JP2009117903A - フィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器 - Google Patents

フィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】単体でバンドエリミネーション機能を有するフィルタ素子を提供する。
【解決手段】一対の支持部15によって梁部16を介して中空に保持された振動部16と、所定の間隙を介して振動部16と対向配置された入力電極11および出力電極12とを備える。振動部16は、単一構造からなり、入力電極11に交流信号が印加されると、ねじれ振動により生じる共振モードと、たわみ振動により生じる共振モードとにより振動する。ねじれ振動により生じる共振モードは、共振周波数fと、共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有し、たわみ振動により生じる共振モードは、共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、共振周波数fよりも小さく、かつ共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems;マイクロマシン)の要素技術を応用したフィルタ素子、ならびにそれを備えた半導体デバイスおよび電子機器に関する。
近年の集積化技術の向上に伴い、電子機器の小型・軽量化、低電圧動作・低消費電力化、高周波動作化が急速に進んでいる。特に、携帯電話などの移動通信端末装置の技術分野では、上記の要求が厳しい上に、高機能化も求められており、これらの対立する課題を解決する技術の一つとして、MEMSが注目されている。このMEMSは、シリコンプロセス技術により、マイクロな機械的要素と電子回路要素とを融合したシステムであり、日本では主にマイクロマシンと称されるものである。MEMS技術は、その精密加工性などの優れた特徴から、高機能化に対応しつつ、小型で低価格なSoC(System on a Chip) を実現することができる。
そのため、移動通信端末装置の技術分野では、このMEMS技術を利用した様々な半導体素子、例えば非特許文献1に記載されたフィルタ素子などが開発されている。
C.T-Nguyen, Micromechanical components for miniaturized low-power communications(invited plenary),proceedings,1999IEEE MTT-S International Microwave Symposium RF MEMS Workshop,June,18,1999,pp,48-77.
ところで、上記したフィルタ素子は機械的な振動によって生じる共振を利用したものであり、インピーダンスが極小となる共振ピークと、インピーダンスが極大となる反共振ピークとを持つ非対称な共振特性を有している。このような非対称な共振特性を有するフィルタ素子を利用してバンドエリミネーションフィルタを作製する場合には、例えば、反共振周波数が互いに異なる複数のフィルタ素子を用いるか、または、信号の位相を変化させる回路部品をフィルタ素子と共に用いることが考えられる。
しかし、このように、複数のフィルタ素子を用いたり、フィルタ素子と共に回路部品を用いた場合には、フィルタの占有面積が大きくなり、フィルタが大型化してしまうという問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、単体でバンドエリミネーション機能を有するフィルタ素子、ならびにそれを備えた半導体デバイスおよび電子機器を提供することにある。
本発明のフィルタ素子は、1または複数の支持部によって中空に保持された振動部と、所定の間隙を介して振動部と対向配置された入力電極および出力電極とを備えたものである。振動部は、単一構造からなり、入力電極に交流信号が印加されると、第1共振モードおよび第2共振モードの2つのモードにより振動するようになっている。ここで、第1共振モードは、共振周波数fと、共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有しており、第2共振モードは、共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、共振周波数fよりも小さく、かつ共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有している。
本発明の半導体デバイスは、一の素子と他の素子とに接続された上記フィルタ素子を内蔵したものである。また、本発明の電子機器は、上記半導体デバイスを内蔵したものである。
本発明のフィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器では、入力電極に交流信号が印加されると、単一構造の振動部が第1共振モードおよび第2共振モードの2つのモードにより振動する。このとき、第1共振モードの共振周波数fと第2共振モードの共振周波数fとの間の周波数帯域内に、第1共振モードの反共振周波数fと第2共振モードの反共振周波数fとが存在しているので、第1共振モードの反共振ピークと第2共振モードの反共振ピークとの間に挟まれた周波数帯域の信号を減衰させるバンドエリミネーションフィルタが形成される。
