JP2009113323A - 画像記録装置、画像記録装置の制御方法及びそのプログラム - Google Patents

画像記録装置、画像記録装置の制御方法及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】吸湿等の伸縮によりシート幅が変化する連続シートに対する重色ずれによる色彩補正と、両面記録時における記録範囲の表裏一致のための補正とを可能にする画像記録装置、画像記録装置の制御方法及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】搬送中の連続シートの幅を検出する複数の連続シート幅検出部15-1〜15-pを連続シートの搬送経路中に離間して配設する。制御部16は記録幅補正制御部17の制御指示に基づいて、連続シート幅検出部15-1〜15-pの伸縮情報をそれぞれ取得する。記録幅補正制御部17は、該伸縮情報取得結果に基づく記録幅補正情報に基づいて、複数のノズル列20を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成る第1のノズル列ユニット及び第2のノズル列ユニットが記録する記録幅補正のための補正記録データを生成する。制御部16は、記録幅補正制御部17の制御指示により該補正記録データに基づいて記録処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙等の連続シート上にインクを定着させて記録を行なう画像記録装置に関し、特に、連続シートの幅の変化に応じた記録処理の際の補正技術に関する。
紙やフィルム等の連続シートに対し記録処理を行なう画像記録装置においては、連続シートの搬送方向に対し直交する方向に、連続シートの幅以上の長さに亘って複数のノズルを形成した記録ヘッド(ノズル列)を有するフルライン型のインクジェット記録方式が一般に知られている。
また、インクジェット記録方式の記録ヘッド(ノズル列)においては、例えば複数ノズル毎に連通するインク室内に貯えられたインクを、このインク室毎に設けられた圧電部材(PZT)の変形による容積変化で吐出させる方式が知られている。
このような記録ヘッドは、記録処理される連続シートのサイズ大型化に伴うノズル数の多数化により長尺化する傾向がある。しかし長尺の記録ヘッドは、短尺の記録ヘッドに比べコストが高い、歩留りが悪く信頼性が低い等の欠点がある。
そこで、このような欠点を解決する技術としては、例えば複数の短尺記録ヘッドを、連続シートの搬送方向の前後で互い違いに、且つ連続シートの搬送方向から見て隣接する複数のノズルの一部分を重ねるように繋ぎ部を設けて配設してなる長尺の記録ヘッド(いわゆるラインヘッド)を用いた構成とすることが知られている。
複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドでは、300dpiの記録に対応している場合、連続シートの幅方向に複数形成されるノズルのピッチ間隔は約85μmとなる。
これにより複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドでは、例えば連続シートの搬送経路の上流側に配設される短尺記録ヘッドと、下流側に配設される短尺記録ヘッドとを互い違いに配設する際に、上流側の短尺記録ヘッドのノズル位置に対し、下流側の短尺記録ヘッドのノズル位置を連続シートの搬送方向から見て一致させるような調整は通常行わないのが一般的である。
一方記録ヘッド(ノズル列)により記録処理される連続シートは、使用環境による吸湿や乾燥、又は吐出されたインクによる膨潤等により、特に幅方向においてサイズが変化する場合がある。
この連続シートの幅方向の変化は、例えば幅300mmの連続シートにおいて0.2%のサイズ変化が生じた場合、0.6mmのサイズ変化となる。例えば記録ヘッド(ノズル列)が300dpi(記録ドット間隔が約85μm)の記録に対応している場合では、連続シートが均等にサイズ変化した場合に片側0.3mmとなり、3記録ドット分以上のずれが生じることになる。
カラー対応の画像記録装置では、記録ヘッドの複数のノズルから異なるタイミングで吐出される各インク色の記録ドットを重色させることにより所定の色彩記録を実現していることから、前述したように連続シートにサイズ変化が生じた場合、各記録ドットが重色しない位置ずれが生じ、所望の色彩による記録が行えなくなる。
このような課題を解決するための技術としては、例えば特許文献1に、多色記録ドットプリトによる方法が開示されている。
特許文献1の技術では、主走査方向に一定のピッチで記録ドットを形成すると共に、副走査方向に連続シートを所定速度で移動させて面状に記録領域を形成し、かつ連続シートの同一面上に異なった色の記録ドットを重ね合わせて多色記録を行なう方法において、記録ドットの形成位置を主走査方向及び副走査方向に数記録ドット分たけシフトさせ、異なった色の記録ドットの重り状況が二次元的に離散的に変化するように記録する。
これにより特許文献1の技術では、記録ドットが隣接分離しているライン領域において、連続シートの伸縮により重なり記録される互いの記録ドットに位置ずれが生じた場合にも、重なり合う記録ドットと隣接分離する記録ドットとが所定の確率をもって混在するようになる。
従って、特許文献1の技術では、伸縮によりサイズ変化を引き起こす連続シートに対する記録であっても、記録ドットの互いの位置ずれによる色彩の変化の抑制を実現している。
特開平3−251468号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、インク色毎に単一の記録ヘッドを備える構成しか考慮していない。
複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドでは、前述したように、連続シートの搬送経路の上流側と下流側とに配設される複数の短尺記録ヘッドにおいて、搬送方向から見て上流側の短尺記録ヘッドのノズル位置に対し、搬送方向から見て下流側の短尺記録ヘッドのノズル位置を連続シートの搬送方向から見て一致させるような調整は通常行われていない。そのため、このようなラインヘッドで記録する場合は、ラインヘッドの繋ぎ部における上流側短尺記録ヘッドのノズル位置と、下流側短尺記録ヘッドのノズル位置との位置ずれも考慮する必要がある。
図14には、ラインヘッドの上流側短尺記録ヘッドのノズル位置と、下流側短尺記録ヘッドのノズル位置との位置ずれによる一例が示されている。
図14(a)は、ラインヘッドを構成する搬送方向から見て上流側短尺記録ヘッド101と、下流側短尺記録ヘッド102とによる繋ぎ部において、上流側短尺記録ヘッド101のノズル位置と、下流側短尺記録ヘッド102のノズル位置との関係が示されている。
ここで、ノズル位置のずれに関しては、X方向にノズル形成ピッチdnで複数のノズルを形成する短尺記録ヘッド101及び短尺記録ヘッド102の繋ぎ部において、Y方向より見て短尺記録ヘッド101の複数のノズル形成位置に短尺記録ヘッド102の複数のノズル形成位置が一致している(重なる)場合を位置ずれが無い場合と定義する。これにより、図14(a)では、例えば短尺記録ヘッド101のノズル101-4に対し、短尺記録ヘッド102のノズル102-4がδだけ位置ずれしていることになる。
なお、本明細書では、図14(a)に示すように、搬送される連続シートの幅方向をX方向、連続シートの搬送方向をY方向、X方向とY方向に垂直な方向をZ方向としている。
また、図14(b)は、短尺記録ヘッド101により記録される複数の記録ドット103-1〜103-4と、短尺記録ヘッド102により位置ずれして記録される複数の記録ドット104-5〜104-8が示されている。
このように、複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドでは、繋ぎ部において位置ずれが生じるが、特許文献1の技術はこれを考慮していない。そのため、特許文献1の技術では、伸縮によりサイズ変化を引き起こす連続シートに対して、記録ドットの位置ずれによる色彩の変化を精度よく補正することができない。
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドを用いる構成であっても、吸湿等の伸縮によりシート幅が変化する連続シートに対するカラー記録の際の重色ずれによる色彩補正と、両面記録時における記録範囲の表裏一致のための補正とを可能にする画像記録装置、画像記録装置の制御方法及びそのプログラムの提供を目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置において、搬送経路中にそれぞれを離間して配設され、搬送中の連続シートの幅を検出する複数の連続シート幅検出部と、複数の連続シート幅検出部からの情報に基づいて、ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して記録データを補正して補正記録データを生成し、当該補正記録データに基づいて連続シート上に記録処理を行わせる記録幅補正制御部と、を備える、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつである画像記録装置の制御方法は、複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置の制御方法であって、搬送中の連続シートの幅を複数箇所で検出すること、検出の結果に基づいて、ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して記録データを補正して補正記録データを生成すること、当該補正記録データに基づいて連続シート上に記録処理を行わせること、のそれぞれを含む、ことを特徴とする。
また、本発明のさらなる別の態様のひとつであるプログラムは、複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置が当該記録処理による幅を補正するための制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって搬送中の連続シートの幅を複数箇所で検出する処理と、検出の結果に基づいて、ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して記録データを補正して補正記録データを生成する処理と、当該補正記録データに基づいて連続シート上に記録処理を行なう処理と、を演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドを用いる構成であっても、吸湿等の伸縮によりシート幅が変化する連続シートに対するカラー記録の際の重色ずれによる色彩補正と、両面記録時における記録範囲の表裏一致のための補正とを可能にする画像記録装置、画像記録装置の制御方法及びそのプログラムを提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る画像記録装置を概念的なブロック構成で示している。
