JP2009110766A - 点灯装置及びこの点灯装置を備える照明器具 - Google Patents

点灯装置及びこの点灯装置を備える照明器具 Download PDF

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Abstract

【課題】壁スイッチのOFF期間を検出する上で、壁スイッチのOFF時にもマイコンIC3が動作することができる電源方式を提供する。
【解決手段】商用電源ACを整流する整流回路12と、コンデンサC1を有し、前記整流回路12から得られる脈流電圧を平滑する直流電源を生成する直流電源回路11と、前記直流電源回路11から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路14と、前記インバータ回路14の発振状態を制御する制御部IC2と、前記制御部IC2に電力を供給する第1の電源部P100と、前記インバータ回路14が発振するときに電力を得て、前記第1の電源部P100よりも大きい容量の電力量を生成して前記第1の電源部P100に電力を供給する第2の電源部P200と、を備えているので、商用電源ACを遮断時に一定時間前記第2の電源部P200から前記第1の電源部P100に電力を供給することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、商用電源をONにするときの制御電源の立ち上げ、またはOFFにしたときの制御電源の立下りに関するものである。
昨今の省エネと多機能化の需要から連続調光機能を備えた放電灯点灯装置が増加傾向にある。しかしながら、調光システムと一体で使用しなければならなく、コストおよび設置工事で通常器具に比べ大幅にコストアップおよび工数アップを余儀なくされている。一方で、連続調光機能に対して、瞬時停電が起こりにくい住宅用の放電灯点灯装置では、壁スイッチによる調光制御が行われている。(例えば、特許文献1参照)
この壁スイッチ調光制御は、操作性と設計の自由度が高いマイクロコンピュータを用いたものが多い。マイクロコンピュータによる制御は、多機能化及び回路簡略化面において、有利であることもすでに一般的である(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平3−269996号公報 特開平4−269500号公報 特開平7−57887号公報
しかしながら、従来の壁スイッチの操作による調光制御方式では、商用電源がOFFの状態からONの状態になるまでの所定時間をモニタする必要があるため、商用電源から供給されなくなっている一定時間(電源OFFの状態から電源ONの状態となる規定の期間)、マイコンを動作させる制御回路用の電源回路の電源容量が必要となる課題があった。
また、商用電源から供給されなくなっている一定期間マイコンを動作させるように制御回路用の電源回路の電源容量を大きくすると、制御回路用の電源回路に充電されていない状態から商用電源が投入されると、制御回路用の電源回路を動作させるのに時間がかかるという課題があった。
本発明は、例えば、壁スイッチの操作による調光制御機能を用いるときに有利な電源方式を提供することを目的とする。本発明は、特に、壁スイッチのOFF期間を検出する上で、壁スイッチのOFF時にもマイコンが動作することができる電源方式を提供することを目的とする。
本発明に係る点灯装置は、商用電源を整流する整流回路と、コンデンサを有し、前記整流回路から得られる脈流電圧を平滑する直流電源を生成する直流電源回路と、前記直流電源から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の発振状態を制御する制御部と、前記制御部に電力を供給する第1の電源部と、前記インバータ回路が発振するときに電力を得て、前記第1の電源部よりも大きい容量の電力量を生成して前記第1の電源部に電力を供給する第2の電源部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、商用電源を整流する整流回路と、コンデンサを有し、前記整