本発明のフィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器によれば、入力電極に交流信号が印加されたときに、単一構造の振動部を第1共振モードおよび第2共振モードの2つのモードにより振動させるようにしたので、単体でバンドエリミネーションフィルタ機能を発現させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るフィルタ素子1を斜視的に表すものである。図2は、図1のフィルタ素子1の上面構成を表すものである。図3は図2のフィルタ素子1のA−A矢視方向の断面構成を、図4は図2のフィルタ素子1のB−B矢視方向の断面構成をそれぞれ表すものである。なお、図1ないし図4は、フィルタ素子1に入力信号が印加されていないときの様子をそれぞれ表している。
このフィルタ素子1は、一の素子(図示せず)から他の素子(図示せず)へ信号を伝送する伝送路中に実装される微小構造物(いわゆるマイクロマシン)であり、好適には一の素子および他の素子と共に同一のパッケージ内に形成されるものであり、より好適にはSiP(System in Package) で同梱実装されたり、SoCの一部として混載されるものである。
このフィルタ素子1は、支持基板10の表面(上面)上に、入力電極11と、出力電極12と、一対のバイアス電極13とを備えている。入力電極11および出力電極12は、支持基板10の表面の一の方向において所定の間隙を介して互いに対向配置されており、一対のバイアス電極13は、入力電極11および出力電極12の対向方向と交差(図2では直交)する方向から入力電極11および出力電極12を所定の間隙を介して挟み込むように配置されている。
ここで、支持基板10は、入力電極11等の形成されている表面が絶縁性の材料により構成されたものであり、例えば、図3、図4に示したように、シリコン基板10A上に酸化シリコン層10Bおよび窒化シリコン層10Cをシリコン基板10A側から順に積層して形成されたものである。また、入力電極11、出力電極12およびバイアス電極13は、導電性材料、例えば高濃度に不純物ドープされた多結晶シリコンからなる。
また、図1ないし図4に示したように、各バイアス電極13の表面上に柱部14が形成されており、各柱部14の上面に支持部15が形成されている。つまり、支持部15は柱部14によって支持部15の支持基板10側の表面(下面)から保持されている。
各支持部15には、支持基板10の表面(上面)とほぼ平行な方向に延在する梁部16が連結されており、各支持部15は、その梁部16を介して、単一構造の振動部17を側面から保持している。なお、単一構造とは、複数の構造体の組み合わせではなく、単一の構造体であることを意味する。この振動部17は、入力電極11の表面(上面)のうち出力電極12側の全部または一部および出力電極12の表面(上面)のうち入力電極11側の全部または一部と、所定の間隙を介して中空に対向配置されている。これにより、振動部17の入力電極11および出力電極12側の表面(下面)と、入力電極11および出力電極12の表面(上面)とにより囲まれた領域には、間隙G(図3、図4参照)が形成されている。
なお、2つの梁部16は、図1ないし図4に示したように、一対のバイアス電極13の対向方向とほぼ平行な方向に延在して形成されていることが好ましく、各梁部16の中心軸(回転軸)が同一線上となるように配置されていることがさらに好ましい。また、2つの梁部16は、各梁部16の中心軸(回転軸)が振動部17の重心を通過するように配置されていることが好ましい。また、各梁部16の中心軸(回転軸)が同一線上となるように2つの梁部16を配置した場合に、振動部17は、図1ないし図4に示したように、梁部16の中心軸(回転軸)に関して、線対称な形状となっていることが好ましい。
ここで、柱部14、支持部15、梁部16および振動部17は、導電性材料、例えば高濃度に不純物ドープされた多結晶シリコンからなり、これら柱部14、支持部15、梁部16および振動部17は、一体に形成されることが好ましい。
このような構成を有するフィルタ素子1は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、シリコン基板10A上に、例えば減圧CVD(Chemical Vapor Depositon)法により、酸化シリコン層10Bを形成したのち、例えばプラズマCVD法により、酸化シリコン層10B上に、窒化シリコン層10Cを形成する(図5(A))。
次に、例えば減圧CVD法により、窒化シリコン層10C上に、高濃度に不純物ドープされた多結晶シリコン層を形成したのち、フォトリソグラフィ処理およびドライエッチング処理により、所定の位置に、入力電極11、出力電極12、バイアス電極13を形成する(図5(B))。なお、以下では、上記したフォトリソグラフィ処理およびドライエッチング処理によるパターニング処理を、単に「パターニング」と称する。
