JP2009115517A - 隙間ゲージ、その製作方法、およびその固定治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易かつ確実な方法で、150μm以下の微小な隙間を測定できる隙間ゲージの製作を実現し、係る隙間ゲージを提供する。
【解決手段】任意の平面たる端面50aに対して垂直な基準曲面が形成される基準部材(即ち、治具50)に対して、テープ状の薄板たる基材51を、治具50の端面50aと平行に、かつ、基材51の一方の面が基準曲面と密接するように治具50に沿わせて基材51を配置する準備工程と、基材51の他方の面を、基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して、前記端面に対して垂直な加工曲面Q2を形成する加工工程と、を経てテーパ面を形成する。
【選択図】図4
【解決手段】任意の平面たる端面50aに対して垂直な基準曲面が形成される基準部材(即ち、治具50)に対して、テープ状の薄板たる基材51を、治具50の端面50aと平行に、かつ、基材51の一方の面が基準曲面と密接するように治具50に沿わせて基材51を配置する準備工程と、基材51の他方の面を、基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して、前記端面に対して垂直な加工曲面Q2を形成する加工工程と、を経てテーパ面を形成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、微小な隙間の距離を測定するための隙間ゲージの技術に関し、より詳しくは、精度の良い隙間ゲージを容易かつ確実に製造する隙間ゲージの製作方法およびその製作方法により得られる隙間ゲージの構造に関する。
近年、ウェブハンドリング技術の分野では、例えば、リチウム電池用電極の製造等において、製品の高機能化に対応するべく、電極の基材となる金属箔(ウェブ)の薄化が進められており、あるいは、ウェブに対して電極用ペーストを塗工する工程においても、ペースト塗工厚さの薄化が進められている。このため、ウェブ生成時において、圧延ローラの隙間を精度良く保持するように管理したり、あるいは、ウェブに対するペースト塗工時において、ダイとウェブとの距離を精度良く保持するように管理する必要性が高まってきている。
このような微小な隙間を管理する方法としては、隙間ゲージを用いて、直接隙間の距離を測定する方法が知られている。また、係る隙間の管理に適した隙間ゲージが提案されており、例えば、特許文献1にその技術が開示され公知となっている。
特開平7−88935号公報
このような微小な隙間を管理する方法としては、隙間ゲージを用いて、直接隙間の距離を測定する方法が知られている。また、係る隙間の管理に適した隙間ゲージが提案されており、例えば、特許文献1にその技術が開示され公知となっている。
従来流通している隙間ゲージは、最も微小な隙間を測定できるものでも、せいぜい150〜200μmの隙間を測定することが限界であった。しかしながら近年では、40〜150μm程度の更に微小な隙間を測定し管理することが求められている。つまり従来は、現状のニーズに適した隙間ゲージが存在していなかった。
また、例えば、平面研削盤を用いて、テープ状の薄板に対してテーパ加工を施して隙間ゲージを製作することも考えられるが、マグネット式チャックで基材となる薄板を固定しようとする場合には、せいぜい1mm程度の厚みの薄板までしか固定することができないため、それ以下の厚み(例えば、100μm)にまで研削して薄板化することができなかった。つまり、平面研削盤では、要求されているような薄い厚みのゲージを製作することはできなかった。
そこで本発明では、係る現状を鑑み、容易かつ確実な方法で、150μm以下の微小な隙間を測定できる隙間ゲージの製作を実現し、係る隙間ゲージを提供することを課題としている。
また、例えば、平面研削盤を用いて、テープ状の薄板に対してテーパ加工を施して隙間ゲージを製作することも考えられるが、マグネット式チャックで基材となる薄板を固定しようとする場合には、せいぜい1mm程度の厚みの薄板までしか固定することができないため、それ以下の厚み(例えば、100μm)にまで研削して薄板化することができなかった。つまり、平面研削盤では、要求されているような薄い厚みのゲージを製作することはできなかった。
そこで本発明では、係る現状を鑑み、容易かつ確実な方法で、150μm以下の微小な隙間を測定できる隙間ゲージの製作を実現し、係る隙間ゲージを提供することを課題としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージの製作方法であって、任意の平面たる端面に対して垂直な基準曲面が形成される基準部材に対して、テープ状の薄板たる基材を、前記端面と平行に、かつ、前記基材の一方の面が前記基準曲面と密接するように前記基準部材に沿わせて前記基材を配置する準備工程と、前記基材の他方の面を、前記基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して前記端面に対して垂直な加工曲面を形成する加工工程と、を経てなるものである。
請求項2においては、前記基準部材たる略円筒形の巻回部と、前記基材の両端部を固定する固定部を備える固定治具を用いて、前記巻回部の外周面に前記基材を巻回して、かつ、前記固定部により前記基材の両端部を固定する準備工程と、前記基材の表面を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心とする真円状の前記加工曲面を形成する加工工程と、を経てなるものである。
