JP2009113747A - 車両室内灯の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両室内灯の点灯がカメラによる撮影画像に影響を与えないようにした車両室内灯の制御装置車を提供する。
【解決手段】車両の室内の天井部には、助手席の乗員の頭部を撮影するカメラ11、及び車両室内灯2(ルームランプ、マップランプ等)が設置されている。カメラ11を露光する際、撮像装置1の制御部14からカメラ調光タイミング情報Ss出力され、このカメラ調光タイミング情報Ssに基づいてカメラの露光開始から露光終了までの時間以上の時間幅の消光タイミング信号Sc1が室内灯制御装置3の消光タイミング生成部31により生成され、消光タイミング信号Sc1の発生期間、車両室内灯2の光がカメラ11のレンズに入光しないように、車両室内灯2がランプ駆動部32によって消灯制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両室内灯の制御装置に関し、特に、車室内に設置されたカメラに出射光が入射する可能性のある車両室内灯の点灯を制御する車両室内灯の制御装置に関する。
自動車においては、例えば、車室内の乗員をカメラで撮影し、その撮影画像から画像処理技術を用いて乗員の特定部分を抽出し、その抽出結果に基づいて各種の制御を行わせることが考えられている。
例えば、赤外線による照明光を補助光にしながらマップランプに設置したカメラで乗員の頭部を撮影して赤外線画像を取得し、この赤外線画像に画像処理を施して乗員の状態を検知し、この検知結果に基づいてエアバックを作動させるか否かを決定し、エアバックの動作に伴う安全性を向上させるようにした乗員検知システムがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−144512号公報
しかし、従来の乗員検知システムによると、カメラが、マップランプに設置されているため、マップランプやその他の車両室内灯の光がカメラのレンズ面に入光し、撮影画像に車両室内灯の光が被り、所望の画像を抽出できなくなる。そのため、従来、車両室内灯の影響を画像処理によって排除し、或いは、車室内灯よりも光量の大きい照明装置(補助光発光部)を設置するなどして対処している。しかし、車両室内灯が乗員に局所的に投光された場合には、画像処理により車両室内灯の影響を排除することができないし、照明装置を大光量化した場合、大型化すると共に実装が困難になることがある。
従って、本発明の目的は、車両室内灯の点灯がカメラによる撮影画像に影響を与えないようにした車両室内灯の制御装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、以下の車両室内灯の制御装置を提供する。
[1]車室内に設置された車両室内灯が点灯状態にあるとき、前記車室内の所定領域を撮影するカメラの露光開始から露光終了までの時間以上の時間幅のタイミング信号を前記カメラの露光タイミングに基づいて生成する消光タイミング生成部と、前記消光タイミング生成部からの前記タイミング信号の発生期間にわたり前記車両室内灯による灯光を消灯状態に制御する消灯制御部と、を備えることを特徴とする車両室内灯の制御装置。
[2]前記消灯制御部は、前記車両室内灯への通電を遮断するランプ駆動部を備えることを特徴とする上記[1]に記載の車両室内灯の制御装置。
[3]前記消灯制御部は、前記車両室内灯の投光面に対向配置された光学フィルタと、前記消光タイミング生成部からの前記タイミング信号の発生期間にわたり前記光学フィルタを遮光させるフィルタ駆動部と、を備えることを特徴とする上記[1]に記載の車両室内灯の制御装置。
[4]前記光学フィルタは、液晶光シャッターであることを特徴とする上記[3]に記載の車両室内灯の制御装置。
本発明の車両室内灯の制御装置によれば、車両室内灯の点灯がカメラによる撮影画像に影響を与えないようにすることができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制御システムを示すブロック図である。
(車両制御システムの構成)
車両制御システム100は、例えば助手席の乗員の所定部分を被写体として撮影する撮像装置1と、車室内の天井に取り付けられたマップランプ、化粧用ランプ等の車両室内灯2と、撮像装置1からのカメラ調光タイミング情報Ssにより車両室内灯2の点・消灯を制御する室内灯制御装置3と、乗員等により操作されて車両室内灯2をオン・オフするランプスイッチ4とを備えて構成されている。なお、図1においては、撮像装置1、車両室内灯2及び室内灯制御装置3に電源供給を行うための電源及び電源回路の図示を省略している。
