JP2009117954A - 通信装置、ならびに障害原因を特定するための方法及びプログラム - Google Patents

通信装置、ならびに障害原因を特定するための方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を高い精度で特定する。
【解決手段】本発明の一態様としての通信装置は、無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する通信装置であって、前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得する統計情報取得部と、前記統計情報取得部により取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定部と、を備える。
【選択図】図24

Description

本発明は、無線端末および無線基地局と通信可能な通信装置、ならびに無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定するための方法及びプログラムに関する。
IEEE802.11規格の無線システムでは、電波干渉等の無線リンクの障害が発生し、無線端末の通信性能が劣化する問題がある。したがって、無線システムの高信頼化を図る上では、障害が発生すれば速やかに検知して対策を実施し、通信性能が劣化している時間(MTTR: Mean Time To Repair)をいかに短縮するかが重要となる。
無線障害を検知する方法として、例えば、無線端末や基地局上でフレームのCRCエラー検出数の統計を採り、観測することで電波干渉を検知する方法がある。これは、無線リンクでフレームが干渉した場合には無線端末や基地局上でCRCエラーとして検出される相関関係を利用した方法であり、CRCエラー検出回数の増加が観測されれば干渉が発生していると推定する方法である。
しかし、CRCエラーは必ずしも電波干渉だけから発生する現象ではなく、例えば、通信相手とは関係のない第3者の通信データを低受信レベルで受信した場合にも発生する。したがって、電波干渉が発生していないにも関わらず、また、全く通信が行われていない状態でもCRCエラーは発生するため、電波干渉が誤って検知される問題がある。
また、管理者は、障害を検知するだけでなく障害が発生した原因を特定する必要がある。例えば、電波干渉は、隠れ端末や、壁等の反射波によりマルチパスフェージング、電子レンジやBluetooth[TM]等の非IEEE802.11規格の干渉波等の様々な原因により発生する。つまり、CRCエラーにより電波干渉を検知できたとしても、さらに詳細に障害原因まで特定できなければ、管理者は、隠れ端末や反射波の防止措置、干渉源の撤去といった具体的な障害対策を実施することができない。
非特許文献1は、隠れ端末の検出方法について述べたものである。DATAフレームが観測できないACKフレームを観測することで隠れ端末を検出するアプローチが示されているが、DATAフレームが干渉により損失した場合等のように誤検出の回避は行われていない。
Sunggeun Jin, Sunghyun Choi, Youngsoo Kim, and Kyunghun Jang, "A Novel Idle Mode Operation in IEEE 802.11 WLANs," IEEE 802.11-05/1263r3, January 2006
このように従来では、統計情報を用いて障害原因を特定する方法が検討されているが、いずれも特定可能な障害原因の種別には限界があり、また、特定精度が低いという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を高い精度で特定可能とする通信装置、障害原因特定方法および障害原因特定プログラムを提供する。
本発明の一態様としての通信装置は、
無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する通信装置であって、
前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得する統計情報取得部と、
前記統計情報取得部により取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定部と、
を備える。
本発明の一態様としての障害原因特定方法は、
無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定方法であって、
前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得し、
取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する、
ことを特徴とする。
本発明の一態様としての障害原因特定プログラムは、
無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定プログラムであって、
前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得する統計情報取得ステップと、
前記統計情報取得ステップにより取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定ステップと、
を備える。
本発明により、無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を高い精度で特定可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す。
図1において、1はネットワークであり、Mはネットワーク1に接続した通信装置(ホスト)であり、Aはネットワーク1に接続した無線基地局(以下APと記述することもある)である。2は無線リンクであり、Bは無線リンク2に接続した無線端末(以下STAと記述することもある)である。なお、図1には、無線基地局Aに接続する無線端末Bを1台だけ示しているが、複数台の無線端末が無線基地局Aに接続しても構わない。
