JP2009119645A - ラベル付きフィルム長尺体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルム長尺体2と、ラベル3が離型紙61の長手方向に並んで貼付されたラベル供給長尺体6と、を有し、フィルム長尺体2の表面の近傍にピールプレート52の先端部52aを配置し、ラベル供給長尺体6をピールプレート52に送り、その離型紙61を反転回収し、ラベル3をフィルム長尺体2の長手方向に所定間隔を開けて貼付していくラベル付きフィルム長尺体の製造方法であって、各ラベル3は、フィルム長尺体2の表面に貼付可能な貼付部31と貼付不能な非貼付部32とを有し、各ラベル3は、貼付部31をラベル供給長尺体6の送り方向上流側に位置させ、且つ非貼付部32を前記ラベル供給長尺体の送り方向下流側に位置させて、離型紙61に貼付されている。
【選択図】 図9
Description
これら包装体には、商品の宣伝、原材料表示、キャンペーンなどの様々な目的のため、ラベルが貼付される。
このラベルの中で、主として商品を目立たせ且つ広告宣伝機能を高めるため、一部分を包装体から突出させた状態で貼付するラベル(この種のラベルは、POPラベルとも言われる。以下、POPラベルと言う場合がある)が知られている。
かかるPOPラベルの貼付部は、容器や包装箱に直接貼付される。或いは、POPラベルの貼付部は、容器などに装着された熱収縮性の筒状フィルム(この種の筒状フィルムは、熱収縮性筒状ラベル、筒状シュリンク、シュリンクラベルなどとも言われる)に貼付される場合もある。
容器などに装着された筒状フィルムにPOPラベルが貼付された包装体は、例えば、特許文献1に開示されている。
一つの方法は、容器に筒状フィルムを熱収縮装着した後、POPラベルの非貼付部が突出するようにして、前記装着後の筒状フィルムの表面にPOPラベルの貼付部を貼り付ける方法である。
もう一つの方法は、筒状フィルムが連続的に繋がった筒状フィルム長尺体の長手方向に所定間隔を開けてPOPラベルの貼付部を貼り付けていき、該筒状フィルム長尺体から1個のラベル付き筒状フィルムを切り出し、該ラベル付き筒状フィルムを容器に熱収縮装着することにより、POPラベルの非貼付部を筒状フィルムから突出させる方法である。この後者の方法は、筒状フィルム長尺体に予めPOPラベルを貼付しておく、所謂プレラベル方式である。
従来、(POPラベルではないが)全面が貼付可能なタックラベルを筒状フィルム長尺体に予め貼付しておくプレラベル方式が、特許文献2に開示されている。
筒状フィルム長尺体は、熱収縮性の筒状フィルムが連続的に繋がった長尺物であり、該筒状フィルム長尺体は、熱収縮性フィルムを筒状に形成することにより得られる。ラベル供給長尺体は、複数のPOPラベルが長尺状の離型紙の長手方向に並んで貼付された長尺物である。
ラベラーは、筒状フィルム長尺体を長手方向一方側に送る搬送手段と、ラベル供給長尺体からラベルを分離するためのピールプレートであって前記筒状フィルム長尺体の表面の近傍に先端部が配置されたピールプレートと、該ピールプレートにラベル供給長尺体を送り且つピールプレートの先端部で反転させた離型紙を回収する搬送回収手段と、を有する。
前記ラベラーを用いて、前記筒状フィルム長尺体をその長手方向一方側へと送りつつ、前記ラベル供給長尺体を前記ピールプレートに送り、前記ピールプレートの先端部において前記ラベル供給長尺体の離型紙を反転させて前記離型紙からラベルを剥離し、剥離したラベルを筒状フィルム長尺体の表面に貼り付けて移し変えることにより、前記筒状フィルム長尺体の長手方向に所定間隔を開けてPOPラベルを連続的に貼付することができる。
上述のように、ラベル付きフィルム長尺体を製造するに際しては、フィルム長尺体を送りつつ、ラベル供給長尺体をピールプレートに送り、ピールプレートの先端部でラベルを離型紙から剥離し、該ラベルを順次送られてくるフィルム長尺体の表面に貼付して移し変える。