撮像装置1は、例えば、助手席の乗員を被写体にし得るようにして車マップランプ等に設置されたカメラ11と、カメラ11による撮影画像を保存する画像メモリ12と、必要に応じて被写体に向けて補助光を投光する補助光発光部13と、カメラ11、画像メモリ12及び補助光発光部13を制御する制御部14とを備えて構成されている。なお、画像メモリ12及び制御部14は、必ずしも上記位置に設置されている必要はなく、他の場所に設置されていてもよい。
カメラ11は、光学レンズ、CCD(電荷結合素子)等の撮像デバイス、信号処理回路、及び露出計等を備えて構成されている。
補助光発光部13は、曇天、トンネル内、夜間等に発光しても運転者を眩惑させない発光波長を有するLED(発光ダイオード)、例えば、発光波長が赤外線領域にある複数個のLEDを所定のパターンに配置したLEDランプである。
制御部14は、撮像装置1の全体を制御するCPU14a、プログラムが格納されたROM14b、データを一時的に格納するRAM14c、補助光発光部13及び外部との接続を司るインターフェース回路(I/F)14d等を備えて構成されている。また、制御部14は、ROM14bに格納されたプログラムに従って、カメラ11が撮影した画像データをCPU14aで処理して助手席の乗員の頭部を認識し、頭部がどの位置にあるか等を検知する処理機能、及びカメラ11の撮影タイミング(または、撮影インターバル)や露光時間を決定するカメラ制御機能を備えている。更に、ROM14bは、助手席の乗員の頭部の形状を様々にパターン化した複数のテンプレートを登録(保存)している。
車両室内灯2は、ここでは、低消費電力及び低発熱で、更に応答性に優れる白色LEDランプ(例えば、1.2W)を用いている。なお、車両室内灯2が複数設置されている場合、車両室内灯2毎にランプスイッチ4および後記するランプ駆動部32が設けられる。
室内灯制御装置3は、制御部14からのカメラ調光タイミング情報Ssに基づいて車両室内灯2への通電を瞬時的に遮断するための消光タイミング信号Sc1を生成する消光タイミング生成部31と、ランプスイッチ4がオンであるときに車両室内灯2に通電を行うと共に消光タイミング信号Sc1に同期させて車両室内灯2への通電を遮断するランプ駆動部(消灯駆動部)32とを備えて構成されている。なお、室内灯制御装置3の電源Bは、車両に搭載の12Vまたは24Vのバッテリーである。
消光タイミング生成部31は、例えば、ワンショットマルチバイブレータを備えて構成されており、露光時間(シャッター時間)が、例えば1/1000(秒)であるとき、この露光時間に同期させて1/1000(秒)より長い時間、例えば1/60(秒)のパルス幅の消光タイミング信号Sc1を生成する。
ランプ駆動部32は、消光タイミング信号Sc1を増幅する増幅用トランジスタ32aと、この増幅用トランジスタ32aにより動作して車両室内灯2への通電を制御する出力用トランジスタ32bとを備えて構成されている。出力用トランジスタ32bは、ドレインとソースが電源Bと車両室内灯2に接続されている。なお、ランプ駆動部32は、上記構成に限定されるものではなく、同様の機能を有しさえすれば、どのような回路構成であってもよい。
ランプスイッチ4は、車両室内灯2に一体化され、或いは所定位置に設置された、例えば、スライドタイプまたはプッシュタイプの機械式スイッチであるが、これに限られず、静電式のタッチセンサ等のスイッチを使用することもできる。
(車両制御システムの動作)
図2は、第1の実施の形態の車両制御システムの動作を示すタイミング波形図である。図1及び図2を参照して、以下に第1の実施の形態の動作を説明する。なお、図2においては、分かりやすくするため、1/1000(秒)の時間幅を誇張して図示している。
撮像装置1の制御部14は、所定周期または車両に搭載の加速度センサの出力等に基づいて図2(a)に示すタイミングでカメラ11を露光させると同時に、曇天、トンネル内、夜間等にあっては、補助光発光部13を発光させる。
制御部14は、カメラ11の露光タイミングと同時に、図2(b)に示すように露光タイミングに同期したカメラ調光タイミング情報Ssを消光タイミング生成部31へ出力する。消光タイミング生成部31は、カメラ調光タイミング情報Ssに基づいて、1/60(秒)の時間幅の消光タイミング信号Sc1をランプ駆動部32へ出力する。
車両室内灯2は、ランプスイッチ4がオンにされているとき、ランプ駆動部32がオン状態にあるため、連続点灯する。しかし、消光タイミング生成部31から消光タイミング信号Sc1が出力されたときには、ランプ駆動部32は消光タイミング信号Sc1に同期させて、図2(c)に示すように、出力用トランジスタ32bを1/60(秒)だけオフにし、車両室内灯2を1/60(秒)だけ消灯する。ランプ駆動部32は、1/60(秒)が経過した後、車両室内灯2を再び常時点灯状態にする。
