JP2009111240A - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】150℃雰囲気中でも、高耐電圧特性および長寿命特性を有する電解コンデンサを提供すること。
【解決手段】本電解コンデンサでは、外装ケース300側の凹周面301と封口体400の凹周面405とが嵌合して封口体400が保持されている。それゆえ、150℃雰囲気中にて、本電解コンデンサを使用した場合に電解液の蒸散でコンデンサ内部の圧力が上昇するが、封口体400が外装ケース300と接している部分を押し上げて開口するようなことはなく、十分な気密性がとれる。このように、気密性を確保できることによって、電解液が外装ケース300の開口部から蒸散していくドライアップが進行することはない。その結果、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良は生じない。
【選択図】図2

Description

本発明は、電解コンデンサに関し、特に、高温雰囲気中でも、高耐電圧特性および長寿命特性を有する広温度範囲で使用可能な基板自立形電解コンデンサに関するものである。
電解コンデンサは、アルミニウム、タンタルおよびニオブ等の弁金属と呼ばれる金属を電極に使用して、陽極酸化することで得られる酸化皮膜層を誘電体として利用するコンデンサである。
電解コンデンサの中でも基板自立形の電解コンデンサは、図4および図5に示すような構造を有している。
具体的には、エッチング処理および酸化皮膜形成処理をした陽極箔1と陰極箔2とはセパレータ3を介して巻回され、素子止めテープ6で固定したコンデンサ素子7を形成する。このコンデンサ素子7は電解液を含浸した後、有底筒状の外装ケース12に収納される。
外装ケース12の開口部には、封口体が装着され、該開口部は絞り加工により密閉された構造をしている。封口体は、ベークライト10に弾性部材11を貼り合わせてなる。なお、電解コンデンサは外装ケース12にコンデンサ素子7を固定する素子固定剤15を有していてもよい。
封口体(ベークライト10および弾性部材11)の外端面には、陽極端子8および陰極端子9が形成され、これらの端子8,9の下端部は、コンデンサ素子7から引き出された陽極タブ端子4および陰極タブ端子5が電気的に接続されている。
ここで、陽極タブ端子4については、化成処理が施されたものが使用されるが、陰極タブ端子5については、化成処理が施されていないものが使用される。いずれのタブ端子4,5についても、表面加工の施されていない弁金属箔が用いられている。
基板自立形電解コンデンサの封口は、封口体の弾性部材11と、外装ケース12をカーリングした部分とでなされている。
ところで、近年、電解コンデンサの使用環境温度が高温化している。そこで、150℃雰囲気中で使用可能な電解コンデンサとして、面実装形およびリード線形の電解コンデンサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−109860号公報
しかしながら、150℃雰囲気中にて、図5に示す基板自立形の電解コンデンサを使用した場合、電解液の蒸散でコンデンサ内部の圧力が上昇し、封口体が外装ケースと接している部分を押し上げることによって開口してしまい、気密性がとれなくなってしまう。このように、気密性が確保できなくなると、電解液が開口部から蒸散していくドライアップが進行し、それに伴う機能低下や特性不良に至ることがある。
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、高温雰囲気(例えば、150℃雰囲気)中でも、高耐電圧特性および長寿命特性を有する電解コンデンサの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電解コンデンサは、セパレータを介して弁金属の陽極箔と陰極箔を重ね合わせ巻回してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を収納する有底円筒状の外装ケースと、前記外装ケースの開口部を封口する封口体とを備える電解コンデンサであって、前記外装ケースの内側面には、凸周面が形成され、前記封口体は、少なくとも外周端面と前記外装ケースの開口を臨む表面とが弾性部材で覆われた芯材を含み、かつ外周部に凹周面が形成され、前記凸周面と前記凹周面との嵌合によって前記封口体が前記外装ケースに保持されている。
ここで、上記電解コンデンサにおいて、前記凸周面および前記凹周面は、前記外装ケースの内側面と前記封口体の外側面とを密着させた状態で前記外装ケースの外側面を前記封口体に向けて押し込むことによって形成される。