図1には、本実施形態に係る画像記録装置10が包含する第1実施形態の画像記録装置10Aが示されている。なお、本実施形態に係る画像記録装置10は、後述する第2実施形態の画像記録装置10Bをも包含する。
また、図1には、本実施形態に係る画像記録装置10が備える制御部16が包含する第1実施形態の制御部16Aが示されている。なお、制御部16は、後述する第2実施形態の画像記録装置10Bが備える制御部16Bをも包含する。
画像記録装置10Aは、給送部12、記録部13、回収部14、シート幅検出部15、及び制御部16Aを少なくとも備え、上位装置11が接続されている。
図2は、本実施形態に係る画像記録装置の連続シートの搬送系を概略的に示す正面図である。図3は、本実施形態に係る画像記録装置の記録部を概略的に示す側面図である。図4は、本実施形態に係る画像記録装置の第1ドラムに対向配置される記録ユニットを概略的に示す正面図である。
給送部12は、連続シート31における例えばロール紙を回転可能に保持し、この連続シート31を記録部3に巻き出す役目をなしている。この給送部12は、給送部スタンド32と紙管固定シャフト33とを有している。
給送部スタンド32は、連続シート31を保持する紙管固定シャフト33を回転可能に支持するものである。この紙管固定シャフト33には、ベルト35を介して巻き出し用の駆動モータ34の駆動力が伝達される。この駆動モータ34は、連続シート31に張力を付与するため、連続シート31の搬送方向である矢印36の方向とは逆方向(図2において反時計方向)に駆動される。
また、ベルト35と駆動モータ34との間には、パウダークラッチ34aが設けられている。このパウダークラッチ34aは、連続シート31に、その搬送方向(矢印36の方向)と逆方向に一定のバックテンションを与える機能を果たしている。
記録部13は、給送部12から搬送されてきた連続シート31を導入し、この連続シート31を担持体としての第1ドラム60で巻回保持する。さらに、記録部13は、この連続シート31を記録ユニット19-1の直下へ搬送する。そして、記録部13は、この記録ユニット19-1により、連続シート31の一方の面に対し記録処理を行なう。次いで、記録部13は、この連続シート31を担持体としての第2ドラム70で巻回保持する。さらに、記録部13は、この連続シート31を記録ユニット19-2の直下へ搬送する。そして、記録部13は、この連続シート31の他方の面に対し記録処理を行なう。その後、この連続シート31を回収部14へ送り出す。
この記録部13は、図2および図3に示すように、複数のローラ(37,38,39,・・・,47)、第1ドラム60及び第2ドラム70を有する連続シート31の搬送部、本体フレーム53、記録ユニット19-1,19-2、第1メンテナンスユニット66、第2メンテナンスユニット77等を備えている。
次に、連続シート31が搬送される搬送部に関して説明する。
給送部12から巻き出された連続シート31は、フリーローラ37、フリーローラ38、第1ダンサーローラ39、フリーローラ40、フリーローラ41を経由して、第1ドラム60に搬送される。
第1ダンサーローラ39は、回動中心39aを有するアーム39bの先端に回動可能に保持されている。そしてこの回動中心39aは、本体フレーム53に支持されている。そして、第1ダンサーローラ39に巻き付けられた連続シート31に対しては、第1ダンサーローラ39とアーム39bとの自重によって張力を与えている。
また、この第1ダンサーローラ39は、給送部12に保持された連続シート31が、紙管固定シャフト33の偏芯等に起因するバックテンションの変動によりたるんだ場合、このたるみをなくす機能も果たしている。
また、アーム39bの回動中心39aには、第1ダンサーローラ39が上下方向に移動した際の回転位置を検出するポテンションメータ39cが設けられている。制御部16(16A,16B)は、このポテンションメータ39cの出力信号によって、給送部12のパウダークラッチ34aを動作させ、連続シート31に作用するバックテンションを制御する。
次に、記録部3が備える第1ドラム60の構成について説明する。
第1ドラム60は、例えばアルミニウム製の中空の円筒である。この第1ドラム60の回転軸60aは、後述する記録ユニット19-1を支持する部材の一端と係合し、かつ第1メンテナンスユニット66を支持する部材の一端とも係合している。また、第1ドラム60は、回転軸60aが本体フレーム53に回転可能に支持されている。
さらに、この第1ドラム60には、連続シート31が略330度の巻き付け角で巻回される。第1ドラム60は、この略330度の巻き付け角でA3サイズの縦(420mm)の約3枚分に相当するような周長に、設定されている。
連続シート31は、第1ドラム60の巻き始めのバックテンションと巻き終わりのテンションとによって、第1ドラム60の外周面に垂直抗力を与える。この連続シート31は、第1ドラム60と連続シート31との間の摩擦力によって、第1ドラム60に保持される。なお、第1ドラム60は、連続シート31を介して第2ドラム70(駆動ドラム)の駆動によって回転される従動ドラムとなっている。
また、第1ドラム60の回転軸60aには、図3に示されるように、カップリング63を介して、位置検出部における第1エンコーダ62が連結され、第1エンコーダ62の回転軸62aが第1ドラム60の回転に伴って回転する。この第1エンコーダ62は、第1ドラム60の回転位置に相当する検出パルスを出力する。この検出パルスは、制御部16(16A,16B)に入力される。制御部16(16A,16B)は、記録ユニット19-1のノズル列駆動部21を、この検出パルス数が所定の累積値と一致した際に駆動させることでノズル列22によるインク吐出を行わせる。第1エンコーダ62は、エンコーダ固定部材64により本体フレーム53に固定されている。
第1エンコーダ62には、例えば1回転あたり18,000パルスを出力するロータリエンコーダを用いる。
ここで本実施形態に係る画像記録装置10は、記録処理における搬送方向の解像度が300dpiの場合を想定し、第1エンコーダ62が1パルス出力した際に、記録データの1ライン分に対応する複数記録ドットによる記録を、ノズル列22が複数のノズルからそれぞれインクを吐出させて行う構成とする。これにより、第1ドラム60の直径は、25.4inch÷300dpi×18,000パルス÷円周率π=485mm、となる。
連続シート31は、第1ドラム60の巻き終わり以降、フリーローラ42,43,44を経由して、第2ドラム70に搬送される。
次に、記録部3が備える第2ドラム70の構成について説明する。
第2ドラム70は、第1ドラム60と同様の構成であり、例えばアルミニウム製の中空の円筒である。この第2ドラム70の回転軸40aは、本体フレーム25に回転可能に支持されている。また、回転軸70aには、第2メンテナンスユニット77を支持する部材の一端が係合されている。
第2ドラム70には、連続シート31が略330度の巻き付け角で巻回可能である。連続シート31は、第2ドラム70の巻き始めのバックテンションと巻き終わりのテンションによって、第2ドラム70の外周面に垂直抗力を与える。これにより、連続シート31は、第2ドラム70と連続シート31との間の摩擦力によって第2ドラム70に保持される。
第2ドラム70は、駆動モータ71によって駆動する駆動ドラムとなっている。連続シート31は、第2ドラム70の回転軸70aに連結されたベルト76を介して、駆動部としての駆動モータ71の駆動力によって搬送される。
また、第2ドラム70の回転軸70aには、第1ドラム60と同様にカップリング73を介して、1回転あたり18,000パルスを出力する位置検出部における第2エンコーダ72が連結されている。また、第2エンコーダ72は、エンコーダ固定部材74により本体フレーム53に固定されている。
この第2エンコーダ72は、第2ドラム70の回転位置に相当する検出パルスを出力する。この検出パルスは、制御部16(16A,16B)に入力される。制御部16(16A,16B)は、記録ユニット19-2のノズル列駆動部21を、この検出パルス数が所定の累積値と一致した際に駆動させることでノズル列22によるインク吐出を行わせる。
連続シート31は、第2ドラム70への巻き終わり以降に、フリーローラ45、第2ダンサーローラ46、フリーローラ47を経由して、回収部14に送り出される。
第2ダンサーローラ46は、回動中心46aを有するアーム46bの先端に回動可能に保持されている。この回動中心46aは、本体フレーム53に支持されている。そして、第2ダンサーローラ46とアーム46bとの自重によって、第2ダンサーローラ46に巻き付けられた連続シート31に対して張力を与えている。
この第2ダンサーローラ46は、紙管固定シャフト33の偏芯等に起因するバックテンションが変動して、給送部12に保持された連続シート31がたるんだ場合に、このたるみをなくす機能も果たしている。
また、回動中心46aには、第2ダンサーローラ46が上下方向に移動した際の回転位置を検出するポテンションメータ46cが設けられている。制御部16(16A,16B)は、このポテンションメータ46cの出力信号によって、後述する回収部14のパウダークラッチ50aを動作させ、連続シート31のテンションを制御している。
回収部14は、巻き取られた連続シート31を回転可能に保持し、記録部13から連続シート31を巻き取る巻取り部としての役目をなす。この回収部14は、回収部スタンド49と紙管固定シャフト50とを有している。
回収部スタンド49は、紙管固定シャフト50を回転可能に支持し、巻き取られた連続シート31は紙管固定シャフト50により保持される。
紙管固定シャフト50には、ベルト52を介して巻き取り用の駆動モータ51の駆動力が伝達される。この駆動モータ51により、連続シート31は矢印48の方向に巻き取られる。また、ベルト52と駆動モータ51との間には、パウダークラッチ51aが配置されている。このパウダークラッチ52aは、連続シート31の搬送方向のテンションを調整する役目を果たしている。
次に、本実施形態に係る記録ユニットについて説明する。
図4は、記録部13の構成中、第1ドラム60に対向配置された記録ユニット19における記録ユニット19-1のみを概略的な正面図で示している。
なお、ここでの説明では、前述した図1,2に示される記録ユニット19の個数、又はこの記録ユニット19が備える構成要素の個数等に対応する各符号について先に説明する。
図1は、記録部13が少なくとも1つの記録ユニット19を備える点を示唆している。
図1では、この少なくとも1つの記録ユニット19を、記録ユニット19-1〜19-qで示しており、符号qは2≦qの整数である。
前述した図2では、記録部13の構成例として、例えば連続シート31の第1面の記録を行う記録ユニット19-1と、第2面の記録を行う記録ユニット19-2とで示している。