図2に、本実施形態に係る通信装置Mの構成例を示す。図2に示されるように、本実施形態の通信装置Mは、無線端末および無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を取得する統計情報取得部11、統計情報取得部11において取得した統計情報を時間情報と共に記憶する統計情報記憶部12、統計情報記憶部12に記憶した統計情報から無線リンクの障害原因の種別を特定する障害原因特定部13、を備えている。統計情報取得部11、統計情報記憶部12、障害原因特定部13は、ハードウェアとして構成されてもよいし、通信装置Mあるいは無線基地局Aあるいは無線端末B上で実行されるソフトウエアモジュールとして構成されてもよい。
以下、統計情報取得部11により取得する統計情報の例について説明する
<統計情報例>
(1)RSSI(Received Signal Strength Indicator)値
(2)Channel Load(チャネル負荷)
(3)ACK(ACKnowledgement)フレームの受信失敗回数
(4)重複データフレームの受信回数
(5)RTS(Request To Send)フレームの受信回数
(1)のRSSI値は、受信信号の信号強度を示す値である。例えば、STAとAP間に遮蔽物が存在し、互いの無線信号が到達しない場合等にRSSI値は減少する。RSSI値はたとえば受信電波強度に対応する。
(2)のChannel Loadは、一定時間あたり、キャリアセンスでビジー状態と判断している時間の割合である。Channel Loadは他のSTA/AP等が通信している時に増加する。例えば、あるAPに多数のSTAが接続し通信している場合や、大きいトラフィックを発生するSTAが存在する場合には、増加する割合が大きくなる。また、NAV期間(Network Allocation Vector: 送信禁止期間)もビジー状態に含まれ、このためRTSフレームを受信した場合にもChannel Loadは増加する。
(3)のACKフレームの受信失敗回数は、送信元がデータフレーム(DATAフレーム)を送信したにもかかわらず、送信相手からACKフレームが得られなかった回数のことであり、データフレームの送信元から取得できる統計値である。ACKフレームの受信失敗回数が増加するケースを図5に示す。APからSTAに送信したDATAフレームが損失した場合に増加し、また、DATAフレームが正常にSTAに届いた場合でもACKが損失すれば増加する。ただし、Channel Loadが高い状況等で、DATAフレームの送信自体を実施できなかった場合には増加しない。
(4)の重複フレームの受信回数は、既に受信したデータフレームと同一のデータフレーム(重複データフレーム)を受信した回数のことであり、データフレームの受信元から取得できる統計値である。重複フレームの受信回数が増加するケースを図6に示す。重複フレームとして判定されるフレームは、既に受信したことがあるフレームである。つまり、DATAフレームが損失した場合の再送フレームは重複フレームとしては判定されず、ACKフレームが損失した場合の再送フレームは重複フレームとして判定される。このように、重複フレーム受信回数を観測することで、DATAフレームは正常に届くがACKフレームは損失するという状態の判定が可能となる。また、さらに、ACKフレームの受信失敗回数と組み合わせて観測することで、ACKフレームは正常に受信するがDATAフレームは損失するという状態の判定が可能となる。つまり、DATA・ACKの種別を識別した損失状況の判定できるため、例えば、キャリアセンスの動作しない隠れ端末のようにDATAフレームのみが損失する干渉と、マルチパスフェージングや非IEEE802.11干渉のようにDATA・ACKの両方のフレームが損失する干渉との識別に、重複フレームの受信回数を利用できる。
(5)のRTSフレームの受信回数は、接続先のMACアドレスを、宛先アドレス(dst)と送信元アドレス(src)のいずれにも含まないRTSフレームの受信回数のことである。RTSフレームの受信回数が増加するケースを図7に示す。APに接続されているSTAが、異なるAP(図7ではAP’)と接続しているSTA(図7ではSTA’’)からのRTSフレームを受信した場合に、RTSフレームの受信回数が増加する。
図3に統計情報取得部11の処理手順の一例を示す。
まず、予め定められた第1の統計情報を取得する処理を実行する(ステップS11)。取得処理はネットワークを介して無線基地局および無線端末から統計情報を取得することで行う。例えば、インターネットプロトコルのSNMP(Simple Network Management Protocol)やCAPWAP(Control And Provisioning of Wireless Access Points)を用いればネットワークを介して無線基地局および無線端末の統計情報を収集できる。
次に、統計情報取得部11で取得した第1の統計情報を統計情報記憶部に時間情報と共に記憶する(ステップS12)。以下、ステップS11、S12と同様の手順を、予め定められた第Nの統計情報の取得処理と記憶処理を行うまで、繰り返し実行する(ステップS13、S14)。
最後に、統計情報の取得を周期的に実行するために、一定時間の待ちを行って(ステップS15)、ステップS11に戻る。ここで、周期間隔は、例えば、インターネット上の統計取得ツールでは5分間隔で行うのが一般的である。また、ステップS15の待ち時間を、周期タイマと同期して決定することで周期間隔を一定に保ち精度を向上することも可能である。また、図3は全ての統計情報を同じ周期間隔で取得する例を示したが、統計情報ごとに個別の周期間隔を設定して取得する方法を採用してもよい。また、RSSI値等のように極短時間で変動する統計情報については、無線基地局および無線端末上で平均値、最大値、最小値、標準偏差等を測定し、これらを統計情報取得部が取得してもよい。
図4に障害原因特定部13の処理手順の一例を示す。
まず、障害原因特定部13は処理の開始入力を検知する(ステップS21)。開始入力は、例えば、周期タイマ等からの定期的な入力や管理者からの特定の指示がある。前者のように、定期的に障害原因特定部13に開始入力を与えれば障害の発生状況を定期的に監視することが可能となり、後者のように、管理者からの指示を開始入力として与えれば、管理者がオンデマンドでかつリアルタイムに障害原因の特定を行うことが可能となる。
開始入力を受けた場合、予め定められた第1の統計情報が閾値を超えたか否かの判定を行う(ステップS23)。ここで、閾値は統計情報ごとに予め定めたものであり、例えば、次のように設定する。
<閾値設定例>
