JP2009121700A - 空気調和機 - Google Patents

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JP2009121700A JP2007292832A JP2007292832A JP2009121700A JP 2009121700 A JP2009121700 A JP 2009121700A JP 2007292832 A JP2007292832 A JP 2007292832A JP 2007292832 A JP2007292832 A JP 2007292832A JP 2009121700 A JP2009121700 A JP 2009121700A
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裕介 河野
Hiroyuki Daimon
寛幸 大門
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Abstract

【課題】安価な構成で快適な被調和室内環境を提供できる空気調和機を提供する。
【解決手段】圧縮機4、室内熱交換器12a、12b、室外熱交換器7、膨張弁6を有する冷凍サイクルと、室内温度が設定温度に至るように圧縮機4を制御する室外制御部20を有する空気調和機において、被調和室の室内温度が設定温度に略一致した時の空気調和機が被調和室に投入している投入熱量(Q1)と、熱貫流率(N)*(室内温度と室外温度の温度差)で算出される被調和室から流出している流出熱量(Q2)の差(Q1−Q2)に応じて、設定温度に所定の温度補正を行うもので、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)の差により、被調和室の床や壁などに吸収されている熱量を簡易的に知り、それに応じて設定温度を補正するので、暖房時は壁や床の冷輻射による寒い状況を緩和し、冷房時にはまだ冷えていない壁や床の影響を受け暑く感じることを緩和して快適な環境を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機として、室温と設定温度との偏差からゾーンを定め、各ゾーンと運転周波数を対応付けるテーブルを持つことで、例えば、立ち上り時、偏差が大きいゾーンでは高周波数で運転をおこない、室温が安定してきたら、つまり偏差の小さいゾーンでは、低周波数で運転を行なって、被調和室の空気温度を一定に保つようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図4は、上記特許文献1に記載された従来の空気調和機の周波数制御のブロック図を示すものである。図4において、従来の空気調和機は、吸込温度を検出する吸込温度検出手段47と、ユーザーによりリモコン(図示せず)で設定された設定温度を検出するリモコン設定温度検出手段49と、吸込温度検出手段47で検出された吸込温度と、リモコン設定温度検出手段49で検出された設定温度との偏差値を検出する偏差検出手段50と、周波数テーブル51とを備え、周波数テーブル51より、前記偏差値に応じた出力周波数で圧縮機(図示せず)を運転するようにしている。
特公昭60−12532号公報
しかしながら、上記従来の空気調和機の構成では、被調和室の空気温度だけを考慮し、圧縮機の運転能力を調整するので、壁や床温度がまだ設定温度に達していない状態では、暖房であれば寒かったり、冷房であれば暑かったりするという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、安価な構成で、ユーザーに快適な被調和室内環境を提供することができる空気調和機を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁を有する冷凍サイクルと、被調和室の室内温度がユーザーによって設定された設定温度に至るように前記圧縮機の運転能力を自動調整する制御部と、前記被調和室の室内温度を検出する吸込センサと、室外温度を検出する外気温センサと、前記室内熱交換器に空気を通過させるための室内ファンを有する空気調和機において、前記被調和室の室内温度が設定温度に略一致した時の空気調和機が前記被調和室に投入している投入熱量(Q1)と、熱貫流率(N)*(室内温度と室外温度の温度差)で算出される前記被調和室から流出している流出熱量(Q2)の差(Q1−Q2)に応じて、前記設定温度に所定の温度補正を行うもので、投入熱量と流出熱量の差の算出によって、被調和室の床や壁などに吸収されている熱量を簡易的に知ることができ、それに応じて、設定温度に補正を行うことで、暖房時であれば壁や床の冷輻射によっての寒い状況を緩和することができ、冷房時であればまだ冷えていない壁や床の影響を受け暑く感じることを緩和することができ、快適な環境を提供できる。
本発明の空気調和機は、簡易的に輻射熱を予測し、設定温度に補正を加えることで、ユーザーに快適な被調和室内環境を提供できる。また、輻射センサなどを用いずに簡易的に輻射熱を予測できるので、輻射センサなどを搭載することで生じる、コストも節約できる
第1の発明は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁を有する冷凍サイクルと、被調和室の室内温度がユーザーによって設定された設定温度に至るように前記圧縮機の運転能力を自動調整する制御部と、前記被調和室の室内温度を検出する吸込センサと、室外温度を検出する外気温センサと、前記室内熱交換器に空気を通過させるための室内ファンを有する空気調和機において、前記被調和室の室内温度が設定温度に略一致した時の空気調和機が前記被調和室に投入している投入熱量(Q1)と、熱貫流率(N)*(室内温度と室外温度の温度差)で算出される前記被調和室から流出している流出熱量(Q2)の差(Q1−Q2)に応じて、前記設定温度に所定の温度補正を行うもので、投入熱量と流出熱量の差の算出によって、被調和室の床や壁などに吸収されている熱量を簡易的に知ることができ、それに応じて、設定温度に補正を行うことで、暖房時であれば壁や床の冷輻射によっての寒い状況を緩和することができ、冷房時であればまだ冷えていない壁や床の影響を受け暑く感じることを緩和することができ、快適な環境を提供できる。
第2の発明は、特に、第1の発明の被調和室の室内温度及び空気調和機から前記被調和室に投入される投入熱量(Q1)が略一定となる安定状態では、前記投入熱量(Q1)と、室内温度と室外温度の温度差(ΔT1)を算出し、熱貫流率(N)を、前記投入熱量(Q1)を前記温度差(ΔT1)で除算して算出するようにしたもので、それぞれの被調和室に応じて、適切な流出熱量を算出することができ、より正確な輻射熱の予測が可能となる。