請求項3においては、前記加工工程は、研削装置を用いて、前記固定治具を前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で前記研削装置のチャックに固定し、前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面が形成されるものである。
請求項4においては、前記固定治具は、前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、前記研削装置のチャックにより、前記固定治具の前記偏心軸を挟持するものである。
請求項5においては、前記偏心軸が、前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成されるものである。
請求項6においては、前記加工工程を経た前記基材から、さらに有効部分のみを切り出す切り出し工程を経て、前記基材の一方の面と前記加工曲面により前記所定角で対向する2面が形成されるものである。
請求項7においては、所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージであって、任意の平面たる端面に対して垂直な基準曲面が形成される基準部材に対して、テープ状の薄板たる基材を、前記端面と平行に、かつ、前記基材の一方の面が前記基準曲面と密接するように前記基準部材に沿わせて前記基材を配置する準備工程と、前記基材の他方の面を、前記基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して前記端面に対して垂直な加工曲面を形成する加工工程と、を経てなるものである。
請求項8においては、前記基準部材たる略円筒形の巻回部と、前記基材の両端部を固定する固定部を備える固定治具を用いて、前記巻回部の外周面に前記基材を巻回して、かつ、前記固定部により前記基材の両端部を固定する準備工程と、前記基材の表面を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心とする真円状の前記加工曲面を形成する加工工程と、を経てなるものである。
請求項9においては、前記加工工程は、研削装置を用いて、前記固定治具を前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で前記研削装置のチャックに固定し、前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面が形成されるものである。
請求項10においては、前記固定治具は、前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、前記研削装置のチャックにより、前記固定治具の前記偏心軸を挟持するものである。
請求項11においては、前記偏心軸が、前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成されるものである。
請求項12においては、前記加工工程を経た前記基材から、さらに有効部分のみを切り出す切り出し工程を経て、前記基材の一方の面と前記加工曲面により前記所定角で対向する2面が形成されるものである。
請求項13においては、所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージを製作する際に用いられる隙間ゲージの固定治具であって、テープ状の薄板たる基材が巻回される略円筒形の巻回部と、前記基材の両端部を固定する固定部とを備え、前記巻回部の外周面に前記基材を巻回し、かつ、前記固定部により前記基材の両端部を固定した状態で、前記巻回部の円筒中心を回転中心から偏心させて前記基材の表面を真円状に加工して加工曲面を形成するものである。
請求項14においては、前記固定治具は、前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で研削装置のチャックに固定され、前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら、前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面を形成するものである。
請求項15においては、前記固定治具は、前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、前記研削装置のチャックにより、前記固定治具の前記偏心軸を挟持するものである。
請求項16においては、前記偏心軸が、前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、曲面加工によって略平面状のテーパ面を形成し、従来は製作できなかった薄さの隙間ゲージを製作することができる。
請求項2においては、繰り返して、精度良く、同じテーパ面を形成することができる。
請求項3においては、従来平面研削盤を用いることでは加工することができなかった厚みにまで薄板を薄化しつつ、精度良くテーパ面を形成することができる。
請求項4においては、加工を行うものの技量に係わらず、一定の精度を有する隙間ゲージを容易に、かつ、繰り返し製作することができる。
請求項5においては、隙間ゲージに形成するテーパ面の勾配を容易に調整することができる。
請求項6においては、隙間ゲージの精度を確保することができる。
請求項7においては、曲面加工によって略平面状のテーパ面を形成し、従来は製作できなかった薄さの隙間ゲージを製作することができる。
請求項8においては、繰り返して、精度良く、同じテーパ面を形成することができる。
請求項9においては、従来平面研削盤を用いることでは加工することができなかった厚みにまで薄板を薄化しつつ、精度良くテーパ面を形成することができる。
請求項10においては、加工を行うものの技量に係わらず、一定の精度を有する隙間ゲージを容易に、かつ、繰り返し製作することができる。
