JP2009114493A - 熱交換器用銅合金管 - Google Patents

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Abstract

【課題】引張強さを必要以上に高くして曲げ加工性を劣化させることなく、耐圧破壊強度(破壊圧力)を十分に高くすることができ、更に、曲げ加工性及び耐熱性が優れた熱交換器用銅合金管を提供する。
【解決手段】銅合金管は、Sn:0.1乃至2.0質量%、P:0.005乃至0.1質量%、S:0.005質量%以下、O:0.005質量%以下、及びH:0.0002質量%以下を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有する。そして、焼鈍のままの状態で、引張強さが250N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下であり、前記銅合金管の長手方向の引張り強さをσL、円周方向の引張強さをσTとしたとき、σT/σL>0.93である。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐圧破壊強度及び加工性が優れた熱交換器用銅合金管に関する。
例えば、エアコンに通常使用されるフィンアンドチューブ型熱交換器は、ヘアピン状に曲げ加工したU字形銅管(以下、銅管という場合は銅合金管も含む)をアルミニウム又はアルミニウム合金板からなるフィン(以下、アルミニウムフィンという)の貫通孔に通し、前記銅管を銅管内に拡管治具を挿入して拡管することにより、銅管とアルミニウムフィンとを密着させ、更に、銅管の開放端を拡管し、この拡管開放端部にU字形に曲げ加工したベンド銅管を挿入し、りん銅ろう等のろう材によりベンド銅管をU字形銅管の拡管開放端部にろう付けすることにより、複数個のU字形銅管がベンド銅管により接続されて、熱交換器が製作される。
このため、熱交換器に使用される銅管には、熱伝導率、曲げ加工性及びろう付け性が良好であることが要求される。従って、これらの特性が良好であり、適切な強度を有するりん脱酸銅が広く使用されている。
エアコン等の熱交換器に使用する冷媒には、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)系フロンが広く使用されてきたが、HCFCはオゾン破壊係数が大きいことから、地球環境保護の点より、その値が小さいHFC(ハイドロフルオロカーボン)系フロンが使用されるようになってきた。また、給湯器、自動車用空調機器又は自動販売機等に使用される熱交換器に自然冷媒であるCOが使用されるようになってきた。熱交換器において、これらの冷媒が使用される圧力(熱交換器の伝熱管内を流れる圧力)は凝縮器(COにおいてはガスクーラー)において最大となり、例えば、HCFC系フロンのR22では1.8MPa、HFC系フロンのR410Aでは3MPa、またCO冷媒では7乃至10MPa(超臨界状態)程度であり、新たに採用された冷媒の運転圧力は従来冷媒R22の1.6乃至6倍程度に増大している。
伝熱管内を流れる冷媒の運転圧力をP(N/mm)、伝熱管の外径をD(mm)、伝熱管の引張強さ(伝熱管長手方向)をσ(N/mm)、伝熱管の肉厚をt(mm)(内面溝付管の場合は底肉厚)とすると、これらの間には、P=2×σ×t/(D−0.8×t)の関係がある。前記式を肉厚tに関して整理すると、t=(D×P)/(2×σ+0.8×P)となり、伝熱管の引張強さが大きいほど肉厚を薄くできることがわかる。実際に、伝熱管を選定する場合、前記のPに更に安全率S(通常2.5乃至4程度)を乗じた圧力を使用し、使用する管の長手方向の引張強さより算出した肉厚の伝熱管、又は使用する管の肉厚より算出した引張強さに調整した伝熱管を使用する。
前記フィンアンドチューブ型熱交換器に用いる伝熱管はU字型曲げ加工、及び拡管が行われるため、これらの加工に対して十分な変形能があり、且つ小さな力で加工することができるよう、通常焼鈍材又は焼鈍材に抽伸等の軽加工を行った軟質材が用いられる。りん脱酸銅製伝熱管の場合、引張強さが小さいことから、冷媒の運転圧力の増大に対応するには管の肉厚を厚くする必要がある。また、熱交換器の組立の際、ろう付け部は800℃以上の温度に数秒乃至数十秒間加熱されるため、ろう付け部及びその近傍ではその他の部分に比べて結晶粒が粗大化し、軟化により強度が低下した状態となってしまうことから、ろう付による強度低下を補うため、肉厚をより厚くする必要がある。このように、伝熱管としてりん脱酸銅を使用すると、熱交換器の質量が増大し、価格が上昇することから、引張り強さが高く、加工性が優れていて、良好な熱伝導率を有する伝熱管が強く要望されるようになってきた。フィンアンドチューブ型熱交換器に用いるりん脱酸銅管の肉厚を薄くしても実用に耐えるためには、焼鈍後のりん脱酸銅管に抽伸加工等の塑性加工を行うことによりその引張り強さを高くすればよいが、塑性加工により延性が低下し、曲げ加工ができなくなってしまう。
このような要望に応えるべく、0.2%耐力と疲れ強さが優れた銅合金管として、例えば、Co:0.02乃至0.2質量%、P:0.01乃至0.05質量%、C:1乃至20ppmを含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、不純物の酸素が50ppm以下である熱交換器用継目無銅合金管が提案されている(特許文献1)。また、Sn:0.1乃至1.0質量%、P:0.005乃至0.1質量%、O:0.005質量%以下及びH:0.0002質量%以下を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有し、平均結晶粒径が30μm以下である熱交換器用銅合金管が提案されている(特許文献2)。
