以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する発光手段(演出実行手段)としての装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段(演出実行手段)としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、上球皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下球皿(貯留皿)18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
また、上球皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路が連設されており、さらに右方側に貯留通路内の遊技球を機内部に取り込む取込口が設けられている。上球皿15に貯留された遊技球は、貯留通路により前記取込口へ案内されるとともに該取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤13に向けて発射される。遊技盤13に向けて発射される遊技球は、発射装置19の発射ハンドルの回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下球皿18には、上球皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
また、図2に示すように、遊技盤13の前面には、発射ハンドル19aの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域13aを形成する誘導レール13bが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール13bによって遊技盤13には、該遊技盤13の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路13cが形成されるとともに、誘導レール13bの内側に遊技領域13aが形成される。遊技盤13の遊技領域13aのほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施したセンター役物(表示枠体)20が装着されている。センター役物20の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口が形成されており、当該セット口に整合して表示装置としての図柄表示装置H2が装着されている。また、図2に示すように、センター役物20の左上部には、7セグメント型の特図表示装置としての特図表示器H1が設けられている。
特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。図柄表示装置H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、図柄表示装置H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を4列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄(報知図柄)である。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において図柄表示装置H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では4列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄(演出図柄)である。
そして、特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、図柄表示装置H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特図表示器H1と図柄表示装置H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が停止表示される)。
本実施形態において特図表示器H1には、[0][1][2]の数字と、[−]の図柄が特図として表示されるようになっている。特図表示器H1に最終的に表示(確定停止表示)された図柄が[0][1][2]の数字の場合、その図柄から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄が、特図における大当り図柄となる。一方、特図表示器H1に確定表示された図柄が[−]の場合、その図柄からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄が、特図におけるはずれ図柄となる。
そして、図柄表示装置H2では、その外周面に沿って[1]〜[5]の数字を模した数字図柄(識別情報)が順番に表記された回転体としての第1図柄表示部20a、第2図柄表示部20b、第3図柄表示部20c及び第4図柄表示部20dが同一軸線上に4列配列されたドラム式図柄表示装置(回転式図柄表示装置)とされている。前記各図柄表示部20a〜20dには、各列別に図示しない駆動ユニット(ステッピングモータ、制御基板など)が備えられており、当該駆動ユニットの回転制御により、図柄表示装置H2では各列毎に図柄が停止表示又は変動表示されるようになっている。なお、各図柄表示部20a〜20dは、左端から第1図柄表示部20a→第2図柄表示部20b→第3図柄表示部20c→第4図柄表示部20dの順番で配列されている。また、各図柄表示部20a〜20dは、図3に矢示する縦方向に回転するようになっており、前記各図柄は回転方向に沿うように表記されている。また、以下では、左端の列を、第1図柄列と示す場合がある。また、左端から2番目の列を、第2図柄列と示す場合がある。また、左端から3番目の列を、第3図柄列と示す場合がある。また、左端から4番目の列(右端の列)を、第4図柄列と示す場合がある。
図柄配列について詳しく説明する。本実施形態の図柄表示装置H2では、図3に示すように、端2列(第1図柄表示部20a及び第4図柄表示部20d)には、[1]〜[5]の5種類の数字図柄と、7個のブランク図柄(本実施形態では、「☆(星印)」で示す)とが飾図として表示されるようになっている。そして、右端の列(第1図柄表示部20a)及び左端の列(第4図柄表示部20d)では、…1→☆→2→☆→3→☆→☆→4→☆→5→☆→☆→1→☆→2…というように数字図柄[3]と数字図柄[4]の間及び数字図柄[5]と数字図柄[1]の間には、ブランク図柄が2つ続き、それ以外は数字図柄とブランク図柄とが交互に配列されている。また、数字図柄では1から順番に数字が大きくなっていき、5となった場合には、1に戻るような順番で配列されている。
また、図3に示すように、中2列(第2図柄表示部20b及び第3図柄表示部20c)には、[1]〜[5]の5種類の数字図柄と、5個のブランク図柄とが飾図として表示されるようになっている。すなわち、…1→☆→2→☆→3→☆→4→☆→5→☆→1→…というように数字図柄とブランク図柄とが交互に配列されており、数字図柄では1から順番に数字が大きくなっていき、5となった場合には、1に戻るような順番で配列されている。なお、中2列(第2図柄表示部20b及び第3図柄表示部20c)において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、通常(すなわち、数字図柄[1]など)の数字図柄の表示領域とブランク図柄の表示領域に亘る大きさで表示されている。すなわち、中2列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、それぞれ図柄2つ分の表示領域を使用して表示されている。
また、本実施形態において、各図柄列に表示される数字図柄及びブランク図柄は内部的には番号が決められており、すべて識別可能となっている。本実施形態において、第1図柄列及び第4図柄列(端2列)における数字図柄[1]を説明の都合上、図3に示すように、飾図[1]と示す。同様に、端2列における数字図柄[1]と[2]の間に存在するブランク図柄を、飾図[2]と示す。端2列における数字図柄[2]を、飾図[3]と示す。端2列における数字図柄[2]と[3]の間に存在するブランク図柄を、飾図[4]と示す。端2列における数字図柄[3]を、飾図[5]と示す。端2列における数字図柄[3]と[4]の間に存在するブランク図柄であって、数字図柄[3]の次に配列されているブランク図柄を、飾図[6]と示す。端2列における数字図柄[3]と[4]の間に存在するブランク図柄であって、数字図柄[4]の直前に配列されているブランク図柄を、飾図[7]と示す。端2列における数字図柄[4]を、飾図[8]と示す。端2列における数字図柄[4]と[5]の間に存在するブランク図柄を、飾図[9]と示す。端2列における数字図柄[5]を、飾図[10]と示す。端2列における数字図柄[5]と[1]の間に存在するブランク図柄であって、数字図柄[5]の次に配列されているブランク図柄を、飾図[11]と示す。端2列における数字図柄[5]と[1]の間に存在するブランク図柄であって、数字図柄[1]の直前に配列されているブランク図柄を、飾図[12]と示す。
また、本実施形態において、中2列における数字図柄[1]を説明の都合上、図3に示すように、飾図[1]と示す。同様に、中2列における数字図柄[1]と[2]の間に存在するブランク図柄を、飾図[2]と示す。中2列における数字図柄[2]を、飾図[3]と示す。中2列における数字図柄[2]と[3]の間に存在するブランク図柄を、飾図[4]と示す。中2列における数字図柄[3]を、飾図[5]と示す。中2列における数字図柄[3]と[4]の間に存在するブランク図柄を、飾図[7]と示す。中2列における数字図柄[4]を、飾図[8]と示す。中2列における数字図柄[4]と[5]の間に存在するブランク図柄を、飾図[9]と示す。中2列における数字図柄[5]を、飾図[10]と示す。中2列における数字図柄[5]と[1]の間に存在するブランク図柄を、飾図[12]と示す。なお、中2列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、図柄2つ分の表示領域を使用して表示されているため、端2列と比較して、ブランク図柄が少ない。このため、中2列では、飾図[6]及び飾図[11]が存在しない。