流回路から得られる脈流電圧を平滑する直流電源を生成する直流電源回路と、前記直流電源から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の発振状態を制御する制御部と、前記制御部に電力を供給する第1の電源部と、前記インバータ回路が発振するときに電力を得て、前記第1の電源部よりも大きい容量の電力量を生成して前記第1の電源部に電力を供給する第2の電源部と、を備えているので、商用電源を遮断時に一定時間前記第2の電源部から前記第1の電源部に電力を供給することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
商用電源のON/OFF操作によって点灯状態を切り替える点灯装置に関するものである。
図1は、本実施の形態における照明器具の全体を示す斜視図である。
照明器具1は、反射板2と、光源である放電灯3を装着するランプソケット4とを備えている。反射板2の内側には点灯装置5(図示しない)を備えており、商用電源ACが供給されているとき、ランプソケット4に装着される放電灯3に電力を供給し、放電灯3を点灯する。
照明器具1は、居室の天井面6などに設置されるとともに、居室の壁面7などに設置される壁スイッチ8を介して商用電源ACが供給されている。
なお、この壁スイッチ8がONのとき照明器具1の点灯装置5に電力が供給され、壁スイッチ8がOFFのとき照明器具1の点灯装置5への電力供給が遮断される。
点灯装置5の回路構成について説明する。
図2は、図1における照明器具に内蔵されている点灯装置の構成を示す回路ブロック図である。
直流電源回路11は、商用電源ACが供給されるとダイオードブリッジDBにより脈流電圧に変換する整流回路12と、インダクタL1、ダイオードD1、スイッチ素子であるMOS−FET Q1及び昇圧チョッパ制御回路IC1からなり、ダイオードブリッジDBにより変換された脈流電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路13と、昇圧チョッパ回路13により昇圧された電圧が充電されるコンデンサC1からなる。
コンデンサC1により充電された電圧は、ほぼ一定の直流電圧(平滑電圧)となり、この直流電圧をインバータ回路14のスイッチング素子であるMOS−FET Q2、Q3をスイッチングさせることにより高周波電力に変換する。
変換された高周波電力は、バラストチョークL2及びカップリングコンデンサC2を介して放電灯3に電力を供給する。
放電灯3に並列となるように始動用コンデンサC3が接続され、上記バラストチョークL2と始動用コンデンサC3の共振により高い電圧を放電灯3に印加して点灯を開始する。
インバータ回路14の発振はドライブ回路IC2により制御されている。ドライブ回路IC2は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)IC3からの制御信号S1を入力し、この制御信号S1に基づいてインバータ回路14の発振周波数、発振の開始/停止の状態を制御する。
起動電源回路15は、ダイオードD2、抵抗R1、コンデンサC4を直列接続して構成しており、整流回路12のダイオードブリッジDBにより整流電圧に変換された電圧を入力して、直流の低電圧(例えばDC15V)に変換してドライブ回路IC2を起動する。
インバータ回路14の出力側には、コンデンサC5にダイオードD3のカソード側が接続されるスナバ回路16が接続されている。
このスナバ回路16により、MOS−FET Q2及びQ3のスイッチング時に発生するスイッチングノイズを吸収するとともに、ダイオードD3のカソード側から制御電源用の電力を得ている。
このスナバ回路16のダイオードD3のカソード側に発生する電圧Voは、ダイオードD4〜D6により分岐され、ドライブ回路IC2に電力を供給するとともに、第1の電源部P100及び第2の電源部P200に電力を供給する。
ここで、スナバ回路16からドライブ回路IC2に電力供給しているが、ドライブ回路IC2が起動するまでは起動電源回路15からの電力により動作してインバータ回路14の発振を開始させ、ドライブ回路IC2が起動した後、スナバ回路16から電力を受けてインバータ回路14の発振を継続する。
