JP2009122265A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成条件によって、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、回転速度変動ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようにする。
【解決手段】
感光体ドラム1M等の回転速度を検出してドラム1周回期間の速度変動分布を計測するエンコーダ41と、この速度変動分布に対応させるための補正値をブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを記憶する記憶部70と、この補正データテーブルを参照してブロック毎に基準Index信号を補正し、Y−IDX信号等を出力する露光用同期信号生成器54と、Y−IDX信号等をブロック毎に設定して画像を形成する画像形成部80と、上述の補正データテーブルの補正値の数と、ドラム1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較に基づいてY−IDX信号の出力又は基準Index信号の出力を設定する露光間隔制御部50とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】
感光体ドラム1M等の回転速度を検出してドラム1周回期間の速度変動分布を計測するエンコーダ41と、この速度変動分布に対応させるための補正値をブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを記憶する記憶部70と、この補正データテーブルを参照してブロック毎に基準Index信号を補正し、Y−IDX信号等を出力する露光用同期信号生成器54と、Y−IDX信号等をブロック毎に設定して画像を形成する画像形成部80と、上述の補正データテーブルの補正値の数と、ドラム1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較に基づいてY−IDX信号の出力又は基準Index信号の出力を設定する露光間隔制御部50とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、各作像色毎にライン状に光源が配置されたLEDプリントヘッドユニットから、ライン単位に静電潜像を一括露光する感光体ドラムを備え、中間転写ベルト上で色を重ね合わせて色画像を形成するタンデム方式のカラープリンタやカラー複写機、複合機等に適用可能な画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
近年、タンデム方式のカラープリンタやカラー複写機、これらのカラー複合機等が使用される場合が多くなってきた。この種の画像形成装置によれば、カラー画像のR(赤)色、G(緑)色、B(青)色を再現する場合に、例えば、ライン状にレーザ光源を配置し、ライン単位に一括露光するLPH(LED arrey Print Head)ユニットを各作像色毎に備え、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の各色のトナー像を各作像色用の感光体ドラムで形成し、各色用の感光体ドラムで形成された各色のトナー像を中間転写ベルト上で重ね合わせるようになされる。中間転写ベルト上で重ね合わされたカラートナー像は、所望の用紙に転写され、その後、定着処理されて排出される。
ところで、タンデム方式のカラー画像形成装置によれば、感光体ドラムの回転速度に変動(ムラ)があると、印刷画像に乱れを生じ、各色画像形成ユニットによる単色画像を重ね合わせたカラー画像に色ずれや、線ずれ等を招く原因となることがある。
この種のタンデム方式のカラープリンタに関連して特許文献1には画像形成装置が開示されている。この画像形成装置によれば、各作像色毎に感光体ドラムを備え、複数の感光体ドラムを1個の駆動源でベルト回転している。各々の感光体ドラムの軸にはエンコーダ(速度検出手段)が配置され、各軸から得られる回転速度情報から予想される回転移動量の変動を予め記憶し、この回転移動量から記録タイミングを制御するようになされる。このように画像形成装置を構成すると、中間転写体上で色を重ね合わせる際に色ずれを無くせるというものである。
また、特許文献2に開示された画像形成装置によれば、回転動作検出手段、信号フィルタ及び書き込みタイミング制御手段を備え、感光体ドラムの回転ムラ補正時に、回転動作検出手段が感光体ドラムの回転ムラを検知して回転ムラ検知信号を信号フィルタに出力する。信号フィルタでは回転ムラ検出信号から繰り返し成分を除去した後の低周波成分の信号が取り出されて書き込みタイミング制御手段へ出力される。上述の低周波成分の信号はドラム偏芯に起因するものである。書き込みタイミング制御手段では、低周波成分の信号から回転変動量を演算し、この回転変動量に基づいて書き込みユニットにおける画像書き込みタイミングを決定するようになされる。このように画像形成装置を構成すると、感光体ドラムの回転ムラ補正を正確かつ迅速にできるというものである。
タンデム方式のカラー画像形成装置によれば、感光体ドラムの回転動作とLPHユニットにおける露光動作とが非同期に制御され、ドラム回転速度の変動ムラの影響を取り除くとき、当該感光体ドラムの回転速度変動分布を測定し、当該回転速度変動分布を打ち消すような補正量を参照して画像書き込み基準信号(基準Index信号)を補正するようになされる。
しかし、回転速度変動ムラをキャンセルする周期で、基準Index信号を補正しても、紙種等のプロセス(画像形成)条件によって、ドラム1周回期間が長くなった場合、補正不能事態に陥ることが懸念される。
因みに、特許文献1や2等に見られるような画像形成装置において、感光体ドラムの回転速度変動ムラをキャンセルする補正量を画像形成前に算出して補正データテーブルを作成し、画像形成時、この補正データテーブルの補正量を参照して画像書き込み基準信号を補正する方法を採った場合に、補正データが不足するケース(場合)が想定される。
このケースによれば、ドラム1周回をn分割して速度変動分布を測定し、nブロックに対応するn個の補正値を補正データテーブルに準備したのにも関わらず、画像形成時の紙種等の画像形成条件の変化によって、感光体ドラムの回転速度が低下したために、ドラム1周回期間にn個分の補正データを全て参照しても、なお、ドラム1周回期間内の参照が終了せず、実際には無い、n+1個目の補正値を参照しようとするような事態が想定される。
特許文献1,2は共に、露光間隔をドラム回転速度に対応させる方法を採っており、補正データが不足するような異常動作に対する改善策が無く、参照用の補正データの要素数を超えるような異常系を考慮していない。従って、特許文献1,2は画像の乱れを回転速度変動ムラの範囲内に抑制することが困難となる。
そこで、この発明はこのような問題を解決したものであって、画像形成条件によって、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、回転速度変動ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようにした画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る画像形成装置は、画像書き込み制御信号に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、像担持体の回転速度を検出して像担持体1周回期間の速度変動分布を像担持体の一周をn分割したブロック毎に計測する計測手段と、この計測手段によって計測された像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値をブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを記憶する記憶手段と、この記憶手段の補正データテーブルを参照してブロック毎に画像書き込み制御信号の基準周期を補正し、補正後の周期の画像書き込み制御信号を出力する信号作成手段と、この信号作成手段から出力される補正後の周期の画像書き込み制御信号をブロック毎に設定して画像を形成する画像形成手段と、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力又は基準周期の画像書き込み制御信号の出力を設定するように信号作成手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項1に係る画像形成装置によれば、画像書き込み制御信号に基づいて画像を形成する場合に、像担持体のn個のブロックに対応して記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数n個が、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりもn+αというように不足する場合は、補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力に代わる基準周期の画像書き込み制御信号の出力への設定を切り換えることができる。
請求項2に係る画像形成装置は請求項1において、制御手段は、比較処理によって、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とが一致する場合は、補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力をそのまま設定し続けるように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
請求項3に係る画像形成装置は請求項1及び2において、制御手段は、比較処理によって、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合は、補正後の周期の画像書き込み制御信号から基準周期の画像書き込み制御信号へ出力を切り換えるように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
請求項4に記載の画像形成装置は請求項1において、記憶手段には、計測手段によって計測された像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値をブロック毎に求めて対応付けた第1の補正データテーブルと、画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための予備補正値を仮想ブロックに対応付けた第2の補正データテーブルとを記憶し、制御手段は、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、計測手段によって計測された像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理によって、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合は、第1の補正データテーブルに引き続いて第2の補正データテーブルを参照し、第1の補正データテーブルに基づく第1の補正後の周期の画像書き込み制御信号から、仮想ブロックに対応させた第2の補正データテーブルに基づく予備補正値で画像書き込み制御信号の基準周期を補正した第2の補正後の周期の画像書き込み制御信号に切り換えるように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
請求項5に係る画像形成方法は、画像書き込み制御信号に基づいて画像を形成する画像形成方法であって、像担持体の回転速度を検出して像担持体1周回期間の速度変動分布を像担持体の一周をn分割したブロック毎に計測するステップと、計測された像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値をブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを作成するステップと、作成された補正データテーブルを参照してブロック毎に画像書き込み制御信号の基準周期を補正するステップと、補正後の周期の画像書き込み制御信号をブロック毎に設定して画像を形成するステップとを有し、基準周期を補正するステップには、作成された補正データテーブルの補正値の数と、計測された像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較するステップと、当該比較処理に基づいて補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力又は基準周期の画像書き込み制御信号の出力を設定するステップとが含まれることを特徴とするものである。
