JP2009119076A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】球皿に設置した複数の操作部の着脱を容易にする。
【解決手段】演出操作部60および球貸し操作部70は、前枠、球受け部およびカバー部材に着脱可能に保持されるベース部材52に設置される。演出操作部60は、ベース部材52の第1開口部56を介して下方に突出する演出操作本体62の下部外周に突設された突片63bを、固定具66の係止片66bで係止することで、演出操作本体62がベース部材52に保持される。球貸し操作部70では、ベース部材52の第2開口部58に設けた保持爪59によって球貸し操作本体72が保持される。
【選択図】図8

Description

この発明は、複数の操作部を設置した球皿を備えた遊技機に関するものである。
パチンコ機には、上球皿の上面にチャンスボタン等と呼ばれる演出用の操作ボタンが設置され、図柄表示装置に表示されている遊技演出に合わせて演出操作ボタンを遊技者に操作させることで、遊技者を遊技演出に引き込んで興趣の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。また、上球皿の上部には、パチンコ機に併設された球貸しユニットを操作する球貸し用の操作ボタンが設置されることもある。これらの操作ボタンは、遊技者に押圧される操作部分を支持部材で出没可能に保持したユニット単位で取り扱われる。そして、演出用の操作ボタンおよび球貸し用の操作ボタンを一緒に設置する場合であっても、上皿に対して直接に、かつ別々に取り付けられている。すなわち、特許文献1に開示の如く、操作ボタンユニットは、上皿の上面部に設けた開口部に上方からユニットを挿入し、上皿の上面部から下方に突き出たユニットの下部を、上皿の後側から皿内に挿入した保持部材で挟持すると共に、保持部材を上皿に対して水平方向からビスで固定することで取り付けられる。
特開2007−68865号公報
ところで、操作ボタンユニットは、遊技者によって押圧される部分であるから破損することがあり、操作ボタンユニットを交換する必要が生じることがある。特に、演出用の操作ボタンユニットは、遊技中に操作される頻度が高いので、破損し易い。しかしながら、前述した操作ボタンユニットは、上皿を前枠から取り外して、更に上皿にビス固定されている保持部材を取り外さなければ交換することができず、非常に手間がかかる難点がある。また、操作ボタンユニットは、上皿に直接取り付けられているので、上皿の三次元的な立体形状により保持部材の固定向きや固定方法が制限されると共に、上皿の外形形状に邪魔されて保持部材の着脱が行ない難い。更に、演出用の操作ボタンユニットおよび球貸し用の操作ボタンユニットの両方を交換する場合には、両操作ボタンユニットが上皿に別々に取り付けられているから、一層手間がかかる。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、球皿に設置した複数の操作部を、容易に着脱し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の遊技機は、
前枠(20)の前面に設けられ、遊技球を貯留する球受け部(32)と、前記前枠(20)の前面に着脱可能に取り付けられ、前記球受け部(32)の前面を覆うカバー部材(40)とを有する球皿(30)を備え、前記球皿(30)の上面に演出操作部(60)および球貸し操作部(70)を設けた遊技機において、
前記演出操作部(60)および前記球貸し操作部(70)は、前記前枠(20)、球受け部(32)およびカバー部材(40)に着脱可能に保持されて前記球皿(30)における上面の一部をなすベース部材(52)に設置され、
前記演出操作部(60)は、
前記ベース部材(52)に開設された第1開口部(56)に上方から挿入して該第1開口部(56)の開口縁に保持され、該ベース部材(52)の上方に臨む操作体(64)を有する演出操作本体(62)と、
前記第1開口部(56)を介して前記ベース部材(52)の下方に突出する前記演出操作本体(62)の下部外周に突設された突片(63b)と、
前記ベース部材(52)の下方に突出した前記演出操作本体(62)の下部外周に回転可能に配設され、内周面に前記突片(63b)に整合する係止片(66b)が設けられると共に前記第1開口部(56)より大寸に設定された固定具(66)とを備え、
