JP2009111427A - 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法およびこれを用いたカメラ - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法およびこれを用いたカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】駆動周波数を上げることなく、しかも撮像エリア中心を光学中心に合致させた状態での高速撮像を実現する。
【解決手段】垂直CCD13と水平CCD15との間に、垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送を、撮像エリア14における水平方向の一部の領域において選択的に禁止可能なコントロールゲート部16を設け、水平方向の特定の領域の信号電荷のみを読み出すことで、駆動周波数を上げることなく、高速撮像を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法およびカメラに関し、特に高速撮像に適した固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法およびこの固体撮像装置を撮像デバイスとして用いたカメラに関する。
従来、高速撮像モードの場合、業務用カメラなどでは、単純に固体撮像装置の駆動周波数を通常撮像モードのn倍に上げることにより、n倍速撮像を実現させていた(例えば、特許文献1参照)
また、最近、全画素の信号電荷を独立に読み出すことが可能ないわゆる全画素独立読み出し方式のCCD固体撮像装置では、図42に示すように、水平転送周波数を変えずに2ライン分の信号電荷を同時にシリアルに出力する目的で2系統の水平転送部101,102を備えていることから、この機能を利用することによって例えば4倍速撮像モードなどの提案もなされている。
特開平5−219446号公報
しかしながら、前者の場合には、固体撮像装置の駆動周波数がn倍に高くなることから、後段の信号処理系や記録装置をそれに合わせなければならないため、非常に高価なものとなり、民生用カメラに適用するには非常に高価なものになるという課題があった。
一方、後者の場合にあっては、固体撮像装置の駆動周波数等を上げずにn倍速を実現できるものの、例えば4倍速撮像モードを例に挙げると、図42に示すように、撮像中心(図中、×印)が撮像エリア103の左下隅に偏り、光学中心がずれるため、光学ズームをしたときなどに、非常に使い勝手の悪いものになるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、駆動周波数を上げることなく、しかも撮像エリア中心を光学中心に合致させた状態での高速撮像を実現可能な固体撮像装置、当該固体撮像装置の駆動方法およびこれを搭載したカメラを提供することにある。
本発明による固体撮像装置は、行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、これら複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み出し部と、この読み出し部によってセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、この垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、当該コントロール電圧による制御によって転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止可能な転送制御部とを備え、センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送部によって垂直転送しつつ、転送制御部によって水平方向の領域選択し、水平転送部による水平転送によって出力を得る構成となっている。
上記構成の固体撮像装置において、通常撮像モードでは、複数のセンサ部から読み出し部によって垂直転送部に読み出された信号電荷は、そのまま転送制御部を経て水平転送部に移され、水平転送される。一方、高速撮像モードでは、垂直転送部に読み出された信号電荷は、転送制御部によって水平方向の一部の領域、例えば両端部の領域において水平転送部への転送が、ポテンシャルバリアによって転送阻止され、水平方向の中央部の領域の信号電荷のみが水平転送部に移され、水平転送される。
本発明による他の固体撮像装置は、行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、これら複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出すとともに、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すことが可能な読み出し部と、この読み出し部によってセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、この垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、当該コントロール電圧による制御によって転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止可能な転送制御部とを備え、センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送部によって垂直転送しつつ、転送制御部によって水平方向の領域選択し、水平転送部による水平転送によって出力を得る構成となっている。
上記構成の他の固体撮像装置において、通常撮像モードでは、複数のセンサ部の全ての信号電荷が読み出し部によって垂直転送部に読み出され、水平転送部を介して出力される。一方、高速撮像モードでは、読み出し部によって垂直方向の一部の領域の信号電荷のみが垂直転送部に読み出され、水平転送部を介して出力される。これにより、垂直方向の他の領域の信号電荷について、高速にて垂直転送して掃き捨てる処理が不要となる。
本発明によるさらに他の固体撮像装置は、行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部を有する撮像エリアと、光学的に遮光された複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された電荷を垂直転送する垂直転送部を有し、撮像エリアから所定の間隔をもって配されたオプティカルブラックエリアと、撮像エリアの垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、当該コントロール電圧による制御によって転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止可能な転送制御部とを備え、センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送部によって垂直転送しつつ、転送制御部によって水平方向の領域選択し、水平転送部による水平転送によって出力を得る構成となっている。
上記構成のさらに他の固体撮像装置において、オプティカルブラックエリアが撮像エリアから所定の間隔をもって配されたことで、両者の間には空白領域が介在する。この空白領域が存在することにより、オプティカルブラックエリアの周縁部のセンサ部に対して斜め入射などによって光が漏れ込むことがなくなる。しかも、この空白領域を配線領域として使用できる。
本発明による固体撮像装置によれば、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を撮像エリアにおける水平方向の一部の領域において選択的に禁止可能な転送制御部を設けたことにより、水平方向の特定の領域の信号電荷のみを読み出すことができるので、駆動周波数を上げなくても、高速撮像が可能となる。また、駆動周波数を上げなくて済むことで、消費電力の点で有利である。
本発明による他の固体撮像装置によれば、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出し可能な構成としたことにより、垂直方向の特定の領域の信号電荷のみを読み出すことができるので、垂直方向の他の領域の信号電荷について、高速にて垂直転送して掃き捨てる処理が不要となり、高速撮像において時間的なロスをなくすことができる。
本発明によるさらに他の固体撮像装置によれば、撮像エリアに対してオプティカルブラックエリアを所定の間隔をもって配したことにより、撮像エリアとオプティカルブラックエリアとの間には空白領域が介在するので、オプティカルブラックエリアの周縁部のセンサ部に対して斜め入射などによって光が漏れ込むことがなくなるとともに、この空白領域を配線領域として使用できることになる。
本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。 第1実施形態に係るコントロールゲート部の平面パターン図である。 図2のA‐A′矢視の断面構造図である。 コントロールゲート部の配置領域を示す図である。 第1実施形態に係る通常動作時のタイミングチャート(その1)である。 第1実施形態に係る通常動作時のタイミングチャート(その2)である。 第1実施形態に係る通常動作時のポテンシャル図である。 第1実施形態に係る9倍速撮像時のタイミングチャート(その1)である。 第1実施形態に係る9倍速撮像時の動作説明図である。 第1実施形態に係る9倍速撮像時のタイミングチャート(その2)である。 第1実施形態に係る9倍速撮像時のポテンシャル図である。 4倍速撮像が適用された場合の概略構成図である。 4倍速撮像時の動作説明図である。 4倍速撮像時の出力波形図である。 第1実施形態の変形例を示す平面パターン図である。 コントロールゲート部の他の例を示す断面構造図である。 第1実施形態の変形例における通常動作時のポテンシャル図である。 第1実施形態の変形例における9倍速撮像時のタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態を示す概略構成図である。 第2実施形態に係るコントロールゲート部の平面パターン図である。 図17のB‐B′矢視の断面構造図である。 第2実施形態の動作説明のためのタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る要部の平面パターン図である。 第3実施形態に係る要部の断面構造図であり、(A)は図23のA‐A′線断面、(B)は図23のB‐B′線断面をそれぞれ示している。 第3実施形態に係る高速撮像時のタイミングチャートである。 第3実施形態に係る高速撮像時のポテンシャル図である。 第3実施形態に係る通常撮像時のタイミングチャートである。 第3実施形態に係る通常撮像時のポテンシャル図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る要部の平面パターン図である。 本発明の第4実施形態に係る要部の平面パターン図である。 第4実施形態に係る要部の断面構造図であり、(A)は図30のA‐A′線断面、(B)は図30のB‐B′線断面をそれぞれ示している。 第4実施形態に係る高速撮像時のタイミングチャートである。 第4実施形態に係る高速撮像時のポテンシャル図である。 第4実施形態に係る通常撮像時のタイミングチャートである。 第4実施形態に係る通常撮像時のポテンシャル図である。 本発明の第4実施形態の変形例に係る要部の平面パターン図である。 第4実施形態の変形例に係る要部の断面構造図であり、(A)は図36のA‐A′線断面、(B)は図36のB‐B′線断面をそれぞれ示している。 本発明の第4実施形態の他の変形例に係る要部の平面パターン図である。 本発明の第5実施形態に係る配線パターン図である。 本発明の第6実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係るカメラの概略構成図である。 従来例の課題を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明では、CCD(Charge Coupled Device) 固体撮像装置に適用した場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、センサ部から読み出した信号電荷を垂直‐水平転送(パラレル‐シリアル転送)する構造の固体撮像装置全般に適用可能である。
図1は、例えばインターライン転送方式のCCD固体撮像装置に適用された本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。図1において、行(垂直)方向および列(水平)方向にマトリクス状に配列され、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部11と、これらセンサ部11の垂直列ごとに設けられ、各センサ部11から読み出しゲート部12によって読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直CCD13とによって撮像エリア14が構成されている。
この撮像エリア14において、センサ部11は例えばPN接合のフォトダイオードからなっている。このセンサ部11に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部12に後述する読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD13に読み出される。垂直CCD13は、例えば4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4によって転送駆動され、読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。
ここで、垂直CCD13において、1相目および3相目の転送電極は、読み出しゲート部12のゲート電極を兼ねている。このことから、4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4のうち、1相目の転送クロックVφ1と3相目の転送クロックVφ3が低レベル(以下、“L”レベルと称す)、中間レベル(以下、“M”レベルと称す)および高レベル(以下、“H”レベルと称す)の3値をとるように設定されており、その3値目の“H”レベルのパルスが読み出しゲート部12の読み出しパルスXSGとなる。
