JP2009113734A - シングルハル貨物船のダブルハル化工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シングルハル貨物船(シングルハルタンカー)をダブルハル化に改造することは、貴重な財産の延命を図ることで好ましいが、既存の手法では工期が非常に長く掛かりその期間の運航停止が問題である。また工事コストも莫大なものとなる。
【解決手段】 対象船舶の貨物槽又は貨物倉部分を包み込むダブルハル構造体の主体部を予め建造した上で進水させ岸壁に保留しておき、入港した対象船舶と該ダブルハル構造体の主体部の喫水調整を行なった上で、該対象船舶の前方或いは後方から該ダブルハル構造体の主体部を移動させてこれらを嵌め合わせ、その後、該主体部以外のダブルハル構造体の設置工事、一体化工事、塗装工事、を施す工法であって、該ダブルハル構造体の主体部の両側にそれぞれ、着脱自在な浮力タンクが取設されている。

【選択図】 図2

Description

本発明は、シングルハル貨物船、特にシングルハルタンカーをダブルハル化に改造するための、効率的な工法に関するものである。
2002年11月スペイン沖で発生した油タンカーによる大規模油流出事故を直接的な契機として2003年12月、シングルハルタンカーのフェーズアウトを促進しダブルハルタンカーの早期導入を目的とする「海洋汚染防止条約」の改正が採択され、2005年4月5日発効している。
改正内容は要するに、シングルハルタンカーでの重質油の輸送を、経過措置は講ずるものの禁止してゆくことにある。おおまかに言うと、載貨重量トン(DWT)が600を超えるタンカーを対象とし、5000DWT以上のシングルハルタンカーは2010年までに段階的に廃船され(一部例外あり)、また重質油輸送については、5000DWT以上のタンカーでは2005年から、600〜5000DWTのタンカーでは2008年から、当該船舶の入港を入港国が拒否できる、というものである。
そこで船主は、この改正に合わせ順次対応していかねばならない。しかしタンカーは莫大な資金と時間を掛けて建造された財産であり、他の船体構造、推進機関、荷役設備等に問題がないのであれば、改造によって対応するという方策が当然選択肢の第一にある。
特開平7−117785号公報
ところが、改造ではなく新造するとすれば、船の建造を計画的に行なうことで(即ち、当該船舶を廃船とする日が新造船の完成のあとになるよう調整することで)、運航停止期間をゼロとすることが可能であるのに対し、改造の場合には、少なくともドック入渠期間分の時間的ロスが生じ、当然ながら大きな経済的損失を招くことになる。
特に改造によって船体外部にダブルハル部分を形成させることは、通常の艤装工事と異なり極めて大掛かりとなり、コスト、工期とも多大なものとなる。
そこで本発明者は、こうした点に鑑み鋭意研究の結果遂に本発明を成したものであり、その特徴とするところは、対象船舶の貨物槽又は貨物倉部分を包み込むダブルハル構造体の主体部を予め建造した上で進水させ岸壁に保留しておき、入港した対象船舶と該ダブルハル構造体の主体部の喫水調整を行なった上で、該対象船舶の前方或いは後方から該ダブルハル構造体の主体部を移動させてこれらを嵌め合わせ、その後、該主体部以外のダブルハル構造体の設置工事、一体化工事、塗装工事、を施す工法であって、該ダブルハル構造体の主体部の両側にそれぞれ、着脱自在な浮力タンクが取設されている点にある。
要するに本発明は、シングルハル貨物船としての最後の入港地に、予めダブルハル構造体部分を合体可能な状態で建造しておき、これを洋上で一体化することで建造に要する時間を少なくするための工法である。その際本発明者が着目した点は、例えば現役のタンカーの「カーゴオイルタンク」部分は、端部以外はほとんど船幅が平行であるという点であり、だとすればスライドさせながらダブルハル構造部分を嵌め込むことが可能ではないかということから研究が始まった。
