JP2009121780A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】除菌効果を向上できる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵物を冷却保存する貯蔵室2と、冷気を生成する冷却器11と、貯蔵室2の背面に配されて冷却器11で生成した冷気が流通する冷気通路32と、冷気通路32に開口して冷気を貯蔵室2に吐出する吐出口104a、104bと、冷気通路32内に配されてイオンを発生するイオン発生装置とを備えた冷蔵庫において、前記冷気通路は前記冷却器から冷気が流入した後に第1、第2分岐路に分岐し、前記イオン発生装置を前記冷気通路の分岐前に設けた。
【選択図】図6

Description

本発明は、イオンを発生するイオン発生装置を備えた冷蔵庫に関する。
イオンを発生するイオン発生装置を有した従来の冷蔵庫は特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は冷蔵室の背後に冷気ダクトが配される。冷気ダクトには複数の吐出口が冷蔵室に臨んで開口し、一の吐出口近傍にはイオン発生装置が配置されている。
イオン発生装置を駆動すると冷気ダクトを流通する冷気とともにマイナスイオンが吐出口から冷蔵室内に放出される。これにより、貯蔵物の臭気成分を除去することができる。また、イオン発生装置によりマイナスイオンとプラスイオンとを発生して貯蔵室に送出することによって貯蔵室内の除菌を行うことができる。
特開2003−14365号公報(第2頁−第6頁、第3図)
しかしながら、上記従来の冷蔵庫によると、イオン発生装置が一の吐出口の近傍に設けられて冷蔵室に冷気とともに放出される。このため、該吐出口近傍のイオン濃度が高くて他の部分のイオン濃度が低くなり、冷蔵室内のイオン濃度が不均一になる。これにより、冷蔵室内の除菌効果が低い問題があった。
本発明は、除菌効果を向上できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、貯蔵物を冷却保存する貯蔵室と、冷気を生成する冷却器と、前記貯蔵室の背面に配されて前記冷却器で生成した冷気が流通する冷気通路と、前記冷気通路に開口して冷気を前記貯蔵室に吐出する吐出口と、前記冷気通路内に配されてイオンを発生するイオン発生装置とを備えた冷蔵庫において、前記冷気通路は前記冷却器から冷気が流入した後に第1、第2分岐路に分岐し、前記イオン発生装置を前記冷気通路の分岐前に設けたことを特徴としている。
この構成によると、冷却器で生成された冷気は貯蔵室の背面に配された冷気通路に流入し、イオン発生装置で発生したイオンを含む。イオンを含んだ冷気は第1、第2分岐路に分岐して貯蔵室の背面に広がって流通し、吐出口から貯蔵室内に吐出される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記冷気通路は前記冷却器から冷気が流入した後に流路が拡幅され、前記イオン発生装置を前記冷気通路の拡幅前に設けたことを特徴としている。この構成によると、冷気通路に流入した冷気は狭い流路を通過してイオン発生装置によってイオンが含まれる。イオンを含んだ冷気は拡幅した流路を広がって流通して流速が低下し、第1、第2分岐路に分岐して吐出口から緩やかに貯蔵室内に吐出される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記冷気通路の冷気流入側が左右の一方に偏って設けられ、前記イオン発生装置の長手方向は下流側が左右の他方に向かうように傾斜することを特徴としている。この構成によると、冷気通路には例えば第1分岐路側に偏った位置に冷気が流入する。冷気通路に流入した冷気は長手方向が第2分岐路の方向に向かって延びるイオン発生装置に案内され、イオンを含む冷気が第2分岐路に導かれる。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記イオン発生装置はイオンを発生する電極面が冷気の流通方向に沿うとともに前記電極面に対向する面が前記冷気通路の壁面から離れ、冷気の流通方向に垂直な方向の一方に偏って配置されることを特徴としている。この構成によると、イオン発生装置の電極面から発生するイオンが電極面に沿って流通する冷気に含まれる。また、電極面の対向面に沿って流通する冷気はイオンを含む冷気と合流する。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記イオン発生装置に接する冷気の温度が−20℃よりも高温であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記貯蔵室が冷蔵室から成るとともに前記貯蔵室に冷蔵温度よりも低温の隔離室を設け、前記隔離室の吐出口よりも上流側に前記イオン発生装置を配置したことを特徴としている。この構成によると、冷気通路に流入した冷気はイオン発生装置によってイオンが含まれる。イオンを含む冷気は低温のチルド室等から成る隔離室に吐出口を介して吐出される。
本発明によると、第1、第2分岐路の分岐前にイオン発生装置を設けたので、イオンを含んだ冷気が貯蔵室の背面に広がって流通して吐出口から吐出される。従って、貯蔵室内のイオン濃度を均一にして除菌効果を向上することができる。
