JP2009115284A - 軸受装置 - Google Patents

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俊介 小池
Masatoshi Mizutani
政敏 水谷
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Abstract

【課題】 歪の検出感度を大きくし、軸受にかかる予圧を感度良く測定することができる軸受装置を提供する。
【解決手段】 軸方向に並ぶ複数の転がり軸受3,3の軌道輪間に間座を介在させた軸受装置において、外輪間座5の軸方向の一部に、この間座の両端間に作用する軸方向力によって歪を生じるリング状の起歪体7を設け、起歪体7の円周方向複数箇所に、この起歪体7の他の箇所よりも弾性変形を生じ易い起歪部12aを設け、各起歪部12aに、起歪部12aの歪を検出する歪センサ20を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、工作機械の主軸スピンドルなどに使用される軸受装置に関する。
工作機械のスピンドル装置では、加工精度および効率の向上のため、軸受の予圧管理が求められており、そのため軸受予圧検出の要求がある。従来の軸受予圧検出方法では、例えば、外輪間座に歪センサを設ける方法等が提案されている(特許文献1参照)。
また、本件出願人は、非回転輪間座に、リング部材から成る起歪部を設け、その起歪部の歪を検出して軸受にかかる予圧を測定する方法を提案している(特許文献2参照)
特開平2−164241号公報 特願2007−127763
前記外輪間座に歪センサを設ける方法は、間座の剛性が大きいため検出感度が小さいという問題がある。
非回転輪間座に起歪部を設けた方法では、軸方向に突出する環状凸形の部材を、起歪部の一側面全周にわたり押圧することで荷重を加えていた。このため、起歪部の荷重を受ける一側面には、引張りひずみしか生じず、歪の検出感度が低くなる場合がある。
この発明の目的は、歪の検出感度を大きくし、軸受にかかる予圧を感度良く測定することができる軸受装置を提供することである。
この発明の軸受装置は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させた軸受装置において、前記間座の軸方向の一部に、この間座の両端間に作用する軸方向力によって歪を生じるリング状の起歪体を設け、前記起歪体の円周方向複数箇所に、この起歪体の他の箇所よりも弾性変形を生じ易い起歪部を設け、前記各起歪部に、起歪部の歪を検出する検出手段を設けたことを特徴とする。
この構成によると、間座の軸方向の一部に設けたリング状の起歪体が、この間座の両端間に作用する軸方向力により歪を生じる。この起歪体の円周方向複数箇所に設けた起歪部は、前記他の箇所よりも弾性変形を生じ易いため、歪の検出感度を、従来技術のものに比べて大きくすることができる。したがって、軸受にかかる予圧を感度良く測定することができる。
前記間座は、前記起歪体に荷重を印加する荷重負荷用間座を有し、この荷重負荷用間座の軸方向端部の円周方向複数箇所に、軸方向に突出し各起歪部に荷重を印加する凸部を設けても良い。円周方向複数箇所に設けられた凸部が、各起歪部に荷重を印加して弾性変形させ得る。前記凸部は、従来技術のような環状凸形の部材ではなく、円周方向複数箇所に設けられた凸部であり、これら複数の凸部を、起歪体における各起歪部の所定の円周方向位置に対応させて、各起歪部を弾性変形させることが可能となる。
前記荷重負荷用間座の軸方向端部に、前記凸部と、起歪部に荷重を印加しない凹部とを円周上に沿って設けても良い。この場合、起歪体には、荷重負荷用間座によって押される箇所と押されない箇所とが生じる。これにより、起歪部の歪の軸方向の検出感度をより大きくすることができる。
前記起歪体は、凸部と凹部とを有する荷重負荷用間座からの荷重により、各起歪部の同一端面上に圧縮ひずみと引張ひずみの両方を生じるものとしても良い。これら圧縮ひずみと引張りひずみとを検出することができる。この場合、起歪体の裏表つまり一端面および他端面に、検出手段を設ける必要がないため、検出手段を構成し易くするできる。各起歪部の同一端面上に検出手段を設ける場合、両端面に検出手段を設けるよりも、組立工数の低減を図ることができる。したがって、設計の自由度を高めると共に、製造コストの低減を図ることができる。