なお、上記電解コンデンサにおいて、前記外装ケースの外側面の前記封口体に対する押し込み長さ(以下、単に「押し込み長さ」という)は、前記外装ケースの開口部の内径の2〜6%に設定され、前記外装ケースの外側面を前記封口体に向けて凸状に押し込むことによって形成された窪み部の高さ方向(コンデンサの立設方向)における幅(以下、単に「凹幅」という)は、前記芯材の前記高さ方向における厚さの30〜70%に設定されていることが好ましい。これは、押し込み長さが外装ケースの開口部の内径の2%よりも小さく、かつ凹幅が芯材の厚さの30%よりも小さい場合には、封口体の凹周面への押し込み力が弱いため、外装ケース側の凸周面と封口体側の凹周面との嵌合が弱く、コンデンサ内部の圧力上昇に耐えられなくなり、封口体が外装ケースと接している部分を押し上げて開口してしまうからである。逆に押し込み長さが外装ケースの開口部の内径の6%よりも大きく、かつ凹幅が芯材の前記高さ方向における厚さの70%より大きい場合には、封口体の凹周面への押し込み力が強いため、芯材が凹周面への押し込み力に耐えられず、芯材が割れてしまい、封口体として機能しなくなるからである。
高温雰囲気(例えば、150℃雰囲気)中にて、電解コンデンサを使用した場合、電解液の蒸散でコンデンサ内部の圧力が上昇する。このとき、外装ケース側の凸周面と封口体側の凹周面との嵌合によって封口体が外装ケースに保持されているので、封口体が外装ケースと接している部分を押し上げて開口するようなことはなく、十分な気密性がとれるようになる。このように、気密性を確保できることによって、電解液が外装ケースの開口部から蒸散していくドライアップが進行することはない。その結果、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良を生じることはない。
発明を実施するための最良形態
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係る電解コンデンサ100は、基板に対して自立可能な基板自立形アルミニウム電解コンデンサであって、主として、コンデンサ素子200、外装ケース300および封口体400を備えている。
コンデンサ素子200は、図4に示す例と同様に、セパレータを介してアルミニウムの陽極箔と陰極箔を重ね合わせ円筒形に巻回してなる。セパレータからは、陽極タブ端子201および陰極タブ端子202が突出している。このコンデンサ素子200に駆動用電解液が含浸される。
外装ケース300は、アルミニウム等の軽金属を素材として作製されており、その内部に、上記のコンデンサ素子200を収納できるように有底円筒形状に形成されている。この外装ケース300の内側面には、凸周面301が形成される。この凸周面301は、封口体400を外装ケース300の開口部に装着して固定する際の絞り加工時に、外装ケース300の内部に向かって凸状に折れ曲がることによって生じる。
封口体400は、外装ケース300の開口部を封口するための部材であって、芯材としてのベークライト(以下において、「芯材」と称することもある)401と、その全面を覆う弾性部材402とからなる。すなわち、封口体400に含まれるベークライト401は、少なくとも外周端面と外装ケース300の開口を臨む表面(上面)とが弾性部材で覆われている。この封口体400には、一対のリベット403,404が挿通されている。これら一対のリベット403,404は、ワッシャ501,502を介して、コンデンサ素子200の陽極タブ端子201および陰極タブ端子202にそれぞれ接続される。各リベット403,404の頭部の各々には、陽極端子901および陰極端子902が電気的に導通するように嵌め込まれる。
ベークライト401は、厚肉の円形形状をなしている。弾性部材402は、例えば、スチレンブタジエンゴムやブチルゴムやエチレンプロピレンゴム等を素材として作製されている。この弾性部材402で覆われた封口体400の外側面(外周部)には、図2によく示されているように、凹周面405が形成される。この凹周面405は、封口体400を外装ケース300の開口部に装着して固定する際に、外装ケース300の内側面と封口体400の外側面とを密着させた状態で外装ケース300の外側面を封口体400に向けて押し込むことによって生じる。封口体400は、このような封口体400の凹周面405と外装ケース300の凸周面301との嵌合と、外装ケース300の開口端部の巻き締め302と、横締め部303による固定により、外装ケース300に保持される。
なお、図1において、600は素子止めテープ、700は素子固定部材、800は外装スリーブである。素子固定部材700は、例えば、ゴム等を素材として作製された環状部材である。外装スリーブ800は、熱収縮性を有する材料を素材して作製されている。