特開2000−199023号公報 特開2003−268467号公報
しかしながら、特許文献1に開示された銅合金は、Coの燐化物による析出強化によって引張り強さを向上させているが、強度上昇の割には耐圧破壊強度が上昇しない。また、熱交換器製作時のろう付け加熱により、前記燐化物は固溶し、ろう付け部近傍で伝熱管の強度が低下してしまう。そのため、伝熱管に使用した場合、あまり肉厚を薄くできず、所望の効果が得られないという問題点がある。
また、特許文献2の銅合金は、Snの固溶強化により強度が向上し、ろう付け後の軟化も特許文献1の銅合金より小さく、伝熱管に用いると管の肉厚を薄くすることが可能になるが、熱交換器とするためにU字曲げ加工したときに、曲げ部でしわ又は割れが発生し易くなり、その部分が起点となって予期しない低い強度で破壊してしまうといった問題点があることが判明した。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、引張強さを必要以上に高くして曲げ加工性を劣化させることなく、耐圧破壊強度(破壊圧力)を十分に高くすることができ、更に、曲げ加工性及び耐熱性が優れた熱交換器用銅合金管を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器用銅合金管は、Sn:0.1乃至2.0質量%、P:0.005乃至0.1質量%、S:0.005質量%以下、O:0.005質量%以下、及びH:0.0002質量%以下を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有する銅合金管であって、焼鈍のままの状態で、引張強さが250N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下であり、前記銅合金管の長手方向の引張り強さをσL、円周方向の引張強さをσTとしたとき、σT/σL>0.93であることを特徴とする。
この熱交換器用銅合金管において、更に、Zn:0.01乃至1.0質量%を含有することができる。
更に、Fe、Ni、Mn、Mg、Cr、Ti及びAgからなる群から選択された1種以上の元素を合計で0.07質量%未満含有することができる。
更に、本発明に係る他の熱交換器用銅合金管は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱交換器用銅合金管を抽伸加工した熱交換器用銅合金管であって、引張強さが280N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする。
更にまた、本発明の熱交換器用銅合金管は、800℃で15秒間加熱した後の状態で、管軸直交断面において管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が100μm以下であることが好ましい。なお、平均結晶粒径は、管の軸方向に直交する断面において、JISH0501に定められた切断法により、肉厚と垂直な方向の結晶粒径を測定し、これを管軸方向に任意の10箇所で測定したときのその測定値の平均値である。
更に、この熱交換器用銅合金管は、例えば、内面溝付管である。
以下、本発明について更に詳細に説明する。本発明者等が種々実験研究した結果、Sn含有量、P含有量、S含有量、管軸直交断面における肉厚と直交する方向の平均結晶粒径を適切に規定することにより、本発明の課題を解決できる熱交換器用銅合金管を得ることができることを見出した。
ところで、前述のとおり、管の破壊圧力Pと管の外径D、肉厚t及び引張強さσ(管長手方向)には、P=2×σ×t/(D−0.8×t)の関係があると一般的に言われているが、外径、肉厚、引張り強さが同じでも、管の材質(組成)によっては、前記式で計算される破壊圧力Pより大きいか、又は小さい圧力で破壊するものがあることを、本発明等は見出した。管内に封入した流体を加圧していくと、管には、その円周方向に引張り応力が作用し、前記引張り応力が管円周方向の引張り強さを超えると管は破戒する。このように、管の破壊圧力に影響を及ぼすのは、管の円周方向の引張り強さ(σT)であるが、管の円周方向の引張り強さは管の長手方向の引張り強さ(σL)より通常小さく、その比σT/σLは管の材質(組成)により異なることから、管の材質により、前記式より計算される破壊圧力Pと実際の破壊圧力との差異に大小が生じるものと考えられる。このため、管の肉厚を計算する場合、破壊圧力Pに過大な安全率Sをかけて、管の肉厚を設計している。
従来のりん脱酸銅管の場合、破壊圧力を向上させるには、管の円周方向の引張強さ(σT)を上げる必要があるが、りん脱酸銅管は管長手方向の引張強さσLと管円周方向の引張強さσTの比率σT/σLが小さいため、管に塑性加工を行うことが必要になる。管の塑性加工を行うと、管の長手方向の引張り強さσLも上昇し、それに伴い管の延性が低下する。そのため、熱交換器組立の際の曲げ加工において、曲げ部の管に割れが生じたりする不具合があった。
従って、σT/σLの比率が高い合金管を用いれば、管の長手方向の引張強さが同じであっても、円周方向の引張強さが大きいので、より高い破壊圧力(耐圧強度)を確保し、管の肉厚を薄くすることができると共に、管の曲げ加工性が良好になる。
以下、本発明の熱交換器用伝熱管の成分添加理由及び組成限定理由について説明する。
「Sn:0.1乃至2.0質量%」