図12に示すように、ラベル供給長尺体60のラベル30が、ラベル30の貼付部310をラベル供給長尺体60の送り方向下流側に位置させ、且つラベル30の非貼付部320を前記ラベル供給長尺体60の送り方向上流側に位置させて貼付されている場合には、ラベル供給長尺体60から剥離したラベル30をフィルム長尺体20の表面に貼付できないことがある。
このピールプレート520の先端部520aは、フィルム長尺体20に接触しないように、フィルム長尺体20の表面の近傍に配置されている。このため、ピールプレート520の先端部520aとフィルム長尺体20の表面の間には、僅かな隙間を有する。
上記のように、ラベル30の貼付部310をラベル供給長尺体60の送り方向下流側に位置させてラベル30が貼付されたラベル供給長尺体60を用いた場合には、ピールプレート520にて剥離し始めるラベル30の先端部が、ラベル30の貼付部310に対応している。このため、前記隙間において、ラベル30の貼付部310の端部が、フィルム長尺体20の表面に接触していない状態であるにも拘わらず、ラベル30の貼付部310が離型紙610から完全に離れることがある(図12参照)。
このようにラベル30の貼付部310が、フィルム長尺体20及び離型紙610の何れにも接触していないと、該ラベル30が、ラベルの反発力や外部の影響(例えば風など)によって飛散又は位置ズレするため、フィルム長尺体20の表面の所定位置にラベル30を貼付することができないのである。
前記フィルム長尺体は、ラベルが貼付される前に、筒状に形成されていてもよく(ラベルが貼付される前から筒状に形成されているフィルムを、特に、筒状フィルム長尺体という)、ラベルを貼付した後に、筒状に形成してもよい。
かかるラベル供給長尺体を用いた場合には、ピールプレートの先端部において剥離したラベルの先端部が、ラベルの非貼付部に対応している。
ピールプレートの先端部において離型紙からラベルの非貼付部(先端部)が離れても、ラベル供給長尺体の送り方向上流側に位置するラベルの貼付部(後端部)が離型紙に貼り付いている。従って、ラベルの貼付部が離型紙に貼り付いている状態で、ラベルの非貼付部の端部がフィルム長尺体の表面に接触する。更に、ラベルがフィルム長尺体側へ送られることによって、ラベルの非貼付部がフィルム長尺体の表面に追従しながら、ラベルの貼付部が離型紙から完全に離れるので、該ラベルは、飛散等することなく、フィルム長尺体の表面へと移り変わる。
このように、本発明のラベル付きフィルムの長尺体の製造方法によれば、ラベル供給長尺体から剥離したラベルを飛散させることなく、該ラベルをフィルム長尺体の所定位置に確実に貼り付けることができる。
従って、本発明の製造方法によれば、フィルム長尺体の長手方向に所定間隔を開けてPOPラベルが貼付されたラベル付きフィルム長尺体を確実に製造することができる。
<ラベル付きフィルム長尺体の第1の実施形態>
本実施形態では、熱収縮性のフィルムを筒状に形成した筒状フィルム長尺体(熱収縮性の筒状フィルムが連続的に繋がったフィルム長尺体)に、ラベルが貼付されたラベル付き筒状フィルム長尺体及びその製造方法の好ましい実施形態を説明する。
図1〜図3において、本発明のラベル付き筒状フィルム長尺体1は、周方向に主として熱収縮しうる筒状フィルムが連続的に繋がった筒状フィルム長尺体2と、該筒状フィルム長尺体2の長手方向Xに所定間隔を開けて貼付されたラベル3と、を有する。
該筒状フィルム長尺体2は、その長手方向X一方側が筒状フィルムの上端側となるように、複数の筒状フィルムが連続的に繋がった長尺物である。
該ラベル3は、前記筒状フィルム長尺体2の表面に貼付可能な貼付部31と、筒状フィルム長尺体2の表面に貼付不能な非貼付部32と、を有する。各ラベル3は、その非貼付部32を筒状フィルム長尺体2の長手方向X一方側に位置させ、且つその貼付部31を筒状フィルム長尺体2の長手方向X他方側に位置させて、貼付部31を介して筒状フィルム長尺体2の表面にそれぞれ貼付されている。