また本発明によると、冷気通路の流路を冷気流入後に拡幅したので、冷気の流速を下げてイオンの衝突による消滅を低減することができる。また、冷気通路の拡幅前にイオン発生装置を設けたので、冷気は拡散される前にイオンが含まれる。従って、冷気通路を流通する冷気が確実にイオンを含み、除菌効果をより向上することができる。
また本発明によると、冷気通路の冷気流入側が左右の第1、第2分岐路の一方に偏って設けられ、イオン発生装置の長手方向を他方に向かうように傾斜して配置したので、イオン発生装置が風向板として機能する。これにより、第1、第2分岐路の冷気流入側から離れた側に冷気を導くことができる。従って、第1、第2分岐路を均一に冷気が流通し、貯蔵室のイオン濃度をより均一にすることができる。
また本発明によると、イオン発生装置の電極面が冷気の流通方向に沿うので、容易にイオンを冷気に含ませることができる。また、イオン発生装置は電極面に対向する面が冷気通路の壁面から離れて流路内の一方に偏って配置されるので、冷気通路のイオン発生装置から離れた側を流通する冷気にイオンを容易に含ませることができる。また、電極面の対向面に沿う冷気には電極面に沿う冷気との合流によってイオンを含ませることができる。従って、冷気通路を流通する冷気に均一にイオンが含まれ、貯蔵室のイオン濃度をより均一にすることができる。
また本発明によると、イオン発生装置に接する冷気の温度が−20℃よりも高温であるので、イオン発生装置の電極の霜付きを低減することができる。また、電極に高圧を印加する高電圧発生装置を電極とユニット化したイオン発生装置の場合は、高電圧発生装置内の電気部品が−20℃よりも高温に維持される。これにより、高電圧発生装置内の電気部品が−20℃以下になって放電を維持できなくなることを防止できる。従って、電極が確実に放電してイオンを発生させることができる。
また本発明によると、冷蔵温度よりも低温の隔離室の吐出口よりも上流側にイオン発生装置を配置したので、チルド室等の隔離室内の除菌を行うことができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図及び右側面図である。冷蔵庫1は上部に扉2aで開閉される冷蔵室2(貯蔵室)が配される。冷蔵室2の下方には扉3a、4aで開閉される温度切替室3及び製氷室4が左右に並設される。温度切替室3及び製氷室4の下方には扉6aで開閉される冷凍室6が配され、冷凍室6の下方に扉5aで開閉される野菜室5が配されている。
冷蔵室2は貯蔵物を冷蔵保存し、野菜室5は冷蔵室2よりも高い室内温度(約8℃)で野菜を冷却保存する。温度切替室3は詳細を後述するように、使用者により室温を切り替えられるようになっている。冷凍室6は貯蔵物を冷凍保存し、製氷室4は冷凍室6に連通して氷を製氷する。尚、製氷室4及び冷凍室6は氷点以下に維持され、本明細書において製氷室4は冷凍室6の一部を構成する。
図3、図4は冷蔵庫1の右側面断面図及び冷蔵庫1の本体部の正面図である。冷蔵庫1の本体部は外箱1aと内箱1bとの間に発泡断熱材1cが充填されている。製氷室4及び温度切替室3と冷蔵室2との間は断熱壁7により隔離され、冷凍室6と野菜室5との間は断熱壁8により隔離される。また、温度切替室3と冷凍室6との間は断熱壁35により隔離され、温度切替室3と製氷室4との間は縦断熱壁36により隔離されている。
発泡断熱材1cはウレタン発泡断熱材等から成り、外箱1aと内箱1bとの間に充填される際に断熱壁7、8内に同時に充填される。即ち、発泡断熱材1cの原液が外箱1aと内箱1bとの間とこれに連通する断熱壁7、8に同時に注入され、一体に発泡される。これにより、断熱壁7、8を簡単に薄く形成することができる。従って、冷蔵室2の容積を広く確保することができる。
また、断熱壁7、8の外装は内箱1bと別部材から成り、発泡断熱材1cの充填前は断熱壁7、8の側面が開口して内箱1bが断熱壁7、8の側面に対向して開口する。発泡断熱材1cの充填により断熱壁7、8の側面の開口と内箱1bの開口とが連結して一体となる。
これにより、断熱壁7、8によって隔離された温度帯の異なる各貯蔵室間での冷気や暖気の漏れが防止される。従って、熱ロスの低減による省エネルギー化を図ることができる。また、断熱壁7、8の振動や、該振動による断熱壁7、8と内箱1bとの摺動によって発生する異常音を防止することができる。加えて、一体形成による構造的な強度を向上することができる。
製氷室4、冷凍室6、野菜室5及び温度切替室3には貯蔵物を収納する収納ケース43が設けられる。冷蔵室2には貯蔵物を載置する複数の収納棚41が設けられる。冷蔵室2の扉2aには複数の収納ポケット42が設けられる。これらにより、冷蔵庫1の使い勝手が向上されている。
また、冷蔵室2内の下部には上面が仕切板41aにより仕切られて隔離された隔離室から成るチルド室21が設けられる。チルド室21は冷蔵室2の他の領域よりも低温の例えばチルド温度帯(約0℃)に維持される。チルド室21には貯蔵物を収納する収納ケース107が配される。チルド室21に替えて氷温(約−3℃)に維持される氷温室にしてもよい。
野菜室5の背後には機械室50が設けられ、機械室50内に圧縮機57が配される。圧縮機57には凝縮器、膨張器(いずれも不図示)及び冷却器11が接続され、圧縮機57の駆動によりイソブタン等の冷媒が循環して冷凍サイクルが運転される。これにより、冷却器11が冷凍サイクルの低温側となる。
機械室50の後部には制御基板53等の電装部品を内装する電装部51が設けられる。電装部51は冷蔵庫1の本体部に取付けられる背面側が開口した電装ボックス52を有し、機械室50の背面を塞ぐ背面カバー50aにより密閉される。電装ボックス52は金属板の絞り加工により形成され、放熱面積が大きく電装部品の発熱を容易に放熱できるとともに電装部51内を容易に密閉することができる。
