JP2009118320A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プライマリ無線通信局1とセカンダリ無線通信局21,22,23,24とを有する無線通信システム100であって、前記プライマリ無線通信局1は、前記セカンダリ無線通信局21,22,23,24又は前記セカンダリ無線通信局21,22,23,24に接続されるセカンダリ無線端末2aからの干渉を検出して干渉情報を生成する干渉検出手段と、前記干渉検出手段によって生成された干渉情報を前記セカンダリ無線通信局21,22,23,24に送信する干渉情報送信手段とを備え、前記セカンダリ無線通信局21,22,23,24は、前記干渉情報送信手段から送信された干渉情報に基づいて与干渉を停止する干渉回避手段を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
従来の周波数利用に関する制度では、周波数帯毎に免許が利用者に与えられ、その利用者が提供している無線通信システムあるいは放送システムのみで、その周波数帯の利用が許可されている。
また、その周波数の利用者であっても、免許が与えられていない無線通信システムにおいて、その周波数帯を利用することは許可されていない。例えば、TV放送用の周波数は、発信局・中継局周辺の限定的なエリアのみに利用されている。
このような場合、TV放送のエリア外であっても、この周波数帯を他の業者が利用することはできない。また、TV放送の用途以外での利用も許されていない。
このような制御は、集中制御と分散制御に分けられる。
集中制御は、周波数利用に関する情報を集中的に管理し、周波数の利用可否を判定する制御である。例えば、プライマリシステムによる周波数の利用状況(利用時間やエリア情報)に関する全ての情報を管理する制御局を設置し、制御局において時間やエリア毎に周波数帯の利用可否を判定する。
一方、分散制御は、セカンダリシステムが独自に周波数の利用可否を判定する。例えば、セカンダリシステムに属する無線通信局が、プライマリシステムに属する無線通信局から発信されている電波の存在の有無を検出するセンシング機能を実装し、利用対象の周波数が利用可能かどうかを判定する。このような分散制御に基づく、柔軟な周波数利用を可能にする無線通信システムは、コグニティブ無線と呼ばれる。
すなわち、集中制御においては、当該制御において利用される周波数の利用状況に関する情報には、無線システムの所要受信電力レベルやQoS、無線局の送信電力レベル、通信方式などの情報の他、地理情報や電波伝播環境など多種多様の情報など多くの情報がある。これら全ての情報から周波数の利用可否の判定を行う必要があり、周波数利用可否判定を正確に制御するのは困難である。
また、分散制御(コグニティブ無線)においては、センシング機能によりセカンダリシステムが独自に周波数の利用可否を判定するため、周波数帯の利用状況に関する全ての情報を利用できないことから、周波数の利用可否の判定精度が低くなる。例えば、プライマリシステムにおける所要受信電力やQoS、無線機の送信電力レベル、通信方式などの情報が全く無い場合では、センシング機能において、受信電力レベルのみから周波数の利用可否判定を行わなければならない。この時、障害物などによって電波強度が弱くなるシャドウイングの現象により、プライマリシステムから発信されている電波強度が弱くなっていた場合、受信電力レベルが低くなり、誤った判定がなされる可能性がある。さらに、センシング機能を実現する装置に不具合が発生し、周波数の利用可否判定に誤りが生じる可能性もある。
本発明は、周波数を優先的に利用することができるプライマリ無線通信局と、前記プライマリ無線通信局の通信に干渉を与えない範囲で周波数を利用するセカンダリ無線通信局とを有する無線通信システムであって、前記プライマリ無線通信局は、前記セカンダリ無線通信局又は前記セカンダリ無線通信局に接続されるセカンダリ無線端末からの干渉を検出して干渉情報を生成する干渉検出手段と、前記干渉検出手段によって生成された干渉情報を、前記セカンダリ無線通信局に送信する干渉情報送信手段とを備え、前記セカンダリ無線通信局は、前記干渉情報送信手段から送信された干渉情報に基づいて与干渉を停止する干渉回避手段を有することを特徴とする。
本実施形態における無線通信システムの構成図を図1に示す。
無線通信システム100は、特定の周波数を優先的に利用することができる基地局装置を備えたプライマリ無線基地局(プライマリ無線通信局)1と、このプライマリ無線基地局1の通信に干渉を与えない範囲で当該周波数を利用する基地局装置を備えたセカンダリ無線基地局(セカンダリ無線通信局)21,22,23,24とを備えている。
また、無線通信システム100は、プライマリ無線基地局1とセカンダリ無線基地局21,22,23,24とを管理する装置を備えた管理局3と、プライマリ無線基地局1に無線接続されるプライマリ無線端末(プライマリ無線通信局)1a,1bと、セカンダリ無線基地局21,22,23,24ごとに無線接続されるセカンダリ無線端末(たとえば、セカンダリ無線基地局21に無線接続されるセカンダリ無線端末2a、セカンダリ無線通信局)とを備えている。なお、セカンダリ無線基地局21,22,23,24には、それぞれサービスエリア内において複数のセカンダリ無線端末が無線接続されるが、図1においては図示を省略している。
また、プライマリ無線基地局1及びセカンダリ無線基地局21,22,23,24と、それぞれのサービスエリア内で無線接続された各無線端末とは、同一の周波数帯を利用して通信を行っているのものとする。
本実施形態の無線通信システム100は、IPネットワークを構成しており、プライマリ無線基地局1、セカンダリ無線基地局21,22,23,24及び管理局3には、一意にIPアドレスが割り当てられている。通信においてIPアドレスを用いることにより、任意の無線基地局間で通信が可能となっている。
ここで、非干渉エリアとは、各無線基地局(プライマリ無線基地局1及びセカンダリ無線基地局21,22,23,24)のサービスエリア間で干渉が発生しないようにするために設定されるエリアであり、非干渉エリア間で重なりが無い限り、各無線基地局のサービスエリア間で干渉は発生しないものとする。非干渉エリアの広さは、主に各無線基地局や各無線端末の送信電力に依存する。
無線基地局が新たに運用開始される際に、もしくは定期的に、当該無線基地局の非干渉エリアの範囲情報及び利用周波数帯が管理局3に伝達される。各無線基地局のサービスエリア内に存在する各無線端末は、各無線基地局を介してネットワークに接続して、通常のアプリケーション通信(ユーザアプリケーションの通信)を行う。図1では、プライマリ無線基地局1及びセカンダリ無線基地局21,22,23が運用中であり、セカンダリ無線基地局24は運用していない状態である。
プライマリ無線端末1a,1bは、互いに同一の構成であるため、ここでは、代表してプライマリ無線端末1aについてのみ説明することにする。
プライマリ無線端末1aは、無線信号を送受信するアンテナ1a1と、無線信号とディジタル信号との間の変換を行う無線信号処理部1a6と、受信レベル(受信電力レベル)を観測(検出)する受信レベル観測部(干渉検出手段)1a2とを備えている。
また、プライマリ無線端末1aは、受信レベルとあらかじめ設定されている閾値とを比較する比較器(干渉検出手段)1a3と、所定の条件のもと干渉情報パケットを生成する基地局−端末間インターフェース部1a4と、接続点を択一的に切り替えるスイッチ1a5とを備えている。
なお、干渉情報パケットには、干渉があったことを示す情報が含まれている。
なお、スイッチ1a5は、干渉情報パケット送信時には、基点と接続点Aとを接続し、通常のアプリケーション通信時には、基点と接続点Bとを接続する。
プライマリ無線基地局1は、無線信号を送受信するアンテナ11と、無線信号とディジタル信号との間の変換を行う無線信号処理部12と、各パケットを識別するパケット識別部13とを備えている。
また、プライマリ無線基地局1は、干渉情報パケットを解析する基地局−端末間インターフェース部14と、管理局3及びセカンダリ無線基地局21,22,23,24と通信を行うための基地局間インターフェース部(干渉情報送信手段)15とを備えている。