次に、例えば減圧CVD法により、入力電極11等を含む表面上に、高濃度に不純物ドープされた多結晶シリコン層を形成したのち、パターニングにより、柱部14を形成することとなる部位に開口を有する犠牲層20を形成する(図5(C))。
次に、例えば減圧CVD法により、犠牲層20の開口を含む表面上に、高濃度に不純物ドープされた多結晶シリコン層を形成したのち、パターニングにより、所定の位置に、柱部14、支持部15、梁部16および振動部17を形成する(図5(D))。
最後に、例えばフッ酸によるウェットエッチングにより、犠牲層20を除去して、間隙Gを形成する。このようにして、本実施の形態のフィルタ素子1が製造される。
本実施の形態のフィルタ素子1では、図6に示したように、バイアス電極13にDCバイアスVDCを印加すると共に、出力電極12に抵抗Rを直列接続した状態で、入力電極11に交流信号VACを入力すると、入力電極11と振動部17との間に静電力が生じ、その静電力によって振動部17が共振する。このとき、振動部17には、例えば、図7(A)に矢印および破線で示したように、柱部14を節として「たわみ振動」が発生すると共に、図7(B)に矢印および破線で示したように、梁部16の中心軸を回転軸として「ねじれ振動」が発生する。
ここで、ねじれ振動では、振動部17の入力電極11側の端部および振動部17の出力電極12側の端部が梁部16の回転軸を中心に回動するように振動する。そのため、振動部17の入力電極11側の端部が入力電極11から離れると、振動部17の出力電極12側の端部は逆に出力電極12に近づき、振動部17の入力電極11側の端部が入力電極11に近づくと、振動部17の出力電極12側の端部は出力電極12から離れることになり、入力信号に対して出力信号の位相が逆位相になる。他方、たわみ振動では、振動部17が入力電極11に近づけば、出力電極12にも近づき、振動部17が入力電極11から離れれば、出力電極12からも離れることになり、入力信号に対して出力信号の位相は同相になる。つまり、本実施の形態のフィルタ素子1においては、ねじれ振動によって伝わる信号とたわみ振動により伝わる信号の位相が、互いに180°異なる。
これにより、本実施の形態では、ねじれ振動において、共振周波数fと、その共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する非対称な共振特性を有する共振モード(第1共振モード)が発生し、たわみ振動において、共振周波数fと、その共振周波数fよりも小さな周波数の反共振周波数fとを有する非対称な共振特性を有する共振モード(第2共振モード)が発生する。そして、これらの共振モードは、交流信号VACの印加によって同時に発生するので、フィルタ素子1の共振特性は、これら2つの共振特性を合成したものとなる。つまり、フィルタ素子1は、ねじれ振動とたわみ振動による2つの共振周波数f,fを持つ共振器として機能する。
ところで、ねじれ振動の共振周波数fおよび反共振周波数f、ならびにたわみ振動の共振周波数fおよび反共振周波数fはそれぞれ、梁部16および振動部17の材料、厚さ、幅(梁部16の回転軸と直交する方向の寸法)および長さ(梁部16の回転軸と平行な方向の寸法)の組み合わせを変えることにより独立に調整することの可能なものである。そして、本実施の形態では、梁部16および振動部17の材料、厚さ、幅および長さを所定の規定に基づいて組み合わせることにより、ねじれ振動の共振周波数fがたわみ振動の共振周波数fよりも小さくなるようにしている。
例えば、梁部16および振動部17の材料、厚さおよび幅と、梁部16の長さを所定の材料や値に固定した上で、振動部17の長さL(図2参照)を変化させると、ねじれ振動の共振周波数fと、たわみ振動の共振周波数fとの関係が、図8に示したようになる。なお、図8は、振動部17の長さLを変化させたときの共振周波数特性をシミュレーションによって求めたものである。すなわち、振動部17の長さLをLよりも小さくした場合には、ねじれ振動の共振周波数fが、たわみ振動の共振周波数fよりも小さくなり、振動部17の長さLをL0よりも大きくした場合には、ねじれ振動の共振周波数fが、たわみ振動の共振周波数fよりも大きくなる。このことから、振動部17の長さLをLよりも小さくすることにより、ねじれ振動の共振周波数fをたわみ振動の共振周波数fよりも小さくすることができる。
同様に、梁部16および振動部17の材料、厚さおよび長さと、振動部17の幅を所定の材料や値に固定した上で、梁部16の幅W(図2参照)を変化させると、ねじれ振動の共振周波数fと、たわみ振動の共振周波数fとの関係が、図9に示したようになる。なお、図9は、梁部16の幅Wを変化させたときの共振周波数特性をシミュレーションによって求めたものである。すなわち、梁部16の幅WをWよりも小さくした場合には、ねじれ振動の共振周波数fが、たわみ振動の共振周波数fよりも小さくなり、梁部16の幅WをWよりも大きくした場合には、ねじれ振動の共振周波数fが、たわみ振動の共振周波数fよりも大きくなる。このことから、梁部16の幅WをWよりも大きくすることにより、ねじれ振動の共振周波数fをたわみ振動の共振周波数fよりも大きくすることができる。