本発明の銅合金管において、Snは引張り強さ、伸び、及び耐熱性を向上させ、結晶粒の粗大化を抑制する効果を有することから、りん脱酸銅管に比べて管の肉厚を薄くすることができる。また、Snを含有させることにより、σT/σLの比をりん脱酸銅より大きくすることが可能になり、σLが同一のりん脱酸銅管に比べても管の肉厚をより薄くすることが可能になる。銅合金管のSn含有量が2.0質量%を超えると、伝熱管として求められる熱伝導率が低下し、導電率で35%IACSを下回ってしまう。また、Sn含有量が2.0質量%を超えると、鋳塊における凝固偏析が激しくなり、通常の熱間押出及び/又は加工熱処理により偏析が完全に解消しないことがあり、銅合金管の金属組織、機械的性質、曲げ加工性、ろう付け後の組織及び機械的性質が不均一となる。また、押出圧力が高くなり、Sn含有量が2質量%以下の銅合金と同一の押出圧力で押出成形するためには、押出温度を上げることが必要になり、それにより押出材の表面酸化が増加し、生産性の低下及び銅合金管の表面欠陥が増加する。このように、伝熱性能及び製造の点で問題が大きくなることからその上限値を2.0質量%とする。一方、Snが0.1質量%未満であると、焼鈍後及びろう付け加熱後に、十分な引張強さ及び細かい結晶粒径を得ることができなくなる。従って、Snの含有量は、0.1乃至2.0質量%とする。好ましくは、Snの含有量は、0.15乃至1.5%、より好ましくは、0.25乃至1.0%の範囲である。
「P:0.005乃至0.1質量%」
本発明の銅合金管において、Pの添加は、Snの酸化を防止するために有効であるが、P含有量が0.1質量%を超えると、熱間押出時に割れが生じやすくなり、応力腐食割れ感受性が高くなると共に、熱伝導率の低下が大きくなる。P含有量が0.005質量%未満であると、脱酸不足により酸素量が増加してSnの酸化物が発生し、鋳塊の健全性が低下し、銅合金管として曲げ加工性が低下する。このため、Pの含有量は、0.005乃至0.1質量%とする。Pの含有量は、0.01乃至0.07%の範囲が望ましく、0.04乃至0.05%の範囲がより望ましい。
「S:0.005質量%以下」
本発明の銅合金管において、銅合金管のSは、Cuと化合物を形成して母相中に存在する。原料として用いる低品位銅地金、スクラップ等の配合割合が増加し、Sの含有量が増えると、鋳塊時の鋳塊割れ及び熱間押出割れが増加する。また、熱間押出割れが発生しなくても、押出材を冷間圧延したり、抽伸加工すると、材料内部のCu−S化合物は管の軸方向に伸張し、銅合金母相とCu−S化合物の界面で割れが発生しやすく、加工中の半製品及び加工後の製品において、表面疵及び割れ等になり、製品の歩留りを低下させる。また、Cu−S化合物界面で割れが発生しない場合でも、本発明の合金管に曲げ加工を行う際、割れ発生の起点となり、曲げ部で割れが発生する頻度が高くなると共に、管の破壊圧力、及び疲れ強さを小さくする。このような問題を改善するために、本発明の銅合金管へのS含有量は0.005質量%以下、望ましくは0.003質量%以下、更に望ましくは0.0015質量%以下にする必要がある。Sは、銅地金、スクラップなどの原料、スクラップに付着する油、溶解鋳造雰囲気(溶湯を被覆する木炭/フラックス、溶湯と接触する雰囲気中のSOxガス、炉材等)より比較的簡単に溶湯中に取り込まれるため、S含有量を0.005質量%以下とするには、低品位のCu地金及びスクラップの使用量を低減し、溶解雰囲気のSOxガスを低減し、適正な炉材を選定し、Mg及びCa等のSと親和性が強い元素を溶湯に微量添加する等の対策が有効である。なお、S以外の不純物元素As、Bi、Sb、Pb、Se、Teについても同様に、鋳塊、熱間押出材、及び冷間加工材の健全性を低下させ、また管の曲げ加工性を損なうことから、これらの元素の合計含有量は0.0015質量%以下、望ましくは0.0010質量%以下、更に望ましくは0.0005質量%以下とすることが好ましい。
「O:0.005質量%以下」
本発明の銅合金管において、Oの含有量が0.005質量%を超えると、Cu又はSnの酸化物が鋳塊に巻き込まれ、鋳塊の健全性が低下すると共に、製造された管の曲げ加工性が低下しやすくなる。また、管の破壊圧力、及び疲れ強さを小さくする。このため、Oの含有量を0.005質量%以下とする必要がある。曲げ加工性をより改善するには、Oの含有量を0.003質量%以下とすることが望ましく、0.0015%以下とすることが更に望ましい。
「H:0.0002質量%以下」
溶解鋳造時に溶湯に取り込まれる水素が多くなると、凝固時に固溶量が減少した水素が鋳塊の粒界に析出し、多数のピンホールを形成し、熱間押出時に割れを発生させる。また、鋳塊の粒界に析出することにより、Sn及びPの逆偏析が激しくなり、鋳塊を熱間押出した際に、割れ及び表面傷などが発生しやすくなる。また、押出後も圧延及び抽伸加工した銅合金管を焼鈍すると、焼鈍時にHが粒界に濃縮し、これに起因して膨れが発生しやすくなり、製品歩留が低下する。このため、本発明の銅合金管においては、Hの含有量を0.0002質量%以下とすることが必要である。製品歩留りをより向上させるには、Hの含有量を0.0001質量%以下とすることが望ましい。
なお、Hの含有量を0.0002質量%以下とするには、溶解鋳造時の原料の乾燥、溶湯被覆木炭の赤熱、溶湯と接触する雰囲気の露点の低下、りん添加前の溶湯を酸化気味にする等の対策が有効である。
「Zn:0.01乃至1.0質量%」