(1)RSSI値[dBm]:10
(2)Channel Load[%]:50
(3)ACKフレームの受信失敗回数[5分間平均の発生回数]:100
(4)重複データフレームの受信回数[5分間平均の発生回数]:100
(5)RTSフレームの受信回数[5分間平均の発生回数]:100
ここでの閾値は現在値と比較できる値を採用した例を示したが、例えば、単位時間あたりの変動幅を採用してもよい。
次に、障害原因特定部13は判定結果を保存する(ステップS23)。そして、ステップS22、S23と同様の手順を第Nの統計情報を判定し保存するまで、繰り返し実行する(ステップS24、S25)。
最後に、保存した判定結果の組み合わせと、障害原因ごとに予め定められた組み合わせとを照合する。照合の結果、同じ組み合わせを有する障害原因が存在すれば、それが障害原因であると特定できる(ステップS26)。
障害原因ごとに予め定めた判定結果の組み合わせの例を図24の表1に示す。ここで、表1の「増」とは設定した閾値を上回ることであり、「減」とは設定した閾値を下回ることである。表1の統計情報の増減の組み合わせと、判定結果の組み合わせとが一致する場合、該当する障害原因が生じているものと特定する。
以下、表1の障害原因と各統計情報の関係について説明する。
「隠れ端末」は、距離や電波を通さない障害物等の影響により、互いの無線信号が到達せずキャリアセンスが機能しない状態にある端末と定義する。図8に、STAとSTA'がお互いに隠れ端末となるネットワーク構成を示す。図8ではSTAとSTA'のキャリアセンスは機能せず、STAがAPにデータフレームを送信しているにもかかわらずSTA'がAPにデータフレームを送信する事態が発生し、その結果、フレームが衝突して干渉する。この時、干渉が発生するフレームは、STAがAPに送信するDATAフレームのみで、STAがAPに送信するACKフレームは干渉しないという特徴がある。これは、ACKフレームの元となるDATAフレーム(APからSTAに送信したDATAフレーム)に対してはSTA'のキャリアセンスが機能し、ACKフレームに対する衝突フレームの送信が回避されるためである。したがって、隠れ端末が障害原因となるのは、DATAフレームだけが干渉する状態であり、STA上のACKフレームの受信失敗回数のみが増加する。なお、ここではSTAが隠れ端末により被害を受ける構成を示したが、同様にAPが隠れ端末の被害を受ける図9の構成もあり得る。この場合、AP上のACKフレームの受信失敗回数のみが増加する。
「さらされ端末」は、RTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)が機能した無線LANシステムにおいて、異なるAPに接続しているSTAが送信するRTSフレームを受信することによりNAV(Network Allocation Vector: 送信禁止期間)の待ち状態に遷移する端末と定義する。図10に、STAがSTA''に対するさらされ端末となるネットワーク構成を示す。APとAP'は同一チャネルを使用し、STAはAPと接続し、STA''はAP'と接続している。この時、STA''がAP'に送信するRTSフレームをSTAが受信する可能性があり、この場合STAが属するセルの利用率が低いにもかかわらず、NAVの待ち状態に遷移し通信性能が低下する。したがって、さらされ端末が障害原因となる場合は、STA上のRTSフレーム(APのMACアドレスが宛先アドレス(dst)と送信元アドレス(src)のいずれにも含まれないRTSフレーム)の受信回数とChannel Loadが増加する。また、APにとってSTA''は隠れ端末となるため、APからSTAに送信するDATAフレームが干渉する。すなわち、AP上のACKフレーム受信失敗回数が増加する。なお、ここではSTAがさらされ端末となる構成を示したが、同様にAPがさらされ端末となる図11の構成もあり得る。この場合、AP上のRTSフレーム(STAのMACアドレスが宛先アドレス(dst)と送信元アドレス(src)のいずれにも含まれないRTSフレーム)の受信回数とChannel Loadが増加し、また、STA上のACKフレーム受信失敗回数が増加する。
「マルチパスフェージング」は、STAが送信する直接波の他に、壁等で反射してから届く反射波等が発生して受信側に複数の経路を経て異なる時間で到達した結果、各々の電波が干渉しあう状態と定義する。図12に、STAとAP間の通信がマルチパスフェージングによる干渉が発生しているネットワーク構成を示す。マルチパスフェージングが障害原因となる場合は、STAとAP間で送受信するDATA・ACKの両方のフレームともに干渉するため、STAおよびAP上のACKフレーム受信失敗回数および重複フレーム受信回数が増加する。
「非IEEE802.11干渉」は、電子レンジやBluetooth[TM]等のIEEE802.11とは規格の異なる同一周波数帯の電波により干渉が発生する状態と定義する。図13に、非IEEE802.11規格の電波(例えば、電子レンジ)による干渉が発生しているネットワーク構成を示す。非IEEE802.11干渉が生じると、STAとAP間で送受信するDATA・ACKの両方のフレームともに衝突回避が頻発し、かつ、干渉する。したがって、非IEEE802.11干渉が障害原因となる場合は、STAおよびAP上のChannel Load、ACKフレームの受信失敗回数、重複フレームの受信回数のそれぞれが増加する。
「混雑」は、あるチャネルに属するSTAの数が増加し、チャネルに属する全てのAPとSTAにおいてキャリアセンスで衝突回避が頻発する状態と定義する。図14に、混雑が発生しているネットワーク構成を示す。混雑状態は、会議などで利用者が局所的に集中した結果、多数のSTAが同じAPに集中して接続することにより発生する。したがって、混雑が障害原因となる場合は、STAおよびAP上のChannel Loadが増加する。ただし、DATA・ACKフレームが損失することはないため、その他のパラメータが増加することはない。
「シャドウイング」は、STAとAPの間に遮蔽物が存在し、互いの無線信号が到達しない状態と定義する。図15に、シャドウイングが発生するネットワーク構成を示す。シャドウイングが生じると、STAとAP間は、遮蔽物により直接波は届かないが反射波や回折波は届く状態となり、受信信号の信号強度が低下した状態で通信が行われる。また、受信するデータの信号強度は大幅に変動するためPLCPヘッダのパリティやCRCのエラーが発生する。したがって、シャドウイングが障害原因となる場合は、STAおよびAP上のRSSI値が低下し、ACKフレームの受信失敗回数と重複フレームの受信回数がともに増加する。