なお、切断予定線Zは、筒状フィルム長尺体2に実際に印刷されているわけではなく、切断される箇所を示す仮想線である。1つの実機においては、通常、機械的に切断部位を読みとるための小さな目印が筒状フィルム長尺体2の長手方向Xに所定間隔を開けて印字されており、この目印の位置において筒状フィルム長尺体2を幅方向Yに切断する。また、他の実機においては、バーコードなどのPOS表示や、任意の絵柄などのデザイン表示などを目印として、所定位置にて筒状フィルム長尺体2を切断する場合もある。
かかる位置にラベル3を貼付することにより、切断予定線Zに沿って筒状フィルム長尺体2を切断した際に、ラベル3が切断されることを防止できる。
筒状フィルム長尺体2を切断予定線Zで切断することによって得られるラベル付き筒状フィルム10は、ラベル3の非貼付部32が筒状フィルムの上方側に位置し、該ラベル3の上端縁3aが筒状フィルムの上端縁10aの近傍に位置している。
ラベル付き筒状フィルム10を容器9に外嵌する際、容器9の胴部91と肩部92の境界部93に、ラベル3の貼付部31と非貼付部32の境界部33が略一致するように、ラベル付き筒状フィルム10を容器9に外嵌すれば、容器9の肩部92に沿って大きく収縮する筒状フィルムの上方領域がラベル3の非貼付部32と離れるので、ラベル3の非貼付部32を立ち上がらせて容器9から突出させることができる。
なお、容器9の肩部92とは、上方に向かうに従って縮径する縮径部分であり、容器9の胴部91と肩部92の境界部93とは、胴部91の上方において縮径し始める部分である。
以下、各構成要素毎に分説しつつ、ラベル付き筒状フィルム長尺体1を説明する。
なお、本発明において、長尺とは、一方の長さが他方の長さに比して十分に長いことをいい、例えば、一方の長さが他方の長さに対して10倍以上長いものが含まれる。
熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、通常、20〜100μm程度である。
但し、熱収縮率(%)=[{(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)−(第1方向(又は第2方向)の浸漬後の長さ)}/(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)]×100。
意匠印刷21は、一纏まりのデザイン毎に、筒状フィルム長尺体2の長手方向Xに向きを揃えて印刷されている。なお、各図において、意匠印刷21で表される表示を便宜上「デザイン」という文字で表している。意匠印刷21のデザインは、各図に示すように、筒状フィルムの上端縁10aを上方に位置させたときに、良好に視認できるような向きで印刷されている。
該ラベル3の非貼付部32は、筒状フィルムを容器9に熱収縮装着した際に、筒状フィルムから離れて突出する突出部である。
一般的には、ラベル3の縦方向(ラベルの縦方向とは、筒状フィルム長尺体2に貼付されたときに、筒状フィルム長尺体2の長手方向Xとなる方向をいう。以下同様)の長さDは、10mm〜50mmが好ましく、更に、20mm〜40mmがより好ましい。ラベル3の縦方向の長さDが余りに短いと、ラベル供給長尺体から筒状フィルム長尺体2への移し変えを良好に行えない場合があり、同長さDが余りに長いと、ラベル3が屈曲するなどの不都合を生じる虞があるからである。
ラベル3の横方向(前記縦方向とラベル3面内で直交する方向)の長さEは、10mm〜30mmが好ましく、更に、10mm〜15mmがより好ましい。
また、ラベル3の貼付部31の縦方向の長さFは、6mm〜34mmが好ましく、更に、14mm〜26mmがより好ましい。貼付部31の縦方向の長さFが余りに短いと、ラベル3が不用意に剥がれる虞があり、同長さFが余りに長いと、相対的に非貼付部32の長さが短くなり過ぎるからである。一方、ラベル3の非貼付部32の縦方向の長さGは、3mm〜17mmが好ましく、更に、7mm〜13mmがより好ましい。非貼付部32の縦方向の長さGが余りに短いと、ラベル3の突出長が短くなり、同長さGが余りに長いと、相対的に貼付部31の長さが短くなり過ぎるからである。