また、本実施形態において図柄表示装置H2は、特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
そして、図柄表示装置H2で図柄変動ゲームが開始すると、飾図は、各列に、予め定められた配列順で次の図柄に図柄表示装置H2の上方から下方にスクロールするようになっている。具体的には、端2列の図柄は、…☆→☆→5→☆→4→☆→3→☆→☆→2→☆→1→☆→☆→5→…というよう順番で変動するようになっている。また、中2列の図柄は、…☆→5→☆→4→☆→3→☆→2→☆→1→☆→5→☆→4→…というよう順番で変動するようになっている。
また、図柄表示装置H2の表示領域には、図4に示すように、予め8つの図柄表示位置HP1〜HP8が決められており、図柄変動ゲームにおいて各列の飾図は、原則として、当該図柄表示位置HP1〜HP8にそれぞれ表示されるようになっている。これら8つの図柄表示位置HP1〜HP8は、縦方向に上段、下段となるよう2行に配置されているとともに、横方向に4列に配置されている。
そして、遊技者側から見て最も左に位置する第1図柄列上段図柄表示位置HP1と、第1図柄列下段図柄表示位置HP2が、左端列の飾図(第1図柄列の飾図)に対応する図柄表示位置とされ、第1図柄列の飾図の表示順において連続する2個の図柄が表示されるようになっている。また、遊技者側から見て中2列のうち左側(第2図柄列)に位置する第2図柄列上段図柄表示位置HP3と、第2図柄列下段図柄表示位置HP4は、第2図柄列の飾図に対応する図柄表示位置とされ、原則として第2図柄列の飾図の表示順において連続する2個の図柄が表示されるようになっている。なお、第2図柄列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、図柄表示位置HP3及び図柄表示位置HP4に亘って表示されることとなる。
遊技者側から見て中2列のうち右側(第3図柄列)に位置する第3図柄列上段図柄表示位置HP5と、第3図柄列下段図柄表示位置HP6は、第3図柄列の飾図に対応する図柄表示位置とされ、原則として第3図柄列の飾図の表示順において連続する2個の図柄が表示されるようになっている。なお、第3図柄列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、図柄表示位置HP5及び図柄表示位置HP6に亘って表示されることとなる。遊技者側から見て最も右に位置する第4図柄列上段図柄表示位置HP7と、第4図柄列下段図柄表示位置HP8は、第4図柄列の飾図に対応する図柄表示位置とされ、第4図柄列の飾図の表示順において連続する2個の図柄が表示されるようになっている。
なお、中2列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、上下2段に亘って表示されるようになっている。すなわち、第2図柄列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、図柄表示位置HP3及び図柄表示位置HP4の両方を同時に利用して表示されるようになっている。また、第3図柄列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、図柄表示位置HP5及び図柄表示位置HP6の両方を同時に利用して表示されるようになっている。
そして、図4に示すように、図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7によって有効ラインL1が図柄表示装置H2の上段において横方向へ直線的に延びるように形成される。この有効ラインL1に表示された4つの図柄の図柄組み合わせが、有効とされる。また、図柄表示位置HP2,HP4,HP6,HP8によって有効ラインL2が図柄表示装置H2の下段において横方向へ直線的に延びるように形成される。この有効ラインL2に表示された4つの図柄の図柄組み合わせが有効とされる。また、中2列のうちいずれかの列に数字図柄[3]又は数字図柄[5]が上下段に亘って表示される場合、端2列では、上下段何れに数字図柄[3]又は数字図柄[5]が表示されても有効となる。すなわち、図柄表示位置HP1,HP3〜HP6,HP8により有効ラインL3が形成されている。また、図柄表示位置HP2,HP3〜HP6,HP7により有効ラインL4が形成されている。このように数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、飾図の中でも特別な図柄となっている。本実施形態では、数字図柄[3]及び数字図柄[5]を、第1飾図(第1演出図柄)と示し、数字図柄[1][2][4]を、第2飾図(第2演出図柄)と示す場合がある。
そして、本実施形態では、有効ラインL1〜L2上のいずれかに表示された4列の数字図柄が同一種類となる図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に図柄表示装置H2に確定的に停止表示させる飾図による大当りの図柄組み合わせ(飾図の大当り図柄)としている。例えば、有効ラインL1,L2に表示される飾図による大当りの図柄組み合わせは、[1111]や[3333]などである。また、中2列に数字図柄[3],[5]が上下段に亘って表示される場合、有効ラインL3〜L4上のいずれかに表示された4列の数字図柄が同一種類となる図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に図柄表示装置H2に確定的に停止表示させる飾図による大当りの図柄組み合わせ(飾図の大当り図柄)としている。有効ラインL3,L4に表示される飾図による大当りの図柄組み合わせは、[3333]や[5555]である。
さらに、中2列のうちいずれかの列に第1飾図(数字図柄[3]又は数字図柄[5])が上下段に亘って表示される場合、図5(a)〜(f)に示すように、4列中、3列に同一種類の第1飾図が表示される図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に図柄表示装置H2に確定的に停止表示させる飾図による大当りの図柄組み合わせとしている。例えば、図5(a)に示すように、図柄表示位置HP1,HP3,HP4,HP7に同じ種類の第1飾図が表示された場合にも大当りの図柄組み合わせとなる。
一方、本実施形態では、原則として、有効ラインL1〜L4上に表示された4列の飾図が同一種類ではない図柄組み合わせ又は前記ブランク図柄を含んで構成される図柄組み合わせを、内部抽選ではずれを決定した場合に図柄表示装置H2に確定的に停止表示させる飾図によるはずれの図柄組み合わせ(飾図のはずれ図柄)としている。なお、例外的に、前述したように、中2列のうちいずれかの列に第1飾図が上下段に亘って表示される場合であって、4列中、3列に同一種類の第1飾図が表示される場合にははずれの図柄組み合わせでないものとしている(すなわち、大当りの図柄組み合わせとしている)。
4列の飾図が同一種類とならない場合には、4列の飾図の全てが異なる場合や3列又は2列の飾図が同一種類で他の列の飾図の種類が異なる場合が含まれる(但し、3列に同一種類の第1飾図が表示される場合は除く)。例えば、飾図のはずれの図柄組み合わせは、[1234]、[1115]、[1☆1☆]や[☆☆22]などである。また、ブランク図柄のみからなる図柄組み合わせ(すなわち[☆☆☆☆])も、はずれの図柄組み合わせとなっており、有効ラインL1〜L2上に同一のブランク図柄が揃っても図柄変動ゲームは大当りとならない。
また、本実施形態において、図柄表示装置H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、図柄表示装置H2において遊技者側から見て左列から順番に飾図が停止表示されるようになっている。そして、有効ラインL1〜L2上のいずれかにおいて第1図柄列から第3図柄列までに同一種類の第2飾図が停止表示された場合、その図柄組み合わせ([111↓]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。また、有効ラインL1〜L4のいずれかにおいて、第1図柄列及び第2図柄列に同一種類の第1飾図が表示された場合、その図柄組み合わせ([33↓↓][55↓↓])からリーチ状態を認識できる。
また、有効ラインL1〜L4のいずれかにおいて、第1図柄列から第3図柄列のうち2列に同一種類の第1飾図が表示された場合、その図柄組み合わせ([313↓][155↓][332↓]など)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列の飾図が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。本実施形態において、リーチ状態を認識できる図柄の組み合わせをリーチの図柄組み合わせと示し、その際に図柄組み合わせを構成する飾図をリーチ図柄と示す場合がある。例えば、[111↓]が表示された場合には、数字図柄[1]がリーチ図柄となり、[155↓]が表示された場合には、数字図柄[5]がリーチ図柄となる。なお、全列にブランク図柄が有効ラインにおいて表示されたとしても大当りの図柄組み合わせとなることがないため、ブランク図柄がリーチ図柄となることはない。
また、図柄表示装置H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図と、図柄表示装置H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、いずれかの有効ラインL1〜L4上に、特図と、飾図による図柄組み合わせとが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特図表示器H1に[0]の大当り図柄が確定停止表示される場合には、図柄表示装置H2の有効ラインL1〜L4上にも[1111]や[3331]などの大当りの図柄組み合わせが停止表示されるようになっている。また、特図表示領域H1に[−]のはずれ図柄が停止表示される場合には、図柄表示装置H2の有効ラインL1〜L4上にも[1121]や[2345]などのはずれの図柄組み合わせが停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