Znを添加することにより、銅合金管の熱伝導率を大きく低下させることなく、強度、耐熱性及び疲れ強さを向上させることができる。また、Znの添加により、冷間圧延、抽伸及び転造等に用いる工具の磨耗を低減させることができ、抽伸プラグ及び溝付プラグ等の寿命を延命させる効果があり、生産コストの低減に寄与する。本発明の銅合金は熱間押出、熱処理、塑性加工等の加工熱処理工程において、含有されるSnが酸化され、合金管表面にSnの酸化物が形成される。Snの酸化物はCuの母相及びCuの酸化物よりはるかに硬いことから、抽伸プラグ及び溝付プラグ等の工具を磨耗するものと考えられる。Zn添加による工具磨耗抑制の機構は明確ではないが、熱処理及び塑性加工の際、本銅合金に含有されるZnはSnより酸化されやすいことから、合金管の表面にZnの酸化物が優先的に酸化されることにより、Snの酸化発生量が減少すれること、またZnの酸化物の硬さは軟らかいことから、工具の磨耗を減少させるものと推定される。Znの含有量が1.0質量%を超えると、応力腐食割れ感受性が高くなる。また、Znの含有量が0.01質量%未満であると、上述の効果が十分得られなくなる。従って、Znの含有量を0.01乃至1.0質量%とすることが必要である。なお、Znと共に、又はZnに替えてMgを含有させても、強度、耐熱性、疲れ強さの向上、及び工具磨耗の低減の効果を発揮させることができる。Mgの含有量は単独で含有させる場合は、0.01乃至0.2質量%、またZnと共に含有させる場合はZnとMgを合計で0.02乃至1.0質量%とすることが望ましい。Mgは酸化されやすく、Mgの酸化物による鋳塊表面の肌荒れ、割れ、及び鋳塊内部の介在物が発生すると、熱間押出、圧延、抽伸等の工程で管の表面に疵が発生し、製品歩留まりの低下につながる。このため、溶解鋳造工程におけるMgの酸化を防止し、発生したMg酸化物が鋳塊に持ち込まれないように、溶解鋳造雰囲気の制御並びに溶湯表面の木炭又はフラックスによるカバー等を工夫することが必要になる。
次に、本発明の熱交換器用銅合金管の特性等の限定理由について説明する。
「引張強さ:250N/mm以上」
フィンアンドチューブ型熱交換器には通常軟質な銅管が用いられることが多く、特に焼鈍上がり(完全に再結晶した状態)の銅管が用いられることが多い。本発明の銅合金においては、焼鈍上がりの状態において、銅合金管の引張強さが250N/mm未満であると、エアコン等の熱交換器に組み込んだときの強度が不十分であり、またろう付け後の強度を十分に維持できない。なお、ここでいう引張り強さは焼鈍して軟質材とした銅合金管の管軸方向の引張り強さである。
「管軸直交断面における肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径:30μm以下」
管内に静水圧を作用させると、管軸直交断面においては管周方向及び肉厚方向と直交する方向に力が加わり、管内外面の表面疵、管内部の硫化物等の介在物、及び管内表面又は内部の微細な割れ等の欠陥を基点にして割れが発生し、亀裂が伝播して破壊に至る。本発明者等は、このような破壊に至る問題点を防止するためには、管軸直交断面における肉厚方向と直交する方向の平均結晶粒径を30μm以下にすると有効であることを見出した。管軸直交断面における肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径が30μmを超えると、エアコン等の熱交換器に組み込む際、曲げ加工したときに曲げ部に割れが発生しやすくなる。この場合に、この肉厚方向と直交する方向の平均結晶粒径は20μm以下であることがより望ましく、15μm以下であることが更に望ましい。
なお、この平均結晶粒径は焼鈍により再結晶した状態、又はそれに抽伸等の塑性加工を施した状態のいずれでもよい。
「銅合金管の長手方向の引張り強さをσL、円周方向の引張強さをσTとしたとき、σT/σL>0.93である。」
前述の通り、管の引張り強さは管の円周方向の引張り強さσTが管の長手方向の引張り強さσLより小さく、また管の破壊圧力にはσTが関係することから、管の破壊圧力を大きくするには、σT/σLの値が大きいほうが有利である。通常のりん脱酸銅管はσTとσLの比σT/σLの値が0.89乃至0.91程度であるが、本発明の銅合金管は、σT/σL>0.93であるがゆえに、材料の引張強さをさほど大きくしなくても、破壊圧力を向上させることが可能となる。σT/σL≦0.93であると、同一肉厚で所定の破壊圧力を満足するために長手方向の引張強さを上げなければならず、管の加工性が大いに阻害される。σT/σL>0.93を満足することにより、合金管の曲げ加工性などを良好に保ったまま、高い破壊圧力を確保することができ、管を薄肉化して、熱交換器を軽量化することが可能となる。本発明においては、σT/σL>0.93であるが、より好ましくは、σT/σL>0.95が更に好ましい。もし、σLが同一であった場合は、本発明の銅合金管の方が、高い破壊圧力を有する。また、もし破壊圧力が同じ材質であった場合は、本発明の銅合金管の方が、管の曲げ加工による割れがおきにくく、より厳しい曲げ(曲げ半径の小さい曲げ)を行うことができる。なお、本発明の銅合金管を鋳造−熱間押出−圧延−抽伸−焼鈍の工程で製作する場合、焼鈍状態でσT/σL>0.93とするには、熱間押出温度、熱間押出における加工率、熱間押出後の冷却速度、圧延及び抽伸工程における加工率、焼鈍温度、焼鈍時の加熱速度等の条件を適正に制御すればよい。例えば、熱間押出から抽伸までの加工条件を同様な範囲とした場合、焼鈍時の加熱速度を大きくするほうがσT/σLの値は大きくなる。
「抽伸加工後の状態で、引張強さが280N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下である。」