請求項11においては、隙間ゲージに形成するテーパ面の勾配を容易に調整することができる。
請求項12においては、隙間ゲージの精度を確保することができる。
請求項13においては、繰り返して、精度良く、同じテーパ面を形成することができる。
請求項14においては、従来平面研削盤を用いることでは加工することができなかった厚みにまで薄板を薄化しつつ、精度良くテーパ面を形成することができる。
請求項15においては、加工を行うものの技量に係わらず、一定の精度を有する隙間ゲージを容易に、かつ、繰り返し製作することができる。
請求項16においては、隙間ゲージに形成するテーパ面の勾配を容易に調整することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その1)、図2は同じく模式図(その2)、図3は本発明により形成するテーパ面の理論形状を示すグラフ、図4は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その3)、図5は本発明の一実施例に係る(a)固定治具および(b)基材の全体構成を示す平面・側面図、図6は固定治具への基材の巻回状況を示す説明図、図7は同じく斜視図、図8は本発明の一実施例に係る隙間ゲージの製作過程を示す説明図、図9は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その4)、図10は同じく模式図(その5)である。
図1は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その1)、図2は同じく模式図(その2)、図3は本発明により形成するテーパ面の理論形状を示すグラフ、図4は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その3)、図5は本発明の一実施例に係る(a)固定治具および(b)基材の全体構成を示す平面・側面図、図6は固定治具への基材の巻回状況を示す説明図、図7は同じく斜視図、図8は本発明の一実施例に係る隙間ゲージの製作過程を示す説明図、図9は本発明に係るテーパ面の形成原理を説明する模式図(その4)、図10は同じく模式図(その5)である。
まず始めに、本発明に係るテーパ面の形成原理について説明をする。
図1(a)に示す如く、治具50は端面50aの形状が中心を点Pとし半径rとする円P1の形状とする略円柱状の治具である。そして、治具50の外周面に一定の厚さhの層部を形成するように基材51が巻回されている円環状のワーク52があるものと仮定する。
次に、図1(b)に示す如く、点Pから距離xだけ偏心した点Qを設定し、該点Qを中心とし半径aとする円Q1を設定する。
ここで、例えば円筒研削盤等の研削装置を用いて、前記点Qを中心としてワーク52を回転させて、外面の形状が前記円Q1となるように研削加工を施すと、基材51は図1(b)中に示す斜線部が切削除去されて、略三日月状の残存部51aが残されて、該残存部51aには端面50aの対して垂直な加工曲面Q2が形成されることになる。
図1(a)に示す如く、治具50は端面50aの形状が中心を点Pとし半径rとする円P1の形状とする略円柱状の治具である。そして、治具50の外周面に一定の厚さhの層部を形成するように基材51が巻回されている円環状のワーク52があるものと仮定する。
次に、図1(b)に示す如く、点Pから距離xだけ偏心した点Qを設定し、該点Qを中心とし半径aとする円Q1を設定する。
ここで、例えば円筒研削盤等の研削装置を用いて、前記点Qを中心としてワーク52を回転させて、外面の形状が前記円Q1となるように研削加工を施すと、基材51は図1(b)中に示す斜線部が切削除去されて、略三日月状の残存部51aが残されて、該残存部51aには端面50aの対して垂直な加工曲面Q2が形成されることになる。
次に、残存部51aの形状に着目する。
図2(a)に示す如く、点Qから角度θで引いた直線と円Q1(即ち、加工曲面Q2)との交点を点Sとし、点Pから線分QSに対して平行に引いた直線と円Q1(加工曲面Q2)との交点を点Tとする。さらに、点Pから線分QSに対して垂直に引いた直線(垂線)と線分QSとの交点を点Rとする。そして、線分QRの長さをb、線分PTの長さをcとすると、偏心距離xが十分に小さいときには、以下の式1で表す近似式が成立する。
c=a−b ・・・(式1)
図2(a)に示す如く、点Qから角度θで引いた直線と円Q1(即ち、加工曲面Q2)との交点を点Sとし、点Pから線分QSに対して平行に引いた直線と円Q1(加工曲面Q2)との交点を点Tとする。さらに、点Pから線分QSに対して垂直に引いた直線(垂線)と線分QSとの交点を点Rとする。そして、線分QRの長さをb、線分PTの長さをcとすると、偏心距離xが十分に小さいときには、以下の式1で表す近似式が成立する。
c=a−b ・・・(式1)
また、図2(a)または(b)に示す如く、長さbは角度θを用いて、以下の式2で表すことができる。
b=x×cosθ ・・・(式2)
b=x×cosθ ・・・(式2)
これらの関係より、長さcは以下の式3で表すことができる。
c=a−b=a−x×cosθ ・・・(式3)
つまり、残存部51a(加工曲面Q2)の理論的な外形形状は、円Q1の半径a、偏心距離x、角度θおよび点Pから円Q1までの距離cを用いた関数としてグラフ状に表すことができる。
c=a−b=a−x×cosθ ・・・(式3)
つまり、残存部51a(加工曲面Q2)の理論的な外形形状は、円Q1の半径a、偏心距離x、角度θおよび点Pから円Q1までの距離cを用いた関数としてグラフ状に表すことができる。
