JP2009121593A - 防振装置 - Google Patents

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Katsumi Someya
勝己 染谷
Masaaki Ohashi
正明 大橋
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Abstract

【課題】構造を複雑にすることなく、またシェイク振動時の減衰性能を悪化させることもなく、効果的にキャビテーションの発生を抑制し、たとえキャビテーションが発生しても異音が生ずるのを防ぐ。
【解決手段】防振装置10の第1取付け部材11において、オリフィス通路24と主液室14とを連通する第1連通路23に第1取付け部材11の径方向で対向する部分に側面開口部17が形成されるとともに、この側面開口部17を閉塞する第2ゴム弾性体29が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関するものである。
この種の防振装置として、従来から、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第2取付け部材と、これらの第1、第2取付け部材同士を弾性的に連結する第1ゴム弾性体と、前記第1取付け部材の内部を、前記第1ゴム弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ第1ゴム弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の少なくとも一部が変形可能に形成され、かつ液体が封入される副液室と、に区画する仕切り部材と、が備えられ、前記仕切り部材の外周面側と第1取付け部材の内周面側との間に、第1取付け部材の周方向に沿って延びるオリフィス通路が形成されるとともに、前記仕切り部材に、オリフィス通路と主液室とを連通する第1連通路と、オリフィス通路と副液室とを連通する第2連通路と、が形成された構成が知られている。
この防振装置においては従来から、路面の凹凸等により大きな振動(荷重)が入力されて主液室の液圧が急激に上昇した後、例えば第1ゴム弾性体のリバウンド等によって逆方向に振動が入力されたときに、主液室の液圧が負圧になることがある。この際、主液室内の液中に多数の気泡が生成されるキャビテーションが発生する。その後、主液室内の液圧が上昇するのに伴って気泡が液中から消滅する時に衝撃波が発生し、この衝撃波が第1取付け部材等に伝播することで異音が生ずる。
このような異音の発生を防ぐ手段として、例えば下記特許文献1に示されるように、仕切り部材に主液室と副液室とを連通する連通孔をオリフィス通路とは別に形成して、この連通孔に弁を設け、主液室の液圧が急激に上昇した後、負圧になろうとしたときに、この弁を開いて主液室と副液室とを短絡させて主液室の液圧が低下するのを抑えることにより、キャビテーションが発生するのを未然に防止する構成が知られている。
特開2003−1485489号公報
しかしながら、前記従来の防振装置では、連通孔や弁等が設けられていたので、構造が複雑になるばかりでなく、前述のように弁が開くときの液圧を調整するチューニングも困難で例えば低周波域の振動であるシェイク振動時にも弁が開いてこのシェイク振動時の減衰性能を悪化させるおそれもあった。
そこで、本発明者等は鋭意検討した結果、主液室内でも特にオリフィス通路に連通する第1連通路が位置する部分で、局所的に急激な液圧低下が生じてキャビテーションが発生し易いことを見出した。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、構造を複雑にすることなく、またシェイク振動時の減衰性能を悪化させることもなく、効果的にキャビテーションの発生を抑制し、たとえキャビテーションが発生しても異音が生ずるのを防ぐことができる防振装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の防振装置は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第2取付け部材と、これらの第1、第2取付け部材同士を弾性的に連結する第1ゴム弾性体と、前記第1取付け部材の内部を、前記第1ゴム弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ第1ゴム弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