伝熱管に曲げ加工、拡管加工等を行ってフィンアンドチューブ型熱交換器を製作するが、焼鈍材は軟らかく変形しやすいため、曲げ、拡管等の加工時、伝熱管の運搬やハンドリング時に伝熱管に予期しない変形が発生することがある。この問題を解決するため、焼鈍材を抽伸加工して強度を少し上昇させたいわゆる半硬質材が使用される場合がある。銅合金管の長手方向の引張強さが280N/mm未満であると、前記の変形防止の目的が達成できない。また管軸直交断面における肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径が30μmを超えると、エアコン等の熱交換器に組み込む際、曲げ加工したときに曲げ部に割れが発生しやすくなる。従って、抽伸加工後の状態で、引張強さが280N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下とすることが望ましい。なお、半硬質材においても曲げ、拡管等の塑性加工は良好に行えることが必要であり、そのためには長手方向の伸びが25%以上、望ましくは30%以上、更に望ましくは35%以上であることが好ましい。
「Fe、Ni、Mn、Mg、Cr、Ti及びAgからなる群から選択された1種以上の元素を合計0.07質量%未満」
Fe、Ni、Mn、Mg、Cr、Ti、Zr及びAgはいずれも本発明の銅合金の強度、耐圧破壊強度、及び耐熱性を向上させ、結晶粒を微細化して曲げ加工性を改善する。前記元素の中から選択する1種以上の元素の含有量が0.07質量%を超えると、押出圧力が上昇するため、これらの元素を添加しないものと同一の押出力で押出を行おうとすると、熱間押出温度を上げることが必要になる。これにより、押出材の表面酸化が多くなるため、本発明の銅合金管において表面欠陥が多発し、製品歩留りが低下する。このため、Fe、Ni、Mn、Mg、Cr、Ti、Zr及びAgからなる群から選択された1種以上の元素を合計0.07質量%未満とすることが望ましい。前記含有量は、0.05質量%未満とすることがより望ましく、0.03質量%未満とすることが更に望ましい。
「800℃に15秒間加熱した後の管軸直交断面の肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径:100μm以下」
前述の如く、銅合金管が熱交換器に加工されたとき、ろう付けによる熱影響を受ける。そして、このろう付けによる熱影響で結晶粒径が粗大化するが、ろう付けによる熱影響と同等の800℃に15秒間加熱した後に、管軸直交断面の肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径が100μmを超えると、ろう付け部において耐圧強度の低下が大きく、運転圧力が高いHFC系フロン冷媒及び炭酸ガス冷媒用の熱交換器に銅合金管を使用したときに信頼性が低下する。従って、管軸直交断面の肉厚方向に垂直な方向の平均結晶粒径を100μm以下、更には60μm以下とすることが望ましい。
「銅合金管が内面溝付管である。」
本発明の銅合金管は、りん脱酸銅管に比べて引張り強さと伸びを大きく、且つ結晶粒径を小さくすることができるので転造加工による内面溝付管の製造に好適である。特に、引張り強さが大きいことから、転造加工時に引抜き方向に伸びにくいので、転造時の引抜力を大きくしても管が破断することなく、溝付プラグの溝部への合金管の肉の充填が円滑であり、良好なフィン形状を有する内面溝付管を高速で加工することが可能になる。
次に、本発明の銅合金管の製造方法の一例について、平滑管又は内面溝付管の場合を例として以下に説明する。
先ず、原料の電気銅を木炭被覆の状態で溶解し、銅が溶解した後、Sn及び必要に応じてZnを所定量添加し、更に、脱酸を兼ねてCu−15質量%P中間合金としてPを添加する。成分調整が終了した後、半連続鋳造により所定の寸法のビレットを作製する。得られたビレットを加熱炉で加熱し、均質化処理を行なう。なお、熱間押出前に、ビレットを750乃至950℃に1分乃至2時間程度保持して均質化による偏析改善を行うことが望ましい。
その後、ビレットにピアシングによる穿孔加工を行い、750乃至950℃で熱間押出を行う。本件発明の銅合金管を製造するには、Snの偏析解消及び製品管における組織の微細化の達成が必須要件であるが、そのためには熱間押出による断面減少率([穿孔されたビレットのドーナツ状の面積−熱間押出後の素管の断面積]/[穿孔されたビレットのドーナツ状の面積]×100%)を88%以上、望ましくは93%以上とし、更に熱間押出後の素管を水冷等の方法により、表面温度が300℃になるまでの冷却速度が10℃/秒以上、望ましくは15℃/秒以上、更に望ましくは30℃/秒以上となるように冷却することが好ましい。
次に、押出素管に圧延加工を行ない、外径と肉厚を低減させる。このときの加工率を断面減少率で92%以下とすることにより、圧延時の製品不良を低減できる。
また、圧延素管に抽伸加工を行なって所定の寸法の素管を製造する。通常、抽伸加工は複数台の抽伸機を用いて行うが、各抽伸機による加工率(断面減少率)は35%以下にすることにより、素管における表面欠陥及び内部割れを低減できる。
その後、需要家において軟質な平滑管を提供する場合及び抽伸管を使用して内面溝付管を製造する場合等には、所定の寸法に加工した抽伸管に焼鈍処理を行う。本発明の銅合金管を連続的に焼鈍するには、銅管コイル等の焼鈍に通常使用されるローラーハース炉、又は高周波誘導コイルに通電しながら銅管を前記コイルに通す高周波誘導コイルによる加熱を利用することができる。ローラーハース炉によって本発明の銅合金管を製造するには、抽伸管の実体温度が400乃至700℃となり、その温度で抽伸管が1分乃至120分間程度加熱されるように焼鈍することが望ましい。また、室温から所定温度までの平均昇温速度が5℃/分以上、望ましくは10℃/分以上、更に望ましくは30℃/分以上となるように加熱することが望ましい。