以下、図4のステップS26の障害原因の特定手順を、表1の各障害原因ごとに説明する。
<隠れ端末(STA)の特定>
図16に隠れ端末(STA)の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、STA上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS31)。もし、ACK受信失敗回数が閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS32)。次に、STA上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS33)。もし、重複フレーム受信回数が閾値(重複閾値)を超えていない場合、マルチパスフェージング、非IEEE802.11干渉、シャドウイング、を障害原因から排除する(ステップS34)。次に、AP上のChannel Load(基地局側チャネル負荷)もしくはAP上のRTSフレーム受信回数のいずれか一方を判定する(ステップS35)。もし、Channel LoadもしくはRTSフレーム受信回数が、閾値(チャネル閾値もしくはRTS閾値)を超えていない場合、さらされ端末(AP)が障害原因である可能性がなくなり、隠れ端末(STA)が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS36)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
<隠れ端末(AP)の特定>
図17に隠れ端末(AP)の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS41)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS42)。次に、AP上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS43)。もし、重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えていない場合、マルチパスフェージング、非IEEE802.11干渉、シャドウイング、を障害原因から排除する(ステップS44)。次に、STA上のChannel Load(端末側チャネル負荷)もしくはSTA上のRTSフレーム受信回数のいずれか一方を判定する(ステップS45)。もし、Channel LoadもしくはRTSフレーム受信回数が、閾値(チャネル閾値もしくはRTS閾値)を超えていない場合、さらされ端末(STA)が障害原因である可能性がなくなり、隠れ端末(AP)が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS46)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
<さらされ端末(STA)の特定>
図18にさらされ端末(STA)の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS51)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS52)。次に、AP上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS53)。もし、重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えていない場合、マルチパスフェージング、非IEEE802.11干渉、シャドウイング、を障害原因から排除する(ステップS54)。次に、STA上のChannel LoadもしくはRTSフレーム受信回数のいずれか一方を判定する(ステップS55)。もし、Channel LoadもしくはRTSフレーム受信回数が、閾値(チャネル閾値もしくはRTS閾値)を超えている場合、隠れ端末(AP)が障害原因である可能性がなくなり、さらされ端末(STA)が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS56)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
<さらされ端末(AP)の特定>
図19にさらされ端末(AP)の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、STA上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS61)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS62)。次に、STA上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS63)。もし、重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えていない場合、マルチパスフェージング、非IEEE802.11干渉、シャドウイング、を障害原因から排除する(ステップS64)。次に、AP上のChannel LoadもしくはRTSフレーム受信回数のいずれか一方を判定する(ステップS65)。もし、Channel LoadもしくはRTSフレーム受信回数が、閾値(チャネル閾値もしくはRTS閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)が障害原因である可能性がなくなり、さらされ端末(AP)が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS66)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
<マルチパスフェージングの特定>