の少なくとも一部が変形可能に形成され、かつ液体が封入される副液室と、に区画する仕切り部材と、が備えられ、前記仕切り部材の外周面側と第1取付け部材の内周面側との間に、第1取付け部材の周方向に沿って延びるオリフィス通路が形成されるとともに、前記仕切り部材に、オリフィス通路と主液室とを連通する第1連通路と、オリフィス通路と副液室とを連通する第2連通路と、が形成された防振装置であって、前記第1取付け部材において前記第1連通路に第1取付け部材の径方向で対向する部分に側面開口部が形成されるとともに、この側面開口部を閉塞する第2ゴム弾性体が設けられていること特徴とする。
この発明では、側面開口部が、第1取付け部材において仕切り部材の第1連通路に前記径方向で対向する部分に形成されて、第2ゴム弾性体が、主液室内でも特にキャビテーションが発生し易い前記第1連通路が位置する部分に配置されているので、主液室内において前記第1連通路が位置する部分で局所的に急激な液圧低下が生じようとしても、この液圧低下を、第2ゴム弾性体を前記径方向の内方に向けて変形させることによって吸収することが可能になり、キャビテーションの発生を抑制することができる。
さらに、第2ゴム弾性体が、仕切り部材の第1連通路に前記径方向で対向しているので、この第2ゴム弾性体で仮に前述の液圧低下を吸収しきれずにキャビテーションが発生したとしても、生成された気泡が消滅したときの衝撃波を、主液室内の全域に伝播させることなく直ちに第2ゴム弾性体で受け止めさせて吸収することが可能になり、この衝撃波が第1取付け部材等に伝播して異音が生ずるのを防ぐことができる。
しかも、例えば弁機構等といった新たな機構を追加しなくてもよいので、この防振装置の高コスト化を抑えることができるとともに、前記従来技術のように弁を開いて主液室と副液室とを短絡させることなくキャビテーションや異音の発生を抑制することが可能になるので、このような作用効果が奏される一方で、主液室の液圧がシェイク振動時の減衰性能を悪化させる程度まで上昇するおそれが生じてしまうのを防ぐことが可能になり、シェイク振動時の減衰性能を安定させることができる。
ここで、前記側面開口部および第1連通路それぞれの前記周方向の中央部は互いに一致してもよい。
この場合、側面開口部および第1連通路それぞれの前記周方向の中央部が互いに一致しているので、前述の作用効果が確実に奏功される。
また、前記オリフィス通路は、前記第1取付け部材の周方向で分断されるとともに、一方の周端部で連絡通路を介して互いに連通した主液室側通路と副液室側通路とに区画され、前記第1連通路は、仕切り部材において前記主液室を画成する端面のうち前記オリフィス通路が前記周方向で分断された部分に形成されるとともに、前記径方向の外方に向けて開口し、かつ前記副液室側通路が位置するこの防振装置の中心軸線方向位置に達する凹部となってもよい。
この場合、第1連通路が前記凹部となっているので、この第1連通路の内容積を大きく確保することが可能になり、主液室内において前記第1連通路が位置する部分に生ずる局所的な液圧低下が抑えられ、キャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
さらに、前記第1ゴム弾性体は第1取付け部材の内周面に接着されるとともに、この第1ゴム弾性体および前記第2ゴム弾性体は同じゴム材料で一体に形成されてもよい。
この場合、第1ゴム弾性体および第2ゴム弾性体が同じゴム材料で一体に形成されているので、これらの各部材を高精度かつ容易に形成することが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されるとともに、この防振装置の高コスト化を抑えることができ、また側面開口部から液体が漏れるのを確実に防ぐこともできる。
この発明によれば、構造を複雑にすることなく、またシェイク振動時の減衰性能を悪化させることもなく、効果的にキャビテーションの発生を抑制し、たとえキャビテーションが発生しても異音が生ずるのを防ぐことができる。
以下、本発明に係る防振装置の一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。この防振装置10は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第2取付け部材12と、これらの第1、第2取付け部材11、12同士を弾性的に連結する第1ゴム弾性体13と、第1取付け部材11の内部を後述する主液室14と副液室15とに区画する仕切り部材16と、を備えている。