抽伸管の実体温度が400℃より低いと完全な再結晶組織にならず(繊維状の加工組織が残存)、需要家における曲げ加工及び内面溝付管の加工が困難になる。また、700℃を超える温度では、結晶粒が粗大化し、管の曲げ加工性が却って低下し、また内面溝付加工においては管の引張り強さが低下してしまうため、管長手方向の伸びが大きく、管内面のフィンを正しい形状に形成することが難しくなる。このため、抽伸管の実体温度が400乃至700℃の範囲で焼鈍することが望ましい。また、この温度範囲における加熱時間が1分より短いと、完全な再結晶組織にならないため、前述の問題が発生する。また、120分を超えて焼鈍を行っても、結晶粒径に変化がなく、焼鈍の効果は飽和してしまうため、前記温度範囲における加熱時間は1分乃至120分が適当である。また、結晶粒を粗大化させないためには、室温から所定温度までの平均昇温速度が速いほうが望ましい。昇温速度が5℃/分より遅いと、同じ温度に加熱しても結晶粒が粗大化しやすく、耐圧破壊強度及び曲げ加工性の点から望ましくないと共に、生産性を阻害することになる。従って、室温から所定温度までの平均昇温速度は5℃/分以上が望ましい。より好ましくは、平均昇温速度は10℃/分以上、更に望ましくは30℃/分以上である。
なお、上記のローラーハース炉による連続焼鈍に変えて、高周波誘導加熱炉を使用し、高速昇温、高速冷却、及び短時間加熱の焼鈍を行ってもよい。以上が平滑管の製造方法である。また、このように焼鈍した平滑管に、必要に応じて各種加工率の抽伸加工を行い、引張り強さを向上させた加工管としてもよい。
内面溝付管の場合は、焼鈍した平滑管に溝付転造加工を行う。このようにして、内面溝付管を製造した後、曲げ加工及び拡管加工ができるように、通常更に焼鈍を行う。また、このように焼鈍した内面溝付に、必要に応じて軽加工率の抽伸加工を行い、引張り強さを向上させてもよい。
以下、本発明の効果を実証するための試験結果について説明する。
(実施例1:平滑管)
(a)電気銅を原料として、溶湯中に所定のSnを添加し、更に必要に応じて、Znを添加した後、Cu−P母合金を添加することにより、所定組成の溶湯を作製した。このとき、Sn及びCu−P母合金の替わりに、Cu−Sn−Pの母合金を使用することもできる。
(b)鋳造温度1200℃で、直径320×長さ6500mmの鋳塊を半連続鋳造した。
(c)得られた鋳塊から、長さ450mmのビレットを切り出した。
(d)ビレットをビレットヒーターで650℃に加熱した後、インダクションヒーターで850〜900℃に加熱し、その温度に到達した後2分経過後、熱間押出機でビレット中心に直径80mmのピアシング加工し、その後、熱間押出により、外径96mm、肉厚9.5mmの押出素管を作製した(断面減少率:96.6%)。押出素管の300℃までの平均冷却速度は40℃/秒であった。
(e)押出素管を圧延して、外径35mm、肉厚2.3mmの圧延素管を作製した。
(f)圧延素管を、1回の抽伸工程における断面減少率が35%以下になるように、引き抜き抽伸加工を繰り返し、外径9.52mm、肉厚0.80mmの銅合金管レベルワウンドコイルを得た。
(g)焼鈍炉にて、還元性ガス雰囲気中で、前記抽伸管レベルワウンドコイルを450乃至600℃に加熱し(平均昇温速度10〜35℃/分)、この温度に30乃至120分保持し、冷却帯を通過させて室温まで徐冷し、供試材とした。なお、前記加熱温度から室温までの平均冷却速度は15〜40℃/分であった。
下記表1は、外径9.52mm、肉厚0.80mmの平滑管の焼鈍材についての特性を示す。表1の管の長手方向と円周方向の引張強さは、焼鈍する前の管を管長手方向に切れ目を入れて切り開き平らにした後に、管長手方向と円周方向から板材を切り出し、長さ29mm、幅10mmの引張試験片を作成した。図1に微小引張試験片の形状を示す。図1中、数字は各部分の寸法(mm)を示す。更にその試験片を各銅合金管レベルワウンドコイルの上に載せて焼鈍炉に挿入し、各銅合金管レベルワウンドコイルと共に同一条件で焼鈍した後、管長手方向と円周方向の引張強さをインストロン社製5566型精密万能試験機にて測定した。なお、管を切り開いて平らにしたときに試料に加わる塑性加工の影響の有無について調べるため、円管のままの試料と管を切り開いて平らにした試料を共に前記の方法で焼鈍して、それぞれの試料の断面部分(後者の試料については曲げ伸ばし加工を受けた部分)及び表面部分(後者の試料については曲げ伸ばし加工を受けた部分)の硬度測定を行った結果、両者は同じ値を示した。また、断面の結晶粒径も同一であった。このことから、管を切り開いて平らにしたことによる加工の引張強さへの影響はなく、前記方法で測定しても円管状態における引張り強さを表しているものと判断した。
Figure 2009114493
応力腐食割れ試験は、管から長さ75mmの試験片を切り取り、脱脂、乾燥した後、JISK8085に規定するアンモニア水を等量の純水で薄めた11.8%以上のアンモニア水を入れたデシケーターに液面から50mm離して入れ、このアンモニア雰囲気中に常温で2時間保持した。その後、試験片を元の外径の50%まで押しつぶして、割れの判定を目視で行った。割れなしの場合を○、割れありの場合を×で示した。
また、試験片を水素気流中において850℃で30分間加熱した後、研磨エッチングして、顕微鏡で100倍に拡大して脆化の有無を確認した。脆化なしの場合を○、脆化ありの場合を×で示した。