請求項1に係る画像形成装置及び請求項5に係る画像形成方法によれば、画像書き込み制御信号補正用の信号作成手段を制御する制御手段を備え、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力又は基準周期の画像書き込み制御信号の出力を設定するようになされる。
この構成によって、像担持体のn個のブロックに対応して準備されている補正データテーブルの補正値の数n個が、当該補正データテーブルを参照しようとする補正値の数n+α個よりも不足する場合に、補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力に代えて基準周期の画像書き込み制御信号の出力へ設定を切り換えることができる。従って、紙種などの画像形成条件によって像担持体の回転速度が低下して、像担持体1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、当該像担持体の回転速度ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようになる。
請求項2に係る画像形成装置によれば、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とが一致している場合は、制御手段が補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力をそのまま画像形成手段に設定し続けるように制御するので、補正後の周期の画像書き込み制御信号をそのままブロック毎に設定して画像を形成することができる。
請求項3に係る画像形成装置によれば、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合に、制御手段は補正後の周期の画像書き込み制御信号から基準周期の画像書き込み制御信号へ出力を切り換えるので、紙種などの画像形成条件によって像担持体の回転速度が低下し、像担持体1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、当該像担持体の回転速度ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようになる。
請求項4に記載の画像形成装置によれば、記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合は、第1の補正データテーブルに基づく第1の補正後の周期の画像書き込み制御信号から、仮想ブロックに対応させた第2の補正データテーブルに基づく予備補正値で画像書き込み制御信号の基準周期を補正した第2の補正後の周期の画像書き込み制御信号に切り換えるようになされる。この制御によって、急激に露光間隔が変化する事態を防止でき、最終的には基準周期の画像書き込み制御信号による露光間隔に移行できるようになる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明をする。
図1は、本発明に係る第1の実施例としてのカラープリンタ100の構成例を示す概念図である。
図1に示すタンデム式のカラープリンタ100は画像形成装置の一例を構成し、像担持体の一周をn分割したブロック毎に基準周期の画像書き込み制御信号(以下基準Index信号という)が補正され、補正後のインデックス周期の書き込み同期信号及びデジタルのカラー画像情報に基づいてカラー画像を形成するものである。像担持体は回転支持体を有しており、その表面が感光体を成したものである。回転支持体は、カラープリンタ100に少なくとも1つ存在する。
図1に示すタンデム式のカラープリンタ100は画像形成装置の一例を構成し、像担持体の一周をn分割したブロック毎に基準周期の画像書き込み制御信号(以下基準Index信号という)が補正され、補正後のインデックス周期の書き込み同期信号及びデジタルのカラー画像情報に基づいてカラー画像を形成するものである。像担持体は回転支持体を有しており、その表面が感光体を成したものである。回転支持体は、カラープリンタ100に少なくとも1つ存在する。
カラープリンタ100は、例えば、3つの像担持体を回転伝動機構40及び共通のモータ30a(駆動源)を介して駆動(図2参照)し、各々の像担持体で作像された色画像を中間転写ベルト6上で重ね合わせるようになされる。色画像は所定の用紙Pに転写され定着される。カラー画像情報は、パーソナルコンピュータ等の外部装置から当該プリンタ100へ供給され、画像形成部80へ転送される。
画像形成部80は像担持体の一例を構成する、イエロー(Y)色用の感光体ドラム1Yを有する画像形成ユニット10Yと、同様にして、マゼンタ(M)色用の感光体ドラム1Mを有する画像形成ユニット10Mと、シアン(C)色用の感光体ドラム1Cを有する画像形成ユニット10Cと、黒(K)色用の感光体ドラム1Kを有する画像形成ユニット10Kと、無終端状の中間転写ベルト6とを備えて構成される。画像形成部80では、当該感光体ドラム1Y,1M,1C,1K毎に作像処理するようになされ、各色の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kで作像処理された各色のトナー像が中間転写ベルト6上で重ね合わされ、色画像を形成するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Yの他に、帯電器2Y、ライン状の光学ヘッド(LED arrey Print Head;以下LPHユニット5Yという)、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング部8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Yは像担持体の一例を構成し、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成するようになされる。この例で、感光体ドラム1Yは、図2に示すような回転伝動機構40によって、反時計方向に回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電するようになされる。
感光体ドラム1Yのほぼ真横には、これに対峙して、LPHユニット5Yが主走査方向に平行に配設される。LPHユニット5Yは、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、露光タイミングを制御することで、Y色用の画像データに基づく所定の強度を有したレーザ光を一括照射するようになされる。LPHユニット5Yには、図示しないLEDヘッドがライン状に配置されたものが使用される。画像書き込み系には、LPHユニットに代えて、図示しないポリゴンミラーによる走査露光系等を使用してもよい。感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
LPHユニット5Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、図示しないY色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。
Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像するようになされる。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書き込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、LPHユニット5M、現像ユニット4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成するようになされる。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Cが設けられる。画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1C、帯電器2C、LPHユニット5C、現像ユニット4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成するようになされる。
画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、LPHユニット5K、現像ユニット4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。
なお、画像形成ユニット10M〜10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Yの同じ符号のものについて、YをM,C,Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。上述の1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧が印加される。
中間転写ベルト6は像担持体の一例を構成し、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像を重合してカラートナー像(カラー画像)を形成する。中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計方向に回転することで、2次転写ローラ7Aに向けて搬送される。2次転写ローラ7Aは中間転写ベルト6の下方に位置しており、中間転写ベルト6に形成されたカラートナー像を用紙Pに一括して転写するようになされる(2次転写)。2次転写ローラ7Aでは、前回の転写で残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
この例で、中間転写ベルト6の左側上方にはクリーニング部8Aが設けられ、転写後の中間転写ベルト6上に残存するトナー剤をクリーニングするように動作する。クリーニング部8Aは、中間転写ベルト6の電荷を除電する除電部(図示せず)や中間転写ベルト6に残留するトナー剤等を除去するパッドを有している。このクリーニング部8Aによってベルト面がクリーニングされ、除電部で除電された後の中間転写ベルト6は、次の画像形成サイクルに入る。これにより、用紙Pにカラー画像を形成できるようになる。
カラープリンタ100には画像形成部80の他に、用紙給紙部20及び、定着装置17を備えている。上述の画像形成ユニット10Kの下方には、用紙供給部20が設けられ、図示しない複数の給紙トレイを有して構成される。各々の給紙トレイ内には所定のサイズの用紙Pが収容される。用紙供給部20から画像形成ユニット10Kの下方に至る用紙搬送路には、搬送ローラ22A,22C,ループローラ22B、レジストローラ23等が設けられる。例えば、レジストローラ23は、用紙供給部20から繰り出された所定の用紙Pを2次転写ローラ7Aの手前で保持し、作像タイミングに合わせて2次転写ローラ7Aへ送り出すようになされる。2次転写ローラ7Aは、中間転写ベルト6に担持された色画像を、レジストローラ23によって用紙搬送制御される所定の用紙Pに転写するようになされる。
上述の2次転写ローラ7Aの下流側には定着装置17が設けられ、カラー画像が転写された用紙Pを定着処理するようになされる。定着装置17は、図示しない定着ローラ、加圧ローラ、加熱(IH)ヒータや、定着クリニーグ部17A等を有している。定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ及び加圧ローラの間に用紙Pを通過させることで、当該用紙Pが加熱・加圧される。定着後の用紙Pは、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ(図示せず)上に排紙される。定着クリニーグ部17Aは、前回の定着で定着ローラ等に残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