前記固定具(66)を前記演出操作本体(62)の下部を中心として回転変位することで、前記係止片(66b)を前記突片(63b)に係合して、該演出操作本体(62)の上方への移動を規制する一方、該係止片(66b)を前記突片(63b)からずらして該演出操作本体(62)のベース部材(52)からの分離を許容するよう構成し、
前記球貸し操作部(70)は、
前記ベース部材(52)に開設された第2開口部(58)に下方から挿入して該第2開口部(58)の開口縁に設けた保持爪(59)に保持され、該ベース部材(52)の上方に臨む操作体(73)を有する球貸し操作本体(72)と、
前記第2開口部(58)を介して下方に臨む前記球貸し操作本体(72)の下部において前記ベース部材(52)にネジ止めされ、基板(76)を収容する基板ケース(74)とを備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、演出操作部および球貸し操作部が、前枠、球受け部およびカバー部材に着脱可能なベース部材に別々に設置されており、個々の操作部に合わせて最適な取付構造とされる。すなわち、交換頻度の高い演出操作部は、ネジ等の工具を使用しなくては着脱できない締結具を用いず、第1開口部に挿通した演出操作本体を固定具で係合保持する構成であるから、ベース部材に対して簡単に着脱することができる。また演出操作部および球貸し操作部は、球受け部やカバー部材から分離可能なベース部材に設置される構成であるので、球受け部やカバー部材に邪魔されず、該演出操作部および球貸し操作部をベース部材に対して着脱することができる。
請求項2に係る発明では、前記ベース部材(52)が、前記第1開口部(56)の開口縁部下面に、下方へ突設された突起部(57)を備え、
前記固定具(66)には、前記突起部(57)を収容し、前記突片(63b)および前記係止片(66b)が係合する係合位置と該突片(63b)から係止片(66b)がずれた分離位置との間での該固定具(66)の回転変位を許容する溝部(67)が設けられ、
前記溝部(67)には、前記固定具(66)の係合位置で前記突起部(57)に当接して該固定具(66)の回転変位を制約する規制部(67a)が設けられ、
前記カバー部材(40)には、前記固定具(66)を下方から支持する支持部(46)が設けられることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、固定具は、係止片と突片とが係合した係合位置で規制部により回転変位が制約されると共に、カバー部材の支持部により下方から支持されるから、演出操作本体から脱落し難くなる。
請求項3に係る発明では、前記ベース部材(52)は、
該ベース部材(52)における前記前枠(20)に臨む後縁部(52a)に形成した突部(53)を、該前枠(20)に設けた孔部(24)に挿入すると共に、該ベース部材(52)における前記球受け部(32)に臨む縁部(52b)を該球受け部(32)の上縁(35)に載置し、
該ベース部材(52)の前縁部(52c)を、前記カバー部材(40)の上縁に形成されて該前枠(20)へ向けて屈曲する押え部(42)と該カバー部材(40)における前枠(20)に臨む後面に設けられた載置部(43)との間で保持した状態で、前枠(20)、球受け部(32)およびカバー部材(40)に囲まれる領域に組み付けられるよう構成したことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、前枠、球受け部およびカバー部材によってベース部材が球皿の上面に保持される。また、ベース部材は、突部を前枠の孔部に挿入すると共に球受け部の上縁に該球受け部に臨む縁部を載置したもとで、カバー部材の押え部と載置部との間に前縁部を保持する構成であるから、前枠に組み付けたカバー部材を取り外すだけで、ベース部材をカバー部材、球受け部および前枠と分離することができる。このように、ベース部材を簡単に着脱することができるので、ベース部材に設置した複数の操作部の交換を容易に行なうことができる。また、ベース部材は、球皿の一部であるから、球皿全体を取り扱うのと比較して取り扱い容易であり、ベース部材に対して操作部を着脱するのが簡単になる。