なお、これらの各部材はそれぞれ、上面視円形状若しくは円環状に形成されるとともに、共通軸と同軸に配置されている。以下、この共通軸を中心軸線Oという。
そして、この防振装置10が例えば自動車に装着された場合、第2取付け部材12が振動発生部としてのエンジンに連結される一方、第1取付け部材11が後述する蓋体11c等を介して振動受部としての車体に連結されることにより、エンジンの振動を車体に伝達するのを抑えられるようになっている。
ここで、第1取付け部材11は、前記中心軸線O方向に沿って平行に延びる周壁部11a、および周壁部11aにおける前記中心軸線O方向の他端縁に連結され、その径方向外方に向けて突出した縦断面視コ字状の挟持部11bを備えた本体部と、挟持部11b内に嵌合されて前記本体部を前記中心軸線O方向の他端側から閉塞する蓋体11cと、を備えている。なお、蓋体11cは平面視円形状に形成され、その外周縁部が挟持部11b内に配置され、径方向中央部が前記本体部における前記中心軸線O方向の他端縁から前記中心軸線O方向の外方に膨出している。
さらに、第1取付け部材11の前記本体部内における前記中心軸線O方向の他端部にはダイヤフラム19が配設されている。ここで、ダイヤフラム19は上面視円形状に形成されるとともに、前記中心軸線O方向の他端側、つまり蓋体11cに向けて開口した逆椀状体となっている。また、このダイヤフラム19の外周縁部には、その全周にわたってリング板19aの内周縁部が加硫接着されている。そして、このリング板19aが、挟持部11b内で蓋体11cの外周縁部と仕切り部材16の後述するフランジ部16cとで前記中心軸線O方向に挟まれることにより、ダイヤフラム19が第1取付け部材11の内部に配設されている。
第2取付け部材12は柱状に形成されるとともに、第1取付け部材11の周壁部11aにおける前記中心軸線O方向の一端開口部に配置されており、第1ゴム弾性体13は、周壁部11aの一端開口部と第2取付け部材12の外周面とに接着されて、第1取付け部材11を前記中心軸線O方向の一端側から閉塞している。なお、第2取付け部材12の一端面には雌ねじ部が形成されている。また、第2取付け部材12の軸方向一端部は、第1取付け部材11の周壁部11aにおける前記中心軸線O方向の一端開口面よりも前記中心軸線O方向の外方に突出している。
以上の構成において、第1取付け部材11の内部のうち、ダイヤフラム19と第1ゴム弾性体13との間に位置する部分が、これらのダイヤフラム19および第1ゴム弾性体13によって液密に閉塞され、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等の液体が充填された液室となっている。そして、この液室は、仕切り部材16によって、第1ゴム弾性体13を隔壁の一部に有しこの第1ゴム弾性体13の変形により内容積が変化する主液室14と、ダイヤフラム19を隔壁の一部に有しこのダイヤフラム19の変形により内容積が変化する副液室15と、に区画されている。
ここで、図示の例では、第1取付け部材11の内面において、挟持部11bのうち周壁部11aの前記中心軸線O方向の他端縁に連なり前記径方向の外方に向けて張出した一端壁11d、および周壁部11aの全域がゴム膜18で被覆されている。
また、第1取付け部材11の周壁部11aには後述する側面開口部17が形成されており、この側面開口部17が板状の第2ゴム弾性体29で閉塞されている。なお、側面開口部17は、その正面視で四角形状に形成されている。また、第2ゴム弾性体29は、ダイヤフラム19、ゴム膜18および第1取付け部材11の本体部の厚さ以上の厚さとなっている。さらに、この第2ゴム弾性体29の内面は、周壁部11aの内周面よりも径方向内方に位置し、第2ゴム弾性体29の外面は、周壁部11aの外周面よりも径方向外方に位置している。
そして、本実施形態では、第1ゴム弾性体13、ゴム膜18および第2ゴム弾性体29は、例えば天然ゴム等を主成分とする同一のゴム材料で一体に形成されている。
ここで、仕切り部材16の外周面側と第1取付け部材11の内周面側との間には、第1取付け部材11の周方向に沿って延びるオリフィス通路24が形成されている。