前記検出手段により検出される起歪部からの歪から、転がり軸受の予圧を検出する予圧検出手段を設けても良い。この予圧検出手段により検出される予圧によって、工作機械等の主軸を所望の回転精度に維持すると共に、前記主軸の剛性を適度に管理することが可能となる。
前記検出手段により検出された各起歪部における圧縮ひずみと引張ひずみの絶対値を合計する演算手段を設けても良い。このように、演算手段は圧縮ひずみと引張ひずみの絶対値を合計するため、歪の検出感度を確実に大きくすることが可能となる。
この発明の軸受装置は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させた軸受装置において、前記間座の軸方向の一部に、この間座の両端間に作用する軸方向力によって歪を生じるリング状の起歪体を設け、前記起歪体の円周方向複数箇所に、この起歪体の他の箇所よりも弾性変形を生じ易い起歪部を設け、前記各起歪部に、起歪部の歪を検出する検出手段を設けたため、歪の検出感度を大きくし、軸受にかかる予圧を感度良く測定することができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図10と共に説明する。
図1に示すように、この第1の実施形態に係る軸受装置は、ハウジング1に軸2を複数の軸受3で回転自在に支持したものである。この軸受装置は、例えば、工作機械のスピンドル装置に応用され、その場合、軸2はスピンドル装置の主軸2となる。
主軸2には、軸方向に離隔した複数の軸受3を締まり嵌め状態で嵌合し、内輪3i,3i間に内輪間座4を、外輪3g,3g間に外輪間座5を介在させている。軸受3は、内輪3iと外輪3gの間に複数の転動体Tを介在させた転がり軸受であり、これら転動体Tは保持器Rtで保持されている。軸受3は、軸方向の予圧を付与することが可能な軸受であり、アンギュラ玉軸受、深溝玉軸受、またはテーパころ軸受等が用いられる。図示の例ではアンギュラ玉軸受が用いられ、2個の軸受3,3が背面組合わせで設置されている。
図1、図2に示すように、外輪間座5はリング状の間座本体6と起歪体7とを有し、前記間座本体6は、第1の分割間座本体6aと、第2の分割間座本体6bと、荷重負荷用間座6cとを有する。軸方向一方に設けられる第1の分割間座本体6aと、軸方向他方に設けられる第2の分割間座本体6bとの間に、リング部材からなる起歪体7と、この起歪体7に荷重を印加する荷重負荷用間座6cとを挟み込んでいる。図1に示すように、これら第1,第2の分割間座本体6a,6b、荷重負荷用間座6cおよび起歪体7の幅寸法、つまり外輪間座5の幅寸法H1は、内輪間座4の幅寸法H2と異なっており、一方の軸受3の内輪端面に筒状部材8を介して当接するナット9を締め付けることにより、これら外輪間座5、内輪間座4の幅寸法差に応じて軸受に予圧が付与される。
図2に示すように、前記間座本体6のうち、右側の第1の分割間座本体6aは、この軸方向右端部が前記一方の軸受3の外輪背面3gaに当接し、軸方向左端部が後述の荷重負荷用間座6cに当接する。この第1の分割間座本体6aの軸方向右端部は、外径側に外輪背面3gaに当接する当接面6aaと、この当接面6aaに段部を介して内径側に連なる軸受3に当接しない非当接面6abとを有する。
第1の分割間座本体6aの軸方向左端部は、いわゆるラジアル平面に沿った平坦状に形成されている。この軸方向左端部のうち内径側部分を除く残余の部分6acが、荷重負荷用間座6cの右端面全体に当接する。
第2の分割間座本体6bは、図1に示すように、この軸方向左端部が他方の軸受3の外輪背面3gaに当接し、軸方向右端部がラジアル平面を成して起歪体7に当接する。この第2の分割間座本体6bの軸方向左端部は、外径側に外輪背面3gaに当接する当接面6baと、この当接面6baに段部を介して内径側に連なる軸受3に当接しない非当接面6bbとを有する。
起歪体7について説明する。