基地局間インターフェース部15は、基地局−端末間インターフェース部14から出力された干渉情報を読み出すと、干渉を与えているセカンダリ無線基地局の識別子を要求する識別子要求信号などを、信号線を介して管理局3に出力する。また、基地局間インターフェース部15は、管理局3から出力された識別子(干渉を与えている無線基地局の識別子)が入力されると、当該識別子を有するセカンダリ無線基地局21(又は22,23,24)に、信号線を介して干渉情報を出力する。
セカンダリ無線基地局21,22,23,24は、互いに同一の構成であるため、ここでは、代表してセカンダリ無線基地局21についてのみ説明することにする。
セカンダリ無線基地局21は、無線信号を送受信するアンテナ211と、無線信号とディジタル信号との間の変換を行う無線信号処理部(干渉回避手段)212と、接続点を択一的に切り替えるスイッチ213とを備えている。
また、セカンダリ無線基地局21は、プライマリ無線基地局1から出力された干渉情報を受信して、運用停止制御を行う基地局間インターフェース部(干渉回避手段)215と、この基地局間インターフェース部215が運用停止制御を行うと、運用停止パケットを出力する基地局−端末間インターフェース部(干渉回避手段)214とを備えている。
なお、スイッチ213は、運用停止パケット送信時には、基点と接続点Aとを接続し、通常のアプリケーション通信時には、基点と接続点Bとを接続する。
セカンダリ無線端末は、複数接続されるが、各セカンダリ無線端末の構成は互いに同一であるため、ここでは、代表してセカンダリ無線端末2aについてのみ説明することにする。
セカンダリ無線端末2aは、無線信号を送受信するアンテナ2a1と、無線信号とディジタル信号との間の変換を行う無線信号処理部2a2とを備えている。
また、セカンダリ無線端末2aは、各パケットを識別するパケット識別部2a4と、運用停止制御を行う基地局−端末間インターフェース部2a3とを備えている。
まず、プライマリ無線端末1aの動作について説明する。
なお、プライマリ無線端末1a,1bの動作は、互いに同一であるため、ここでは代表してプライマリ無線端末1aのみの動作について説明する。
図6は、プライマリ無線端末1aの動作を示すフローチャートである。
プライマリ無線端末1aは、通常のアプリケーション通信の他に、セカンダリ無線基地局21,22,23,24又はセカンダリ無線端末2aから受けている干渉を検出する処理(干渉検出処理)を周期的に行っている。
そして、プライマリ無線端末1aは、受信レベルを観測する(ステップS4)。具体的には、受信レベル観測部1a2が、無線信号処理部1a6から出力された受信信号から受信電力レベルを検出する。
そして、プライマリ無線端末1aは、受信レベルが閾値を超えていると判定すると(ステップS6;YES)、プライマリ無線基地局1に干渉情報パケットを送信して(ステップS7)、処理を終了する。具体的には、基地局−端末間インターフェース部1a4は、比較器1a3から出力された比較結果において、受信レベルが閾値を超えている場合、干渉情報パケットを生成し、この干渉情報パケットを、スイッチ1a5を介して、無線信号処理部1a6に出力する。無線信号処理部1a6は、その干渉情報パケットを、アンテナ1a1を介して、プライマリ無線基地局1に送信する。
一方、プライマリ無線端末1aは、受信レベルが閾値を超えていない場合(ステップS6;NO)、処理を終了する。
図7は、無線通信システム100の運用停止処理の動作を示すフローチャートである。
なお、ここでは、セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末については、図8に示すセカンダリ無線基地局24及びセカンダリ無線端末2bを代表的な構成として説明する。
プライマリ無線基地局1は、プライマリ無線端末1aから送信された干渉情報パケットを受信すると、干渉を与えているセカンダリ無線基地局の識別子を要求する識別子要求信号などを、信号線を介して管理局3に出力する(ステップS10)。すなわち、プライマリ無線基地局1において、基地局−端末間インターフェース部14は、干渉情報パケットを解析し、解析結果を干渉情報として、基地局間インターフェース部15に出力する。そして、基地局間インターフェース部15は、その干渉情報を読み出すと、干渉を与えているセカンダリ無線基地局の識別子を要求する識別子要求信号、自無線基地局(プライマリ無線基地局1)の識別子、及び、自無線基地局で利用している周波数情報などを、信号線を介して管理局3に出力する。
そして、管理局3は、該当するセカンダリ無線基地局24の識別子を、信号線を介して、プライマリ無線基地局1に出力する(ステップS12)。
すなわち、基地局間インターフェース部15は、管理局3から出力された識別子が入力されると、当該識別子を有するセカンダリ無線基地局24に、信号線を介して干渉情報を出力する。
この干渉情報には、プライマリ無線基地局1が利用中の周波数帯の情報が含まれている。
そして、セカンダリ無線基地局24は、利用中の周波数帯が、プライマリ無線基地局1が利用している周波数帯と重複しているかを判定する。セカンダリ無線基地局24は、周波数帯が重複していると判定した場合は、自無線基地局(セカンダリ無線基地局24)のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末に運用停止パケットを送信して(ステップS14)、自無線基地局の運用を停止する。
なお、セカンダリ無線基地局24は、周波数帯が重複していないと判定した場合には、その判定結果をプライマリ無線基地局1に出力する。
図1では、プライマリ無線基地局1及びセカンダリ無線基地局21,22,23が運用中であり、セカンダリ無線基地局24は運用していない状態である。そして、図1では、それぞれの無線基地局のサービスエリア間では干渉が発生していない状態である。
このような状態において、セカンダリ無線基地局24が運用を開始した場合、図8に示すように、セカンダリ無線基地局24の非干渉エリアとプライマリ無線基地局1の非干渉エリアとに重なる部分が生じたとする。セカンダリ無線基地局24の非干渉エリアが重なっているサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1aは、セカンダリ無線基地局24又はそのサービスエリア内に存在するセカンダリ無線端末2bから発信される電波によって干渉を受けることになる。
プライマリ無線基地局1は、その干渉情報パケットを受信すると、自無線基地局のサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1aに干渉を与えているセカンダリ無線基地局の識別子を管理局3に問い合わせる。
プライマリ無線基地局1は、その識別子から、対応するセカンダリ無線基地局24を識別し、セカンダリ無線基地局24に干渉情報を出力する。
そして、セカンダリ無線端末2bは、運用停止パケットを受信して、自無線端末の運用を停止する。
そのため、プライマリシステムの通信品質を向上させることができる。
また、本実施形態における干渉検出処理は周期的としたが、この限りではなく、通常のアプリケーション通信の合間に干渉検出処理を行うなど、間欠的に干渉検出処理を行ってもよい。
また、受信レベルによる干渉検出処理を示したが、誤り率、スループット情報、受信信号のスペクトル、受信信号の周期性などを用いて干渉を検出してもよい。干渉検出処理では、それら複数の情報を同時に用いて処理してもよい。
また、本実施形態では、干渉を与えているセカンダリ無線基地局を管理局3が特定しているとしたが、この限りではなく、例えば、プライマリ無線基地局1自らが、管理局3から各無線基地局の場所(位置)及びその非干渉エリアの範囲情報を取得して、干渉を与えているセカンダリ無線基地局を特定することによっても、本実施形態と同様な処理が可能である。この場合、基地局間インターフェース部15(干渉局特定手段)が、干渉を与えているセカンダリ無線基地局を特定することができる。