また、カメラ11は、内蔵の露出計の測光値に基づいた露光時間及び絞り値で撮影を実行する。カメラ11は、車両室内灯2が消灯している1/60(秒)の期間内に露光(1/1000(秒))を行うことで、車両室内灯2の光の影響を受けることなく、被写体(助手席の乗員の頭部)を撮影する。カメラ11により撮影された画像データは、画像メモリ12に送られて保存される。
制御部14は、ROM14bに格納されているプログラムに従って、CPU14aにより画像メモリ12から画像データを読み出し、この画像データに対して、エッジ処理、2値化処理等を施して得た輪郭画像と、画像メモリ12に登録されているテンプレートとのマッチングを行って助手席の乗員の頭部の輪郭を抽出する。
制御部14は、乗員の頭部の抽出画像が助手席のエアバッグの開口部の近傍に存在するとき、上記頭部が上記エアバッグの開口部に近接する位置にあると判定し、それ以外の位置にあるときには正常な姿勢で着席しているものと判定する。また、頭部の大きさが予め設定した大きさ以下であるか否かにより、乗員が大人か子供かを判定する。このようにして得られた乗員に関する判定出力Sjは、制御部14から図示しないエアバッグ放出制御装置に送られる。
エアバッグ放出制御装置は、判定出力Sjに基づいて、エアバッグの放出方法を決定し、エアバッグの放出制御を行う。例えば、「乗員無し」及び「乗員の頭部が危険領域内にある」場合、エアバッグを非放出にし、エアバッグ放出時に乗員の頭部に強い衝撃が加わるのを回避する。更に、「乗員が子供」である場合、エアバッグを弱放出にする。また、判定出力Sjがその他の判定内容の場合、エアバッグを強放出にする。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)カメラ11が露光している間、車両室内灯2が消灯し、車両室内灯2の光がカメラ11の撮影レンズに入光しないため、撮影画像に影響を与えないようにすることができる。
(2)車両室内灯2が、人の目に感じない短時間だけ、カメラ11の露光に同期して消灯するため、運転者や乗員に違和感を与えないようにすることができる。
(3)車両室内灯2の影響を排除するために、補助光発光部13の光量を増大させる必要が無いので、補助光発光部13を大型化せずに済ますことができる。
(4)車両室内灯2の影響を排除するための画像処理等が不要になるため、画像処理のプログラムを簡略化することができる。
[第2の実施の形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る車両制御システムを示すブロック図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態において、ランプ駆動部32に代えてフィルタ駆動部33を設けると共に、車両室内灯2の投光面に光学フィルタ5を設置し、光学フィルタ5をフィルタ駆動部33により制御するようにしたものであり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
車両室内灯2は、第1の実施の形態で用いたと同様な白色LEDランプでもよいが、ここでは低価格で且つワット数の選択肢の多い白熱電球を用いている。車両室内灯2の仕様の一例を示せば、12V8Wの透明ランプまたは艶消ランプである。
図4は、光学フィルタの構成を示す正面図である。
光学フィルタ5は、光透過率の高い液晶パネルであり、強誘電性液晶等からなる液晶層51と、この液晶層51の両側に配設されたITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)等からなると共にフィルタ駆動部33に接続される透明電極52A,52Bと、偏光軸が直交するようにして透明電極52A,52Bのそれぞれの表面に設けられた偏光板53A,53Bとからなる。なお、光学フィルタ5およびフィルタ駆動部33は、消灯駆動部を構成する。
光学フィルタ5は、透明電極52A,52B間に所定レベル以上の直流電圧が印加されたときに液晶層51が透光状態になり、透明電極52A,52B間の電圧が0Vのとき遮光状態になる。
図5は、第2の実施の形態の車両制御システムの動作を示すタイミング波形図である。図3〜図5を参照して、以下に第2の実施の形態の動作を説明する。
撮像装置1の制御部14は、所定周期または車両に搭載の加速度センサの出力等に基づいて図5(a)に示すタイミングでカメラ11を露光させると同時に、夜間灯にあっては、補助光発光部13を発光させる。カメラ11は、内蔵の露出計により設定された露光時間及び絞り値により撮影を実行する。
制御部14は、カメラ11の露光タイミングと同時に、露光タイミングに同期したカメラ調光タイミング情報Ssを消光タイミング生成部31へ出力する。消光タイミング生成部31は、カメラ調光タイミング情報Ssに基づいて、図5に示す消光タイミング信号Sc2をフィルタ駆動部33へ出力する。
