JP2009112348A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技制御装置へのリセット信号を利用した不正行為の防止を可能とする遊技機を提供する。
【解決手段】リセット信号の発生に基づいて計時を開始し、タイムアップする前に次の前記リセット信号が発生したことに基づいてそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始する間隔タイマと、前記リセット信号の回数を累積的に計数し、前記間隔タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される不正カウンタと、該不正カウンタによる計数結果が所定回数に達したか否かを判定する判定手段とよりなり、前記判定手段により、前記計数結果が所定回数に達したと判定された場合に不正発生と判断し、不正時処理を実行する構成とする(ステップS41〜S45)。
【選択図】図7

Description

本発明は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置を備えた遊技機において、遊技制御装置へのリセット信号を利用した不正を防止する技術に関する。
従来、遊技制御装置におけるはずれ/大当りの判定は、始動口入賞時に抽出される乱数に基づいて行われる。また、この判定は、該当する始動入賞記憶による変動表示ゲームの開始時に行われ、判定結果は種々の制御情報とともに変動表示コマンドとして演出制御装置へ送信されるように構成されている(例えば、特許文献1)。
また、乱数を初期化しそのタイミングを把握して大当り乱数を狙うという行為を行うため、初期化スイッチと主基板の間に不正基板を介装し、不正基板から主基板へ初期化信号(リセット信号)を出力させるようにする。このような観点から、初期化処理が行われたことで初期化信号により初期化報知コマンドを音制御部へ出力し、その旨を音で報知するように構成している。(例えば、特許文献2)
特開2003−290515号公報 特開2003−24553号公報
しかし、上記特許文献のような判定制御を行っている遊技機に対し、特許文献2にあるような不正基板を主基板とサブ基板の間に介装し、初期化報知コマンド自体を無効にすることで報知が行われないようにしたり、そういった不正基板により、主基板から送信される変動表示コマンドを解析して大当りか否かを把握し、以降そのタイミングで不正基板から初期化信号や始動入賞信号を送信し、不正に大当りを獲得するという不正行為を行われることがしばしばある。
また、こういった不正行為を抑止するため、初期化の際に初期値乱数を毎回ランダムに設定することでねらい打ちされないようにする手法も検討されているが、初期値をランダムにしたところで、何度も初期化信号、始動入賞信号の送信後コマンドを解析するという行為を繰り返せば、いずれ大当りを不正に獲得されることが大いに考えられる。
これらの問題は、遊技者の不正利益獲得から、遊技店の莫大な利益被害にもつながり、多くの問題、被害をもたらすことになる。
そこで本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、遊技制御装置へのリセット信号を利用した不正行為の防止を可能とする遊技機を提供することを目的とする。
本願請求項1に記載の遊技機は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置を備えた遊技機において、
前記遊技制御装置は、
当該遊技制御装置をリセットするためのリセット信号の発生頻度に基づいて不正発生を判断する不正判断手段と、
該不正判断手段により、不正発生と判断された場合に不正時処理を実行する不正時処理手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、本発明の好ましい態様として、例えば請求項2に記載のように、前記不正判断手段は、
前記リセット信号の発生に基づいて計時を開始し、タイムアップする前に次の前記リセット信号が発生したことに基づいてそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始する間隔タイマと、
前記リセット信号の回数を累積的に計数し、前記間隔タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される不正カウンタと、
該不正カウンタによる計数結果が所定回数に達したか否かを判定する判定手段とよりなり、
前記判定手段により、前記計数結果が所定回数に達したと判定された場合に不正発生と判断する構成としてもよい。
また、例えば請求項3に記載のように、前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、当該遊技制御装置による遊技制御の停止である構成としてもよい。
また、例えば請求項4に記載のように、前記遊技に関する情報を管理する管理装置へ情報を送信する送信手段を備え、
前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、前記送信手段による不正発生情報の送信である構成としてもよい。
また、例えば請求項5に記載のように、前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、不正フラグのセットである構成としてもよい。
また、例えば請求項6に記載のように、前記複数の図柄の変動表示を行う変動表示ゲームを行う変動表示装置を備え、
前記遊技制御装置は、前記変動表示装置における変動表示ゲームの制御を行うとともに、前記不正フラグがセットされていた場合には、前記変動表示ゲームを行わないようにしてもよい。
また、例えば請求項7に記載のように、前記不正判断手段は、
タイムアップする度に新たな計時を開始して所定時間の計測を繰り返し行う所定時間計測タイマと、
前記リセット信号の回数を累積的に計数し、前記所定時間計測タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される不正カウンタと、
該不正カウンタによる計数結果が所定回数に達したか否かを判定する判定手段とよりなり、
前記判定手段により、前記計数結果が所定回数に達したと判定された場合に不正発生と判断する構成としてもよい。
また、例えば請求項8に記載のように、前記遊技制御装置にRAM初期化スイッチが設けられ、電源投入時に前記RAM初期化スイッチが操作されている場合には、前記不正カウンタの計数結果が初期化される構成としてもよい。
請求項1に記載の遊技機によれば、不正行為を効果的に摘発できる。何故なら、前記リセット信号が短時間に頻発するのは、正常ではあり得ず、不正基板などによる不正なリセット信号の発生時である可能性が高い。そして本発明は、リセット信号の発生頻度に基づいて不正発生を判断して不正時処理を実行するため、不正行為を効果的に摘発し、それによる被害を防止できる。