また、管理局3を設置せずとも、全無線基地局が非干渉エリアの範囲情報を交換し、各無線基地局が全無線基地局の場所及び非干渉エリアの範囲情報を管理することにより、プライマリ無線基地局1自らが、干渉を与えているセカンダリ無線基地局を特定することによっても、本実施形態と同様な処理が可能である。この場合、基地局間インターフェース部15(干渉局特定手段)が、干渉を与えているセカンダリ無線基地局を特定することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9から図13は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
本実施形態における無線通信システムの構成は、図1の構成図と同様である。
また、全無線基地局は、同一の送信電力レベルで電波を発信し、全無線基地局のサービスエリア・非干渉エリアの広さは同一であるものとする。
さらに、管理局3は、各無線基地局の識別子、位置情報及び利用周波数帯を管理している。これらの情報は、無線基地局が新たに運用開始される際に、又は定期的に、管理局3に送信される。
プライマリ無線端末1aaは、誤り率測定部(干渉検出手段)1a7を備えている。
誤り率測定部1a7は、無線信号処理部1a6から出力された受信信号から、通信のアプリケーション通信における誤り率(例えば、ビット誤り率やパケット誤り率など)を測定する。そして、誤り率測定部1a7は、測定結果を、基地局−端末間インターフェース部1a4に出力する。
基地局−端末間インターフェース部1a4は、受信レベルの比較結果と、誤り率などの測定結果とに基づいて、干渉情報パケットを生成し、この干渉情報パケットを、スイッチ1a5を介して、無線信号処理部1a6に出力する。
なお、本実施形態におけるプライマリ無線基地局の構成は、第1の実施形態におけるプライマリ無線基地局1と同様である。
基地局間インターフェース部215は、プライマリ無線基地局1から出力された干渉情報が入力されると、無線信号処理部212に対して周波数変更制御を行う(周波数変更制御指示を出力する)とともに、基地局−端末間インターフェース部214に周波数変更指示を出力する。基地局−端末間インターフェース部214は、その周波数変更指示を読み出すと、周波数変更パケットを生成し、当該周波数変更パケットを、スイッチ213を介して、無線信号処理部212に出力する。無線信号処理部212は、基地局間インターフェース部215から出力された周波数変更制御指示を読み出し、かつ、基地局−端末間インターフェース部214から出力された周波数変更パケットを読み出すと、周波数変更パケットを無線信号として、セカンダリ無線端末2aaに送信するとともに、現在利用している周波数を変更する。
パケット識別部2a4は、無線信号処理部2a2から出力されたパケットが、アプリケーション通信パケットであるか、又は、周波数変更パケットであるかを識別する。そして、パケット識別部2a4は、そのパケットが、周波数変更パケットの場合、基点と接続点Aとを接続し、当該周波数変更パケットを基地局−端末間インターフェース部2a3に出力する。基地局−端末間インターフェース部2a3は、その周波数変更パケットを解析し、無線信号処理部2a2に周波数変更制御指示を出力する。無線信号処理部2a2は、その周波数変更制御指示を読み出すと、現在利用している周波数を、当該周波数変更制御指示に含まれる周波数に変更する。
ここでは、主として第1の実施形態と異なる動作について説明する。
図12は、プライマリ無線端末1aaの処理を示すフローチャートである。
本実施形態における干渉検出処理は、アプリケーション通信中に行われる。
プライマリ無線端末1aaは、タイマが満了したと判定すると(ステップS2;YES)、受信レベルを観測し、通常のアプリケーション通信における誤り率を測定する(ステップS20)。すなわち、誤り率測定部1a7は、受信信号からPER(パケット誤り率)を測定して、測定結果を基地局−端末間インターフェース部1a4に出力する。PERの測定は、例えば、送信前のアプリケーション通信データのパケットにパリティ検査ビットを付加し、受信時にパリティ検査を行うことにより可能になる。基地局−端末間インターフェース部1a4は、受信レベルがあらかじめ設定されている閾値を超え、PERもあらかじめ設定されている閾値を超えたと判定した場合に(ステップS21,S22)、干渉情報パケットを生成し、当該干渉情報パケットを、スイッチ1a5を介して、無線信号処理部1a6に出力する。
ここでは、主として第1の実施形態と異なる動作について説明する。
図13は、無線通信システムの周波数変更処理を示すフローチャートである。
管理局3は、プライマリ無線基地局1から出力された識別子及び周波数情報に基づいて、その識別子の無線基地局(プライマリ無線基地局1)に干渉を与えているセカンダリ無線基地局を調査(検出)する(ステップS11)。本実施形態においては、管理局3は、同一周波数を利用しているセカンダリ無線基地局の中で、その識別子のプライマリ無線基地局1に最も近い場所に存在するセカンダリ無線基地局24が干渉を与えている可能性が高いと判断し、そのセカンダリ無線基地局24の識別子を、プライマリ無線基地局1に出力する。
そして、セカンダリ無線基地局24は、同じ周波数帯を利用していると判定した場合には、自無線基地局(セカンダリ無線基地局24)のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末に周波数変更パケットを送信して(ステップS30)、自無線基地局において運用する周波数を変更する。周波数変更パケットには、セカンダリ無線基地局24の変更先の周波数情報が含まれている。
また、本実施形態における干渉検出処理は周期的としたが、この限りではなく、通常のアプリケーション通信中に定常的に行っていてもよい。
また、受信レベルとパケット誤り率による干渉検出処理を示したが、スループット情報、受信信号のスペクトル、受信信号の周期性などを用い干渉検出処理を行ってもよい。干渉検出処理では、それら複数の情報を同時に用いて処理してもよい。
同様な考えとして、管理局3が、干渉を与えている可能性の高いセカンダリ無線基地局を特定した後に、管理局3自らがそのセカンダリ無線基地局に対して周波数変更指示を出力してもよい。
また、管理局3を設置せずとも、全無線基地局が位置情報を交換し、各無線基地局が全無線基地局の位置情報を管理することにより、プライマリ無線基地局1自らが、干渉を与えている可能性の高いセカンダリ無線基地局を特定することによっても、本実施形態と同様な処理が可能である。
本実施形態では、干渉を与えている可能性の高いセカンダリ無線基地局が周波数を変更することとしたが、この限りではなく、運用停止制御や、通信方式、変調方式、送信電力、又はアンテナの指向性、偏波のうち少なくとも一つの変更を行ってもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図14から図20は、本発明の第3の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
図14は、本実施形態における無線通信システム100aの構成図を示したものである。
本実施形態における無線通信システム100aでは、第1の実施形態における管理局3が設置されていない。
基地局間インターフェース部15は、基地局−端末間インターフェース部14から出力された干渉情報が入力されると、全セカンダリ無線基地局21B,22B,23B,24Bに干渉情報を出力する。
基地局間インターフェース部215は、プライマリ無線基地局1Bから出力された干渉情報を入力し、この干渉情報から送信電力を変更するべきかを判定する。そして、基地局間インターフェース部215は、送信電力を変更するべきと判定すると、無線信号処理部212に対して送信電力変更制御を行う(送信電力変更制御指示を出力する)とともに、基地局−端末間インターフェース部214に送信電力変更指示を出力する。基地局−端末間インターフェース部214は、その送信電力変更指示を読み出すと、送信電力変更パケットを生成し、当該送信電力変更パケットを、スイッチ213を介して、無線信号処理部212に出力する。無線信号処理部212は、基地局間インターフェース部215から出力された送信電力変更制御指示を読み出し、かつ、基地局−端末間インターフェース部214から出力された送信電力変更パケットを読み出すと、送信電力変更パケットを無線信号として、セカンダリ無線端末2abに送信するとともに、現在利用している送信電力を変更する。