図20にマルチパスフェージングの特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS71)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS72)。次に、AP上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS73)。もし、重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えている場合、隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、を障害原因から排除する(ステップS74)。次に、AP上のChannel Loadを判定する(ステップS75)。もし、Channel Loadが、閾値(チャネル閾値)を超えていない場合、非IEEE802.11干渉、を障害原因から排除する(ステップS76)。次に、AP上のRSSI値を判定する(ステップS77)。もし、RSSI値が、閾値(受信強度閾値)以上の場合、シャドウイングが障害原因である可能性がなくなり、マルチパスフェージングが障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS78)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
上記ステップS71ではAP上のACK受信失敗回数を判定し、ステップS73ではAP上の重複フレーム受信回数を判定したが、これらに代えて、ステップS71ではSTA上のACK受信失敗回数を判定し、ステップS73ではSTA上の重複フレーム受信回数を判定するようにしてもよい。このようにしたとき、STA上のACK受信失敗回数が閾値(ACK閾値)を超えている場合に、ステップS72において隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、混雑、を障害原因から排除する。そして、STA上の重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えている場合に、ステップS74において、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、を障害原因から排除する。
また、上記ステップS75ではAP上のChannel Loadを判定したが、この代わりに、STA上のChannel Loadを判定してもよい。このようにしたとき、STA上のChannel Loadが閾値(チャネル閾値)を超えていない場合に、非IEEE802.11干渉を障害原因から排除する。
また、上記ステップS77ではAP上のRSSI値を判定したが、この代わりに、STA上のRSSI値を判定してもよい。このようにしたとき、STA上のRSSI値が、閾値(受信強度閾値)以上の場合に、シャドウイングの可能性を排除し、マルチパスフェージングを障害原因として特定する。
<非IEEE802.11干渉の特定>
図21に非IEEE802.11干渉の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS81)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、混雑、を障害原因から排除する(ステップS82)。次に、AP上の重複フレーム受信回数を判定する(ステップS83)。もし、重複フレーム受信回数が、閾値(重複)を超えている場合、隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、を障害原因から排除する(ステップS84)。次に、AP上のChannel Loadを判定する(ステップS85)。もし、Channel Loadが、閾値(チャネル閾値)を超えている場合、マルチパスフェージング、シャドウイングが障害原因としての可能性がなくなり、非IEEE802.11干渉が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS86)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
上記ステップS81ではAP上のACK受信失敗回数を判定し、ステップS83ではAP上の重複フレーム受信回数を判定したが、これらに代えて、ステップS81ではSTA上のACK受信失敗回数を判定し、ステップS83ではSTA上の重複フレーム受信回数を判定するようにしてもよい。このようにしたとき、STA上のACK受信失敗回数が閾値(ACK閾値)を超えている場合に、ステップS82において隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、混雑、を障害原因から排除する。そして、STA上の重複フレーム受信回数が、閾値(重複閾値)を超えている場合に、ステップS74において、隠れ端末(STA)、さらされ端末(AP)、を障害原因から排除する。
また、上記ステップS85ではAP上のChannel Loadを判定したが、この代わりに、STA上のChannel Loadを判定してもよい。このようにしたとき、STA上のChannel Loadが閾値(チャネル閾値)を超えている場合に、マルチパスフェージング、シャドウイングの可能性を排除し、非IEEE802.11干渉を障害原因として特定する。
<混雑の特定>
図22に混雑の特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のChannel Loadを判定する(ステップS91)。もし、Channel Loadが閾値(チャネル閾値)を超えている場合、隠れ端末(STA)、隠れ端末(AP)、さらされ端末(STA)、マルチパスフェージング、シャドウイング、を障害原因から排除する(ステップS92)。次に、STA上のACK受信失敗回数を判定する(ステップS93)。もし、ACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えていない場合、さらされ端末(AP)、非IEEE802.11干渉が障害原因としての可能性がなくなり、混雑が障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS94)。なお、ここで示した統計情報以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することが可能である。