ここで、本アルミニウム電解コンデンサ100の製造方法について説明する。
(エッチング工程)
エッチング液(塩酸等の強酸性の水溶液)中で、直流電圧や交流電圧により電気化学的にアルミニウム箔の表面を凹凸にして、表面積を大きくする。
(化成工程)
化成液(硼酸アンモニウム等の弱酸性の水溶液)中で直流電圧を印加し、エッチング箔表面に誘電体となるアルミニウム酸化皮膜を形成する。
(加締・巻取工程)
両電極箔間にセパレータを挿入して円筒形のコンデンサ素子200に巻取りながら、電極引出リード材を陽極箔および陰極箔各々に接続する。最後に、巻き終わりを素子止めテープ600で止めると共に、コンデンサ素子200の下端部外周面に素子固定部材700を嵌め込む。電極引出リード材と電極箔との接続方法としては、針穴加締方法やコールド加締(冷間圧着)等を例示することができる。
(含浸工程)
減圧や加圧等によりコンデンサ素子200に電解液をしみ込ませる。このときの電解液含浸時間はコンデンサ素子200のサイズや電解液の種類によって異なるが、一般的に素子サイズが大きくなるほど含浸時間も長くなる。
(組立工程)
電解液含浸済みのコンデンサ素子200と封口体400とを接合させた後、外装ケース300に入れ、封止して気密を保持する。その後、外装スリーブ800で被覆する。具体的には、コンデンサ素子200の陽極タブ端子201および陰極タブ端子202の各々を封口体400に挿通された一対のリベット403,404にワッシャ501,502を介して接続し、コンデンサ素子200および封口体400の両者を接合する。リベット403,404の頭部には、それぞれ陽極端子901および陰極端子902が嵌め込まれる。そして、外装ケース300の開口部に弾性部材402で覆われた封口体400を装着して外装ケース300の端部において巻き締め(上部カーリング)を行う。また、封口体400に対してコンデンサ素子200側において外装ケース300の横締めを行うとともに、外装ケース300の外側面を封口体400に向けて凸状に押し込むことで、外装ケース300に対して絞り加工を施す。この絞り加工により、カーリング部302と横締め部303とで高さ方向(基板に対するコンデンサ100の立設方向)において封口体400が挟持されながら、外装ケース300側面(凸周面301)から封口体400の外側面に押し込みが入って弾性部材402が凹形に弾性変形するので、封口体400(弾性部材402)の外側面には凹周面405が形成されることになる。この封口体400の凹周面405と外装ケース300の凸周面301との凹凸嵌合によって封口体400が外装ケース300に強固に固定される。つまり、封口体400は、(1)上部カーリング部302と横締め部303とによって外装ケース300の開口部が密閉され、この封口体400の移動が規制された状態で、(2)凸周面301と凹周面405との嵌合によって外装ケース300に確実に固定される。その結果として、外装ケース300の開口部が強固に密閉される。次に、スリーブ800の被覆を行なう。最後に、スリーブ800を熱収縮させる。
(エージング工程)
高温下で本アルミニウム電解コンデンサ100(製品)に直流電圧を印加し、箔の切断や巻取りによって損傷した酸化皮膜の修復を行う。
上記構成において、一般に、150℃雰囲気中にて、アルミニウム電解コンデンサを使用した場合、電解液の蒸散でコンデンサ内部の圧力が上昇する。このとき、本アルミニウム電解コンデンサ100では、カーリング部302および横締め部303によって封口体400が外装ケース300に保持されるだけでなく、外装ケース300側面から封口体400の外側面に押し込みを入れて封口体400が外装ケース300に保持される。すなわち、外装ケース300側の凸周面301と封口体400側の凹周面405との嵌合によって封口体400が外装ケース300に保持される。それゆえ、封口体400が外装ケース300と接している部分を押し上げて開口するようなことはなく、高温環境下においても十分な気密性がとれる。このように、気密性を確保できることによって、電解液が外装ケース300の開口部から蒸散していくドライアップが進行することはない。その結果、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良は生じない。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