パケット識別部2a4は、無線信号処理部2a2から出力されたパケットが、アプリケーション通信パケットであるか、又は、送信電力変更パケットであるかを識別する。そして、パケット識別部2a4は、そのパケットが、送信電力変更パケットの場合、基点と接続点Aとを接続し、当該送信電力変更パケットを基地局−端末間インターフェース部2a3に出力する。基地局−端末間インターフェース部2a3は、その送信電力変更パケットを解析し、無線信号処理部2a2に送信電力変更制御指示を出力する。無線信号処理部2a2は、その送信電力変更制御指示を読み出すと、現在利用している送信電力を、当該送信電力変更制御指示に含まれる送信電力に変更する。
ここでは、主として第1の実施形態と異なる動作について説明する。
図18は、無線通信システム100aの送信電力変更処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線基地局1Bは、プライマリ無線端末1aから送信された干渉情報パケットを受信して、全セカンダリ無線基地局21B,22B,23B,24Bに干渉情報を出力する(ステップS40)。なお、干渉情報パケットには、閾値と受信レベルの差分の値(閾値を超えた分の受信レベル値)が含まれている。
具体的には、基地局−端末間インターフェース部14が、干渉情報パケットを解析し、解析結果を干渉情報として、基地局間インターフェース部15に出力する。干渉情報には、プライマリ無線基地局1Bの位置、利用中の周波数帯、非干渉エリアの半径、プライマリ無線端末において閾値を越えた分の受信レベル値が含まれている。
さらに、基地局間インターフェース部15は、その干渉情報を全セカンダリ無線基地局21B,22B,23B,24Bに出力する。
送信電力変更パケットを受信したセカンダリ無線端末は、直ちに送信電力を変更する(ステップS44)。
図19に無線基地局間の距離を示す。無線基地局の非干渉エリアは、半径400mの円とする。
この時に、セカンダリ無線基地局24Bが運用を開始すると、図20に示すように、セカンダリ無線基地局24Bの非干渉エリアがプライマリ無線基地局1Bの非干渉エリアに重なる部分が生じるものとする。セカンダリ無線基地局24Bの非干渉エリアが重なっているサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1aは、セカンダリ無線基地局24B、又はそのサービスエリア内に存在するセカンダリ無線端末2bから発信される電波によって干渉を受けることになる。
干渉情報が入力された全セカンダリ無線基地局21B,22B,23B,24Bは、プライマリ無線基地局1Bの位置及び非干渉エリアの半径が、自無線基地局の非干渉エリアと重なっているかどうかを調査する。プライマリ無線基地局1Bとセカンダリ無線基地局との間の距離が、プライマリ無線基地局1Bとセカンダリ無線基地局の非干渉エリアの半径の合計より小さい場合は、非干渉エリアが重なる。セカンダリ無線基地局24Bがこれに該当するため、セカンダリ無線基地局24Bは、自無線基地局のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末へ送信電力変更パケットを送信し、自無線基地局の送信電力を5dBm下げる。
同様に、送信電力変更パケットを受信したセカンダリ無線端末は、送信電力を5dBm下げる。
なお、セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末が送信電力を下げた後も、プライマリ無線端末の干渉検出処理によって干渉が検出される場合には、セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末の送信電力をさらに下げるために、プライマリ無線基地局は、さらに大きな受信レベル値(例えば、10dBm)を干渉情報パケットに付加して、セカンダリ無線基地局に送信する。以下、無線通信システム100aは、干渉検出がされなくなるまで、このような処理を繰り返す。
また、本実施形態における干渉検出処理は周期的としたが、この限りではなく、通常のアプリケーション通信の合間に干渉検出処理を行うなど、間欠的に干渉検出処理を行ってもよい。
また、受信レベルによる干渉検出処理を示したが、誤り率、スループット、受信信号のスペクトル、受信信号の周期性情報を用いてもよい。干渉検出処理では、それら複数の情報を同時に用いて処理してもよい。
また、本実施形態では、干渉情報中に非干渉エリアの半径が含まれているが、この限りではなく、例えば、非干渉エリアの半径の代わりに無線基地局の送信電力レベルやサービスエリアの範囲の情報でも、本実施形態と同様な処理が可能である。
また、本実施形態では、干渉を与えているセカンダリ無線基地局の送信電力を変更したが、この限りではなく、周波数や通信方式、変調方式、アンテナの指向性、偏波の変更であってもよいし、運用停止制御であってもよい。
また、本実施形態では、プライマリ無線基地局1Bが、全セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力するとしたが、これに限ることはなく、プライマリ無線基地局1Bが、自無線基地局及び全セカンダリ無線基地局に関する情報(例えば、管理局3が有する情報など)を記憶しておき、これら情報から、基地局インターフェース部(干渉局特定手段)15において、干渉の原因であるセカンダリ無線通信局24を特定し、セカンダリ無線基地局24に干渉情報を出力するようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図21から図24は、本発明の第4の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第3の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
図21は、プライマリ無線端末1acを示すブロック図である。
プライマリ無線端末1acは、スループット測定部(干渉検出手段)1a8を備えている。
スループット測定部1a8は、無線信号処理部1a6から出力された受信信号から、通常のアプリケーション通信におけるスループットを測定し、測定結果を、基地局−端末間インターフェース部1a4に出力する。
基地局−端末間インターフェース部1a4は、受信レベルの比較結果と、スループットなどの測定結果とに基づいて、干渉情報パケットを生成し、この干渉情報パケットを、スイッチ1a5を介して、無線信号処理部1a6に出力する。
プライマリ無線基地局1Cは、基地局間インターフェース部15に接続されたデータベース16を備えている。
データベース16には、全無線基地局の位置情報が記憶されている。
ここでは、主として第1の実施形態と異なる動作について説明する。
プライマリ無線基地局1C及びセカンダリ無線基地局21,22,23,24は、信号線又はネットワークを用いて位置情報を定期的に交換し、それぞれのデータベース内に全無線局の位置情報を管理している。
図23は、プライマリ無線端末1acの処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線端末1acは、タイマが満了したと判定すると(ステップS2;YES)、受信レベルを観測し、通常のアプリケーション通信におけるスループットを測定する(ステップS50)。そして、プライマリ無線端末1acは、受信レベルと閾値とを比較し、さらに、スループットと閾値とを比較する(ステップS51)。
なお、本実施形態では、受信レベルの閾値は-80dBmに設定され、スループットの閾値は6Mbit/sに設定されている。