第3の発明は、特に、第2の発明の空気調和機に室内ファンの回転数を検出する室内ファン回転数検出手段と、室内熱交換器の温度を検出する室内配管温度センサを設け、風量(F)を下記式(1)で算出し、暖房運転時、冷房運転時のそれぞれの投入熱量(Q1)を、それぞれ下記式(2)及び(3)で簡略的に計算するもので、特別な情報・手段がなくても通常空気調和機が取得できる情報の範疇で熱貫流率が計算できるので、余分な機構や機能を必要とせず、簡略的な熱貫流率を算出することができ、コストの節約が可能である。
F=室内ファンの回転数*A+B (A、Bは所定の定数) …(1)Q1=(室内熱交換器の温度−室内温度)*F*C (Cは所定の定数) …(2)Q1=(室内温度−室内熱交換器の温度)*F*D (Dは所定の定数) …(3)
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の設定温度に所定の温度補正を行った後、所定時間後に前記温度補正を解除するもので、設定温度を補正したことによって生じる、暖房であれば暑すぎる状況、冷房であれば寒すぎる状況を回避することができ、ユーザーに快適な環境を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の設定温度に所定の温度補正を行った後、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)が略一致した場合に、前記温度補正を解除するもので、設定温度を補正したことによって生じる、暖房であれば暑すぎる状況、冷房であれば寒すぎる状況を回避することができ、ユーザーに快適な環境を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態における空気調和機について、図1〜3を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における空気調和機の概略図を示すものである。
図1において、空気調和機1は、室外機2と、室外機2に接続された室内機3で構成され、室外機3には、圧縮機4と、四方弁5と、膨張弁6と、室外熱交換器7と、室外ファン8と、吐出温センサ9と、室外配管温センサ10と、室外温度を検知する外気温センサ11が設けられている。
室内機3には、2台の室内熱交換器12a、12bと、室内ファン13と、室内熱交換器12bの温度を検出する室内配管温度センサ17と、被調和室(図示せず)の室内温度を検知する吸込センサ18と、室内ファン13の回転数を検出する室内ファン回転数検出手段24が設けられており、室外機2と室内機3が冷凍サイクルを形成するように接続され、四方弁5を切り替えることによって冷房運転と暖房運転ができるようになっている。
また、室外機2、室内機3には、制御部として、圧縮機4などを制御する室外制御部20と室内制御部21とがそれぞれ設けられており、両制御部20、21は、接続線26によって接続されている。室内制御部21には、室内機3の外に設けられたリモコン23から送信される赤外線信号を受信する受信部22を有しており、ユーザーが、リモコン23上で、室内温度の設定など様々な操作をおこなうことが可能となっている。また、両制御部20、21はそれぞれ、数値計算を実行したり、数値計算した計算結果を記憶する手段(図示せず)を有する。
以上のように構成された本実施の形態における空気調和機について、以下にその動作、作用を説明する。
図2は、本実施の形態における空気調和機の暖房運転時のフローチャートである。
まず、図2において暖房運転が行われると、ステップ21(「SP21」という、以下同じ)において、被調和室の室内温度が、ユーザーが設定した設定温度に略一致したかどうかの判断が行われ、そうであればSP22に、そうでなければ暖房運転に戻る。SP22において、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)の差を算出し、それに応じて設定温度の補正値を決定し、設定温度に補正を行いSP23に進む。
本実施の形態では、暖房時、冷房時のそれぞれの投入熱量(Q1)を、以下のように簡略的に計算して算出している。
F=室内ファン13の回転数*A+B (A、Bは、所定の定数)
Q1=(室内熱交換器の温度−室内温度)*F*C (Cは所定の定数)・・暖房時、
Q1=(室内温度−室内熱交換器の温度)*F*D (Dは所定の定数)・・冷房時。
また、流出熱量(Q2)は、以下の式で算出している。
Q2=熱貫流率(N)*(室内温度と室外温度との差)
なお、被調和室の室内温度が略一定、かつ空気調和機から投入される投入熱量(Q1)が略一定となる安定状態では、熱貫流率(N)を以下の式より算出するようにしている。熱貫流率(N)=Q1/(室内温度と室外温度との差(ΔT))
そして、SP23において、補正を実行して所定時間が経過したかどうかの判断が行われ、そうであればSP25に進み、そうでなければSP24に進む。SP24において、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)は略一致かどうかの判断が行われ、そうであればSP25に進み、そうでなければSP23に進む。SP25において、補正を解除し暖房運
転継続する。
ここで、以上のように図2の制御を実行した場合の効果を図3に示す。
設定温度に達した段階で、通常制御は、室温を維持しており、床壁温度がなかなか暖まらないのに対して、設定温度補正制御場合は、床温度がすばやく暖まり、冷輻射の影響を受けにくく、快適な状態であることがいえる。
上記実施の形態では、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)の差を算出し、それに応じて設定温度の補正値を決定し、設定温度に補正を加えるようにしたが、差が大きければ補正も大きく、差が小さければ補正も小さくするなどすればよい。
尚、冷房運転時の実施の形態は示さないが、暖房運転と同様に制御することで同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、簡易的に輻射熱を予測し、設定温度に補正を加え、また所定の条件を満たした場合それを解除することで、ユーザーに快適な被調和室内環境を提供できる。また、輻射センサなどを用いずに簡易的に輻射熱を予測するので、輻射センサなどを搭載することで生じる、コストも節約できるので、種々の空気調和機に適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の概略図 同空気調和機の暖房運転時のフローチャート 本発明の実施の形態1における効果を示した図 従来の空気調和機の周波数制御のブロック図
符号の説明
1 空気調和機
2 室外機
3 室内機
4 圧縮機
5 四方弁
6 膨張弁
7 室外熱交換器
8 室外ファン
9 吐出温センサ
10 室外配管温センサ
11 外気温センサ
12a、12b 室内熱交換器
13 室内ファン
17 室内配管温度センサ
18 吸込センサ
20 室外制御部(制御部)
21 室内制御部(制御部)
22 受信部
23 リモコン