本発明に係る遊技機によれば、ベース部材を前枠、球受け部およびカバー部材から取り外すことで、演出操作部および球貸し操作部を容易に着脱し得る。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお実施例では、遊技球としてのパチンコ球を使用して遊技を行なうパチンコ機について説明する。また、以下の説明において前・後および左・右とは、特に断りのない限り、遊技機を正面側(遊技者側)から見た場合において指称するものとする。
図1に示すように、実施例に係るパチンコ機10は、矩形枠状に形成され、図示しない遊技店の設置枠台に固定された外枠12と、この外枠12の開口前面側に開閉および着脱可能に組み付けられた中枠14と、この中枠14に保持された遊技盤16とを備えている。また、中枠14の前面側には、該中枠14に保持した遊技盤16を透視保護するガラス窓20aを備えた前枠20が開閉可能に組み付けられると共に、前枠20の下方にパチンコ球を貯留する下球皿18が開閉可能に組み付けられる。そして、前枠20の下部には、パチンコ球を貯留する上球皿(球皿)30が組み付けられており、前枠20の開閉に合わせて上球皿30も一体的に開閉するよう構成される。
図2または図3に示すように、前記上球皿30は、前枠20の前面に設けられて、パチンコ球を貯留する球受け部32と、前枠20の前面に着脱可能に取り付けられ、球受け部32の前面を覆うカバー部材40とを備えている。また上球皿30の上面には、遊技盤16に設けられる図柄表示装置や可動体等の演出手段(何れも図示せず)による演出に合わせて操作されるチャンスボタン等と呼ばれる演出操作部60およびパチンコ機10に併設された球貸しユニット(図示せず)を操作する球貸し操作部70が設けられている。ここで、演出操作部60および球貸し操作部70は、前枠20、球受け部32およびカバー部材40に着脱可能に保持されて上球皿30における上面の一部をなすベース部材52に設置され、このベース部材52を介して共通ユニット50として取扱い可能となっている(図3参照)。
前記球受け部32は、該球受け部32の左側に前枠20の前面から前側に膨出するよう形成され、パチンコ球を貯留する皿状部34と、該球受け部32の右側に形成されて、皿状部34から球発射装置(図示せず)または下球皿18にパチンコ球を案内する案内部36とを備えている(図3または図4参照)。皿状部34は、上方に開口した有底部位であって、パチンコ機10の背面に設置された球払出し装置(図示せず)から払出されたパチンコ球を導入する導入口34aが、左後面に前枠20を前後方向に貫通して形成されている。また皿状部34は、右側に位置する案内部36に接続する右側部位に向かうにつれて、前枠20の前面からの張り出し寸法が小さくなるように形成されている。更に皿状部34は、上縁に設けられて、外側へ向けて水平に延出するフランジ35と、左外側面に前後方向に延在して設けられて、上下に離間して対向配置された一対の規制片34b,34bとを備えている。案内部36は、皿状部34に連通すると共にパチンコ球一個ずつの通過を許容する通路が内側に画成され、前枠20の前面からの張り出し寸法が皿状部34と比較して小さくなっている。案内部36の前面には、カバー部材40の前面に設けた球抜きボタン41の操作により案内部36の通路を下球皿18に連通するように切換える球抜き機構38が配設されている。なお、球受け部32は、前枠20の後側から螺挿したネジにより前枠20に対して固定されている。
前記カバー部材40は、上部が開放された略半椀状の部材であって、後縁部を前枠20の前面に突き合わせて、球受け部32の皿状部34、案内部36および案内部36の前面に設けた球抜き機構38の前側を覆って前枠20の前面に組み付けられる(図3参照)。カバー部材40は、該カバー部材40の上縁に形成され、前枠20の前面へ向けて水平に屈曲する押え部42と、該カバー部材40における前枠20の前面に臨む面(以下、後面という)40aに設けられた複数の載置部43とを備えている(図5参照)。各載置部43は、カバー部材40の後面から突出する板状に形成される。また各載置部43は、カバー部材40の後面40aにおいて、載置部43の上面と押え部42の下面との間に、ベース部材52の前端部(後述する段部)52cの板厚と同一または僅かに大きい隙間を画成するように配置されている。カバー部材40は、後面40aにおける球受け部32の皿状部34に対向する左側部位に突設した板状の設置部44を複数備え、各設置部44は、該設置部44の上面と押え部42の下面との間に、球受け部32のフランジ35の板厚と同一または僅かに大きい隙間を画成するように配置されている。すなわち、各設置部44は、カバー部材40を前枠20に取り付けた際に、各設置部44で球受け部32のフランジ35を下方から支持するようになっている。