また、図1では、前述した図2に示される記録ユニット19-1,19-2の構成例として、記録ユニット19-1が複数のノズル列22を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設してなるノズル列ユニットとして、ノズル列22-1-1-1〜22-n-m-1を示しており、さらにこのノズル列22-1-1-1〜22-n-m-1の個数に対応するノズル列駆動部21として、ノズル列駆動部21-1-1-1〜21-n-m-1を示している。
符号nは、2≦nの整数であり、記録ユニット19-1〜19-q毎のインク色数に対応
している。記録ユニット19-1が、例えばシアン(C),ブラック(K),マゼンタ
(M)及びイエロ(Y)の4色のインクに対応する場合、ノズル列22-1-1-1〜22-n-m-1において、n=4となる。
また、符号mは、2≦mの整数であり、インク色毎に複数配設されてなるノズル列22の総数に対応している。4色のインクに対応する記録ユニット19-1が、インク色毎に複数配設してなるノズル列22の数を10個とした場合、ノズル列22-1-1-1〜22-4-m-1において、m=40となる。
なお、符号mの後に付与される符号1は、記録ユニット19-1である点を示しており、記録ユニット19-1の符号1に対応している。
図4に示される記録ユニット19-1の構成例では、以上の説明から、例えばノズル列
22-1-1-1〜22-4-40-1を備えると共に、ノズル列駆動部21-1-1-1〜21-4-40-1を備える。
また、記録ユニット19-1は、インク色毎に複数のノズル列22を、インク色毎に所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設するためのノズル列保持プレート83a,83b,83C及び83dを備える。このノズル列保持プレート83a,83b,83C及び83dは、この複数のノズル列22をそれぞれ駆動するための複数のノズル列駆動部21をも配設する。例えばノズル列保持プレート83aでは、ノズル列駆動部21-1-1-1〜21-1-10-1を備え、ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1を備えることになる。
なお、ノズル列保持プレート83aは、ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1を、連続シート31の搬送経路の上流側と下流側とに互い違いで、且つ連続シート31の搬送方向より見て隣接するノズル列同士の端部に所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設する。これにより、ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1は、ノズル列ユニット(ラインヘッド)を構成する。
記録ユニット19-1は、連続シート31に対してインクを吐出するインク吐出機能を有している。
ノズル列22は、複数のノズルを形成したノズル面が設けられており、ノズル列駆動部21の駆動によって各ノズルからインクを吐出する。
ノズル列22は、例えば複数のノズル毎にインク液室内に貯えられたインクに対し圧力を加えるための電気機械変換素子におけるピエゾ素子(PZT)が備えられた構成とする。
このノズル面は、第1ドラム60の外周面に保持された連続シート31の記録面に対して対向配置されている。
各色のノズル列22は、前述したノズル列保持プレート83a,83b,83C及び8 3dと、ノズル列保持部材84とによって、第1ドラム60に対する相対位置が位置決めされている。
なお、記録ユニット19-2も、この記録ユニット19-1と同様の構成を有しているが、ここではその説明を省略する。
連続シート31の搬送経路中には、連続シート幅検出部15,15-1〜15-pが配設されている。この符号pは、2≦pの整数である。連続シート幅検出部15は、搬送経路を搬送される連続シート31の幅を検出した当該検出情報を、制御部16(16A,16B)に通知する。制御部16(16A,16B)は、連続シート31の搬送経路の上流から下流にかけて異なる位置に複数配設された連続シート幅検出部15-1〜15-pによる幅方向位置情報に基づいて、連続シート31の伸縮情報を算出する。連続シート幅検出部15-1は、記録ユニット19-1に対し連続シート31の搬送経路の上流側に配設される。連続シート幅検出部15−2は、記録ユニット19-2に対し連続シート31の搬送経路の上流側に配設される。このように、連続シート幅検出部15-1,15-2は、各記録ユニット19-1〜19-qに対応して1つ以上配設されている。連続シート幅検出部15は、例えばラインセンサにより構成する。連続シート幅検出部15におけるラインセンサの分解能は、良好な記録幅補正を行なうために、ノズル列22のノズル間隔と同等以上の分解能を有することが好ましい。連続シート幅検出部15におけるラインセンサには、例えばCIS(contact image sensor)が用いられ、給送部12から搬送される連続シート31の両側端位置を検出した当該検出情報を制御部16(16A,16B)へ通知する。このCISには、ノズル列22と同程度の解像度を確保することから、例えば解像度が300dpi以上のものを用いる。
次に、本実施形態に係る画像記録装置の制御部について説明する。
本実施形態に係る画像記録装置10の制御部16においては、前述したように、第1実施形態に係る画像記録装置10Aが制御部16Aを備えた場合とし、第2実施形態に係る画像記録装置10Bが制御部16Bを備えた場合としている。
ここでの制御部16に関する説明では、第1実施形態に係る制御部16Aとし、主に後述する第2実施形態に係る制御部16Bとの共通部分について説明する。
制御部16Aには、連続シート31を給送する給送部12と、連続シート31への記録処理を行なう記録部13と、記録処理が行われた連続シート31を回収する回収部14と、連続シート31の幅を検出する連続シート幅検出部15と、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)に対して記録処理の指示データを通知する上位装置11と、がそれぞれ接続されている。
制御部16Aは、記録幅補正部17と、記憶部18とを含む。
制御部16Aは、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit:演算処理装置)及び制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)や演算処理装置のワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)等からなる処理回路、及び画像記録装置10(10A)の制御に関する設定値等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリを少なくとも有する。なお、ROMについては、書き換え可能な不揮発性メモリに代えても良い。
本実施形態に係る画像記録装置10(10A)は、例えば制御部16A内に記録幅補正のための専用の信号処理回路を備えると共に、この信号処理回路を制御するための制御プログラムをROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶させ、演算処理装置にこの制御プログラムを実行させることにより記録幅補正部17として機能させる。
また、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)は、例えば専用の信号処理回路に代わり、記録幅補正のための専用の制御プログラムをROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶させ、演算処理装置にこの専用の制御プログラムを実行させることにより記録幅補正部17として機能させても良い。
記憶部18は、書き換え可能な不揮発性メモリで構成し、例えば記録部13において連続シート31の搬送経路中に配設されるインク色毎の各ノズル列ユニットに関する主走査及び副走査方向の位置情報や、前述した連続シート幅検出部15-1,15-2に対する幅検出誤差補正情報を予め記憶している。
記録幅補正制御部17は、連続シート31の伸縮を示す幅検出誤差補正情報を参照して記録幅補正処理制御を行なう。なお、この記録幅補正処理制御においては、高速で記録データの処理を行なうために、幅検出誤差補正情報を参照した後の記録データ処理を、前述した専用の信号処理回路で行っても良い。これについての詳細は後述する。
制御部16Aは、上位装置11から記録データを含むジョブ情報によって記録処理開始の指示を受信すると、記録基準信号を生成して出力する構成とする。制御部16Aは、この記録基準信号出力に同期させて前述した第1エンコーダ62及び第1エンコーダ72によって出力されたパルス信号の累積を開始する。
連続シート幅検出部15-1は、例えば記録基準信号が出力された後に第1エンコーダ62によって出力されたパルス信号の累積値が所定の累積値となった際、このパルス信号に同期させて連続シート31の幅検出を行い、該幅検出情報を制御部16Aへ通知する。制御部16Aは、通知された該幅検出情報を記憶部18に記憶する。また、連続シート幅検出部15-2は、連続シート幅検出部15-1による幅検出の開始に同期して累積開始される第2エンコーダ72によって出力されたパルス信号の累積値が所定の累積値と一致した際、このパルス信号に同期させて連続シート31の幅検出を行い、該幅検出情報を制御部16Aへ通知する。
なお、連続シート幅検出部15-2に幅検出を開始させるための開始情報は、後述する配設位置情報に基づいて設定する。
ここで、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)が、記録ユニット19-1,19-2を備える構成の場合における制御部16Aの記憶部18が記憶する情報について説明する。
なお、記録ユニット19-1,19-2は、シアン(C),ブラック(K),マゼンタ
(M)及びイエロ(Y)の4色のインク吐出を行うための複数のノズル列22によるノズル列ユニットを備える構成とする。これにより、記録ユニット19-1では、例えば第1色目としてのシアン(C)インクを吐出するための複数のノズル列22において、連続シート31の搬送経路上流側にノズル列22-1-2-1,22-1-4-1,22-1-6-1,22-1-8-1及び22-1-10-1を配設し、連続シート31の搬送経路下流側にノズル列22-1-1-1,22-1-3-1,22-1-5-1,22-1-7-1及び22-1-9-1を配設することになる。