図2は、画像形成部80の構成例を示す斜視図である。図2に示す画像形成部80は、感光体ドラム1Y,1M,1C,1K、中間転写ベルト6、各色用のLPHユニット5Y,5C,5C,5K及び回転伝動機構40を有して構成される。
Y色用のLPHユニット5Yは、感光体ドラム1Yの全幅に等しい長さを有しており、Y色用の画像書き込み同期信号(以下Y−IDX信号という)に基づいて、Y色用の画像データDyを1ライン分又は数ライン分をまとめて主走査方向へ一括書き込みするように動作する。Y−IDX信号は、基準Index信号の基準周期Tを、所定の補正量で補正した補正後の画像書き込み同期信号である。補正量は、像担持体1周回期間(以下ドラム1周回期間という)の速度変動ムラによる影響を取り除くためのデータである。
ここに、主走査方向とは感光体ドラム1Yの回転軸に平行する方向である。感光体ドラム1Yは、副走査方向に回転する。上述の中間転写ベルト6は一定の線速度で副走査方向に移動される。副走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に対して直交する方向である。感光体ドラム1Yが副走査方向に回転し、かつ、LPHユニット5Yによる主走査方向へのライン単位の一括露光によって感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
他の色用のLPHユニット5M,5C,5Kも、同様な長さを有しており、各色用のM−IDX信号、C−IDX信号及び、K−IDX信号に基づいて、M色画像データDm、C色画像データDc、BK色画像データDkを同様にしてまとめて一括書き込みするように動作する。各色用のY−IDX信号、M−IDX信号、C−IDX信号及び、K−IDX信号は図3に示す露光用同期信号生成器54から供給される。LPHユニット5Y,5C,5C,5Kには、当該プリンタ100で取り扱われる用紙の最大幅にもよるが、LEDヘッドが1ラインに付き数千〜数万画素を有するものが使用される。
回転伝動機構40は、大径ギア11Y,11M,11C、アイドルギア12a,12b、モータ30a及び、エンコーダ41を有して構成される。この例では、Y色、M色、C色用の3個の感光体ドラム1Y,1M,1Cは、回転伝動機構40を介在させて共通のモータ30aにより駆動される。
大径ギア11Y,11M,11C,11Kは各色用の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの径よりも大きい径を有しており、これらの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに対応付けて取り付けられている。例えば、大径ギア11Yは感光体ドラム1Yに取り付けられる。他の大径ギア11M,11C,11Kも同様に取り付けられる。
大径ギア11Y,11Mにはアイドルギア12aが噛み合わされ、大径ギア11M,11Cにはアイドルギア12bが噛み合わされる。アイドルギア12aと大径ギア11Y,11Mや、アイドルギア12bと大径ギア11M,11C等は、所定の歯車比を有して係合される。
この例で、アイドルギア12bにはモータギア13cを介在してモータ30aが噛み合わされる。モータ30aはモータ軸13aを有しており、当該モータ軸13aにモータギア13cが取り付けられる。モータギア13cとアイドルギア12aとは、所定の歯車比により係合される。
回転伝動機構40では、モータ30aが反時計方向に回転すると、所定の歯車比に基づいてアイドルギア12bが時計方向に回転し、このアイドルギア12bが回転することで、所定の歯車比で大径ギア11M及び大径ギア11Cが反時計方向に回転する。大径ギア11Mが回転することで、感光体ドラム1Mが反時計方向に回転する。同様にして、大径ギア11Cが回転することで、感光体ドラム1Cが反時計方向に回転する。
また、大径ギア11Mが反時計方向に回転することで、アイドルギア12aが時計方向に回転する。このアイドルギア12aの時計方向への回転に伴って、大径ギア11Yが反時計方向に回転する。大径ギア11Yが回転することで、感光体ドラム1Yが反時計方向に回転する。これにより、回転伝動機構40を介在させた共通の1個のモータ30aによりY色、M色、C色用の3個の感光体ドラム1Y,1M,1Cを駆動できるようになる。
なお、BK色用の1個の感光体ドラム1Kは、モノクロ高速モードに対応して、アイドルギアを介在することなくモータ30bで大径ギア11Kを直接駆動するようになされる。モータ30bはモータ軸13bを有しており、当該モータ軸13bにモータギア13dが取り付けられる。モータギア13dと大径ギア11Kとは所定の歯車比で係合されている。
この例では、M色用の大径ギア11Mの軸部には、計測手段の一部の機能を分担するエンコーダ41が取り付けられる。エンコーダ41はM色用の感光体ドラム1Mと同一の軸部を有しており、当該感光体ドラム1Mの回転速度(回転位相)を検出して回転速度変動信号S41を出力するようになされる。回転速度変動信号S41には感光体ドラム1Mのドラム1周回期間の速度変動分布が含まれ、回転速度変動信号S41から、そのドラム1周回期間の速度変動分布を計測することができる。
また、エンコーダ41は、感光体ドラム1Mの1周回期間を検出してドラム周回信号(以下TRIG信号という)を出力する周回センサ機能を兼ね備えている。このように、1個のモータ30aでY色、M色、C色用の3個の感光体ドラム1Y,1M,1Cを駆動し、かつ、単独のモータ30bでBK色用の感光体ドラムを直接駆動が可能な画像形成部80を構成する。
図3は、カラープリンタ100における制御系の構成例を示すブロック図である。図3に示すカラープリンタ100は露光間隔制御部50を有しており、タンデム方式を基本として、感光体ドラムの1Y,1M,1C,1Kの回転速度変動を検知し、回転角誤差を演算し、LPHユニット5Y,5M,5C,5Kのインデックス周期を変調してドラム表面上の露光間隔を調整し、偏芯によるピッチムラ及びレジスト位置ずれ(低周波)を抑制する機能を有している。
例えば、露光間隔制御部50は、感光体ドラム1Mの軸に代表して設けられたエンコーダ41から出力される、感光体ドラム1Mの1回転毎に発生するドラム1周回信号に基づいて、補正後のインデックス周期の画像書き込み制御信号の一例となる、Y,M,C,BK色用の感光体ドラムの1Y,1M,1C,1Kの書き込み同期信号(以下Y−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号という)を作成するようになされる。露光間隔制御部50は、補正データテーブルの一例を構成する回転角度誤差テーブル(LUT)で準備された補正値の数と、ドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて補正後のインデックス周期のY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号の出力又は基準Index信号の出力を設定するような制御を実行する。
カラープリンタ100は、画像形成部80を制御するための操作部14、画像メモリ46及び露光間隔制御部50を有して構成される。露光間隔制御部50は、I/Oインターフェース51、ROM(Read Only Memory)52、ワーク用のRAM(Random Access Memory)53、露光間隔同期信号生成器54、CPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)55、モータ駆動部56、ベルト露光間隔制御部57、速度検出部58、専用IC59及び、記憶部70を有して構成される。記憶部70は記憶手段の一例を構成し、Y,M,C,BK色用の回転角度誤差テーブル(以下Y−LUT71、M−LUT72,C−LUT73、K−LUT74という)を格納するように構成される。
CPU55にはROM52が接続され、当該プリンタ全体を制御するためのシステム起動用のプログラムデータD52が格納される。RAM53には、プログラムデータD52や、各種計算実行時の制御コマンド、回転速度変動データD41等を一時記憶するようになされる。CPU55は電源がオンされると、ROM52からシステムプログラムデータD52をRAM53に読み出してシステムを起動し、当該プリンタ全体を制御するようになされる。
CPU55にはI/Oインターフェース51を介して操作部14が接続され、当該操作部14を操作して入力される、回転角度誤差テーブル(LUT)の作成条件や、テーブル作成時期等の数字や文字等の操作データD14はI/Oインターフェース57を介してCPU55に入力される。
I/Oインターフェース51には操作部14の他に、モータ駆動部56、ベルト制御部57及び速度検出部58が接続される。モータ駆動部56は、モータ30a及び30bに接続され、モータ駆動情報D56に基づいてモータ30a及び30bを駆動する。モータ30aは回転伝動機構40に回転力を与え、モータ30bは、大径ギア11Kに回転力を与える。モータ駆動部56はI/Oインターフェース51を介してCPU55に接続され、モータ駆動情報D56は、CPU55からモータ駆動部56へ出力される。
ベルト制御部57は、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7K等を駆動する、図示しないソレノイド又はモータ等に接続され、転写制御情報D57を入力してローラ制御信号S7Y,S7M,S7C及びS7K等を作成する。ベルト制御部57は、例えば、ローラ制御信号S7Yに基づいて1次転写ローラ7Yを駆動し、中間転写ベルト6を感光体ドラム1Yに接触し、又は、感光体ドラム1Yから中間転写ベルト6を分離する。他の1次転写ローラ7M,7C及び7K等についても同様に制御される。
これにより、中間転写ベルト6を感光体ドラム1Y、1M、1C,1Kに一斉に接触し、又は、感光体ドラム1Y、1M、1C,1Kから中間転写ベルト6を一斉分離し、あるいは、個々に接触/分離できるようになる。ベルト制御部57はI/Oインターフェース51を介してCPU55に接続され、転写制御情報D57は、CPU55からベルト制御部57へ出力される。
速度検出部58はエンコーダ41と共に計測手段の一機能を構成し、その入力側がエンコーダ41に接続され、その出力側がI/Oインターフェース51を介してCPU55に接続される。速度検出部58にはDSP(デジタル信号処理装置)やローカル用のCPUが使用される。エンコーダ41は、基準となるM色用の感光体ドラム1Mの回転速度を検出して回転速度変動信号S41を速度検出部58に出力する。
速度検出部58では、エンコーダ41から回転速度変動信号S41を入力して二値化した回転速度変動データD41をCPU55に出力する。回転速度変動データD41には感光体ドラム1Mのドラム1周回期間の回転速度変動分布が含まれ、回転速度変動データD41から、そのドラム1周回期間の回転速度変動分布を識別することができる。更に、速度検出部58は、回転速度変動信号S41を入力し、感光体ドラム1Mの1周回期間をサンプリングして、感光体ドラム1Mが1回転する毎に発生するドラム周回信号(以下TRIG信号という)を抽出する。
速度検出部58にはI/Oインターフェース51をパスする形態で専用IC59が接続され、CPU55及び信号作成手段の機能を分担するため、TRIG信号、Y−IDX信号、M−IDX信号、C−IDX信号、K−IDX信号およびCLK信号を入力して非反転アドレスエラー信号S3や、反転アドレスエラー信号S3バー(上線は省略する)、基準周期T等を出力するように動作する。アドレスエラー信号S3は、記憶部70に記憶された各作像色用の回転角度誤差テーブルにおいて、当該テーブルの補正値の数が、ドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値の数よりも不足する場合にアサートされる(図4参照)。
専用IC59は、所定のサンプリング期間内にドラム1周回期間の終期を示すTRIG信号が入力された場合、及び、当該サンプリング期間内にドラム1周回期間の終期を示すTRIG信号が入力されなかった場合に、決定後の露光間隔から基準露光間隔へ切り換えを決定し、基準Index信号の出力を設定するように露光用同期信号生成器54を制御する。露光用同期信号生成器54は信号作成手段の機能の一例を構成する。ここに決定後の露光間隔とは、感光体ドラム1Mの回転速度変動ムラを相殺する補正量で基準Index信号を補正した補正後のインデックス周期のM−IDX信号により、感光体ドラム1Mを露光する間隔をいう。また、基準露光間隔とは基準Index信号による露光間隔をいう。
