JP2009115137A - メカニカルシール装置、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング、及びメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法 - Google Patents

メカニカルシール装置、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング、及びメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法 Download PDF

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雅士 高橋
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Abstract

【課題】摺動特性、強度や破壊靭性などの機械的特性に優れるとともに、脆化を抑制してSiC粒子の脱落などを防止してなる、ポンプなど液体を用いる回転機器での液体軸封装置として用いられるメカニカルシール装置、並びにこのメカニカルシール装置に用いるSiC系焼結体回転リング及びその製造方法を提供する。
【解決手段】SiC系焼結体回転リング及びカーボン系シールリングを含むメカニカルシール装置において、前記SiC系焼結体回転リングは、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であるSiC系焼結体回転リングとする。この回転リングは、酸化物還元法で作製したSiC系原料粉末中に、気相合成法(CVD法)により作製した純度が99.9%以上のSiC粉末を0〜100%の割合で混合し、造粒・成形した後で、雰囲気制御加圧焼結法によって製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプなど液体を用いる回転機器での液体軸封装置として用いられるメカニカルシール装置と、その摺動部材料として用いる炭化ケイ素(SiC)系焼結体回転リング及びその製造方法に関するものである。
一般に、ポンプなどの液体を用いる回転機器の、液体軸封装置として用いられるメカニカルシール装置は、前記回転機器内に密封された液体の、外部、すなわち駆動系への流出を抑制あるいは防止するために用いられるものであって、軸方向に移動する回転リングと固定されたシートリングとが互いに接触して摺動し、この摺動によって前記液体の漏洩を防止するものである。また、摺動面同士の接触の低減などを考慮し、振動を緩衝する機構を有している。
したがって、上記のような回転リング及びシールリング用部材としては、カーボン材、超硬合金、SiC系セラミックス、アルミナ系セラミックスが主として用いられている。近年、高硬質で高耐食性を有し、摺動時の摩擦係数が小さく、かつ平滑性も優れたSiC系セラミックスを用いる場合が多い。これらのSiC系セラミックスは、高硬質ではあるが本質的に脆い性質を有しており、クラックや欠けが問題となる。
このような問題を回避するために、特許文献1には、反応焼結によりSiC内に残留シリコンの粒径を微細に分散制御することにより強度や靭性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、SiC内にフラーレン類を添加することで強度を向上させる技術が開示されている。さらに、特許文献3には、SiC内の気孔やその形状を制御して多孔質にすることで強度特性を向上させる技術が開示されている。さらに、特許文献4では、SiCマトリックス中にSiCナノワイヤを含有させることによって強度向上を図ることが開始されている。
特開2007−22914号公報 特開2006−298686号公報 特開2006−36624号公報 特開2005−112702号公報
一方、上記回転リングやシールリング用部材にSiC系焼結体を用いたメカニカルシール装置においては、長時間使用すると液体密封機能が低下(液体漏れ量が増大)することがある。このように液体漏れ量が増大する場合、回転リングやシートリングの摺動面の著しい損耗、凹凸の増大、リークパスの発生が認められる場合が多い。このような回転リングやシートリングの摺動面の損傷は、硬質のSiC粒子の脱落に起因することが考えられる。
従って、SiC系焼結体を回転リングやシートリングに用いる場合、SiC粒子の脱落を低減することが、メカニカルシールを長期間信頼性高く使用することにつながると言える。しかしながら、回転リングやシートリング材料の選定は経験による所が大きく、また、衝撃荷重や静的荷重を考慮して曲げ強度や破壊靭性値をもとに選定される場合が多い。
このように、メカニカルシール装置用SiC系焼結体は、強度や破壊靭性をもとに運転条件を考慮して選定される場合が多い。すなわち、回転リングやシートリングの損傷メカニズムに基づいた材料選定はほとんどなされていない。すなわち、SiC粒子の脱落低減という観点から、SiC粒子の粒子間結合力の増大や結晶形による粒子形状保持・制御と言う改善がほとんどなされていない。そのために、メカニカルシール装置運転時に回転リングやシートリングに使用したSiC粒子の脱落が発生し、その脱落したSiC粒子により摩耗損傷が拡大、加速を引き起こし、液体密封機能が低下することが懸念される。
本発明は、上記問題に鑑み、摺動特性、強度や破壊靭性などの機械的特性に優れるとともに、脆化を抑制してSiC粒子の脱落などを防止してなる、ポンプなど液体を用いる回転機器での液体軸封装置として用いられるメカニカルシール装置、並びにこのメカニカルシール装置に用いるSiC系焼結体回転リング及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の一態様は、