冷凍室6の背後には背面板6bで仕切られる冷気通路31が設けられる。冷蔵室2の背後には冷蔵室ダンパ20を介して冷気通路31と連通する冷気通路32が設けられる。冷気通路31は仕切板31cにより前部31aと後部31bとに仕切られ、後部31bに冷却器11が配される。冷却器11が冷凍室6の背面側に配されるため、冷却器11の冷熱が仕切板31c、前部31a、背面板6bを介して冷凍室6側へ放出される。このため、冷凍室6が効率よく間接冷却され、冷却効率が向上されるようになっている。
冷凍サイクルの低温側となる冷却器11と冷気通路31を流通する空気とが熱交換して冷気が生成される。冷却器11の下方には冷却器11を除霜する除霜ヒータ33が設けられている。除霜ヒータ33の下方には除霜による水を受けるドレンパン63が設けられる。ドレンパン63にはドレンパイプ64が設けられ、機械室50内に配された蒸発皿(不図示)にドレンパイプ64を介してドレン水が導かれる。
冷気通路31、32内には冷凍室送風機12及び冷蔵室送風機23がそれぞれ配される。詳細を後述するように、冷却器11で生成された冷気は冷凍室送風機12の駆動により冷気通路31の前部31aを流通し、冷凍室6、製氷室4及び温度切替室3に供給される。また、該冷気は冷蔵室送風機23の駆動により、冷気通路32を介して冷蔵室2、チルド室21及び野菜室5に供給される。
冷凍室送風機12は軸流ファンから成り、排気側を前方上方に向けて配置される。これにより、下方の冷却器11で冷却された冷気を冷凍室送風機12の斜め後方から効率よく吸い込むことができる。また、冷気通路31の前部31aに向かって前方上方に冷気を送出し、製氷室4に吐出するとともに上方の冷気通路32に導く。従って、上方へ効率よく冷気を流通させて低騒音化及び省エネルギー化を図ることができる。
冷蔵室送風機23は軸流ファンから成り、軸方向を上下方向に向けて配置される。これにより、上記と同様に、上方へ効率よく冷気を流通させて低騒音化及び省エネルギー化を図ることができる。また、冷蔵室送風機23が高さ方向に低くなり、冷蔵室送風機23と断熱壁7とを正面投影において重なるように同一水平面内に配置することができる。
これにより、使用頻度の高い冷蔵室2の背後に冷蔵室送風機23が配置されず、冷気通路32の奥行を狭くすることができる。即ち、冷気通路32の奥行きは冷蔵室送風機23の吐出側で例えば80mmに形成され、空気流の下流側に向かって徐々に狭くなって例えば12mmに形成されている。
この時、冷気通路32の左右方向の幅の合計は冷蔵室送風機23の吐出側付近よりも広く形成される。これにより、冷気通路32の通風面積を確保して冷気流量が維持され、送風効率の低下が防止されている。従って、狭くなった冷気通路32の前方の冷蔵室2の奥行きが増加し、冷蔵室2の容積を広く確保することができる。
また、冷蔵室送風機23が断熱壁7と上下方向で重なる領域に設けられるため、冷凍室送風機12は製氷室4の上部に配される製氷皿62から離れた低い位置に配置される。しかし、冷凍室送風機12の冷気の吐出し方向が前方上方の製氷皿62の方向になっているため、製氷皿62の貯水を効率よく冷却することができる。
冷気通路32は冷蔵室送風機23の下流側で前面側がパネル組品120により覆われる。図5はパネル組品120の正面図を示している。パネル組品120は樹脂成形品から成るパネル100の前面側に高熱伝導性を有する部材101が配される。パネル100には加工が容易なPP、PS、ABS等の樹脂が用いられる。部材101にはアルミニウムや耐食性の高いステンレス等の金属が用いられる。
部材101はパネル100に突設される係合爪100aと取付部材101aによってパネル100の上部に着脱自在に設けられる。従って、部材101を容易に清掃して冷蔵室2内を清潔に維持することができる。パネル組品120はパネル100の背面側周部に設けられた係合爪(不図示)により内箱1bに取り付けられている。取付部材101aにはビスや樹脂製の先端が矢じり状の押しピン等が用いられる。
部材101の前面中央上部にはランプカバー109により覆われた照明ランプ110が配される。照明ランプ110の出射光は上方から冷蔵室2内を照明するとともに、部材101の表面で反射して後方から冷蔵室2内を照明する。これにより、冷蔵室2内をより明るくすることができる。ランプカバー109や収納棚41を半透明または透明なガラスや樹脂(ABS、PS、ポリカーボネイト、アクリル等)により形成するとより望ましい。
パネル100の左下部には冷蔵室から冷気が流出する冷蔵室流出口2bが形成される。パネル100の下部の右方に偏った位置には前方に突出した突出部100bが設けられる。突出部100bは直下に冷蔵室送風機23が配され、冷気通路32の冷蔵室2背面部分に冷気が流入する流入部32c(図6参照)を形成する。
図6はパネル組品120の背面図を示している。パネル100の背面にはリブ(不図示)が突設され、該リブ上にシール部材102が貼着される。シール部材102は弾性体から成り、内箱1bに当接してパネル100と内箱1bとの間に冷気通路32を形成する。冷蔵室ダンパ20の上方に設けられる冷気通路32は通路幅の狭い流入部32cをパネル組品120の下部に有している。