CPU55には露光間隔同期信号生成器54が接続され、記憶部70の各作像色毎の回転角度誤差テーブルを参照して当該感光体ドラム1Y等のブロック毎に基準Index信号の基準周期Tを補正し、補正後のインデックス周期の画像書き込み制御信号を出力する。例えば、露光間隔同期信号生成器54は、クロック信号(以下CLK信号という)、非反転アドレスエラー信号S3、反転アドレスエラー信号S3、基準周期T及びタイミング制御情報D54に基づいて基準Index信号及び各作像色毎の書き込み同期信号を発生する。
基準Index信号はCLK信号を分周して作成される。露光間隔同期信号生成器54は、記憶部70から読み出した補正値で当該基準Index信号を補正して各作像色毎の書き込み同期信号となるY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号を発生する。CLK信号は図示しないクロック発生器より供給される。タイミング制御情報D54には、例えば、Y,M,C,BK用の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kにおける露光間隔を決定するためのコマンドが含まれる。タイミング制御情報D54は、CPU55から露光間隔同期信号生成器54へ供給される。
Y−IDX信号は、Y色用の画像データDyに基づくライン単位の一括露光を許可するための信号である。M−IDX信号は、M色用の画像データDmに基づくライン単位の一括露光を許可するための信号である。C−IDX信号はC色用の画像データDcに基づくライン単位の一括露光を許可するための信号である。K−IDX信号は、BK色用の画像データDkに基づくライン単位の一括露光を許可するための信号である。
露光間隔同期信号生成器54には、4つのLPHユニット5Y,5M,5C,5Kが接続される。LPHユニット5Y,5M,5C,5Kには、画像メモリ46が接続される。LPHユニット5Yは、露光間隔同期信号生成器54から出力されたY−IDX信号に基づいて、画像メモリ46から読み出したY色用の画像データDyを1ライン分又は数ライン分をまとめて感光体ドラム1Yの主走査方向で一括書き込みするように動作する。
同様にして、LPHユニット5Mでは、M−IDX信号に基づいて、M色用の画像データDmを1ライン分又は数ライン分をまとめて感光体ドラム1Mの主走査方向で一括書き込みするように動作する。LPHユニット5Cでは、C−IDX信号に基づいて、C色用の画像データDcを1ライン分又は数ライン分をまとめて感光体ドラム1Cの主走査方向で一括書き込みするように動作する。LPHユニット5Kでは、K−IDX信号に基づいて、BK色用の画像データDkを1ライン分又は数ライン分をまとめて感光体ドラム1Kの主走査方向で一括書き込みするように動作する。
CPU55は情報作成機能を有しており、速度検出部58から回転速度変動データD41を入力して感光体ドラム1Mの回転角変動テーブルや回転角度誤差テーブル等(作像タイミング補正テーブル)を作成する。ここにM色用の回転角変動テーブルとは、中間転写ベルト6上で色画像を重ね合わせる一次転写位置と、感光体ドラム1M上で色画像を作像する露光位置との間における回転角の変動を示す情報参照テーブルをいう。また。M色用の回転角度誤差テーブルとは、上述の一次転写位置に対応する露光位置における色作像タイミングを補正するための情報参照テーブルをいう。
更に、CPU55は、回転伝動機構40を介してモータ30aより駆動される、基準の感光体ドラム1Mを除く他の感光体ドラム1Y,1Cの回転角度誤差テーブルを基準の感光体ドラム1Mの回転速度変動データD41に基づいて作成するようになされる。例えば、CPU55は、M色基準用の感光体ドラム1Mの大径ギア11Mから回転伝動機構40を介してモータ30aより駆動されるY色用の感光体ドラム1Yへ至る伝達関数を回転速度変動データD41に演算してY色用の感光体ドラム1Yの回転角度誤差テーブルを作成する。ここにY色用の回転角度誤差テーブルとは、中間転写ベルト6上で色画像を重ね合わせる一次転写位置に対応する感光体ドラム1Y上で色画像を作像する露光位置における色作像タイミングを補正するための情報参照テーブルをいう。
また、C色用の回転角度誤差テーブルとは、中間転写ベルト6上で色画像を重ね合わせる一次転写位置に対応する感光体ドラム1C上で色画像を作像する露光位置における色作像タイミングを補正するための情報参照テーブルをいう。BK色用の回転角度誤差テーブルとは、中間転写ベルト6上で色画像を重ね合わせる一次転写位置に対応する感光体ドラム1K上で色画像を作像する露光位置における色作像タイミングを補正するための情報参照テーブルをいう。
更に、CPU55は、所定のサンプリング期間内(ドラム1周回期間に対応する期間)におけるTRIG信号の入力有無を検出し、当該TRIG信号の入力有無に基づいてLPHユニット5Y,5M,5C,5Kの露光間隔を決定し、回転角度誤差テーブルの補正データD71,D72,D73,D74等に基づいてLPHユニット5Y,5M,5C,5Kの露光間隔を制御する。
例えば、記憶部70に記憶されたY,M,C,BK色用の回転角度誤差テーブルにおいて、当該作像色用のテーブルの補正値の数と、ドラム1周回期間に参照される当該色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて補正後のインデックス周期のY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号の出力又は/及び基準Index信号の出力を設定するように露光用同期信号生成器54を制御する。
上述のCPU55には記憶部70が接続される。記憶部70は、Y色用の回転角度誤差テーブルを格納する不揮発性メモリ(以下Y−LUT71という)、M色用の回転角度誤差テーブルを格納する不揮発性メモリ(以下M−LUT72という)、C色用の回転角度誤差テーブルを格納する不揮発性メモリ(以下C−LUT73という)及び、BK色用の回転角度誤差テーブルを格納する不揮発性メモリ(以下K−LUT74という)から構成され、これらが露光用同期信号生成器54に接続される。
もちろん、これに限られることはなく、4つのY−LUT71、M−LUT72、C−LUT73及びK−LUT74を1つの不揮発性メモリにおいて、そのメモリ領域を分割して各色用の回転角度誤差テーブルを格納するようにしてもよい。記憶部70は不揮発性メモリの他、レジスタアレイや,HDD(ハードディスク装置)を使用して構成してもよい。
各々の回転角度誤差テーブルには、回転速度変動分布に基づいた各色作像時の露光間隔を補正するデータが格納される。回転角度誤差テーブルは、速度検出部58の回転速度変動データD41に基づいてCPU55の情報作成機能を利用して作成される。
Y−LUT71には、エンコーダ41によって計測されたドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するためのY色用の補正値をブロック毎に求めて対応付けたY色用の回転角度誤差テーブルが記憶される。Y色用の回転角度誤差テーブルの補正値はY色用の補正データD71としてY−LUT71から露光用同期信号生成器54へ読み出される。
同様にして、M−LUT72には、ドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するためのM色用の補正値をブロック毎に求めて対応付けたM色用の回転角度誤差テーブルが記憶される。M色用の回転角度誤差テーブルの補正値はM色用の補正データD72としてM−LUT72から露光用同期信号生成器54へ読み出される。
C−LUT73には、ドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するためのC色用の補正値をブロック毎に求めて対応付けたC色用の回転角度誤差テーブルが記憶される。C色用の回転角度誤差テーブルの補正値はC色用の補正データD73としてC−LUT73から露光用同期信号生成器54へ読み出される。
K−LUT74には、ドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するためのBK色用の補正値をブロック毎に求めて対応付けたBK色用の回転角度誤差テーブルが記憶される。BK色用の回転角度誤差テーブルの補正値はBK色用の補正データD74としてK−LUT74から露光用同期信号生成器54へ読み出される。このような回転角度誤差テーブルを参照することで、感光体ドラム1M等の1周分の回転速度変動分布を保持できるようになる。
露光間隔同期信号生成器54には、4つのLPHユニット5Y,5M,5C,5Kの他に画像メモリ46が接続され、例えば、外部から受信したデジタルの画像データDy,Dm,Dc,Dkを記憶するようになされる。画像メモリ46にはハードディスク(HDD)や、EEPROM等の不揮発性メモリが使用される。画像メモリ46のメモリ領域に、上述の4つのY−LUT71、M−LUT72、C−LUT73及びK−LUT74を割り当てて格納してもよい。
このようにすると、露光用同期信号生成器54から画像形成部80へ出力される補正後のインデックス周期のY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号又は/及び、基準Index信号をブロック毎に設定し、デジタルの画像データDy,Dm,Dc,Dkに基づくカラー画像を形成できるようになる。
図4は、Y色用の専用IC59Yの内部及びその周辺部の構成例を示すブロック図である。図3に示した専用IC59は各作像色毎の書き込み同期信号を発生する4つの回路ブロックに区分されるが、この例では、Y色用の露光制御系について説明する。他のM,C,BK色についても同様に構成される。図4に示すY色用の露光制御系は、各作像色で共用される露光用同期信号生成器54と、Y色露光制御用の半導体集積回路装置(以下専用IC59Yという)及び、Y−LUT71を備えて構成される。
露光用同期信号生成器54には、Y−LUT71が構成された記憶部70が接続されている。Y−LUT71には、回転角度誤差テーブルが設けられる。回転角度誤差テーブルには、エンコーダ41によって計測されたドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するための補正値が格納されている。補正値はブロック毎に求められ、当該ブロック毎に対応付けられている。回転角度誤差テーブルには、例えば、80個のブロックに対応した補正値[1]〜[80]が格納される。ブロックの数は80個に限られることはなく、100個の場合でもよい。この場合は補正値[1]〜[100]が格納される。
専用IC59Yの内部には、補正値設定用のレジスタ501、参照期間設定用のレジスタ502、Y−IDXパルス計数用のカウンタ503、一致検出用の比較器504、一致計数用のカウンタ505、エラー検出用の比較器506及び、基準周期設定用のレジスタ507が備えられている。
レジスタ501にはY−LUT71の回転角度誤差テーブルに準備された補正値の数”A”が設定される。補正値の数”A”は、ドラム1周回当たりの回転角度誤差テーブルを成し、例えば、感光体ドラム1Y等を分割したブロックの数nである。補正値の数”A”はCPU55がレジスタ501に設定する。レジスタ501は設定値X=”A”を出力する。レジスタ501は比較器506に接続される。レジスタ502には1つの回転角度誤差テーブルの補正値を露光間隔補正用の参照値として参照(使用)し続ける”B”が設定される。”B”はn分割されたブロックに対応する期間に露光するライン数である。ライン数”B”はCPU55がレジスタ502に設定する。レジスタ502は設定値X=”B”を比較器504に出力する。
カウンタ503は、画像形成中に、TRIG信号を基準にしてLPHユニット5Yの露光回数をカウントする。例えば、カウンタ503は露光用同期信号生成器54の出力となるパルス波形状のY−IDX信号及び、速度検出部58の出力となるTRIG信号を入力して、Y−IDX信号の周期(インデックス周期)の数Px(パルスの数)を計数してカウント値Yを出力する。カウンタ503はTRIG信号の入力時に0クリアされ、その後、カウントアップする。カウンタ503にはラインカウンタが使用される。この例で、カウンタ503はライン数”B”をカウントして1ブロックを検出する毎にクリアされる。