前記カバー部材40には、後面40aにおける球受け部32の皿状部34に対向する左側部位に板状の案内片45が設けられ(図5参照)、カバー部材40を前枠20に取り付けた際に、案内片45が皿状部34における一対の規制片34b,34bの間に位置するよう構成される。すなわち、カバー部材40は、前枠20に取り付ける際に、案内片45が一対の規制片34b,34bにより上下方向の移動が規制されて、前枠20に対する適切な取付位置に案内される。カバー部材40の内底面には、ベース部材52に設置した演出操作部60の下方に臨む位置に複数の支持部46が立設され、これら支持部46により演出操作部60の演出操作本体62の下部を保持する固定具66を下方から支持するようになっている。
前記カバー部材40の後面には、円柱状のボス部47が前枠20の前面へ向けて複数突設され、各ボス部47は、後端面にネジ孔47aを備えている(図5参照)。一方、前枠20の前面には、カバー部材40の各ボス部47に対応する位置にボス受部22が設けられている(図3参照)。各ボス受部22は、前枠20の後面において開口すると共に前端が閉塞した円筒状に形成され、前端面に通孔22aを備えている。そして、カバー部材40は、各ボス部47の後端を対応のボス受部22の前端に突き合わせて、通孔22aを介して前枠20の後側からネジ孔47aに螺挿したネジ(図示せず)によって、前枠20の前面に固定される。ここで、前枠20の前面において、球受け部32を挟んで左右の両側に夫々配置されたボス受部(他のボス受部と区別する場合は、メインボス受部22Aという)は、前端(ボス部に臨む先端)に対応のボス部47の後端と嵌合する凹部22bが設けられている(図3参照)。凹部22bは、円形のボス部47の後端に合わせて円形に凹設され、ボス部47の後端と同一または僅かに大きな直径とされる。メインボス受部22Aでは、凹部22bの中央に通孔22aが開設され、凹部22bにボス部47の後端を嵌合した際に、ネジ孔47aが通孔22aに整合するようになっている。なお、上球皿30は、上面の左右両側が吊り上がった弓状に形成され、メインボス受部22Aが上球皿30の上面に設置される演出操作部60および球貸し操作部70と略同一高さに配置されている。
前記ベース部材52は、前枠20の前面、球受け部32の皿状部34およびカバー部材40の上縁との間に画成される開口に合わせて形成された板状の部材であって、主に球受け部32の案内部36および球抜き機構38の上方を覆っている。図6に示すように、ベース部材52は、前枠20の前面に臨む後端部52aに設けた突部53と、カバー部材40の上端に臨む前端部52cに形成され、演出操作部60および球貸し操作部70が設置される本体部分と比較して階段状に低く設定した段部とを備えている。またベース部材52には、球受け部32の皿状部34に臨む縁部(以下、載置縁部と云う)52bの下面に、板状の設置片54が複数設けられている(図5参照)。各設置片54には、ベース部材52における載置縁部52bの下面との間に皿状部34のフランジ35の板厚分だけ隙間を形成し、載置縁部52bをフランジ35に載置した際に、各設置片54と載置縁部52bの下面との間にフランジ35を挟持するようになっている。ベース部材52には、演出操作部60の設置部分となる第1開口部56と、球貸し操作部70の設置部分となる第2開口部58とが左右方向に並べて開設されている(図8または図9参照)。なお、実施例では、第2開口部58の左側に第1開口部56が設けられている。