以上のように、本実施形態の図柄表示装置H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲーム(1列の図柄を変動表示させる図柄変動ゲーム)に係わる表示演出(4列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄組み合わせゲーム)が行われるようになっている。
また、センター役物20の下方の遊技領域13aには、遊技球の入球口を有する上始動入賞口21aと遊技球の入球口を有する下始動入賞口21bが上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口21aは、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口を常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口21bは普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根22を備えており、開閉羽根22が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口を開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口21bは、開閉羽根22が開動作して入球口が開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口21aの奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口センサSE1(図6に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口21bの奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口センサSE2(図6に示す)が配設されている。上始動入賞口21aと下始動入賞口21bは、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口21bは開閉羽根22が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根22が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、下始動入賞口21bの下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口23が配設されている。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口23が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得る場合がある。なお、本実施形態の大入賞口扉24及び大入賞口23は、特別入賞装置(大入賞口装置)を構成する。また、上始動口センサSE1、下始動口センサSE2、上始動入賞口21a及び下始動入賞口21bにより入賞検知手段を構成する。
また、本実施形態のパチンコ機10は、上始動入賞口21a又は下始動入賞口21bへ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、上始動入賞口21a又は下始動入賞口21bに遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に上始動入賞口21a又は下始動入賞口21bへ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、センター役物20の上部には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Rが配設されている。
保留記憶数表示部Rは、保留ランプR1、保留ランプR2、保留ランプR3及び保留ランプR4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプR1〜R4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプR1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプR1〜R4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、大当り遊技は、図柄変動ゲームにて特図表示器H1に大当り図柄(図柄表示装置H2に大当りの図柄組み合わせ)が停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では5ラウンド又は10ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口23が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口23は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(本実施形態では25秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。本実施形態において、特図表示器H1に特図における大当り図柄[0][1]が表示された場合には、5ラウンドの大当り遊技が付与される一方、特図における大当り図柄[2]が表示された場合には、10ラウンドの大当り遊技が付与されるようになっている。従って、本実施形態では、特図における大当り図柄[2]が第1の報知図柄となり、特図における大当り図柄[0][1]が第2の報知図柄となる。
また、上球皿15には、押しボタン式の操作ボタン26が配設されている。この操作ボタン26が押下操作されると、操作ボタン26に接続されている統括制御基板31(図6参照)に検知信号が出力される。統括制御基板31は、操作ボタン26の操作が有効となる所定の操作有効期間中に操作ボタン26から検知信号を入力すると、所定の演出を実行させるように制御する。すなわち、操作ボタン26が所定のタイミングで操作されると、演出用表示装置H3に画像が表示されるようになっている。従って、本実施形態の操作ボタン26は、遊技者により操作される演出用操作手段となる。
また、遊技盤13の遊技領域13aの最下方(大入賞口23よりも下方)には、遊技領域13aに発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口27が形成されている。アウト球口27を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、センター役物20の上部、すなわち、図柄表示装置H2の上方には、ドット式の演出用表示装置H3が設けられている。この演出用表示装置H3は、少なくとも5×5のマトリックス状のドットを有し、複数種類の画像を表すことができる。本実施形態の演出用表示装置H3は、図柄変動ゲームに対応して様々な画像を表示するようになっている。また、例えば、演出用表示装置H3は、リーチ演出中に所定のリーチ演出用の画像を表示したり、大当り演出中に所定の大当り演出用の画像を表示したりする。
次に、パチンコ機10の制御構成について図6に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、図柄表示装置H2及び演出用表示装置H3の表示態様(図柄の変動態様など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を図6に基づき説明する。
前記主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行することができるメインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、メインCPU30aの制御プログラムを格納するROM30b及び必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM30cが接続されている。また、メインCPU30aには、上始動入賞口21aに入賞した遊技球を検知する上始動口センサSE1が接続されている。また、メインCPU30aには、下始動入賞口21bに入賞した遊技球を検知する下始動口センサSE2が接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H1が接続されている。また、メインCPU30aには、保留記憶数表示部Rが接続されている。また、メインCPU30aは、大当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ROM30bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、複数種類の変動パターン(演出パターン)P1〜P6が記憶されている。変動パターンP1〜P6は、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンP1〜P6は、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