また、請求項2や請求項7に記載の遊技機によれば、一組のカウンタとタイマによる簡単な処理で不正発生が判断できるので、大幅なプログラムの変更をすることなく、また制御負担をほとんど増加させることなく、不正行為を発見することができる。
また、請求項3に記載の遊技機によれば、不正が行われた場合には遊技制御が停止されるので、以降の遊技に不正の影響を与えないようにすることができる。即ち、遊技上の利益が不正に獲得されてしまうことを防止できる。
また、請求項4に記載の遊技機によれば、不正が行われた場合に管理装置へその旨を送信するので、遊技店の店員が不正行為に迅速に対応することができる。
また、請求項6に記載の遊技機によれば、不正が行われた場合には変動表示ゲームが実行されなくなるので、以降の遊技(少なくとも変動表示ゲーム)に不正の影響を与えないようにすることができる。少なくとも、変動表示ゲームによる遊技上の利益が不正に獲得されてしまうことを防止できる。
また、請求項8に記載の遊技機であると、遊技機の生産工場の検査員や遊技店の店員等が、電源投入時に遊技制御装置のRAM初期化スイッチを操作することによって、前記不正カウンタの計数結果を強制的に初期化できるので、便利である。
以下、本発明の実施の形態として、パチンコ機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
(第1形態例)
まず第1形態例を説明する。
A.パチンコ機の全体構成
最初に、図1及び図2によって本例のパチンコ機の全体構成について説明する。図1は本例のパチンコ機1の正面図であり、図2はパチンコ機1の裏面図である。
パチンコ機1は、当該パチンコ機1が設置される島に対して固定される本体枠12(いわゆる機枠であり、図2に示す)と、この本体枠12にヒンジ部3において回動可能に軸支されることによって、本体枠12に対して開閉自在とされた前面枠11とを備える。
そして、前面枠11の裏面側には、遊技盤(遊技盤全体を示す符号は省略)を収納可能な遊技盤収納部材9(いわゆる裏機構盤)を備える。遊技盤は、この遊技盤収納部材9に収納されて、前面枠11の上側に取り付けられる。
前面枠11には、その前面上側を覆うようにガラス枠13が開閉自在に取付けられている。なお、このガラス枠13により保持されるガラス板(透明のプラスチックボードでもよい、符号は省略)を介して、遊技盤の後述する遊技領域33が前面から視認可能となっている。
またガラス枠13は、ヒンジ部3において前面枠11に開閉可能に軸支されている。
また、このガラス枠13の下側には、開閉パネル15が配置され、前面枠11に対して開閉自在に取付けられている。さらに、この開閉パネル15の下側には、操作パネル16が前面枠11に対して通常は固定状態に設けられている。
遊技盤は、板状の基材(いわゆるベニア)の前面に遊技釘を植設したもので、その前面の略円形領域がガイドレール32で囲まれることにより遊技領域33が形成されたものである。遊技領域33は、打ち込まれた遊技球を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、所定数の遊技球が開閉パネル15に設けられた上皿17に排出される(即ち、賞球として排出される)構成となっている。
また、前面枠11の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠11及びガラス枠13の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部21が形成されている。
また、開閉パネル15に設けられた上皿17は、賞球として又は貸球として排出された発射前の遊技球を一時保持するものである。この上皿17には、上皿17の遊技球を後述の下皿26に移す玉通路開閉用の上皿球抜きレバー24が設けられている。
また、操作パネル16には、灰皿25と、下皿26と、下皿26に貯留された球を外部下方に抜くための下皿球抜きレバー27と、遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル28とが設けられている。
また、図1において符号29で示すものは、ガラス枠13の左右両側や上皿17の前面に設けられ、効果音を出力するスピーカである。また、図2において符号19で示すものは、前面枠11の上部裏側に設けられた球貯留タンクである。パチンコ機1を設置する島設備側から適宜供給される遊技球がこの球貯留タンク19に貯留され、この球貯留タンク19内の遊技球が、パチンコ機1における賞球又は貸球として排出される。
次に、パチンコ機2の裏側には、演出制御ユニット(図示省略)、遊技制御ユニット100a(図3に示す)、払出制御ユニット150a(図2に示す)、電源ユニット151a(図2に示す)などが設けられている。なお、図3は遊技制御ユニット100aを示す正面図である。
演出制御ユニットは、遊技盤の裏面側に設けられ、内部に演出制御装置110(図4に示す)を備える。演出制御装置110は、遊技領域33の略中央に表示部54(画面)が配置される液晶表示器53(図4に示す)などを制御する制御装置である。液晶表示器53に代えて、他の表示器(例えばCRT)を設けてもよい。
遊技制御ユニット100aは、後述する遊技制御装置100(図4に示す)が内部に設けられたユニットであり、遊技盤の裏面側であって演出制御ユニットの下方に組み付けられるユニットである。この遊技制御ユニット100aは、図3に示すように、遊技制御装置100を構成する回路基板を収納する遊技制御基板ボックス100bを筐体として備える。また、この遊技制御基板ボックス100bの右下位置には、RAM初期化スイッチ(RAM初期化SW)102の操作部103(押しボタン式のもの)が設けられている。また、この遊技制御基板ボックス100bの右側面には、この場合4個のかしめ部100cが設けられている。かしめ部100cは、遊技制御基板ボックス100b(即ち、遊技制御装置100)を封止するためのものである。詳細説明は省略するが、このかしめ部100cをかしめると、このかしめ部100cを破壊しない限り遊技制御基板ボックス100bを開くことができなくなり、このかしめ部100cを1個づつ使用すれば、この場合4回まで封止することができる。なおこのような封止構造は、遊技制御装置100に対する不正を防止すべく、遊技機を取り締まる法規によって義務付けられている。
次に払出制御ユニット150aは、前面枠11の裏側であって遊技盤の下方位置左側に設けられ、内部に払出制御装置(図示省略)を備える。払出制御装置は、貸球又は賞球として遊技球を排出する動作を制御する装置である。
また電源ユニット151aは、前面枠11の裏側であって遊技盤の下方位置右側に設けられ、内部に電源供給装置151(図4に示す)を備える。