上記隠蔽層43が設けられた範囲は、粘着層42が露出しておらず、従って、この範囲がラベル3の非貼付部32となる。一方、隠蔽層43が設けられていない範囲は、粘着層42が露出しており、従って、この範囲がラベル3の貼付部31となる。
なお、筒状フィルムの熱収縮温度とは、筒状フィルムが容器の外面に沿って密着する程度まで熱収縮させ得る温度を言う。該熱収縮温度は、通常、筒状フィルムの外面温度が、60℃〜120℃、好ましくは80℃〜100℃となる温度を含む。
ラベル3の基材41の厚みは、特に限定されないが、例えば、30〜200μm程度である。
粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、ウレタン系などの公知の感圧型粘着剤などを用いることができる。
なお、隠蔽層43の面内に、小さな孔が形成されていてもよい。該孔の部分は、隠蔽層がない(非接着処理が施されていない)ので、粘着層42が部分的に露出している。このように小さな孔を形成することにより、ラベル3の非貼付部32を僅かに離型紙に貼付させることができ、ラベル供給長尺体から不用意にラベル3の非貼付部32が捲れることを防止できる。
好ましくは、各ラベル3は、該ラベル3の上端縁3aから筒状フィルム長尺体2の切断予定線Zまでの距離Aが下記関係式を満足するような近傍位置に貼付されている。
式:0<A<B(1−cosα)。
ただし、式中、「A」は、ラベル3の上端縁3aから筒状フィルム長尺体2の切断予定線Z(切断予定線Zは、収縮前の筒状フィルムの上端縁10aに対応する)までの距離を表す(図1参照)。式中、「B」は、ラベル3の境界部33から筒状フィルム長尺体2の切断予定線Z(切断予定線Zは、収縮前の筒状フィルムの上端縁10aに対応する)までの距離を表す(図1参照)。「α」は、外嵌時の筒状フィルム81の内面と、熱収縮後の筒状フィルム82の外面と、の成す角を表す(図8(b)参照)。
上記「α」の外嵌時の筒状フィルム81とは、筒状フィルム長尺体2の切断予定線Zで切断することにより得られるラベル付き筒状フィルム10を、ラベル3の境界部33が容器9の胴部91と肩部92の境界部93に略一致するように、容器9に外嵌したときの筒状フィルムをいう(図8(a)参照)。この外嵌時の筒状フィルム81の内面は、容器9の胴部91の接線に対して略平行となっている。
上記「α」の熱収縮後の筒状フィルム82とは、容器9に外嵌したラベル付き筒状フィルム10を加熱して熱収縮させることにより、容器9の肩部92に沿って密着したときの筒状フィルムをいう(図8(b)参照)。この熱収縮後の筒状フィルムの外面は、容器9の肩部92の傾斜に対して略平行となっているため、上記「α」は、容器9の肩部92の傾斜角と略一致する。
さらに、得られたラベル付き筒状フィルム10を容器9に熱収縮装着すれば、図5に示すように、ラベル3の上端縁3aを筒状フィルムの上端縁10aよりも上方に突出させることができる。
次に、上記ラベル付き筒状フィルム長尺体1の製造方法について説明する。
なお、以下の製造方法の説明において、ラベル付き筒状フィルム長尺体1、筒状フィルム長尺体2及びラベル3の構成、ラベル3の貼付位置などは、上記ラベル付き筒状フィルム長尺体1の第1の実施形態と同様である。
他方、複数のラベル3が長尺状の離型紙61の長手方向に並んで貼付されたラベル供給長尺体6を準備する(図9参照)。該ラベル供給長尺体6は、通常、ラベル3の貼付面を外側にしてロール状に巻かれた形態で保管・運搬に供される。
このラベル供給長尺体6のラベル3は、上記基材41を有し、基材41の一方領域が貼付部31とされ、基材41の他方領域が非貼付部32とされている。