車両室内灯2は、ランプスイッチ4のオン操作により、図5(b)に示すように連続点灯する。そこで、車両室内灯2の光が光学フィルタ5を透過できるように、通常状態では、光学フィルタ5の透明電極52A,52B間には、所定レベルの直流電圧が印加されている。
しかし、消光タイミング生成部31から消光タイミング信号Sc2が出力されたときには、図5(c)に示すように、消光タイミング信号Sc2によってフィルタ駆動部33が光学フィルタ5の透明電極52A,52Bに印加する電圧を0Vにすることで、液晶層51が車両室内灯2からの光を遮光する。消光タイミング信号Sc2が消失すると、フィルタ駆動部33は、透明電極52A,52Bに印加する電圧を再び所定レベルのパルス電圧にし、図5(d)に示すように、液晶層51を光透過状態にする。
カメラ11は、光学フィルタ5が遮光している間に露光を行うことで、車両室内灯2の影響を受けることなく、被写体である助手席の乗員の頭部を撮影し、その画像データを画像メモリ12に送る。
制御部14は、ROM114bに格納されているプログラムに従って、画像メモリ12から読み出した画像データに対し、エッジ処理、2値化処理等を施して得た輪郭画像と、画像メモリ12に登録されているテンプレートとのマッチングを行い、助手席の乗員の頭部の輪郭を抽出すると共に、乗員が大人か子供か、乗員の頭部がエアバッグの開口部に近接する位置にあるか否か等の判定を実行し、その判定出力Sjをエアバッグ放出制御装置へ出力する。
エアバッグ放出制御装置は、判定出力Sjに基づいて、エアバッグの放出方法を決定し、第1の実施の形態と同様にエアバッグの放出制御を実行する。
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)車両室内灯2の投光面に光学フィルタ5を設置し、この光学フィルタ5をフィルタ駆動部33により駆動してシャッターにしたことにより、在来の配線構造による車両室内灯2に適用することができる。
(2)その他、第1の実施の形態に示した効果を得ることができる。
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々な変形が可能である。
また、上記各実施の形態においては、カメラ11による撮影対象は、助手席の乗員の頭部であるとしたが、コンソール上の指の位置、運転者の顔の向き、後部座席の乗員の位置等としてもよい。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制御システムを示すブロック図である。 図2は、第1の実施の形態の車両制御システムの動作を示すタイミング波形図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態に係る車両制御システムを示すブロック図である。 図4は、光学フィルタの構成を示す正面図である。 図5は、第2の実施の形態の車両制御システムの動作を示すタイミング波形図である。
符号の説明
1 撮像装置
2 車両室内灯
3 室内灯制御装置
4 ランプスイッチ
5 光学フィルタ
11 カメラ
12 画像メモリ
13 補助光発光部
14 制御部
14a CPU
14b ROM
14c RAM
14d インターフェース回路(I/F)
31 消光タイミング生成部
32 ランプ駆動部
32a 増幅用トランジスタ
32b 出力用トランジスタ
33 フィルタ駆動部
51 液晶層
52A,52B 透明電極
53A,53B 偏光板
100 車両制御システム
B 電源
Sc1,Sc2 消光タイミング信号
Sj 判定出力
Ss カメラ調光タイミング情報

Claims (4)

  1. 車室内に設置された車両室内灯が点灯状態にあるとき、前記車室内の所定領域を撮影するカメラの露光開始から露光終了までの時間以上の時間幅のタイミング信号を前記カメラの露光タイミングに基づいて生成する消光タイミング生成部と、
    前記消光タイミング生成部からの前記タイミング信号の発生期間にわたり前記車両室内灯による灯光を消灯状態に制御する消灯制御部と、
    を備えることを特徴とする車両室内灯の制御装置。
  2. 前記消灯制御部は、前記車両室内灯への通電を遮断するランプ駆動部を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両室内灯の制御装置。
  3. 前記消灯制御部は、
    前記車両室内灯の投光面に対向配置された光学フィルタと、
    前記消光タイミング生成部からの前記タイミング信号の発生期間にわたり前記光学フィルタを遮光させるフィルタ駆動部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両室内灯の制御装置。
  4. 前記光学フィルタは、液晶光シャッターであることを特徴とする請求項3に記載の車両室内灯の制御装置。
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