B.遊技盤の前面構成
図1において、符号32は遊技盤のガイドレールであり、既述したように、遊技盤前面の略円形領域がガイドレール32で囲まれることにより遊技領域33が形成されている。
遊技領域33には、図1に示すように、アウト球流入口34、センターケース40、普通電動役物(いわゆる普電)としての始動入賞口41、変動入賞装置42、一般入賞口43〜46、普図始動ゲート49、特図表示器50、多数の遊技釘(図示省略)などが設けられている。なお特図表示器50は、図1に示す如くセンターケース40の右上に設けられている。また図12に拡大して示すように、この特図表示器50の左側には、特図記憶表示器50a、普図表示器35、普図記憶表示器35a、ラウンド表示器36、遊技状態表示器37が設けられている。ここで図12は、特図表示器50等の拡大図である。また遊技釘は、遊技領域33の上部に飛入した遊技球がこれに当たりながら流下するものであり、センターケース40等の取付部分を除いた遊技領域内に複数本植設されている。
センターケース40は、遊技盤の裏側に取り付けられる液晶表示器53(図4に示す)の表示部54の前面周囲を囲む部材である。
液晶表示器53は、数字や文字などの識別情報(場合により特図という)を表示可能な表示部54(画面)を有し、複数列の特図を表示可能である。例えば、左側と中央と右側に特図を縦3列に表示し、各列において数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(即ち、変動表示)したりすることが可能である。また表示部54には、上記特図とは別個に背景画像やキャラクタ画像などの演出用又は情報報知用の画像が表示可能である。
また、始動入賞口41は、後述するように特図の始動入賞口として機能する入賞口であり、入賞口としての開口部分の開度を変化させる開閉部材41aを左右両側に有する。この始動入賞口41は、センターケース40の中央部下方に配置されている。
また、変動入賞装置42は、後述する大当りになったことを条件として開放される大入賞口42a(下大入賞口)を有する装置(いわゆるアタッカー)である。
次に、普図表示器35は、いわゆる普図の表示を行う表示器(この場合、1個の小さなランプよりなる表示器)である。
また、普図記憶表示器35aは、普図表示器35の近傍に複数設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯状態によって、普図始動ゲート49を遊技球が通過することにより発生した普図の始動記憶の数(例えば、上限数が4個)を表示するものである。
次に、特図表示器50は、本特図としての数字等を表示可能な7セグメントの表示器であり、始動入賞口11への入賞により発生した特図の始動記憶に基づいて本特図の変動表示を実行するためのものである。なお、この特図表示器50によって表示されるものが本特図であるのに対して、前述の液晶表示器53の表示部54で行われる特図の表示は、演出用のダミー表示である。
また、特図記憶表示器50aは、特図表示器50の近傍に複数設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯状態によって、始動入賞口41への入賞により発生した始動記憶の数(例えば、上限数が4個)を表示するものである。
また、ラウンド表示器36は、普図表示器35の近傍に複数設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯状態によって、後述する大当たりのラウンド数を表示するものである。
また、遊技状態表示器37は、やはり普図表示器35の近傍に複数設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯状態によって、遊技状態を表示するものである。
C.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図4を参照して説明する。図4は制御系統全体のブロック図である。なお図において、「SW」はスイッチを意味する。
図4において、遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイコン101(遊技用マイクロコンピュータ)と、RAM初期化スイッチ102とを含んで構成されている。なお、遊技制御装置100は、動作プログラムなどの固定データを記憶しておく不揮発性のROMなどを備えるとともに、ワークエリアを提供するRAMを備える。このRAMは通常マイコン101内に内蔵されているが、マイコン101の外部に設けられていてもよい。
ここで、遊技制御装置100の図示省略した入力インターフェースには、始動口スイッチ51、カウントスイッチ52、ゲートスイッチ53、及び一般入賞口スイッチ54からの検出信号が入力される。
ここで、始動口スイッチ51は、遊技領域33に設けられた特図の始動入賞口41に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサであり、この検出信号を始動入賞信号として遊技制御装置100に出力する。またカウントスイッチ52は、遊技領域33に設けられた変動入賞装置42の大入賞口42aに入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。また、ゲートスイッチ53は、遊技領域33に設けられた普図始動ゲート49を通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサである。また、一般入賞口スイッチ54は、遊技領域33に設けられた一般入賞口43〜46に対して設けられたセンサである。例えば、一般入賞口43〜46のそれぞれに対して一般入賞口スイッチ54が1個ずつ設けられ、各一般入賞口に入賞した遊技球がそれぞれ検出される構成となっている。
また、遊技制御装置100の入力インターフェースには、電源供給装置151からの停電検出信号やリセット信号が入力される。リセット信号は、遊技制御装置100をリセットするための信号である。ここで遊技制御装置100をリセットするとは、マイコン101を新たに起動させることを意味し、必ずしも遊技制御装置100のRAMのデータを初期化することを意味しない。なお周知のように、通常マイコンは電源投入時にリセット(パワーオンクリア)する必要がある。そのために電源供給装置151からは、電源投入時(停電からの復旧時含む)にリセット信号が遊技制御装置100に出力される。
電源供給装置151は、電源スイッチ152、バックアップ電源153、停電検出回路154を備える。この電源供給装置151は、停電検出回路154によって停電と判定される電源電圧の低下(電源スイッチ152のオフ操作による電源オフ含む)を検出すると、遊技制御装置100や演出制御装置110に停電検出信号を出力する機能を有する。遊技制御装置100等は、この停電検出信号を受信すると、電源電圧が動作電圧未満に低下する前に、例えば後述する停電フラグの設定などの処理を行う。また電源供給装置151は、バックアップ電源153によって、停電時(通常の電源遮断時含む)にも例えば遊技制御装置100のRAMのデータをある程度の時間保持するバックアップ機能を有する。