一方、プライマリ無線端末1acは、受信レベルが閾値を越えておらず、スループットが閾値を下回っていないと判定した場合には(ステップS52;NO)、処理を終了する。
図24は、無線通信システムの運用停止処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線基地局1Cは、プライマリ無線端末1acから送信された干渉情報パケットを受信すると、一定距離内に存在するセカンダリ無線基地局に、干渉情報を出力する。すなわち、基地局−端末間インターフェース部14は、干渉情報パケットを解析後、基地局間インターフェース部に干渉情報を出力する。基地局間インターフェース部15は、データベース16から位置情報を読み出し(ステップS60)、ある一定距離内に存在するセカンダリ無線基地局の位置情報を取得する。そして、その位置情報に対応するセカンダリ無線基地局に干渉情報を送信する(ステップS61)。この干渉情報には、プライマリ無線基地局が利用中の周波数帯の情報が格納されている。
プライマリ無線端末1acは、周期的に干渉検出処理を行う。例えば、干渉検出処理によって観測した受信レベルが-75dBmであり、測定したスループットが4Mbit/sであった場合は、いずれかのセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末から干渉を受けていると判定する。そして、プライマリ無線端末1acは、プライマリ無線基地局1Cに干渉情報パケットを送信する。
プライマリ無線基地局1Cは、干渉情報パケットを受信すると、データベースを参照し、自無線基地局から700m以内に存在するセカンダリ無線基地局の情報を取得する。そして、プライマリ無線基地局1Cは、該当するセカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する。
運用停止パケットを受信したセカンダリ無線端末は、運用を停止する。
仮に、あるセカンダリ無線基地局がプライマリ無線基地局1Cに干渉を与えていたのではなく、そのセカンダリ無線基地局が運用を停止した後も、プライマリ無線端末1acの干渉検出処理によって干渉が検出される場合は、例えば、1000m以内に存在するセカンダリ無線基地局の運用を停止させる。そして、プライマリ無線端末において、干渉が検出されなくなるまで、運用を停止させるセカンダリ無線基地局の範囲を広げていく。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
この実施形態と上記第4の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
本実施形態における無線通信システムの構成は、図14に示す構成と同様である。
プライマリ無線端末1aは、通常のアプリケーション通信の他に、セカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末から受けている干渉を検出する処理(干渉検出処理)を行っている。本実施形態では、受信レベルの閾値が-80dBmに設定され、スループットの閾値は6Mbit/sに設定されている。干渉が検出された場合は、プライマリ無線端末1aは、プライマリ無線基地局に干渉情報パケットを送信する。
セカンダリ無線基地局の非干渉エリアが重なっているサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1aは、セカンダリ無線基地局又はそのサービスエリア内に存在するセカンダリ無線端末から発信される電波によって干渉を受けることになる。
プライマリ無線端末1aは、周期的に干渉検出処理を行う。例えば、干渉検出処理によって観測した受信レベルが-75dBmであり、測定したスループットが4Mbit/sであった場合には、いずれかのセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末から干渉を受けていると判定される。そこで、プライマリ無線端末1aは、プライマリ無線基地局1に干渉情報パケットを送信する。
同様に、運用停止パケットを受信したセカンダリ無線端末は、運用を停止する。
なお、セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末が運用を停止した後も、プライマリ無線端末1aの干渉検出処理によって干渉が検出される場合には、運用停止したセカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末とは別のセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末が、プライマリ無線端末1aに干渉を与えていると考えられるため、プライマリ無線基地局1は、さらに大きくした距離内(例えば、1000m以内)に存在するセカンダリ無線基地局に、干渉情報を出力する。以下、無線通信システムは、干渉検出がされなくなるまで、このような処理を繰り返す。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図25から図26は、本発明の第6の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第4の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
プライマリ無線端末1adは、通常のアプリケーション通信の他に、セカンダリ無線基地局21D〜30D又はセカンダリ無線端末から受けている干渉を検出する処理(干渉検出処理)を行っている。本実施形態では、受信レベル用閾値が-80dBmに設定され、スループット用閾値は6Mbit/sに設定されている。干渉が検出された場合は、プライマリ無線端末1adは、プライマリ無線基地局1Dに干渉情報パケットを送信する。
図26は、無線通信システム100Dの運用停止処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線基地局1Dは、プライマリ無線端末1adから出力された干渉情報パケットを受信すると、信号線によって接続されている全てのセカンダリ無線基地局(隣接のセカンダリ無線基地局)に干渉情報を出力する(ステップS70)。この干渉情報には、運用停止ホップ数(干渉回避ホップ数)、利用中の周波数帯が含まれている。干渉情報を受信したセカンダリ無線基地局は、干渉情報を解析し、運用停止ホップ数が2以上であるか否かを判定する(ステップS71)。そして、セカンダリ無線基地局は、運用停止ホップ数が2以上であると判定すると(ステップS71:YES)、運用停止ホップ数を1つ減らして、隣接している(信号線で接続されている)全セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する(ステップS72)。
なお、運用停止ホップ数とは、運用停止を指示する無線基地局の範囲を示すものである。
一方、セカンダリ無線基地局は、運用停止ホップ数が1以下であると判定すると(ステップS71;NO)、他のセカンダリ無線基地局への干渉情報の出力は行わない。
なお、セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末が運用を停止した後も、プライマリ無線端末1adの干渉検出処理によって干渉が検出される場合には、運用停止したセカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末とは別のセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末が、プライマリ無線端末1adに干渉を与えていると考えられるため、プライマリ無線基地局1Dは、さらに運用停止ホップ数を大きくして、隣接セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する。以下、無線通信システム100Dは、干渉検出がされなくなるまで、このような処理を繰り返す。