レジスタ502及びカウンタ503には比較器504が接続される。比較器504には設定値X及びカウント値Yが入力される。例えば、比較器504には、レジスタ502に設定された設定値X=”B”が入力され、Y−IDX信号のインデックス周期の数Pxがカウント値Yとして入力される。比較器504はレジスタ502の設定値X=”B”と、カウンタ503のカウンタ値Y=Pxとを比較し、X=Yを検出すると数一致信号S1を発生する。数一致信号S1は、1ブロックを検出したことを示す信号であり、カウンタ505に出力される。
比較器504にはカウンタ505が接続され、数一致信号S1の発生回数Qxを計数してテーブルアドレス信号S2を発生する。このテーブルアドレス信号S2は回転角度誤差テーブルの読み出しを決定する信号である。テーブルアドレス信号S2は、CPU55及び記憶部70に出力される。CPU55としては、カウンタ505の出力から感光体ドラム1Yの回転位相を検出し、その位相に対応した回転角度誤差テーブルを参照して露光間隔を決定する。この決定に基づくタイミング制御情報D54を露光用同期信号生成器54に出力する。
この例で、カウンタ505はTRIG信号の入力時に0クリアされ、その後、比較器504から出力される数一致信号S1をカウントアップする。カウンタ505にはブロックカウンタが使用される。カウンタ505は数一致信号S1の発生回数Qxをカウントしてドラム1周回期間を検出する毎にTRIG信号の立ち上がりに基づいて0クリアされる。
カウンタ505及び上述のレジスタ501には比較器506が接続される。比較器506には設定値X及びカウンタ値Yが入力される。例えば、Y−LUT71で準備されたY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xが比較器506に入力され、ドラム1周回期間に参照されるY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yが比較器506に入力される。
比較器506は、レジスタ501の出力であって、Y−LUT71で準備されたY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xと、カウンタ505の出力であって、ドラム1周回期間に参照されるY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yとを比較する。比較処理によって、レジスタ501の設定値Xと、カウンタ505のカウンタ値Yとが一致する場合(X=Y)、もしくは、その設定値X=”A”よりも、カウンタ505のカウンタ値Yが少ない場合は、非反転アドレスエラー信号S3を露光用同期信号生成器54に出力する。
非反転アドレスエラー信号S3は、Y色用の回転角度誤差テーブルに参照すべき補正値が有ることを示す信号である。非反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期のY−IDX信号の出力をそのまま設定し続けるようになる。このようにすると、補正後のインデックス周期のY−IDX信号をそのままブロック毎に設定してY色画像を形成することができる。
また、比較器506は、上述の比較処理によって、レジスタ501の設定値Xが、カウンタ505のカウンタ値Yよりも不足する場合(X<Y)は、反転アドレスエラー信号S3(上線を省略する)を露光用同期信号生成器54に出力する。
反転アドレスエラー信号S3は、Y色用の回転角度誤差テーブルに参照すべき補正値が無いことを示す信号である。反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準Index信号へ出力を切り換えるようになされる。
反転アドレスエラー信号S3は、Y色用の回転角度誤差テーブルに参照すべき補正値が無いことを示す信号である。反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準Index信号へ出力を切り換えるようになされる。
例えば、露光用同期信号生成器54に接続されたレジスタ507には、感光体ドラム1Y等における露光間隔の基準周期T(基準Index信号の周期)が設定されている。この例では、反転アドレスエラー信号S3がカウンタ505から露光用同期信号生成器54へ出力されると同時に、レジスタ507から基準周期Tが供給される。
このように専用IC59Yを構成すると、アドレスエラーが発生した時点で、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準Index信号へ出力を切り換えることができるので、紙種などの画像形成条件によって感光体ドラムの回転速度が低下し、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、当該感光体ドラム1Yの回転速度ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようになる。他のM,C,BK色用の専用IC59M,59C,59Kについては、図示せずも、同様に構成され、同様の機能するので、その説明は省略する。
続いて、図5及び図6を参照しながらCPU55における回転速度変動データD41の取得例について説明する。図5(A)及び(B)は、感光体ドラム1M等の1周とその回転速度の変動例を示す図である。
この例では、回転速度変動データD41(Δtn)を得るために、感光体ドラム1周をN分割、例えば、図5(A)に示すM色用の感光体ドラム1M等の外周360°を30°ずつ12等分して、ブロックを区分するA点〜L点(ポイント)を設定し、区間A→B、B→C、C→D、D→E、E→F、F→G、G→H、H→I、I→J、J→K、K→L、L→Aを示す12個のブロックを設定している。
図5(B)に示す縦軸は、感光体ドラム1M等の回転速度変動±であり、横軸は、ドラム1周回期間である。図5(B)に示す感光体ドラム1M等の回転速度変動例によれば、A→B→C→D→E→F→Gの前半6ブロックの区間は、偏芯や、その他の原因により感光体ドラム1M等の回転速度が遅くなっている状態であり、また、G→H→I→J→K→L→Aの後半6ブロックの区間は、反対にその回転速度が速くなっている状態である。
図6(A)及び(B)は、露光用同期信号生成器54における基準Index信号の周期補正例を示す動作タイムチャートである。図6(A)の横軸は、感光体ドラム1Mの1周分のドラム位置であり、この例では、A→B→C→D→E→F→G区間の前半6ブロック分を示している。Tは、回転速度変動が無いとした場合の1ブロックを通過する回転速度を時間換算した理想的な経過時間(基準Index信号の周期)である。
図6(B)に示す基準Index信号の横軸は時間tであり、図5(B)に示した回転速度が遅い状態のA→B→C→D→E→F→G区間の6ブロック分を示している。この例で、ブロックA→B区間のポイントBはそのポイントAを基準にして、ポイントB’に変動し、ブロックB→C区間のポイントCはそのポイントBを基準にしてポイントC’に変動し、ブロックC→D区間のポイントDはそのポイントCを基準にしてポイントD’に変動し、ブロックD→E区間のポイントEはそのポイントDを基準にしてポイントE’に変動し、ブロックE→F区間のポイントFはそのポイントEを基準にしてポイントF’に変動している。
図6(A)に示した理想的な区間のポイントA,B,C,D,E,Fに対する周期Tは、例えば、A→B’区間が周期t1に変動し、B→C’区間が、周期t2に変動し、C→D’区間が周期t3に変動し、D→E’区間が、周期t4に変動し、E→F’区間が周期t5に変動している。
この例では、感光体ドラム1M等の回転変動が”無い”とした場合の当該ブロックの区間のポイントと、回転変動が”有る”とした場合の当該ブロックの区間の同じ区間のブロックのポイントとの間の時間差(tn−T;位相差)を回転速度変動値Δtnとしたとき、ポイントB−B’間の時間差はΔt1であり、ポイントC−C’の時間差はΔt2であり、ポイントD−D’の時間差はΔt3であり、ポイントE−E’の時間差はΔt4であり、ポイントF−F’の時間差はΔt5である。時間差Δt1〜Δt5は回転速度変動値Δtnを構成する。
この例で露光用同期信号生成器54においては、区間A→B、B→C、C→D、D→E、E→F、F→G、G→H、H→I、I→J、J→K、K→L、L→Aの12ブロックに関して、その1ブロック毎に、各区間のポイントの通過時刻(期待値)からの差分、すなわち、図6(B)に示した回転速度変動値Δtnを求め、この回転速度変動値Δtnをブロック数分だけM−LUT72の回転角度誤差テーブルに格納して適用される。
露光用同期信号生成器54では、M−LUT72の回転角度誤差テーブルからの回転速度変動値Δtnを読み出し、これをブロック内のライン数で分配し、基準Index信号の基準周期Tにその補正値を加減算し後の周期T±補正値のM−IDX信号を生成するようになされる。M−IDX信号は、M色用の感光体ドラム1M上にM色画像を形成するときの書込み基準(同期)信号である。M−IDX信号には、各ブロック毎に補正時間Δtn−Δtn-1が反映される。
図7(A)及び(B)は、感光体ドラム1M等の回転速度ムラをキャンセルための基準Index信号の周期補正例を示す図である。図7(A)は、補正前の感光体ドラム1M等の回転速度変動例を示す波形図である。図7(A)に示す回転速度変動例については、図5(B)に示した回転速度変動例と同様であるので、その説明を省略する。
この例では、図7(A)に示す感光体ドラム1M等の回転速度変動例において、A→B→C→D→E→F→Gの前半6ブロックの区間については、感光体ドラム1M等は、例えば、負荷が増加して通常よりも遅く回転するので、基準Index信号の基準周期Tを長く設定するように補正時間Δtn−Δtn-1で補正してM−IDX信号となされる。
また、G→H→I→J→K→L→Aの後半6ブロックの区間については、反対に、感光体ドラム1M等は、負荷が軽減して通常よりも速く回転するので、基準Index信号の基準周期Tを短く設定するように補正時間Δtn−Δtn-1で補正してM−IDX信号となされる。
図7(B)は、補正後の基準index信号(M−IDX信号等)の周期分布例を示す波形図である。図7(B)に示す縦軸は、基準Index信号の基準周期Tであり、基準周期Tに対する補正量±である。横軸は、ドラム1周回期間である。図7(B)に示す補正後の基準index信号の周期分布例によれば、図7(A)に示した正弦波状の回転速度ムラを図7(B)に示した正弦波状の補正後の基準index信号の周期分布によってキャンセルするようになされる。この例の補正後の基準index信号の周期分布波形によれば、1ブロック内に100ラインが割り当てられた場合であって、補正時間Δtn−Δtn-1を10個に分割して、10ラインに付き1個の補正時間Δtn−Δtn-1/10により基準Index信号の基準周期Tを補正してM−IDX信号を得るようになされる。
続いて、本発明に係る画像形成方法について露光間隔制御部50の動作例を説明する。図8(A)〜(C)は、露光間隔制御部50における基準Index信号の周期補正例(その1)を示す波形図である。図8(A)に示すCLKは、所定のサンプリング周波数のクロック信号(サンプリングクロック)である。図8(B)に示すTRIGは、ドラム周回信号(TRIG信号)である。
図8(C)は、各作像色用の回転角度誤差テーブルとTRIG信号との関係例を示すグラフ図である。この例で、TRIG信号は、図8(A)に示したCLK信号によりサンプリングする場合を例に挙げる。また、各作像色用の露光間隔は、基準露光間隔(基準Index信号の基準周期T)に対して補正値”A”を演算することとにより補正がなされる。補正値”A”は、補正後の露光間隔の平均値が基準露光間隔となるように設定される。
図8(C)に示す縦軸は、基準Index信号に基づく露光間隔である。図中、横破線に示すTは、基準Index信号の基準周期である。横軸は、回転角度誤差テーブルを使用する時刻であって、TRIG信号のサンプリング時刻である。図中に縦破線に示すts1は、ドラム1周回期間(感光体ドラムの周回時間)の始期に係るサンプリング時刻であり、ts2はその終期に係るサンプリング時刻である。
図中の実線は、例えば、感光体ドラム1Mの回転速度変動例を示す波形(以下回転速度変動波形という)である。この例で、基準Index信号の基準周期Tと実線に示す回転速度変動波形との差分が補正量であって補正値”A”を構成するテーブルデータ(以下補正データD72という)であり、ドラム1周回期間分の補正値”A”がM−LUT72にM色用の回転角度誤差テーブルとして格納される。