なお、起動電源回路15が供給できる電力の容量が大きい場合など、スナバ回路16から電力供給を受けることなく起動電源回路15からの電力でドライバ回路IC2の動作を継続してもよく、また、別の電源回路から電力供給を受けて動作してもよい。
第1の電源部P100は、ダイオードD5を介して供給される電流をコンデンサC11に充電し、コンデンサC11に並列接続されるツェナーダイオードZD11によって定電圧(例えばDC9V)となるようにクリップして、第1の電源電圧V1を生成する。
この第1の電源電圧V1を上記マイコンIC3の駆動用電源としてマイコンIC3に供給している。
第2の電源部P200は、スナバ回路16にダイオードD6を介して接続されるスイッチSW1と、スイッチSW1に接続されるコンデンサC21、抵抗R21と、抵抗R21と第1の電源部P100との間に接続されるダイオードD22から構成される。
スイッチSW1は、マイコンIC3のON/OFF信号S2によりON/OFF制御されており、マイコンIC3がインバータ回路14を発振させて放電灯3を点灯しているとき、スイッチSW1はONの状態になる。
スイッチSW1がONのとき、コンデンサC21が充電され、このコンデンサC21に充電された電力は抵抗R21、ダイオードD22を介して第1の電源部P100に供給される。
次に点灯装置5の回路の動作について説明する。
図3は、図2の回路ブロックにおける第1及び第2の電源部P100、P200に入力される電圧及び、第1及び第2の電源部P100、P200のコンデンサC11、C21に充電されるときの電圧を示すタイミングチャートである。図3(a)は商用電源ACの有無、(b)はインバータ回路14の発振の有無をそれぞれ示している。図3(c)は第1の電源部P100の出力電圧V1を示している。図3(d)は第2の電源部P200のスイッチSWの状態を示している。図3(e)は第2の電源部P200の出力電圧V2、図3(f)はマイコンIC3に入力される電源電圧Vddを示している。
まず、商用電源ACが供給されたときの動作を説明する。
商用電源ACが投入され、インバータ回路14を発振開始させるための制御電源がドライブ回路IC2に供給される。
次に、インバータ回路14が発振を開始され、スナバ回路16により電力を生成するとともに、放電灯3を点灯させる。
スナバ回路16により生成された電力は、第1の電源部P100のコンデンサC11に充電される。
第1の電源部P100のコンデンサC11が所定電圧以上に充電されると、マイコンIC3が動作を開始する。この実施の形態では、図3(f)に示す点Aが、マイコンIC3が起動する起動開始電圧であり、以後マイコンIC3の電圧が動作可能な電圧以上を保っているとき、マイコンIC3は動作し続ける。
マイコンIC3が動作開始後、第2の電源部P200のスイッチSWをONにして、第2の電源部P200のコンデンサC21が充電され始める。
マイコンIC3が動作してから所定時間後に第2の電源部P200にあるスイッチSW1を動作させて、コンデンサC21に電荷を充電する。
このとき、コンデンサC11とコンデンサC21の容量をコンデンサC21が大きくなるようにしておき、マイコンIC3の起動はコンデンサC11により行う。
ここで、第1及び第2の電源部P100、P200の電源容量W1、W2は、入力電圧をそれぞれVin1、Vin2、コンデンサ容量をそれぞれCq1、Cq2とするとき、次のようになる。
Figure 2009110766
Figure 2009110766
したがって、コンデンサ容量がC1q<C2q、入力電圧Vin1=Vin2とするとき、上式(1)と上式(2)の関係はW1<W2となり、第1の電源部P100の電源容量W1よりも第2の電源部P200の電源容量W2の方が大きくなる。
さらに、入力電圧Vin1、Vin2の関係をVin1<Vin2にすると、上式(1)と上式(2)の関係はW1≪W2となり、第1の電源部P100の電源容量W1と比較して第2の電源部P200の電源容量W2をより大きくすることができる。