起歪体7は、この間座の両端間に作用する軸方向力によって歪を生じるリング状の部材である。起歪体7は、図2、図3に示すように、この半径方向外周部分に厚肉部10と、この厚肉部10から、段差部11を介して内径側に一体に連なる薄肉部12とを有する。薄肉部12は厚肉部10よりも薄肉であり、この起歪体7をアキシアル平面で切断して視た断面が、前記薄肉部12を自由端とする形状を成す。この薄肉部12に複数の起歪部12aを設けている。すなわち、起歪体7は、図2〜図5、特に図10に示すように、円周方向複数箇所、この例では6箇所に、この起歪体7の他の箇所よりも弾性変形を生じ易い起歪部12aを設けている。これら起歪部12aを、図3、図5に示すように、円周方向一定間隔おきに、換言すれば角度α(α=60度)間隔おきに設けている。
各起歪部12aは、図3、図5、図10に示すように、主に、凹形状部13と貫通孔14とによって実現される。すなわち凹形状部13は、第2の分割間座本体6bに臨む起歪体7の一表面部7aを、60度間隔おきに凹形状に座ぐり形成してなる。この各凹形状部13は、例えば、半径方向中間付近から半径方向内方に開放されている。各凹形状部13の底面部分を成す板厚t1は、他の箇所つまり起歪部12aではない箇所の板厚t2よりも薄肉に形成されている。また、前記貫通孔14は、各凹形状部13が形成される周方向位置の半径方向外方に、矩形孔形状に形成されている。ただし、貫通孔14は、必ずしも矩形孔形状に限定されるものではない。
各凹形状部13の底面部分は、図10に示すように、架設された橋形状を成す。前記凹形状部13および貫通孔14によって、起歪部12aは、起歪体7の他の箇所よりも剛性が相対的に小さくなるように構成されている。これにより起歪部12aは、前記他の箇所よりも弾性変形を生じ易く、したがって、後述する歪の検出感度を大きくし得る。
前記荷重負荷用間座6cは、図6〜図9に示すように、複数(この例では3つ)の凸部15と複数(この例では3つ)の凹部16とを有する。ただし、凸部15、凹部16は、3つに限定されるものではない。これら凸部15は、荷重負荷用間座6cにおける軸方向端部の円周方向三箇所に、軸方向にやや突出し、各起歪部12aに荷重を印加する。各凸部15は、図6に示すように、軸方向から見て円弧状に形成され、この間座の半径方向内周付近において、対応する起歪部12aの所定の貫通孔14付近からこの貫通孔14の周方向隣りの貫通孔14付近に至る円弧状である。3つの凸部15は円周等配位置に設けられ、3つの凹部16も円周等配位置に設けられる。
起歪体7と荷重負荷用間座6cとを、図8、図9に示すように、3つの接触部17で接触させている。この接触により、起歪体7には、荷重負荷用間座6cによって押される箇所と、押されない箇所とが生じる。前記3つの接触部17は、3つの凸部15の円周方向位置に対応する円周方向等配位置となる。各接触部17は、起歪部12aの所定の貫通孔14付近からこの貫通孔14の周方向隣りの貫通孔14付近に至る角度60度未満の円弧状の接触部である。これら3つの接触部17は、図8に示すように、120度等配の円周等配位置に形成される。
図10に示すように、起歪体7は、荷重負荷用間座6cの凸部15によって押された箇所が軸方向に変位し、押されない箇所は軸方向に殆んど変位しない。このように起歪体7は、各起歪部12aの円周方向中間付近を境界として、凸部15による押圧箇所と非押圧箇所とが存在する。このため、起歪部12aには、同一端面上において、圧縮ひずみを生じる圧縮部18と、引張ひずみを生じる引張部19の両方が生じる。このように、起歪体7は、凸部15と凹部16とを有する荷重負荷用間座6cからの荷重Fにより、各起歪部12aの同一端面上に圧縮ひずみと引張ひずみの両方を生じるようになっている。
歪センサ20について説明する。
図2、図5に示すように、各起歪部12aの右端面に、各起歪部12aの歪を検出する2つの歪センサ20,20を設けている。検出手段としての各歪センサ20は、歪ゲージ等で構成される。図5に示すように、各起歪部12aにおける2つの歪センサ20,20は、この各起歪部12aの円周方向中心位置と起歪体7の軸中心とを通る仮想線L1に対し、対称位置で所定小距離離隔して配置される。2つの歪センサ20,20のうち、一方の歪センサ20により圧縮ひずみを検出し、他方の歪センサ20により引張りひずみを検出し得る。換言すれば、2つの歪センサ20,20を各起歪部12aの同一端面(前記右端面)に設置し、これら2つの歪センサ20,20により、各起歪部12aに生じた圧縮ひずみおよび引張りひずみを検出可能としている。本実施形態では、図2、図5に示すように、各起歪部12aの右端面に座ぐり部12aaを形成し、この座ぐり部12aaに2つの歪センサ20,20を設けている。ただし、座ぐり部12aaを形成することなく、2つの歪センサ20,20を設けても良い。この場合であっても、本実施形態と同様の作用、効果を奏する。