上述したように、セパレータを介して陽極箔と陰極箔を重ね合わせ、巻回した基板自立形アルミニウム電解コンデンサ素子200に駆動用電解液を含浸した後、このコンデンサ素子200を外装ケース300内に封口体400と共に挿入し、直径35.0mm(内径34.0mm)、長さ50.0mm、定格電圧400V、静電容量150μFの電解コンデンサ100を作製し、エージング処理を行った。なお、封口体400は、直径29.5mm、厚さ2.5mmのベークライト板の上下面(外装ケース300の開口を臨む表面およびコンデンサ素子200を臨む表面)および外周端面を弾性部材で覆ったものを使用した。弾性部材の厚みは、ベークライト板の上下面が各々0.25mm、外周端面が2mmである。
下記に示す実施例1〜9に係るアルミニウム電解コンデンサ100は、上述したように、外装ケース300側の凸周面(絞り部)301と封口体400側の凹周面405との押し込み嵌合によって封口体400を外装ケース300に保持した(換言すると、封口体400を外装ケース300側面より凹形に押し込んだ形状にした)ものである。
Figure 2009111240
(実施例1)
本実施例1では、図2に示す外装ケース300の外側面の封口体400に対する押し込み長さLおよび外装ケース300の外側面を封口体400に向けて凸状に押し込むことによって形成された窪み部304の高さ方向における幅(凹幅)Wを共に0.5mmに設定した。
(実施例2)
本実施例2では、上記押し込み長さLを0.5mmに設定すると共に上記凹幅Wを1.0mmに設定した。
(実施例3)
本実施例3では、上記押し込み長さLを0.5mmに設定すると共に上記凹幅Wを1.5mmに設定した。
(実施例4)
本実施例4では、上記押し込み長さLを1.0mmに設定すると共に上記凹幅Wを0.5mmに設定した。
(実施例5)
本実施例5では、上記押し込み長さLおよび上記凹幅Wを共に1.0mmに設定した。
(実施例6)
本実施例6では、上記押し込み長さLを1.0mmに設定すると共に上記凹幅Wを1.5mmに設定した。
(実施例7)
本実施例7では、上記押し込み長さLを1.5mmに設定すると共に上記凹幅Wを0.5mmに設定した。
(実施例8)
本実施例8では、上記押し込み長さLを1.5mmに設定すると共に上記凹幅Wを1.0mmに設定した。
(実施例9)
本実施例9では、上記押し込み長さLおよび上記凹幅Wを共に1.5mmに設定した。
(従来例)
従来例では、実施例1〜9のように、封口体400を外装ケース300側面より凹形に押し込まない形状とている。
上記の実施例1〜9および従来例も試料数は各条件で10個とした。これらの試料コンデンサに、150℃の恒温槽中で定格電圧(400VDC)を4000時間印加した後、静電容量、tanδおよび漏れ電流を測定し、その結果を表2に示す。
Figure 2009111240
表2より明らかなように、従来例は、1000時間以内で封口部が開放してしまい、電解液のドライアップで電気特性の測定が不能となった。一方、実施例1〜9では、封口体が開放することなく、静電容量、tanδおよび漏れ電流に関しては、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良は生じなかった。また、実施例1〜4および実施例7は、上記の凹形の押し込みが封口体400を押し上げる力よりも弱かったため、2000時間で封口部が開放してしまい、電解液のドライアップで電気特性の測定が不能となった。これに対して、実施例5および6ならびに実施例8および9は、上記の凹形の押し込みが封口体400を押し上げる力よりも強かったため、封口部が開放することはなく、4000時間後であっても電解液のドライアップが防止され、電気特性の測定が可能となった。その結果、静電容量、tanδおよび漏れ電流に関しては、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良は生じなかった。
このように、上記の封口体400(弾性部材402)の凹周面405への押し込み長さLおよび封口体400の凹周面405の幅(凹幅)Wが共に1mm以上あれば、150℃雰囲気中でも、長寿命特性を満足することができることが明らかになった。但し、上記の測定条件以下の温度であれば、何れの実施例であっても本発明の目的を実現することは可能である。
また、上記した実施例に示すコンデンサ形状に限定されず、他の形状においても以下に示すように押し込み長さLおよび凹幅Wを設定することで、高温雰囲気中における封口部の開放を防止することができる。すなわち、押し込み長さLを外装ケース300の開口部の内径の2〜6%に設定すると共に、凹幅Wを芯材401の高さ方向における厚さの30〜70%に設定することにより、高温雰囲気中における封口部の開放を防止することができる。