一方、遊技制御装置100の図示省略した出力インターフェースからは、前述の特図表示器50や、前述の始動入賞口41の開閉部材41aを駆動する普電ソレノイド(普電SOL)71や、前述の変動入賞装置42の大入賞口42aの開閉扉を駆動する大入賞口ソレノイド(大入賞口SOL)72や、遊技店の管理装置200に対して盤用外部情報(例えば、大当り信号や後述する不正発生情報等)を送信するための盤用外部情報端子73に信号が出力される。なお、この盤用外部情報端子73を経由して管理装置200に情報を送信する遊技制御装置100の機能が、本発明の送信手段を構成する。
また、遊技制御装置100の出力インターフェースからは、演出制御装置110に対して、制御情報(制御コマンド)が送信される。
演出制御装置110は、液晶表示器53の画像表示制御等を実行する制御装置であり、やはりCPUを含むマイクロコンピュータよりなり、遊技制御装置100から送信される制御情報に基づき液晶表示器53などを制御する。例えば、変動表示ゲームを実行する際には、遊技制御装置100から停止図柄の組み合わせ(結果態様)のデータと、変動時間のデータとを含む表示制御情報が、この場合送信される構成となっており、演出制御装置110では、この停止態様と変動時間を満足する変動態様を選択して、液晶表示器53に特図(識別情報)を変動表示させて最終的に特定の図柄の組み合わせ(結果態様)を導出表示する変動表示ゲームを行う構成となっている。
また、演出制御装置110は、図4に示すように、スピーカ29や装飾LED30やモータ31の制御も行う構成となっている。装飾LED30は、パチンコ機1の前面に向けて設けられた装飾用の発光源である(図1では図示省略)。またモータ31は、遊技盤の前面に設けられた演出用の可動部材(図示省略)を駆動するためのモータである。
なお演出制御装置110は、遊技制御装置100から送信される制御情報の一つである初期化報知コマンドを受信すると、遊技制御装置100が初期化されたことを報知するための特定の音声をスピーカ29から出力する制御を行う。
なお、図4において符号180は、不正基板(ぶらさがり基板などと呼ばれるもの)の一例である。この不正基板180は、不正に大当たりなどを発生させる目的で、始動入賞口スイッチ51や電源供給装置151や演出制御装置110と遊技制御装置100との間の信号線に不正に接続され、擬似的に始動入賞口スイッチ51の検出信号や電源供給装置151からのリセット信号と同じものを遊技制御装置100に入力したり、遊技制御装置100から演出制御装置110に送信される制御情報を読み取って解析したりする機能を有する。
D.遊技の概要
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技が行われていない客待ち状態では、表示部54に客待ち状態用の静止画や動画が表示される。
そして、ガイドレール32を介して遊技領域33に打込まれた遊技球が、特図の始動入賞口41に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、特図表示器50での変動表示に加えて、表示部54において特図の変動表示が行われて、特図の変動表示ゲームが実行される。
そして、見かけ上、この変動表示ゲームの表示部54における特図の停止表示態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別表示態様(例えば、「3、3、3」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記変動表示ゲームが開始される。
次に、上記大当り状態になると、変動入賞装置42の大入賞口が、規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作が行われる。そしてこの開放動作は、例えば、15ラウンドまで行われる。
また、上記特図の変動表示ゲーム中又は大当り中に、始動入賞口41にさらに遊技球が入賞したときには、前記特図記憶表示器50aにより特図始動記憶表示が行われて例えば4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当りが終了した後に、その記憶(即ち、始動記憶)に基づいて上記特図の変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当たりで終了すれば大当たり状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当たりが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート49を通過したときは、普図表示器35での普図の変動表示による普図の変動表示ゲームが行われる。そして、この変動表示ゲーム結果(停止した普図)が所定の態様であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
この普図当りになると、始動入賞口41の一対の開閉部材41aが逆ハの字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口41に遊技球が入る可能性が生じて始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート49にさらに遊技球が入賞したときには、前記普図記憶表示器35aで普図始動記憶表示が実行されて例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
E.制御系の動作
次に、前述した制御系により行われる制御内容について説明する。
(a)メイン処理(遊技制御装置)
まず、図5により、遊技制御装置100(マイコン101)のメイン処理の概略を説明する。
このメイン処理は、マイコン101に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、電源供給装置151の電源スイッチ152がオン操作されると、所定のタイミングに(マイコン101の電源投入時の所定のリセット期間に)電源供給装置151からリセット信号が遊技制御装置100に入力されてマイコン101のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、マイコン101が起動する。なお、作業者が遊技制御装置100のRAMの初期化をしようとする場合には、RAM初期化スイッチ102の操作部103を押しながら電源スイッチ152をオン操作する必要がある。