各歪センサ20の出力部である配線20aは、ハウジング1に設けられた図示外の孔を介してハウジング1外に引き出され、転がり軸受の予圧を検出する予圧検出手段21(図1)に電気的に接続されている。予圧検出手段21は、前記配線20aを介して入力される電気信号に比例する予圧量を算出する電子回路等からなる。この予圧検出手段21は、上記電気信号と予圧量との関係を演算式またはテーブル等で設定した図示外の関係設定手段を有し、検出した歪に基づく電気信号を前記関係設定手段に照らし予圧量を算出する。
この関係設定手段は演算手段21aを含み、この演算手段21aは、検出された各起歪部12aにおける圧縮ひずみと引張りひずみの絶対値を合計する。
演算手段21aとしてブリッジ回路による検出方法について、図11、図12と共に説明する。周方向に隣り合う2つの起歪部12a,12aを一対とし、そこに接着した4つの歪ゲージ20Aにより図11に示すようなブリッジ回路を構成する。本実施形態では円周方向6箇所に起歪部12aを設けているので、3つのブリッジ回路が構成される。各ブリッジ回路は、増幅回路21aaを介して加算回路21abに電気的に接続されている。したがって、各ブリッジ回路からの出力電圧は、増幅回路21aaにより増幅された後、加算回路21abにより加算される。その後センサ出力される。
また、予圧検出手段21は、例えば、ピークホールド処理により前記電気信号のピーク電圧を測定し、このピーク電圧が所定の閾値外となったとき、軸受予圧が所望の予圧ではないと判定するようにしても良い。予圧検出手段21は、独立して設けられた電子回路であっても、スピンドル装置を制御する制御装置の一部であっても良い。また、前記演算手段21aを予圧検出手段21と独立に設け、電気的に接続しても良い。
上記構成の作用、効果を説明する。
スピンドル装置の図示外の駆動源により主軸2が回転し、軸受3の温度が上昇して内輪3iが膨張し、予圧が初期設定値よりも大きくなると、外輪間座5の両端間に加わる軸方向力が増加する。この外輪間座5のうち各起歪部12aに、荷重負荷用間座6cの凸部15から軸方向力が加わると、各起歪部12aにおける前記接触部17に近い部分に、圧縮応力が作用する。これと共に、前記各起歪部12aにおける前記接触部17から離隔した部分に、引張り応力が作用する。各起歪部12aの同一端面上に設けた2つの歪センサ20,20のうち、前記接触部17に近い部分に配置した一方の歪センサ20(図2010、P1)により、圧縮ひずみを検出する。前記接触部17から離隔して配置した他方の歪センサ20(同図P2)により、引張りひずみを検出する。
予圧検出手段21は、検出した歪に基づく電気信号を前記関係設定手段に照らし予圧量を算出する。したがって、起歪部12aに印加される荷重と電気信号との関係を予め調べておけば、軸受装置に組み込まれた軸受3の初期予圧および運転時に増加した予圧を知ることができる。
特に、外輪間座5の軸方向の一部に設けたリング状の起歪体7が、この間座の両端間に作用する軸方向力により歪を生じる。この起歪体7の円周方向複数箇所に設けた起歪部12aは、他の箇所よりも弾性変形を生じ易いため、歪の検出感度を、従来技術のものに比べて大きくすることができる。したがって、軸受にかかる予圧を感度良く測定することができる。
外輪間座5は、起歪体7に荷重を印加する荷重負荷用間座6cを有し、この荷重負荷用間座6cの軸方向端部の円周方向複数箇所に、軸方向に突出し各起歪部12aに荷重を印加する凸部15を設けている。この円周方向複数箇所に設けられた凸部15が、各起歪部12aに荷重を印加して弾性変形させ得る。前記凸部15は、従来技術のような環状凸形の部材ではなく、円周方向複数箇所に設けられた凸部であり、これら複数の凸部15を、起歪体7における各起歪部12aの所定の円周方向位置に対応させて、各起歪部12aを弾性変形させることが可能となる。