さらに、本実施の形態では、梁部16および振動部17の材料、厚さ、幅および長さを所定の規定に基づいて組み合わせることにより、ねじれ振動の共振周波数fと、たわみ振動の共振周波数fとの差分の大きさが所定の範囲内となるようにしている。
例えば、梁部16および振動部17の材料、厚さおよび幅と、梁部16の長さを所定の材料や値に固定した上で、振動部17の長さLを小さくした(Lとした(図8参照))ときには、ねじれ振動およびたわみ振動のそれぞれの共振特性は、図10(A)に示したようになり、ねじれ振動およびたわみ振動のそれぞれの共振特性を合成したものが、図10(B)に示したようになる。図10(B)から、このときには、帯域幅が広く、減衰量が小さなバンドエリミネーションフィルタが形成されていることがわかる。
また、例えば、梁部16および振動部17の材料、厚さおよび幅と、梁部16の長さを所定の材料や値に固定した上で、振動部17の長さLを大きくした(Lとした(図8参照))ときには、ねじれ振動およびたわみ振動のそれぞれの共振特性は、図11(A)に示したようになり、ねじれ振動およびたわみ振動のそれぞれの共振特性を合成したものが、図11(B)に示したようになる。図11(B)から、このときには、帯域幅が狭く、減衰量が大きなバンドエリミネーションフィルタが形成されていることがわかる。
以上のことから、本実施の形態では、共振周波数fと、その共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する非対称な共振特性を有する共振モード(第1共振モード)を振動部17のねじれ振動によって発生させ、共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、その共振周波数fよりも小さく、かつ共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する非対称な共振特性を有する共振モード(第2共振モード)を振動部17のたわみ振動によって発生させるようにしたので、ねじれ振動の共振周波数fとたわみ振動の共振周波数fとの間の周波数帯域内に、ねじれ振動の反共振周波数fとたわみ振動の反共振周波数fとが存在している。これにより、ねじれ振動の反共振ピークとたわみ振動の反共振ピークとの間に挟まれた周波数帯域の信号を減衰させるバンドエリミネーションフィルタ機能を発現させることができる。
また、本実施の形態では、振動部17単体で、バンドエリミネーションフィルタ機能を発現させるようにしたので、複数のフィルタ素子を用いたり、フィルタ素子と共に回路部品を用いる必要がない。従って、小型のバンドエリミネーションフィルタを提供することができる。
また、本実施の形態では、ねじれ振動の共振周波数fおよび反共振周波数f、ならびにたわみ振動の共振周波数fおよび反共振周波数fをそれぞれ独立に調整することができるので、バンドエリミネーションフィルタの周波数帯域や、帯域幅を自由に設定することができる。
[適用例]
次に、図12を参照して、上記実施の形態に係るフィルタ素子1を搭載した通信装置の構成について説明する。図12は、電子機器としての通信装置のブロック構成を表している。なお、本フィルタ素子1を搭載した半導体デバイスは、上記通信装置により具現化されるので、以下、合わせて説明する。
図12に示した通信装置は、上記実施の形態のフィルタ素子1をBEF(バンドエリミネーションフィルタ)341,343,345I,345Q,312I,312Q(半導体デバイス)として搭載したものであり、例えば、携帯電話器、情報携帯端末(PDA)、無線LAN機器などである。なお、上記BEF341,343,345I,345Q,312I,312Qはそれぞれ、SoCからなる半導体デバイス内に形成されている。この通信装置は、例えば、図12に示したように、送信系回路300Aと、受信系回路300Bと、送受信経路を切り替える送受信切換器301と、高周波フィルタ302と、送受信用のアンテナ303とを備えている。
送信系回路300Aは、Iチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データに対応した2つのデジタル/アナログ変換器(DAC;Digital/Analogue Converter)311I,311Qおよび2つのBEF312I,312Qと、変調器320および送信用PLL(Phase-Locked Loop )回路313と、電力増幅器314とを備えている。この変調器320は、上記した2つのBEF312I,312Qに対応した2つのバッファアンプ321I,321Qおよび2つのミキサ322I,322Qと、移相器323と、加算器324と、バッファアンプ325とを含んで構成されている。