前記突部53は、ベース部材52の後縁部52aから突出する突出片53aと、この突出片53aの後端左側部に設けられ、左右方向に延在する係合片53bとからなる鉤状に形成されている(図7参照)。一方、前枠20の前面には、上下寸法が突部53の板厚より僅かに大きく、左右寸法が係合片53bを含めた突部53の左右寸法より僅かに大きく設定されて、突部53を挿通可能な孔部24が開設されている(図3参照)。そして、ベース部材52は、突部53を孔部24に挿通した状態でベース部材52を左側にスライド変位して、突部53の係合片53bを孔部24を画成する前枠20の開口縁部に引っ掛けることで、前枠20の前面に保持される。また、突部53により前枠20の前面に保持されたベース部材52は、右側にスライド変位して、係合片53bを含めた突部53全体を孔部24に整合させることで、突部53を孔部24から抜け出すことが可能となる。
前記ベース部材52は、突部53を前枠20の孔部24に挿入すると共に、載置縁部52bを球受け部32のフランジ35に載置したもとで、前縁部52cをカバー部材40の押え部42と載置部43との間に保持した状態で、前枠20、球受け部32およびカバー部材40に囲まれる開口に組み付けられる。この際、ベース部材52は、演出操作部60および球貸し操作部70が設置された本体部分がカバー部材40の押え部42と面一になると共に、載置縁部52bの下面と設置片54との間に皿状部34のフランジ35を挟持するようになっている。
次に、実施例の共通ユニット50、演出操作部60および球貸し操作部70について、具体的に説明する。共通ユニット50は、演出操作部60がベース部材52の第1開口部56に設置される一方、球貸し操作部70がベース部材52の第2開口部58に設置され、これらの操作部60,70が互いに独立してベース部材52に対し着脱可能に構成されている(図6〜図9参照)。なお、第1開口部56は、本体部分より一段下げて形成した受片(開口縁)56aを備えている。
前記演出操作部60は、第1開口部56の上方から挿入されて下部がベース部材52の下方に突出する演出操作本体62と、この演出操作本体62をベース部材52に対して着脱可能に保持する固定具66とを備えている(図8または図9参照)。演出操作本体62は、楕円筒状の筒状部63と、この筒状部63の内側に上下方向にスライド可能に保持され、ベース部材52の上方に臨むボタン状の操作体64とを備え、筒状部63の外周上縁には、演出操作本体62を第1開口部56に上方から挿入した際に該第1開口部56の受片56aに支持される鍔部63aが突出形成されている。また、筒状部63には、該筒状部63における第1開口部56を介してベース部材52の下方に突出する下部外周に一対の突片63b,63bが突設されている。一対の突片63b,63bは、筒状部63の外周方向に離間して配置され、実施例では楕円筒状の筒状部63において長軸に交差する部位に配置されている。更に、演出操作本体62は、筒状部63の内部に設置され、操作体64の上下動に応じて電気的に接続または非接続状態に移行する接点部(図示せず)と、下面に外部に臨んで設けられ、接点部からの電気信号を外部に取出す配線(図示せず)が接続されるソケット65とを有している(図7参照)。
前記固定具66は、上下に貫通した円筒形の筒部66aと、この筒部66aにおける上縁の内周面に設けられた一対の係止片66b,66bと、筒部66aの上部外周に形成された一対の延出部66c,66cとを備えている(図8または図9参照)。固定具66は、筒部66aの内径が演出操作本体62における両突片63b,63b間の水平距離より大きく設定され、筒部66aの内部に演出操作本体62の下部を挿通可能になっている。また固定具66は、両延出部66c,66cを含めた全体の外形寸法が第1開口部56より大きく設定され、第1開口部56を挿通不能とされる。一対の係止片66b,66bは、筒部66aの内周面から内側へ夫々突出して点対称の関係で筒部66aの内周面に離間配置され、両係止片66b,66b間の水平距離が演出操作本体62における両突片63b,63b間の水平距離より小さくなるように設定されている。そして固定具66は、筒部66aにおける両係止片66b,66bの間を介して演出操作本体62の両突部63b,63bが通過可能とする一方、両係止片66b,66bと両突部63b,63bとを上下の位置関係で整合することで、固定具66に対する演出操作本体62の下部の挿脱を規制するよう構成される。