例えば、治具50の半径r=60mm、切削半径a=60mm、偏心距離x=20μmとして、縦軸に距離(c−r)μm(即ち、残存部51aの厚み)をとり、横軸に角度θをとって、図2(a)における角度θが0〜180°の範囲を実際にグラフ化してみると、残存部51a(加工曲面Q2)の理論的な外形形状は、図3に示すような曲線状に表される。
ここで、角度θが45〜135°の範囲について着目すると、厳密に言えば曲線ではあるが、良好な直線性を有していることが確認できる。
さらに詳述すると、図3中に示す理想的な斜面の形状を表す直線Zと残存部51aの理論的な外形形状を表す曲線との誤差を確認してみると、最も誤差が大きい箇所であっても、1/1000μm以下の誤差に抑えられていることが確認できる。よって、数十〜数百μmの隙間を測定する用途を考慮すれば、厳密に言えば曲線ではあるが、当該曲線を直線として取り扱ったとしても問題がないものと判断でき、精度のよいテーパ面を形成可能であることが確認できる。
さらに詳述すると、図3中に示す理想的な斜面の形状を表す直線Zと残存部51aの理論的な外形形状を表す曲線との誤差を確認してみると、最も誤差が大きい箇所であっても、1/1000μm以下の誤差に抑えられていることが確認できる。よって、数十〜数百μmの隙間を測定する用途を考慮すれば、厳密に言えば曲線ではあるが、当該曲線を直線として取り扱ったとしても問題がないものと判断でき、精度のよいテーパ面を形成可能であることが確認できる。
つまり、図4(a)に示す如く、残存部51aの角度θが45〜135°の範囲(図4中の斜線部)を切り出して、さらに、図4(b)に示す如く、切り出した部材を円P1の一部である円弧部分が直線状となるように曲げ伸ばしてみると、図4(c)に示す如く、加工曲面Q2の一部である円弧部分(図4(c)中の点線部)が略直線状に形成されることが確認できる。
本発明は、この原理を利用することにより、円筒状の治具50の周囲に巻回した部材(基材51)を、円筒の中心軸から偏心させた位置を中心に回転させながら、巻回した基材51の外面を研削除去することにより加工曲面Q2を形成し、この加工曲面Q2によりテーパ面を形成するようにしている。そして、従来は加工が困難であった厚みにまで薄化しつつテーパ面を形成することが可能となることにより、150μm以下の微小な隙間を測定できる隙間ゲージの製作を実現している。
本発明は、この原理を利用することにより、円筒状の治具50の周囲に巻回した部材(基材51)を、円筒の中心軸から偏心させた位置を中心に回転させながら、巻回した基材51の外面を研削除去することにより加工曲面Q2を形成し、この加工曲面Q2によりテーパ面を形成するようにしている。そして、従来は加工が困難であった厚みにまで薄化しつつテーパ面を形成することが可能となることにより、150μm以下の微小な隙間を測定できる隙間ゲージの製作を実現している。
なお、残存部に形成される加工曲面によりテーパ面を形成する方法は、円筒状の治具50の周囲に基材51を巻回させる方法に限られるものではなく、例えば、図9に示す如く、円筒状の治具60の内周面に基材61を沿わせて配置し、治具60を円筒の中心軸から偏心させた位置(点V)を中心に回転させながら、基材61の内面を図9中に示す中心を点Vとする円V1の範囲を研削除去して、残存部61aに形成する端面60aに対して垂直な加工曲面V2によっても、テーパ面を形成することが可能である。そして、この場合も、有効部分のみを切り出して、切り出した部材を円弧部分が直線状となるように曲げ伸ばして、略直線状のテーパ面を形成することができる。
さらに、残存部に形成される加工曲面によりテーパ面を形成する方法は、基材を巻回する基準部材たる円筒状等の治具を偏心させた状態で回転させて基材を研削する方法に限られるものではなく、例えば、図10に示す如く、楕円柱状に形成した基準部材たる治具70を用いることにより、楕円柱の周囲に巻回した基材71の外面を、治具70の中心軸(即ち、楕円の中心を通る点W)を中心に回転させながら、図10に示す中心を点Wとする円W1の範囲を残すように研削除去して、残存部71aに形成する端面70aに対して垂直な加工曲面W2によっても、テーパ面を形成することが可能である。そして、この場合も、有効部分のみを切り出して、切り出した部材を円弧部分が直線状となるように曲げ伸ばして、略直線状のテーパ面を形成することができる。
即ち、本発明に係る隙間ゲージの製作方法におけるテーパ面の形成方法は、任意の平面たる端面(即ち、端面50a・60a・70a)に対して垂直な基準曲面が形成される基準部材(即ち、治具50・60・70)に対して、テープ状の薄板たる基材51・61・71を、治具50・60・70の端面と平行に、かつ、基材51・61・71の一方の面(即ち、表面または裏面)が基準曲面と密接するように各治具50・60・70に沿わせて基材51・61・71を配置する準備工程と、基材51・61・71の他方の面を、基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して(即ち、偏心させた上での異径加工や同心での異形(楕円に対する真円等)加工)、前記端面に対して垂直な加工曲面Q2・V2・W2を形成する加工工程と、を経てなるようにしている。
このように、本発明に係るテーパ面の形成方法によれば、曲面加工によって形成する加工曲面と、当初から基材に形成されている平面(表面または裏面)により、略平面状のテーパ面を形成し、従来は製作できなかった薄さの隙間ゲージを製作することができるのである。
このように、本発明に係るテーパ面の形成方法によれば、曲面加工によって形成する加工曲面と、当初から基材に形成されている平面(表面または裏面)により、略平面状のテーパ面を形成し、従来は製作できなかった薄さの隙間ゲージを製作することができるのである。
次に、隙間ゲージの具体的な製作方法(準備工程)について説明をする。
図5(a)に示す如く、本発明に係る隙間ゲージの製作方法においては、固定治具2を用いるようにしている。