また、変動パターンP1〜P6は、大きく分けて、大当り演出用の変動パターンP1〜P3と、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5と、はずれ演出用の変動パターンP6に分類することができる。大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当り図柄(例えば[2])及び大当りの図柄組み合わせ(例えば[3333]など)を確定停止表示させるように展開される演出である。また、この大当り演出用の変動パターンP1〜P3には、第2飾図で大当りの図柄組み合わせを表示させる変動パターンP1と、同じ第1飾図を3列に表示させて大当りの図柄組み合わせを表示させる変動パターンP2と、同じ第1飾図を4列に表示させて大当りの図柄組み合わせを表示させる変動パターンP3が存在する。
はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄([−])及びはずれの図柄組み合わせ(例えば[1112]など)を確定停止表示させるように展開される演出である。また、このはずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5には、第2飾図よりリーチの図柄組み合わせを表示させることを演出内容とする変動パターンP4と、第1飾図によりリーチの図柄組み合わせを表示させることを演出内容とする変動パターンP5が存在する。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄([−])及びはずれの図柄組み合わせ([1234])を確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、センター役物20の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜396までの全397通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、本実施形態では4個である。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図(本実施形態では[0]〜[2])の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分用乱数が所定個数ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄([0]〜[2]のうちいずれか)を決定する。他方、はずれの決定時(大当り判定が否定となった場合)、はずれ図柄([−])を決定する。また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。
次に、図6に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、統括CPU31aの統括制御プログラムを格納するROM31b及び必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、統括CPU31aには、操作ボタン26が接続されており、検知信号を入力可能に構成されている。
次に、図6に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、制御動作を所定の手順で実行することができるサブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、サブCPU32aの表示制御プログラムを格納するROM32b及び必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、図柄表示装置H2及び演出用表示装置H3が接続されている。ROM32bには、図柄表示装置H2及び演出用表示装置H3の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の動作データ(各図柄表示部20a〜20dをどのように回転させるかの動作データ、演出用表示装置H3に表示させる画像パターン等)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。まず、入賞処理について図7に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で遊技球の入賞検知がなされたか否かを判定する(ステップS11)。つまり、メインCPU30aは、上始動口センサSE1又は下始動口センサSE2が出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、大当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した大当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、大当り判定用乱数及び特図振分用乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図8に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か及び大当り遊技(特別遊技)中であるか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中である又は大当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、大当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/397としている。また、メインCPU30aは、保留記憶数を「1」減算(−1)した後に、当該保留記憶数に対応付けられて記憶されている大当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を取得するようになっている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている特図振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS24)。なお、本実施形態では、特図による大当り図柄は、[0]〜[2]のいずれかであり、メインCPU30aは、これらの中から特図を決定する。また、特図[0]及び特図[1]は、5ラウンドの大当り遊技が付与される大当りを示す特図であり、[2]は、10ラウンドの大当り遊技が付与される大当りを示す特図である。また、メインCPU30aは、ステップS24において、6/10の確率で特図[0]を決定し3/10の確率で特図[1]を決定し、1/10の確率で特図[2]を決定するようになっている。その後、メインCPU30aは、大当り演出用の変動パターンP1〜P3の中から変動パターンを決定する(ステップS25)。この際、メインCPU30aは、最終停止図柄として特図[0]又は特図[1]を決定した場合には、変動パターンP1,P2の中から決定する。その一方、メインCPU30aは、最終停止図柄として特図[2]を決定した場合には、変動パターンP3を決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS26)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。なお、図示しない処理において、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力するようになっている。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行う否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS27)。本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ演出を行う確率)は、図柄変動ゲーム開始時において保留記憶数が所定値(本実施形態では2)以下である場合には、1/12とし、所定値より大きい場合には1/30としている。従って、保留記憶数が大きい場合(保留となっている図柄変動ゲームが多い場合)には、図柄変動ゲームがはずれとなるリーチ演出が実行される確率が低くなり、相対的にリーチ演出の大当り信頼度が高くなる。
ステップS27のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図[−]を最終停止図柄として決定する(ステップS28)。そして、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5の中から変動パターンを決定する(ステップS29)。その後、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行する。なお、図示しない処理において、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力するようになっている。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。
一方、ステップS27のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図[−]を最終停止図柄として決定する(ステップS30)。そして、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP6を決定する(ステップS31)。その後、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行する。なお、図示しない処理において、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力するようになっている。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当りとなったときの大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、最初に、オープニング演出における演出パターンを指定するオープニングコマンドを出力する。次に、メインCPU30aは、各ラウンド遊技の開始時に、各ラウンド演出における演出パターンを指定するラウンドコマンドを出力する。その際、メインCPU30aは、ラウンド遊技毎に大入賞口扉24を開閉させる。メインCPU30aは、最終停止図柄に応じて規定ラウンド数を決定し、当該規定ラウンド数が終了するまで、ラウンドコマンドの出力及び大入賞口扉24の開閉を繰り返す。つまり、メインCPU30aは、特図における大当り図柄[0][1]を表示させた場合には、5ラウンドが終了するまでラウンドコマンドの出力及び大入賞口扉24の開閉を繰り返す。また、メインCPU30aは、特図における大当り図柄[2]を表示させた場合には、10ラウンドが終了するまでラウンドコマンドの出力及び大入賞口扉24の開閉を繰り返す。そして、メインCPU30aは、最終ラウンドの終了時に、エンディング演出における演出パターンを指定するエンディングコマンドを出力して、大当り遊技を終了させる。