そしてマイコン101は、起動すると、まず通常割込を禁止し、RAMアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップS1〜S3)。なお、リセット信号によってマイコン101の各ドライバICはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップS3が設けられている。
次に、RAM初期化スイッチ102がオンしているか否か判断し(ステップS4)、オンしていればステップS5に進んでRAM初期化処理1を実行し、オンしていなければステップS6に進む。ステップS5を経るとステップS10に進む。ここで、ステップS5に進むのは、RAM初期化スイッチ102がオン操作されてマイコン101が起動した場合である。このため、上記ステップS5のRAM初期化処理1では、遊技制御装置100のRAM内のデータを全てクリアする(即ち初期化する)。
次にステップS6では、停電フラグが前記RAMに正常に設定(記憶)されているか否か判断し、正常であれば停電復帰時であるとしてステップS7に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)通常の電源投入時又は不正なリセット操作時(例えば、前述の不正基板180からのリセット信号によるリセット操作時)であるとしてステップS8に進む。なお、停電フラグは、後述する停電情報設定処理(ステップS20)で設定されるもので、例えば1バイトのデータで構成されている。前記RAMの停電フラグを設定するエリアの値は、通常の電源投入時(初期化状態)には初期化時の値(例えば、11111111b:FFh)になり、停電フラグとしては、このエリアに特定の値(例えば、01010101b:55h)が設定される。このため、停電フラグのエリアの値が、この特定の値のときは停電復帰時であり、特定の値以外であるときには通常の電源投入時又は不正なリセット操作時と判定できる。
なお、停電フラグが一旦設定されたものの、電源遮断状態(停電状態含む)が長期にわたり、前述のバックアップ電源153のバックアップ保証期間を越えてしまい、そのために停電フラグのデータが特定の値以外となったとき(データが正常に記憶されていないとき)にも、通常の電源投入時又は不正なリセット操作時と判定される(ステップS8に進む)。
そして、ステップS8に進むと、後述する不正チェック処理(図7(a))を実行した後、ステップS9でRAM初期化処理2を実行する。RAM初期化処理2では、例えば後述する図7(a)の不正チェック処理のために必要なデータ(少なくとも後述する不正カウンタのデータ)を除いて前記RAMのデータをクリアする。
なお、ステップS8の不正チェック処理は、遊技制御装置100のリセット信号の発生頻度に基づいて不正発生を判断して不正時処理を実行する処理であり、この処理によって実現される機能が本発明の不正判断手段や不正時処理手段を構成する。
次いでステップS9を経ると、ステップS10で電源投入コマンド送信処理を実行した後、ステップS13に進む。電源投入コマンド送信処理は、他の制御装置(演出制御装置110など)に電源投入コマンドを送信するための処理である。他の制御装置は、この電源投入コマンドを受けて、モータ31の動作位置を初期位置にするなどの初期化を行う。
一方、ステップS6で停電復帰時であると判定された場合には、ステップS7に進み、前記RAMのデータのチェックサムが正常か否かを判定する。そして、このチェックサムが正常でない場合(即ち前記RAMのデータが壊れているとき)にはステップS8に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップS11に進む。
ステップS11では、停電復旧処理を実行する。停電復旧処理は、後述するステップS20の処理でRAMに記憶保持していたスタックポインタのデータを読み込んでスタックポインタのデータとして設定した後(即ち、スタックポインタのデータを復帰させた後)、記憶保持していた情報に基づいて初期化すべき特定のRAM領域のみを初期化したり、処理を再開すべく中断時の情報を設定したりする。そしてステップS11を経ると、次にステップS12で停電復旧コマンド送信処理を実行した後、ステップS13に進む。停電復旧コマンド送信処理は、他の制御装置(演出制御装置110など)に停電復帰を通知するための処理である。
そしてステップS13では、通常割込処理を起動すべく割込タイマ(例えば0.5msec)を設定し、次のステップS14では、後述する初期値乱数更新処理のために、割込を一次禁止する。
次いでステップS14を経ると、ステップS15で初期値乱数更新処理を実行する。初期値乱数更新処理は、大当たりを決定する大当たり乱数などの乱数の初期値を更新する処理である。
そしてステップS15を経ると、ステップS16で通常割込を許可し、ステップS17に進む。
ステップS17では、停電発生か否か判定し、停電発生であればステップS18に進み、停電発生でなければステップS14に戻って、ステップS14〜S16の処理を繰り返す。本例の場合、パチンコ機1の定常的な稼働状態では、メイン処理においてこのステップS14〜S16を繰り返すことになり、この状態で図6に示す後述のタイマ割込処理が前記割込タイマの周期で定期的に繰り返し実行される。
なお、停電発生か否かは、停電検出回路154が停電を検出することによって電源供給装置151から出力される停電検出信号が、入力されたか否かによって判定する。なお停電が発生すると、上記停電検出信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップS18以降を強制的に実行する態様でもよい。
そして、停電発生と判定されてステップS18に進むと、割込を禁止した後、次のステップS19で全ての出力をオフし(全出力ポートにオフデータを出力し)、次のステップS20で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電フラグを設定する他、全レジスタのデータを、バックアップ電源153によってバックアップされている前記RAMの所定エリアに全て保存する。
ステップS20を経ると、次のステップS21で前記RAMへのアクセスを禁止した後、待機する(電源断待ち状態となる)。
なお、以上のステップS18〜S21の処理は、停電によって電源電圧がマイコン101の動作電圧未満に低下する前に行われる。
(b)遊技制御装置の通常割込処理
次に、遊技制御装置100(マイコン101)の通常割込処理を、図6により説明する。
この通常割込処理は、前述したステップS13の処理によって起動され、例えば0.5msec毎に実行される。