冷蔵室ダンパ20を開いて冷気通路32に流入する冷気は流入部32cを介して冷蔵室2の上部に導かれる。冷蔵室ダンパ20及び流入部32cは製氷室4が配される右側(図6の左側)に偏って設けられる。これにより、冷気の冷熱が冷気通路32を介して氷点以下の製氷室4に放出されるため高温の温度切替室3に奪われず、冷蔵庫1の冷却効率を向上することができる。
冷気通路32は流入部32cの下流側に流路を拡幅した拡幅部32dを有し、拡幅部32dから分岐する第1、第2分岐路32a、32bが設けられる。第1、第2分岐路32a、32b間には空間部111が形成される。拡幅部32dにはチルド室21に冷気を吐出する吐出口103a、103bがパネル100に開口して設けられる。
第1分岐路32aは流入部32cの略上方に延びて設けられる。第2分岐路32bは拡幅部32dを介して流入部32cの左方(図6の右方)に配されて上方に延びる。第1、第2分岐路32a、32bの上部には冷気を吐出する吐出口104a、104b、105a、105bが形成される。吐出口104a、104bは部材101の上部から側方に冷気を吐出する。吐出口105a、105bは部材101の上方に配され、前方に冷気を吐出する。
また、冷気通路32の流入部32cにはイオン発生装置130が右側(図6の左側)に偏って配される。イオン発生装置130は平面視略矩形に形成され、電極(不図示)を有した電極面130aを流入部32cの離れた側の側壁32fに面して配置される。これにより、電極面130aは流入部32aを上昇する冷気に沿って設けられる。
電極面130aの電極には交流波形またはインパルス波形から成る電圧が印加される。電極面26aの印加電圧が正電圧の場合は主としてH+(H2O)nから成るプラスイオンを発生し、負電圧の場合は主としてO2 -(H2O)mから成るマイナスイオンを発生する。H+(H2O)n及びO2 -(H2O)mは微生物の表面で凝集し、空気中の微生物等の浮遊菌を取り囲む。ここで、n、mは整数である。
そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝集生成して浮遊菌の除菌を行う。従って、電極面130aから発生したプラスイオン及びマイナスイオンが流入部32を流通する冷気に含まれて冷蔵庫1の各貯蔵室の除菌を行うことができる。尚、n’、m’は整数である。
+(H2O)n+O2 -(H2O)m→・OH+1/2O2+(n+m)H2O ・・・(1)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m' →2・OH+O2+(n+n’+m+m’)H2O ・・・(2)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m' →H22+O2+(n+n’+m+m’)H2O ・・・(3)
また、イオン発生装置130は電極面130aに対向する面が流入部32cの近い側の側壁32eから離れて配置される。イオン発生装置130は一方に設けた電極面130aからイオンを発生するため、流入部32cを通る冷気に面して電極面130aを配置する必要がある。流入部32cは通路幅が狭いため、流入部32cを流通する冷気全体に容易にイオンを含ませることができる。
更に、電極面130aに対向する面が流入部32cの壁面32eから離れて配置されるため、イオン発生装置130から離れた側壁32f近傍までイオンが行き届く。この時、側壁32eとイオン発生装置130との間を流通する冷気にはイオンが含まれないが、イオン発生装置130の上方で電極面130aに沿う冷気と合流してイオンが含まれる。これにより、流入部32cを流通する冷気全体に確実にイオンを含ませることができる。
また、上下方向に長いイオン発生装置130の長手方向は冷気の下流側が第2分岐路32bに向かうように傾斜して配置される。右側に偏った流入部32cを流通する冷気は右側の第1分岐路32aに流入しやすい。このため、イオン発生装置130を第2分岐路32bに向かう方向に沿って配置することにより、冷気を第2分岐路32bの方向に案内することができる。従って、イオン発生装置130が風向板として機能し、第1、第2分岐路32a、32bに均一に冷気を流通させることができる。
流入部32cでイオンを含んだ冷気は拡幅部32dを流通して吐出口103a、103bからチルド室21に吐出され、チルド室21が除菌される。また、第1、第2分岐路32a、32bを流通して吐出口104a、104b、105a、105bから冷蔵室2に吐出される。これにより、冷蔵室2及び冷蔵室2に連通する野菜室5が除菌される。
図4において、冷蔵室2内にはチルド室21(図3参照)に対して隔壁(不図示)によって隔離された自動製氷用のタンク108が配される。タンク108内の水はポンプ(不図示)によってパイプ(不図示)を通り、下方の製氷室4に設けられた製氷装置108aの製氷皿62へ供給される。これにより、製氷皿62に自動的に水を供給して氷が自動的に作られる。
冷蔵室送風機23、冷蔵室ダンパ20及び冷凍室送風機12は上下方向にほぼ並べて配置される。即ち、冷蔵室送風機23、冷蔵室ダンパ20及び冷凍室送風機12は平面投影において重なるように配置されている。これにより、冷蔵庫1の左右方向の幅を狭くできるとともに、冷気通路31、32を短縮して容積効率や送風効率をより向上することができる。
冷凍室6の背後の冷気通路31は冷凍室送風機12の前面を開口し、冷凍室送風機12によって製氷室4に空気が送出される。製氷室4に連通する冷凍室6の下部には冷凍室戻り口22が設けられる。また、冷気通路31から分岐して温度切替室3に冷気を導く導入通風路15が設けられる。