このように、記録ユニット19-1では、他のインク色(ブラック(K),マゼンタ(M)及びイエロ(Y))においても、複数のノズル列22によるノズル列ユニットを連続シート31の搬送経路中にシアン(C)と同等に配設する。
なお、記録ユニット19-2は、記録ユニット19-1から連続シート31の搬送経路下流側に、記録ユニット19-1と同等の構成を備えて配設される。
そして、記憶部18は、連続シート31の搬送経路上流側に配設される記録ユニット19-1、記録ユニット19-1から搬送経路下流側に配設される記録ユニット19-2のそれぞれに対するノズル列20の配設位置情報を記憶する。
この配設位置情報は、前述したように、各インク色に対応する各ノズル列ユニットが、複数のノズル列20を連続シート31の搬送経路上流側と下流側とに分けて配設することから、インク色あたり2つの配設位置情報を有する。
従って、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)では、2つの記録ユニット19-1,19-2が備えられ、記録ユニット19-1,19-2のそれぞれが4色のインク吐出を行うための各ノズル列ユニットを備える構成例であることから、連続シート幅検出部15-2の配設位置を含め17個の配設位置情報を記憶することになる。
ここで配設位置情報については、記録ユニット19-1によるノズル列20の配設位置と、連続シート幅検出部15-2の配設位置とについて説明し、記録ユニット19-2によるノズル列20の配設位置に関してはその説明を省略する。
記録ユニット19-1及び連続シート幅検出部15-2の配設位置情報としては、連続シート31の搬送経路に配設される連続シート幅検出部15-1の配設位置から搬送経路下流側に複数配設されたノズル列20((C)上流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((C)下流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((K)上流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((K)下流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((M)上流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((M)下流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((Y)上流側)までの離間距離と、同様にノズル列20((Y)下流側)までの離間距離と、さらに連続シート幅検出部15-1の配設位置から連続シート幅検出部15-2までの離間距離と、になる。
制御部16Aは、第1エンコーダ62が出力したパルス信号の累積値が、記録ユニット19-1に関する前述した配設位置情報に一致した場合、該配設位置情報に対応するノズル列駆動部21-1-1-1〜21-n-m-1を制御し、ノズル列ユニットにインク吐出させて記録処理を行わせる。また、制御部16Aは、第2エンコーダ72が出力したパルス信号の累積値が、記録ユニット19-2に関する前述した配設位置情報に一致した場合、該配設位置情報に対応するノズル列駆動部21-1-1-2〜21-n-m-2を制御し、ノズル列ユニットにインク吐出させて記録処理を行わせる。
記録幅補正制御部17は、上位装置11から通知される前述したジョブ情報に含まれる記録データ(1〜kラインの記録データ、kは2≦kの整数)を制御部16AのRAMに記憶させると共に、この記憶された該記録データの各1ライン記録データを、インク色毎に複数のノズル列22より繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットの各ノズル列22に対応させる分割処理を行う。
この分割処理は、前述した記録ユニット19-1のシアン(C)インク用ノズル列ユニットを例に説明すると、1〜kラインの記録データを、連続シート31の搬送経路上流側に配設されるノズル列22-1-2-1,22-1-4-1,22-1-6-1,22-1-8-1及び22-1-10-1のそれぞれと、連続シート31の搬送経路下流側に配設されるノズル列22-1-1-1,22-1-3-1,22-1-5-1,22-1-7-1及び22-1-9-1のそれぞれと、に繋ぎ部での重複部分を含め分割する。
なお、記録幅補正制御部17は、この分割処理に加え、連続シート幅検出部15-1,15-2による検出情報に基づいて記録幅補正処理を行わせる。
この記録幅補正処理については、後述する。
上位装置11は、本発明に係る画像記録装置10(10A)の外部機器として、例えばLAN等を介して該画像記録装置10(10A)に接続される。この上位装置11は、画像記録装置10(10A)に記録処理を行わせるためのユーザが操作するコンピュータに相当し、画像記録装置10(10A)に対して記録処理に関する情報としてジョブ情報を通知する。
次に、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)が例えば工場出荷時等に設定する前述した記録幅補正処理のための初期補正値の設定手順について説明する。
図5は、記録幅補正処理のための初期補正値の設定手順をフローチャートで示している。
なお、記録幅補正処理のための初期補正値の設定については、制御部16Aの演算処理装置が該初期補正値の設定のための記録幅補正制御部17における制御プログラムを実行することにより設定される。
なお、以下の説明では、説明を簡略にするため、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)が第1の連続シート幅検出部15-1及び第2のシート幅検出部15-2を備える構成とする。
画像記録装置10(10A)の制御部16Aは、まずステップSa1において、画像記録装置10(10A)に温度や湿度を調整した連続シート31を搬送させる。
このステップSa1では、温度や湿度の変化により連続シート31の伸縮がないことを意図しており、これは安定した温度、湿度環境に連続シート31を十分に長時間放置することで達成する。
次に、制御部16Aは、ステップSa2において、第1の連続シート幅検出部15-1に連続シート31の幅を検出させ、該第1の連続シート幅検出部15-1の幅検出情報を取得する。続いて制御部16Aは、ステップSa3において、第2の連続シート幅検出部15-2に連続シート31の幅を検出させ、該第2の連続シート幅検出部15-2の幅検出情報を取得する。
次に、制御部16Aは、ステップSa4おいて、伸縮が無い状態での第1の連続シート幅検出部15-1、第2の連続シート幅検出部15-2の幅検出情報の差から幅検出誤差補正情報を算出して、記憶部18に記憶する。
連続シート31の幅検出系に起因する幅検出誤差は、この幅検出誤差補正情報を用いることにより取り除く。これにより、制御部16Aは、連続シート31に対して生じる搬送中の伸縮情報についてのみ検出する。
次に、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)が例えば工場出荷時等に取得する記録ユニット19-1,19-q毎に配設される各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報(ノズル列ユニットの主走査方向、副走査方向の位置情報)の取得方法について説明する。
図6は、各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報を取得するための手順をフローチャートで示している。
なお、各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報取得については、制御部16Aの演算処理装置が該位置情報を取得するための記録幅補正制御部17における制御プログラムを実行することにより取得される。
また、位置情報取得及び該位置情報に基づく重色ずれ補正における説明では、ノズル列22-1-1-1〜22-n-m-qによって成る各色ノズル列ユニットに対する説明を簡略にするため、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)の記録ユニット19-1が備えるシアン(C)インク用ノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)を第1のノズル列ユニットとし、(K)インク用ノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)を第2のノズル列ユニットとして説明する。
画像記録装置10(10A)の制御部16Aは、まずステップSb1において、画像記録装置10で温度や湿度を調整した連続シート31を搬送する。
次に、制御部16Aは、ステップSb2において、第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)によって連続シート31にテスト画像を記録する。
本位置情報取得のために記録するテスト画像は、ノズル列22-1-1-1〜22-n-m-qの位置情報を得るためのものであるため、主走査方向位置情報を得るために副走査方向の重ね線、副走査方向位置情報を得るために主走査方向の線などを含む。また、本位置情報取得のために記録されるテスト画像は、ノズル列20の繋ぎ部における相互のノズル列20のノズル配置位相情報を得るためにハーフトーンパターン等を含む。
次に、制御部16Aは、ステップSb3において、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)によって連続シート31にテスト画像を記録する。ここで記録されるテスト画像は、ステップSb2で記録したテスト画像と同様のものである。
次に、制御部16Aは、ステップSb4において、第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)によって記録されたテスト画像と、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)によって記録されたテスト画像とを画像機器で計測し、ノズル列ユニットの主走査方向及び副走査方向の位置情報を取得する。
計測に用いる画像機器には、例えばスキャナー等の光学読取装置を用いる。この画像機器による計測分解能は、連続シート31へ画像記録装置10が記録する解像度(例えば300dpi)よりも高い方が望ましい。
次に、制御部16Aは、ステップSb5において、ステップSb4で取得した例えば第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)に対する第2のノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)の主走査方向、及び副走査方向の位置情報(位置ずれ量)を書き換え可能な不揮発性メモリで構成された記憶部18に記憶する。