上記ステップS91ではAP上のChannel Loadを判定し、ステップS93ではSTA上のACK受信失敗回数を判定したが、これらに代えて、ステップS91ではSTA上のChannel Loadを判定し、ステップS93ではAP上のACK受信失敗回数を判定するようにしてもよい。このようにしたとき、STA上のChannel Loadが閾値(チャネル閾値)を超えている場合に、隠れ端末(STA)、隠れ端末(AP)、さらされ端末(AP)、マルチパスフェージング、シャドウイング、を障害原因から排除する。そして、AP上のACK受信失敗回数が、閾値(ACK閾値)を超えていない場合に、さらされ端末(AP)、非IEEE802.11干渉の可能性を排除し、混雑を障害原因として特定する。
<シャドウイングの特定>
図23にシャドウイングの特定手順を示すフローチャートを示す。まず、AP上のRSSI値を判定する(ステップS101)。もし、RSSI値が、閾値(受信強度閾値)を下回る場合、他の全ての障害原因の可能性がなくなり、シャドウイングが障害原因であることが確定し、特定できる(ステップS102)。ただし、RSSI値は正常状態にあっても大きく変動する値であることから誤検出する可能性がある。そのため、RSSI値以外の判定を追加して実施することで特定精度を向上することができる。
上記ステップS101では、AP上のRSSI値を判定したが、この代わりに、STA上のRSSI値を判定してもよい。このようにしたとき、STA上のRSSI値が、閾値(受信強度閾値)を下回る場合に、他の全ての障害原因の可能性を排除し、シャドウイングを障害原因として特定する。
各種の閾値(受信強度閾値、チャネル閾値、ACK閾値、重複閾値、RTS閾値)は、障害原因ごとに個別に異なる値を設定することが可能である。またこれら閾値は、無線端末と無線基地局とで異なる値を設定することも可能である。また、これらの閾値は、無線LANシステムの周囲環境の変化や無線端末が使用するアプリケーションの変更に伴って動的に更新してもよい。
さらに、障害原因が特定できた場合には、障害原因をメール等で即座に管理者に通知して速やかに対策を促すことも可能である。また、混雑のように無線基地局の制御により動的に対策できる障害については、該機能を有する装置に対策を要求し、障害原因の特定から対策までの一連の処理を自動化することも可能である。
本発明の一実施形態に係わる通信システムの構成例を示す図。 同実施形態に係わる通信装置の構成例を示すブロック図。 図2の通信装置における統計情報取得部の動作手順の一例を示すフローチャート。 図2の通信装置における障害原因特定部の動作手順の一例を示すフローチャート。 ACKフレームの受信失敗回数が増加するケースを説明する図。 重複フレームの受信失敗回数が増加するケースを説明する図。 RTSフレーム受信回数が増加するケースを説明する図。 隠れ端末(STA)が発生しているネットワーク構成を示す図。 隠れ端末(AP)が発生しているネットワーク構成を示す図。 さらされ端末(STA)が発生しているネットワーク構成を示す図。 さらされ端末(AP)が発生しているネットワーク構成を示す図。 マルチパスフェージングによる干渉が発生しているネットワーク構成を示す図。 非IEEE802.11規格の電波による干渉が発生しているネットワーク構成を示す図。 混雑が発生しているネットワーク構成を示す図。 シャドウイングが発生するネットワーク構成。 隠れ端末(STA)の特定手順を示すフローチャート。 隠れ端末(AP)の特定手順を示すフローチャート。 さらされ端末(STA)の特定手順を示すフローチャート。 さらされ端末(AP)の特定手順を示すフローチャート。 マルチパスフェージングの特定手順を示すフローチャート。 非IEEE802.11干渉の特定手順を示すフローチャート。 混雑の特定手順を示すフローチャート。 シャドウイングの特定手順を示すフローチャート。 障害原因と統計情報の関係を示す表を示す図。
符号の説明
1:ネットワーク
2:無線リンク
A:無線基地局(AP)
B:無線端末(STA)
M:通信装置
11:統計情報取得部
12:統計情報記憶部
13:障害原因特定部

Claims (21)

  1. 無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する通信装置であって、
    前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得する統計情報取得部と、
    前記統計情報取得部により取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定部と、
    を備えた通信装置。
  2. 前記統計情報は、一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、前記一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、またはこれらの両方を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記統計情報は、前記無線リンクで発生するACKフレームの受信失敗回数を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記ACKフレームの受信失敗回数は、前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗した前記ACKフレームの受信失敗回数、前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗した前記ACKフレームの受信失敗回数、またはこれらの両方を含むことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記統計情報は、前記無線端末において前記無線基地局から受信するフレームの受信電波強度、前記無線基地局において前記無線端末から受信するフレームの受信電波強度、またはこれらの両方を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記統計情報は、以前に受信されたデータフレームと同じデータフレームである重複データフレームの受信回数を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記重複データフレームの受信回数は、前記無線基地局から前記無線端末により受信された前記重複データフレームの受信回数、前記無線端末から前記無線基地局により受信された前記重複データフレームの受信回数、またはこれらの両方を含むことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記統計情報は、前記無線基地局が、異なる無線基地局または前記異なる無線基地局に属する他の無線端末から受信したRTS(Request To Send)フレームの受信回数、前記無線端末が前記異なる無線基地局または前記他の無線端末から受信した前記RTSフレームの受信回数、またはこれらの両方を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  9. 前記統計情報は、