この例では、サンプリング時刻ts2にドラム1周回期間の終期(次の始期)を示すTRIG信号が検出(入力)される。この入力時点で、M−LUT72に準備されているM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xと、ドラム1周回期間の終期に参照されるM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yとを比較したとき、設定値Xとカウンタ値Yとが一致する場合(X=Y)、もしくは、その設定値X=”A”よりも、カウンタ値Yが少ない場合は、M−LUT72に準備された補正値”A”を不足無く読み出すことができる。
この場合を正常読み出し状態という。正常読み出し状態によれば、当該ドラム1周回期間の終期に関して、M色用の回転角度誤差テーブルの最後の補正値を参照してから連続して、次のドラム1周回期間の始期に関して、その回転角度誤差テーブルの最初の補正値を参照できる状態である。正常読み出し時には、非反転アドレスエラー信号S3が比較器506から露光用同期信号生成器54へ出力される。
図9は、露光間隔制御部50における基準Index信号の周期補正例(その2)を示す波形図である。
この例では、厚紙選択等の画像形成(プロセス)条件によって、その通紙時に、ドラム周速が予想外に低下し、各作像色用の回転角度誤差テーブルの最後の補正値”A”を使用する期間(ドラム1周回期間)が終了した時点で、ドラム周回信号(TRIG信号)が入力されていない場合である。
この場合は、図9に示すサンプリング時刻ts2になっても、ドラム1周回期間の終期(次の始期)を示すTRIG信号が検出されない。この結果、例えば、M−LUT72に準備されているM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xが、ドラム1周回期間の終期に参照されるM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yよりも不足(X<Y)する。この場合を異常読み出し状態という。
異常読み出し状態によれば、当該ドラム1周回期間の終期直前に関して、M色用の回転角度誤差テーブルの最後の補正値を参照した後、次に参照しようとする補正値が無い状態である。異常読み出し時には、反転アドレスエラー信号S3(上線を省略する)が比較器506から露光用同期信号生成器54へ出力される。
図10は、露光間隔制御部50における基準Index信号の周期補正例(その3)を示す波形図である。
この例では、図9に示した異常読み出し状態に陥らないように、例えば、M−LUT72に準備されているM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xがドラム1周回期間の終期に参照されるM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yよりも、不足(X<Y)する場合は、M色用の回転角度誤差テーブルの最後の補正値を参照した後、反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54が、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準Index信号へ出力を切り換えるように動作する。
この例では、図9に示した異常読み出し状態に陥らないように、例えば、M−LUT72に準備されているM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xがドラム1周回期間の終期に参照されるM色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yよりも、不足(X<Y)する場合は、M色用の回転角度誤差テーブルの最後の補正値を参照した後、反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54が、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準Index信号へ出力を切り換えるように動作する。
つまり、露光間隔制御部50は、ドラム1周期間分の補正値”A”を参照してもTRIG信号を検出できなかった場合は、基準露光間隔へ切り換える。基準露光間隔は感光体ドラム毎に別途定められ、感光体ドラム毎に選択するようになされる。
カラープリンタ100によれば、ドラム周回速度が低下して、回転角度誤差テーブルに準備された補正値”A”が無くなってしまった場合に、基準露光間隔が適用されるので、露光間隔が不定に陥ってしまう事態を防止でき、かつ、露光間隔が適正値から大きく外れる事態を防止できる。これにより、回転速度変動ムラ以内に画像の乱れを抑制できるようになる。
図11は、各実施例としてのカラープリンタ100の基本動作+周期補正例を示すフローチャートである。
この例では、カラープリンタ100の各々の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの一周を例えば、80分割したブロック毎に基準周期Tの基準Index信号を適用し、当該基準Index信号及び又は補正後のY,M,C,K−IDX信号に基づいてカラー画像を形成する場合を例に挙げる。
まず、図11に示すフローチャートのステップST1でCPU55は感光体ドラム1Mの回転速度を検出してドラム1周回期間の速度変動分布を計測するようにエンコーダ41及び速度検出部58を制御する。エンコーダ41は感光体ドラム1Mの回転速度(回転位相)を検出して回転速度変動信号S41を速度検出部58に出力する。回転速度変動信号S41には感光体ドラム1Mのドラム1周回期間の速度変動分布が含まれ、速度検出部58は、回転速度変動信号S41から、そのドラム1周回期間の速度変動分布を計測し、回転速度変動信号S41を二値化した回転速度変動データD41をCPU55に出力する。
次に、ステップST2でCPU55は回転角度誤差テーブルを作成する。このとき、CPU55は、図5及び図6に示したような回転速度変動データD41を取得する。CPU55は、回転速度変動データD41から、そのドラム1周回期間の回転速度変動分布を認識する。この例では、先に計測されたドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するための補正値をブロック毎に求めて対応付けるようになされる(図5〜図7参照)。
その後、ステップST3で専用IC59は基準周期の補正処理を実行し、CPU55は画像形成処理を実行する。例えば、CPU55は、Y−LUT71から補正データD71を読み出すように露光用同期信号生成器54を制御する。他のM,C,BK色についても、M−LUT72から露光用同期信号生成器54へ補正データD72が読み出され、C−LUT73から露光用同期信号生成器54へ補正データD73が読み出され、K−LUT74から露光用同期信号生成器54へ補正データD74が読み出される。例えば、Y−LUT71から読み出されたY色用の補正データD71には、Y色用の回転角度誤差テーブルから読み出されたY色用の補正値が含まれる。そして、CPU55はY,M,C,K−IDX信号の作成を決定し、Y,M,C,K−IDX信号を作成するように露光用同期信号生成器54を制御する。
例えば、Y色作像に関して、露光用同期信号生成器54は、Y−LUT71から補正データD71を入力し、CPU55からタイミング制御情報D54を入力し、専用IC59Yの比較器506において、設定値X=カウント値Yとなっているとき、及び、設定値X<カウント値Yとなっているとき、Y−IDX信号を出力する。露光用同期信号生成器54では、基準周期T±補正値を演算してY−IDX信号を作成する。Y−IDX信号はY色用の書き込みユニット5Yに出力される。他のM,C,BK色の作像に関しても同様に動作する。
Y色用の専用IC59Yでは、先に作成された回転角度誤差テーブルを参照してブロック毎に基準Index信号の基準周期Tを補正する。このとき、専用IC59Yは、作成された回転角度誤差テーブルの補正値の数と、計測されたドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号の出力又は基準周期Tの基準Index信号の出力を決定する(図12参照)。
そして、露光間隔制御部50は、補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号(決定後の露光間隔)をブロック毎に設定し、画像メモリ46からデータDy,Dm,Dc,Dkを読み出してカラー画像を形成し、又は、基準周期Tの基準Index信号をブロック毎に設定してカラー画像を形成するように画像形成部80を制御する。画像形成部80では、露光用同期信号生成器54から出力される補正後のインデックス周期のY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号又は基準Index信号をブロック毎に設定して、デジタルの画像データDy,Dm,Dc,Dkに基づくカラー画像を形成する。
その後、ステップST4でCPU55は画像形成処理の終了判別を実行する。例えば、画像データDy,Dm,Dc,Dkの各々に付加されたエンドオブフラグを検出する。エンドオブフラグが検出された場合は、画像形成処理を終了する。エンドオブフラグが検出されない場合は、ステップST3に戻って画像形成処理を継続する。
このような基本動作+周期補正動作によって、紙種などの画像形成条件によって感光体ドラム1M等の回転速度が低下し、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、補正不能事態に陥ること無く、当該感光体ドラム1Mの回転速度変動ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようになる。
図12(A)〜(H)は、第1の実施例としての基準周期の補正及び露光制御例を示す動作タイムチャートである。同タイムチャートは、図11に示したステップST3における画像形成処理時のY−IDX,M−IDX,C−IDX,K−IDX信号のインデックス周期の補正動作例を示す波形図である。
この例では、厚紙選択等の画像形成(プロセス)条件によって、その通紙時に、ドラム周速が予想外に低下し、回転角度誤差テーブルの最後のデータを使用する期間が終了しても、ドラム周回信号(TRIG信号)が入力されなかった場合を想定し、回転角度誤差テーブルに準備された補正データが無くなっても、感光体ドラム別に定める基準露光間隔を選択するようにした。ここで専用IC59Y等のレジスタ501には、例えば、補正値の数”A”=ブロックの数n=100が設定され、レジスタ502にはライン数”B”=42が設定されている場合を例に挙げる。設定値X=”A”はCPU55がレジスタ501に設定し、設定値X=”B”は同様にレジスタ502に設定される。
この例で、エンコーダ41は、感光体ドラム1Mの1周回期間を検出して回転速度変動信号S41を速度検出部58に出力する。速度検出部58は、エンコーダ41から回転速度変動信号S41を入力し、感光体ドラム1Mの1周回期間をサンプリングして、感光体ドラム1Mが1回転する毎に発生するTRIG信号を検出する。TRIG信号は速度検出部58から専用IC59Y等へ出力され、CPU55には回転速度変動データD41が出力される。
これを動作前提条件にして、まず、図12(A)に示すTRIG信号の立ち上がりエッジ(i)が検出されると、この立ち上がりエッジ(i)をトリガにして、専用IC59Y内では、図12(C)に示すカウンタ”Qx”値=0がカウンタ505から比較器506へ出力される。
これと共に、図4に示したカウンタ503は、図12(E)に示すようなY−IDX信号のインデックス周期の数Pxのカウントを開始して、第1番目のブロックのカウンタ”Px”値としてカウント値Y=0を出力し、順次、Y−IDX信号のインデックス周期の数Pxをカウントする毎にPx=1,2,3,・・・42を比較器504に出力する。カウンタ503はTRIG信号の入力時に0クリアされ、その後、カウントアップし、ライン数”B”をカウントして1ブロックを検出する毎にクリアされる。
比較器504では、レジスタ502に設定された設定値X=”B”と、カウンタ503から入力した、図12(F)に示すカウント値Y=Px=0,1,3,・・・42とを順次、比較し、X=Yを検出する。比較器504は、X=Yを検出すると、図12(B)に示す数一致信号S1を発生する。数一致信号S1は比較器504からカウンタ505へ出力される。カウンタ505は数一致信号S1の発生回数Qxをカウントしてブロックの数nを出力する。