すなわち、演出操作部60は、第1開口部56に上方から挿入した演出操作本体62の下部に対して、両係止片66b,66bの間の挿通部を両突片63b,63bに整合した位置(以下、分離位置という)で固定具66が外嵌される。また、固定具66の上面をベース部材52の下面に突出したリブ52dに当接した状態で、固定具66を演出操作本体62の下部を中心として回転変位して各係止片66bを対応の突片63bの上方に配置した係合位置で、各係止片66bで対応の突片63bの上方移動を阻むことで、演出操作本体62におけるベース部材52から分離する方向である上方への移動が規制される(図7参照)。そして、固定具66は、係合位置から分離位置へ回転変位すると、各係止片66bが対応の突片63bから外れて各突片63bと挿通部とが整合するので、演出操作本体62のベース部材52からの分離が許容される。
前記固定具66は、該固定具66の上面をベース部材52の下面に突出したリブ52dに当接した状態で、分離位置と係合位置との間の回転変位が案内されると共に、係合位置で回転変位が制約されるようになっている。具体的には、固定具66には、ベース部材52における第1開口部56の開口縁部下面に突設された一対の突起部57,57に対応して、円弧状の溝部67が開設され、固定具66の上面をベース部材52のリブ52dに当接した際に、各突起部57が対応の溝部67に収容されるようになっている(図7参照)。ここで、各溝部67は、固定具66の分離位置で溝部67の一端に突起部57が当接すると共に、固定具66の係合位置で溝部67の他端に突起部57が当接するよう構成される。また各溝部67は、他端から突起部57の外径分だけ離間した位置に配置して、該溝部67の一方の開口縁から他方の開口縁へ向けて突出した規制部67aが設けられている。すなわち、固定具66は、係合位置から分離位置へ向けて回転変位する際に、各規制部67aが固定具66の係合位置から分離位置への回転変位方向前側に位置する対応の突起部57に当接して、当該回転変位が制約される。そして、固定具66は、突起部57と規制部67aとの当接下に溝部67または規制部67aを弾性変形させることで、規制部67aが突起部57を乗り越えて係合位置または分離位置へ向けて回転変位するようになっている。
前記球貸し操作部70は、第2開口部58に着脱可能に設置され、ベース部材52の上面に臨むボタン状の2つの操作体73,73を有する球貸し操作本体72と、ベース部材52の下方に配置され、球貸し操作本体72の下側に臨むスイッチ基板(基板)76を収容する基板ケース74とを備えている(図8または図9参照)。球貸し操作本体72は、半透明の板状部分を基本として、貸し球用の操作体73と、カード取出し用の操作体73とが板状部分に夫々上下方向に変位可能に保持されている。具体的には、各操作体73は、板状部分に開設されたボタン開口に挿通して該板状部分の下方に突出した下部を、ボタン開口の下方に突設されて下端に開口内側に突出する爪を有する一対のフック(図示せず)で保持されている。なお、球貸し操作本体72における板状部分の外周縁には、両操作体73,73が臨む面と比較して階段状に低く形成した段差部分が設けられている。
前記ベース部材52は、第2開口部58における開口縁に下方へ突設された一対の保持爪59,59を備え、各保持爪59,59の下端には、第2開口部58の内側へ突出する爪が形成されている(図7参照)。そして、球貸し操作本体72は、ベース部材52の下方から第2開口部58に挿通して、段差部分を第2開口部58の開口縁に整合すると共に、一対の保持爪59,59で支持することで、ベース部材52に保持される。この際、ベース部材52の上面と球貸し操作本体72の上面とが面一になる。
前記スイッチ基板76は、球貸し操作本体72の2つの操作体73,73に対応して配置した2つの接点部76a,76aと、配線が接続されるソケット76bと、カードの残数を表示する7セグメントからなるカウンタ76cと、LED等の発光体76dとを上面に備えている(図8または図9参照)。そして、スイッチ基板76は、上方に開放する箱形の基板ケース74に収容される。基板ケース74は、左右の側部に突出した耳部74a,74aの通孔を介して、ベース部材52の下面に突設した取付ボス52eのネジ孔にネジを螺挿することで(図5参照)、ベース部材52の下面に組み付けられる。この際、球貸し操作本体72の半透明の板状部分を介して、点灯されたカウンタ76cの表示や発光体76dの光が視認可能となっている。