割込処理が開始されると、必要に応じてレジスタのデータを前記RAMの所定エリアに退避させるなどの処理、或いはさらに必要な入力処理やセンサ監視処理を行った後、まずステップS31で乱数更新処理1を行う。乱数更新処理1は、大当たり乱数(大当たりとするか否かを決定する乱数)や普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定する乱数)を更新する処理であり、このステップS31に処理が進む度に、各乱数値を「1」だけ増加させて各乱数値を更新する。
なお入力処理では、各センサ類(前述の始動口スイッチ51など)の検出信号の読み取り処理などを実行する。またセンサ監視処理では、例えば前記入力処理において始動口スイッチ51がオンしたことが判定されると、大当たり乱数を抽出記憶するなどの処理を行う。
次にステップS32では、ステップS15と同様に初期値乱数更新処理を実行する。
次にステップS33では、乱数更新処理2を行う。乱数更新処理2は、特図の変動パターンを決定する乱数などを更新する処理であり、このステップS33に処理が進む度に、各乱数値を「1」だけ増加させて各乱数値を更新する。
次いで、ステップS34〜S36では、特図ゲーム処理、普図ゲーム処理、外部情報編集処理を順次実行した後、メイン処理を再開すべく、レジスタを復帰し、その後、割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
なお特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当たり乱数の判定(前記センサ監視処理で抽出記憶した大当たり乱数が大当たりか否か判定する処理)や、大当たりの場合に大当たりフラグをセットする処理や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置110などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する。
また普図ゲーム処理では、普図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて普図表示器などへ送信する制御情報の内容を設定する処理などを行う。
また外部情報編集処理では、特図の変動表示ゲームや普図の変動表示ゲームの状態に基づいて、例えば各ソレノイド71,72に対するオンデータ又はオフデータを送信領域に設定する処理などを行う。またこの外部情報編集処理では、特図の変動表示ゲームの遊技状態に基づいて、大当たり信号等のデータを、管理装置に通知すべく、これらのデータを送信領域に設定する処理も行う。
なお、上記ステップS34〜S36で設定されたデータは、図示省略したコマンド送信処理や出力処理によって出力される。
(c)不正チェック処理
次に、遊技制御装置100(マイコン101)の不正チェック処理(メイン処理のステップS8)を、図7(a)により説明する。
この処理が開始されると、まずステップS41で、間隔タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS42に進み、タイムアップしていなければステップS43に進む。間隔タイマは、後述するステップS46で設定されて計時を開始するタイマで、タイムアップする前にステップS46が実行されるとそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始する。
ステップS42に進むと、不正カウンタの値をゼロにクリア(初期化)した後、リターンする(メイン処理のステップS9に進む)。不正カウンタは、前述の不正基板180などからの不正なリセット信号を含む外部からのリセット信号(この場合、チェックサムが異常になっていない停電復旧時のリセット信号は除かれる)の発生回数を記録しておく前記RAMにおける所定の記憶領域である。
次にステップS43に進むと、リセット信号の発生回数を計数すべく、不正カウンタのデータを1回分だけ増加させ、ステップS44に進む。
そしてステップS44では、不正カウンタのデータが、予め設定された所定回数(例えば遊技制御装置100のROMに予め記憶されたもの)に到達したか否か判定する。そして、不正カウンタのデータが上記所定回数に到達していると、ステップS45に進んで不正時処理を実行する。
一方、上記ステップS44の判定で、不正カウンタのデータが上記所定回数に到達していないと判定された場合には、ステップS46に進んで間隔タイマの設定が行われる。即ち、ステップS46の設定により、間隔タイマはそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始する。ステップS44を経ると、リターンする(メイン処理のステップS9に進む)。
ここで、上記ステップS44によって実現される機能が、本発明の判定手段を構成している。
なお、ステップS45の不正時処理は、この場合図7(b)に示す内容となっている。即ち、まずステップS47で遊技停止制御を行い、次いでステップS48で外部情報出力処理を行った後、リターンする(ステップS9に進む)。
なお、ステップS47の遊技停止制御は、特図の変動表示ゲームの制御を含む遊技制御全体が行われないように設定する制御である。またステップS48の外部情報出力処理は、不正が発生したことを示す不正発生情報を管理装置200に送信するための処理である。
以上説明した不正チェック処理(ステップS8;ステップS41〜S45)によれば、前述の不正基板180などからの不正なリセット信号を含む外部からのリセット信号(この場合、チェックサムが異常になっていない停電復旧時のリセット信号は除かれる)の発生回数が不正カウンタによって計数される。この不正カウンタは、前記ステップS42の処理によって、前記間隔タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される。但し、タイムアップする前に次の前記リセット信号が発生すると、前記間隔タイマはそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始するので(前記ステップS46)、結局、前記間隔タイマがタイムアップするより短い間隔で前記リセット信号が次々発生すると、この不正カウンタの計数値は初期化されず前記リセット信号の発生回数に応じて増加してゆくことになる。
したがって、例えば図9(a)に示すように、前記リセット信号が頻発して不正カウンタの数が所定回数(例えば5回)に到達すると不正であると判定される。これに対して、例えば図9(b)のように、前記リセット信号が短期間に2回連続した程度であると、不正カウンタの計数結果が所定回数に到達する前に前記間隔タイマがタイムアップして不正カウンタがクリアされるので、不正とは判定されない。なお、図9(a)のように前記リセット信号が短時間に頻発することは通常あり得ないので、結局本例によれば、不正基板などによる不正行為が信頼性高く判定されることになる。