このように押し込み長さLおよび凹幅Wを設定するのは、次のような理由による。押し込み長さLが外装ケース300の開口部の内径の2%よりも小さく、かつ凹幅が芯材401の厚さの30%よりも小さい場合には、凹周面405への押し込み力が弱いため、凸周面301と凹周面405との嵌合が弱く、コンデンサ内部の圧力上昇に耐えられなくなり、封口体400が外装ケース300と接している部分を押し上げて開口してしまうからである。逆に、押し込み長さLが外装ケース300の開口部の内径の6%よりも大きく、かつ凹幅が芯材401の高さ方向における厚さの70%より大きい場合には、凹周面405への押し込み力が強いため、芯材401が凹周面405への押し込み力に耐えらず、芯材401が割れしまい、封口体として機能しなくなるからである。
また、上記実施の形態では、アルミニウムを弁金属としているが、弁金属はこれに限定されず、タンタルおよびニオブ等の金属であってもよい。
また、上記実施の形態では、芯材401の表面の全面(上下面および外周端面)が弾性部材402で覆われた封口体400を用いているが、封口体の構成はこれに限定されない。例えば、図3に示す封口体400Aを用いてもよい。
図3は本発明に係るアルミニウム電解コンデンサの変形例を示す図である。図3を参照して、封口体400Aは、外周端面と外装ケース300の開口を臨む表面(上面)とが弾性部材412で覆われた芯材411を有し、芯材411の外周部に凹周面415が形成されている。つまり、芯材411がコンデンサ素子を臨む表面(下面)は弾性部材で覆われていない。
このように構成した場合でも、封口体400Aの凹周面415と外装ケース300の凸周面301との嵌合と、外装ケース300の開口端部の巻き締め(上部カーリング)302と、横締め部303による固定により、高温環境下でも十分な気密性を確保することができる。しかも、芯材411の下面に対する弾性部材による被覆を不要とすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態(実施例)に限定されるものではなく、本明細書に添付の特許請求の範囲内での種々の設計変更および修正を加え得ることは勿論である。
本発明では、ドライアップ進行に伴う機能低下や特性不良は生じないゆえ、高温雰囲気中でも高耐電圧特性および長寿命特性を有する広温度範囲で使用可能な基板自立形電解コンデンサとして有用である。
本発明の実施の形態に係るアルミニウム電解コンデンサの構成を示す断面図である。 図1のX部を拡大して示す図である。 本発明に係るアルミニウム電解コンデンサの変形例を示す図である。 電解コンデンサで使用されるコンデンサ素子の分解斜視図である。 一般的な電解コンデンサの構成を示す図である。
符号の説明
100 アルミニウム電解コンデンサ
200 コンデンサ素子
300 外装ケース
301 凹周面
304 窪み部
400,400A 封口体
401,411 ベークライト(芯材)
402,412 弾性部材
405,415 凹周面

Claims (3)

  1. セパレータを介して弁金属の陽極箔と陰極箔を重ね合わせ巻回してなるコンデンサ素子と、
    前記コンデンサ素子を収納する有底円筒状の外装ケースと、
    前記外装ケースの開口部を封口する封口体と、を備える電解コンデンサであって、
    前記外装ケースの内側面には、凸周面が形成され、
    前記封口体は、少なくとも外周端面と前記外装ケースの開口を臨む表面とが弾性部材で覆われた芯材を含み、かつ外周部に凹周面が形成され、
    前記凸周面と前記凹周面との嵌合によって前記封口体が前記外装ケースに保持されていることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 前記凸周面および前記凹周面は、
    前記外装ケースの内側面と前記封口体の外側面とを密着させた状態で前記外装ケースの外側面を前記封口体に向けて押し込むことによって形成されることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記外装ケースの外側面の前記封口体に対する押し込み長さは、
    前記外装ケースの開口部の内径の2〜6%に設定され、
    前記外装ケースの外側面を前記封口体に向けて凸状に押し込むことによって形成された窪み部の高さ方向における幅は、
    前記芯材の前記高さ方向における厚さの30〜70%に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電解コンデンサ。
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