以上のように、本実施形態のメインCPU30aは、大当り判定用乱数を取得する乱数取得手段となる。また、メインCPU30aは、大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、メインCPU30aが、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定手段となる。メインCPU30aは、特図(報知図柄)を決定する報知図柄決定手段となる。また、メインCPU30aは、変動パターンを決定する変動パターン決定手段となる。また、メインCPU30aは、大当りの特典内容を決定する特典内容決定手段となる。また、大当りの特典を付与する特典付与手段となる。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、指定された最終停止図柄及び変動パターンに基づき、図柄表示装置H2に表示させる飾図による図柄組み合わせを決定する。なお、本実施形態では、統括CPU31aは、有効ラインL1(図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7)に表示させる飾図を基準として決定することにより、図柄表示装置H2に表示させる全ての飾図を決定している。
具体的には、大当り演出用の変動パターンP1及び大当り図柄[0][1]が指定された場合、統括CPU31aは、大当りの図柄組み合わせを構成する飾図を第2飾図(数字図柄[1][2][4])の中から決定する。そして、統括CPU31aは、有効ラインL1又は有効ラインL2のいずれに大当りの図柄組み合わせを表示させるかを決定する。また、それと共に、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1,L2に、決定した第2飾図が4列全てに表示されるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。例えば、統括CPU31aが、数字図柄[2]を決定した場合であって有効ラインL1に大当りの図柄組み合わせを表示させる場合、図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に数字図柄[2]を示す飾図[3]を停止表示させることを決定する。また、例えば、数字図柄[2]を決定した場合であって有効ラインL2に大当りの図柄組み合わせを表示させる場合、図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に、数字図柄[2]の次に表示されるブランク図柄を示す飾図[2]を停止表示させることを決定する。
また、大当り演出用の変動パターンP2及び大当り図柄[0][1]が指定された場合、統括CPU31aは、大当りの図柄組み合わせを構成する飾図を第1飾図(数字図柄[3][5])の中から決定する。そして、統括CPU31aは、有効ラインL1〜L4のいずれに大当りの図柄組み合わせを表示させるかを決定する。また、統括CPU31aは、決定した第1飾図を表示させる図柄列を、4列の中から3列決定する。また、統括CPU31aは、大当りの図柄組み合わせを構成する第1飾図を表示させる3列の図柄列以外の残りの図柄列に表示させる飾図を、大当りの図柄組み合わせを構成する第1飾図以外の飾図の中から決定する。その際、統括CPU31aは、大当りの図柄組み合わせを表示させる有効ライン以外の他の有効ラインにおいて、大当りの図柄組み合わせが構成されないように残りの図柄列に表示させる飾図を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1〜L4において、決定した3列の図柄列に、大当りの図柄組み合わせを構成する第1飾図を表示させると共に、残りの図柄列に決定した大当りの図柄組み合わせを構成する第1飾図以外の飾図を表示させるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。
例えば、統括CPU31aが、有効ラインL1において、第1図柄列〜第3図柄列に数字図柄[3]を、残りの第4図柄列に数字図柄[4]を表示させることを決定した場合、図柄表示位置HP1,HP3,HP5に飾図[5]を、図柄表示位置HP7に飾図[8]を停止表示させることを決定する。また、例えば、統括CPU31aが、有効ラインL2において、第1図柄列〜第3図柄列に数字図柄[3]を、残りの第4図柄列に数字図柄[4]を表示させることを決定した場合、図柄表示位置HP1に飾図[4]を,図柄表示位置HP3,HP5に飾図[5]を、図柄表示位置HP7に飾図[7]を停止表示させることを決定する。また、例えば、統括CPU31aが、有効ラインL3において、第1図柄列、第2図柄列及び第4図柄列に数字図柄[3]を、残りの第3図柄列に数字図柄[4]を表示させることを決定した場合、図柄表示位置HP1,HP3に飾図[5]を、図柄表示位置HP5に飾図[8]を、図柄表示位置HP7に飾図[4]を停止表示させることを決定する。
なお、第2図柄列において、数字図柄[3](又は数字図柄[5])を表示させる場合、図柄表示位置HP3に飾図[5](数字図柄[5]の場合は、飾図[10])を指定することとなる。同様に、第3図柄列において、数字図柄[3](又は数字図柄[5])を表示させる場合、図柄表示位置HP5に飾図[5](数字図柄[5]の場合は、飾図[10])を指定することとなる。この場合、第2図柄列及び第3図柄列において、数字図柄[3]及び数字図柄[5]は、上下段(図柄表示位置HP3、HP4又は図柄表示位置HP5,HP6)に亘って表示されることとなる。すなわち、本実施形態では、数字図柄[3]及び数字図柄[5]の一部(上半分又は下半分)だけが表示されることはない。
また、大当り演出用の変動パターンP3及び大当り図柄[2]が指定された場合、統括CPU31aは、表示させる第1飾図(数字図柄[3][5])の中から決定する。そして、統括CPU31aは、有効ラインL1〜L4のいずれに大当りの図柄組み合わせを表示させるかを決定する。それと共に、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1〜L4に、決定した第1飾図が4列全てに表示されるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。例えば、統括CPU31aが、数字図柄[3]を決定した場合であって有効ラインL1に大当りの図柄組み合わせを表示させる場合、図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に飾図[5]を停止表示させることを決定する。また、例えば、統括CPU31aが、数字図柄[3]を決定した場合であって有効ラインL2に大当りの図柄組み合わせを表示させる場合、図柄表示位置HP1,HP7に飾図[4]を、図柄表示位置HP3,HP5に飾図[5]を停止表示させることを決定する。また、例えば、数字図柄[3]を決定した場合であって有効ラインL3に大当りの図柄組み合わせを表示させる場合、図柄表示位置HP1,HP3,HP5に飾図[5]を、図柄表示位置HP7に飾図[4]を停止表示させることを決定する。
同様にして、はずれリーチ演出用の変動パターンP4及びはずれ図柄[−]が指定された場合には、統括CPU31aは、リーチ図柄を第2飾図の中から決定する。そして、統括CPU31aは、有効ラインL1又は有効ラインL2のいずれにリーチの図柄組み合わせを表示させるかを決定する。また、統括CPU31aは、リーチ図柄を第1図柄列〜第3図柄列に表示させることを決定すると共に、残りの図柄列(第4図柄列)に表示させる飾図を、リーチ図柄以外の飾図の中から決定する。その際、統括CPU31aは、はずれリーチの図柄組み合わせを表示させる有効ライン以外の他の有効ラインにおいて、大当りの図柄組み合わせが構成されないように残りの図柄列に表示させる飾図を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1,L2において、第1図柄列〜第3図柄列に、リーチ図柄として決定した第2飾図を表示させると共に、残りの第4図柄列に決定したリーチ図柄以外の飾図を表示させるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。
例えば、統括CPU31aが、有効ラインL1にはずれリーチの図柄組み合わせを表示させる場合であって、リーチ図柄として数字図柄[1]を、残りの第4図柄列に数字図柄[2]を表示させることを決定した場合について説明する。この場合、統括CPU31aは、図柄表示位置HP1,HP3,HP5に飾図[1]を、図柄表示位置HP7に飾図[3]を停止表示させることを決定する。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP5及びはずれ図柄[−]が指定された場合には、統括CPU31aは、リーチ図柄を第1飾図の中から決定する。そして、統括CPU31aは、有効ラインL1〜L4のいずれにリーチの図柄組み合わせを表示させるかを決定する。また、統括CPU31aは、リーチ図柄を表示させる特定列を第1図柄列〜第3図柄列の中から2列決定する。また、統括CPU31aは、リーチ図柄を表示させる2列の図柄列以外の残りの図柄列に表示させる飾図を、リーチ図柄以外の飾図の中から決定する。その際、統括CPU31aは、はずれリーチの図柄組み合わせを表示させる有効ライン以外の他の有効ラインにおいて、大当りの図柄組み合わせが構成されないように残りの図柄列に表示させる飾図を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1〜L4において、特定列に、リーチ図柄として決定した第1飾図を表示させると共に、残りの図柄列に決定したリーチ図柄以外の飾図を表示させるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。