固定治具2は、略円筒形の鋼製部材であり基材固定部3と支持軸部4を備えている。
基材固定部3は、テープ状の基材5を周面に沿わせて巻回する基準曲面を形成する巻回筒部6と、前記基材5の両端部を固定する固定部7により構成している。巻回筒部6の端面6aは略円形に形成されている。また、巻回筒部6には切欠き部6bを形成しており、該切欠き部6bに前記固定部7を配置する構成としている。
つまり、前記巻回筒部6における、切欠き部6b部以外の端面6aを円形状に形成している。
図5(a)に示す如く、本発明に係る隙間ゲージの製作方法においては、固定治具2を用いるようにしている。
固定治具2は、略円筒形の鋼製部材であり基材固定部3と支持軸部4を備えている。
基材固定部3は、テープ状の基材5を周面に沿わせて巻回する基準曲面を形成する巻回筒部6と、前記基材5の両端部を固定する固定部7により構成している。巻回筒部6の端面6aは略円形に形成されている。また、巻回筒部6には切欠き部6bを形成しており、該切欠き部6bに前記固定部7を配置する構成としている。
つまり、前記巻回筒部6における、切欠き部6b部以外の端面6aを円形状に形成している。
また固定部7は、前記切欠き部6bに突設した支持軸8・9と、該支持軸8・9に回転可能に支持される略円筒形の固定ローラ10・11により構成している。また、各固定ローラ10・11には、それぞれに規制ボルト14・15および規制ボルト16・17を備えており、各固定ローラ10・11の回転位置を所望する位置で固定することが可能な構成としている。
支持軸部4は、前記基材固定部3と一体的に形成する略円筒形の部位であるが、該支持軸部4の円筒軸心qと、前記基材固定部3の軸心(即ち、巻回筒部6の円筒軸心p)は、一定距離だけ偏心させて形成する構成としている。
これにより、支持軸部4を挟持して固定治具2を回転させることにより、容易に基材固定部3を偏心状態で回転させることができる。
これにより、支持軸部4を挟持して固定治具2を回転させることにより、容易に基材固定部3を偏心状態で回転させることができる。
図5(b)に示す如く、隙間ゲージの基となる部材たる基材5は、テープ状の鋼製薄板であり、端部には孔5a・5bを形成している。
本実施例では、基材5の材質として炭素工具鋼(SK3)を採用し、テープ幅を20mmに加工した部材を使用するようにしている。また、テープ厚みは、所望する隙間ゲージの測定レンジに応じて、およそ0.1〜0.2mm程度(即ち、100〜200μm)の厚みの基材5を適宜選択して使用するようにしている。
尚、本説明に適用する基材の材質や寸法は、本実施例に示すものに限定するものではなく、基準曲面たる巻回筒部6の外周面の形状に適切に沿わせることが可能な仕様(厚み・幅・弾力性・硬度等)のものであれば、隙間ゲージの用途や測定レンジ等に応じて適宜選択することができる。
本実施例では、基材5の材質として炭素工具鋼(SK3)を採用し、テープ幅を20mmに加工した部材を使用するようにしている。また、テープ厚みは、所望する隙間ゲージの測定レンジに応じて、およそ0.1〜0.2mm程度(即ち、100〜200μm)の厚みの基材5を適宜選択して使用するようにしている。
尚、本説明に適用する基材の材質や寸法は、本実施例に示すものに限定するものではなく、基準曲面たる巻回筒部6の外周面の形状に適切に沿わせることが可能な仕様(厚み・幅・弾力性・硬度等)のものであれば、隙間ゲージの用途や測定レンジ等に応じて適宜選択することができる。
図6(a)に示す如く、まず始めに基材5の一端側の孔5aを利用して、一方の固定ローラ10側面に形成する固定面10aに対して固定ボルト12を用いて固定する。この場合、前記固定ローラ10は、予め規制ボルト14・15により所定の回転位置に固定しておく。
次に、図6(b)に示す如く、基材5を巻回筒部6に沿って巻回させた後に、基材5の他端側の孔5bを利用して、他方の固定ローラ11側面に形成する固定面11aに対して固定ボルト13を用いて固定する。
次に、図6(b)に示す如く、基材5を巻回筒部6に沿って巻回させた後に、基材5の他端側の孔5bを利用して、他方の固定ローラ11側面に形成する固定面11aに対して固定ボルト13を用いて固定する。
基材5の両端部を固定ローラ10・11に対して固定した状態で、固定ローラ11を図6(c)における時計回りに回転させることにより、基材5を巻き取るようにしている。そして、この状態で、規制ボルト16・17を用いて固定ローラ11の回転位置を保持するようにして、基材5に張力が付与された状態で巻回筒部6に密着させて固定するようにしている。
またこの場合、固定ローラ11の回転位置を予め固定しておき、固定ローラ10を図6中における反時計回り回転させることにより、基材5を巻き取るようにし、規制ボルト14・15を用いて固定ローラ10の回転位置を保持するようにして基材5に張力が付与された状態で巻回筒部6に密着させて固定することも可能である。これにより、基材5を巻回筒部6の外周面の円弧に精度良く沿わせることが可能になり、研削面の精度を確保することができる。
またこの場合、固定ローラ11の回転位置を予め固定しておき、固定ローラ10を図6中における反時計回り回転させることにより、基材5を巻き取るようにし、規制ボルト14・15を用いて固定ローラ10の回転位置を保持するようにして基材5に張力が付与された状態で巻回筒部6に密着させて固定することも可能である。これにより、基材5を巻回筒部6の外周面の円弧に精度良く沿わせることが可能になり、研削面の精度を確保することができる。
次に、隙間ゲージ1の具体的な製作方法(研削工程)について説明をする。