本実施形態に係る画像記録装置10(10A)は、位置情報による主走査方向の補正において、記録データに対応してインク吐出される第2のノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)の複数ノズルにおけるノズルアドレスを、該位置情報に基づき記録時に変更(ノズルアドレスシフト)することで行う。また、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)は、位置情報による副走査方向の補正において、記録データに対応してインク吐出される第2のノズル列ユニット(ノズル列22-2-11-1〜22-2-20-1)によるノズル列20の記録タイミングを、該位置情報に基づき記録時に変更することで行う。
制御部16Aは、ステップSb3からSb5までの処理を(M)インク用ノズル列ユニット及び(Y)インク用ノズル列ユニットに対しても行い、主走査方向及び副走査方向の位置情報(位置ずれ量)を記憶部18へ記憶すると共に、連続シート31への記録時において、記憶された該位置情報に基づく前述した補正をそれぞれ行うことにより、各色ノズル列ユニット間の重色ずれを補正する。
次に、第1実施形態に係る画像記録装置10(10A)による記録幅補正について説明する。
図7は、連続シートの伸縮情報取得結果、及び該伸縮情報取得結果に基づく記録幅補正情報による補正までの手順をフローチャートで示している。
なお、この記録幅補正情報による補正は、制御部16Aの演算処理装置が該位置情報を取得するための記録幅補正制御部17における制御プログラムを実行することにより行われる。
また、この記録幅補正情報による補正の説明では、ノズル列22−1-1-1〜22−n-m-qによって成る各色ノズル列ユニットに対する説明を簡略にするため、本実施形態に係る画像記録装置10(10A)の記録ユニット19-1が備えるシアン(C)インク用ノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)を第1のノズル列ユニットとし、記録ユニット19-2が備えるシアン(C)インク用ノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)を第2のノズル列ユニットとし、ここでは第1,第2のノズル列ユニットが同じ記録データに基づいて連続シート31の表裏へ記録する場合とする。
画像記録装置10(10A)の制御部16Aは、まずステップSc1において、上位装置11からの記録指示(ジョブ情報としての記録データの通知を含む)に従って連続シート31を搬送する。
次に、制御部16Aは、ステップSc2において、第1の連続シート幅検出部15-1に連続シート31の幅を検出させ、該第1の連続シート幅検出部15-1の幅検出情報を取得する。
次に、制御部16Aは、ステップSc3において、第1のノズル列ユニット20-1-1に連続シート31上への記録データに基づく記録を行わせる。なお、制御部16Aは、このステップSc3において、記録幅補正無しの状態で記録を行わせる。
次に、制御部16Aは、ステップSc4において、第2の連続シート幅検出部15-2に連続シート31の幅を検出させ、該第2の連続シート幅検出部15-2の幅検出情報を取得する。
次に、制御部16Aは、ステップSc5において、第1の連続シート幅検出部15-1と、第2の連続シート幅検出部15-2とによる検出幅情報の差、及び前述した幅検出誤差補正情報から、連続シートの幅方向(ノズル列20が複数のノズルを連続形成している方向)の伸縮情報を取得する。
この伸縮情報は、連続シート31の伸縮具合を示す値で、第1の連続シート幅検出部15-1及び第2の連続シート幅検出部15-2の検出解像度に応じた精度で得られる。この検出解像度に応じた精度は、例えば第1の連続シート幅検出部15-1及び第2の連続シート幅検出部15-2の解像度が300dpiの場合、85μm程度の分解能により伸縮情報の数値を得られる。連続シート31の伸縮は、搬送経路中に連続シート幅検出部15-1〜15-pが2つ以上配設されている場合、この搬送経路中に配設された連続シート幅検出部15-2よりさらに下流側に配設される連続シート幅検出部15-3による幅検出情報を、例えば連続シート31の伸縮が搬送経路中の搬送量(距離)に応じて線形に変化すると想定して近似することで、連続シート幅検出部15-3の検出に代わり推定することもできる。
次に、制御部16Aは、ステップSc6において、ステップSc5で取得した連続シート31の伸縮情報に基づき記録幅補正情報を算出して記憶する。
ここで、記録幅補正に関する説明としては、第1,第2のノズル列ユニットの記録時の解像度が300dpiで、連続シート31の幅全体に亘って記録された場合とし、第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)により記録された連続シート31の位置が第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)により記録される位置に搬送された際、500μm程度伸長した場合を想定する。
この場合の記録幅補正では、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)により記録される位置に搬送された連続シート31が500μm/85μm≒6記録ドット伸長した場合であることから、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)によるいずれかの繋ぎ部において、この6ドット分を記録データに付加して記録することにより、第1のノズル列ユニットによる連続シート31上の第1面への記録範囲に、第2のノズル列ユニットによる第2面(該第1面の裏面側)への記録範囲が一致する補正となる。
次に、制御部16Aは、ステップSc7において、ステップSc6で記憶された記録幅補正情報に基づいて第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)により記録することで、第1のノズル列ユニットによる連続シート31上の第1面への記録後に、該第1面への記録範囲が幅方向で伸縮しても、該第1面の裏面側において記録範囲が一致する補正がなされた記録を行う。
制御部16Aは、ステップSc5からSc7までの処理を他のインク色においても同様に行なうことで、第1の記録ユニット19-1の各色ノズル列ユニットによる連続シート31上の第1面への記録後に該第1面への記録範囲が幅方向で伸縮しても、第2の記録ユニット19-2により該第1面の裏面側において、記録範囲が一致する補正がなされた記録が行われる。
なお、前述した本実施形態に係る重色ずれ補正及び記録幅補正を行う画像記録装置10の構成においては、記録ユニット19の個数、記録ユニット19が備える吐出インク色数に対応したノズル列ユニットの個数、及び各色ノズル列ユニットによるノズル列20の個数において限定されない。また、画像記録装置10が備える複数の記録ユニット19-1〜19-qは、同一の構成でなくとも良い。また、画像記録装置10の各色ノズル列ユニットのインク色は、前述した4色に限定されない。さらに、本実施形態に係る重色ずれ補正及び記録幅補正を行う画像記録装置10の構成においては、例えば連続シート31の搬送経路上流から搬送経路下流において、インク色毎に記録ユニット19-1〜19-qを配設する構成としても良い。この場合の画像記録装置10の構成では、例えばインク色毎に配設された各記録ユニット19-1〜19-qの個数に対応する連続シート幅検出部15-1〜15-pを、各記録ユニット19-1〜19-qより連続シート31の搬送経路上流側の直近に配設することが好ましい。
制御部16Aは、画像記録装置10がこのような構成の場合、前述したように、連続シート幅検出部15-1〜15-pの幅検出系に起因する幅検出誤差を除くための幅検出誤差補正情報を取得後に、連続シート幅検出部15-1より搬送経路下流側に配設された連続シート幅検出部15-2〜15-pの幅検出情報から連続シート31の伸縮情報を取得し、さらに取得された各伸縮情報から算出される記録幅補正の記録データに基づき記録することで、第1面への記録後に該第1面への記録範囲が幅方向で伸縮しても、第2の記録ユニット19-2により該第1面の裏面側において、記録範囲が一致する補正を可能とする。
なお、連続シート幅検出部15-1〜15-pは、記録ユニット19-1〜19-qの個数に対応せずともよく、記録ユニット19-1〜19-qの個数よりも多い連続シート幅検出部15-1〜15-pを連続シート31の搬送経路中に配設しても良い。これにより、連続シート31の伸縮情報の精度は、さらに向上する。
次に、記録幅補正における記録ドットの移動(シフト)について説明する。
図8は、前述した図7のステップSc6により算出された記録幅補正情報により記録ドットが追加されると共に、記録ドットの左移動(左シフト)がなされた場合を模式的に示している。
なお、以下の説明からは、前述した第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)の一部分における繋ぎ部を有する短尺記録ヘッド85,86を第1のノズル列ユニットとし、前述した第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)の一部分における繋ぎ部を有する短尺記録ヘッド87,88を第2のノズル列ユニットとして説明する。
図8(a)は、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86の繋ぎ部を拡大して示している。
短尺記録ヘッド85,86のノズル間隔は、互いが等しくdnである。図8(a)では、短尺記録ヘッド85の配設位置に対し短尺記録ヘッド86の配設位置に誤差が生じ、短尺記録ヘッド85のノズル85-4と、短尺記録ヘッド86のノズル86-5との間隔がΔ85_86となり、ノズル間隔dnと等しくない場合を示している。
図8(b)は、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88の繋ぎ部を拡大して示している。
短尺記録ヘッド87,88のノズル間隔は、互いに等しくdnである。図8(b)では、短尺記録ヘッド87の配設位置に対し短尺記録ヘッド88の配設位置に誤差が生じ、短尺記録ヘッド87のノズル87-4と、短尺記録ヘッド86のノズル86-5との間隔がΔ87_88となり、ノズル間隔dnと等しくない場合を示している。
また、図8(a),(b)では、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85と、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87の主走査方向位置も一致しておらず、Δ85_87だけずれた配置を示している。また、図8(a),(b)では、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド86と、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド88の主走査方向位置も一致しておらず、Δ86_88だけずれた配置を示している。