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明する。パチンコ機10では、演出操作部60および球貸し操作部70がベース部材52を介して共通ユニット50として取り扱い可能であって、ベース部材52が前枠20の前面、球受け部32のフランジ35およびカバー部材40の載置部43によって、前後上下左右の変位が規制された状態で上球皿30の上面に確実に保持される。ここで、ベース部材52は、突部53を前枠20の孔部24に挿入すると共に球受け部32のフランジ35に載置縁部52bを載置したもとで、カバー部材40の押え部42と載置部43との間に前縁部52cを保持する構成である。すなわち、前枠20の前面に組み付けたカバー部材40を取り外すだけで、ベース部材52をカバー部材40、球受け部32および前枠20から簡単に分離することができる。このように、ベース部材52を簡単に着脱することができるので、ベース部材52に設置した演出操作部60および球貸し操作部70の交換を容易に行なうことができる。また、ベース部材52は、カバー部材40や球受け部32と分離可能であり、上球皿30の一部だけを構成する部材であるから、カバー部材40や球受け部32と比べて小さく、球皿30全体を取り扱うのと比較して取り扱い容易であり、ベース部材52に対して操作部60,70を着脱するのが簡単になる。
前記カバー部材40は、ボス部47を前枠20の前面に突出したメインボス受部22Aの凹部22bに嵌合してから前枠20にネジ止めする構成であって、ボス部47をメインボス受部22Aの凹部22bに嵌合することで、ボス部47が凹部22bに位置規制されて、カバー部材40を適切な位置に保持し得る。すなわち、カバー部材40は、前枠20に対してスライド変位させることができない。一方、ベース部材52は、突部53の係合片53bを前枠20に開設した孔部24の開口縁部に係止する構成であるから、ベース部材52を前枠20に取り付けるためには、突部53を孔部24に挿入してから左右方向へスライド変位する必要がある。すなわち、ベース部材52を前枠20に対して取り付けた後でないとカバー部材40を前枠20に取り付けることができず、ベース部材52およびカバー部材40の取付順序を規定することができる。また上球皿30は、球受け部32を左右に挟んで演出操作部60および球貸し操作部70と略同一高さで設けたメインボス受部22Aと対応のボス部47とをネジ止めして、カバー部材40を前枠20の前面に組み付ける構成である。これにより、上球皿30では、カバー部材40、前枠20の前面および球受け部32で保持したベース部材52に設置した演出操作部60および球貸し操作部70に加わる力を、メインボス受部22Aおよびボス部47に分散することができ、ベース部材52が確実に保持される。
前記共通ユニット50では、演出操作部60および球貸し操作部70が、ベース部材52に別々に設置されており、個々の操作部60,70に合わせて最適な取付構造とされる。すなわち、交換頻度の高い演出操作部60は、ネジ等の工具を使用しなくては着脱できない締結具を用いず、第1開口部56に挿通した演出操作本体62を固定具66で係合保持する構成であるから、ベース部材52に対して簡単に着脱することができる。これに対して、交換頻度の低い球貸し操作部70は、演出操作部60の基板と比較して大きいスイッチ基板76を確実に保持するために、スイッチ基板76を収容した基板ケース74をベース部材52にネジ止めしている。但し、基板ケース74をベース部材52から取り外せば、球貸し操作部70の球貸し操作本体72は、一対の保持爪59,59で係止されているだけなので簡単に着脱することができる。そして、演出操作部60および球貸し操作部70は、球受け部32やカバー部材40から分離可能なベース部材52に設置される構成であるので、球受け部32やカバー部材40に邪魔されず、演出操作部60および球貸し操作部70をベース部材52に対して着脱することができる。