図8(a)に示す如く、前述した準備工程を経て図7に示すように基材5が固定された固定治具2の支持軸部4を、円筒研削盤等の研削装置20(即ち、研削装置20が備える切削対象物を固定するチャック20a)に固定する。尚、本実施例では、研削装置20として円筒研削盤を採用するようにしているが、本発明を適用する研削装置の種類をこれに限定するものではない。
図8(a)に示す如く、前述した準備工程を経て図7に示すように基材5が固定された固定治具2の支持軸部4を、円筒研削盤等の研削装置20(即ち、研削装置20が備える切削対象物を固定するチャック20a)に固定する。尚、本実施例では、研削装置20として円筒研削盤を採用するようにしているが、本発明を適用する研削装置の種類をこれに限定するものではない。
研削対象物を偏心させた状態で研削加工を行う場合、通常は心出し作業を行ってチャック装置側の治具を偏心させた位置に調整して、係る治具上に研削対象物を固定することにより偏心状態に調整するようにしている。しかし、本加工時に調整が必要とされる偏心量は数十μm(例えば、20μm程度)であり、このように微細な偏心量を調整する心出し作業を隙間ゲージ1の製作の度に行うことは容易ではなく、また、作業者に高度な技量が要求されてしまう。そして、係る心出し調整作業を隙間ゲージ1の製作の度に毎回行う場合、技量を備えた者が心出し作業を行ったとしても、調整誤差による精度不良が発生する可能性がある。
そこで本発明においては、固定治具2に支持軸部4を一体的に形成する構成として、係る支持軸部4を研削装置20のチャック20aにより挟持することにより、容易に基材固定部3を偏心させた状態で研削装置20に固定することができる。
このように、固定治具2の軸心pから偏心した偏心軸qを軸心とする支持軸部4を備える構成とすることにより、心出し作業時には支持軸部4がセンター位置に合致していることを確認すればよく、高度な技量を備えていない者であっても、心出し作業を容易に行うことができるようになる。また、一度固定治具2を製作しておけば、同じ隙間ゲージ1を優れた再現性をもって、何度でも精度良く、かつ、容易に製作することが可能となる。
このように、固定治具2の軸心pから偏心した偏心軸qを軸心とする支持軸部4を備える構成とすることにより、心出し作業時には支持軸部4がセンター位置に合致していることを確認すればよく、高度な技量を備えていない者であっても、心出し作業を容易に行うことができるようになる。また、一度固定治具2を製作しておけば、同じ隙間ゲージ1を優れた再現性をもって、何度でも精度良く、かつ、容易に製作することが可能となる。
即ち、本発明に係る隙間ゲージ1の製作方法においては、固定治具2は、巻回筒部6の円筒中心に対して偏心した偏心軸たる支持軸部4を備え、研削装置20のチャック20aにより、固定治具2の支持軸部4を挟持するようにしている。
これにより、加工を行うものの技量に係わらず、一定の精度を有する隙間ゲージ1を容易に、かつ、繰り返し製作することができるのである。
これにより、加工を行うものの技量に係わらず、一定の精度を有する隙間ゲージ1を容易に、かつ、繰り返し製作することができるのである。
また、本発明に係る製作方法によれば、基材5の外周面を切削する際に、基材5に砥石20bによって切込む量を調整することにより、隙間ゲージ1として切り出す部分に残存させる厚みを調整することができ、これにより、作成する隙間ゲージ1の測定レンジを調整することができる。
また、偏心量(即ち、図1(b)に示す偏心距離x)を調整することにより、テーパ面の勾配を調整することもできる。
このため本実施例では、偏心量(偏心距離x)が異なる固定治具2を複数製作し、準備しておくことにより、用途に合わせて測定レンジの異なる隙間ゲージを容易に製作できるようにしている。
つまり、支持軸部4が、所望する所定角に応じて異なる偏心距離に形成されるようにしており、これにより、隙間ゲージ1に形成するテーパ面の勾配を容易に調整することができるのである。
また、偏心量(即ち、図1(b)に示す偏心距離x)を調整することにより、テーパ面の勾配を調整することもできる。
このため本実施例では、偏心量(偏心距離x)が異なる固定治具2を複数製作し、準備しておくことにより、用途に合わせて測定レンジの異なる隙間ゲージを容易に製作できるようにしている。
つまり、支持軸部4が、所望する所定角に応じて異なる偏心距離に形成されるようにしており、これにより、隙間ゲージ1に形成するテーパ面の勾配を容易に調整することができるのである。
即ち、本発明に掛かる隙間ゲージ1の製作方法においては、基材5を、基準部材たる略円筒形の巻回筒部6と、基材5の両端部を固定する固定部7を備える固定治具2を用いて、巻回筒部6の外周面に基材5を巻回して、かつ、基材固定部3により基材5の両端部(孔5a・5b)を固定する準備工程と、基材5の表面を巻回筒部6の円筒中心から偏心した回転中心を中心とする真円状の加工曲面Q2を形成する加工工程と、を経てなるようにしている。
これにより、繰り返して、精度良く、同じテーパ面を形成することができるのである。
これにより、繰り返して、精度良く、同じテーパ面を形成することができるのである。
また研削工程は、研削装置20を用いて、固定治具2を巻回筒部6の円筒中心たる軸心pを偏心させた状態で研削装置20のチャック20aに固定し、固定治具2を巻回筒部6の円筒中心(軸心p)から偏心した偏心軸qを中心に回転させながら基材5の表面を真円状に研削して加工曲面Q2が形成されるようにしている。
このように、円筒研削盤等の研削装置を用いることにより、従来平面研削盤を用いることでは加工することができなかった厚みにまで薄板を薄化しつつ、精度良くテーパ面を形成することができ、これまでは存在しなかった薄さの隙間ゲージ1を製作し、提供することができるのである。
尚、本発明に係る方法によれば、150μm以上の隙間を測定するために用いる隙間ゲージを製作することももちろん可能であり、その場合にも、精度の良い隙間ゲージを、優れた再現性をもって、容易に繰り返して製作することができる。