Claims (5)

  1. 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁を有する冷凍サイクルと、被調和室の室内温度がユーザーによって設定された設定温度に至るように前記圧縮機の運転能力を自動調整する制御部と、前記被調和室の室内温度を検出する吸込センサと、室外温度を検出する外気温センサと、前記室内熱交換器に空気を通過させるための室内ファンを有する空気調和機において、前記被調和室の室内温度が設定温度に略一致した時の空気調和機が前記被調和室に投入している投入熱量(Q1)と、熱貫流率(N)*(室内温度と室外温度の温度差)で算出される前記被調和室から流出している流出熱量(Q2)の差(Q1−Q2)に応じて、前記設定温度に所定の温度補正を行うことを特徴とした空気調和機。
  2. 被調和室の室内温度及び空気調和機から前記被調和室に投入される投入熱量(Q1)が略一定となる安定状態では、前記投入熱量(Q1)と、室内温度と室外温度の温度差(ΔT1)を算出し、熱貫流率(N)を、前記投入熱量(Q1)を前記温度差(ΔT1)で除算して算出するようにした請求項1に記載の空気調和機。
  3. 室内ファンの回転数を検出する室内ファン回転数検出手段と、室内熱交換器の温度を検出する室内配管温度センサを設け、風量(F)を下記式(1)で算出し、暖房運転時、冷房運転時のそれぞれの投入熱量(Q1)を、それぞれ下記式(2)及び(3)で簡略的に計算することを特徴とした請求項2に記載の空気調和機。
    F=室内ファンの回転数*A+B (A、Bは所定の定数)…(1)
    Q1=(室内熱交換器の温度−室内温度)*F*C (Cは所定の定数) …(2)
    Q1=(室内温度−室内熱交換器の温度)*F*D (Dは所定の定数) …(3)
  4. 設定温度に所定の温度補正を行った後、所定時間後に前記温度補正を解除することを特徴とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機。
  5. 設定温度に所定の温度補正を行った後、投入熱量(Q1)と流出熱量(Q2)が略一致した場合に、前記温度補正を解除することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010016969A1 (de) 2009-05-20 2010-12-09 Yazaki Corp. Montagestruktur einer Anzeigenadel eines Instrumentensystems
JP2021050851A (ja) * 2019-09-24 2021-04-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気調和機の制御装置、空気調和機の制御方法、およびプログラム
CN113970172A (zh) * 2020-07-24 2022-01-25 广东美的制冷设备有限公司 空调器及其辐射控制方法与装置、计算机可存储介质
CN115682354A (zh) * 2022-10-18 2023-02-03 宁波奥克斯电气股份有限公司 空调制冷温度补偿方法、控制装置、控制方法及空调器

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