図8(c)は、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86によって記録される記録ドットを示している。
同図では、85a-1〜85a-4が短尺記録ヘッド85で記録される記録ドットを示しており、86a-5〜86a-8が短尺記録ヘッド86で記録される記録ドットを示している。
また、同様に図8(d)は、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88によって記録幅補正無しで記録される記録ドットを示している。
同図では、87a-1〜87a-4が短尺記録ヘッド87で記録される記録ドットを示しており、88a-5〜88a-8が短尺記録ヘッド88で記録される記録ドットを示している。
図8(e)は、連続シート31が伸長した場合の第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88による記録において、記録ドットが追加されると共に記録ドットの移動(シフト)がなされた場合を示している。同図では、短尺記録ヘッド87で記録される記録ドットが追加されると共に、記録ドットが左移動(左シフト)された場合を示している。
同図の短尺記録ヘッド87による記録ドット87bでは、記録ドットを全体的に左へ移動すると共に、新たに記録ドット87b−5を追加している。また、同図の短尺記録ヘッド88による記録ドット88bでは、記録ドットの移動はなく、図8(d)に示したドット88aと変わりがない。
ここで、第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)に対しては、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)で記録する記録ドットの位置を合わせる意味合いから、第1のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-1〜22-1-10-1)で連続シート31上に記録されるドット格子を、第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)での記録に対する仮想ドット格子とする。
この第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86で記録される記録ドットで構成される連続シート上の仮想ドット格子と、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88で記録される移動後の記録ドットとの距離は、短尺記録ヘッド85と短尺記録ヘッド87とにおいて、Δ85a_87b=dn−Δ85_87、となる。
図9は、前述した図7のステップSc6により算出された記録幅補正情報により記録ドットを追加すると共に、図8とは逆方向に記録ドットの右移動(右シフト)がなされた場合を示している。
図9(a)乃至図9(d)は、図8(a)乃至図8(d)と同じである。すなわち、短尺記録ヘッド85、短尺記録ヘッド86、短尺記録ヘッド87及び短尺記録ヘッド88の配置は、図8と同じで、記録幅補正無しで記録される記録ドットの位置においても図8と同じである。
図8(e)では、連続シートが伸長した場合の第2のノズル列ユニットの一部分における短尺記録ヘッド88で記録する記録ドットを追加し記録ドットを移動(シフト)する際、短尺記録ヘッド88で記録する記録ドットを右ヘ移動する場合を示している。
短尺記録ヘッド88で記録される記録ドット88bでは、記録ドット88b-5〜88b-8を右ヘ移動させると共に、記録ドット88b-4を追加している。一方短尺記録ヘッド87で記録される記録ドット87bでは、記録ドットの移動がなく記録ドット87aと差がない。
第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86で記録される記録ドットで構成する連続シート上の仮想ドット格子と、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88で記録される移動後の記録ドットの距離は、短尺記録ヘッド86と短尺記録ヘッド88とにおいて、Δ86a_88b=dn+Δ86_88、となる。
図8及び図9の短尺記録ヘッド配置によれば、Δ85a_87b<Δ86a_88b、の関係が成り立っている。
この関係は、連続シート31が1ドット相当伸長した場合において第2のノズル列ユニットで記録する際、図9に示される短尺記録ヘッド88で記録する記録ドットを右へ移動するよりも、図8に示される短尺記録ヘッド87で記録するドットを左へ移動する方が、第1のノズル列ユニットで記録される記録ドットで構成される連続シート上の仮想ドット格子に対して、第2のノズル列ユニットによる記録ドットの距離が小さい(近い)ことを示している。
従って、図8,9に示される短尺記録ヘッドの配置の場合では、図8に示される記録ドットの移動による補正を選択する。
この距離は、記録ユニット19に配設されて各色ノズル列ユニットを構成するそれぞれの短尺記録ヘッドの主走査方向の取り付け位置に依存するものであり、図6のステップSb5で記憶部18に記憶される補正値を参照して求める。
本実施形態に係る画像記録装置10は、前述した図3の構成例に示されるように、10個の短尺記録ヘッドを配置して1つのラインヘッド(ノズル列ユニット)を構成するため、短尺記録ヘッド同士のつなぎ部は9箇所存在する。
この画像記録装置10による記録幅補正では、連続シート31の伸縮に応じて、仮想ドット格子に対する記録ドットのずれが補正前後で小さい箇所から順に前述した記録される記録ドットの移動を行う。これにより、画像記録装置10による記録幅補正では、連続シート31に対するカラー記録の際の重色ずれによる色彩補正、及び両面記録時における記録範囲の表裏一致において、異なるラインヘッド(ノズル列ユニット)で記録されるドット間のずれを少なく、且つ記録範囲の表裏一致が高精度な記録を可能とする。
なお、これまで説明した仮想ドット格子の規定については、前述したように第1のノズル列ユニットで連続シート31上に記録されるドット格子を、第2のノズル列ユニットでの記録に対する仮想ドット格子としている。この規定の仕方は、両面記録時における記録範囲の表裏一致の補正効果を高めたいときに好ましい。
また、仮想ドット格子の他の規定の仕方としては、カラー記録の際の重色ずれに対して補正効果を高めたいときに、シアン(C),マゼンタ(M)及びイエロ(Y)等複数の短尺記録ヘッドで記録される記録ドット位置を平均して求めた格子を、仮想ドット格子としても良い。
さらに、他の仮想ドット格子の規定の仕方としては、カラー記録の際の重色ずれと1色内での記録ドット位置の精度向上を両立して補正効果を高めたいときに、カラー画像を記録する全ての短尺記録ヘッドによる記録ドット位置を平均して求めた格子を、仮想ドット格子としても良い。
次に、記録幅補正の効果について説明する。
図10は、本実施形態に係る画像記録装置による記録幅補正の効果について説明している。
図10(a)は、連続シート31の搬送経路上流側より順に記録ユニットにより搬送経路下流側に向けて配設された第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)、第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)、第3のノズル列ユニット(22-3-21〜22-3-30)及び第4のノズル列ユニット(22-4-31〜22-4-40)を示している。
図10(b)は、図10(a)に示された第1ノズル列ユニット〜第4ノズル列ユニットによって、それぞれに縦線記録(副走査方向に直線を形成)した内の端部の縦線を示している。
なお、符号dは、縦線数を示しており、dは2≦dの整数である。
図10(b)では、連続シート31上への記録過程における搬送量に応じて該連続シート31が伸長しているため、第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)で記録される縦線20-1-1と20-1-dとの間隔、第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)で記録される縦線20-2-1と20-2-dとの間隔、第3のノズル列ユニット(22-3-21〜22-3-30)で記録される縦線20-3-1と20-3-dとの間隔、及び第4のノズル列ユニット(22-4-31〜22-4-40)で記録される縦線20-4-1と20-4-dとの間隔がそれぞれ連続シート31の搬送量に応じて大きくなっている。
なお、各色ノズル列ユニットのノズル(ノズルアドレス)は、この縦線を記録する各色のノズル列ユニット間において、第1番目の縦線同士及び第d番目の縦線同士が重色するように設定されている。
一方、第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)〜第4のノズル列ユニット(22-4-31〜22-4-40)は、主走査方向に配設された幅が変化しないため、第2のノズル列ユニットに記録される縦線20-2-1及び20-2-dと、第3のノズル列ユニットに記録される縦線20-3-1及び20-3-dと、第4のノズル列ユニットに記録される縦線20-4-1及び20-4-dとが、第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)で記録される縦線20-1-1及び20-1-dに対し、ずれて記録される。
この記録の際のずれ量は、例えば第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)により記録中の縦線20-1-1及び20-1-dの記録開始位置が第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)の対向位置へ移動した間に2ドット相当伸長したとすれば、縦線20-1-1と、縦線20-1-dとの間隔もそれに応じて大きくなる。これにより第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)により記録される縦線20-2-1及び20-2-dは、縦線20-1-1及び縦線20-1-dに対してそれぞれ1ドット相当連続シート31の幅方向において内側に記録される。
これについては、第3のノズル列ユニットに記録される縦線20-3-1及び20-3-d、並びに第4のノズル列ユニットに記録される縦線20-4-1及び20-4-dにおいても同様に内側に記録される。