第1の電源部P100のコンデンサC11の容量が第2の電源部P200のコンデンサC21の容量と同じであった場合の第1の電源部P100の出力電圧を示したものが図3(c)の破線イである。このように、破線イで示す波形がマイコンIC3の起動開始電圧まで達する時間と比較すると、時間Cの分だけ早くマイコンIC3を起動できることが分かる。
次に商用電源ACが遮断されたときの動作を説明する。
商用電源ACが遮断されると、インバータ回路14の発振が停止して、スナバ回路16から供給される電力が途絶えるので、スナバ回路16から第1及び第2の電源部P100、P200への電力供給が途絶える。
第2の電源部P200のコンデンサC21に充電された電荷は徐々に放電されていくが、第1の電源部P100にも電力が供給され、マイコンIC3が動作可能な電圧に降下するまでマイコンIC3は動作し続けることができる。この実施の形態では、図3(f)に示す点Bが、マイコンIC3の動作が停止する停止電圧であり、この電圧以下に低下するとマイコンIC3の動作が停止する。
このように第2の電源部P200のコンデンサC21に充電されている残留電荷が抵抗R21、ダイオードD22を介して第1の電源部P100に供給され、マイコンIC3を一定時間動作させることができる。
ここで、商用電源ACが遮断されたとき、第2の電源部P200からの電力供給がなく第1の電源部P100の電力のみでマイコンIC3を動作させるときの波形を示したものが、破線ロである。このように、第1の電源部P100のみでマイコンIC3を動作させたときと比較すると、時間Dの分だけ長くマイコンIC3を動作させることができることが明らかである。
したがって、コンデンサC11の容量を小さなものが選択しても、商用電源ACが遮断されたとき第2の電源部P200のコンデンサC21の容量により、第1の電源部P100が充電されるので、マイコンIC3の動作を所定時間継続することができる。
このように、壁スイッチ8をOFFすることにより、商用電源ACが遮断され、インバータ回路14が停止した場合でも、コンデンサC21の容量を大きくしておくことで、短時間であればマイコンIC3を動作させることができ、短時間の壁スイッチ8のOFF→ON操作をモニタすることができる。
また、コンデンサC11の容量を小さなものが選択できるので、コンデンサC11の外形寸法が小さくなり、点灯装置を小型化することができる。
また、商用電源ACが遮断されたときに一定の期間マイコンIC3を動作させることができるので、商用電源ACが瞬時停電などを起こしたときに、マイコンIC3を停止させることなく復電後もマイコンIC3を動作させ続けることができる。
このように、本実施の形態によると、第1の電源部P100からの電力供給により、商用電源ACを投入したときのマイコンIC3のスタートアップ時間を短縮するとともに、第2の電源部P200からの電力供給により、商用電源ACが遮断されたとき、マイコンIC3の動作が停止するまでの時間を延ばすことができる。
また、商用電源ACが遮断されたときに一定の期間マイコンIC3を動作させることができるので、商用電源ACを短時間ON/OFFする操作を行い、このON/OFFする操作のパターンをマイコンIC3に識別させて、マイコンIC3の持っている複数の機能、例えば、放電灯3を点灯するときの明るさを切り替える信号とすることができる。
また、インバータ回路14の出力によりマイコンIC3などの制御回路の電源を生成している場合に、放電灯3などが異常(例えば、点灯中にランプが外されたとき)であることを検出してインバータ回路14の動作を停止したときも、第2の電源部P200により制御回路を一定期間動作させることができるので、どのような異常が発生したかなどを不揮発性メモリなどに記憶させることができる。
なお、この実施の形態では、整流回路12により整流した脈流電圧を昇圧チョッパ回路13によって昇圧してコンデンサC1に充電する場合について説明したが、脈流電圧を降圧チョッパ回路によって降圧してコンデンサC1に充電してもよいし、脈流電圧を直接コンデンサC1に充電してもよい。
実施の形態2.