    前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線基地局から前記無線端末により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および前記無線基地局が、異なる無線基地局または前記異なる無線基地局に属する他の無線端末から受信したRTSフレームの受信回数のいずれか一方とを含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複フレームの受信回数が重複閾値以下であり、
    前記基地局側チャネル負荷がチャネル閾値以下、または前記RTSフレームの受信回数がRTS閾値以下であるとき、
    前記無線端末が隠れ端末として存在することを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  10. 前記統計情報は、
    前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線端末から前記無線基地局により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、および前記無線端末が前記無線基地局と異なる無線基地局または前記異なる無線基地局に属する他の無線端末から受信した前記RTSフレームの受信回数、のいずれか一方とを含み、
    を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの前記受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複フレームの受信回数が重複閾値以下であり、
    前記端末側チャネル負荷がチャネル閾値以下、または前記RTSフレームの受信回数がRTS閾値以下であるとき、
    前記無線基地局が隠れ端末として存在することを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  11. 前記統計情報は、
    前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線端末から前記無線基地局により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、および前記無線端末が前記無線基地局と異なる無線基地局または前記異なる無線基地局に属する他の無線端末から受信した前記RTSフレームの受信回数、のうちのいずれか一方と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの前記受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複フレームの受信回数が重複閾値以下であり、
    前記端末側チャネル負荷がチャネル閾値を超えている、または前記RTSフレームの受信回数がRTS閾値を超えているとき、
    前記無線端末がさらされ端末として存在することを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  12. 前記統計情報は、
    前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線基地局から前記無線端末により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および前記無線基地局が、異なる無線基地局または前記異なる無線基地局に属する他の無線端末から受信した前記RTSフレームの受信回数のうちのいずれか一方と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの前記受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複フレームの受信回数が重複閾値以下であり、
    前記基地局側チャネル負荷がチャネル閾値を超えている、または前記RTSフレームの受信回数がRTS閾値を超えているとき、
    前記無線基地局がさらされ端末として存在することを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  13. 前記統計情報は、
    前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線端末から前記無線基地局により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、の少なくとも一方と、
    前記無線基地局において前記無線端末から受信するフレームの受信電波強度、および前記無線端末において前記無線基地局から受信するフレームの受信電波強度の少なくとも一方と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複データフレームの受信回数が重複閾値を超えており、
    前記基地局側チャネル負荷および前記端末側チャネル負荷の少なくとも一方がチャネル閾値以下であり、
    前記無線基地局および前記無線端末の少なくとも一方の受信電波強度が受信強度閾値以上のとき、
    前記無線端末および前記無線基地局間でマルチパスフェージングが発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  14. 前記統計情報は、
