆動の伝達を停止させることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の定着装置において、
    上記高温検知温度記憶手段は、上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知したときに用いるジャム発生時用の上記温度上昇量閾値が記憶されていることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6の定着装置において、
    上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、上記第一の高温検知温度以上の温度を検知した後であっても、上記第二の高温検知温度以上の温度を検知するまでは上記熱源への通電を停止しないことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7の定着装置において、
    上記第二の高温検知温度は、ジャム発生に起因する定着装置の昇温による到達温度よりも高い温度に設定していることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の定着装置において、
    上記温度検知手段はサーミスタからなり、上記第二の高温検知温度は該サーミスタが短絡する温度よりも低く設定したことを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の定着装置において、
    上記熱源通電調節手段はトライアックからなり、上記通電停止手段はリレーからなっており、上記熱源は上記電源から該リレー、該トライアックの順に接続された通電経路を介して通電されるものであり、
    上記記録体の搬送にジャムが発生したことを検知した場合には、該トライアックの通電をオフにするとともに、該リレーの通電もオフにすることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の定着装置において、
    上記限界温度を300[℃]以下、
    上記第一の高温検知温度を190[℃]以上、220[℃]以下、
    上記第二の高温検知温度を230[℃]以上、260[℃]以下、
    に設定することを特徴とする定着装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の定着装置において、
    上記目標最高温度と上記限界温度との温度差が、100[℃]以下であることを特徴とする定着装置。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の定着装置において、
    上記第一の高温検知温度と上記限界温度との温度差が、60[℃]以上であることを特徴とする定着装置。
  14. 記録体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該記録部材に該トナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、
    該定着手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 通電されることによって発熱する熱源が発する熱によって加熱される箇所の温度を検知し、この検知結果に基づいて検知する温度が所定の目標温度となるように該熱源への通電を調節して記録体上の未定着画像を加熱して定着するものであり、
    上記検知結果に基づいて高温異常を検出した場合には該熱源への通電を停止する定着方法において、
    該目標温度として設定する温度で最も高い温度である目標最高温度と、高温によって定着装置に破損が生じるおそれがある温度である限界温度との間に、第一の高温検知温度と、該第一の高温検知温度よりも高い温度である第二の高温検知温度とを設定し、
    該第一の高温検知温度以上の温度を検知した後の所定の検知時間の温度の上昇量が、予め設定された所定の温度上昇量閾値を超えた場合、または、該第二の高温検知温度以上の温度を検知した場合に、該高温異常として該熱源への通電を停止することを特徴とする定着方法。
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