例えば、カウンタ”Qx”値=「2」がカウンタ505から比較器506に出力された後、図4に示したカウンタ503が、図12(E)に示すようなY−IDX信号のインデックス周期の数Pxのカウントを継続して、第3番目のブロックのカウンタ”Px”値としてカウント値Y=3を比較器504に出力し、順次、Y−IDX信号のインデックス周期の数Pxをカウントアップする毎にPx=42を比較器504に出力する。
比較器504では、レジスタ502に設定された設定値X=”B”=42と、カウンタ503から入力したカウント値Y=Px=42とを比較し、X=Yを検出する。比較器504は、X=Yを検出すると、図12(B)を拡大した同図(G)に示す数一致信号S1を発生する。拡大図は、図12(H)に示すようhにカウンタ”Qx”=「2」〜「4」の付近を示している。数一致信号S1は、当該ブロック(第3番目)を検出したことを示す信号であり、比較器504からカウンタ505へ出力される。カウンタ505は、数一致信号S1の立ち上がりエッジ(ii)をトリガにして、発生回数Qxを計数してテーブルアドレス信号S2を発生する。カウンタ505はTRIG信号が入力される毎に0クリアされ、その後、比較器504から出力される数一致信号S1をカウントアップする。
テーブルアドレス信号S2はブロックの数n=「3」を示しており、比較器506の他、CPU55及び記憶部70に出力される。CPU55は、カウンタ505のテーブルアドレス信号S2から感光体ドラム1Yの回転位相を検出し、その位相に対応した回転角度誤差テーブルを参照して露光間隔を決定する。この決定に基づくタイミング制御情報D54を露光用同期信号生成器54に出力する。
この例で、設定値X及びカウンタ値Yを入力した比較器506では、例えば、Y−LUT71で準備されたY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xと、ドラム1周回期間に参照されるY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yとが比較される。
この比較処理によって、レジスタ501の設定値Xと、カウンタ505のカウンタ値Yとが一致する場合(X=Y)、もしくは、その設定値X=”A”よりもカウンタ505のカウンタ値Yが少ない場合は、図12(D)に示すロー・レベルの非反転アドレスエラー信号S3を露光用同期信号生成器54に出力する。
非反転アドレスエラー信号S3は、Y色用の回転角度誤差テーブルに参照すべき補正値が有ることを示す信号である。非反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期のY−IDX信号の出力をそのまま設定し続けるようになる。このようにすると、補正後のインデックス周期のY−IDX信号をそのままブロック毎に設定してY色画像を形成することができる。
また、比較器506は、上述の比較処理によって、レジスタ501の設定値Xが、カウンタ505のカウンタ値Yよりも不足する場合(X<Y)は、ハイ・レベルの反転アドレスエラー信号S3(上線を省略する)を露光用同期信号生成器54に出力する。反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期から基準周期Tへ切り換えるようになされる。この例で基準周期Tは、レジスタ507から露光用同期信号生成器54に設定される。
これにより、反転アドレスエラー信号S3がカウンタ505から露光用同期信号生成器54へ出力されると同時に、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から、基準周期Tの基準Index信号へ出力を切り換えることができる。このようにすると、基準周期の基準Index信号を設定してY色画像を形成することができる。なお、次のTRIG信号が検出されると、回転角度誤差テーブルの先頭から補正値[1]を適用した元の基本動作に戻るようになされる。
このように、第1の実施例としてのカラープリンタ100によれば、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの一周を、例えば、100分割したブロック毎に基準周期Tの基準Index信号を補正して、補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号に基づいて画像を形成する場合に、露光間隔制御部50及び露光用同期信号生成器54を備えている。露光間隔制御部50の専用IC59では、レジスタ501の設定値Xが、カウンタ505のカウンタ値Yよりも不足する場合(X<Y)は、反転アドレスエラー信号S3(上線を省略する)を露光用同期信号生成器54に出力する。反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54は、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から基準周期Tの基準Index信号へ出力を切り換えるようになされる。
従って、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの100個のブロックに対応して準備されている回転角度誤差テーブルの補正値の数n=100個が、当該回転角度誤差テーブルを参照しようとする補正値の数よりも100+1というように不足する場合に、補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号の出力に代わる基準周期Tの基準Index信号に基づいてカラー画像を形成できるようになる。
これにより、紙種などの画像形成条件によって感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの回転速度が低下して、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、露光間隔が不定に陥ってしまう事態を防止できるようになった。しかも、補正不能事態が回避できることから、当該感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの回転速度変動ムラの範囲内に画像の乱れを抑制できるようになった。
図13は、第2の実施例としての専用IC59Y及びその周辺部の構成例を示すブロック図である。
この実施例では、図13に示す露光用同期信号生成器54に接続されたY−LUT71’に、第1及び第2の回転角度誤差テーブルI,IIを格納するようになされる。
この実施例では、図13に示す露光用同期信号生成器54に接続されたY−LUT71’に、第1及び第2の回転角度誤差テーブルI,IIを格納するようになされる。
回転角度誤差テーブルIには、エンコーダ41によって計測されたドラム1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、基準Index信号の基準周期Tを補正するための補正値”A”が格納されている。補正値”A”はブロック毎に求められ、当該ブロック毎に対応付けられている。回転角度誤差テーブルIには、例えば、80個のブロックに対応した補正値[1]〜[80]が格納される。
回転角度誤差テーブルIIは、例えば、回転角度誤差テーブルIの1周回期間分の補正値[1]〜[80]の最後(補正値[80]の後方)に、ダミーデータ格納領域を設定して構築される。回転角度誤差テーブルIIには、基準Index信号の基準周期Tを補正するための予備補正値(以下ダミーデータという)が格納されている。ダミーデータは、仮想ブロックに対応付けられる。回転角度誤差テーブルIIには、例えば、2個の仮想ブロックに対応したダミーデータ[1],[2]が格納される。
この例で、Y−LUT71’にはダミーデータを記述可能なだけのメモリ容量(個数余裕)を確保するようになされる。ダミーデータを計算するためのプログラムは、リアルタイム性を要求されない。このため計算はソフトウエアで十分対処可能である。他のM,C,BK色用のM−LUT72’,C−LUT73’,K−LUT74’についても同様に回転角度誤差テーブルI,IIを格納するようになされる。このようにY−LUT71’等を構成すると、ドラム周回速度が低下した場合も、急激な露光間隔変化を防ぎ、また、最終的には基準露光間隔を使用するように制御することができ、画像の乱れを速度ムラ以内に抑制することが可能となる。
図13に示す専用IC59Yは、例えば、Y色作像に関して、Y−LUT71’に記憶された回転角度誤差テーブルIの補正値[1]〜[80]の数と、エンコーダ41によって計測されたドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理によって、Y−LUT71’に記憶された回転角度誤差テーブルIの補正値”A”の数が、ドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値”A”の数よりも不足する場合は、回転角度誤差テーブルIに引き続いて回転角度誤差テーブルIIを参照する。
専用IC59Yは、補正値”A”の数が不足する場合、回転角度誤差テーブルIに基づく第1の補正後のインデックス周期のY−IDX信号から、第2の補正後のインデックス周期のY’−IDX信号に切り換えるように露光用同期信号生成器54を制御する。回転角度誤差テーブルは、仮想ブロックに対応させた回転角度誤差テーブルIIに基づくダミーデータ[1]等で、基準Index信号の基準周期Tを補正するようになされる。
このようにY色用の露光制御系を構成すると、急激に露光間隔が変化する事態を防止でき、最終的には基準周期Tの基準Index信号による露光間隔に移行できるようになる。なお、第1の実施例と同じ符号及び同じ名称のものは同じ機能を有するので、その説明を省略する。
図14は、第2の実施例に係る基準Index信号の周期補正例を示す波形図である。図中、CLK信号を省略している。
この例では、図14に示すドラム1周回期間の終期に係るサンプリング時刻ts2直前に、回転角度誤差テーブルIの最後の補正値を参照し、基準Index信号を補正して作成したY−IDX信号のインデックス周期から、基準Index信号の基準周期Tへ収束する(向かう)ような露光制御がなされる。
この例では、図14に示すドラム1周回期間の終期に係るサンプリング時刻ts2直前に、回転角度誤差テーブルIの最後の補正値を参照し、基準Index信号を補正して作成したY−IDX信号のインデックス周期から、基準Index信号の基準周期Tへ収束する(向かう)ような露光制御がなされる。
この露光制御によれば、サンプリング時刻ts2を過ぎても、TRIG信号が検出されない場合であって、例えば、Y−LUT71’に準備されているY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数”A”=Xが、ドラム1周回期間の終期に参照されるY色用の回転角度誤差テーブルの補正値の数Qx=Yよりも不足(X<Y)する場合は、図9に示した異常読み出し状態に陥らないように、Y色用の回転角度誤差テーブルIの最後の補正値を参照した後に、反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54が、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から当該インデックス周期が徐々に基準周期Tに収束するようなY−IDX信号へ出力を切り換えるように動作する。
露光間隔制御部50では、ドラム1周期間分の補正値”A”を全て参照してもTRIG信号を検出できなかった場合は、回転角度誤差テーブルIIから仮想ブロックに対応したダミーデータ[1],[2]を参照し、このダミーデータ[1],[2]で基準Index信号の基準周期Tを補正してY’−IDX信号を生成し、この補正後のY’−IDX信号を出力する。ダミーデータ[1],[2]は感光体ドラム毎に別途定められ、感光体ドラム毎に選択するようになされる。
なお、第2の実施例に係る基準周期の補正及び露光制御例については、図12(A)〜(H)で説明した専用IC59Yにおける動作タイムチャートとほぼ等しい動作となる。第2の実施例では、専用IC59Yにおける比較器506において、レジスタ501の設定値Xが、カウンタ505のカウンタ値Yよりも不足する場合(X<Y)、ハイ・レベルの反転アドレスエラー信号S3(上線を省略する)を露光用同期信号生成器54に出力するが、第1の実施例と異なり、反転アドレスエラー信号S3を入力した露光用同期信号生成器54が、補正後のインデックス周期を徐々に基準周期Tに収束するような動作を実行する点である。