本発明方法の最大の特徴部分は、ダブルハル構造体のできるだけ多くの部分を地上で建造すること、そして洋上で確実安全に船舶本体と一体化するために、該構造部分両側に浮力タンクを取設していること、の二点にある。この浮力タンクは、ダブルハル構造部分が大型クレーン等を用いずに洋上に浮かぶことが目的であるが、更に船舶本体との喫水調整の際に浮力タンク側で浮力調整できると好適である。
なおここで「ダブルハル構造体」とは、対象となるシングルハル貨物船の貨物槽又は貨物倉部分、例えばオイルタンカーの場合であればカーゴオイルタンク部分を包み込む構造体であり、これによって強度上或いは法規上の要請に適うダブルハル化が成されることになる。なおこの構造体は個々の対象タンカーに沿った構造のものであり、基本的に個別に建造される。また建造の際、該対象タンカーの前方又は後方或いは下方から該ダブルハル構造体の主体部を移動させてこれらを嵌め合わせる、という手法で一体化される関係で、嵌め合わせを不可能或いは困難にさせる構造部分については、省略して建造しておき、嵌め合わせ後に設置することとする。即ち、嵌め合わせ前に建造する部分と嵌め合わせた後に設置する部分の双方を併せて「ダブルハル構造体」と言うものとする。換言すると、「ダブルハル構造体」は、予め建造される部分と嵌め合わせ後に船舶本体に設置される部分とがあり、予め建造される部分を「主体部」と言う。勿論この主体部は、可能な限り大きくなるよう綿密な設計が求められることになる。
なお必要とあらば、船舶本体側の嵌め合わせ部分(ダブルハルとする範囲)の作業を行うために、一旦ドックに入渠するようにしても良い。その場合ダブルハル構造体の主体部との合体は、ドックを出渠してからということになる。作業は、外板外部塗装のやり直しや、仕様変更に伴う諸改造、貨物タンク内部のガス除去、等々である。
本発明のタンカーのダブルハル化工法は、以下述べる如き効果を有する極めて高度な発明である。
(1) 現存船を有効活用することで、貴重な財産の延命を図ることができる。
(2) ダブルハル構造体の主体部については、船舶本体とは別体で建造されるものであるので、船舶本体がドック入渠することによる運航停止期間を大幅に短縮できる。
(3) ダブルハル構造体の主体部は浮力タンクを具備しているので、クレーン吊持の必要なく自身で洋上に存在できる。
(4) ダブルハル構造体が付設されることで対象船舶の載貨重量トンが増大する。
以下図面に基づき本発明方法を更に詳細に説明する。
図1(a)(b)は本発明に係るシングルハル貨物船のダブルハル化工法の対象となるシングルハルタンカー1の一例を示すものであり、同図(a)は概略平面図、同図(b)は概略側面図である。図より明らかなように本例の対象タンカー1はいわゆるオイルタンカーであって、そのほとんどの容積を占めるカーゴオイルタンク部2(一般貨物船で言うところの貨物槽に相当)と、その前後に船首部3と機関室部4が配置された構造となった船舶である。カーゴオイルタンク部2は、複数に分画されているがその詳細については説明を省略する。そしてダブルハル構造が求められるゾーンはこのカーゴオイルタンク部2である。
またこのカーゴオイルタンク部2は、全長中Lの部分については船体が平行となっており、L以外の部分の長さは僅かでしかない。
図2(a)(b)は、図1で示した対象タンカー1用のダブルハル構造体の主体部5の建造例を示すものである。該主体部5は、セパレート化された分割体51をドック内で組み立て一体化する。また該主体部5の両側には、浮力タンク6が取設される。本例の浮力タンク6は、ダブルハル構造体の主体部5の全長の約半分の長さを有し、内部には隔壁を設けて前後のバランス調整が図れるものとしているが、両側それぞれに複数個の浮力タンクを配置するようにしても良い。なおこの浮力タンク6は、ダブルハル化工事が完了した段階で撤去されることになるが、その際撤去作業を簡便なものとするために、ダブルハル構造体の主体部5の両側に仮枠材52を取り付け、これを浮力で持ち上げる形でダブルハル構造体の主体部5を浮かせる。従って、ダブルハル化工事完了後に浮力タンク6の浮力を減少させ沈下すると簡単に分離できることになる。その後当然仮枠材52も撤去されるので、仮枠材52は予め取り外しが容易となる形で取り付けておくのが好ましい。