比較例No.3はSnの含有量が多く、変形抵抗が大きいことから、ビレットを950℃に加熱して押出した。そのため、その表面に酸化物が巻き込まれ、抽伸加工材表面に疵が多量に発生した。また、疵のない部分を焼鈍して導電率を測定したところ、26IACSと35IACSを大幅に下回り、伝熱管としての使用が難しいと判断されたため、引張り強さ、結晶粒度、及び破壊圧力などの試験を行わなかった。比較例No.4、No.8は熱間押出時に割れが生じて、加工できなかった。
この表1に示すように、実施例1乃至11は、引張強さが高く、破壊圧力が高く、応力腐食割れ試験及び水素脆化試験で、割れが生じなかった。これに対し、比較例No.1は、焼鈍速度を3℃/分で行ったものであり、同一組成の発明品実施例No.4に比べて、管長手方向の引張強さは同じだが、管円周方向の引張強さは低く、結果的に満足した耐圧強度が得られなかった。また比較例5、6は夫々P及びZnの含有量が本発明の規定範囲より多いため応力腐食割れ試験で割れが発生し、比較例7はOの含有量が本発明の規定範囲より多いため水素脆化試験で割れが発生した。従来品は、引張強さが低く、また破壊圧力も低いものであった。
下記表2は、外径9.52mm、肉厚0.80mm、の平滑管の焼鈍材を、800℃に15秒間加熱した後の特性を示す。表2は、管の状態で、管長手方向の引張試験で行ったものである。
Figure 2009114493
比較例No.3、No.4、No.8は試料ができず、また比較例No.5、No.6及びNo.7は、応力腐食割れ試験、水素脆化試験で不具合が生じたので、試験を行わなかった。
この表2に示すように、実施例1乃至11は焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後にも、引張強さ及び破壊圧力が高いものであった。これに対し、比較例No.1、No.2はこれらが低いものであった。なお、別途、実施例4(Sn:0.65質量%、P:0.025質量%)、実施例7(Sn:0.70質量%、P:0.018質量%、Zn:0.20質量%)、実施例9(Sn:0.95質量%、P:0.025質量%、Zn:0.37質量%、Mg:0.04質量%)の圧延素管を抽伸加工し(抽伸管長さで10000m)、各抽伸加工に用いた抽伸プラグ(管内部に挿入され、管外面が接触するダイスの位置で保持される)の磨耗状況を光学顕微鏡で観察したところ、実施例4の抽伸加工に用いたプラグの磨耗量が最も大きく、実施例7及び実施例9の抽伸加工に用いたプラグの磨耗量はかなり小さかった。従って、Zn、及びMgにより抽伸プラグの磨耗が大幅に減少することがわかる。
(実施例2:半硬質材)
(a)乃至(g)の工程は、上記平滑管の場合と同様である。但し、最終的な半硬質材の寸法をあわせるため、(f)の寸法は外径10.6mm、肉厚0.79mmとした。
(h)次に、焼鈍された材料を、加工率10%でダイスによって空引き加工することにより、外径9.52mm、肉厚0.80mmまで抽伸加工して、供試材とした。
下記表3は、外径が9.52mm、肉厚が0.80mmの半硬質材の特性を示し、下記表4は、同じくこの半硬質材の焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の特性を示す。表3は、管の状態で、管長手方向の引張試験で行ったものである。
Figure 2009114493
Figure 2009114493
この表3に示すように、この半硬質材においても、実施例12乃至15は、引張強さ及び破壊圧力が高く、応力腐食割れ試験及び水素脆化試験において、割れが発生していない。また、表4に示すように、半硬質材の焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の引張強度及び破壊圧力も充分に高いものであった。これに対し、比較例9及び従来例1は、引張強さ及び破壊圧力が低いものであった。
(実施例3:内面溝付管)
(a)乃至(e)の工程は、上記平滑管の場合と同様である。
(i)次に、圧延素管を抽伸加工して、溝付転造用の素管を製作した。
(j)溝付転造用の素管をインダクションヒーターにより中間焼鈍した。
(k)中間焼鈍した溝付転造用素管に溝付転造加工を行い、外径9.52mm、底肉厚0.28mmの内面溝付管を製作した。この内面溝はフィン高さ0.16mm、リード角35°、フィン山数55である。
(l)内面溝付管を焼鈍炉にて、還元性ガス雰囲気中で、雰囲気温度550乃至650℃で60乃至120分間で加熱帯を通過させ、その後冷却帯を通過させて室温まで徐冷した。
下記表5は外径が9.52mm、底肉厚が0.28mmの内面溝付銅合金管の焼鈍材についての特性であり、表6は同じくこの焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の特性である。表5の管の長手方向と円周方向の引張強さは、焼鈍する前の管を管長手方向に切れ目を入れて切り開き平らにした後に、管長手方向と円周方向から板材を切り出し、長さ29mm、幅10mmの引張試験片を作成して、その試験片を焼鈍炉にて焼鈍した後、微小引張試験機にて管長手方向と円周方向の引張強さを測定したものである。なお、管を切り開いて平らにして引張強さを測定するため、その影響について調べたが、円管と管を切り開いて平らにした材料を焼鈍して、断面部分の硬度測定を行った結果、両者は同じ値を示した。このため、管を切り開くことによる引張強さへの影響はないものと判断した。表6は、管の状態で、管長手方向の引張試験で行ったものである。
Figure 2009114493
Figure 2009114493