このように、円筒研削盤等の研削装置を用いることにより、従来平面研削盤を用いることでは加工することができなかった厚みにまで薄板を薄化しつつ、精度良くテーパ面を形成することができ、これまでは存在しなかった薄さの隙間ゲージ1を製作し、提供することができるのである。
尚、本発明に係る方法によれば、150μm以上の隙間を測定するために用いる隙間ゲージを製作することももちろん可能であり、その場合にも、精度の良い隙間ゲージを、優れた再現性をもって、容易に繰り返して製作することができる。
次に、隙間ゲージ1の具体的な製作方法(加工工程)について説明をする。
図8(b)に示す如く、角度θが45〜135°の範囲を含む部位を切り出して、さらに、図8(c)に示す如く、面取りや把持部1aを形成する等の加工を施した後に、膜厚計等を用いてテーパ面の厚みを計測して、当該測定結果に基づいて最終的にテーパ面に目盛りを付与して、図8(d)に示すような隙間ゲージ1を完成するようにしている。
図8(b)に示す如く、角度θが45〜135°の範囲を含む部位を切り出して、さらに、図8(c)に示す如く、面取りや把持部1aを形成する等の加工を施した後に、膜厚計等を用いてテーパ面の厚みを計測して、当該測定結果に基づいて最終的にテーパ面に目盛りを付与して、図8(d)に示すような隙間ゲージ1を完成するようにしている。
即ち、本発明に係る隙間ゲージ1の製作方法においては、加工工程を経た基材5から、さらに直線性の良い有効部分(即ち、角度θが45〜135°の部位)のみを切り出す切り出し工程を経て、前記基材の一方の面と前記加工曲面により前記所定角で対向する2面が形成されるようにしている。
このように、理論形状に基づいて直線性の良い部分のみを隙間ゲージ1として使用することにより隙間ゲージ1の精度を確保することができるのである。
このように、理論形状に基づいて直線性の良い部分のみを隙間ゲージ1として使用することにより隙間ゲージ1の精度を確保することができるのである。
1 隙間ゲージ
2 固定治具
3 基材固定部
4 支持軸部
5 基材
6 巻回筒部
7 固定部
50 治具
50a 端面
51 基材
2 固定治具
3 基材固定部
4 支持軸部
5 基材
6 巻回筒部
7 固定部
50 治具
50a 端面
51 基材
Claims (16)
- 所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージの製作方法であって、
任意の平面たる端面に対して垂直な基準曲面が形成される基準部材に対して、
テープ状の薄板たる基材を、
前記端面と平行に、かつ、前記基材の一方の面が前記基準曲面と密接するように前記基準部材に沿わせて前記基材を配置する準備工程と、
前記基材の他方の面を、
前記基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して前記端面に対して垂直な加工曲面を形成する加工工程と、
を経てなる、
ことを特徴とする隙間ゲージの製作方法。 - 前記基準部材たる略円筒形の巻回部と、
前記基材の両端部を固定する固定部を備える固定治具を用いて、
前記巻回部の外周面に前記基材を巻回して、かつ、
前記固定部により前記基材の両端部を固定する準備工程と、
前記基材の表面を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心とする真円状の前記加工曲面を形成する加工工程と、
を経てなる、
ことを特徴とする請求項1記載の隙間ゲージの製作方法。 - 前記加工工程は、
研削装置を用いて、
前記固定治具を前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で前記研削装置のチャックに固定し、
前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面が形成される、
ことを特徴とする請求項2記載の隙間ゲージの製作方法。 - 前記固定治具は、
前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、
前記研削装置のチャックにより、
前記固定治具の前記偏心軸を挟持する、
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の隙間ゲージの製作方法。 - 前記偏心軸が、
前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成される、
ことを特徴とする請求項4記載の隙間ゲージの製作方法。 - 前記加工工程を経た前記基材から、
さらに有効部分のみを切り出す切り出し工程を経て、
前記基材の一方の面と前記加工曲面により前記所定角で対向する2面が形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の隙間ゲージの製作方法。 - 所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージであって、
任意の平面たる端面に対して垂直な基準曲面が形成される基準部材に対して、
テープ状の薄板たる基材を、
前記端面と平行に、かつ、前記基材の一方の面が前記基準曲面と密接するように前記基準部材に沿わせて前記基材を配置する準備工程と、
前記基材の他方の面を、
前記基準曲面の曲率とは異なる曲率に加工して前記端面に対して垂直な加工曲面を形成する加工工程と、
を経てなる、
ことを特徴とする隙間ゲージ。 - 前記基準部材たる略円筒形の巻回部と、
前記基材の両端部を固定する固定部を備える固定治具を用いて、
前記巻回部の外周面に前記基材を巻回して、かつ、
前記固定部により前記基材の両端部を固定する準備工程と、