各ラベル3は、その貼付部31を離型紙61の長手方向一方側に位置させ、且つ非貼付部32を離型紙61の長手方向他方側に位置させて、前記離型紙61に貼付されている。
ラベラーは、図9に示すように、筒状フィルム長尺体2を送る搬送ローラ51と、ラベル供給長尺体6からラベル3と離型紙61を分離するためのピールプレート52と、ラベル供給長尺体6をピールプレート52に送り且つ離型紙61を回収する搬送回収ローラ(図示せず)と、貼付したラベル3の上面を押さえる押圧ローラ53と、を有する。ピールプレート52は、側面視鋭角三角形状に形成された板状体である。ピールプレート52は、その先端部52a(鋭角部)が筒状フィルム長尺体2の表面の近傍に位置するように配置されている。ピールプレート52の先端部52aと筒状フィルム長尺体2の表面の間の距離は、特に限定されないが、前記距離が余りに短い場合には、ピールプレート52の先端部52aが筒状フィルム長尺体2の表面に当たって該表面が傷付く虞があり、一方、前記距離が余りに長い場合には、ピールプレート52で剥離したラベル3を筒状フィルム長尺体2の表面に移し替えることができないことがある(ラベル3の大きさによって異なる)。かかる点を考慮すると、ピールプレート52の先端部52aと筒状フィルム長尺体2の表面の間の距離の下限は、2mm以上が好ましく、更に、3mm以上がより好ましく、4mm以上が最も好ましい。また、前記距離の上限は、用いるラベル3の大きさによって異なるものの、例えば、ラベル3の縦方向の長さDが、10mm〜50mmのラベル3を用いる場合には、7mm以下が好ましく、更に、6mm以下がより好ましい。
筒状フィルム長尺体2の送りに同期して、上記ラベラーの搬送回収ローラによって、離型紙61の長手方向一方側を先頭にして、ラベル供給長尺体6がピールプレート52の上面へ送られる。従って、ラベル供給長尺体6は、各ラベル3の貼付部31が前記ラベル供給長尺体6の送り方向上流側に位置し、且つラベル3の非貼付部32が前記ラベル供給長尺体6の送り方向下流側に位置して、ピールプレート52の上面へ送られる。図中、矢印Mは、ラベル供給長尺体6の送り方向を示す。ラベル供給長尺6の送り方向Mと、筒状フィルム長尺体2の送り方向Lとは、フィルム長尺体2の表面に対して垂直な方向から見た場合に、同じ方向である。
なお、ラベル供給長尺体6の送りは、筒状フィルム長尺体2の送り方法及び送り速度と同じではなく、ラベル1枚分の長さをコマ送りする、間欠送りで実施される。
ピールプレート52の先端部52aで離型紙61が反転回収されることにより、ラベル3の先端部(非貼付部32)が離型紙61から離れる。更に、離型紙61が回収されることにより、ラベル3が送り出され、ラベル3の非貼付部32の端部が、筒状フィルム長尺体2の表面に接触し始める。ラベル3の非貼付部32の端部が筒状フィルム長尺体2の表面に接触し始めた際、ラベル3の後端部(貼付部31)は、離型紙61に貼り付いている。このため、該ラベル3は、筒状フィルム長尺体2と離型紙61にそれぞれ接しているので、例えば風などの影響でラベル3が飛散等する虞はない。
そして、離型紙61の回収及び筒状フィルム長尺体2の移動によって、上記ラベル3は、非貼付部32が筒状フィルム長尺体2の表面に追従しながら、貼付部31が離型紙61から完全に離れ、筒状フィルム長尺体2の表面に移り、ラベル3の貼付部31が筒状フィルム長尺体2の表面に貼り付いていく。その後、ラベル3は、押圧ローラ53で押さえられる。
各ラベル3が、筒状フィルム長尺体2の表面に貼付されていくことにより、上記で説明したように、筒状フィルム長尺体2の長手方向Xに所定間隔を開けてラベル3が貼付されたラベル付き筒状フィルム長尺体1を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、ラベル3を筒状フィルム長尺体2の所定位置に確実に貼り付けることができるので、上記で説明したように、各ラベル3の上端縁3aが筒状フィルム長尺体2の切断予定線Zの近傍(好ましくは、上記関係式を満足する位置)に貼付することができる。