図示の例では、仕切り部材16は円盤状に形成され、その外周面に形成された周溝が前記オリフィス通路24とされ、このオリフィス通路24は、前記径方向の外側から第1取付け部材11の内周面に被覆されたゴム膜18によって閉塞されている。また、このオリフィス通路24を画成する壁面のうち、前記径方向の内方端に位置しかつ縦断面視で前記中心軸線O方向に沿って延びる底壁面には、前記周方向に沿って延在しかつ前記ゴム膜18に液密に当接する仕切り突部28が前記径方向の外方に向けて突設されている。この仕切り突部28によってオリフィス通路24は前記中心軸線O方向に二つに区画され、前記中心軸線O方向の一端側に位置する主液室側通路24cと前記中心軸線O方向の他端側に位置する副液室側通路24dとに区画されている。なお、仕切り部材16の前記中心軸線O方向の他端部は、仕切り突部28の外周面より前記径方向の外方に張り出したフランジ部16cとなっている。
ここで、オリフィス通路24は、図3に示されるように前記周方向で分断されており、前記仕切り突部28における一方の周端縁は、図3および図4に示されるようにオリフィス通路24の一方の周端面24eには到達しておらず、これらの仕切り突部28における一方の周端縁と、オリフィス通路24の一方の周端面24eとの前記周方向における隙間(以下、連絡通路という)27を通して、主液室側通路24cと副液室側通路24dとが互いに連通している。なお、仕切り突部28における他方の周端部は、図6に示されるようにオリフィス通路24の他方の周端部に到達しており、主液室側通路24cと副液室側通路24dとはオリフィス通路24の他方の周端部で互いに遮断されている。
さらに、本実施形態では、仕切り部材16において、前記中心軸線O方向の両端面16a、16bのうち主液室14を画成する一端面16aに第1凹部21が形成されるとともに、副液室15を画成する他端面16bに第2凹部22が形成され、これらの第1凹部21および第2凹部22はそれぞれ平面視円形状となっている。なお、第2凹部22の内部には、前述のように逆椀状に形成されたダイヤフラム19が張出している。
さらに、仕切り部材16の前記一端面16aにおいてオリフィス通路24が前記周方向で分断された部分に、前記径方向の外方に向けて開口し、かつ副液室側通路24dが位置する前記中心軸線O方向位置に達する第3凹部(第1連通路、凹部)23が形成されている。図示の例では、第3凹部23は、仕切り部材16における前記中心軸線O方向の全長にわたって前記径方向の外方に向けて開口し、第1凹部21をこの仕切り部材16の径方向の外方に向けて開口させている。
この第3凹部23は、その上面視で前記径方向の外方に向かうに従い漸次周長が長くなる扇形に形成され、仕切り部材16の径方向中央部から径方向外方に向かうに従い漸次、前記他端面16b側に向けて延びる傾斜底壁面23aと、この傾斜底壁面23aにおける前記周方向の両端部からそれぞれ前記中心軸線O方向の一端側に向けて延びる一対の立ち上がり壁面23b、23cとにより画成されている。
ここで、主液室側通路24cにおいて連絡通路27と反対側の他端縁24aは、オリフィス通路24の他方の周端部に第3凹部23に向けて開口している。これにより、オリフィス通路24は、主液室側通路24cの他端縁24aおよび第3凹部23を介して主液室14に連通している。なお、主液室側通路24cの他端縁24aは、第3凹部23を画成する壁面23a〜23cのうち、オリフィス通路24の他方の周端部側に位置する立ち上がり壁面23cから、前記周方向に沿ってこの第3凹部23の外側に離れている。また、主液室側通路24cの他端縁24aは、第3凹部23における前記径方向の外方端部に向けて開口している。
さらに、オリフィス通路24の前記底壁面において、副液室側通路24dに位置する部分のうち前記他方の周端部に位置する部分には、前記第2凹部22に開口する貫通孔(第2連通路)26が形成されている。これにより、オリフィス通路24は、貫通孔26を介して副液室15に連通している。
以上の構成において、前記側面開口部17は、第1取付け部材11の周壁部11aにおいて第3凹部23に前記径方向で対向する部分に形成され、この側面開口部17を閉塞する第2ゴム弾性体29が、主液室14内でも特にキャビテーションが発生し易い第3凹部23が位置する部分に配置されている。なお、側面開口部17および第2ゴム弾性体29は、第3凹部23よりも前記中心軸線O方向における大きさが大きくなっている。また、側面開口部17および第2ゴム弾性体29は、第3凹部23よりも前記周方向における大きさが小さくなっている。さらに、側面開口部17および第2ゴム弾性体29の前記周方向における中央部と、第3凹部23の前記周方向における中央部とは一致している。