前記基材の表面を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心とする真円状の前記加工曲面を形成する加工工程と、
を経てなる、
ことを特徴とする請求項7記載の隙間ゲージ。 - 前記加工工程は、
研削装置を用いて、
前記固定治具を前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で前記研削装置のチャックに固定し、
前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面が形成される、
ことを特徴とする請求項8記載の隙間ゲージ。 - 前記固定治具は、
前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、
前記研削装置のチャックにより、
前記固定治具の前記偏心軸を挟持する、
ことを特徴とする請求項8または請求項9記載の隙間ゲージ。 - 前記偏心軸が、
前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成される、
ことを特徴とする請求項10記載の隙間ゲージ。 - 前記加工工程を経た前記基材から、
さらに有効部分のみを切り出す切り出し工程を経て、
前記基材の一方の面と前記加工曲面により前記所定角で対向する2面が形成される、
ことを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載の隙間ゲージ。 - 所定角で対向する2面を有する楔状体に形成される隙間ゲージを製作する際に用いられる隙間ゲージの固定治具であって、
テープ状の薄板たる基材が巻回される略円筒形の巻回部と、
前記基材の両端部を固定する固定部とを備え、
前記巻回部の外周面に前記基材を巻回し、かつ、
前記固定部により前記基材の両端部を固定した状態で、
前記巻回部の円筒中心を回転中心から偏心させて前記基材の表面を真円状に加工して加工曲面を形成する、
ことを特徴とする隙間ゲージの固定治具。 - 前記固定治具は、
前記巻回部の円筒中心を偏心させた状態で研削装置のチャックに固定され、
前記固定治具を前記巻回部の円筒中心から偏心した回転中心を中心に回転させながら、前記基材の表面を真円状に研削して前記加工曲面を形成する、
ことを特徴とする請求項13記載の隙間ゲージの固定治具。 - 前記固定治具は、
前記巻回部の円筒中心に対して偏心した偏心軸を備え、
前記研削装置のチャックにより、
前記固定治具の前記偏心軸を挟持する、
ことを特徴とする請求項14記載の隙間ゲージの固定治具。 - 前記偏心軸が、
前記所定角に応じて異なる偏心距離に形成される、
ことを特徴とする請求項15記載の隙間ゲージの固定治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007286794A JP2009115517A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 隙間ゲージ、その製作方法、およびその固定治具 |
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JP2007286794A JP2009115517A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 隙間ゲージ、その製作方法、およびその固定治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009115517A true JP2009115517A (ja) | 2009-05-28 |
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ID=40782824
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JP2007286794A Pending JP2009115517A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 隙間ゲージ、その製作方法、およびその固定治具 |
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JP (1) | JP2009115517A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102200423A (zh) * | 2011-02-21 | 2011-09-28 | 刘汉平 | 用于钢板生产厚度均匀性提升的8∑标准板及其制法 |
CN117029610A (zh) * | 2023-08-01 | 2023-11-10 | 江苏先锋精密科技股份有限公司 | 一种半导体去胶设备的异形密封区域检验工装及检验方法 |
-
2007
- 2007-11-02 JP JP2007286794A patent/JP2009115517A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102200423A (zh) * | 2011-02-21 | 2011-09-28 | 刘汉平 | 用于钢板生产厚度均匀性提升的8∑标准板及其制法 |
CN102200423B (zh) * | 2011-02-21 | 2012-10-03 | 刘汉平 | 用于钢板生产厚度均匀性提升的8∑标准板及其制法 |
CN117029610A (zh) * | 2023-08-01 | 2023-11-10 | 江苏先锋精密科技股份有限公司 | 一种半导体去胶设备的异形密封区域检验工装及检验方法 |
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