撮像エリア14の図面上の下側には、水平CCD15が配されている。この水平CCD15には、複数本の垂直CCD13から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。水平CCD15は、例えば2相の水平転送クロックHφ1,Hφ2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD13から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。
また、複数本の垂直CCD13と水平CCD15との間には、転送制御部としてのコントロールゲート部16が設けられている。このコントロールゲート部16は、複数本の垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送を水平方向の一部の領域、本例では両端部の領域において選択的に禁止するために、撮像エリア14における水平方向の両端部に設けられている。
すなわち、コントロールゲート部16は、通常撮像モードでは、複数本の垂直CCD13から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷をそのまま全て水平CCD15に転送する一方、高速撮像モードでは、複数本の垂直CCD13から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷のうち、水平方向の両端部の信号電荷については水平CCD15への転送を禁止し、中央部の信号電荷のみを水平CCD15へ転送する。このコントロールゲート部16の具体的な構成については、後で詳細に説明する。
水平CCD15の転送先の端部には、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷電圧変換部17が設けられている。この電荷電圧変換部17は、水平CCD15によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。この電圧信号は、被写体からの光の入射量に応じたCCD出力信号として導出される。
図2は、コントロールゲート部16の周辺部の具体的な構成の一例を示す平面パターン図であり、図3にそのA‐A′矢視断面を示す。なお、図2において、X列は図1の左側のコントロールゲート部16の境界の垂直列Xに、Y列は図1の右側のコントロールゲート部16の境界の垂直列Yにそれぞれ対応し、X列‐Y列の間の構成について省略して示してある。
先ず、垂直CCD13は、N型基板21上にP型ウェル22を介して形成されたN型不純物からなる転送チャネル23と、この転送チャネル23の上方にその転送方向に繰り返して配列された4相の転送電極24-1〜24-4とから構成されている。これらの転送電極24-1〜24-4において、2相目の転送電極24-2と4相目の転送電極24-4が1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)によって形成され、1相目の転送電極24-1と3相目の転送電極24-3が2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された2層電極構造となっている。
コントロールゲート部16は、転送チャネル23の上方にその転送方向に順に配列された転送電極25および蓄積電極26によって構成され、この転送電極25および蓄積電極26にはコントロール電圧V‐Holdが印加される。これらの電極25,26も、垂直CCD13の2層電極構造に合わせて、蓄積電極26が1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)によって形成され、転送電極25が2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された2層電極構造となっている。また、転送電極25の下方の転送チャネル23の表面側には、P- 型不純物層27が形成されている。
水平CCD15は、N型不純物からなる転送チャネル28と、この転送チャネル28の上方にその転送方向に繰り返して配列された転送電極29および蓄積電極30の電極対とによって構成され、蓄積電極30が1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)によって形成され、転送電極29が2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された2層電極構造となっている。
転送電極29の下方の転送チャネル28の表面側には、P- 型不純物層31が形成されている。そして、繰り返し配列された電極対には水平転送クロックHφ1,Hφ2が交互に印加される。また、垂直CCD13の転送チャネル23の延長線上に位置する転送電極29の垂直CCD13側の端部29aは、コントロールゲート部16の蓄積電極26上まで延在するように形成されている。
上記構成のコントロールゲート部16は、図1から明らかなように、撮像エリア14の中心部14aを除く左右両側に設けられている。そして、通常撮像モード時には、“H”レベル(垂直転送クロックVφ1〜Vφ4の“M”レベルに相当)のコントロール電圧V‐Holdが、転送電極25および蓄積電極26に印加される。これにより、コントロールゲート部16のポテンシャルが深くなるため、垂直CCD13から水平CCD15へ信号電荷がそのまま転送される。
一方、高速撮像モード時には、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルとなることにより、コントロールゲート部16のポテンシャルが浅くなるため、垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送が禁止され、中心部14aの信号電荷のみが読み出し可能となる。なお、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルのときのコントロールゲート部16のポテンシャルは、垂直CCD13の転送時に水平CCD15に信号電荷が溢れない程度に設定される。
ここで、撮像エリア14の水平方向の全領域において、垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送を選択的に禁止する領域、即ちコントロールゲート部16を配置する領域と、信号電荷の転送を禁止しない領域、即ちコントロールゲート部16を配置しない領域との比率を、図4に示すように約n:1:nとすると、例えば4:3アスペクト比で、n=0.5の場合4倍速、n=1の場合9倍速、n=2の場合25倍速の高速撮像を実現できる。4:3以外のアスペクト比で良ければ、垂直CCD13の垂直ブランキング期間中の高速転送段数をコントロールすることで、可変速の高速撮像が可能となる。
なお、コントロールゲート部16を配置する領域(信号電荷の転送を禁止可能な領域)については、撮像エリア14の水平方向の全領域の1/2以上、好ましくは2/3以上に、換言すればコントロールゲート部16を配置しない領域(信号電荷の転送を行う領域)を撮像エリア14の水平方向の全領域の1/3以下、好ましくは1/2以下に設定するものとする。
一例として、水平方向前方(図の左側)の転送禁止される領域と水平方向前方のオプティカルブラックエリア(以下、OPBと略称する)の直前までの空送り部分を足した総ビット数が、中心部14aの転送を行う領域のビット数+OPB数の約n倍(n≧1の整数)に設定する。なお、OPBについては、後で詳細に説明する。
このような条件の下にコントロールゲート部16を配置すれば、高速撮像モードにおいて、1ライン分の信号電荷を垂直CCD13から水平CCD15に転送した際に、信号電荷を読み出したビット数以上の空白ビットをコントロールゲート部16の下の水平CCD15に確保できるため、読み出した信号電荷をシフトした後次の1ライン分の信号電荷を読み出すまでの間、コントロールゲート部16の下の空白ビット領域に蓄積しておくことができる。
次に、上記構成の第1実施形態に係るCCD固体撮像装置における通常撮像モード時および高速撮像モード時の動作について説明する。
最初に、通常撮像時の動作について、図5,図6のタイミングチャートおよび図7のポテンシャル図を参照して説明する。なお、図7のポテンシャル図では、図6の各タイミングTa〜Tgにおける垂直CCD13およびコントロールゲート部16の各電極の下のポテンシャル分布を示している。
先ず、図5に示す垂直同期信号VDが“L”レベルとなる垂直ブランキング期間のあるタイミングにおいて、垂直転送クロックVφ1,Vφ3に読み出しパルスXSGが立つことにより、読み出しゲート部12によって各センサ部11から垂直CCD13へ信号電荷が読み出され、さらに垂直方向において隣り合う2画素の信号電荷が垂直CCD13内で混合される。なお、混合される垂直2画素の組み合わせは、第1フィールドと第2フィールドとで異なる。
次に、図6に示す水平同期信号HDが“L”レベルとなる水平ブランキング期間に入る直前の時点Taでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ2が“M”レベル(3値の中間レベル)であることから、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下のポテンシャルが深く、センサ部11から読み出された垂直2画素分の信号電荷はこのパケットに蓄積されている。このとき、垂直転送クロックVφ3,Vφ4が“L”レベル、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルであることから、3相目,4相目の転送電極24-3,24-4およびコントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルは浅い。
続いて、水平ブランキング期間において、時点Tbでは、垂直転送クロックVφ3が“M”レベルになり、3相目の転送電極24-3の下のポテンシャルが深くなるので、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下に蓄積されていた信号電荷が3相目の転送電極24-3の下へ移動する。この時点では、コントロール電圧V‐Holdが“H”レベル(=垂直転送クロックVφ1〜Vφ4の“M”レベル)になり、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルも深くなる。
時点Tcでは、垂直転送クロックVφ1が“L”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“M”レベルになり、1相目の転送電極24-1の下のポテンシャルが浅く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが深くなるので、1相目〜3相目の転送電極24-1〜24-3の下に蓄積されていた信号電荷が、2相目〜4相目の転送電極24-2〜24-4の下に移動する。
時点Tdでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ4が“M”レベルで、垂直転送クロックVφ2,Vφ3が“L”レベルにあるため、1相目,4相目の転送電極24-1,24-4の下のポテンシャルが深く、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下のポテンシャルが浅くなる。このとき、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルが深い状態にあるため、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下に蓄積されていた信号電荷が、4相目の転送電極24-4の下およびコントロールゲート部16を経て水平CCD15へ移される。
時点Teでは、垂直転送クロックVφ2が“M”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“L”レベルになり、2相目の転送電極24-2の下のポテンシャルが深く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが浅くなるため、4相目の転送電極24-4の下の信号電荷もコントロールゲート部16を経て水平CCD15へ移される。時点Tfでは、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルになるため、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルが浅くなる。そして、時点Tgでは、水平CCD15の水平転送が行われる。
次に、9倍速撮像モード時の動作について、図8のタイミングチャートおよび図9の動作説明図を参照して説明する。なお、9倍速撮像モード時には、図4において、n=1であることから、撮像エリア14における水平方向の中央部1/3、垂直方向の中央部1/3が読み出し領域14aとなる。
また、図9の動作説明図では、図8の各タイミングT1〜T5における垂直CCD13、コントロールゲート部16および水平CCD15の各動作状態を示している。図9において、○印は読み出し領域14a外の領域の不要な電荷を、□印は読み出し領域14a内の読み出すべき電荷をそれぞれ表しており、また撮像エリア14の右側の黒帯領域は、センサ部が複数列に亘って遮光されたOPB32である。
先ず、図8に示す垂直同期信号VDが“L”レベルとなる垂直ブランキング期間のあるタイミングにおいて、垂直転送クロックVφ1,Vφ3に読み出しパルスXSGが立つことにより、読み出しゲート部12によって各センサ部11から垂直CCD13へ信号電荷が読み出され、さらに垂直方向において隣り合う2画素の信号電荷が垂直CCD13内で混合される。なお、混合される垂直2画素の組み合わせは、第1フィールドと第2フィールドとで異なる。
そして、高い周波数の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4が垂直CCD13の各電極に印加されることにより、読み出し領域14aよりも下側約1/3のライン分だけ高速にて垂直転送が行われる(時点T2)。なお、信号電荷の読み出し以前から、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルにあり、コントロールゲート部16のポテンシャルが浅くなっているので、水平方向の中央部1/3を除く両端部の信号電荷については、水平CCD15への転送がコントロールゲート部16のポテンシャルバリアによって阻止される。このコントロールゲート部16による転送阻止の動作については、後で詳細に説明する。また、水平方向の中央部1/3の領域についての信号電荷は水平CCD15に転送され、この水平CCD15を介して外部へ掃き捨てられる。