荷重負荷用間座6cの軸方向端部に、前記凸部15と、起歪部12aに荷重を印加しない凹部16とを円周上に沿って設けたため、起歪体7には、荷重負荷用間座6cによって押される箇所と押されない箇所とが生じる。これにより、起歪部12a付近を軸方向により変位させ、起歪部12aの歪の軸方向の検出感度をより大きくすることができる。
起歪体7は、凸部15と凹部16とを有する荷重負荷用間座6cからの荷重Fにより、各起歪部12aの同一端面上に圧縮ひずみと引張りひずみの両方を生じるものとしている。これら圧縮ひずみと引張りひずみとを検出することができる。この場合、起歪体7の裏表つまり一端面および他端面に、歪センサを設ける必要がないため、軸受装置に歪センサ20を構成し易くすることができる。各起歪部12aの同一端面上に歪センサ20を設ける場合、両端面に歪センサを設けるよりも、組立工数の低減を図ることができる。したがって、設計の自由度を高めると共に、製造コストの低減を図ることができる。
歪センサ20により検出される起歪部12aからの歪から、転がり軸受の予圧を検出する予圧検出手段21を設けたため、この検出される予圧によって、主軸2を所望の回転精度に維持するとともに、この主軸2の剛性を適度に管理することが可能となる。
また、検出された各起歪部12aにおける圧縮ひずみと引張ひずみの絶対値を合計する演算手段21aを設けたため、歪の検出感度を確実に大きくすることが可能となる。この場合、主軸2の回転精度を、より精度良く維持することができる。
次に、この発明の第2の実施形態を図13〜図17と共に説明する。
以下の説明において、第1の実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
第2の実施形態における起歪体7Aは、厚肉部10と薄肉部12との段差部11に、複数、この例では3箇所の溝22を形成している。これら溝22は、起歪部12aの軸方向変位を大きくするための溝である。これら3箇所の溝22は、前記3つの凸部15の円周方向位置に対応する円周方向等配位置となる。つまり、3箇所の溝22が3つの凸部15の円周方向位置に対応するように、起歪体7Aと荷重負荷用間座6cとの相対的な周方向位置が規定される。各溝22は、所定の貫通孔14からこの貫通孔14の周方向隣りの貫通孔14に至る角度α(α=約60度)の円弧溝である。また、各溝22は、第2の分割間座本体6bに臨む貫通しない溝である。その他の構成は、第1の実施形態と同様の構成となっている。
この第2の実施形態によると、起歪体7Aにおいて、厚肉部10と薄肉部12との段差部11に、3つの凸部15の円周方向位置に対応するように複数箇所の溝22を形成したため、荷重負荷用間座6cの凸部15によって押される箇所と押されない箇所との軸方向変位量を、第1の実施形態のものより大きくすることができる。したがって、起歪部12aの歪の軸方向の検出感度をさらに大きくすることができる。その他第1の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
次に、この発明の第3の実施形態を図18、図19と共に説明する。
この第3の実施形態では、荷重負荷用間座が第1の分割間座本体6Aaに一体に設けられ、第2の分割間座本体6bが省略されている。外輪間座5Aは、荷重負荷用間座6cを含む第1の分割間座本体6Aaと、起歪体7とを有する。起歪体7の厚肉部10の軸方向左端部が、軸受3の外輪背面3gaに直接当接する。その他の構成は、第1または第2の実施形態と同様の構成となっている。
この第3の実施形態によると、外輪間座5Aの部品点数を低減し、軸受装置の構造を簡単化することができる。したがって、組立時間の短縮を図ることができ、軸受装置全体の製造コストの低減を図ることができる。その他第1または第2の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
以上説明した軸受装置を、スピンドル装置以外の装置、ロボット等に適用することも可能である。本実施形態では、2個の軸受を背面組み合わせで設置したが、正面組み合わせで設置する場合もあり得る。また、軸受の個数は2個に必ずしも限定されるものではない。本実施形態では、外輪間座の間座本体の軸方向端部に起歪部を設けたが、前記スピンドル装置以外の装置において、例えば、内輪間座の間座本体の軸方向端部に起歪部を設けても良い。この場合、外輪回転となり、起歪部の出力用の配線を、軸内部を通して軸受装置外に引き出すことが望ましい。