完成したダブルハル構造体の主体部5は、ドック内に海水を入れ出渠させる。この時浮力タンク6の存在によって浮かんでいるだけであるので、タグボート等外部からの力を借りて岸壁の適当な位置まで移動させるようにする。
この段階で初めて船舶本体であるところの対象タンカー1をダブルハル構造体の主体部5の位置に移動させる。従って、この段階までは本船の営業運航が可能である。
図3(a)(b)は、対象タンカー1及びダブルハル構造体の主体部5の洋上での喫水位置を示したものである。本例の場合、同図(a)で示した対象タンカー1の喫水位置Aについては調整せず固定されており、同図(b)で示したダブルハル構造体の主体部5側で調整する。同図(b)は合体時の喫水位置であるが、嵌め合わせ中は喫水線を僅かに上げ(即ちダブルハル構造体の主体部5を僅かに沈下させ)、適切な位置に到達した段階で喫水線を下げて合体させるという手順となる。なお喫水線を僅かに上げるという手法を採らず、浮力タンク6の浮力を更に落とし、ダブルハル構造体の主体部5を完全に水没させるようにしても良い。岸壁近傍の海底の状況に恵まれていれば、水没させた方が波等の影響を受けず却って作業が容易になる場合がある。
合体後図4の如く、対象タンカー1(仮取付されたダブルハル構造体の主体部5を伴っている)をドックに入渠させ、残りのダブルハル構造体を取り付け、更に、本溶接、艤装作業の施工をし、工事終了となる。
なおここまで対象船舶の例としてシングルハルオイルタンカーを挙げ説明してきたが、本発明工法はオイルタンカーに限らず、他のタンカー、或いは一般貨物船、コンテナ船、自動車運搬船等の貨物船舶に適用することも可能であるし、更には、他の貨物船をタンカーに用途変更する際の改造の一環として本発明工法を適用してもその効果は絶大なものとなる(図示略)。
(a)(b)は本発明工法の対象であるシングルハルタンカーの一例を示すもので、同図(a)は概略平面図、同図(b)は概略側面図である。 (a)(b)は、図1で示した対象タンカー用のダブルハル構造体の主体部の建造例を示すもので、同図(a)は概略正面図、同図(b)は概略側面図である。 (a)(b)は、対象タンカー及びダブルハル構造体の主体部の洋上での喫水位置を示すもので、同図(a)は対象タンカー、同図(b)はダブルハル構造体の主体部の、いずれも概略正面図である。 対象タンカーにダブルハル構造体の主体部を仮取り付けし、ドックに入渠させた状態を示す概略側面図である。
符号の説明
1 本発明工法の対象となるシングルハルタンカー(対象タンカー)
2 カーゴオイルタンク部
3 船首部
4 機関室部
5 ダブルハル構造体の主体部
51 分割体
52 仮枠材
6 浮力タンク

Claims (2)

  1. 対象船舶の貨物槽又は貨物倉部分を包み込むダブルハル構造体の主体部を予め建造した上で進水させ岸壁に保留しておき、入港した対象船舶と該ダブルハル構造体の主体部の喫水調整を行なった上で、該対象船舶の前方或いは後方から該ダブルハル構造体の主体部を移動させてこれらを嵌め合わせ、その後、該主体部以外のダブルハル構造体の設置工事、一体化工事、塗装工事、を施す工法であって、該ダブルハル構造体の主体部の両側にそれぞれ、着脱自在な浮力タンクが取設されているものであることを特徴とするシングルハル貨物船のダブルハル化工法。
  2. 入港した対象船舶を該ダブルハル構造体の主体部に嵌め合わせる前に、一旦ドックに入渠させて外板外部塗装を含む前処理を施してから出渠させる工程を有する請求項1記載のシングルハル貨物船のダブルハル化工法。
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