垂直高速転送の終了直後の時点T3では、水平方向の中央部1/3の領域について、読み出し領域14aの直前のラインの信号電荷が水平CCD15に転送される。このとき、OPB31の電荷も水平CCD15に転送される。続いて、時点T4では、水平CCD15に移された信号電荷が1/3ライン分だけ水平転送される。以降、時点T3および時点T4の動作が繰り返して行われる。以下の説明では、時点T3と同じ動作をするタイミングをT13,T23,T33とし、時点T4と同じ動作をするタイミングをT14,T24,T34とする。
すなわち、時点T13では、読み出し領域14a内の第1番目のラインの信号電荷がOPB31の電荷と共に水平CCD15に移される。そして、時点T14では、水平CCD15に移された読み出し領域14a内の第1番目のラインの信号電荷およびOPB31の電荷が1/3ライン分だけ水平転送される。この際、読み出し領域14a内の第1番目のラインの信号電荷の後ろには、前回OPB31から水平CCD31に移されかつ1/3ライン分だけ水平転送されたOPB31の電荷が付加されることになる。
続いて、時点T23では、読み出し領域14a内の第2番目のラインの信号電荷がOPB31の電荷と共に水平CCD15に移される。そして、時点T24では、水平CCD15に移された読み出し領域14a内の第2番目のラインの信号電荷およびOPB31の電荷が1/3ライン分だけ水平転送される。この際、読み出し領域14a内の第2番目のラインの信号電荷の後ろには、前回OPB31から水平CCD15に移されかつ1/3ライン分だけ水平転送されたOPB31の電荷が付加されることになる。
なお、本例では、説明の簡略化のために、読み出し領域14aのライン数を2ラインとして模式的に示している。そして、読み出し領域14aの全てのラインについて信号電荷を水平CCD15へ移した後も、時点T3,T4の各動作を1回ずつ繰り返す(時点T33,T34)。この各動作により、読み出し領域14a内の最終ラインの信号電荷の後ろにOPB31の電荷が付加され、かつ水平CCD15から電荷電圧変換部17へ出力される。
そして、本来垂直有効期間であるべき期間内に設定される中間垂直ブランキング期間内において、読み出し領域14aよりも上の約1/3のライン分だけ高速にて垂直転送が行われる(時点T5)。この高速垂直転送の終了後、垂直転送クロックVφ1,Vφ3に読み出しパルスXSGが立つことにより、読み出しゲート部12によって各センサ部11から垂直CCD13へ次のフィールドの信号電荷が読み出される。
次に、高速撮像(本例では、9倍速)時におけるコントロールゲート部16の動作の詳細について、図10のタイミングチャートおよび図11のポテンシャル図を参照して説明する。なお、図11のポテンシャル図では、図10の各タイミングTa〜Tgにおける垂直CCD13およびコントロールゲート部16の各電極の下のポテンシャル分布を示している。
図10に示す水平同期信号HDが“L”レベルとなる水平ブランキング期間に入る直前の時点Taでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ2が“M”レベル(3値の中間レベル)であることから、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下のポテンシャルが深く、センサ部11から読み出された垂直2画素分の信号電荷はこのパケットに蓄積されている。このとき、垂直転送クロックVφ3,Vφ4が“L”レベル、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルであることから、3相目,4相目の転送電極24-3,24-4およびコントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルは浅い。
続いて、水平ブランキング期間において、時点Tbでは、垂直転送クロックVφ3が“M”レベルになり、3相目の転送電極24-3の下のポテンシャルが深くなるので、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下に蓄積されていた信号電荷が3相目の転送電極24-3の下へ移動する。この時点では、コントロール電圧V‐Holdが引き続き“L”レベルを維持し、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルが浅い状態にある。
時点Tcでは、垂直転送クロックVφ1が“L”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“M”レベルになり、1相目の転送電極24-1の下のポテンシャルが浅く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが深くなるので、1相目〜3相目の転送電極24-1〜24-3の下に蓄積されていた信号電荷が、2相目〜4相目の転送電極24-2〜24-4の下に移動する。
時点Tdでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ4が“M”レベルで、垂直転送クロックVφ2,Vφ3が“L”レベルにあるため、1相目,4相目の転送電極24-1,24-4の下のポテンシャルが深く、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下のポテンシャルが浅くなる。このとき、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下に蓄積されていた信号電荷は、コントロールゲート部16のポテンシャルバリアによって水平CCD15への転送が阻止され、4相目の転送電極24-4の下に蓄積される。
時点Teでは、垂直転送クロックVφ2が“M”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“L”レベルになり、2相目の転送電極24-2の下のポテンシャルが深く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが浅くなるため、4相目の転送電極24-4の下の信号電荷は、3相目の転送電極24-3の下を経て逆流し、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下に蓄積される。以降、時点Tfを経て時点Tgに以降し、この時点Tgでは水平CCD15の水平転送が行われる。
上述したように、撮像エリア14と水平CCD15との間に、垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送を水平方向の一部の領域において選択的に禁止可能なコントロールゲート部(転送制御部)16を設け、高速撮像モードでは、水平方向の例えば両端部において垂直CCD13から水平CCD15への信号電荷の転送を禁止するようにしたことで、その禁止領域に対応する水平CCD15の転送電荷を破壊しないで済む。
これにより、図4において例えばn=1とした場合、垂直CCD13から水平CCD15へ転送した約1/3ライン分の信号電荷を1/3Hでコントロールゲート部16の下に水平転送した後、引き続いて次のラインの信号電荷を水平CCD15へ転送することができるので、この連続した動作を1H期間に3回行うことにより、水平CCD15の駆動周波数を上げなくても水平3倍速の高速撮像を実現できる。また、駆動周波数を上げなくて済むことにより、消費電力の点でも有利である。
しかも、撮像エリア14の水平方向において、垂直CCD13から水平CCD16への信号電荷の転送を禁止する領域を、撮像エリア14の両端部としたことにより、常に撮像エリア14の中央部(本例の場合には、図4の読み出し領域14a)の信号電荷を読み出せることになるので、撮像中心が撮像エリア14の隅に偏ることはなく、常に光学中心軸上での高速撮像の実現が可能となる。
次に、4倍速撮像モード時の動作について説明する。この4倍速撮像モード時には、図4において、n=0.5である。したがって、図12に一点鎖線で示すように、撮像エリア14における水平方向の中央部1/2および垂直方向の中央部1/2が読み出し領域14bとなる。なお、本例では、撮像エリア14の上下部(又は、下部のみ)に1列又は複数列のOPB14c,14dが設けられているものとする。また、水平CCD15の撮像エリア14と反対側には、不要な電荷を掃き捨てるためのオーバーフローコントロールゲート部41およびオーバーフロードレイン部42が設けられているものとする。
ここで、図12において、撮像エリア14における水平方向の全領域を4分割し、撮像エリア14の下部のOPB14cにおける各分割領域の信号電荷をそれぞれD1,D2,D3,D4とし、垂直方向の読み出し領域14b内における各分割領域の信号電荷をそれぞれS1,S2,S3,S4とする。なお、4倍速撮像モード時の基本的な動作については、9倍速撮像モード時のそれと同じであることから、以下では、タイミングチャートを用いた詳細な動作説明は省略し、その動作の概念について図13の動作説明図を用いて説明するものとする。
4倍速撮像モード時には、9倍速撮像モード時の場合と同様に、コントロール電圧V‐Holdが“L”レベルにあり、コントロールゲート部16のポテンシャルが浅くなっているので、水平方向の中央部の1/2の領域を除く両端部の領域の信号電荷については、水平CCD15への転送が禁止された状態にある。この状態において、先ず最初に、OPB14cの信号電荷D2,D3を水平CCD15にラインシフトする(1)。
次に、水平CCD15を1/2Hの期間だけ転送駆動すると、信号電荷D2は電荷電圧変換部17を介して出力され、信号電荷D3が水平CCD15内に残る(2)。続いて再度、水平CCD15を1/2Hの期間だけ転送駆動すると、信号電荷D3が電荷電圧変換部17を介して出力され、水平CCD15内は空になる(3)。このときの電荷電圧変換部17の出力波形を、図14(a)に示す。なお、OPB14cが複数列(ライン)ある場合には、図13の(1),(2)の各動作を繰り返して実行する。
次に、読み出し領域14bよりも下側の約1/4の領域の各ラインの信号電荷は不要なものであることから、この不要な信号電荷について高速にて垂直転送を行い、水平CCD15を介してオーバーフロードレイン部42へ掃き捨てる。このとき、撮像エリア14の両端部の信号電荷については元々不要な電荷であることから、コントロールゲート部16は転送阻止状態にあっても良いし、また転送可能状態にあっても良い。転送可能状態にあるときは、撮像エリア14の両端部の信号電荷についても、オーバーフロードレイン部42へ掃き捨てられる。
次に、読み出し領域14bにおいて、コントロールゲート部16を転送阻止状態にし、最初のラインの信号電荷S2,S3のみを水平CCD15にラインシフトする(4)。続いて、水平CCD15を1/2Hの期間だけ転送駆動すると、信号電荷S2は電荷電圧変換部17を介して出力され、信号電荷S3が水平CCD15内に残る(5)。
次に、読み出し領域14b内の2ライン目の信号電荷S2′,S3′を水平CCD15にラインシフトする(6)。このとき、水平CCD15内には、最初のラインの信号電荷S3と、次のラインの信号電荷S2′,S3′が順に配置される。以降、図13の(1),(2),(3)の各動作を繰り返すことにより、撮像エリア14の中央部、即ち読み出し領域14bのみの信号電荷を、水平CDD15の転送周波数を上げずに4倍速で取り出すことができる。このときの出力波形を図14(c)に示す。
読み出し領域14b内の信号電荷の出力が完了したら、読み出し領域14bの下側の不要な信号電荷の場合と同様に、読み出し領域14bの上側の不要な信号電荷についても高速にて垂直転送を行い、水平CCD15を介してオーバーフロードレイン部42へ掃き捨てる。そして、撮像エリア14の上部のOPB14dの信号電荷を、下部のOPB14cの信号電荷D2,D3の場合と同様にして出力する。
ところで、高速掃き出し動作を行うと、垂直CCD13の暗電流が撮像エリア14の上部と下部で異なる場合がある。このような場合には、撮像エリア14の下部のOPB14cの信号電荷に基づく信号出力と、上部のOPB14dの信号電荷に基づく信号出力との内挿値を映像信号の基準レベルとして使用するようにすれば良い。
また、図14(b)と図14(c)の各出力波形から明らかなように、1/2Hの出力が2つの1/2H期間にまたがって出力されることになる。しかしながら、現在は、CCD固体撮像装置を撮像デバイスとして用いるビデオカメラの殆どがディジタル化されており、ラインメモリを内蔵していることから、このラインメモリに図14(b),(c)のタイミングで各出力データを書き込み、使用するときは、必要なタイミング(1/4H遅れたタイミング)でデータを読み出すようにすれば良く、撮像動作上、何ら問題となることはない。
また、OPB14c,14dの出力データについても、スミア成分を含まない信号電荷に基づく出力データをOPB用メモリに書き込んでおき、このOPB用メモリに保持したデータを必要なときに使用するようにしても良い。
ところで、高速撮像モードにおいて、コントロールゲート部16のポテンシャルバリアによって水平CCD15への転送を阻止された信号電荷は、垂直CCD13内に溢れた状態となる。このとき、垂直CCD13内において他のラインの信号電荷と混合されることになるが、元々使用しない信号電荷であることから何ら問題となることはない。そして、垂直CCD13内に溢れた信号電荷は、次の信号電荷の読み出し時にセンサ部11へ逆流し、例えば基板のオーバーフロードレインに流れ出ることになる。
なお、本実施形態では、コントロールゲート部16のポテンシャルバリアによって水平CCD15への転送を阻止した信号電荷を、そのまま垂直CCD13内に溢れさせ、次の信号電荷の読み出し時にセンサ部11へ逆流させて基板のオーバーフロードレインに捨てる構成としたが、図15に示すように、隣りの転送チャネル23に溢れさせる構成とすることも可能である。