前記演出操作部60では、固定具66が係合位置でベース部材52の突起部57と規制部67aとの当接下に回転変位が制約されると共に、固定具66がカバー部材40の支持部46により下方から支持されるから、演出操作本体62から脱落し難くなる。すなわち、演出操作本体62を固定具66で確実に保持することができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を分解して示す概略斜視図である。 実施例のパチンコ機の前枠および上球皿を示す斜視図である。 実施例のパチンコ機において、前枠と上球皿とを分解して示す斜視図である。 実施例の上球皿を後側から示す斜視図である。 実施例の共通ユニットを保持したカバー部材を示す背面図である。 実施例の共通ユニットを示す斜視図である。 実施例の共通ユニットを示す下面図である。 実施例の共通ユニットを分解して前側から示す斜視図である。 実施例の共通ユニットを分解して後側から示す斜視図である。
符号の説明
20 前枠
24 孔部
30 上球皿(球皿)
32 球受け部
35 フランジ(上縁)
40 カバー部材
42 押え部
43 載置部
46 支持部
52 ベース部材
52a 後縁部
52b 載置縁部(縁部)
52c 前縁部
56 第1開口部
57 突起部
57a 規制部
58 第2開口部
59 保持爪
60 演出操作部
70 球貸し操作部
64 操作体
62 演出操作本体
63b 突片
66 固定具
66b 係止片
67 溝部
72 球貸し操作本体
73 操作体
74 基板ケース
76 スイッチ基板(基板)

Claims (3)

  1. 前枠の前面に設けられ、遊技球を貯留する球受け部と、前記前枠の前面に着脱可能に取り付けられ、前記球受け部の前面を覆うカバー部材とを有する球皿を備え、前記球皿の上面に演出操作部および球貸し操作部を設けた遊技機において、
    前記演出操作部および前記球貸し操作部は、前記前枠、球受け部およびカバー部材に着脱可能に保持されて前記球皿における上面の一部をなすベース部材に設置され、
    前記演出操作部は、
    前記ベース部材に開設された第1開口部に上方から挿入して該第1開口部の開口縁に保持され、該ベース部材の上方に臨む操作体を有する演出操作本体と、
    前記第1開口部を介して前記ベース部材の下方に突出する前記演出操作本体の下部外周に突設された突片と、
    前記ベース部材の下方に突出した前記演出操作本体の下部外周に回転可能に配設され、内周面に前記突片に整合する係止片が設けられると共に前記第1開口部より大寸に設定された固定具とを備え、
    前記固定具を前記演出操作本体の下部を中心として回転変位することで、前記係止片を前記突片に係合して、該演出操作本体の上方への移動を規制する一方、該係止片を前記突片からずらして該演出操作本体のベース部材からの分離を許容するよう構成し、
    前記球貸し操作部は、
    前記ベース部材に開設された第2開口部に下方から挿入して該第2開口部の開口縁に設けた保持爪に保持され、該ベース部材の上方に臨む操作体を有する球貸し操作本体と、
    前記第2開口部を介して下方に臨む前記球貸し操作本体の下部において前記ベース部材にネジ止めされ、基板を収容する基板ケースとを備えている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記ベース部材は、前記第1開口部の開口縁部下面に、下方へ突設された突起部を備え、
    前記固定具には、前記突起部を収容し、前記突片および前記係止片が係合する係合位置と該突片から係止片がずれた分離位置との間での該固定具の回転変位を許容する溝部が設けられ、
    前記溝部には、前記固定具の係合位置で前記突起部に当接して該固定具の回転変位を制約する規制部が設けられ、
    前記カバー部材には、前記固定具を下方から支持する支持部が設けられる請求項1記載の遊技機。
  3. 前記ベース部材は、
    該ベース部材における前記前枠に臨む後縁部に形成した突部を、該前枠に設けた孔部に挿入すると共に、該ベース部材における前記球受け部に臨む縁部を該球受け部の上縁に載置し、
    該ベース部材の前縁部を、前記カバー部材の上縁に形成されて該前枠へ向けて屈曲する押え部と該カバー部材における前枠に臨む後面に設けられた載置部との間で保持した状態で、前枠、球受け部およびカバー部材に囲まれる領域に組み付けられるよう構成した請求項1または2記載の遊技機。
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