冷気通路31の上部は冷蔵室ダンパ20を介して冷気通路32に連通する。冷蔵室ダンパ20を開いて冷凍室送風機12を駆動すると冷蔵室2及びチルド室21に冷気が供給される。冷蔵室ダンパ20は正面投影において縦断熱壁36と重なるように縦断熱壁36の後方に配される。
冷蔵室2の背面下部には冷蔵室流出口2bが開口し、野菜室5には野菜室流入口5bが設けられる。冷蔵室流出口2bと野菜室流入口5bとは温度切替室3の背面を通る連結路34により連結され、冷蔵室2と野菜室5が連通している。野菜室5の背面上部には冷気通路31に連通する戻り通風路46(図3参照)が設けられている。
温度切替室3の上部には温度切替室送風機18及びヒータ16が配置される。温度切替室3の右下部には温度切替室吐出ダンパ37が設けられる。温度切替室吐出ダンパ37は導入通風路15上に配され、温度切替室送風機18は導入通風路15の上方に配置される。温度切替室吐出ダンパ37を開いて温度切替室送風機18を駆動すると導入通風路15を介して冷却器11から冷気が温度切替室3に流入する。温度切替室吐出ダンパ37の開閉量によって導入通風路15から温度切替室3に流入する風量が調整される。
温度切替室3の左下部には温度切替室戻りダンパ38が設けられる。温度切替室戻りダンパ38は下方に延びる戻り通風路17を開閉し、温度切替室3内の空気は戻り通風路17を介して冷気通路31に戻るようになっている。
冷却器11は冷媒が流通する冷媒管11aが蛇行して形成され、冷媒管11aの左右端部がエンドプレート11bにより支持されている。冷媒管11aには放熱用の多数のフィン(不図示)が接して設けられている。
温度切替室3から戻り通風路17を流通する空気は冷却器11の上下方向の中間に設けた流出口17aから冷却器11に戻される。また、冷凍室戻り口22を介して冷凍室6から流出する冷気は冷却器11の下部に戻り、野菜室5から流出して戻り通路46(図3参照)を通る冷気は冷却器11の下方に戻る。
従って、各貯蔵室から流出した冷気は冷却器11に分散して戻される。このため、各貯蔵室を循環して戻ってきた水分を含む冷気による霜が一部に集中的に発生せずに、冷却器11全体に分散して発生する。これにより、霜による冷気流れの目詰まりが防止され、冷却器11の冷却性能低下を防止することができる。
また、冷凍室戻り口22を介して冷凍室6から流出した冷気は両側のエンドプレート11bの間に導かれる。野菜室5から流出した冷気は戻り通風路46(図3参照)を介して冷却器11の両側のエンドプレート11bの内側及び外側の左右方向全体に導かれる。
これにより、野菜室5から流出した冷気の熱交換面積が冷凍室6から流出した冷気の熱交換面積よりも大きくなる。従って、冷凍室6から戻る低温の冷気を必要以上に冷却させず、野菜室5から戻る高温の冷気を冷却器11全体で冷却して冷却器11の熱交換効率をより向上することができる。
温度切替室3は冷凍温度に維持される場合があるため、エンドプレート11bには戻り通風路17の流出口17aに対向する位置に切欠き(不図示)が設けられる。これにより、温度切替室3を流出した冷気を両側のエンドプレート11bの間に導いて冷気を分散させることができる。従って、冷却器11の結露を分散して目詰まりをより防止することができる。
冷媒管11aの上部には気液分離器45が接続される。気液分離器45は温度切替室3から離れて製氷室4側の端部に配置される。これにより、温度切替室吐出ダンパ37を温度切替室3の下部に配置しても気液分離器45と干渉しない。その結果、冷蔵室ダンパ20と温度切替室吐出ダンパ37との干渉を回避して縦断熱壁36の後方に冷蔵室ダンパ20を配置することができる。
上記構成の冷蔵庫において、冷却器11で生成された冷気は、冷凍室送風機12の駆動により製氷室4に送出される。製氷室4に送出された冷気は製氷室4及び冷凍室6を流通し、冷凍室戻り口22から流出して冷却器11に戻る。これにより、製氷室4及び冷凍室6内が冷却される。
冷凍室送風機12の排気側で分岐した冷気は冷蔵室送風機23の駆動により冷蔵室ダンパ20を介して冷気通路32に流入する。冷蔵室送風機23から送出された冷気は冷気通路32の流入部32cを流通してイオン発生装置130で発生したイオンを含む。
イオンを含んだ冷気は流入部32cで前後方向に絞られながら拡幅部32dで左右に広がって流れる。これにより、冷気は急激に流通速度を下げて動圧を静圧に変換される。冷気の流通速度が低下することによって送風効率を向上することができる。また、イオンの衝突による消滅を低減して除菌効果をより向上することができる。
拡幅部32dを流通する冷気の一部は吐出口103a、103bからチルド室21に吐出される。吐出口103a、103bから吐出された冷気はチルド室21内のケース107に流入してケース107内を冷却及び除菌する。冷気通路32に流入した冷気を直ちにチルド室21に供給するため、ケース107内の貯蔵物はチルド室21の外部よりも低温に冷却される。
冷気通路32を流通する残りの冷気は左右に分岐した第1、第2分岐路32a、32bを上昇し、吐出口104a、104b、105a、105bから冷蔵室2へ吐出される。これにより、冷蔵室2内の冷却及び除菌が行われる。