この例では、反転アドレスエラー信号S3がカウンタ505から露光用同期信号生成器54へ出力されると同時に、補正後のインデックス周期のY−IDX信号から、経時的に徐々に基準周期Tの基準Index信号へ移行するようになされる。このようにすると、急激な周期変化を伴うこと無く、徐々にインデックス周期が変化するY−IDX信号を設定し、最終的に基準周期Tの基準Index信号に落ち着く書き込み制御信号に基づいてY色画像を形成することができる。
なお、次のTRIG信号が検出されると、回転角度誤差テーブルの先頭から補正値[1]を適用した元の基本動作に戻るようになされる。他のM−IDX信号、C−IDX信号及びK−IDX信号についても同様に作成され、補正値不足後も基準周期の基準Index信号を設定してM,C,BK色の画像を形成することができる。
このように、第2の実施例としてのカラープリンタ100によれば、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの一周を80分割したブロック毎に基準周期Tの基準Index信号を補正した、補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号に基づいて画像を形成する場合に、露光用同期信号生成器54に接続されたY−LUT71’等には、回転角度誤差テーブルI,IIを格納するようになされる。
専用IC59は、Y色作像に関して、Y−LUT71’に記憶された回転角度誤差テーブルIの補正値[1]〜[80]の数と、エンコーダ41によって計測されたドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理によって、Y−LUT71’に記憶された回転角度誤差テーブルIの補正値”A”の数が、ドラム1周回期間に参照される回転角度誤差テーブルの補正値”A”の数よりも不足する場合は、回転角度誤差テーブルIに引き続いて回転角度誤差テーブルIIを参照するようになされる。
従って、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの80個のブロックに対応して準備されている回転角度誤差テーブルの補正値の数n=80個よりも、当該回転角度誤差テーブルを参照しようとする補正値の数がn+αというように不足する場合に、補正後のインデックス周期のY,M,C,K−IDX信号の出力に代わって、ダミーデータ[1],[2]で基準index信号の基準周期Tを補正した、補正後のY’,M’,C’,K’−IDX信号に基づいてカラー画像を形成できるようになる。
これにより、紙種などの画像形成条件によって感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの回転速度が低下して、ドラム1周回期間が長くなった場合であっても、露光間隔が不定に陥ってしまう事態を防止できるようになった。しかも、露光間隔の急激な変化を伴うことなく、かつ、適正値から外れることなく、基準露光間隔へ移行できることから、当該感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの回転速度変動ムラの範囲内に画像の乱れをより一層抑制できるようになった。
この発明は、各作像色毎にライン状に光源が配置されたLPHユニットから、ライン単位に静電潜像を一括露光する感光体ドラムを備え、中間転写ベルト上で色を重ね合わせて色画像を形成するタンデム方式のカラープリンタやカラー複写機、複合機等に適用して極めて好適である。
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム(像担持体)
2Y,2M,2C,2K 帯電器
4Y,4M,4C,4K 現像ユニット
5Y,5M,5C,5K LPHユニット
6 中間転写ベルト
7Y,7M,7C,7K 1次転写ローラ
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット
11Y,11M,11C,11K 大径ギア
12a,12b アイドルギア
41 エンコーダ(測定手段)
50 露光間隔制御部(制御手段)
54 露光用同期信号生成器(信号作成手段)
58 速度検出部(測定手段)
59,59Y 専用IC
70 記憶部(記憶手段)
80 画像形成部(画像形成手段)
100 カラープリンタ(画像形成装置)
2Y,2M,2C,2K 帯電器
4Y,4M,4C,4K 現像ユニット
5Y,5M,5C,5K LPHユニット
6 中間転写ベルト
7Y,7M,7C,7K 1次転写ローラ
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット
11Y,11M,11C,11K 大径ギア
12a,12b アイドルギア
41 エンコーダ(測定手段)
50 露光間隔制御部(制御手段)
54 露光用同期信号生成器(信号作成手段)
58 速度検出部(測定手段)
59,59Y 専用IC
70 記憶部(記憶手段)
80 画像形成部(画像形成手段)
100 カラープリンタ(画像形成装置)
Claims (5)
- 画像書き込み制御信号に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
前記像担持体の回転速度を検出して像担持体1周回期間の速度変動分布を像担持体の一周をn分割したブロック毎に計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された前記像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値を前記ブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の補正データテーブルを参照して前記ブロック毎に前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正し、補正後の周期の画像書き込み制御信号を出力する信号作成手段と、
前記信号作成手段から出力される補正後の周期の前記画像書き込み制御信号を前記ブロック毎に設定して画像を形成する画像形成手段と、
前記記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理に基づいて前記補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力又は基準周期の画像書き込み制御信号の出力を設定するように前記信号作成手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前記比較処理によって、前記記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とが一致する場合は、前記補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力をそのまま設定し続けるように前記信号作成手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前記比較処理によって、前記記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合は、前記補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力から前記基準周期の画像書き込み制御信号の出力へ設定を切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記記憶手段には、
前記計測手段によって計測された前記像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値を前記ブロック毎に求めて対応付けた第1の補正データテーブルと、
前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための予備補正値を仮想ブロックに対応付けた第2の補正データテーブルとが記憶され、
前記制御手段は、
前記記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数と、前記計測手段によって計測された前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較し、当該比較処理によって、前記記憶手段に記憶された補正データテーブルの補正値の数が、前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数よりも不足する場合は、前記第1の補正データテーブルに引き続いて前記第2の補正データテーブルを参照し、前記第1の補正データテーブルに基づく第1の補正後の周期の画像書き込み制御信号から、前記仮想ブロックに対応させた第2の補正データテーブルに基づく予備補正値で前記基準周期の画像書き込み制御信号を補正した第2の補正後の周期の画像書き込み制御信号に切り換えるように前記信号作成手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 画像書き込み制御信号に基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記像担持体の回転速度を検出して像担持体1周回期間の速度変動分布を像担持体の一周をn分割したブロック毎に計測するステップと、
計測された前記像担持体1周回期間の速度変動分布に対応させるための補正値であって、前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正するための補正値を前記ブロック毎に求めて対応付けた補正データテーブルを作成するステップと、
作成された前記補正データテーブルを参照して前記ブロック毎に前記画像書き込み制御信号の基準周期を補正するステップと、
補正後の周期の前記画像書き込み制御信号を前記ブロック毎に設定して画像を形成するステップとを有し、
前記基準周期を補正するステップには、作成された前記補正データテーブルの補正値の数と、計測された前記像担持体1周回期間に参照される補正データテーブルの補正値の数とを比較するステップと、
当該比較処理に基づいて前記補正後の周期の画像書き込み制御信号の出力又は基準周期の画像書き込み制御信号の出力を設定するステップとが含まれることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007294504A JP2009122265A (ja) | 2007-11-13 | 2007-11-13 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
US12/267,002 US8120824B2 (en) | 2007-11-13 | 2008-11-07 | Image forming apparatus and image forming method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007294504A JP2009122265A (ja) | 2007-11-13 | 2007-11-13 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009122265A true JP2009122265A (ja) | 2009-06-04 |
Family
ID=40814519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007294504A Pending JP2009122265A (ja) | 2007-11-13 | 2007-11-13 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009122265A (ja) |
-
2007
- 2007-11-13 JP JP2007294504A patent/JP2009122265A/ja active Pending
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