図4は、本実施の形態における照明器具に内蔵されている点灯装置の構成を示す回路ブロック図である。
本実施の形態は、実施の形態1の回路ブロック図の第1の電源部及び第2の電源部の他の構成としたものである。
本実施の形態は、実施の形態1における第1の電源部P100と第2の電源部P200をレギュレータ構成にした回路である。
本実施の形態において、実施の形態1と同様な部分については同符号を付し、説明を省略する。
第1の電源部P100の回路構成について説明する。第1の電源部P100は、トランジスタQ11、抵抗R11、ツェナーダイオードZD11、コンデンサC12からなるレギュレータ回路からなっている。
スナバ回路16からダイオードD5を介して第1の電源部P100のコンデンサC12、抵抗R11、トランジスタQ11のコレクタに接続されている。抵抗R11の他端は、トランジスタQ11のベース及びツェナーダイオードZD11のカソードに接続されている。さらに、トランジスタQ11のエミッタにコンデンサC11が接続されている。コンデンサC12の他端、ツェナーダイオードZD11のアノード及びコンデンサC11の他端は回路のグランドラインに接続されている。
次に、第2の電源部P200の回路構成について説明する。第2の電源部P200は、スナバ回路16の出力にツェナーダイオードZD21のカソード、コンデンサC22、ダイオードD6のアノードが接続されている。ダイオードD6のカソードは、抵抗R22、トランジスタQ21のコレクタに接続され、抵抗R22の他端はトランジスタQ21のベースに接続されている。トランジスタQ21のエミッタにはコンデンサC21、ダイオードD22のアノードが接続されている。ツェナーダイオードZD21のアノード、コンデンサC22の他端及びコンデンサC21の他端は回路のグランドラインに接続されている。
また、抵抗R22とトランジスタQ21のベースが接続されている部分には、MOS−FET Q4のドレインが接続されており、MOS−FET Q4のソースはグランドラインに接続され、MOS−FET Q4のゲートはマイコンIC3に接続されている。
次に、第1の電源部P100の回路動作について説明する。
インバータ回路14の発振が開始されると、スナバ回路16が出力する電流がダイオードD5を介して入力され、コンデンサC12により入力される電流の高周波成分のノイズを除去する。
高周波成分のノイズを除去された電流は、抵抗R11を介してトランジスタQ11のベースに電流が流れ、トランジスタQ11をONにする。
トランジスタQ11がONになるとコレクタ−エミッタ間に電流が流れ、コンデンサC11を充電する。
コンデンサC11が充電され、ツェナーダイオードZD11のツェナー電圧(正確にはツェナー電圧+トランジスタQ11のVBE)まで充電されると、トランジスタQ11のベースの電圧はツェナーダイオードZD11によりツェナー電圧でクリップされるので、トランジスタQ11のベース−エミッタ間に電流が流れなくなる。
コンデンサC11に充電された電荷(電力)はマイコンIC3により電力が消費されるので、コンデンサC11に充電された電位が下がる。
コンデンサC11に充電された電位が下がると、トランジスタQ11のベース−エミッタ間に電流が流れ、再びトランジスタQ11のコレクタ−エミッタ間に電流が流れ、コンデンサC11を充電する。
このように、第1の電源部P100に電力が入力されている期間、コンデンサC11の電位を一定となるようにトランジスタQ11がON−OFF動作を繰り返し行い、マイコンIC3に電力を供給する。
次に、第2の電源部P200の回路動作、商用電源ACの電力供給をONにしたとき、及び商用電源ACの電力供給をOFFにしたときの点灯装置5の回路動作について説明する。
図5は、商用電源ACを入力する前の状態から、商用電源ACが遮断され所定時間経過するまでの第1の電源部P100及び第2の電源部P200に入力される電圧及びコンデンサC11、C22が充電される状態を示すタイミングチャートである。
商用電源ACの供給が開始されインバータ回路14が発振すると、スナバ回路16から出力電圧Voが発生する。このスナバ回路16が出力する出力電圧Voは、ツェナーダイオードZD21のツェナー電圧によりクリップされるとともに、コンデンサC22により高周波成分のノイズが除去され、ダイオードD6、抵抗R22を介してコンデンサC23を充電する。
このとき、トランジスタQ21のベースに接続されているMOS−FET Q4はOFFとなっているが、抵抗R22とコンデンサC23の時定数によりコンデンサC23を充電しており、コンデンサC23が充電されるまでの間、トランジスタQ21のベースに供給される電流がコンデンサC23によってバイパスされ、トランジスタQ21はOFF状態となる。