例えば、統括CPU31aが、有効ラインL1にはずれリーチの図柄組み合わせを表示させる場合であって、第1図柄列及び第2図柄列にリーチ図柄として数字図柄[3]を、残りの図柄列に数字図柄[2]を表示させることを決定した場合について説明する。この場合、統括CPU31aは、図柄表示位置HP1,HP3に飾図[5]を、図柄表示位置HP5,HP7に飾図[3]を停止表示させることを決定する。
また、はずれ演出用の変動パターンP6及びはずれ図柄[−]が指定された場合には、統括CPU31aは、全ての有効ラインL1〜L4においてリーチの図柄組み合わせが表示されないように飾図を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した有効ラインL1〜L4において、はずれの図柄組み合わせを表示させるように図柄表示位置HP1,HP3,HP5,HP7に停止表示させる飾図を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾図を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、メインCPU30aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターンP1〜P6を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、指定された変動パターンP1〜P6に基づき、操作ボタン26の操作有効期間を設定する。この操作有効期間は、予め変動パターン毎に設定されており、少なくとも最初の図柄列(本実施形態では、第1図柄列)に図柄が一旦停止表示される前に設定されるようになっている。すなわち、本実施形態では、全列の飾図が変動表示されているときに設定される。
そして、統括CPU31aは、当該操作有効期間中に、操作ボタン26から操作ボタン26が操作されたことを通知する検知信号を入力すると、各種示唆演出を実行するようになっている。本実施形態の示唆演出は、操作ボタン26操作後、最初に実行される期待度示唆演出と、該期待度示唆演出の後に実行される図柄示唆演出(又はガセ演出)に分類される。期待度示唆演出には、図9(a)〜(c)に示すように、花火のように真ん中からドットが広がる花火予告(期待度小演出)と、図9(d)〜(f)に示すように、ドットが流れ星のように右上から左下へ落ちてくる流星予告(期待度大演出)とがある。
また、図柄示唆演出には、リーチ図柄を予め示唆するリーチ図柄示唆演出がある。リーチ図柄示唆演出は、図10(a)〜(e)に示すように、演出図柄毎に対応する画像を予め決めておき、リーチ演出が実行される場合には、リーチ図柄に対応する画像を表示してリーチ図柄を予め示唆する演出である。このリーチ図柄示唆演出により、遊技者は、リーチ演出が行われること及びリーチ演出が行われるときのリーチの図柄組み合わせを認識できる。また、図柄示唆演出には、リーチ図柄と異なる演出図柄を示唆して大当りとなることを予め示唆する大当り示唆演出がある。この大当り示唆演出は、図柄変動ゲームが大当りとなる場合には、リーチ図柄とは異なる種類の演出図柄に対応する画像パターンを表示して大当りを予め示唆する演出である。遊技者は、示唆されたリーチ図柄が実際のリーチ図柄と異なる場合には、大当りとなることを認識することができる。また、ガセ演出は、演出図柄毎に対応する画像パターンとは別の所定の画像を表示する演出である。
以下、示唆演出を実行するための処理について詳しく説明する。
統括CPU31aは、検知信号を入力すると、示唆演出実行処理を実行する。示唆演出実行処理を実行すると、まず、統括CPU31aは、指定された変動パターン及び最終停止図柄に基づき、花火予告又は流星予告のうちいずれかの実行を決定する。具体的には、大当り演出用の変動パターンP1〜P3が指定された場合には、統括CPU31aは、花火予告と比較して流星予告を高確率で決定するようになっている。その一方、はずれリーチ演出用又ははずれ演出用の変動パターンP4〜P6が指定された場合には、統括CPU31aは、流星予告と比較して花火予告を高確率で決定するようになっている。即ち、流星予告は、図柄変動ゲームにおいて出現する割合(全体の割合)に対して、大当りの場合に出現する割合を高めると共にはずれの場合に出現する割合を低める(又はいずれか一方を行う)ようになっている。従って、流星予告は、花火予告と比較して図柄変動ゲームが大当りとなる期待度が大きい演出となる。そして、統括CPU31aは、決定した期待度示唆演出の演出内容を指定し、当該指定した演出内容で期待度示唆演出の実行を通知する期待度示唆演出指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、統括CPU31aは、指定された変動パターン及び最終停止図柄に基づき、リーチ図柄示唆演出、大当り示唆演出又はガセ演出のうちいずれかの実行を決定する。具体的には、統括CPU31aは、大当り演出用の変動パターンP1〜P3が指定されたときであって、花火予告を実行すると決定していた場合には、流星予告を実行すると決定していた場合よりも、大当り示唆演出を高確率で決定するようになっている。その一方、統括CPU31aは、大当り演出用の変動パターンP1〜P3が指定されたときであって、流星予告を実行すると決定していた場合には、花火予告を実行すると決定していた場合よりもリーチ図柄示唆演出を高確率で決定するようになっている。また、統括CPU31aは、大当り演出用の変動パターンP1〜P3が指定された場合であって、大当り示唆演出又はリーチ図柄示唆演出が決定されなかった場合、ガセ演出の実行を決定する。なお、統括CPU31aは、大当り演出用の変動パターンP1〜P3が指定された場合、大当り示唆演出又はリーチ図柄示唆演出の実行が決定されるよりも低確率でガセ演出の実行が決定されるようになっている。
一方、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5が指定された場合、リーチ図柄示唆演出又はガセ演出の実行を決定する。なお、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5が指定された場合、ガセ演出よりもリーチ図柄示唆演出の実行を高確率で決定するようになっている。そして、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンP6が指定された場合、ガセ演出の実行を決定するようになっている。
そして、統括CPU31aは、決定した図柄示唆演出の演出内容を指定し、当該指定した演出内容で図柄示唆演出の実行を通知する図柄示唆演出指定コマンド又はガセ演出の実行を通知するガセ演出指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、検知信号を入力したか否かに関係なく、指定された変動パターンに基づき、遊技演出を図柄表示装置H2に実行させる制御コマンドを表示制御基板32に出力するようになっている。例えば、統括CPU31aは、変動パターンP1〜P5が指定されたとき、第2図柄列又は第3図柄列に飾図を停止表示させる際、飾図を停止表示直前に変動速度を速める(所謂すべり)や飾図の変動方向を逆にする(所謂戻り)を行い、リーチ演出が行われることを示すリーチ予告演出の実行を指示する制御コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、大当り演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンP1〜P5が指定されたとき、リーチ演出中に各図柄表示部20a〜20dのバックライトの色を変化させて大当りの期待度を示す大当り予告の実行を指示する制御コマンドを表示制御基板32に出力する。
なお、統括CPU31aは、これらの制御コマンド(期待度示唆演出指定コマンド、図柄示唆演出指定コマンドなども含む)をランプ制御基板33及び音声制御基板34にも出力するようになっている。
以上のように、統括CPU31aが、飾図(演出図柄)を決定する演出図柄決定手段となる。また、統括CPU31aが、期待度示唆演出の演出内容を決定する期待度示唆演出決定手段となる。また、統括CPU31aが、図柄示唆演出決定手段となる。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。例えば、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように図柄表示装置H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された飾図による図柄組み合わせを図柄表示装置H2に表示させるように図柄表示装置H2の表示内容を制御する。この制御により、図柄表示装置H2では図柄変動ゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンドに基づき、オープニング演出を実行させるように図柄表示装置H2及び演出用表示装置H3の表示内容を制御する。同様に、サブCPU32aは、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該ラウンドコマンド及びエンディングコマンドに基づき、ラウンド演出及びエンディング演出を実行させるように図柄表示装置H2及び演出用表示装置H3の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、期待度示唆演出指定コマンドを入力すると、期待度示唆演出指定コマンドにより指定された演出内容で期待度示唆演出を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、図柄示唆演出指定コマンドを入力すると、期待度示唆演出が実行された後、図柄示唆演出指定コマンドにより指定された演出内容で図柄示唆演出を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する。その際、サブCPU32aは、飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、リーチ図柄を特定し、リーチ図柄示唆演出の場合にはリーチ図柄に対応する画像を表示させる。また、大当り示唆演出の場合には、サブCPU32aは、リーチ図柄とは異なる種類の演出図柄を決定し、当該演出図柄に対応する画像を表示させる。また、サブCPU32aは、ガセ演出指定コマンドを入力すると、期待度示唆演出が実行された後、ガセ演出指定コマンドにより指定された演出内容で図柄示唆演出を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、その他の制御コマンドを入力すると、当該制御コマンドに基づいて、リーチ予告や大当り予告等の表示演出を実行させるように演出用表示装置H3及び図柄表示装置H2の表示内容を制御する。