SiC系焼結体回転リング及びカーボン系シールリングを含むメカニカルシール装置において、前記SiC系焼結体回転リングは、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であるSiC系焼結体回転リングであることを特徴とする、メカニカルシール装置に関する。
また、本発明の一態様は、
平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であることを特徴とする、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングに関する。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を実施した。その結果、回転機器での液体軸封装置として用いるメカニカルシール装置の、カーボン系シールリングとの摺動によって液体封止を図るSiC系焼結体回転リングを、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であるSiC系焼結体から構成することによって、驚くべきことに、上記メカニカルシール装置を運転させた場合においても、前記SiC系焼結体回転リングからのSiC粒子の脱落がなく、脱落したSiC粒子による磨耗損傷を効果的に抑制できることを見出したものである。
なお、本発明の一例において、前記SiC系焼結体回転リングは、β―SiC相を85%以上の割合で含むことができる。SiC結晶形において3Cで示されるβ―SiC相(以下β相と記す場合がある)は、その結晶構造が立方晶系であり、強度、硬度及び熱伝導特性などの諸物性に異方性が少ないので、SiC系焼結体回転リングの摺動特性を向上させることができる。また、結晶形は板、柱状であり、焼結体中の結晶粒子は相互に複雑に絡み合う形となっている。この摺動特性の向上および結晶粒子の形状により、前記SiC系焼結体回転リングからのSiC粒子の脱落をより効果的に抑制することができるようになる。
一方、SiCの結晶形において4H、6Hなどのα−SiC相(以下α相と記す場合がある)と呼ばれるものは、その結晶構造が六方晶系であり、強度、硬度及び熱伝導特性などの諸物性に異方性を有すること、さらに等軸的な粒子形状をしていることから、粒子が脱落し易いと考えられる。
さらに、本発明の一例では、前記SiC系焼結体回転リングは、2.0MPa・m1/2以上の破壊靭性値を呈するようにすることができる。この場合、前記SiC系焼結体回転リングが高い破壊靭性を呈するので、前記SiC系焼結体回転リングは大きな衝撃加重や静的加重に対しても高い抗力を呈するようになる。
また、本発明の一例では、前記SiC系焼結体回転リングの室温比抵抗を0.01×10−2Ωm以下とすることができる。この場合、SiC系焼結体は機械的に難加工材であるが、このように抵抗が比較的低いと放電加工やワイヤカットなどの電気伝導材として適用できるため、加工精度を向上させることができる。
また、本発明の一態様は、
酸化物還元法で作製したSiC系原料粉末中に、気相合成法(CVD法)により作製した純度が99.9%以上のSiC粉末を0〜100%の割合で混合し、造粒・成形した後で、雰囲気制御加圧焼結法による圧力環境下で焼結することを特徴とする、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法に関する。
本方法によれば、上述したSiC系焼結体回転リングを簡易に形成することができる。
なお、上記方法においては、雰囲気制御加圧焼結法で、焼結温度が2200℃以上で、加圧力が20MPa以上の条件で焼結するようにすることができる。
また、上記方法では、雰囲気制御加圧焼結法後に、得られた焼結体をワイヤカットでリング上に切り出すようにすることもできる。
なお、本発明における“SiC系”とは、Si及びC以外に、焼結に際して使用する助剤や、製造過程に起因して取り込まれる必然的な元素などを含むことを意味し、意図的に他の元素を含有させるものではないことを意味している。
以下、本発明の詳細、その他の特徴及び利点について説明する。
図1は、本発明のメカニカルシール装置の一例を示す構成図である。なお、図1では、メカニカルシール装置が回転機器に対して取り付けられた状態を示している。
図1に示すように、メカニカル装置10は、本体11と、この本体11の内部に設けられた回転リング12と、シールリング13とを具えている。回転リング12は、SiC系焼結体から構成され、本発明のSiC系焼結体回転リングを構成している。シールリング13は、平滑性に優れ、摺動特性に優れたカーボン系のシールリングを構成している。また、本体11の右下端部及び回転リング12の右端部が回転機器20と接触している。回転リング12は、回転機器20の回転と同期して回転するように構成されている。
なお、本体11と回転リング12及びシールリング13とで形成された空間内には所定の液体が保持されており、それらの摺動面Sによって外部、すなわちその他の駆動系に漏洩しないようにして密封されている。なお、回転リング12は軸方向、すなわち紙面水平方向に移動可能に構成されており、シールリング13は固定されている。但し、これらの構成は、本発明に必須の構成要件ではなく、目的に応じて適宜に変更することができる。
回転リング12を構成するSiC系焼結体回転リングは、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であることが必要である。これによって、メカニカルシール装置10を運転させた場合においても、すなわち回転リング12及びシールリング13を摺動させた場合においても、回転リング12からのSiC粒子の脱落がなく、脱落したSiC粒子による磨耗損傷を効果的に抑制できる。