この表5に示すように、実施例16乃至19の内面溝付管は、引張強さ及び破壊圧力が高く、応力腐食割れ試験及び水素脆化試験において、割れが発生していない。また、表6に示すように、半硬質材の焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の引張強度及び破壊圧力も充分に高いものであった。これに対し、比較例10及び従来例1は、引張強さ及び破壊圧力が低いものであった。
(実施例4:鋳造式圧延方式(キャストアンドロール方式)で製造した平滑管)
キャストアンドロール方式とは、銅を溶解し、パイプ状の鋳塊を横型に連続鋳造するホロービレット鋳造とプラネタリー圧延ミル(3ロール式遊星圧延)を組み合わせた製管方式である。連続鋳造されたホロービレット鋳塊を、その周囲を遊星回転(公転)するロールで圧延し、素管に加工する。この方式では、押出工程を省略して銅の素管を製作できるメリットがあるが、押出のための鋳塊加熱工程及び熱間押出工程がなく、鋳造偏析の解消や組織の均質化等の点で不安がもたれていたことから、現在までの適用はりん脱酸銅に限られている。
(m)電気銅を原料として、溶湯中にSnを添加し、更にCu−P母合金を添加することにより、所定組成の溶湯を作製した。その後、横型に連続鋳造して素管を作製し、更に管の外面を遊星ロールで圧延し、外径35mm、肉厚2.3mmの圧延素管を作製した。
このようにして製作した圧延素管を用い、実施例1の(f)の工程以降を適用し、外径が9.52mm、底肉厚が0.80mmの平滑な銅合金管を製造した。
下記表7は平滑管の焼鈍材の組成及び特性であり、表8は同じくこの焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の特性である。表7の管の長手方向と円周方向の引張強さは、実施例1と同じ方法で試料を作製し、求めたものである。表8は、管の状態で、管長手方向の引張試験で行ったものである。
Figure 2009114493
Figure 2009114493
この表7に示すように、実施例20の平滑管は、引張強さ及び破壊圧力が高く、応力腐食割れ試験及び水素脆化試験において、割れが発生していない。また、表8に示すように、この平滑管の焼鈍材を800℃に15秒間加熱した後の引張強度及び破壊圧力も充分に高いものであった。これに対し、比較例11及び従来例1は、引張強さ及び破壊圧力が低いものであった。なお、実施例20の銅合金管はSnを0.60質量%含有するが、光学顕微鏡によるミクロ組織観察、EPMAのライン分析によるSnの偏析調査を行ったが、混粒等の組織異常及びSnの偏析は観察されず、押出工程材と同品質の平滑管をキャストアンドロール方式により製作できることがわかった。なお、キャストアンドロール方式により製作した圧延素管に実施例3の工程を適用して押出工程材と同じ組織、及び機械的性質を有する内面溝付管を製造することも可能である。
本発明の銅合金管は、耐圧破壊強度が優れているため、二酸化炭素及びフロン等の冷媒を使用する熱交換器の伝熱管(平滑管及び内面溝付管)、前記熱交換器の蒸発器と凝縮器を接続する冷媒配管又は機内配管に使用することができる。また、本発明の銅合金管はろう付け加熱後も優れた耐圧破壊強度を有するため、ろう付け部を有する伝熱管、水配管、灯油配管、ヒートパイプ、四方弁及びコントロール銅管等に使用することができる。
微小引張試験片の形状を示す図である。

Claims (6)

  1. Sn:0.1乃至2.0質量%、P:0.005乃至0.1質量%、S:0.005質量%以下、O:0.005質量%以下、及びH:0.0002質量%以下を含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有する銅合金管であって、焼鈍のままの状態で、引張強さが250N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下であり、前記銅合金管の長手方向の引張り強さをσL、円周方向の引張強さをσTとしたとき、σT/σL>0.93であることを特徴とする熱交換器用銅合金管。
  2. 更に、Zn:0.01乃至1.0質量%を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用銅合金管。
  3. 更に、Fe、Ni、Mn、Mg、Cr、Ti及びAgからなる群から選択された1種以上の元素を合計で0.07質量%未満含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器用銅合金管。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱交換器用銅合金管を抽伸加工した熱交換器用銅合金管であって、引張強さが280N/mm以上であり、管軸直交断面において、管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする熱交換器用銅合金管。
  5. 更に、800℃で15秒間加熱した後の状態で、管軸直交断面において管の肉厚方向と垂直な方向に測定した平均結晶粒径が100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱交換器用銅合金管。
  6. 前記銅合金管が内面溝付管であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱交換器用銅合金管。
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