荷重負荷用間座は、図6に示すように、各凸部をこの間座の半径方向内周付近に設けているが、必ずしもこの形態に限定されるものではない。例えば、各凸部をこの間座の左端面における半径方向中間付近に設けても良い。この場合、各凸部を鍛造等により簡単に形成することが可能となる。
図13等に示す第2の実施形態における溝を、起歪体において厚肉部と薄肉部との段差部以外に形成しても良い。また、図15に示す起歪体の右端面に、凸部の円周方向位置に対応する位置で、且つこの凸部の当接位置に干渉しない位置に円弧溝を形成しても良い。この円弧溝を、図13の溝の代替手段としても良い。このような円弧溝により、荷重付加用間座の凸部によって押される箇所と押されない箇所との軸方向変位量を、第1または第2の実施形態のものより大きくすることができる。なお、複数の起歪部の箇所数は、6箇所に限定されるものではない。起歪体の貫通孔を非貫通孔にすることも可能である。
この発明の第1の実施形態に係る軸受装置等の断面図である。 同軸受装置の要部の断面図である。 同軸受装置の起歪体を軸方向一方から見た側面図である。 同起歪体の断面図である。 同起歪体を軸方向他方から見た側面図である。 同軸受装置の荷重負荷用間座を軸方向から見た側面図である。 同荷重負荷用間座の正面図である。 同起歪体と荷重負荷用間座とを接触させた状態を表す側面図である。 同起歪体と荷重負荷用間座とを接触させた状態を表す正面図である。 同起歪体における起歪部の同一面上に、圧縮部と引張部の両方が生じた状態を表す起歪体の要部斜視図である。 ブリッジ回路の構成を表す図である。 センサ回路のブロック図である。 この発明の第2の実施形態に係る軸受装置の起歪体を、軸方向一方から見た側面図である。 同起歪体の断面図である。 同起歪体を軸方向他方から見た側面図である。 同起歪体と荷重負荷用間座とを接触させた状態を表す側面図である。 同起歪体と荷重負荷用間座とを接触させた状態を表す正面図である。 この発明の第3の実施形態に係る軸受装置等の断面図である。 同軸受装置の要部の断面図である。
符号の説明
3…軸受
4…内輪間座
5,5A…外輪間座
6c…荷重負荷用間座
7,7A…起歪体
12a…起歪部
15…凸部
16…凹部
20…歪センサ
21…予圧検出手段
21a…演算手段

Claims (7)

  1. 軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させた軸受装置において、
    前記間座の軸方向の一部に、この間座の両端間に作用する軸方向力によって歪を生じるリング状の起歪体を設け、
    前記起歪体の円周方向複数箇所に、この起歪体の他の箇所よりも弾性変形を生じ易い起歪部を設け、
    前記各起歪部に、起歪部の歪を検出する検出手段を設けた軸受装置。
  2. 請求項1において、前記間座は、前記起歪体に荷重を印加する荷重負荷用間座を有し、この荷重負荷用間座の軸方向端部の円周方向複数箇所に、軸方向に突出し各起歪部に荷重を印加する凸部を設けた軸受装置。
  3. 請求項2において、前記荷重負荷用間座の軸方向端部に、前記凸部と、起歪部に荷重を印加しない凹部とを円周上に沿って設けた軸受装置。
  4. 請求項3において、前記起歪体は、凸部と凹部とを有する荷重負荷用間座からの荷重により、各起歪部の同一端面上に圧縮ひずみと引張ひずみの両方を生じる軸受装置。
  5. 請求項4において、前記検出手段を各起歪部の同一端面に設置し、この検出手段により、各起歪部に生じた圧縮ひずみおよび引張ひずみを検出可能とした軸受装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記検出手段により検出される起歪部からの歪から、転がり軸受の予圧を検出する予圧検出手段を設けた軸受装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記検出手段により検出された各起歪部における圧縮ひずみと引張ひずみの絶対値を合計する演算手段を設けた軸受装置。
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