すなわち、図15において、コントロールゲート部16の撮像エリア14側における4相目の転送電極24-4の下方に、隣り合う転送チャネル23,23間を繋ぐ専用のチャネル33を電荷案内部として形成する。そして、コントロールゲート部16のポテンシャルバリアによって転送阻止した信号電荷を、当該信号電荷を転送してきた転送チャネル23内に溢れさせるとともに、専用のチャネル33を通して隣りの転送チャネル23へも溢れさせるようにする。この溢れた電荷も、最終的にはセンサ部11へ逆流し、基板のオーバーフロードレインに流れ出ることになる。
図16は、コントロールゲート部16の周辺部の具体的な構成の他の例を示す断面構造図であり、図中、図3と同等部分には同一符号を付して示してある。本例において、コントロールゲート部16は、転送チャネル23の上方にその転送方向に順に配列された2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)からなる転送電極25および1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)からなる蓄積電極26によって構成され、この転送電極25および蓄積電極26にはコントロール電圧V‐Holdが印加される。
コントロールゲート部16の転送電極25および蓄積電極26の下方の転送チャネル23の表面側にはP型不純物層34が形成されている。また、このP型不純物層34の表面側にはP+ 型不純物層35が形成されている。これにより、コントロールゲート部16の転送電極25および蓄積電極26の下のポテンシャルが比較的浅く形成されたことになる。
次に、本構造のコントロールゲート部16を有するCCD固体撮像装置の通常撮像モード時の動作について、図6のタイミングチャートおよび図17のポテンシャル図を参照して説明する。なお、本例の場合、通常撮像モード時には、コントロール電圧V‐Holdは、図6に点線で示すように、常時“H”レベル(垂直転送クロックVφ1〜Vφ4の“M”レベルに相当)にあり、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルは常に深い状態にある。また、図17のポテンシャル図では、図6の各タイミングTa〜Tgにおける垂直CCD13およびコントロールゲート部16の各電極の下のポテンシャル分布を示している。
先ず、図6に示す水平同期信号HDが“L”レベルとなる水平ブランキング期間に入る直前の時点Taでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ2が“M”レベル(3値の中間レベル)であることから、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下のポテンシャルが深く、センサ部11から読み出された垂直2画素分の信号電荷はここに蓄積されている。このとき、垂直転送クロックVφ3,Vφ4が“L”レベルであることから、3相目,4相目の転送電極24-3,24-4の下のポテンシャルは浅い。
続いて、水平ブランキング期間において、時点Tbでは、垂直転送クロックVφ3が“M”レベルになり、3相目の転送電極24-3の下のポテンシャルが深くなるので、1相目,2相目の転送電極24-1,24-2の下に蓄積されていた信号電荷が3相目の転送電極24-3の下へ移動する。時点Tcでは、垂直転送クロックVφ1が“L”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“M”レベルになり、1相目の転送電極24-1の下のポテンシャルが浅く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが深くなるので、1相目〜3相目の転送電極24-1〜24-3の下に蓄積されていた信号電荷が、2相目〜4相目の転送電極24-2〜24-4の下に移動する。
時点Tdでは、垂直転送クロックVφ1,Vφ4が“M”レベルで、垂直転送クロックVφ2,Vφ3が“L”レベルにあるため、1相目,4相目の転送電極24-1,24-4の下のポテンシャルが深く、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下のポテンシャルが浅くなる。このとき、コントロールゲート部16の電極25,26の下のポテンシャルが4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルよりも浅いため、2相目,3相目の転送電極24-2,24-3の下に蓄積されていた信号電荷が、4相目の転送電極24-4の下に蓄積される。
そして、時点Teでは、垂直転送クロックVφ2が“M”レベルに、垂直転送クロックVφ4が“L”レベルになり、2相目の転送電極24-2の下のポテンシャルが深く、4相目の転送電極24-4の下のポテンシャルが浅くなるため、4相目の転送電極24-4の下の信号電荷がコントロールゲート部16を経て水平CCD15へ移される。以降、時点Tfを経て時点Tgに以降し、時点Tgでは水平CCD15の水平転送が行われる。
本例の場合のように、コントロールゲート部16の転送電極25および蓄積電極26の下のポテンシャルを予め浅く形成したことで、通常撮像時に、コントロール電圧V‐Holdを水平ブランキング期間におけるラインシフトのタイミングに合わせてその都度“H”レベルにしなくても、常時“H”レベルに設定しておくことができるので、コントロール電圧V‐Holdを発生するタイミング発生回路(図示せず)の構成を簡略化できるとともに、低消費電力化が図れる。図18に、本例の場合における9倍速撮像時のタイミングチャートを示す。図18においては、コントロール電圧V‐Holdの波形のみが図8のそれと異なっている。
なお、上記の第1実施形態では、コントロールゲート部16を垂直CCD13の4相駆動‐2層電極構造に対応して転送電極25および蓄積電極26の2層電極構造としたが、これに限定されるものではない。例えば、垂直CCD13が3相駆動‐3層電極構造の場合には、コントロールゲート部16を単層電極構造とすることが可能である。
図19は、例えばインターライン転送方式のCCD固体撮像装置に適用された本発明の第2実施形態を示す概略構成図である。図16において、行(垂直)方向および列(水平)方向にマトリクス状に配列され、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部51と、これらセンサ部51の垂直列ごとに設けられ、各センサ部51から読み出しゲート部52によって読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直CCD53とによって撮像エリア54が構成されている。
この撮像エリア54において、センサ部51は例えばPN接合のフォトダイオードからなっている。このセンサ部51に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部52に後述する読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD53に読み出される。垂直CCD53は、例えば4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4によって転送駆動され、読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。
ここで、垂直CCD53において、1相目および3相目の転送電極は、読み出しゲート部52のゲート電極を兼ねている。このことから、4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4のうち、1相目の転送クロックVφ1と3相目の転送クロックVφ3が“L”レベル、“M”レベルおよび“H”レベルの3値をとるように設定されており、その3値目の“H”レベルのパルスが読み出しゲート部52の読み出しパルスXSGとなる。
撮像エリア54の図面上の下側には、水平CCD55が配されている。この水平CCD55には、複数本の垂直CCD53から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。水平CCD55は、例えば2相の水平転送クロックHφ1,Hφ2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD53から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。
また、複数本の垂直CCD53と水平CCD55との間には、転送制御部としてのコントロールゲート部56が設けられている。このコントロールゲート部56は、複数本の垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送を選択的に阻止する転送阻止部58と、この転送阻止部58によって転送阻止された電荷を排出する電荷排出部59とからなり、複数本の垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送を水平方向の一部の領域、本例では両端部の領域において選択的に禁止するために、撮像エリア54における水平方向の両端部に設けられている。
すなわち、コントロールゲート部56は、通常撮像モードでは、複数本の垂直CCD53から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷をそのまま全て水平CCD55に転送する一方、高速撮像モードでは、複数本の垂直CCD53から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷のうち、水平方向の両端部の信号電荷については水平CCD55への転送を電荷阻止部58で阻止し、少なくとも転送チャネルを溢れるような電荷については電荷排出部59によって排出し、中央部の信号電荷のみを水平CCD55へ転送する。このコントロールゲート部56の具体的な構成については、後で詳細に説明する。
水平CCD55の転送先の端部には、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷電圧変換部57が設けられている。この電荷電圧変換部57は、水平CCD55によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。この電圧信号は、被写体からの光の入射量に応じたCCD出力信号として導出される。
図20は、コントロールゲート部56の周辺部の具体的な構成の一例を示す平面パターン図であり、図21にそのB‐B′矢視断面を示す。なお、図20において、X列は図19の左側のコントロールゲート部56の境界の垂直列Xに、Y列は図19の右側のコントロールゲート部56の境界の垂直列Yにそれぞれ対応し、X列‐Y列の間の構成について省略して示してある。
先ず、垂直CCD53は、N型基板61上にP型ウェル62を介して形成されたN型不純物からなる転送チャネル63と、この転送チャネル63の上方にその転送方向に繰り返して配列された4相の転送電極64-1〜64-4とから構成されている。これらの転送電極64-1〜64-4において、2相目の転送電極64-2と4相目の転送電極64-4が1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)によって形成され、1相目の転送電極64-1と3相目の転送電極64-3が2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された2層電極構造となっている。
コントロールゲート部56は、先述したように、転送阻止部58および電荷排出部59からなり、垂直CCD53の最終転送段の3相目の転送電極64-3と4相目の転送電極64-4との間に設けられている。転送阻止部58は、転送チャネル63の上方に配された2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)からなるゲート電極65によって構成されている。ゲート電極65の下方の転送チャネル63の表面側には、P- 型不純物層69が形成されている。
一方、電荷排出部59は、転送チャネル63の上方に配された1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)からなるドレイン電極66と、隣り合う転送チャネル63,63間を繋いで転送チャネル63に溢れた電荷を横方向に案内する電荷案内部としてのオーバーフローチャネル67と、撮像エリア54の横に形成され、オーバーフローチャネル67によって案内された電荷を掃き出すドレイン部68a,68b(図19に示す)とから構成されている。ドレイン部68a,68bには、例えば電源電圧Vddが印加されている。
水平CCD55は、N型不純物からなる転送チャネル70と、この転送チャネル70の上方にその転送方向に繰り返して配列された転送電極71および蓄積電極72の電極対とによって構成され、蓄積電極72が1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)によって形成され、転送電極71が2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された2層電極構造となっている。転送電極71の下方の転送チャネル70の表面側には、P- 型不純物層73が形成されている。そして、繰り返し配列された電極対には水平転送クロックHφ1,Hφ2が交互に印加される。
上記構成のコントロールゲート部56は、図19から明らかなように、撮像エリア54の中心部54aを除く左右両側に設けられている。そして、通常撮像モード時には、ゲート電極65に印加されるコントロール電圧V‐Holdおよびドレイン電極66に印加されるドレイン電圧V‐Drainが、図22のタイミングチャートに実線で示すように、所定のタイミングで“H”レベル(垂直転送クロックVφ1〜Vφ4の“M”レベルに相当)および“L”レベルになることにより、垂直CCD53と同様に転送動作を行う。これにより、垂直CCD53から水平CCD55へ信号電荷がそのまま転送される。
一方、高速撮像モード時には、図22のタイミングチャートに点線で示すように、コントロール電圧V‐Holdが常時“L”レベルとなることにより、ゲート電極65の下のポテンシャルが浅くなるため、そのポテンシャルバリアによって垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送が阻止される。このとき同時に、ドレイン電圧V‐Drainが常時“H”レベル(垂直転送クロックVφ1〜Vφ4の“M”レベル若しくはそれ以上のレベル)になるため、ドレイン電極66の下のポテンシャルが転送チャネル63の深いときのポテンシャル程度若しくはそれ以上に深くなる。