また、冷気通路32を流通する冷気の冷熱がパネル100を介して部材101に伝えられる。加えて、吐出口105a、105bから吐出された冷気は部材101に沿って流下して冷熱が部材101に伝えられる。これにより、冷蔵室2が広くても冷蔵室2背面の広い範囲から冷熱が放出され、冷蔵室2の温度分布が均一化される。更に、部材101は第1、第2分岐路32a、32b間の空間部111の前面も覆うため、より広範囲に冷気の冷熱を放出することができる。従って、冷蔵室2の温度分布をより均一にすることができる。
冷蔵室2に吐出された冷気は収納棚41や仕切板41a上を前方へ流通し、これらに載置された貯蔵物と熱交換する。そして、扉2aに設けた収納ポケット42内の貯蔵物を冷却して下方に流れる。下方に流通する冷気は冷蔵室流出口2b側の冷蔵室2の側壁とケース107の外側の間を通って冷蔵室流出口2bから連結路34に流入する。
連結路34を流通する冷気は野菜室5に流入する。野菜室5に流入した冷気は野菜室5内を流通し、野菜室5内を冷却及び除菌する。野菜室5を流通した冷気は戻り通風路46を介して冷却器11に戻る。これにより、冷蔵室2及び野菜室5内が冷却され、設定温度になると冷蔵室ダンパ20が閉じられる。冷却器11に戻った冷気に含まれたイオンは冷凍室送風機12を介して製氷室4及び冷凍室6に流入し、これらを除菌する。
また、冷凍室送風機12の排気側で分岐した冷気は、温度切替室送風機18の駆動により温度切替室吐出ダンパ37を介して温度切替室3に流入する。温度切替室3に流入した冷気は温度切替室3内を流通して温度切替室戻りダンパ38から流出し、戻り通風路17を介して冷却器11に戻る。これにより、温度切替室3内の冷却及び除菌が行われる。
前述のように、温度切替室3は使用者の操作により室内温度を切り替えることができるようになっている。温度切替室3の動作モードは温度帯に応じて冷蔵(3℃)、チルド(−1℃)、ソフト冷凍(−9℃)、冷凍(−16℃)の各冷却モードが設けられる。
これにより、使用者は所望の温度で貯蔵物を冷凍または冷蔵して冷却保存できる。室内温度の切り替えは温度切替室吐出ダンパ37を開く量を可変して行うことができる。尚、例えば冷凍の室内温度から冷蔵の室内温度に切り替える際にヒータ16に通電して昇温してもよい。これにより、迅速に所望の室内温度に切り替えることができる。
また、ヒータ16に通電することにより、温度切替室3の室内温度を貯蔵物を冷却保存する低温側から常温よりも高温の高温側に切り替えることができる。これにより、調理済み加熱食品の一時的な保温や温調理等を行うことができる。
本実施形態によると、冷気通路32が空間111によって第1、第2分岐路32a、32bに分岐するため、冷蔵庫1が大型となって、左右の幅が広くなっても冷気通路32の流路面積を適度に保つことができる。これにより、冷蔵室送風機23からの冷気を充分に冷蔵室2の上部まで送ることができる。また、冷蔵庫2の端部に冷気を送ることができる。
また、冷気通路32が第1、第2分岐路32a、32bに分岐する前の流入部32cにイオン発生装置130を設けたので、イオンを含んだ冷気が冷蔵室2の背面に広がって流通して吐出口104a、104b、105a、105bから吐出される。従って、冷蔵室2内のイオン濃度を均一にして除菌効果を向上することができる。
また、冷気通路32は冷気流入後に拡幅部32dで拡幅し、拡幅前の流入部32cにイオン発生装置130を設けたので、冷気には拡散される前にイオンが含まれる。従って、冷気通路32を流通する冷気が確実にイオンを含み、除菌効果をより向上することができる。
また、冷気通路32に流入する冷気は冷却器11で生成される冷気の温度(例えば、−25℃)よりも温度が上昇して約−18℃になっている。イオン発生装置130に接する冷気の温度が−20℃よりも高温であるので、イオン発生装置130の電極の霜付きを低減することができる。
また、イオン発生装置130は電極に高圧を印加する高電圧発生装置を電極とユニット化して小型化され、流入部32cに設置される。この時、イオン発生装置130に接する冷気の温度が−20℃よりも高温であるので、高電圧発生装置内の電気部品が−20℃よりも高温に維持される。これにより、高電圧発生装置内の電気部品が−20℃以下になって放電を維持できなくなることを防止できる。従って、電極が確実に放電してイオンを発生させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態はパネル組品の構成が前述の図1〜図6に示す第1実施形態と異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。図7は本実施形態の冷蔵庫のパネル組品120を示す正面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図6と同一の部分は同一の符号を付している。
パネル組品120は樹脂成形品から成るパネル100の前面側に高熱伝導性を有する部材101が配される。パネル100には加工が容易なPP、PS、ABS等の樹脂が用いられる。部材101にはアルミニウムや耐食性の高いステンレス等の金属が用いられる。
パネル100の上部にはランプカバー(不図示)により覆われたランプ室110aが凹設される。ランプ室110aの内部に照明ランプ110が配される。部材101はランプ室110aの下方に配される。照明ランプ110の出射光は上方から冷蔵室2内を照明するとともに、部材101の表面で反射して後方から冷蔵室2内を照明する。