以上説明したように、本実施形態による防振装置10によれば、側面開口部17が、第1取付け部材11において仕切り部材16の第3凹部23に前記径方向で対向する部分に形成されて、第2ゴム弾性体29が、主液室14内でも特にキャビテーションが発生し易い第3凹部23が位置する部分に配置されているので、主液室14内において第3凹部23が位置する部分で局所的に急激な液圧低下が生じようとしても、この液圧低下を、第2ゴム弾性体29を前記径方向の内方に向けて変形させることによって吸収することが可能になり、キャビテーションの発生を抑制することができる。
さらに、第2ゴム弾性体29が、仕切り部材16の第3凹部23に前記径方向で対向しているので、この第2ゴム弾性体29で仮に前述の液圧低下を吸収しきれずにキャビテーションが発生したとしても、生成された気泡が消滅したときの衝撃波を、主液室14内の全域に伝播させることなく直ちに第2ゴム弾性体29で受け止めさせて吸収することが可能になり、この衝撃波が第1取付け部材11等の金属材料で形成された部材に伝播して異音が生ずるのを防ぐことができる。
しかも、例えば弁機構等といった新たな機構を追加しなくてもよいので、この防振装置10の高コスト化を抑えることができるとともに、前記従来技術のように弁を開いて主液室14と副液室15とを短絡させることなくキャビテーションや異音の発生を抑制することが可能になるので、このような作用効果が奏される一方で、主液室14の液圧がシェイク振動時の減衰性能を悪化させる程度まで上昇するおそれが生じてしまうのを防ぐことが可能になり、シェイク振動時の減衰性能を安定させることができる。
また、本実施形態では、側面開口部17および第3凹部23それぞれの前記周方向の中央部が互いに一致しているので、前述の作用効果が確実に奏功される。
さらに、オリフィス通路24と主液室14とを連通させる第3凹部23が、仕切り部材16の前記一端面16aにおいてオリフィス通路24が前記周方向で分断された部分に、前記径方向の外方に向けて開口し、かつ副液室側通路24dが位置する前記中心軸線O方向位置に達しているので、この第3凹部23の内容積を大きく確保することが可能になり、主液室14内において第3凹部23が位置する部分に生ずる局所的な液圧低下が抑えられ、キャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、第1ゴム弾性体13および第2ゴム弾性体29が同じゴム材料で一体に形成されているので、これらの各部材を高精度かつ容易に形成することが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されるとともに、この防振装置10の高コスト化を抑えることができ、また側面開口部17から液体が漏れるのを確実に防ぐこともできる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態で示した仕切り部材16に代えて、第3凹部23や仕切り突部28等を有さず、図7に示されるように、円盤状に形成された仕切り部材30の外周面に周方向で分断したオリフィス通路31を形成するとともに、この仕切り部材30において前記中心軸線O方向の両端面のうち、主液室14を画成する一端面32にオリフィス通路31の一方の周端縁31aに連通する第1貫通孔(第1連通路)33を形成し、副液室15を画成する他端面34にオリフィス通路31の他方の周端縁31bに連通する第2貫通孔(第2連通路)35を形成した構成を採用してもよい。
この場合、第1貫通孔33がオリフィス通路31と主液室14とを連通し、第2貫通孔35がオリフィス通路31と副液室15とを連通する。また、側面開口部17および第2ゴム弾性体29は、第1取付け部材11の周壁部11aにおいて第1貫通孔33に前記径方向で対向する部分に形成する。
また、側面開口部17を前記側面視四角形状としたが、例えば円形状や多角形状等としてもよい。
また、前記実施形態では、第1ゴム弾性体13、ゴム膜18および第2ゴム弾性体29を同じゴム材料で一体に形成したが、それぞれを別部材として形成してもよい。そして、このうち第2ゴム弾性体29のみを、例えば耐オゾン性に優れたゴム材料(例えばクロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)等)で形成してもよい。この場合、防振装置10の外部に露出した第2ゴム弾性体29がオゾン劣化するのを防ぐことができる。