また、回転リング12は、β―SiC相を85%以上の割合で含むことができる。SiC結晶形において3Cで示されるβ―SiC相は、その結晶構造が立方晶系であり、強度、硬度及び熱伝導特性などの諸物性に異方性が少ないので、回転リング12の摺動特性を向上させることができる。また、結晶形は板、柱状であり、焼結体中の結晶粒子は相互に複雑に絡み合う形となっている。この摺動特性の向上および結晶粒子の形状により、回転リング12からのSiC粒子の脱落をより効果的に抑制することができるようになる。
一方、SiCの結晶形において4H、6Hなどのα−SiC相と呼ばれるものは、その結晶構造が六方晶系であり、強度、硬度及び熱伝導特性などの諸物性に異方性を有すること、さらに等軸的な粒子形状をしていることから、回転リング12からSiC粒子が脱落し易いと考えられる。
図2は、回転リング12の断面組織の一例を示した図である。このSiC系焼結体は、平均結晶粒径が3.7μmであり、気孔率が0.8%であり、上記本発明の要件である、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下を満足している。したがって、図2に示すような断面組織の回転リング12は、シールリング13との摺動に際しても、回転リング12からのSiC粒子の脱落がなく、脱落したSiC粒子による磨耗損傷を効果的に抑制できる。
なお、図2に示す例では、β−SiC相の比率は約30%であり、α−SiC相の比率は約70%である。
図3は、回転リング12の断面組織の他の例を示した図である。このSiC系焼結体は、平均結晶粒径が4.9μmであり、気孔率が0.6%であり、上記本発明の要件である、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下を満足している。さらに、β−SiC相の比率は約86%であり、α−SiC相の比率は約14%である。したがって、図3に示すような断面組織の回転リング12は、シールリング13との摺動に際しても、回転リング12からのSiC粒子の脱落がなく、脱落したSiC粒子による磨耗損傷をより効果的に抑制できる。
なお、図2及び3に示すSiC系焼結体では、平均結晶粒径及び気孔率が小さく、また、β−SiC相の含有割合が高く、2.0MPa・m1/2以上の高い破壊靭性値を呈するようになる。したがって、回転リング12は、大きな衝撃加重や静的加重に対しても高い抗力を呈するようになる。
次に、回転リング12の製造方法について説明する。
図4は、雰囲気制御加圧焼結法を用いて製造する場合のフローである。最初に、粉末製造の工程K1及びK2で、SiO系材料とカーボンとを原料とした還元法によって得たSiC系粉末及びCClなどのガスから水素還元によるCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって得たSiC粉末を得る。次いで、混合の工程K3で、前記SiC系粉末をボールミルなどで混合する。なお、混合比は任意であって、いずれか1種類のみを選択してもよいし、両原料を一定の割合で混合してもよい。次いで、混合したSiC系粉末は、造粒の工程K4で、スプレードライ法などにより焼結用SiC系粉末として造粒する。
次いで、成形工程K5で、上述のようにして造粒したSiC系粉末を金型などを用いて成形し、次いで、雰囲気制御加圧焼結工程K6で焼結を行う。雰囲気制御加圧焼結法としては、ホットプレス、HIP、プラズマ焼結を用い、温度が2200℃から2400℃、アルゴンガスなどの非酸化性雰囲気下、圧力が20MPa以上の条件で焼結する。次いで、機械加工の工程K7で、焼結したSiC系焼結体をワイヤカットで切断、表面を切削、ラッピング研磨し、回転リングとして供する。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。
図5は、本発明であるメカニカルシール装置用SiC系焼結体の作用を示したものである。SiC粒子の平均粒子粒径、気孔率、β相割合が異なる各種SiC系焼結体について、水中での摺動摩耗量を比較したものである。試験方法及び条件は、図6に示す。図6に示すように、本方法では、回転軸21の回りにカーボンディスク22を所定の回転数で回転させた状態で、回転リングを構成するSiC系焼結体プレートPを所定の荷重Aで押し付けた場合の摩耗量を評価した。
試験条件としては、超純水中(溶存酸素濃度20ppb以下)、水温が40℃、水圧が3.5MPa、押し付け荷重が30N、摺動速度が0.84m/s、摺動距離が50km(16h)とした。
図5から明らかなように、SiC系焼結体の摩耗量は、SiC粒子の平均粒子粒径と気孔率に大きく依存することがわかる。従来のSiC系焼結体(比較例)では、平均粒子粒径が6.5〜15.5μm、気孔率が1.2%から1.9%であり、摺動摩耗量が9.6×10−12mm/N以上であるのに対し、本実施例では平均粒子粒径が3.3〜4.9μm、気孔率が0.6%から0.8%であるので、摺動摩耗量が最大でも2.8×10−12mm/Nと小さい。このことから、SiC系焼結体の平均粒子粒径を5.0μm以下に、気孔率を1.0%以下にすることが水中摺動摩耗量の減少に有効に作用することがわかる。
また、SiC系焼結体の摺動摩耗量は、β相割合にも大きく依存することがわかる。β相割合が30%の場合には摺動摩耗量が2.8×10−12mm/Nであるのに対し、β相割合が86〜99%の場合には摺動摩耗量が0.4×10−12mm/N以下に低減しているのがわかる。このことから、β相割合が85%以上にすることが水中摺動摩耗量の減少に有効に作用することがわかる。