部材101の周囲には吐出口104a、104b、105a、105bがパネル100に開口して設けられる。吐出口104a、104bは部材101の側方に配され、吐出口105a、105bは部材101の上方に配される。パネル100の下部の右方に偏った位置には前方に突出した突出部100bが設けられる。突出部100bによって冷気が流入する流入部32c(図8参照)が形成される。
図8はパネル組品120の背面図を示している。パネル100の背面に突設されたリブ(不図示)上にシール部材102が貼着され、冷気通路32の外形が形成される。パネル組品120の下部に設けられる流入部32cは冷気流入側が右側(図8の左側)に偏り、上部を左方に向けて傾斜して形成される。これにより、冷気の冷熱が冷気通路32を介して氷点以下の製氷室4に放出されるため高温の温度切替室3に奪われず、冷蔵庫1の冷却効率を向上することができる。
流入部32cにはチルド室21に冷気吐出する吐出口103a、103bがパネル100に開口して設けられる。流入部32cの下流側には流路を拡幅した拡幅部32dが設けられ、拡幅部32dから分岐する第1、第2分岐路32a、32bが設けられる。第1分岐路32aは拡幅部32dから右方(図8の左方)に向かって傾斜して上方に延び、上端で屈曲して下方に延びる。第2分岐路32bは拡幅部32dから鉛直上方に延び、上端で屈曲して下方に延びる。
吐出口105a、105bは第1、第2分岐路32a、32bの上端に設けられる。吐出口104a、104bは第1、第2分岐路32a、32bの上端から下方に延びた部分に設けられる。
また、冷気通路32の流入部32cにはイオン発生装置130が右側(図8の左側)に偏って配置される。イオン発生装置130は長手方向が流入部32cに沿い、下流側が拡幅部32dの方向に向かって傾斜して配される。イオン発生装置130の電極面130aは流入部32cの離れた側の側壁32fに面し、電極面130aに対向する面が流入部32cの壁面32eから離れて配置される。これにより、電極面130aは流入部32aを上昇する冷気に沿って設けられ、イオン発生装置130が風向板の機能を有して冷気を拡幅部32dに導くことができる。
流入部32cに流入した冷気はイオン発生装置130で発生したイオンが含まれる。イオンを含む冷気の一部は吐出口103a、103bからチルド室21に吐出される。また、冷気は拡幅部32dを介して第1、第2分岐路32a、32bを上昇する。第1、第2分岐路32a、32bを上昇する冷気は上端の吐出口105a、105bから吐出される。冷気は更に第1、第2分岐路32a、32bの上端から降下して吐出口104a、104bから吐出される。これにより、冷蔵室2の冷却及び除菌が行われる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、冷気通路32が第1、第2分岐路32a、32bに分岐する前の流入部32cにイオン発生装置130を設けたので、イオンを含んだ冷気が冷蔵室2の背面に広がって流通して吐出口104a、104b、105a、105bから吐出される。従って、冷蔵室2内のイオン濃度を均一にして除菌効果を向上することができる。
また、拡幅部32dの上流側の流入部32cにイオン発生装置130を設けたので、冷気には拡散される前にイオンが含まれる。従って、冷気通路32を流通する冷気が確実にイオンを含み、除菌効果をより向上することができる。
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態はパネル組品の構成が前述の図1〜図6に示す第1実施形態と異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。図9は本実施形態の冷蔵庫のパネル組品120を示す正面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図6と同一の部分は同一の符号を付している。
パネル組品120は樹脂成形品から成るパネル100の前面側に高熱伝導性を有する部材101が配される。パネル100には加工が容易なPP、PS、ABS等の樹脂が用いられる。部材101にはアルミニウムや耐食性の高いステンレス等の金属が用いられる。部材101の表面には折曲により水平に延びた凹凸部100bが形成されている。
照明ランプ110(図5参照)を収納するランプ室(不図示)はパネル組品120の上方に設けられる。照明ランプ110の出射光は上方から冷蔵室2内を照明するとともに、部材101の凹凸部100bで反射して拡散され、後方から冷蔵室2内を照明する。
パネル100の下部の左側は切欠き100dが形成され、切欠き100dに配されるダクト(不図示)を冷気が流通する。即ち、冷蔵室2の背面を通る冷気通路32の冷気流入側は左右方向の左方に偏った位置に配される。これにより、冷蔵室流出口2bはパネル100の右側に配置されている。また、パネル100の下部には第1、第2実施形態のような突出部100b(図5参照)は設けられず、切欠き100dの下方に冷蔵室送風機23(図4参照)が配される。
図10はパネル組品120の背面図を示している。パネル100の背面に突設されたリブ(不図示)上にシール部材102が貼着され、冷気通路32の外形が形成される。また、パネル100の中央には略T字型のリブ100cが設けられ、リブ100cによって第1、第2分岐路32a、32bが分岐して形成される。第1、第2分岐路32a、32bの上端には側方に冷気を吐出する吐出口104a、104bが設けられる。
パネル組品120の下部には冷気が流入する流入部32cが切欠き100dに沿って左側(図10の右側)に偏って設けられる。流入部32cの側方の下部にはチルド室21に冷気を吐出する吐出口103a、103bがパネル100に開口して設けられる。