なお、図9(a)や図9(b)は、前記リセット信号に対する間隔タイマや不正カウンタの値の変化の具体例を示す図であり、上側にリセット信号の波形や不正カウンタの値を示し、下側に間隔タイマの計時状態を示したものである。
以上説明した本例の遊技機によれば、不正行為を効果的に摘発し、それによる被害を防止できる。何故なら、前記リセット信号が短時間に頻発するのは、正常ではあり得ず、不正基板などによる不正なリセット信号の発生時である可能性が高い。そして本遊技機は、上述したようにリセット信号の発生頻度に基づいて不正発生を判断して不正時処理を実行するため、不正行為を効果的に摘発でき、それによる被害を防止できる。
特に本例では、一組のカウンタとタイマ(前記不正カウンタと間隔タイマ)による簡単な処理で不正発生が判断できるので、制御負担をほとんど増加させることなく不正行為を発見することができる。
また、本遊技機によれば、不正が行われた場合には遊技制御が停止されるので、以降の遊技に不正の影響を与えないようにすることができる。即ち、遊技上の利益が不正に獲得されてしまうことを防止できる。
また、不正が行われた場合に管理装置へその旨を不正発生情報として送信するので、遊技店の店員が不正行為に迅速に対応することができる。
また、遊技制御装置100にRAM初期化スイッチ102が設けられ、電源投入時に前記RAM初期化スイッチ102が操作されている場合には、前記不正カウンタの計数結果が初期化される(図5のステップS5)。このため、遊技機の生産工場の検査員や遊技店の店員等が、電源投入時に上記RAM初期化スイッチ102を操作することによって、前記不正カウンタの計数結果を強制的に初期化できるので、便利である。
(第2形態例)
次に第2形態例を説明する。なお、以下の形態例は、第1形態例に対して制御処理内容の一部が異なるものであり、他の構成は第1形態例と同じでよい。
本例は、前述の図5におけるステップS8の不正チェック処理が図8(a)に示す内容となっており、また特図ゲーム処理(前述のステップS34)が図8(b)に示す内容となっている。
図8(a)において特徴的なのでは、第1形態例におけるステップS45(図7(a))の代わりに、ステップS45aが設けられている点である。このステップS45aでは、遊技制御を停止する処理はまだ行われず、不正フラグをセットする処理が行われる。なお、ここでセットされた不正フラグのデータは、図5におけるステップS9の初期化処理ではクリアされないで保持される構成となっており、この場合には図5におけるステップS5の初期化処理でクリアされる構成となっている。また不正フラグとは、不正が行われたことを示すデータであって、前述した停電フラグと同様に、前記RAMの特定エリアに書き込まれるデータである。
そして図8(b)に示すように、特図ゲーム処理においては、まずステップS49で上記不正フラグがセットされているか否か判定され、セットされていればステップS50に進んで不正時処理を行い、セットされていなければステップS51に進んで通常ゲーム処理(通常の特図ゲーム処理の処理内容)を実行する。なお、ステップS50の不正時処理の内容は、第1形態例で説明した図7(b)の不正時処理と同じでよい。
本第2形態例でも第1形態例と同様の効果が得られる。なお、本第2形態例では、ステップS44で不正が判定されても、その時点で遊技制御が停止されるわけではなく、特図ゲーム処理において前記不正フラグによって通常の処理が行われなくなり、その結果として少なくとも特図の変動表示ゲームが行われなくなる。
(第3形態例)
次に第3形態例を説明する。
本例は、前述の図5におけるステップS8の不正チェック処理が図10(a)に示す内容となっている。
不正チェック処理が開始されると、まずステップS61で、所定時間計測タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS62に進み、タイムアップしていなければステップS63に進む。所定時間計測タイマは、ステップS62で設定されて計時を開始するタイマで、タイムアップする度に新たな計時を開始して所定時間の計測を繰り返し行う。なお、この所定時間計測タイマは、遊技制御装置100がリセットされても計時動作が継続される構成である必要がある。
ステップS62に進むと、所定時間計測タイマの設定が行われ、その後リターンする。即ち、ステップS62の設定により、所定時間計測タイマは新たな計時を開始する。なおステップS62に処理が進むのは、所定時間計測タイマがタイムアップしていた状態でリセット信号が発生した場合であるので、ステップS62で(或いはステップS62の前後のタイミングで)不正カウンタのデータを1(リセット信号の計数結果が1回である状態)に初期化する処理も行われる。
ステップS63に進むと、リセット信号の発生回数を計数すべく、不正カウンタのデータを1回分だけ増加させ、ステップS64に進む。
そしてステップS64では、不正カウンタのデータが、予め設定された所定回数(例えば遊技制御装置100のROMに予め記憶されたもの)に到達したか否か判定する。そして、不正カウンタのデータが上記所定回数に到達していると、ステップS65に進んで不正時処理を実行する。なお、ステップS65の不正時処理の内容は、第1形態例で説明した図7(b)の不正時処理と同じでよい。
一方、上記ステップS64の判定で、不正カウンタのデータが上記所定回数に到達していないと判定された場合には、リターンする。
なお、上記ステップS64によって実現される機能が、本発明の判定手段を構成している。
以上説明した不正チェック処理(ステップS8;ステップS61〜S65)によれば、前述の不正基板180などからの不正なリセット信号を含む外部からのリセット信号(この場合、チェックサムが異常になっていない停電復旧時のリセット信号は除かれる)の発生回数が不正カウンタによって計数される。この不正カウンタは、リセット信号の回数を累積的に計数し、前記所定時間計測タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される。このため、前記所定時間計測タイマがタイムアップするまでの期間内に前記リセット信号が多数発生すると、この不正カウンタの計数結果はステップS64の判定で所定値以上と判定されることになる。
したがって、例えば図11(a)に示すように、前記リセット信号が頻発して所定時間内の不正カウンタの数が所定回数(例えば5回)に到達すると不正であると判定される。これに対して、例えば図11(b)のように、前記リセット信号が所定時間内に2回連続した程度であると、不正カウンタの計数結果が所定回数に到達する前に前記所定時間計測タイマがタイムアップして不正カウンタがクリアされるので、不正とは判定されない。なお、図11(a)のように前記リセット信号が短時間に頻発することは通常あり得ないので、結局本例によれば、不正基板などによる不正行為が信頼性高く判定されることになる。