受信系回路300Bは、高周波部330、BEF341およびチャンネル選択用PLL回路342と、中間周波回路350およびBEF343と、復調器360および中間周波用PLL回路344と、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データに対応した2つのBEF345I,345Qおよび2つのアナログ/デジタル変換器(ADC;Analogue/Digital Converter)346I,346Qとを備えている。高周波部330は、低ノイズアンプ331と、バッファアンプ332,334と、ミキサ333とを含んで構成されており、中間周波回路350は、バッファアンプ351,353と、自動ゲイン調整(AGC;Auto Gain Controller)回路352とを含んで構成されている。復調器360は、バッファアンプ361と、上記した2つのBEF345I,345Qに対応した2つのミキサ362I,362Qおよび2つのバッファアンプ363I,363Qと、移相器364とを含んで構成されている。
この通信装置では、送信系回路300AにIチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データが入力されると、それぞれの送信データを以下の手順で処理する。すなわち、まず、DAC311I、311Qにおいてアナログ信号に変換し、引き続きBEF312I,312Qにおいて送信信号の帯域以外の信号成分を除去したのち、変調器320に供給する。続いて、変調器320において、バッファアンプ321I,321Qを介してミキサ322I,322Qに供給し、引き続き送信用PLL回路313から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調したのち、両混合信号を加算器324において加算することにより1系統の送信信号とする。この際、ミキサ322Iに供給する周波数信号に関しては、移相器323において信号移相を90°シフトさせることにより、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが互いに直交変調されるようにする。最後に、バッファアンプ325を介して電力増幅器314に供給することにより、所定の送信電力となるように増幅する。この電力増幅器314において増幅された信号は、送受信切換器301および高周波フィルタ302を介してアンテナ303に供給されることにより、そのアンテナ303を介して無線送信される。この高周波フィルタ302は、通信装置において送信または受信する信号のうちの周波数帯域以外の信号成分を除去するバンドパスフィルタとして機能する。
一方、アンテナ303から高周波フィルタ302および送受信切換器301を介して受信系回路300Bに信号が受信されると、その信号を以下の手順で処理する。すなわち、まず、高周波部330において、受信信号を低ノイズアンプ331で増幅し、引き続きBEF341で受信周波数帯域以外の信号成分を除去したのち、バッファアンプ332を介してミキサ333に供給する。続いて、チャンネル選択用PPL回路342から供給される周波数信号を混合し、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とすることにより、バッファアンプ334を介して中間周波回路350に供給する。続いて、中間周波回路350において、バッファアンプ351を介してBEF343に供給することにより中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去し、引き続きAGC回路352でほぼ一定のゲイン信号としたのち、バッファアンプ353を介して復調器360に供給する。続いて、復調器360において、バッファアンプ361を介してミキサ362I,362Qに供給したのち、中間周波用PPL回路344から供給される周波数信号を混合し、Iチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。この際、ミキサ362Iに供給する周波数信号に関しては、移相器364において信号移相を90°シフトさせることにより、互いに直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。最後に、Iチャンネルの信号およびQチャンネルの信号をそれぞれBEF345I,345Qに供給することによりIチャンネルの信号およびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去したのち、ADC346I,346Qに供給してデジタルデータとする。これにより、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データが得られる。
この通信装置では、上記実施の形態のフィルタ素子1がBEF341,343,345I,345Q,312I,312Qとして搭載されているので、BEF341,343,345I,345Q,312I,312Qの占有面積を低減することができ、通信装置を小型化することができる。
また、低電圧・低消費電力系の素子と一体的に形成することが可能な程度の低電圧・低消費電力でフィルタ素子1を駆動させることが可能であるので、低電圧動作・低消費電力化が常識となっている移動通信端末装置の技術分野においても実用に耐えることができる。