    前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線基地局から前記無線端末により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、の少なくとも一方と、
    前記無線基地局において前記無線端末から受信するフレームの受信電波強度、および前記無線端末において前記無線基地局から受信するフレームの受信電波強度の少なくとも一方と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複データフレームの受信回数が重複閾値を超えており、
    前記基地局側チャネル負荷および前記端末側チャネル負荷の少なくとも一方がチャネル閾値以下であり、
    前記無線基地局および前記無線端末の少なくとも一方の受信電波強度が受信強度閾値以上のとき、
    前記無線端末および前記無線基地局間でマルチパスフェージングが発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  15. 前記統計情報は、
    前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線端末から前記無線基地局により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、の少なくとも一方と、
    を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複データフレームの受信回数が重複閾値を超えており、
    前記基地局側チャネル負荷および前記端末側チャネル負荷の少なくとも一方がチャネル閾値を超えているとき、
    前記無線端末および前記無線基地局間で用いられている無線通信方式と同一の周波数帯域の電波干渉が発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  16. 前記統計情報は、
    前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、
    前記無線基地局から前記無線端末により受信された重複データフレームの受信回数と、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷、および一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷、の少なくとも一方と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値を超えており、
    前記重複データフレームの受信回数が重複閾値を超えており、
    前記基地局側チャネル負荷および前記端末側チャネル負荷の少なくとも一方がチャネル閾値を超えているとき、
    前記無線端末および前記無線基地局間で用いられている無線通信方式と同一の周波数帯域の電波干渉が発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  17. 前記統計情報は、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線基地局により判断されている時間の割合を表す基地局側チャネル負荷と、
    前記無線端末が前記無線基地局から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記基地局側チャネル負荷がチャネル閾値を超えており、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値以下であるとき、
    前記無線基地局に属する無線端末の数が多いことにより混雑が発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  18. 前記統計情報は、
    一定時間あたりに前記無線リンクがビジー状態であると前記無線端末により判断されている時間の割合を表す端末側チャネル負荷と、
    前記無線基地局が前記無線端末から受信するのに失敗したACKフレームの受信失敗回数と、を含み、
    前記障害原因特定部は、
    前記端末側チャネル負荷がチャネル閾値を超えており、
    前記ACKフレームの受信失敗回数がACK閾値以下であるとき、
    前記無線基地局に属する無線端末の数が多いことにより混雑が発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  19. 前記統計情報は、前記無線基地局において前記無線端末から受信するフレームの受信電波強度、および前記無線端末において前記無線基地局から受信するフレームの受信電波強度の少なくとも一方を含み、
    前記障害原因特定部は、前記無線基地局の受信電波強度および前記無線端末の受信電波強度の少なくとも一方が、受信強度閾値を下回るとき、前記無線基地局および前記無線端末間でシャドウウィングが発生していることを前記障害原因として特定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  20. 無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定方法であって、
    前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得し、
    取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する、
    ことを特徴とする障害原因特定方法。
  21. 無線端末および無線基地局間の無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定プログラムであって、
    前記無線端末と前記無線基地局間の無線リンクの状態を表す統計情報を前記無線端末および前記無線基地局の少なくとも一方から取得する統計情報取得ステップと、
    前記統計情報取得ステップにより取得した統計情報に基づき、あらかじめ統計情報と関連づけられた複数の障害原因の中から、前記無線リンクの障害原因を特定する障害原因特定ステップと、
    を備えた障害原因特定プログラム。
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