なお、図11(a)や図11(b)は、前記リセット信号に対する所定時間計測タイマや不正カウンタの値の変化の具体例を示す図であり、上側にリセット信号の波形や不正カウンタの値を示し、下側に所定時間計測タイマの計時状態を示したものである。
本第3形態例でも第1形態例と同様の効果が得られる。
(第4形態例)
次に第4形態例を説明する。なお本例は、第3形態例の変形である。
本例は、前述の図5におけるステップS8の不正チェック処理が図10(b)に示す内容となっており、また特図ゲーム処理(前述のステップS34)が図8(b)に示す内容となっている。
図10(b)において特徴的なのでは、第3形態例におけるステップS65(図10(a))の代わりに、ステップS65aが設けられている点である。このステップS65aでは、遊技制御を停止する処理はまだ行われず、不正フラグをセットする処理が行われる。なお、ここでセットされた不正フラグのデータは、図5におけるステップS9の初期化処理ではクリアされないで保持される構成となっており、この場合には図5におけるステップS5の初期化処理でクリアされる構成となっている。
本第4形態例でも第3形態例と同様の効果が得られる。なお、本第4形態例では、ステップS64で不正が判定されても、その時点で遊技制御が停止されるわけではなく、特図ゲーム処理において前記不正フラグによって通常の処理が行われなくなり、その結果として少なくとも特図の変動表示ゲームが行われなくなる。
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、第1形態例等の不正チェック処理(間隔タイマを使用したもの)と第3形態例等の不正チェック処理(所定時間計測タイマを使用したもの)を両方とも行い、何れかの不正チェック処理で不正発生が判定された場合、不正時処理を実行する態様でもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の裏面図である。 遊技制御ユニットを示す正面図である。 パチンコ機の制御系統を示すブロック図である。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御装置のタイマ割込処理を示すフローチャートである。 (a)は遊技制御装置の不正チェック処理を示すフローチャートであり、(b)は遊技制御装置の不正時処理を示すフローチャートである。 (a)は遊技制御装置の不正チェック処理(第2形態例)を示すフローチャートであり、(b)は遊技制御装置の特図ゲーム処理(第2形態例、第4形態例)を示すフローチャートである。 リセット信号に対する間隔タイマや不正カウンタの値の変化の具体例(第1形態例、第2形態例)を示す図である。 (a)は遊技制御装置の不正チェック処理(第3形態例)を示すフローチャートであり、(b)は遊技制御装置の不正チェック処理(第4形態例)を示すフローチャートである。 リセット信号に対する所定時間計測タイマや不正カウンタの値の変化の具体例(第3形態例、第4形態例)を示す図である。 特図表示器等の拡大図である。
符号の説明
1 遊技機
53 液晶表示器(変動表示装置)
100 遊技制御装置
101 マイクロコンピュータ(不正判断手段、不正時処理手段、間隔タイマ、不正カウンタ、判定手段、所定時間計測タイマ)
110 演出制御装置
200 管理装置

Claims (8)

  1. 遊技を統括的に制御する遊技制御装置を備えた遊技機において、
    前記遊技制御装置は、
    当該遊技制御装置をリセットするためのリセット信号の発生頻度に基づいて不正発生を判断する不正判断手段と、
    該不正判断手段により、不正発生と判断された場合に不正時処理を実行する不正時処理手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記不正判断手段は、
    前記リセット信号の発生に基づいて計時を開始し、タイムアップする前に次の前記リセット信号が発生したことに基づいてそれまでの計時を終了して次の新たな計時を開始する間隔タイマと、
    前記リセット信号の回数を累積的に計数し、前記間隔タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される不正カウンタと、
    該不正カウンタによる計数結果が所定回数に達したか否かを判定する判定手段とよりなり、
    前記判定手段により、前記計数結果が所定回数に達したと判定された場合に不正発生と判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、当該遊技制御装置による遊技制御の停止であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 遊技に関する情報を管理する管理装置へ情報を送信する送信手段を備え、
    前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、前記送信手段による不正発生情報の送信であることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記不正時処理手段により行われる不正時処理は、不正フラグのセットであることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 複数の図柄の変動表示を行う変動表示ゲームを行う変動表示装置を備え、
    前記遊技制御装置は、前記変動表示装置における変動表示ゲームの制御を行うとともに、前記不正フラグがセットされていた場合には、前記変動表示ゲームを行わないようにしたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記不正判断手段は、
    タイムアップする度に新たな計時を開始して所定時間の計測を繰り返し行う所定時間計測タイマと、
    前記リセット信号の回数を累積的に計数し、前記所定時間計測タイマがタイムアップすると計数結果が初期化される不正カウンタと、
    該不正カウンタによる計数結果が所定回数に達したか否かを判定する判定手段とよりなり、
    前記判定手段により、前記計数結果が所定回数に達したと判定された場合に不正発生と判断することを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記遊技制御装置にRAM初期化スイッチが設けられ、電源投入時に前記RAM初期化スイッチが操作されている場合には、前記不正カウンタの計数結果が初期化されることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載の遊技機。
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