これにより、ゲート電極65の下のポテンシャルバリアによって阻止された電荷がドレイン電極66の下に溜まり、この溜まった電荷のうちの転送チャネル63を溢れるような電荷はオーバーフローチャネル67によって横方向に案内されて撮像エリア54の横のドレイン部68a,68bまで導かれ、このドレイン部68a,68bに掃き出される。その結果、撮像エリア54の中心部54aの信号電荷のみが読み出し可能となる。
上述したように、撮像エリア54の水平方向の一部の領域において、垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送を選択的に禁止可能なコントロールゲート部(転送制御部)56を、転送阻止部58によって垂直CCD53から水平CCD56への信号電荷の転送を選択的に阻止するだけでなく、この転送阻止された電荷のうち少なくとも転送チャネル63を溢れるような電荷を電荷排出部59によって捨てる構成としたことにより、転送阻止された電荷が垂直CCD53内で溢れ、転送阻止部58のポテンシャルバリアを越えて水平CCD55に流れ込むような懸念が無くなる。これにより、垂直CCD53から水平CCD55への転送を禁止すべき領域の信号電荷については、水平CCD55への転送を確実に阻止することができる。
上述した第2実施形態に係るコントロールゲート部56おいては、転送阻止部58のポテンシャルバリアによって転送阻止した電荷を、転送チャネル63,63間を繋ぐオーバーフローチャネル67によって撮像エリア54の水平方向の端まで導き、撮像エリア54の横に形成されたドレイン68a,68bに掃き捨てる構成としたが、コントロールゲート部56の構成はこれに限定されるものではない。
以下、コントロールゲート部56に関しての他の実施形態について説明する。図23は、本発明の第3実施形態に係るコントロールゲート部の要部の平面パターン図であり、図24(A)および(B)に、図23のA‐A′線断面およびB‐B′線断面をそれぞれ示す。なお、図23および図24(A),(B)において、図20および図21と同等部分には同一符号を付して示してある。
第3実施形態に係るコントロールゲート部56′は、第2実施形態に係るコントロールゲート部56と同様に、転送阻止部58′および電荷排出部59′からなり、本例の場合には、垂直CCD53の最終転送段の4相目の転送電極64-4と水平CCD55の間に設けられている。転送阻止部58′は、転送チャネル63の上方に配された1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)からなるゲート電極65′によって構成されている。
一方、電荷排出部59′は、転送チャネル63の上方に配された2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)からなるドレイン電極66′と、隣り合う転送チャネル63,63間を繋いで転送チャネル63に溢れた電荷を横方向に流す電荷案内部としてのオーバーフローチャネル67′と、このオーバーフローチャネル67′中に形成されたドレイン74とから構成されている。なお、図23において、ハッチングで示す領域はチャネルストップ(CS)領域である。
ドレイン74は、図24(B)から明らかなように、N型基板61そのものによって形成されている。すなわち、オーバーフローチャネル67′の一部にN型基板61が露出した構造となっている。また、オーバーフローチャネル67′の表面側には、図24(B)から明らかなように、P+ 型不純物層75が形成されている。これにより、オーバーフローチャネル67′のポテンシャルが、転送チャネル63のポテンシャルよりも浅くなっている。
次に、上記構成の第3実施形態に係るコントロールゲート部56′の動作について説明する。先ず、高速撮像モード時(V−H転送阻止時)の動作について説明する。なお、図25および図26は、高速撮像モード時のタイミングチャートおよびポテンシャル図である。垂直転送クロックVφ1〜Vφ4による垂直CCD53の垂直転送時に、ゲート電極65′に印加されるコントロール電圧V‐Holdを“L”レベルとすることで、転送チャネル63のゲート電極65′の下の部分のポテンシャルが浅くなるため、そのポテンシャルバリアによって垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送が阻止される。
このとき同時に、ドレイン電極66′に印加されるドレイン電圧V‐Drainを“H”レベルとすることで、オーバーフローチャネル67′の電位を、電荷阻止部58′の“L”レベル時のポテンシャル電位よりも深く、かつ転送チャネル63の“H”レベル時のポテンシャル電位よりも浅い中間電位に設定する。これにより、電荷阻止部58′によって転送阻止され、転送チャネル63に過剰に蓄積された信号電荷の上澄み、即ち図26に点線で示すポテンシャルを超える信号電荷が、オーバーフローチャネル67′を通してドレイン74、即ち基板61に掃き捨てられる。
ところで、基板61に印加される基板電圧Vsubは、一般的に、センサ部の飽和信号電荷量を一定に保つために可変となっている。すなわち、例えば縦型オーバーフロードレイン構造のセンサ部において、製造バラツキ等によってオーバーフローバリアのポテンシャルにバラツキが生じた場合に、基板電圧Vsubによってオーバーフローバリアのポテンシャルを制御することで、飽和信号電荷量を一定に保つことができる。
このように、基板電圧Vsubが可変な場合には、オーバーフローチャネル67′の電位を、基板電圧Vsubの可変範囲の下限電位よりも低い電位に設定するようにすれば良い。これにより、飽和信号電荷量を一定に保つために基板電圧Vsubとしていかなる電圧値が設定されたとしても、その基板電圧Vsubの電圧値に影響されることなく転送阻止に伴う余剰電荷の基板61への掃き出しが可能となる。
続いて、通常撮像モード時(通常転送時)の動作について説明する。なお、図27および図28は、通常撮像モード時のタイミングチャートおよびポテンシャル図である。垂直CCD53の転送開始と同時に、コントロール電圧V‐Holdおよびドレイン電圧V‐Drainを共に“H”レベルにし、垂直転送クロックVφ1〜Vφ4に基づく1ラインシフトを行う。
1ラインシフトが完了したら、先ずドレイン電圧V‐Drainを、続いてコントロール電圧V‐Holdを順に“L”レベルにする。これにより、垂直CCD53で垂直転送された信号電荷が、電荷阻止部58′を経由して水平CCD55へ転送される。この通常転送時には、電荷排出部59′では転送のみ行われ、蓄積が行われないため、信号電荷が転送チャネル63よりもポテンシャルが浅いオーバーフローチャネル67′を超えて基板61に捨てられることはない。
このように、撮像エリア54の水平方向の一部の領域にて、垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送を選択的に禁止可能なコントロールゲート部(転送制御部)56′において、転送阻止部58′によって転送阻止した信号電荷を排出する電荷排出部59′に、その信号電荷をオーバーフローチャネル67′を介して直接基板61(ドレイン74)に掃き捨てる構成のドレイン構造を採ることにより、次のような作用効果が得られる。
すなわち、転送阻止に伴う余剰電荷の排出先(ドレイン74)が転送チャネル63から非常に近いところに設けられていることから、撮像エリア54が大きなCCD固体撮像装置であっても、転送チャネル63の水平方向の位置に関係なく余剰電荷を確実に排出できるため、垂直CCD53から水平CCD55への転送を禁止すべき領域の信号電荷について、水平CCD55への転送を確実に阻止することができる。しかも、微細なV‐Hパターン部分に基板61を露出させるだけの加工で良いため、容易に加工できる利点がある。
なお、第3実施形態では、電荷排出部59′をオーバーフローチャネル67′に基板61を露出させてドレイン74を形成し、転送阻止に伴う余剰電荷を直接基板61に掃き捨てる構成としたが、図29に示すように、転送チャネル63,63間を繋ぐオーバーフローチャネル67′内にN型のコンタクト部76を形成するとともに、このコンタクト部76を電源あるいは裏のN型基板61に接続してなるドレイン構造を設け、転送阻止した電荷を転送チャネル63の直ぐ横に形成されたコンタクト部76を介して電源又は基板61に掃き捨てる構成とすることも可能である。
また、第3実施形態においては、コントロールゲート部56′を、垂直CCD53の最終転送段の4相目の転送電極64-4と水平CCD55との間に設けるとしたが、第2実施形態の場合と同様に、垂直CCD53の最終転送段の3相目の転送電極64-3と4相目の転送電極64-4との間に設けても良く、同様の作用効果を得ることができる。
以上の第1〜第3実施形態では、IT(インターライン転送)方式CCD固体撮像装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、撮像エリア以外に各画素の信号電荷を一時的に蓄積する蓄積エリアを有するFT(フレーム転送)方式あるいはFIT(フレームインターライン転送)方式CCD固体撮像装置にも同様に適用可能である。この場合には、撮像エリアの水平方向の一部の領域において、V−H転送を選択的に禁止可能なコントロールゲート部(転送制御部)を設ける位置に関しては、撮像エリアと蓄積エリアの間、あるいは蓄積エリアと水平CCDの間のどちらでも可能である。
図30は、本発明の第4実施形態に係るコントロールゲート部の要部の平面パターン図であり、図31(A)および(B)に、図30のA‐A′線断面およびB‐B′線断面をそれぞれ示す。なお、図30および図31(A),(B)において、図23および図24(A),(B)と同等部分には同一符号を付して示してある。
第4実施形態に係るコントロールゲート部56″は、第2実施形態に係るコントロールゲート部56と同様に、垂直CCD53の最終転送段の4相目の転送電極64-4と水平CCD55の間に設けられた転送阻止部58″および電荷排出部59″からなっている。そして、転送阻止部58″が転送チャネル63の上方に配された1層目のポリシリコン(図中、一点鎖線で示す)からなるゲート電極65″によって構成されているのに対し、電荷排出部59″のドレイン電極77が水平CCD55のHφ2のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)によって形成された構成となっている。
すなわち、水平CCD55において、2相目の水平転送クロックHφ2が印加される電極のうちのトランスファ部の2層目のポリシリコン電極のパターンを、1層目のポリシリコンで形成された転送阻止部58のゲート電極65″を超えて形成することによってドレイン電極77が構成されている。これにより、第3実施形態における専用のドレイン電極66′が不要となる。
ところで、通常、水平転送クロックHφ1,Hφ2は0〜3Vで動作し、垂直転送クロックVφ1〜Vφ4は−7〜0Vで動作する場合が多い。そして、垂直CCD53から水平CCD55への転送(V−H転送)時には、水平CCD55の水平転送クロックHφ1が“H”レベル、水平転送クロックHφ2が“L”レベルとなる。
したがって、ドレイン電極77をHφ2の2層目のポリシリコンによって形成することにより、基本的には、ドレイン電極77の下の転送チャネル63の部分に対して不純物の注入等の加工を施さなくても、水平転送クロックHφ1,Hφ2の電圧差だけで転送方向において垂直CCD53から水平CCD55への転送電界をとることができる。
電荷排出部59″のドレイン構造に関しては、第3実施形態の場合と同じである。すなわち、電荷排出部59″において、隣り合う転送チャネル63,63間を繋いで転送チャネル63に溢れた電荷を横方向に流すオーバーフローチャネル67″中に、基板61を露出させてなるドレイン74′が形成された構造となっている。オーバーフローチャネル67″の入口の表面側には、図31(B)から明らかなように、P+ 型不純物層74′が形成されている。これにより、オーバーフローチャネル67″のポテンシャルが、転送チャネル63のポテンシャルよりも浅くなっている。
なお、本例の場合には、転送方向において垂直CCD53から水平CCD55への転送電界がより確実にとれるようにするために、ドレイン電極77の下方の転送チャネル63の部分に、水平CCD55のトランスファ部と同等かそれ以上の濃度のP型不純物層78がイオン注入によって形成されている。
次に、上記構成の第4実施形態に係るコントロールゲート部56″の動作について説明する。先ず、高速撮像モード時(V−H転送阻止時)の動作について説明する。なお、図32および図33は、高速撮像モード時のタイミングチャートおよびポテンシャル図である。垂直転送クロックVφ1〜Vφ4による垂直CCD53の垂直転送時に、ゲート電極65″に印加されるコントロール電圧V‐Holdを“L”レベルとすることで、転送チャネル63のゲート電極65″の下の部分のポテンシャルが浅くなるため、そのポテンシャルバリアによって垂直CCD53から水平CCD55への信号電荷の転送が阻止される。
このとき、ドレイン電極77を駆動する2相目の水平転送クロックHφ2は“L”レベルの状態にある。そして、転送阻止された信号電荷は、ドレイン電極77の下に蓄積され、転送チャネル63に過剰に蓄積された電荷の上澄み、即ち図33に点線で示すポテンシャルを超える電荷が、オーバーフローチャネル67″を通してドレイン74′、即ち基板61に掃き捨てられる。
続いて、通常撮像モード時(通常転送時)の動作について説明する。なお、図34および図35は、通常撮像モード時のタイミングチャートおよびポテンシャル図である。垂直CCD53の転送開始と同時に、コントロール電圧V‐Holdを“H”レベルにし、垂直転送クロックVφ1〜Vφ4に基づく1ラインシフトを行う。この1ラインシフト期間では、ドレイン電極77を駆動する2相目の水平転送クロックHφ2は“L”レベルの状態にあり、転送方向において垂直CCD53から水平CCD55への転送電界が形成されるため、通常のVH転送が行われる。なお、コントロール電圧V‐Holdは常に“H”レベルであっても構わない。常に“H”レベルならば、外部もしくは内部にGNDレベルとすることで、クロックドライバを使わなくて済み、端子の削減にもなる。
このように、コントロールゲート部56″において、電荷排出部59″のゲート電極77を、水平CCD55におけるトランスファ部の2層目のポリシリコンで形成し、このゲート電極77を2相目の水平転送クロックHφ2で駆動する構成としたことで、ゲート電極77を駆動する専用のクロックが不要となるため、クロックを入力するためのピン(端子)を1本削減できる。
