JP2009115190A - 動力伝達チェーン用リンク、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーン用リンク、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 汎用の測定具によってリンクピッチ代用値の正確な測定が可能な動力伝達チェーン用リンク、このようなリンクを備えた動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 リンク11の前挿通部12前面の平坦面12aがリンクピッチ代用値Pの一方の測定面とされている。後挿通部13後面の傾斜面13aの一部がチェーン進行方向に対して直交する平坦面22aとされることで、リンクピッチ代用値Pの他方の測定面が後挿通部12後面に形成されている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーン用リンク、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図5に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
このような無段変速機に適した動力伝達チェーンとしては、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが知られている。
特開2005−233275号公報
動力伝達チェーン用リンクでは、ピン同士の距離を規定するピッチ長が重要な寸法となっている。リンクのピッチ長は、チェーン直線部分における第1ピンと第2ピンとの接触位置間距離となるが、リンク単体の状態ではこの距離の測定は不可能なので、前挿通部前面と後挿通部後面との距離がリンクピッチ代用値として使用されている。
従来のリンクでは、前挿通部の前面は、チェーン進行方向に対して直交する平坦面とされるが、後挿通部の後面は、チェーン進行方向に対して直交する面に対して傾斜した面とされており、ノギスやマイクロメータなどの汎用の測定具では正確な測定が難しいため、専用の測定具がリンクピッチ代用値を測定する際に必要となっている。
この発明の目的は、汎用の測定具によってリンクピッチ代用値の正確な測定が可能な動力伝達チェーン用リンク、このようなリンクを備えた動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーン用リンクは、ピンが挿通される前後挿通部を有し、前挿通部前面に、チェーン進行方向に対して直交する平坦面が形成され、後挿通部後面に、チェーン進行方向に対して直交する平坦面に対して所定の迎え角とされた傾斜面が形成されている動力伝達チェーン用リンクにおいて、前挿通部前面の平坦面がリンクピッチ代用値の一方の測定面とされるとともに、後挿通部後面の傾斜面の一部がチェーン進行方向に対して直交する平坦面とされることで、リンクピッチ代用値の他方の測定面が後挿通部後面に形成されていることを特徴とするものである。
このリンクが使用される動力伝達チェーンでは、ピン背面(転がり接触面と反対側の面)がチェーン進行方向の後方を向く傾斜状の平坦面とされ、チェーン進行方向と直交する平面に対してこの平坦面がなす角(迎え角)を所定の値に設定することで、ピンとシーブ面との接触による振動や騒音を抑えるようになされている。これに対応して、リンクの前挿通部の前面は、チェーン進行方向に対して直交する平坦面であるのに対し、後挿通部の後面は、迎え角に等しい傾斜面とされる。この場合、リンクピッチ代用値は、直交面と傾斜面との距離となり、汎用の測定具で正確に測定することが難しい。この発明によるリンクでは、前挿通部前面については、従来の形状のままとして、前挿通部前面の平坦面がリンクピッチ代用値の一方の測定面とされ、後挿通部後面については、これにぬすみが設けられて、傾斜面にチェーン進行方向に対して直交する平坦面が形成されて、この平坦面がリンクピッチ代用値の他方の測定面とされる。これにより、リンクピッチ代用値の測定に際しては、平行面同士の距離を測定すればよく、上記従来の問題が解消される。
後挿通部後面に形成される平坦面は、上下の長さで1mm程度あればよい。ピンは、従来と同様とされ、後挿通部の後面が平坦面部分以外でピン背面と接触することで、従来と同様の機能が保持される。
リンクピッチ代用値測定時の基準面として、リンクの外周面に、チェーン進行方向に平行な少なくとも1つの直線部およびチェーン進行方向に直交する少なくとも1つの直線部が設けられていることが好ましい。より好ましくは、チェーン進行方向に平行な直線部が前挿通部の下方の外周面および後挿通部の下方の外周面にそれぞれ設けられるとともに、リンクの前方の外周面および後方の外周面に、チェーン進行方向に直交する直線部がそれぞれ設けられる。
このようにすると、リンクピッチ代用値の測定時に、リンクの外周面を保持することでリンクの位置決めを正確かつ容易に行うことができ、測定精度および測定効率がより一層向上する。なお、リンクピッチ代用値測定時の基準面となる直線部は、後挿通部後面の傾斜面の一部がチェーン進行方向に対して直交する平坦面とされていない従来のリンクに設けても、測定精度および測定効率の向上に寄与することができる。
上記動力伝達チェーン用リンクは、好ましくは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンで使用される。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。
第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されていることが好ましい。ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記の予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記に記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車等の車両の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーン用リンク、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、リンクにとって重要な寸法であるリンクピッチ代用値が汎用の測定具で容易にかつ精度よく測定できるので、専用の測定具が不要となり、リンク形状の測定に要する手間およびコストを低減することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)(21)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)(21)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図2に示すように、ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