プライマリ無線端末1adは、周期的に干渉検出処理を行う。例えば、干渉検出処理によって観測した受信レベルが-75dBmであり、測定したスループットが4Mbit/sであった場合は、いずれかのセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末から干渉を受けていると判定される。そこで、プライマリ無線端末1adは、プライマリ無線基地局1Dに干渉情報パケットを送信する。
プライマリ無線基地局1Dは、該干渉情報パケットを受信すると、セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する。この干渉情報には、運用停止ホップ数を1とする情報が含まれている。干渉情報が入力されたセカンダリ無線基地局は、自無線基地局のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末に運用停止パケットを送信し、自無線基地局の運用を停止する。
同様に、運用停止パケットを受信したセカンダリ無線端末は、運用を停止する。
なお、プライマリ無線端末1adの干渉検出処理によって干渉が検出される場合には、プライマリ無線基地局1Dは、さらに運用停止ホップ数を2として、隣接セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する。以下、無線通信システム100Dは、干渉検出がされなくなるまで、このような処理を繰り返す。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図27から図32は、本発明の第7の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第4の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
無線通信システム100Eでは、アドホック無線通信を想定しており、セカンダリ無線端末2aeと2beとが通信を行っており、同様にして、セカンダリ無線端末2ceと2de、さらに、セカンダリ無線端末2eeと2feとが通信を行っている。また、プライマリ無線基地局1及びセカンダリ無線基地局は、CDMA(Code Division Multiple Access)通信方式によって通信を行う。
全セカンダリ無線端末2ae〜2feは、同一の周波数帯をアプリケーション通信に利用しているものとする。非干渉エリアが重なっていない限りは、互いの通信に干渉が発生することはないものとする。また全セカンダリ無線端末2a〜2fは、通信用の周波数とは別の周波数を、干渉情報パケットの送受信用として利用することが可能である。
パケット識別部2a4は、無線信号処理部2a2から出力されたパケットが、アプリケーション通信パケットであるか、又は、干渉情報パケットであるかを識別する。そして、パケット識別部2a4は、そのパケットが、干渉情報パケットの場合、基点と接続点Aとを接続し、当該干渉情報パケットを基地局−端末間インターフェース部2a3に出力する。基地局−端末間インターフェース部2a3は、その干渉情報パケットを解析し、拡散コード変更パケットと、拡散コード変更指示とを無線信号処理部2a2に出力する。無線信号処理部2a2は、拡散コード変更パケットを、対向(通信相手)するセカンダリ無線端末に送信するとともに、現在利用している拡散コードを、当該拡散コード変更指示に含まれる拡散コードに変更する。
図29は、プライマリ無線端末1aeの動作を示すフローチャートである。
ここでは、主として第4の実施形態と異なる動作について説明する。
プライマリ無線端末1aeは、受信レベルが閾値を越え、スループットが閾値を下回っていると判定した場合に(ステップS52;YES)、セカンダリ無線基地局に干渉情報パケットを送信して(ステップS80)、処理を終了する。干渉情報パケットの送信は、干渉情報パケットの送受信用周波数を用いて、あるー定の送信電力で全方位にアンテナから放射する。この干渉情報パケットには、プライマリ無線端末1aeが利用している周波数及び拡散コードの情報が含まれている。
図30は、セカンダリ無線端末の処理を示すフローチャートである。
セカンダリ無線端末は、プライマリ無線端末1aeから送信された干渉情報パケットを受信すると、基地局−端末間インターフェース部2a3において、干渉情報パケットの解析を行う。そして、基地局−端末間インターフェース部2a3は、プライマリ無線端末1aeと同じ周波数帯かつ同じ拡散コードを利用していた場合は、通信に用いる拡散コードを変更するための拡散コード変更パケットと拡散コード変更指示とを無線信号処理部2a2に出力する。無線信号処理部2a2は、拡散コード変更パケットを、対向(通信相手)するセカンダリ無線端末に送信するとともに、現在利用している拡散コードを、当該拡散コード変更指示に含まれる拡散コードに変更する(ステップS90)。拡散コード変更パケットには、変更先の拡散コードが含まれている。
拡散コード変更パケットを受信した対向するセカンダリ無線端末は、端末間インターフェース部2a3において、パケットを解析した後に、無線信号処理部2a2に拡散コードの変更指示を出力する。そして、無線信号処理部2a2は、現在利用している拡散コードを、当該拡散コード変更指示に含まれる拡散コードに変更する。
図27における状態では、セカンダリ無線端末2a〜2fが運用中であり、それぞれのアプリケーション通信(2aと2b、2cと2d、2eと2f)では干渉が発生していない状態である。
各セカンダリ無線端末は、以下の拡散コードを用いて信号の送信を行い、通信を行っている。
セカンダリ無線端末2a:{1,1,1,1,1,1,1,1}
セカンダリ無線端末2b:{1,1,-1,-1,1,1,-1,-1}
セカンダリ無線端末2c:{1,-1,--1,1,1,-1,-1,1}
セカンダリ無線端末2d:{1,1,1,1,-1,-1,-1,-1}
セカンダリ無線端末2e:{1,-1,1,-1,-1,1,-1,1}
セカンダリ無線端末2f:{1,1,-1,-1,-1,-1,1,1}
プライマリ無線端末1ae:{1,-1,1,-1,-1,1,-1,1}
プライマリ無線端末1b:{1,1,-1,-1,1,1,-1,-1}
全無線基地局、全無線端末は、同一の周波数を利用しているものとする。プライマリ無線端末のアプリケーション通信開始時、図31に示すように、プライマリ無線端末の非干渉エリアがセカンダリ無線端末の非干渉エリアに重なる部分が生じるものとする。
すなわち、プライマリ無線端末1aeとセカンダリ無線端末2eが用いている拡散コードが同じであるため、セカンダリ無線端末2eと2f間の非干渉エリアが重なっているサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1aeは、セカンダリ無線端末2eから発信される電波によって干渉を受けることになる。
セカンダリ無線端末は、該干渉情報パケットを受信して解析を行う。そして、セカンダリ無線端末2eは、同じ周波数かつ同じ拡散コードを利用していると判定し、以下の様に、アプリケーション通信に使っている拡散コードの変更を行う。
セカンダリ無線端末2e:{1,-1,1,-1,-1,1,-1,1}→{1,-1,-1,1,-1,1,1,-1}
なお、本実施形態では、アプリケーション通信用と干渉情報パケット送受信用の周波数を別としたが、アプリケーション通信用と干渉情報パケットの送受信用の周波数は同一でもよい。
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図33から図40は、本発明の第8の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第7の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
セカンダリ無線基地局21F,22F,23F,24Fは、信号をパケットで送信しているものとする。
プライマリ無線基地局1F及びセカンダリ無線基地局21F,22F,23F,24Fは、CDMA通信方式によって通信を行っている。
拡散には、拡散率8の直交拡散コードを用いるものとし、2つのコードセットの内どちらか一つを用いる。
コードセット1としては、以下のものがある。