しかも、水平CCD55におけるHφ2のトランスファ部の2層目のポリシリコンを用いたことで、V−H転送時には、水平転送クロックHφ1が“H”レベル、2相目の水平転送クロックHφ2が“L”レベルとなることから、基本的には、ドレイン電極77の下の転送チャネル63の部分に対して不純物の注入等の加工を施さなくても、水平転送クロックHφ1,Hφ2の電圧差だけで転送方向において垂直CCD53から水平CCD55への転送電界をとることができる。
なお、上記第4実施形態では、転送阻止に伴う余剰電荷を、第3実施形態の場合のように、隣り合う転送チャネル63,63間に形成したドレイン74′に掃き捨てる構成としたが、第2実施形態(図19および図20を参照)の場合のように、転送チャネル63,63間を繋ぐオーバーフローチャネル67によって撮像エリア54の水平方向の端まで導き、撮像エリア54の横に形成されたドレイン68a,68bに掃き捨てる構成とすることも可能である。この変形例について、以下に説明する。
図36は、第4実施形態の変形例に係る要部の平面パターン図であり、図37(A)および(B)に、図36のA‐A′線断面およびB‐B′線断面をそれぞれ示す。なお、図36および図37(A),(B)において、図30および図31(A),(B)と同等部分には同一符号を付して示してある。
この変形例に係る電荷排出部59″では、ドレイン電極77が水平CCD55のHφ2のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコン(図中、二点鎖線で示す)により、オーバーフローチャネル67″に沿って形成されるとともに、撮像エリア外にN+ 型不純物層からなるドレイン79が形成され、電荷阻止に伴う余剰電荷がオーバーフローチャネル67″によって導かれてドレイン79に掃き捨てられる構成となっている。ドレイン79には、例えば電源電圧Vddが与えられている。
また、第4実施形態およびその変形例では、電荷排出部59″のドレイン電極77を水平CCD55のHφ2のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコンによって形成する構成としたが、図38に示すように、水平CCD55のHφ1のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコンによって形成することも可能である。すなわち、水平CCD55において、1相目の水平転送クロックHφ1が印加される2層目のポリシリコン電極のパターンを、1層目のポリシリコンで形成された転送阻止部58″のゲート電極65″を超えて形成することによってドレイン電極80が構成されている。
この場合は、垂直転送中に1相目の水平転送クロックHφ1が“H”レベルとなることから、ドレイン電極80の下の転送チャネル63の部分のポテンシャルを浅くするために、ドレイン電極80の下のP型不純物濃度を、Hφ2のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコンによって電荷排出部59″のドレイン電極77を形成した場合よりも濃く設定する。これにより、垂直転送動作を良好に行うことができる。
このように、電荷排出部59″のドレイン電極80を水平CCD55のHφ1の電極となる2層目のポリシリコンによって形成することで、図38と図36の対比から明らかなように、Hφ2のトランスファ部の電極となる2層目のポリシリコンによってドレイン電極80を形成する場合よりも、ドレイン電極80のパターンの幅を広く設定できるため、ドレイン電極80のパターン形成の面で有利である。
なお、図38の例は、図36の例と同様に、転送阻止に伴う余剰電荷を、オーバーフローチャネル67″を通して撮像エリア外のドレイン79に掃き捨てる構成のものに適用した場合について説明したが、第4実施形態のように、隣り合う転送チャネル63,63間に形成されたドレイン74(又は、ドレイン76)に掃き捨てる構成のものにも同様に適用できることは勿論である。
以上説明した各実施形態に係る高速撮像モード時の動作において、1ライン分の信号電荷のうちの一部の信号電荷について水平CCD15への転送を、第1実施形態では、コントロールゲート部16によって単に阻止する構成とし、第2,第3,第4実施形態では、コントロールゲート部56の転送阻止部58によって阻止し、この転送阻止に伴う余剰電荷を電荷排出部59,59′,59″を通して掃き捨てる構成としたが、それ以外に、単に掃き捨てるだけの構成とすることも可能である。
例えば、図1および図2の構成において、第1実施形態では、高速撮像モード時にコントロールゲート部16の転送電極25および蓄積電極26に“L”レベルのコントロール電圧V‐Holdを印加したのに対し、高い電圧を印加するようにする。これにより、高速撮像モード時に、コントロールゲート部16の転送電極25および蓄積電極26の下のポテンシャルが、転送チャネル23の深いときのポテンシャルよりもさらに深くなり、大きな溝が形成されるので、転送阻止すべき信号電荷がこの溝に落ちることになる。
このようにして溝に落ちた電荷については、第2実施形態の場合のように、撮像エリアの両側にドレイン部を設け、このドレイン部まで導いて掃き捨てるようにしても良いし、また第3実施形態の場合のように、転送チャネル間にドレイン部を形成して基板に直接、あるいはN型コンタクト部を通して電源またはN型基板に掃き捨てるようにしても良い。
なお、本例では、垂直CCDが4相駆動‐2層電極構造であることから、高速撮像モード時に高い電圧を印加するコントロールゲート部を転送電極および蓄積電極の2層電極構造としたが、垂直CCDが3相駆動‐3層電極構造の場合にはコントロールゲート部が単層電極構造となる。また、このコントロールゲート部を、第2実施形態の場合のように、垂直CCDの最終転送段の3相目の転送電極と4相目の転送電極との間に設けることも可能である。
図39は、本発明の第5実施形態に係る垂直CCDの一例の配線パターン図である。上述した各実施形態では、高速撮像モード時において、水平CCDへ信号電荷を転送すべきライン以外のラインについても、センサ部から垂直CCDへ信号電荷を読み出し、かつ高速にて垂直転送して掃き捨てる構成を採っていたのに対し、本実施形態では、水平CCDへ信号電荷を転送すべきライン以外のラインについては、センサ部から垂直CCDへ信号電荷を読み出さない構成を採っている。
以下、その具体的な構成について、図1および図2に示す構成のCCD固体撮像装置に適用した場合を例にとって説明する。なお、説明を簡略化するために、図39には、垂直方向における中央の4画素分についてのみ常時信号電荷の読み出しが可能で、その上下4画素分ずつについては高速撮像モード時には信号電荷を読み出さない場合を例にとって示してある。
本配線系において、高速撮像モード時に垂直方向の特定の領域における信号電荷のみの読み出しを実現するために、1相目の垂直転送クロックφV1および3相目の垂直転送クロックφV3の配線に工夫が凝らされている。具体的には、1相目および3相目の垂直転送クロックとしてそれぞれ2系統の垂直転送クロックφV1,φV1′およびφV3,φV3′が用意され、さらに垂直転送クロックを伝送するために計6本のバスラインL1〜L6が配線されている。
そして、垂直転送クロックφV1を伝送するバスラインL1には高速撮像モード時に読み出しの対象となる中央部以外の1相目の転送電極24-1が1画素おきに接続され、垂直転送クロックφV1′を伝送するバスラインL2には高速撮像モード時に読み出しの対象となる中央部の1相目の転送電極24-1が1画素おきに接続され、垂直転送クロックφV2を伝送するバスラインL3には2相目の転送電極24-2が1画素おきに接続されている。
また、垂直転送クロックφV3を伝送するバスラインL4には高速撮像モード時に読み出しの対象となる中央部以外の3相目の転送電極24-3が1画素おきに接続され、垂直転送クロックφV3′を伝送するバスラインL5には高速撮像モード時に読み出しの対象となる中央部の3相目の転送電極24-3が1画素おきに接続され、垂直転送クロックφV4を伝送するバスラインL6には4相目の転送電極24-4が1画素おきに接続されている。
上記の構成において、通常撮像モード時には、垂直転送クロックVφ1,Vφ1′,Vφ2,Vφ3,Vφ3′,Vφ4が与えられる。これにより、センサ部11の全てから読み出しゲート部12を介して垂直CCD13へ信号電荷が読み出される。一方、高速撮像モード時には、垂直転送クロックVφ1′,Vφ2,Vφ3′,Vφ4が与えられる。これにより、垂直方向の中央部のセンサ部11の読み出しゲート部12にのみ読み出しパルスXSGが与えられ、それ以外のセンサ部11の読み出しゲート部12には読み出しパルスXSGが与えられないので、中央部の4個のセンサ部11からのみ信号電荷が垂直CCD13へ読み出される。
ここで、図4において、n=1の場合、即ち9倍速撮像モードの場合の動作の概略について説明する。垂直ブランキング期間において、垂直転送クロックVφ1′,Vφ2,Vφ3′,Vφ4を与えることで、撮像エリア14における垂直方向の中央部1/3の領域のセンサ部11の信号電荷のみを垂直CCD13へ読み出す。続いて、この読み出した信号電荷を、フレームシフト動作により、撮像エリア14の下側1/3の領域にシフトする。
このフレームシフトが終了したら、引き続いて垂直転送クロックVφ1′,Vφ2,Vφ3′,Vφ4を与えることで、次のフィールドの中央部1/3の領域のセンサ部11の信号電荷のみを垂直CCD13へ読み出す。次に、垂直ブランキング期間中の最終水平ブランキング期間において、ラインシフト動作により、最初に読み出した垂直方向の中央部1/3の領域の信号電荷のうち、最初のラインの信号電荷を垂直CCD13から水平CCD15へ転送する。
このとき、撮像エリア14の水平方向における両端側の信号電荷については、先述したように、コントロールゲート部16によって垂直CCD13から水平CCD15への転送が阻止される。これにより、1ライン分の信号電荷のうち、撮像エリア14における水平方向の中央部1/3の領域の信号電荷のみが垂直CCD13から水平CCD15へ転送される。
続いて、この水平CCD15へ移された信号電荷を、水平有効期間の前半において、撮像エリア14の左側のコントロールゲート部16の下に水平転送する。このラインシフトおよび水平転送の各動作を、中間水平ブランキング期間および水平有効期間において、先に読み出した垂直方向の中央部1/3の領域の全ラインについて行う。これにより、2回目の読み出された信号電荷が、撮像エリア14の下側1/3の領域にシフトされる。
続いて、垂直有効期間中に設けられる垂直ブランキング期間において、垂直転送クロックVφ1′,Vφ2,Vφ3′,Vφ4を与えることで、次のフィールドの垂直方向の中央部1/3の領域のセンサ部11の信号電荷を垂直CCD13へ読み出す。そして、水平ブランキング期間において、2回目に読み出した垂直方向の中央部1/3の領域の信号電荷のうち、最初のラインの信号電荷を垂直CCD13から水平CCD15へ転送する。以降、上述した一連の動作を繰り返して実行する。
上述したように、高速撮像モード時に、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを読み出すようにしたことにより、垂直ブランキング期間に高速にて垂直転送して信号電荷を掃き捨てる動作を行う必要がなく、フレームシフト終了後引き続いて次のフィールドの信号電荷の読み出しを行うことができ、しかもラインシフトによって水平CCD15に転送した信号電荷をコントロールゲート部16の下に水平転送し、引き続いてラインシフトを行うことができるため、高速垂直転送に起因する時間的ロスが無く、高速撮像を実現できる。
なお、本実施形態では、図1に示す第1実施形態のCCD固体撮像装置に適用した場合について説明したが、図19に示す第2実施形態のCCD固体撮像装置やその変形例にも同様に適用可能である。また、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すという基本的な技術思想は、上述した如き高速撮像が可能なCCD固体撮像装置への適用に限定されるものではない。すなわち、撮像エリア14の水平方向においては制限を加えることなく、垂直方向の任意の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すようにしても良い。
図40は、本発明の第6実施形態を示す概略構成図である。先に説明した各実施形態においては、OPB(オプティカルブラック)の構成については省略したが、本実施形態ではこのOPBの構成を特徴としている。ところで、このOPBは、撮像信号の絶対レベルを決めるために各ラインの信号ごとにその基準レベルとして黒レベルを与えるための領域である。
図40において、行(垂直)方向および列(水平)方向にマトリクス状に配列され、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部81と、これらセンサ部81の垂直列ごとに設けられ、各センサ部81から読み出しゲート部82によって読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直CCD83とによって撮像エリア84が構成されている。
この撮像エリア84において、センサ部81は例えばPN接合のフォトダイオードからなっている。このセンサ部11に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部82に読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD83に読み出される。垂直CCD83は、例えば4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4によって転送駆動され、読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。
撮像エリア84の図面上の下側には、水平CCD85が配されている。この水平CCD85には、複数本の垂直CCD83から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。水平CCD85は、例えば2相の水平転送クロックHφ1,Hφ2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD83から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。