この発明の動力伝達チェーン(1)では、リンク(11)(21)については、図2に示したリンク(11)とこれとはピッチ長が相違しているリンク(21)との2種類が使用されている。ピッチ長違いのリンク(21)は、基準のリンク(11)に比べて前挿通部(12)と後挿通部(13)との距離が大きく、この分リンク(21)全長が大きくなっており、これ以外の構成は、基準のリンク(11)と同じとされている。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)(21)を連結するに際しては、一のリンク(11)(21)の前挿通部(12)と他のリンク(11)(21)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)(21)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)(21)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)(21)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)(21)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)(21)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)(21)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)(21)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート曲線とされ、インターピース(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)(21)がチェーン(1)の直線領域から曲線領域へまたは曲線領域から直線領域へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15c)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。なお、図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点すなわちインボリュート曲線の起点)であり、AB間(インボリュート曲線の起点間の距離)がピッチである。
ピッチは、チェーン(1)にとって重要な寸法であり、リンク(11)の寸法測定時には、ピッチ長が目標通りの値になっているかの確認が必要である。そのため、リンクピッチ代用値として、線分ABの延長線上における前挿通部(12)の前面と後挿通部(13)の後面との距離が使用されている。
図2に示すこの発明によるリンク(11)は、リンクピッチ代用値の測定を容易とするために、後挿通部(13)の後面にぬすみ(22)が設けられている点およびリンク(11)外周面に複数の直線部(23)(24)(25)(26)が設けられている点が従来のものと相違している。この相違点以外のリンク(11)の構成ならびにピン(14)およびインターピース(15)の形状は、従来と同一である。
後挿通部(13)の後面のぬすみ(22)は、図3に示すように、後挿通部(13)後面の傾斜面(13a)の一部がチェーン進行方向に対して直角の平坦面(22a)となるように設けられている。これにより、リンクピッチ代用値Pの一方の測定面である前挿通部(12)前面のチェーン進行方向に対して直角の平坦面(12a)に対し、これに平行な他方の測定面としての平坦面(22a)が後挿通部(13)後面の傾斜面(13a)に形成されている。リンクピッチ代用値Pは、チェーン進行方向に対して直角の平坦面(12a)(22a)間(平行面間)の距離として測定することができ、容易にかつ正確に測定することができる。そして、リンクピッチ代用値を管理することで、インボリュート曲線の起点間の距離であるピッチの管理を確実に行うことができる。
リンク(11)外周面に設けられている複数の直線部(23)(24)(25)(26)は、リンクピッチ代用値測定時の基準面として使用されるもので、チェーン進行方向に平行な直線部(23)(24)が前挿通部(12)の下方の外周面および後挿通部(13)の下方の外周面にそれぞれ設けられ、チェーン進行方向に直交する直線部(25)(26)がリンク(11)の前方の外周面および後方の外周面にそれぞれ設けられている。したがって、リンクピッチ代用値Pの測定時には、L字状とされた治具などを使用してリンク(11)の外周面をがたつきなく保持することができ、この結果、リンク(11)の位置決めを正確かつ容易に行うことができ、測定精度および測定効率がより一層向上する。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
上記の動力伝達チェーンは、図5に示したCVTで使用されるが、この際、チェーン進行方向(正面)から見て、図4に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、各可動部(16)(19)に案内されて転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンク、ピンおよびインターピースの基準形状を示す拡大側面図である。 図3は、この発明による動力伝達チェーン用リンクの特徴部分を示す図である。 図4は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図5は、無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11)(21) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(22) ぬすみ
(22a) 平坦面(リンクピッチ代用値測定面)
(23)(24)(25)(26) 直線部(リンクピッチ測定時基準面)

Claims (4)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有し、前挿通部前面に、チェーン進行方向に対して直交する平坦面が形成され、後挿通部後面に、チェーン進行方向に対して直交する平坦面に対して所定の迎え角とされた傾斜面が形成されている動力伝達チェーン用リンクにおいて、
    前挿通部前面の平坦面がリンクピッチ代用値の一方の測定面とされるとともに、後挿通部後面の傾斜面の一部がチェーン進行方向に対して直交する平坦面とされることで、リンクピッチ代用値の他方の測定面が後挿通部後面に形成されていることを特徴とする動力伝達チェーン用リンク。
  2. リンクピッチ代用値測定時の基準面として、リンクの外周面に、チェーン進行方向に平行な少なくとも1つの直線部およびチェーン進行方向に直交する少なくとも1つの直線部が設けられていることを特徴とする請求項1の動力伝達チェーン用リンク。
  3. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、リンクが請求項1または請求項2のものとされていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項3記載のものである動力伝達装置。
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