C1= {1,1,1,1,1,1,1,1}
C2= {1,-1,1,-1,1,-1,1,-1}
C3= {1,1,-1,-1,1,1,-1,-1}
C4= {1,-1,-1,1,1,-1,-1,1}
また、コードセット2としては、以下のものがある。
C1= {1,1,1,1,-1,-1,-1,-1}
C2= {1,-1,1,-1,-1,1,-1,1}
C3= {1,1,-1,-1,-1,-1,1,1}
C4= {1,-1,-1,1,-1,1,1,-1}
図34は、本実施形態におけるプライマリ無線端末1afを示すブロック図である。
プライマリ無線端末1afは、パケット解析器1a9を備えている。
パケット解析器1a9は、受信信号を復号し、復号したパケットの解析を行う。そして、パケット解析器1a9は、パケットに付加されているヘッダに含まれる識別子を抽出し、基地局−端末間インターフェース部1a4に出力する。
ヘッダ付加部216は、セカンダリ無線端末と通常のアプリケーション通信を行う場合に、送信するパケットにヘッダを付加する。ヘッダには、それぞれのセカンダリ無線基地局に対して一意に割り当てられる識別子情報が含まれる。
セカンダリ無線端末2afは、ヘッダ付加部2a5を備えている。
ヘッダ付加部2a5は、通常のアプリケーション通信を行う場合に、送信するパケットにヘッダを付加する。ヘッダには、セカンダリ無線端末が接続して通信を行っているセカンダリ無線基地局に対して一意に割り当てられる識別子情報が含まれる。
なお、本実施形態においては、セカンダリ無線基地局ごとに、異なった識別子が割り当てられている。プライマリ無線基地局1Fは、セカンダリ無線基地局と識別子との対応表を有しており、識別子からセカンダリ無線基地局を特定することができる。
セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末は、アプリケーション通信において、パケットを送信する際、パケットごとにヘッダを付加する。
ここでは、主として第7の実施形態と異なる動作について説明する。
プライマリ無線端末1afは、受信レベルが閾値を越え、スループットが閾値を下回っていると判定した場合に(ステップS52;YES)、通常のアプリケーション通信を停止し、受信モードに切り替え、信号を受信する。そして、プライマリ無線端末1afは、受信した信号を解析し(ステップS100)、プライマリ無線基地局1Fに干渉情報パケットを送信する(ステップS101)。
すなわち、無線信号処理部1a6は、パケット解析器1a9に受信信号を出力すると、パケット解析器1a9は、その受信信号を解析し、パケットに付加されているヘッダに含まれている識別子を抽出する。そして、パケット解析器1a9は、抽出した識別子を基地局−端末間インターフェース部1a4に出力する。基地局−端末間インターフェース部1a4は、抽出した識別子を干渉情報パケットに付加して、スイッチ1a5を介して無線信号処理部1a6に出力する。無線信号処理部1a6は、アンテナ1a1を介して、干渉情報パケットをプライマリ無線基地局1Fに送信する。
図38は、無線通信システム100Fの拡散コードセット変更処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線基地局1Fは、プライマリ無線端末1afから干渉情報パケットを受信すると、基地局−端末間インターフェース部14において、パケットを解析し、識別子を抽出する(ステップS110)。そして、プライマリ無線基地局1Fは、その識別子を有するセカンダリ無線基地局を、対応表から抽出し、当該セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する(ステップS111)。この干渉情報には、プライマリ無線基地局1Fが利用している周波数帯及び拡散コードセットの情報が含まれている。
拡散コードセット変更パケットを受信したセカンダリ無線端末は、直ちにパケット中に含まれている拡散コードセットに変更する(ステップS114)。
セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末は、図39に示すように、送信するパケットの前に、基地局ごとに特定のヘッダを付加する。ヘッダには、各基地局固有の識別子が含まれている。
そして、図40に示すように、セカンダリ無線基地局24Fが運用を開始すると、セカンダリ無線基地局24Fの非干渉エリアが、プライマリ無線基地局1Fの非干渉エリアに重なる部分が生じるものとする。
セカンダリ無線基地局24Fの非干渉エリアが重なっているサービスエリア内に存在するプライマリ無線端末1afは、セカンダリ無線基地局24F又はそのサービスエリア内に存在するセカンダリ無線端末2bfから発信される電波によって干渉を受けることになる。
プライマリ無線端末1afでは、周期的に干渉検出処理を行う。例えば、干渉検出処理によって観測した受信レベルが-76dBm、測定したスループットが4Mbit/sであった場合は、いずれかのセカンダリ無線基地局又はセカンダリ無線端末から干渉を受けていると判定される。
プライマリ無線基地局1Fは、該干渉情報パケットを受信すると、干渉情報パケットから識別子を抽出し、該識別子に対応するセカンダリ無線基地局24Fに干渉情報を出力する。
干渉情報が入力されたセカンダリ無線基地局24Fは、自無線基地局のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末に、拡散コードセット変更パケットを送信する。拡散コードセット変更パケットには、拡散コードセット2に変更する指示が含まれている。セカンダリ無線基地局24Fは、拡散コード変更パケットを送信すると、自無線基地局が利用している拡散コードセットをコードセット1からコードセット2に変更する。
同様に、拡散コードセット変更パケットを受信したセカンダリ無線端末2bは、拡散コードセットをコードセット1からコードセット2に変更する。
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
図41から図46は、本発明の第9の実施形態を示したものである。
この実施形態と上記第7の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは主として異なる点について説明する。
図41は、本実施形態におけるプライマリ無線端末1aを示すブロック図である。
プライマリ無線端末1agは、相関器1a10を備えている。
相関器1a10は、無線信号処理部1a6から出力された受信信号から相関値を算出する。
セカンダリ無線基地局21Gは、パタン付加部217を備えている。
パタン付加部217は、セカンダリ無線端末との通常のアプリケーション通信を行う場合に、送信するパケットにパタンを付加する。パタンは、それぞれのセカンダリ無線基地局に対して一意に割り当てられる。
セカンダリ無線端末2agは、パタン付加部2a6を備えている。
パタン付加部2a6は、通常のアプリケーション通信を行う場合に、送信するパケットにパタンを付加する。パタンは、セカンダリ無線端末が接続して通信を行っているセカンダリ無線基地局に対して一意に割り当てられる。
なお、本実施形態においては、セカンダリ無線基地局ごとに、異なったパタンが割り当てられている。プライマリ無線基地局1は、セカンダリ無線基地局とパタンとの対応表を有しており、パタンからセカンダリ無線基地局を特定することができる。
セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末は、アプリケーション通信において、パケットを送信する際、パケットごとにパタンを付加する。
ここでは、主として第7の実施形態と異なる動作について説明する。
プライマリ無線端末1agは、受信レベルが閾値を越え、スループットが閾値を下回っていると判定した場合に(ステップS52;YES)、通常のアプリケーション通信を停止し、受信モードに切り替え、信号を受信する。そして、プライマリ無線端末1agは、相関器1a10において、受信したパケットに付加されているパタンと、あらかじめ記憶している複数のパタンとの相関値を算出する(ステップS120)。そして、プライマリ無線端末1agは、最も高い相関値が算出されたパタン情報を干渉情報パケットに付加して(ステップS121)、プライマリ無線基地局に送信する(ステップS122)。