また、複数本の垂直CCD83と水平CCD85との間には、転送制御部としてのコントロールゲート部86が設けられている。このコントロールゲート部86は、複数本の垂直CCD83から水平CCD85への信号電荷の転送を水平方向の一部の領域、本例では両端部の領域において選択的に禁止するために、撮像エリア84における水平方向の両端部に設けられている。
すなわち、コントロールゲート部86は、通常撮像モードでは、複数本の垂直CCD83から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷をそのまま全て水平CCD85に転送する一方、高速撮像モードでは、複数本の垂直CCD83から1ライン分ずつ送り込まれる信号電荷のうち、水平方向の両端部の信号電荷については水平CCD85への転送を禁止し、中央部の信号電荷のみを水平CCD85へ転送する。
水平CCD85の転送先の端部には、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷電圧変換部87が設けられている。この電荷電圧変換部87は、水平CCD85によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。この電圧信号は、被写体からの光の入射量に応じたCCD出力信号として導出される。
また、撮像エリア84の例えば右側には、撮像エリア84と所定の間隔をもってOPB88が配されている。このOPB88は、例えばPN接合のフォトダイオードからなるセンサ部89と、このセンサ部89から読み出された読み出しゲート部90によって読み出された電荷を垂直転送する垂直CCD91とが複数列分(本例では、2列分)設けられ、全面がアルミニウム等の遮光層(図示せず)によって光学的に遮光された構成となっている。このOPB88で得られる電荷は、図9に基づく動作説明の際に説明したように、各ラインの信号電荷の後ろに付加されて出力されることになる。
撮像エリア84とOPB88との間の領域には、撮像エリア84の垂直CCD83およびOPB88の垂直CCD91に4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4を供給するバスライン92およびコントロールゲート部86にコントロール電圧V‐Holdを供給する信号ライン93が配線されている。なお、撮像エリア84内の垂直CCD83に対しては、配線長が長くなることによるクロックの伝搬遅延を低減することを目的として、撮像エリア84の両側から垂直転送クロックVφ1〜Vφ4を供給するようにしている。
このように、撮像エリア84から所定の間隔をもってOPB88を配したことにより、その間の空白領域を4相の垂直転送クロックVφ1〜Vφ4を供給するバスライン92およびコントロール電圧V‐Holdを供給する信号ライン93の配線領域として使用でき、しかもバスライン92および信号ライン93を、アルミニウムによって撮像エリア84およびOPB88の遮光層と同じ層として配線できることになる。なお、撮像エリア84とOPB88の間の配線は、コントロール電圧V‐Holdの信号線93(第2,第3実施形態への適用の場合は、ドレイン電圧V‐Drainの信号線を含む)のみとし、垂直転送クロックVφ1〜Vφ4のバスライン92についてはOPB88の外側に配線するようにしても良い。
なお、本実施形態では、OPB88を撮像エリア84の右側に配し、OPB88の電荷を各ラインの信号電荷の後ろに付加する構成としたが、OPB88を撮像エリア84の左側に配し、OPB88の電荷を各ラインの信号電荷の前に付加する構成とすることも可能である。このように、OPB88を撮像エリア84の左側に配した場合には、9倍速よりも低い高速撮像モードのときに、撮像エリア84とOPB88との間の領域(配線領域)の下側の水平CC85の部分をバッファとして使用することができるため、効率が良いという利点がある。
また、撮像エリア84から所定の間隔をもってOPB88を配したことで、その間の領域を配線領域として使用できるという効果を述べたが、配線領域として使用しなくても、次のような効果も得られる。すなわち、OPB88の全面が遮光層によって遮光されていると言っても、OPB88を撮像エリア84に隣接して形成した場合には、撮像エリア84側からの斜め入射などによる光の漏れ込みは避けられず、撮像エリア84側の数画素分の電荷についてはOPB88の電荷として使用できない。これに対し、撮像エリア84から所定の間隔をもってOPB88を配することで、撮像エリア84側からの光の漏れ込みがなくなるので、OPB88の全画素の電荷をOPB88の電荷として使用できることになる。
図41は、本発明に係るカメラの概略構成図である。図41において、被写体からの光は、レンズ94等の光学系によってCCD固体撮像装置95の撮像エリアに導かれる。このCCD固体撮像装置95として、第1〜第6実施形態又はその変形例に係るCCD固体撮像装置が用いられる。このCCD固体撮像装置95における信号電荷の読み出し、垂直転送、水平転送、通常撮像/高速撮像のモード切り替え、高速撮像時の垂直CCDから水平CCDへの信号電荷の転送阻止などの各種の駆動制御は、駆動回路96によって行われる。CCD固体撮像装置95の撮像出力は、信号処理回路97で各種の信号処理が施される。
このように、本発明によるCCD固体撮像装置、特に第1〜第5実施形態に係るCCD固体撮像装置を撮像デバイスとして用いることにより、高速撮像時に、画面中心(光学中心)を基準とした撮像が可能となるため、使い勝手が良く、特に光学ズーム時でも中心ずれを生じることがない。しかも、CCD固体撮像装置の消費電力が少ないため、バッテリ駆動に有用となる。
11,51,81…センサ部、12,52,82…読み出しゲート部、13,53,83…垂直CCD、14,54,84…撮像エリア、15,55,85…水平CCD、16,56,86…コントロールゲート部、41…オーバーフローコントロールゲート部、42…オーバーフロードレイン部、58,58′,58″…電荷阻止部 59,59′,59″…電荷排出部

Claims (47)

  1. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、
    前記複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み出し部と、
    前記読み出し部によって前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、
    前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、
    前記垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から前記水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを備え
    前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択し、前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置。
  2. 前記転送制御部によって禁止可能な領域は、水平方向の両端部の領域である
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記転送制御部によって禁止可能な領域は、水平方向の全領域の1/2以上である
    請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記転送制御部によって禁止可能な領域は、水平方向の全領域の2/3以上である
    請求項3記載の固体撮像装置。
  5. 前記転送制御部は、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止されて転送チャネルから溢れた信号電荷を、前記水平方向の一部の領域を除く領域において隣接する垂直転送部の転送チャネルとの間を繋ぐチャネルを通して当該隣接する垂直転送部の転送チャネルに流し込む電荷案内部を有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  6. 前記転送制御部は、撮像エリアの横に形成されたドレイン部と、互いに隣接する垂直転送部の転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルからなり、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を当該オーバーフローチャネルによって前記ドレイン部へ案内する電荷案内部とを有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  7. 前記電荷案内部は、前記転送制御部の撮像エリア側に隣接して設けられ、前記水平転送部を駆動する水平転送クロックによって駆動されることにより、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を前記オーバーフローチャネルにオーバーフローさせる掃き出し電極を有する
    請求項6記載の固体撮像装置。
  8. 前記掃き出し電極は、前記垂直転送部の最終段のゲート電極を構成する層よりも上層において、前記転送制御部の転送阻止部を構成するゲート電極の上を超えて前記水平転送部のトランスファ部の電極と繋がっている
    請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 前記転送制御部は、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間に形成されたドレイン部と、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルからなり、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を当該オーバーフローチャネルによって前記ドレイン部に導く電荷案内部とを有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  10. 前記ドレイン部は基板からなる
    請求項9記載の固体撮像装置。
  11. 前記ドレイン部は、電源あるいは基板に接続されたコンタクト部からなる
    請求項9記載の固体撮像装置。
  12. 前記電荷案内部は、前記転送制御部の撮像エリア側に隣接して設けられ、前記水平転送部を駆動する水平転送クロックによって駆動されることにより、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を前記オーバーフローチャネルにオーバーフローさせる掃き出し電極を有する
    請求項9記載の固体撮像装置。
  13. 前記掃き出し電極は、前記垂直転送部の最終段のゲート電極を構成する層よりも上層において、前記転送制御部の転送阻止部を構成するゲート電極の上を超えて前記水平転送部のトランスファ部の電極と繋がっている
    請求項12記載の固体撮像装置。
  14. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、
    前記複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出すとともに、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すことが可能な読み出し部と、
    前記読み出し部によって前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、
    前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、
    前記垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から前記水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを備え
    前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択し、前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置。
  15. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部を有する撮像エリアと、
    光学的に遮光された複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された電荷を垂直転送する垂直転送部を有し、前記撮像エリアから所定の間隔をもって配されたオプティカルブラックエリアと、
    前記撮像エリアの垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを備え
    前記撮像エリアにおいて前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択する
    固体撮像装置。
  16. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間に、前記垂直転送部に対して垂直転送クロックを供給するバスラインが配線されている
    請求項15記載の固体撮像装置。
  17. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間に、前記転送制御部に対して前記コントロール電圧を供給する信号ラインが配線されている
    請求項15記載の固体撮像装置。
  18. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間にさらに、前記垂直転送部に対して垂直転送クロックを供給するバスラインが配線されている
    請求項17記載の固体撮像装置。
  19. 前記オプティカルブラックエリアは、前記撮像エリアに対して水平転送方向の前側に配されている
    請求項15記載の固体撮像装置。
  20. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、