図7は、本実施例B2の水中摩耗試験後の摺動面を顕微鏡観察したものである。本実施例のSiC系焼結体では(b)に示す試験後も(a)に示す試験前と大きな変化は認められなかった。このことから、図5で示した摩耗量の変化はSiCの脱落により発生し、SiC粒子の平均粒子粒径を小さくすること、気孔率を小さくすること、β相割合を大きくすることは、SiC粒子の脱落低減に有効に作用すると言える。
図8は、焼結温度や圧力などのHP焼結条件とSiC系焼結体の気孔率との関係を示した図である。図8では、圧力が常圧、20MPa、40MPaの場合について、焼結温度を1800℃から2400℃の範囲内で変化させた場合のSiC系焼結体の気孔率を比較している。なお、図中の括弧内はβ−SiC相の割合である。この図より、定性的には、焼結温度を上げるほど、圧力を大きくするほど、SiC系焼結体の気孔率を低減する傾向にあることが分かる。すなわち、SiC系焼結体の気孔率を低減させるためには、焼結温度や圧力を上げることが有効に作用すると言える。また、50%以上のβ−SiC相を残したままで気孔率を1.0%以下にするためには、焼結温度を2200℃以上、圧力を20MPa以上にする必要があることがわかる。なお、焼結温度が2400℃を超えるとSiC自体の昇華が起こり、焼結を行うことが難しくなる。このため、焼結温度は2200℃から2400℃が適している。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
本発明のメカニカルシール装置の一例を示す構成図である。 上記メカニカルシール装置における回転リングの断面組織の一例を示した顕微鏡写真である。 上記メカニカルシール装置における回転リングの断面組織の他の例を示した顕微鏡写真である。 回転リングを雰囲気制御加圧焼結法を用いて製造する場合のフローである。 回転リングに使用するメカニカルシール装置用SiC系焼結体の作用を示すグラフである。 図5に示す作用を調べるための試験方法を記載した図である。 回転リングに使用するメカニカルシール装置用SiC系焼結体の、水中摩耗試験後の摺動面の顕微鏡写真である。(a)は、水中摩耗試験前の摺動面の状態を示し、(b)は、水中摩耗試験後の摺動面の状態を示す。 HP焼結条件とSiC系焼結体の気孔率との関係を示したグラフである。
符号の説明
10 メカニカルシール装置
11 メカニカルシール装置の本体
12 回転リング
13 シールリング
20 回転機器
S (回転リングとシールリングとの)摺動面
L 液体

Claims (11)

  1. SiC系焼結体回転リング及びカーボン系シールリングを含むメカニカルシール装置において、
    前記SiC系焼結体回転リングは、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であるSiC系焼結体回転リングであることを特徴とする、メカニカルシール装置。
  2. 前記SiC系焼結体回転リングは、β―SiC相を85%以上の割合で含むことを特徴とする、請求項1に記載のメカニカルシール装置。
  3. 前記SiC系焼結体回転リングは、2.0MPa・m1/2以上の破壊靭性値を呈することを特徴とする、請求項1又は2に記載のメカニカルシール装置。
  4. 前記SiC系焼結体回転リングの室温比抵抗が0.01×10−2Ωm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載のメカニカルシール装置。
  5. 平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が1.0%以下であることを特徴とする、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング。
  6. β―SiC相を85%以上の割合で含むことを特徴とする、請求項5に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング。
  7. 2.0MPa・m1/2以上の破壊靭性値を呈することを特徴とする、請求項5又は6に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング。
  8. 室温比抵抗が0.01×10−2Ωm以下であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リング。
  9. 請求項5〜8のいずれか一に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法であって、
    酸化物還元法で作製したSiC系原料粉末中に、気相合成法(CVD法)により作製した純度が99.9%以上のSiC粉末を0〜100%の割合で混合し、造粒・成形した後で、雰囲気制御加圧焼結法による圧力環境下で焼結することを特徴とする、メカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法。
  10. 雰囲気制御加圧焼結法で、焼結温度が2200℃以上で、加圧力が20MPa以上の条件で焼結することを特徴とする、請求項9に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法。
  11. 雰囲気制御加圧焼結後に、得られた焼結体をワイヤカットでリング上に切り出すことを特徴とする、請求項9又は10に記載のメカニカルシール装置用SiC系焼結体回転リングの製造方法。
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