第1の電源部P100から電源が供給され、マイコンIC3が動作開始すると、MOS−FET Q4をONにする信号(S2)をマイコンが出力する。MOS−FET Q4がONになり、コンデンサC23に充電された電荷を放電するとともに、トランジスタQ21のベースに電流が流れるのを防止している。
第1の電源部P100のコンデンサC11が所定電圧以上に充電されると、マイコンIC3が動作を開始し、MOS−FET Q4をONにする。この実施の形態では、図5(f)に示す点Aが、マイコンIC3が起動する起動開始電圧であり、以後マイコンIC3の電圧が動作可能な電圧以上を保っているとき、マイコンIC3は動作し続ける。
マイコンIC3が動作開始後、昇圧チョッパ回路13、インバータ回路14が起動直後のとき、スナバ回路16による電源電圧が不安定な状態となる恐れがあるため、安定状態となるまでの期間MOS−FET Q4をONにし、第2の電源部P200の動作を停止状態に維持する。
昇圧チョッパ回路13、インバータ回路14の動作が安定状態(発振開始してから200ms程度経過後)になったとき、MOS−FET Q4をOFFにして、第2の電源部P200の動作を開始(コンデンサC21の充電を開始)する。
このように、昇圧チョッパ回路13が動作した後は、インバータ回路14に供給される電圧が高くなるため、スナバ回路16から得られる電力量も大きくなる。
マイコンIC3は、昇圧チョッパ回路13、インバータ回路14が安定動作をしたとき、MOS−FET Q4をOFFにして、トランジスタQ21のベースに電流を流してトランジスタQ21をONにし、コレクタ−エミッタ間に電流が流れ始め、コンデンサC21を充電する。
次に、商用電源ACが遮断されると、インバータ回路14の発振が停止して、スナバ回路16から供給される電力が途絶える。
第2の電源部P200のコンデンサC21に充電された電荷は徐々に放電されていくが、第1の電源部P100にも電力が供給され、マイコンIC3が動作可能な電圧に降下するまでマイコンIC3は動作し続けることができる。この実施の形態では、図5(f)に示す点Bが、マイコンIC3の動作が停止する停止電圧であり、この電圧以下に低下するとマイコンIC3の動作が停止する。
第1の電源部P100のみを用い、第1の電源部P100のコンデンサC11の容量が第2の電源部P200のコンデンサC21の容量と同じであった場合の第1の電源部P100の出力電圧を示したものが図5(c)の破線イ’である。このように、破線イ’で示す波形がマイコンIC3の起動開始電圧まで達する時間と比較すると、時間C’の分だけ早くマイコンIC3を起動できることが分かる。
次にインバータ回路14が動作しているときに商用電源ACが遮断されたときの説明をする。
商用電源ACが遮断されると、直流電源回路11では直流電圧が生成できなくなるため、インバータ回路14に放電灯3を点灯させるための電源が供給できなくなり、スナバ回路16で電力を生成することもできなくなる。
したがって、第1の電源部P100及び第2の電源部P200に電力が供給されなくなる。
スナバ回路16からの電力供給が停止してから、コンデンサC11に充電されている電力量によってマイコンIC3を動作させることができるが、コンデンサC11の容量が小さい場合は商用電源ACが遮断されるのとほぼ同じタイミングでマイコンIC3への電力供給ができなくなる。
ここで、コンデンサC21はコンデンサC11よりも大きな容量のコンデンサであるので、コンデンサC21に充電されている電力量がダイオードD22を介して第1の電源部P100に供給され、一定の期間第1の電源部P100によりマイコンIC3などを動作させるための電源を生成することができる。
また、商用電源ACが遮断されたとき、第2の電源部P200からの電力供給がなく第1の電源部P100の電力のみでマイコンIC3を動作させるときの波形を示したものが、破線ロ’である。このように、第1の電源部P100のみでマイコンIC3を動作させたときと比較すると、時間D’の分だけ長くマイコンIC3を動作させることができることが分かる。
したがって、第1の電源部P100からの電力供給により、商用電源ACを投入したときのマイコンIC3のスタートアップ時間を短縮するとともに、第2の電源部P200からの電力供給により、商用電源ACが遮断されたとき、マイコンIC3の動作が停止するまでの時間を延ばすことができる。
このように、昇圧チョッパ回路13が動作する前はスナバ回路16から第1の電源部P100のみに電力を供給するので、第1の電源部P100の電力が安定するとともに、第1の電源部P100で動作するマイコンIC3などの制御回路の動作開始を早くすることができる。また、昇圧チョッパ回路13が動作した後は、スナバ回路16が出力する電圧も上がるので、第1の電源部P100及び第2の電源部P200に供給できる電力量も大きくなり、第1の電源部P100及び第2の電源部P200の電力が安定するとともに、スナバ回路16の出力電圧上昇により第2の電源部P200のコンデンサC21を充電する時間が短くなる。