    前記複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み出し部と、
    前記読み出し部によって前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、
    前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動に当たって
    前記撮像エリアにおいて前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送し、
    前記垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において前記撮像エリアの垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列された転送電極および蓄積電極に印加されるコントロール電圧による制御によって前記垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止して水平方向の領域選択し、
    前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置の駆動方法。
  21. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止され、転送チャネルから溢れた信号電荷を、前記水平方向の一部の領域を除く領域において隣接する垂直転送部の転送チャネルとの間を繋ぐチャネルを通して当該隣接する垂直転送部の転送チャネルに流し込む
    請求項20記載の固体撮像装置の駆動方法。
  22. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、互いに隣接する垂直転送部の転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって撮像エリアの横に形成されたドレイン部へ案内する
    請求項20記載の固体撮像装置の駆動方法。
  23. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間に形成されたドレイン部に導く
    請求項20記載の固体撮像装置の駆動方法。
  24. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、
    前記複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出すとともに、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すことが可能な読み出し部と、
    前記読み出し部によって前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、
    前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動に当たって
    前記撮像エリアにおいて前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送し、
    前記垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において前記撮像エリアの垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列された転送電極および蓄積電極に印加されるコントロール電圧による制御によって前記垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止して水平方向の領域選択し、
    前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置の駆動方法。
  25. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止され、転送チャネルから溢れた信号電荷を、前記水平方向の一部の領域を除く領域において隣接する垂直転送部の転送チャネルとの間を繋ぐチャネルを通して当該隣接する垂直転送部の転送チャネルに流し込む
    請求項24記載の固体撮像装置の駆動方法。
  26. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、互いに隣接する垂直転送部の転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって撮像エリアの横に形成されたドレイン部へ案内する
    請求項24記載の固体撮像装置の駆動方法。
  27. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間に形成されたドレイン部に導く
    請求項24記載の固体撮像装置の駆動方法。
  28. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部を有する撮像エリアと、
    光学的に遮光された複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された電荷を垂直転送する垂直転送部を有し、前記撮像エリアから所定の間隔をもって配されたオプティカルブラックエリアとを備えた固体撮像装置の駆動に当たって
    前記撮像エリアにおいて前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送し、
    前記垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において前記撮像エリアの垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列された転送電極および蓄積電極に印加されるコントロール電圧による制御によって前記垂直転送部の転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアによって選択的に阻止して水平方向の領域選択し、
    前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置の駆動方法。
  29. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止され、転送チャネルから溢れた信号電荷を、前記水平方向の一部の領域を除く領域において隣接する垂直転送部の転送チャネルとの間を繋ぐチャネルを通して当該隣接する垂直転送部の転送チャネルに流し込む
    請求項28記載の固体撮像装置の駆動方法。
  30. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、互いに隣接する垂直転送部の転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって撮像エリアの横に形成されたドレイン部へ案内する
    請求項28記載の固体撮像装置の駆動方法。
  31. 前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルによって前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間に形成されたドレイン部に導く
    請求項28記載の固体撮像装置の駆動方法。
  32. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、前記垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から前記水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを有し、前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択し、前記水平転送部による水平転送によって出力を得る固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と
    を備えたカメラ。
  33. 前記転送制御部は、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止されて転送チャネルから溢れた信号電荷を、前記水平方向の一部の領域を除く領域において隣接する垂直転送部の転送チャネルとの間を繋ぐチャネルを通して当該隣接する垂直転送部の転送チャネルに流し込む電荷案内部を有する
    請求項32記載のカメラ。
  34. 前記転送制御部は、撮像エリアの横に形成されたドレイン部と、互いに隣接する垂直転送部の転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルからなり、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を当該オーバーフローチャネルによって前記ドレイン部へ案内する電荷案内部とを有する
    請求項32記載のカメラ。
  35. 前記電荷案内部は、前記転送制御部の撮像エリア側に隣接して設けられ、前記水平転送部を駆動する水平転送クロックによって駆動されることにより、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を前記オーバーフローチャネルにオーバーフローさせる掃き出し電極を有する
    請求項34記載のカメラ。
  36. 前記掃き出し電極は、前記垂直転送部の最終段のゲート電極を構成する層よりも上層において、前記転送制御部の転送阻止部を構成するゲート電極の上を超えて前記水平転送部のトランスファ部の電極と繋がっている
    請求項35記載のカメラ。
  37. 前記転送制御部は、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間に形成されたドレイン部と、前記垂直転送部の隣接する転送チャネル間を繋ぐオーバーフローチャネルからなり、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を当該オーバーフローチャネルによって前記ドレイン部に導く電荷案内部とを有する
    請求項32記載のカメラ。
  38. 前記ドレイン部は基板からなる
    請求項37記載のカメラ。
  39. 前記ドレイン部は、電源あるいは基板に接続されたコンタクト部からなる
    請求項37記載のカメラ。
  40. 前記電荷案内部は、前記転送制御部の撮像エリア側に隣接して設けられ、前記水平転送部を駆動する水平転送クロックによって駆動されることにより、前記ポテンシャルバリアによって転送阻止された信号電荷を前記オーバーフローチャネルにオーバーフローさせる掃き出し電極を有する
    請求項37記載のカメラ。
  41. 前記掃き出し電極は、前記垂直転送部の最終段のゲート電極を構成する層よりも上層において、前記転送制御部の転送阻止部を構成するゲート電極の上を超えて前記水平転送部のトランスファ部の電極と繋がっている
    請求項40記載のカメラ。
  42. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部と、前記複数のセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出すとともに、垂直方向の一部の領域の信号電荷のみを選択的に読み出すことが可能な読み出し部と、前記読み出し部によって前記センサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から移された信号電荷を水平転送する水平転送部と、前記垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から前記水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを有し、前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択し、前記水平転送部による水平転送によって出力を得る
    固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と
    を備えたカメラ。
  43. 行列状に配列されて光電変換を行う複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部を有する撮像エリアと、光学的に遮光された複数のセンサ部およびこれらセンサ部から読み出された電荷を垂直転送する垂直転送部を有し、前記撮像エリアから所定の間隔をもって配されたオプティカルブラックエリアと、前記垂直転送部の転送チャネルの上方に当該垂直転送部の転送方向に順に配列され、コントロール電圧が印加される転送電極および蓄積電極を有し、前記コントロール電圧による制御によって前記転送チャネルに選択的に形成されるポテンシャルバリアにより、前記垂直転送部から前記水平転送部への信号電荷の転送を、水平方向の一部の領域において選択的に阻止可能な転送制御部とを有し、前記センサ部から読み出された信号電荷を前記垂直転送部によって垂直転送しつつ、前記転送制御部によって水平方向の領域選択し、前記水平転送部による水平転送によって出力を得る固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と
    を備えたカメラ。
  44. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間に、前記垂直転送部に対して垂直転送クロックを供給するバスラインが配線されている
    請求項43記載のカメラ。
  45. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間に、前記転送制御部に対して前記コントロール電圧を供給する信号ラインが配線されている
    請求項43記載のカメラ。
  46. 前記撮像エリアと前記オプティカルブラックエリアとの間にさらに、前記垂直転送部に対して垂直転送クロックを供給するバスラインが配線されている
    請求項45記載のカメラ。
  47. 前記オプティカルブラックエリアは、前記撮像エリアに対して水平転送方向の前側に配されている
    請求項43記載のカメラ。
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