以上、実施の形態および適用例を挙げて本発明のフィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器について説明したが、本発明は上記実施の形態および適用例に限定されるものではなく、本発明のフィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器の構成やその製造方法に関する手順などは、上記実施の形態および適用例と同様の効果を得ることが可能な限りにおいて自由に変形可能である。
また、上記適用例では、本発明のフィルタ素子を携帯電話機などの通信装置に代表される電子機器に適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、通信装置以外の電子機器に適用することも可能である。
本発明の一実施の形態に係るフィルタ素子の斜視図である。 図1のフィルタ素子の上面構成図である。 図2のフィルタ素子のA−A矢視方向の断面構成図である。 図2のフィルタ素子のB−B矢視方向の断面構成図である。 図1のフィルタ素子の製造工程を説明するための断面構成図である。 図1のフィルタ素子の動作について説明するための回路構成図である。 図1のフィルタ素子の動作について説明するための断面構成図である。 図1のフィルタ素子の、振動部の長さに対する共振周波数の特性図である。 図1のフィルタ素子の、梁の幅に対する共振周波数の特性図である。 図1のフィルタ素子の一の共振特性図である。 図1のフィルタ素子の他の共振特性図である。 図1のフィルタ素子の一適用例に係る電子機器の機能ブロック図である。
符号の説明
1…フィルタ素子、10…支持基板、10A…シリコン基板、10B…酸化シリコン層、10C…窒化シリコン層、11…入力電極、12…出力電極、13…バイアス電極、14…柱部、15…支持部、16…梁部、17…振動部、20…犠牲層、G…間隙。

Claims (5)

  1. 1または複数の支持部によって中空に保持された、単一構造の振動部と、
    所定の間隙を介して前記振動部と対向配置された入力電極および出力電極と
    を備え、
    前記振動部は、前記入力電極に交流信号が印加されると、共振周波数fと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第1共振モードと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、前記共振周波数fよりも小さく、かつ前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第2共振モードとにより振動する
    ことを特徴とするフィルタ素子。
  2. 前記第1共振モードは、前記振動部のねじれ振動により生じ、
    前記第2共振モードは、前記振動部のたわみ振動により生じる
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ素子。
  3. 一の素子と他の素子とに接続されたフィルタ素子を内蔵する半導体デバイスであって、
    前記フィルタ素子は、
    1または複数の支持部によって中空に保持された、単一構造の振動部と、
    所定の間隙を介して前記振動部と対向配置された入力電極および出力電極と
    を備え、
    前記振動部は、前記入力電極に交流信号が印加されると、共振周波数fと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第1共振モードと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、前記共振周波数fよりも小さく、かつ前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第2共振モードとにより振動する
    ことを特徴とする半導体デバイス。
  4. 前記一の素子、他の素子、およびフィルタ素子は、一連の機能を構成する複数の素子が一体的に形成されたSoC(System on a Chip) 内に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス。
  5. 半導体デバイスを内蔵する電子機器であって、
    前記半導体デバイスは、一の素子と他の素子とに接続されたフィルタ素子を備え、
    前記フィルタ素子は、
    1または複数の支持部によって中空に保持された、単一構造の振動部と、
    所定の間隙を介して前記振動部と対向配置された入力電極および出力電極と
    を有し、
    前記振動部は、前記入力電極に交流信号が印加されると、共振周波数fと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第1共振モードと、前記共振周波数fよりも大きな周波数の共振周波数fと、前記共振周波数fよりも小さく、かつ前記共振周波数fよりも大きな周波数の反共振周波数fとを有する第2共振モードとにより振動する
    ことを特徴とする電子機器。
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