図45は、無線通信システム100の周波数変更処理を示すフローチャートである。
プライマリ無線基地局1は、プライマリ無線端末1agから干渉情報パケットを受信すると、基地局−端末間インターフェース部14において、干渉情報パケットを解析し、パタン情報を抽出する(ステップS130)。そして、プライマリ無線基地局1は、そのパタン情報を有するセカンダリ無線基地局を、対応表から抽出し、当該セカンダリ無線基地局に干渉情報を出力する(ステップS131)。この干渉情報には、プライマリ無線基地局1が利用している周波数帯の情報が格納されている。
拡散コードセット変更パケットを受信したセカンダリ無線端末は、直ちにパケット中に含まれている周波数に変更する(ステップS134)。
セカンダリ無線基地局及びセカンダリ無線端末は、図46に示すように、送信するパケットの前に、基地局ごとに特定のパタンを付加する。
各セカンダリ無線基地局に割り当てられているパタンを以下に示す。
セカンダリ無線基地局21G:{1,1,1,1}
セカンダリ無線基地局22G:{1,-1,1,-1}
セカンダリ無線基地局23G:{1,1,-1,-1}
セカンダリ無線基地局24G:{1,-1,-1,1}
そこで、プライマリ無線端末1agは、アプリケーション通信を中止し、受信モードに切り替える。プライマリ無線端末1agは、上記の全パタンを相関器1a10内のメモリに記憶しており、相関器1a10において、受信信号に付加されているパタンと、メモリにあらかじめ記憶しているパタンとの相関値を算出する。セカンダリ無線基地局24Gに対する各パタンとの相関値は以下のようになる。
パタン1:0
パタン2:0
パタン3:0
パタン4:4
プライマリ無線端末1agは、最も高い相関値が算出されたパタン4の番号を干渉情報パケットに付加し、プライマリ無線基地局1に送信する。
プライマリ無線基地局1は、該干渉情報パケットを受信すると、干渉情報パケットからパタンの番号を抽出し、該パタンを持つセカンダリ無線基地局24Gに干渉情報を出力する。
干渉情報が入力されたセカンダリ無線基地局24Gは、自無線基地局のサービスエリア内に存在する全セカンダリ無線端末に周波数変更パケットを送信し、自無線基地局が利用している周波数帯を変更する。
周波数変更パケットを受信したセカンダリ無線端末は、利用する周波数帯を変更する。
また、プライマリ無線基地局、セカンダリ無線基地局又は管理局が、プライマリ無線基地局のサービスエリアに、非干渉エリアが重なっているセカンダリ無線基地局を調査するとしたが、この調査は、例えば以下のようにして行われるものである。すなわち、プライマリ無線基地局とセカンダリ無線基地局との間の距離と、プライマリ無線基地局の非干渉エリアの半径とセカンダリ無線基地局の非干渉エリアの半径との合計値とを比較し、合計値よりも距離の方が小さいと判定すると、非干渉エリアが重なっていることになる。一方、合計値よりも距離の方が大きいと判定すると、非干渉エリアは重なっていないことになる。このようにして、調査が行われる。なお、距離に代えて、送信電力を利用してもよい。
なお、上記第8及び第9の実施形態において、干渉局を特定するために、識別子や特定パタンを利用するものとしたが、これに限ることはなく、例えば、各無線基地局の位置、送信電力、セル半径などを利用してもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
21,22,23,24,25,26,27,28,29,30 セカンダリ無線基地局(セカンダリ無線通信局)
3 管理局
1a2 受信レベル観測部(干渉検出手段)
1a3 比較器(干渉検出手段)
1a7 誤り率測定部(干渉検出手段)
1a8 スループット測定部(干渉検出手段)
15 基地局間インターフェース部(干渉情報送信手段、干渉局特定手段)
212 無線信号処理部(干渉回避手段)
214 基地局−端末間インターフェース部(干渉回避手段)
215 基地局間インターフェース部(干渉回避手段)
100 無線通信システム
Claims (9)
- 周波数を優先的に利用することができるプライマリ無線通信局と、前記プライマリ無線通信局の通信に干渉を与えない範囲で周波数を利用するセカンダリ無線通信局とを有する無線通信システムであって、
前記プライマリ無線通信局は、
前記セカンダリ無線通信局からの干渉を検出して干渉情報を生成する干渉検出手段と、
前記干渉検出手段によって生成された干渉情報を、前記セカンダリ無線通信局に送信する干渉情報送信手段とを備え、
前記セカンダリ無線通信局は、
前記干渉情報送信手段から送信された干渉情報に基づいて与干渉を回避する干渉回避手段を有することを特徴とする無線通信システム。 - 前記プライマリ無線通信局および前記セカンダリ無線通信局に関する情報を有し、かつ前記干渉情報を受信して干渉の原因であるセカンダリ無線通信局を特定する管理局を備え、
前記プライマリ無線通信局は、前記管理局が特定した、干渉の原因であるセカンダリ無線通信局に前記干渉情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記プライマリ無線通信局は、
自己および前記セカンダリ無線通信局に関する情報と、
前記干渉情報から干渉の原因であるセカンダリ無線通信局を特定する干渉局特定手段とを有し、
前記プライマリ無線通信局は、前記干渉局特定手段が特定した、干渉の原因であるセカンダリ無線通信局に前記干渉情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記干渉局特定手段は、
各無線通信局の位置、送信電力、セル半径、セカンダリ無線通信局の通信中のデータ内の識別子、又は、前記セカンダリ無線通信局の通信中のデータ内の特定パタンから干渉局を特定することを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。 - 前記プライマリ無線通信局は、自己および前記セカンダリ無線通信局に関する情報を有し、
前記プライマリ無線通信局は、自己から一定距離内に存在するセカンダリ無線通信局に前記干渉情報を送信し、
前記干渉検出手段が干渉を検出しなくなるまで前記干渉情報を送信する範囲を拡大することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の無線通信システム。 - 干渉回避を指示するセカンダリ無線通信局の範囲を示す干渉回避ホップ数が前記干渉情報に含まれており、
前記セカンダリ無線通信局は、前記干渉回避ホップ数に応じて、他のセカンダリ無線通信局に干渉回避指示を出力し、前記干渉検出手段が干渉を検出しなくなるまで前記干渉回避ホップ数を拡大することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の無線通信システム。 - 前記干渉回避手段は、前記セカンダリ無線通信局の通信周波数、通信方式、変調方式、送信電力、アンテナの指向性、偏波のうちの少なくとも一つを変更する手段、又は、前記セカンダリ無線通信局の運用を停止する手段であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無線通信システム。
- 前記プライマリ無線通信局および前記セカンダリ無線通信局の無線通信方式は、CDMA通信方式であり、
前記干渉回避手段は、前記セカンダリ無線通信局の拡散コードを変更する手段であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 前記干渉検出手段は、受信電力レベル、誤り率、スループット、受信信号のスペクトル、受信信号の周期性のうちの少なくとも一つを測定することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の無線通信システム。
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