以上のように、サブCPU32aが、演出図柄を各列に停止させる演出制御手段となる。また、サブCPU32aが、リーチ図柄示唆演出又は大当り示唆演出を実行させる示唆演出実行手段となる。
なお、ランプ制御基板33及び音声制御基板34も、表示制御基板32と同様に、制御コマンドを入力すると、当該制御コマンドに基づいて発光演出及び音声演出を実行させるように装飾ランプ16及びスピーカ17の演出態様を制御する。
次に、期待度示唆演出及び図柄示唆演出の演出態様について図11及び図12に基づき説明する。図11では、大当り演出用の変動パターンP1に基づいて図柄変動ゲームが行われ、大当りとなる場合であって、流星予告(期待度大演出)が実行された後、リーチ図柄示唆演出が行われる場合について説明する。また、図11では、全列数字図柄[2]が確定停止表示されるものとして説明する。また、図11では、リーチ図柄示唆演出にてリーチ図柄として数字図柄[2]が示唆されるものとして説明する。
図11では、サブCPU32aは、変動パターンP1に基づき、図柄変動ゲームの実行を開始する(図11(a))。そして、統括CPU31aは、変動パターンP1に基づき、操作有効期間を設定する。このとき、統括CPU31aは、検知信号を入力すると、期待度示唆演出及び図柄示唆演出の演出内容を決定する。前提より、統括CPU31aは、流星予告及びリーチ図柄示唆演出の実行を決定するので、当該示唆演出の実行を通知する期待度示唆演出指定コマンド及び図柄示唆演出指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
サブCPU32aは、入力した期待度示唆演出指定コマンドにより指定された流星予告を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する(図11(b))。
その後、サブCPU32aは、入力した図柄示唆演出指定コマンドにより指定されたリーチ図柄示唆演出を実行させる。その際、サブCPU32aは、飾り図柄指定コマンドにより指定されたリーチ図柄(本実施形態では、4列のうち3列以上表示される第2演出図柄(但し、第1演出図柄の場合は2以上)、図11では数字図柄[2])に対応する画像を表示させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する(図11(c))。そして、リーチ図柄示唆演出終了後、サブCPU32aは、変動パターンP1及び飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、第1〜第3図柄列に数字図柄[2]から構成されるリーチの図柄組み合わせを表示させる。そして、サブCPU32aは、変動パターンP1及び飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、全図柄停止コマンドを入力したとき、指定された最終停止図柄を表示させる。すなわち、サブCPU32aは、全列に数字図柄[2]を確定停止表示させる(図11(d))。
このように、遊技者は、流星予告が実行されたことにより、図柄変動ゲームが大当りとなる期待度が高いことを認識し、図柄変動ゲームに注目する。そして、リーチ図柄示唆演出により、数字図柄[2]に対応する画像が表示されたことにより、リーチ図柄が数字図柄[2]であることを認識する。数字図柄[2]は第2飾図であることから遊技者に、全列に数字図柄[2]が表示されなくてはならないことを認識させることができる。
次に、図12では、図柄変動ゲームが大当りとなる場合であって、花火予告(期待度小演出)が実行された後、大当り示唆演出が行われる場合について説明する。図12では、大当り示唆演出にて数字図柄[2]をリーチ図柄として示唆し、第1図柄列にて数字図柄[2]が停止するものとして説明する。その一方で、第2図柄列〜第4図柄列では、数字図柄[3]が確定停止表示されて大当りとなるものとして説明する。すなわち、リーチ図柄は、数字図柄[3]であるものとして説明する。
図12では、サブCPU32aは、変動パターンP2に基づき、図柄変動ゲームの実行を開始する(図12(a))。そして、統括CPU31aは、変動パターンP2に基づき、操作有効期間を設定する。このとき、統括CPU31aは、検知信号を入力すると、期待度示唆演出及び図柄示唆演出の演出内容を決定する。前提より、統括CPU31aは、花火予告及び大当り示唆演出の実行を決定するので、当該示唆演出の実行を通知する期待度示唆演出指定コマンド及び図柄示唆演出指定コマンドをそれぞれ表示制御基板32に出力する。
サブCPU32aは、入力した期待度示唆演出指定コマンドにより指定された花火予告を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する(図12(b))。
その後、サブCPU32aは、入力した図柄示唆演出指定コマンドにより指定された大当り示唆演出を実行させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する。その際、サブCPU32aは、飾り図柄指定コマンドにより指定されたリーチ図柄(本実施形態では、4列のうち2列以上表示される演出図柄、図12では数字図柄[3])とは異なる演出図柄(前提より数字図柄[4])に対応する画像を表示させるように演出用表示装置H3の表示内容を制御する(図12(c))。
そして、大当り示唆演出終了後、サブCPU32aは、変動パターンP2及び飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、第1図柄列に数字図柄[4]を一旦停止表示させる(図12(d))。その後、サブCPU32aは、変動パターンP2及び飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、第2図柄列及び第3図柄列に数字図柄[3]を一旦停止表示させ(図12(e))、第1演出図柄である数字図柄[3]から構成されるリーチの図柄組み合わせを表示させる。そして、サブCPU32aは、変動パターンP2及び飾り図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、全図柄停止コマンドを入力したとき、指定された最終停止図柄を表示させる。すなわち、サブCPU32aは、第1図柄列に数字図柄[4]を、第2〜第4図柄列に数字図柄[3]を確定停止表示させる(図12(f))。
以上のように、リーチ図柄示唆演出により、数字図柄[4]に対応する画像が表示されたことにより、遊技者は、図12(c)の時点では、リーチ図柄が数字図柄[4]であることを認識する。そして、図12(d)の時点でも、第1図柄列に数字図柄[4]が停止表示されるため、遊技者に数字図柄[4]によるリーチの図柄組み合わせが表示させることを認識させる。しかしながら、図12(e)の時点で、第2図柄列に数字図柄[3]が停止したことにより、遊技者は、リーチ図柄が数字図柄[4]ではなく、数字図柄[3]であることを認識すると同時に、リーチ図柄示唆演出が実行されたのではなく大当り示唆演出が実行されたことを認識することができる。これにより、遊技者に図柄変動ゲームにおいてどの図柄が何列目に停止表示されたかについて注目させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)リーチ図柄示唆演出又は大当り示唆演出が行われた場合には、リーチ演出が確実に実行される。その上で、リーチ図柄が、リーチ図柄示唆演出により示唆された演出図柄と異なる場合には、大当り示唆演出が行われたことを遊技者は認識することができる。このため、図柄示唆演出終了後、示唆されたリーチ図柄が、実際にリーチ演出時のリーチ図柄と一致するか否かを注目させることができ、図柄示唆演出終了後も遊技に注目させることができる。また、大当りの期待度が高い流星予告(期待度大演出)と比較して、大当りの期待度が低い花火予告(期待度小演出)が実行されたときの方が、大当り示唆演出が実行されやすい。このため、期待度小演出が行われた場合であっても、大当り示唆演出が行われるか否かについて興味を持たせることができる。さらに、期待度示唆演出が行われた後、リーチ図柄示唆演出又は大当り示唆演出が行われるため、複数の段階で遊技者に期待を持たせることができ、図柄変動ゲーム中遊技者を飽きさせることがない。