図10(c)は、各色ノズル列ユニットによる縦線の記録時において、記録幅補正が行われた場合を示している。
この記録幅補正では、連続シート31の伸長を、前述した連続シート幅検出部15が検出した該幅検出情報に基づき、各色ノズル列ユニットによる記録時に記録データの1画素に対応するオリジナルの記録ドットを複製(シフト)し、オリジナルの記録ドットを記録するノズルとは異なる他のノズルに記録を行わせる。(前述した図8に示される記録ドットの移動による補正参照)。
この記録幅補正に関する以下の説明では、連続シート31が第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)から第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)へ搬送される間に、該連続シート31がノズル列方向にノズル列ユニットの2ドット相当伸長した場合とする。
この場合の記録幅補正では、第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)が2ドットの複製された記録ドットを追加して記録幅を伸長することで、第1のノズル列ユニット(22-1-1〜22-1-10)が記録した縦線20-1-1及び20-1-dに対して、第2のノズル列ユニット(22-2-11〜22-2-20)が記録する縦線20-2-1-r及び20-2-d-rを重ねる記録幅補正を行なう。
この記録幅補正では、第3のノズル列ユニットに記録される縦線20-3-1-r及び20-3-d-r、並びに第4のノズル列ユニットに記録される縦線20-4-1-r及び20-4-d-rにおいても同様に補正する。
以上説明したように、第1実施形態に係る画像記録装置10Aによれば、複数のノズル列20を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有する構成において、第1のノズル列ユニット(ラインヘッド)の仮想ドット格子に対するずれが補正前後で小さい箇所から順にドット移動(シフト)させることで、異なるノズル列ユニット(ラインヘッド)で記録されるドット間のずれを少なくし、記録位置精度が高い記録を行うことができる。
これにより、第1実施形態に係る画像記録装置10Aは、複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドを用いる構成であっても、吸湿等の伸縮によりシート幅が変化する連続シート31に対するカラー記録の際の重色ずれによる色彩補正と、両面記録時における記録範囲の表裏一致のための補正とを行うことができる。
次に、本実施形態における第2実施形態に係る画像記録装置について説明する。
図11は、第2実施形態に係る画像記録装置を概念的なブロック構成で示している。
第2実施形態に係る画像記録装置10(10B)は、前述した第1実施形態に係る画像記録装置10Aに対し、制御部16(16B)を備える。
また、第2実施形態に係る制御部16Bは、前述した第1実施形態に係る制御部16Aに対し、さらに濃度補正部23を備える点が異なる。 なお、第2実施形態に係る画像記録装置10Bの説明では、前述した第1実施形態と同じ構成要素には同様の符号を付してこの部分の説明を省略し、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明する。
また、第2実施形態に係る画像記録装置10Bの説明では、画像記録装置10Bの制御部16Bを除き、第1実施形態に係る画像記録装置10Aと同一の構成として説明する。
第2実施形態に係る画像記録装置10Bは、例えば制御部16B内に繋ぎ部濃度補正のための専用の信号処理回路を備えると共に、この信号処理回路を制御するための制御プログラムをROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶させ、演算処理装置にこの制御プログラムを実行させることにより濃度補正部23として機能させる。
また、第2実施形態に係る画像記録装置10Bは、例えば専用の信号処理回路に代わり、濃度補正のための専用の制御プログラムをROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶させ、演算処理装置にこの専用の制御プログラムを実行させることにより濃度補正部23として機能させても良い。
第2実施形態に係る画像記録装置10Bは、第1実施形態に係る画像記録装置10Aと同様に、前述した図6に示される各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報を取得する。
なお、各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報取得については、制御部16Bの演算処理装置が該位置情報を取得するための記録幅補正制御部17における制御プログラムを実行することにより取得される。
次に、第2実施形態に係る画像記録装置10Bによる記録幅補正について説明する。
図12は、連続シートの伸縮情報取得結果、及び該伸縮情報取得結果に基づく録幅補正情報に対し、さらにノズル列ユニットの繋ぎ部での濃度補正を加味した補正までの手順をフローチャートで示している。
なお、このノズル列ユニットの繋ぎ部での濃度補正を加味した記録幅補正情報による補正は、制御部16Bの演算処理装置が記録幅補正制御部17における制御プログラムを実行することにより行われる。
画像記録装置10Bの制御部16Bは、図12に示されるように、前述した第1実施形態に係る制御部16AによるステップSd1からステップSd6と、ステップSd8とにおいて、同様の動作処理を行わせる。
従って、画像記録装置10Bの制御部16Bの説明では、ステップSd7及びステップSd8について説明する。
制御部16Bは、ステップSd7において、濃度補正部23の動作処理を用いて、連続シート31の伸縮情報に基づいてノズル列ユニットの繋ぎ部に対し濃度補正を行なう。制御部16Bは、このステップSd7において、連続シート31の伸縮の程度により、繋ぎ部濃度補正係数を変更する。このつなぎ部濃度補正係数は、つなぎ部部分の記録ドットの濃度を定める値である。
そして、制御部16Bは、ステップSd8において、ステップSd7で記憶された記録幅補正情報に基づいて第2のノズル列ユニット(ノズル列22-1-1-2〜22-1-10-2)により記録することで、第1のノズル列ユニットによる連続シート31上の第1面への記録後に、該第1面への記録範囲が幅方向で伸縮しても、該第1面の裏面側において記録範囲が一致する補正がなされた記録を行う。
次に、記録幅補正(含むノズル列ユニットの繋ぎ部濃度補正)における記録ドットの移動(シフト)について説明する。
図13は、前述した図12のステップSd6により算出される記録幅補正における記録ドットの移動(シフト)と、繋ぎ部の濃度補正とがなされた場合を模式的に示している。
同図においては、図13(a),(b)が前述した図8(a),(b)及び図9(a),(b)と同様で、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86の繋ぎ部を拡大して示すと共に、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88の繋ぎ部を拡大して示している。
また、図13(c)は、第1のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド85,86によって記録される記録ドットを示している。
同図では、85a-1〜85a-4が短尺記録ヘッド85で記録される記録ドットを示しており、86a-5〜86a-8が短尺記録ヘッド86で記録される記録ドットを示している。
図13(c)では、ノズル85-4で記録される記録ドット85a-4と、ノズル86-5で記録される記録ドット86a-5とが、濃度補正部23による繋ぎ部濃度補正により、ドット径が小さく変更された場合を示している。
なお、ここで使用される短尺記録ヘッドは、マルチドロップ方式とし、例えば0ドロップから7ドロップを吐出することで、8濃度階調が実現できることを想定している。この繋ぎ部部分の記録ドットにおける吐出量(ドロップ回数)は、繋ぎ部濃度補正係数によって定まる。
短尺記録ヘッド内のノズル間隔dnは、短尺記録ヘッド85の繋ぎ部で記録される記録ドットと、短尺記録ヘッド86の繋ぎ部で記録される記録ドットとの間の距離Δ85_86の関係が、dn>Δ85_86、であるため、繋ぎ部濃度補正を行わない場合、前述した図8(c)に示されるように、記録ドットに重なりが生じてその部分の記録濃度が高くなる。
そこで第2実施形態に係る画像記録装置10Bでは、記録ドットに重なりが生じる場合、記録ドット径小さくすることで濃度補正している。
第2実施形態に係る画像記録装置10Bでは、濃度補正部23による繋ぎ部濃度補正において、例えば短尺記録ヘッド86の繋ぎ部で記録される記録ドット間の距離Δ85_86に応じて繋ぎ部で記録される記録ドットによる濃度変化を推定し、該濃度変化の推定結果から繋ぎ部の記録データに対応する各画素の記録ドットに対しドロップ回数を可変するための濃度補正係数を乗じる。
この複数の濃度補正係数は、例えば記録ドット間の距離に応じて、前述した記憶部18における不揮発性メモリに予め記憶しておく。
なお、8濃度階調で表現できない小数部誤差については、次ライン記録データに対応する各画素の記録ドットなどに拡散させることが好ましい。
また、同様に図13(d)は、第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88によって記録幅補正無しで記録される記録ドットを示している。
同図では、87a-1〜87a-4が短尺記録ヘッド87で記録される記録ドットを示しており、88a-5〜88a-8が短尺記録ヘッド88で記録される記録ドットを示している。
図8(e)は、連続シート31が伸長した場合の第2のノズル列ユニットとしての短尺記録ヘッド87,88による記録において、記録ドット87b-5が追加されると共に記録ドットの移動(シフト)がなされた場合を示している。同図では、短尺記録ヘッド87で記録される記録ドットが追加されると共に、記録ドットが左移動(左シフト)された場合を示している。
また、短尺記録ヘッド88で記録される記録ドット88b-5〜88b-8は、ドット位置は移動していないが、短尺記録ヘッド88のノズル88-5で記録される記録ドット88b-5において、短尺記録ヘッド87のノズル87-4でも記録ドット87b-5が記録されるために、記録ドット径を小さくする。
以上説明したように、第2実施形態に係る画像記録装置10Bによれば、複数のノズル列20を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有する構成において、第1のノズル列ユニット(ラインヘッド)の仮想ドット格子に対するずれが補正前後で小さい箇所から順にドット移動(シフト)させることで、異なるノズル列ユニット(ラインヘッド)で記録されるドット間のずれを少なくし、記録位置精度が高い記録を行うことができる。