流入部32cにはイオン発生装置130が冷蔵室2の左側(図10の右側)に偏って配される。イオン発生装置130は電極面130aを下方に面してリブ100cの下面に取り付けられる。これにより、冷気はパネル組品120の背面側に流入部32cから流入し、電極面130aに接してイオンを含んだ後に第1、第2分岐路32a、32bに分岐する。
イオンを含む冷気の一部は吐出口103a、103bからチルド室21に吐出される。また、冷気は流入部32cから第1、第2分岐路32a、32bに流入する。この時、流路が拡幅されるため流速が低下し、送風効率が向上するとともにイオンの消滅を低減できる。第1、第2分岐路32a、32bを上昇した冷気は吐出口104a、104bから吐出される。これにより、冷蔵室2の冷却及び除菌が行われる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、冷気通路32が第1、第2分岐路32a、32bに分岐する前の流入部32cにイオン発生装置130を設けたので、イオンを含んだ冷気が冷蔵室2の背面に広がって流通して吐出口104a、104bから吐出される。従って、冷蔵室2内のイオン濃度を均一にして除菌効果を向上することができる。
本発明によると、イオンを発生するイオン発生装置を備えた冷蔵庫に利用することができる。
本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す右側面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す右側面断面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の本体部を示す正面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す正面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す背面図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す正面図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す背面図 本発明の第3実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す正面図 本発明の第3実施形態の冷蔵庫のパネル組品を示す背面図
符号の説明
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3 温度切替室
4 製氷室
5 野菜室
6 冷凍室
7、8、35 断熱壁
11 冷却器
12 冷凍室送風機
15 導入通風路
16 ヒータ
17 戻り通風路
18 温度切替室送風機
20 冷蔵室ダンパ
22 冷凍室戻り口
23 冷蔵室送風機
31、32 冷気通路
32a 第1分岐路
32b 第2分岐路
32c 流入部
32d 拡幅部
36 縦断熱壁
37 温度切替室吐出ダンパ
38 温度切替室戻りダンパ
57 圧縮機
100 パネル
101 部材
102 シール部材
102a 突起部
103a、103b、104a、104b、105a、105b 吐出口
108 タンク
111 空間部
120 パネル組品
130 イオン発生装置
130a 電極面

Claims (6)

  1. 貯蔵物を冷却保存する貯蔵室と、冷気を生成する冷却器と、前記貯蔵室の背面に配されて前記冷却器で生成した冷気が流通する冷気通路と、前記冷気通路に開口して冷気を前記貯蔵室に吐出する吐出口と、前記冷気通路内に配されてイオンを発生するイオン発生装置とを備えた冷蔵庫において、前記冷気通路は前記冷却器から冷気が流入した後に第1、第2分岐路に分岐し、前記イオン発生装置を前記冷気通路の分岐前に設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記冷気通路は前記冷却器から冷気が流入した後に流路が拡幅され、前記イオン発生装置を前記冷気通路の拡幅前に設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記冷気通路の冷気流入側が左右の一方に偏って設けられ、前記イオン発生装置の長手方向は下流側が左右の他方に向かうように傾斜することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記イオン発生装置はイオンを発生する電極面が冷気の流通方向に沿うとともに前記電極面に対向する面が前記冷気通路の壁面から離れ、冷気の流通方向に垂直な方向の一方に偏って配置されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記イオン発生装置に接する冷気の温度が−20℃よりも高温であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記貯蔵室が冷蔵室から成るとともに前記貯蔵室に冷蔵温度よりも低温の隔離室を設け、前記隔離室の吐出口よりも上流側に前記イオン発生装置を配置したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷蔵庫。
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