構造を複雑にすることなく、またシェイク振動時の減衰性能を悪化させることもなく、効果的にキャビテーションの発生を抑制し、たとえキャビテーションが発生しても異音が生ずるのを防ぐことができる。
本発明に係る一実施形態として示した防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置のA−A線矢視断面図である。 図1および図2に示す防振装置の仕切り部材の上面図である。 図3に示す仕切り部材をオリフィス通路の一方の周端部側から見た側面図である。 図3に示す仕切り部材のB−B線矢視断面図である。 図3に示す仕切り部材をオリフィス通路の他方の周端部側から見た側面図である。 本発明に係る他の実施形態として示した防振装置が有する仕切り部材の斜視図である。
符号の説明
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 第1ゴム弾性体
14 主液室
15 副液室
16、30 仕切り部材
16a、32 仕切り部材の一端面
17 側面開口部
23 第3凹部(第1連通路)
24、31 オリフィス通路
24c 主液室側通路
24d 副液室側通路
26 貫通孔(第2連通路)
27 連絡通路
29 第2ゴム弾性体
33 第1貫通孔(第1連通路)
35 第2貫通孔(第2連通路)
O 中心軸線

Claims (4)

  1. 振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材と、
    振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第2取付け部材と、
    これらの第1、第2取付け部材同士を弾性的に連結する第1ゴム弾性体と、
    前記第1取付け部材の内部を、前記第1ゴム弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ第1ゴム弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の少なくとも一部が変形可能に形成され、かつ液体が封入される副液室と、に区画する仕切り部材と、が備えられ、
    前記仕切り部材の外周面側と第1取付け部材の内周面側との間に、第1取付け部材の周方向に沿って延びるオリフィス通路が形成されるとともに、前記仕切り部材に、オリフィス通路と主液室とを連通する第1連通路と、オリフィス通路と副液室とを連通する第2連通路と、が形成された防振装置であって、
    前記第1取付け部材において前記第1連通路に第1取付け部材の径方向で対向する部分に側面開口部が形成されるとともに、この側面開口部を閉塞する第2ゴム弾性体が設けられていること特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置であって、
    前記側面開口部および第1連通路それぞれの前記周方向の中央部は互いに一致していることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置であって、
    前記オリフィス通路は、前記第1取付け部材の周方向で分断されるとともに、一方の周端部で連絡通路を介して互いに連通した主液室側通路と副液室側通路とに区画され、
    前記第1連通路は、仕切り部材において前記主液室を画成する端面のうち前記オリフィス通路が前記周方向で分断された部分に形成されるとともに、前記径方向の外方に向けて開口し、かつ前記副液室側通路が位置するこの防振装置の中心軸線方向位置に達する凹部となっていることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置であって、
    前記第1ゴム弾性体は第1取付け部材の内周面に接着されるとともに、この第1ゴム弾性体および前記第2ゴム弾性体は同じゴム材料で一体に形成されていることを特徴とする防振装置。
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JPH0674286A (ja) * 1992-08-24 1994-03-15 Bridgestone Corp 防振装置
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