これにより、第2実施形態に係る画像記録装置10Bは、複数の短尺記録ヘッドから成るラインヘッドを用いる構成であっても、吸湿等の伸縮によりシート幅が変化する連続シート31に対するカラー記録の際の重色ずれによる色彩補正と、両面記録時における記録範囲の表裏一致のための補正とを行うことができる。
また、第2実施形態に係る画像記録装置10Bによれば、連続シート31の伸縮の程度によって、濃度補正部23が繋ぎ部の濃度補正係数を変更することで、繋ぎ部における記録ドットの大きさを調整することができる。これにより第2実施形態に係る画像記録装置10Bによれば、記録幅補正を行う際に、記録幅補正繋ぎ部による記録濃度が均一に保たれた補正を行なうことができる。
第1実施形態に係る画像記録装置を概念的なブロック構成で示す図である。 本実施形態に係る画像記録装置の搬送系を概略的に示す正面図である。 本実施形態に係る画像記録装置の記録部を概略的に示す側面図である。 本実施形態に係る画像記録装置の第1ドラムに対向配置される記録ユニットを概略的に示す正面図である。 記録幅補正処理のための初期補正値の設定手順を示すフローチャートである。 各色ノズル列ユニット間の重色一致に関する位置情報を取得するための手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る連続シートの伸縮情報取得結果、及び該伸縮情報取得結果に基づく記録幅補正情報による補正までの手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る記録幅補正における記録ドットの移動(シフト)についての説明図(その1)である。 第1実施形態に係る記録幅補正における記録ドットの移動(シフト)についての説明図(その2)である。 本実施形態に係る画像記録装置による記録幅補正の効果について説明する図である。 第2実施形態に係る画像記録装置を概念的な構成で示す図である。 第2実施形態に係る連続シートの伸縮情報取得結果、該伸縮情報取得結果に基づく記録幅補正情報による補正、及び繋ぎ部濃度補正までの手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る記録幅補正における記録ドットの移動(シフト)、及び繋ぎ部濃度補正について説明する図である。 ラインヘッドの前側短尺記録ヘッドのノズル位置と、後側短尺記録ヘッドのノズル位置との位置ずれによる一例を示す図である。
符号の説明
10(10A,10B) 画像記録装置
11 上位装置
12 給送部
13 記録部
14 回収部
15,15-1〜15-p 連続シート幅検出部
16(16A,16B) 制御部
17 記録幅補正制御部
18 記憶部
19,19-1〜19-q 記録ユニット
21,21-1-1-1〜21-n-m-q ノズル列駆動部
22,22-1-1-1〜22-n-m-q ノズル列
23 濃度補正部
31 連続シート
32 給送部スタンド
33,50 紙管固定シャフト
34,51,71 駆動モータ
34a,51a パウダークラッチ
35,52 ベルト
37〜47 ローラ
49 回収部スタンド
53 本体フレーム
60 第1ドラム
60a,62a,70a 回転軸
62 第1エンコーダ
63 カップリング
64 エンコーダ固定部材
70 第2ドラム
72 第2エンコーダ
73 カップリング
74 エンコーダ固定部材
83a〜83d ノズル列保持プレート
85〜88 短尺記録ヘッド

Claims (16)

  1. 複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置において、
    前記搬送経路中にそれぞれを離間して配設され、前記搬送中の前記連続シートの幅を検出する複数の連続シート幅検出部と、
    前記複数の連続シート幅検出部からの情報に基づいて、前記ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、前記ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して前記記録データを補正して補正記録データを生成し、当該補正記録データに基づいて前記連続シート上に前記記録処理を行わせる記録幅補正制御部と、を備える、ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録幅補正制御部を含む制御部をさらに備え、
    前記制御部は、演算処理装置と制御プログラムを記憶する記憶部とを少なくとも備えて構成されており、前記演算処理装置に前記制御プログラムを実行させることにより前記記録幅補正制御部として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記制御部は、前記演算処理装置が実行する前記制御プログラムによって制御される信号処理回路をさらに備える、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記制御部は、前記繋ぎ部による前記記録処理の際の前記記録ドットによる記録濃度を補正する濃度補正部をさらに備える、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 前記記憶部は、前記第1のノズル列ユニットを構成する前記各ノズル列のノズル間の距離に関する情報をも記憶する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  6. 前記記憶部は、前記第1のノズル列ユニットが記録する前記記録ドット、及び前記第2のノズル列ユニットが記録する前記記録ドットの主走査方向及び副走査方向の位置情報をも記憶する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  7. 前記記憶部は、前記複数の連続シート幅検出部のうちの1つにおける第1の連続シート幅検出部が検出した検出情報と、前記第1のシート幅検出部から前記搬送経路の下流側に離間して配設される第2の連続シート幅検出部による検出情報とから求まる前記連続シートの検出幅の差を示す幅検出誤差補正情報をも記憶する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  8. 前記幅検出誤差補正情報は、所定の温度及び湿度環境が一定に保たれた条件下で、前記第1の連続シート幅検出部及び前記第2の連続シート幅検出部により前記連続シートの幅を検出させて取得する、ことを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 前記記録幅補正制御部は、前記ノズル列の前記繋ぎ部において、前記第1のノズル列ユニットの前記ノズルによって形成される前記記録ドットと、前記第2のノズル列ユニットの前記ノズルによって形成される前記記録ドットとの距離が縮まるように、前記第2のノズル列ユニットの前記ノズルによって記録される前記記録ドットを追加する前記補正データを生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  10. 外部機器として接続された上位装置から、前記連続シート上に前記記録処理を行なう際に用いられる前記記録データを含むジョブ情報を受信する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  11. 前記記録ユニットは、複数の前記ノズル列ユニットを備え、前記第1のノズル列ユニットと前記第2のノズル列ユニットとが、同一の前記記録ユニットを構成している、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  12. 複数の前記記録ユニットを備え、前記第1のノズル列ユニットと前記第2のノズル列ユニットとが、異なる前記記録ユニットを構成している、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  13. 複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置の制御方法であって、
    前記搬送中の連続シートの幅を複数箇所で検出すること、
    前記検出の結果に基づいて、前記ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、前記ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して前記記録データを補正して補正記録データを生成すること、
    当該補正記録データに基づいて前記連続シート上に前記記録処理を行わせること、のそれぞれを含む、ことを特徴とする画像記録装置の制御方法。
  14. 前記記録データを補正して前記補正記録データを生成する際は、さらに前記ノズル列ユニットの前記繋ぎ部における濃度補正情報も加味して前記補正記録データを生成する、ことを特徴とする請求項13に記載の画像記録装置の制御方法。
  15. 複数のノズルより形成された複数のノズル列を所定の重なりによる繋ぎ部を設けて配設して成るノズル列ユニットを少なくとも1つ備える記録ユニットを1つ以上有し、通知される記録データに基づいて前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送経路を搬送中の連続シート上に記録処理を行なう画像記録装置が当該記録処理による幅を補正するための制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって
    前記搬送中の連続シートの幅を複数箇所で検出する処理と、
    前記検出の結果に基づいて、前記ノズル列ユニットの1つにおける第1のノズル列ユニットによって記録される記録ドットと、前記ノズル列ユニットの1つにおける第2のノズル列ユニットによって記録される記録ドットとの距離を考慮して前記記録データを補正して補正記録データを生成する処理と、
    当該補正記録データに基づいて前記連続シート上に前記記録処理を行なう処理と、を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とするプログラム。
  16. 前記演算処理装置は、前記記録データを補正して補正記録データを生成する処理において、さらに前記ノズル列ユニットの前記繋ぎ部における濃度補正情報も加味して前記補正記録データを生成する処理を行う、ことを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
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