上記第1の実施形態では、筒状フィルム長尺体2のセンターシール部22を避けてラベル3を貼り付けているが、センターシール部22に重なるようにラベル3を貼り付けてもよい。
この場合、図10に示すように、筒状フィルム長尺体2のセンターシール部22のうち、切断予定線Zよりも少し下方位置に、センターシール部22を分断する切り目7を形成してもよい。該切り目7が形成された筒状フィルム長尺体2は、上記第1の実施形態の製造方法と同様にして、搬送ローラ51で送られ、該筒状フィルム長尺体2にラベル3が貼付される。好ましくは、ラベル3の貼付部31が前記筒状フィルム長尺体2の切り目7を覆うように位置合わせして、ラベル3を筒状フィルム長尺体2のセンターシール部22に貼付する。
なお、図10に示す筒状フィルム長尺体2において、センターシール部22の両側又は片側に沿って長手方向に延びる、ミシン目線(図示せず)が形成されていてもよい。このミシン目線は、上記切り目7の両端部の近傍に形成されていることが好ましい。
このようにして得られたラベル付き筒状フィルム長尺体1は、図10に示すように、切断予定線Zの近傍にラベル3の上端縁3aが位置し、且つセンターシール部22に形成された切り目7にラベル3の貼付部31が貼付されている。本発明の製造方法によれば、ラベル3を所定位置に確実に貼付できるので、筒状フィルム長尺体2のセンターシール部22に形成された切り目7を覆うように位置合わせして、各ラベル3を貼付していくことができる。
装着後のラベル付き筒状フィルム10を容器9から除去する場合、ラベル3の非貼付部32を摘んで外下方に引き出すことにより、切り目7の両端部からフィルムが裂け始め、センターシール部22を切り取ることができる(図11の二点差線で表す)。センターシール部22は、重ねられた2枚のフィルムが接着された部分なので、切り取り途中で千切れず、切り目7から筒状フィルムの下縁までの範囲のセンターシール部22を容易に切り取ることができる。このようにセンターシール部22の大部分が切り取られた筒状フィルムは、容器9から容易に取り外すことができる。
上記第1及び第2の実施形態では、フィルム長尺体は、ラベルを貼付する前から筒状に形成されているが、本発明の製造方法は、筒状フィルム長尺体にラベルを貼付する場合に限られず、(筒状に形成する前の)フィルム長尺体に、上記実施形態と同様にしてラベルを貼付した後、該ラベル付きフィルム長尺体を筒状に形成してもよい。
Claims (2)
- 熱収縮性のフィルムが連続的に繋がったフィルム長尺体と、複数のラベルが長尺状の離型紙の長手方向に並んで貼付されたラベル供給長尺体と、を有し、
前記フィルム長尺体の表面の近傍にピールプレートの先端部を配置し、前記フィルム長尺体をその長手方向一方側へと送りつつ、前記ラベル供給長尺体を前記ピールプレートに送り、前記ピールプレートの先端部において前記ラベル供給長尺体の離型紙を反転させて前記離型紙からラベルを剥離し、剥離したラベルを前記フィルム長尺体の表面に移し変えることにより、前記フィルム長尺体の長手方向に所定間隔を開けてラベルを連続的に貼付していくラベル付きフィルム長尺体の製造方法であって、
前記各ラベルは、前記フィルム長尺体の表面に貼付可能な貼付部とフィルム長尺体の表面に貼付不能な非貼付部とを有し、
前記各ラベルは、前記貼付部を前記ラベル供給長尺体の送り方向上流側に位置させ、且つ前記非貼付部を前記ラベル供給長尺体の送り方向下流側に位置させて、前記離型紙に貼付されていることを特徴とするラベル付きフィルム長尺体の製造方法。 - 前記フィルム長尺体が、前記ラベルが貼付される前に、筒状に形成されている請求項1に記載のラベル付きフィルム長尺体の製造方法。
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