なお、昇圧チョッパ回路13がない場合など、MOS−FET Q4のON/OFFによって、コンデンサC21を充電するタイミングを遅らせる必要がないときは、第1の電源部P100のコンデンサC11とほぼ同時に充電してもよく、この場合MOS−FET Q4に変えてツェナーダイオードを用いてもよく、またコンデンサC23は不要となる。
実施の形態1における照明器具の全体斜視図である。 実施の形態1における照明器具の点灯装置の回路ブロック図である。 実施の形態1における照明器具の点灯装置の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態2における照明器具の点灯装置の回路ブロック図である。 実施の形態2における照明器具の点灯装置の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 照明器具、2 反射板、3 放電灯、4 ランプソケット、5 点灯装置、6 居室の天井面、7 居室の壁面、8 壁スイッチ、11 直流電源回路、12 整流回路、13 昇圧チョッパ回路、14 インバータ回路、15 起動電源回路、16 スナバ回路、DB ダイオードブリッジ、L1、L2 コイル、C1〜C5、C11、C12、C21〜C23 コンデンサ、R1、R11、R21、R22 抵抗、D1〜D5、D21、D22 ダイオード、ZD11、ZD21 ツェナーダイオード、Q1〜Q4 MOS−FET、Q11、Q21 トランジスタ、SW1 スイッチ素子、P100 第1の電源部、P200 第2の電源部、IC1 制御回路、IC2 ドライブ回路、IC3 マイコン。

Claims (7)

  1. 商用電源を整流する整流回路と、
    コンデンサを有し、前記整流回路から得られる脈流電圧を平滑する直流電源を生成する直流電源回路と、
    前記直流電源回路から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の発振状態を制御する制御部と、
    前記制御部に電力を供給する第1の電源部と、
    前記インバータ回路が発振するときに電力を得て、前記第1の電源部よりも大きい容量の電力量を生成して前記第1の電源部に電力を供給する第2の電源部と、
    を備えることを特徴とする点灯装置。
  2. 商用電源を整流する整流回路と、
    コンデンサを有し、前記整流回路から得られる脈流電圧を平滑する直流電源を生成する直流電源回路と、
    前記直流電源回路から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の発振状態を制御するアクティブ状態と前記インバータ回路の発振を停止させているときは待機状態となる制御部と、
    前記制御部に常に電力を供給する第1の電源部と、
    前記第1の電源部の電力容量より電力容量の大きく、前記制御部からの信号を受けて動作が開始され、前記インバータ回路が発振動作をしている期間、及び、前記インバータ回路の発振動作が停止して前記制御部がアクティブ状態から待機状態になるまでの期間、第1の電源部よりも高い電圧を出力して前記制御部に電力を供給する第2の電源部と、
    を備えることを特徴とする点灯装置。
  3. 前記インバータ回路が動作停止した場合に、前記第2の電源部により生成した電力量に応じる電力を前記第1の電源部に供給して、前記制御部を所定期間動作させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の点灯装置。
  4. 前記第1の電源部から前記第2の電源部に電流が流れないようにするダイオードを備え、
    前記第2の電源部は、第1の電源部よりも高い電圧を出力することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の点灯装置。
  5. 前記第1の電源部または/および前記第2の電源部は、定電圧レギュレータ回路で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の点灯装置。
  6. 前記直流電源回路は、前記整流回路から得られる脈流電圧を昇圧または降圧して直流電源を生成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の点灯装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の点灯装置が収納される器具本体と、
    前記点灯装置に電線を介して接続され、前記点灯装置が出力する電力を前記光源に供給するソケットと、
    を備えることを特徴とする照明器具。
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