(2)1列を除く全ての列に同じ第1飾図が表示されれば大当りとなる。このため、最初の1列に図柄示唆演出にて示唆された図柄と同じであったとしても、リーチ図柄が異なる場合がある。すなわち、最初の1列に図柄示唆演出にて示唆された図柄と同じ図柄が表示されたとしても、第2図柄列に示唆された図柄と異なる図柄が一旦停止表示されれば、遊技者は、大当り示唆演出ということがわかる。例えば、最初の1列に図柄示唆演出にて示唆された第2飾図が表示されたとしても、第2図柄列に第1飾図が一旦停止表示されれば、遊技者は、第3図柄列及び第4図柄列に同じ第1飾図が停止表示される大当り示唆演出だと認識できる。この場合、遊技者に第2図柄列に飾図が一旦停止表示されるまで注目させることができる。このため、リーチの図柄組み合わせが表示されるまで、遊技者に遊技を注目させることができる。
また、最初の1列に図柄示唆演出にて示唆された数字図柄[3]が表示されたとしても、第2図柄列に数字図柄[5]が表示された場合、遊技者は、第3図柄列に数字図柄[3]が停止するか否かにより大当り示唆演出であるか否かを認識することができる。すなわち、この場合、第3図柄列に数字図柄[3]が停止すれば、リーチ図柄示唆演出であると認識でき、大当りは確定しない。一方、第3図柄列に数字図柄[5]が停止すれば、大当り示唆演出であると認識でき、大当りとなることを認識できる。このように、リーチの図柄組み合わせが表示されるまで、遊技者に遊技を注目させることができる。
(3)操作ボタン26の操作に応じて、示唆演出を実行させることができる。このため、遊技者に遊技演出の選択機会を与え、遊技のバリエーションを増やすことができる。また、操作ボタン26を操作させることができ、遊技者の遊技の興趣が向上する。
(4)第1飾図が全列に表示されたときには、遊技者にとってより有利な10ラウンドの大当り遊技が付与される。このため、1列を除く全ての列に同じ第1飾図が表示されて大当りが確定しても、遊技者に最後の1列が同じ第1飾図が確定停止表示されるか否かを注目させることができる。
(5)統括CPU31aは、大当り遊技の特典内容の違いにより(特図の違いにより)、全列に同一種類の第1飾図を表示させるか、又は、全列に同一種類の第2飾図を表示させるか、または1列を除く全ての列に同じ第1飾図を表示させるかを決定していた。このため、1列を除く全ての列に同じ第1飾図が表示されていた場合には、遊技者は大当りを認識することができる。その一方、1列を除く全ての列に同じ第2飾図が表示されていた場合には、大当りとなるかどうかを認識することができない。従って、リーチ示唆演出において、第1飾図がリーチ図柄となるか否かに対して遊技者に注目させることができる。
(6)第1飾図(第1演出図柄)は、4列のうち3列表示されれば、大当りとなる。このため、通常の第2飾図(第2演出図柄)と比較して、遊技者にとって見た目上大当りの期待が大きい特別な図柄となる。従って、遊技者に第1飾図が最初に表示されるか否かについて注目させることができる。また、4列全て同じ第1飾図が表示された場合(特図における大当り図柄[2]が決定された場合)には、5ラウンドより多い10ラウンドの大当り遊技が付与される。その一方、4列全て同じ第2飾図が表示されるか、または4列のうち3列に同じ第1飾図が表示される場合(特図における大当り図柄[0][1]が決定された場合)には、5ラウンドの大当り遊技が付与される。このため、第1飾図が3列表示されるよりも、10ラウンドの大当り遊技が付与される4列全て第1飾図が表示される方が遙かに遊技者にとって有利である。このため、第1飾図が3列表示され、大当りが決定された場合であっても、4列目に第1飾図が表示されるか否かについて一層注目させることができる。
(7)第1飾図は、第2図柄列及び第3図柄列においては、上下2段に亘って表示される。この場合、その他の端2列では、第1飾図が上下何れに表示されても大当りとなる。このため、端2列において上下別々に第1飾図が表示されたとしても、大当りへの期待を持たせることができる。その一方で、第2飾図は、上下いずれかの有効ラインL1,L2に同じ図柄が4列全てに表示されなければ大当りとならない。このため、第1飾図は、第2飾図が表示される場合と比較して遊技者に期待を持たせることができる。また、大当りの図柄組み合わせが表示されるまでの演出のバリエーションを増やすことができ、遊技者に飽きさせない遊技演出を行うことができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、回転式図柄表示装置H2を使用したが、液晶型の図柄表示装置を使用してもよい。また、演出用表示装置H3も同様に、液晶型の図柄表示装置を使用してもよい。
○上記実施形態において、4列のうち3列に同じ第1飾図を表示させる場合、隣接する3列に第1飾図を表示させるようにしてもよい。隣接する3列に第1飾図を表示させることにより、第1飾図が揃ったことが分かり易くなる。
○上記実施形態では、数字図柄[3][5]を上下2段で表示していたが、1段ずつ表示するようにしても良い。また、第2図柄列及び第3図柄列において、数字図柄[3][5]を上下段に亘って表示させていたが、任意の列において、数字図柄[3][5]を上下段に亘って表示させても良い。また、数字図柄[3][5]を第1飾図としたがその他の数字図柄を第1飾図としてもよい。
○上記実施形態では、数字図柄を飾図としたが、数字以外のキャラクタ図柄、文字図柄などを使用しても良い。
○上記実施形態において特図の種類は、遊技者が表示内容を判別し難い(認識し難い)、7セグで表示可能な数字とは異なる記号や模様とするようにしても良い。こうすることで、遊技者に特図の種類から大当りへの当選をより認識させ難くすることができる。また、特図表示器H1としては、例えば、特図を3桁の数字を表示可能な7セグセメントを採用し、3桁の数字により[0]〜[999]の1000種類の特図を用意しても良い。また、特図としては、図柄の代わりに遊技盤13上のLEDランプなどを特図表示器として用いてその点灯個数や点灯態様で特図を表しても良い。特図の種類を増加させたり、特図自体を認識させ難くさせたりすることで、大当りであるか否かとともに、大当りの場合には確変大当りであるか否かと各特図の対応付けを遊技者に困難とさせ、特図表示器の表示結果から大当り等を遊技者に認識させ難くすることができる。
○上記実施形態では、遊技者が操作有効期間中に操作ボタン26を操作することにより、期待度示唆演出及び図柄示唆演出が行われるようになったが、操作ボタン26を操作しなくても行われるようにしても良い。
○上記実施形態において、大当り遊技終了後に、大当り判定の当選確率を通常状態(低確率)よりも高確率にする確率変動状態(確変状態)を付与してもよい。その際、特図[0]のときには、通常状態とし、特図[1][2]のときには確変状態が付与されるようにしても良い。遊技者は、飾図による大当りの図柄組み合わせ及び大当り遊技のラウンド数から特図[0]又は特図[1]のいずれが特図表示器H1に停止されたかを認識できないため、遊技状態を秘匿することができ、大当り遊技終了後の遊技状態に関心を持たせることができる。
○上記実施形態では、図柄表示装置H2と演出用表示装置H3を同一の表示器として構成してもよい。その際、表示器の表示領域を、図柄表示装置H2に表示される飾図が表示される表示領域と、演出用表示装置H3に表示される遊技演出が表示される表示領域に区分すればよい。
○上記実施形態では、操作ボタン26が操作されたときに各示唆演出の演出内容を決定していたが、変動パターン指定コマンド及び図柄指定コマンドの入力時に演出内容を予め決定しておいても良い。その際、統括CPU31aは、操作ボタン26が操作されたときに、決定した演出内容の示唆演出を実行させることを指示する制御コマンドを出力するようにすればよい。
○上記実施形態では、表示制御基板32が演出用表示装置H3を制御していたが、ランプ制御基板33が演出用表示装置H3を制御しても良い。
○上記実施形態では、表示制御基板32のサブCPU32aが、図柄示唆演出にて示唆する図柄を飾り図柄指定コマンドにより特定していたが、統括CPU31aが示唆する図柄を特定しても良い。そして、この場合、統括CPU31aが示唆する図柄及び図柄示唆演出指定コマンドをランプ制御基板33又は音声制御基板34に出力しても良い。これにより、装飾ランプ16及びスピーカ17により図柄示唆演出を実行させることができる。なお、この場合、演出用表示装置H3、装飾ランプ16又はスピーカ17のうちいずれかに図柄示唆演出を実行させても良いし、組み合わせて図柄示唆演出を実行させても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に大当りの特典内容を決定する手段であって、前記報知図柄決定手段が所定の第1の報知図柄を決定した場合には、第1の報知図柄とは異なる第2の報知図柄を決定したときに決定される第2の特典内容より遊技者にとって有利な第1の特典内容を大当りの特典内容として決定する特典内容決定手段と、前記特典内容決定手段が決定した特典内容に基づき、大当りの特典を付与する特典付与手段を備え、前記演出図柄決定手段は、前記報知図柄決定手段が第1の報知図柄を決定した場合には、全列に同一種類の第1演出図柄を表示させる一方、前記報知図柄決定手段が第2の報知図柄を決定した場合には、全列に同一種類の第2演出図柄を表示させるか、または1列を除く全ての列に同じ第1演出図柄を表示させるように各列の演出図柄を決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(ロ)前記特典付与手段は、前記報知図柄決定手段が所定の第1の報知図柄を決定した場合には、第2の報知図柄を決定したに付与される大当り遊技のラウンド数よりラウンド数が多い大当り遊技を付与することを特徴とする技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記特典付与手段は、前記報知図柄決定手段が所定の第1の報知図柄を決定した場合には、大当り判定手段の当選確率が通常状態よりも高確率となる確率変動状態を付与することを特徴とする技術的思想(イ)に記載の遊技機。
H1…特図表示器、H2…図柄表示装置、H3…演出用表示装置、SE1…上始動口センサ、SE2…下始動口センサ、10…パチンコ機、20…センター役物、21a…上始動入賞口、21b…下始動入賞口、26…操作ボタン、30…主制御基板、30a…メインCPU、30c…RAM、31…統括制御基板、31a…統括CPU、31b…ROM、31c…RAM、32…表示制御基板、32a…サブCPU。