図1は、本発明に係る表示装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。表示制御部11は、表示デバイスの一例であるLCD(Liquid Crystal Display)12の表示を制御すると共に、表示デバイスに光を供給する光源の一例であるLED(Light Emitting Diode)バックライト13の発光を制御する。表示制御部11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成される専用回路、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
LCD12は、表示制御部11の制御の基に、画像を表示する。LEDバックライト13は、1または複数のLEDからなり、表示制御部11の制御の基に、発光する。
例えば、LEDバックライト13は、赤い光を放射する1または複数の赤色LED、緑の光を放射する1または複数の緑色LED、および青い光を放射する1または複数の青色LEDからなる。また、例えば、LEDバックライト13は、赤、緑、および青を含む白い光を放射する1または複数の白色LEDで構成するようにしてもよい。
LEDバックライト13から放射された光は、図示せぬ拡散フィルムなどにより均一に拡散されて、LCD12を介して、LCD12を見ている人の眼に入射される。
言い換えれば、LCD12の各画素は、LEDバックライト13から入射された光のうち、所定の強さの(所定の割合の)、所定の波長の光(色の光)を通過させる。LCD12の各画素を通過した、所定の強さの色の光が、LCD12を見ている人の目に入射されるので、LCD12を見ている人は、LCD12に表示された画像を知覚する。
表示制御部11は、垂直同期信号生成部21、波形データ生成部22、コントロールスイッチ23、DAC(Digital to Analog Converter)24、電流制御部25、画像信号生成部26、およびLCD制御部27を含む。
垂直同期信号生成部21は、表示される動画像の各フレームに同期させるための垂直同期信号を生成して、生成した垂直同期信号を波形データ生成部22および画像信号生成部26に供給する。波形データ生成部22は、コントロールスイッチ23から供給された、波形の選択を指示する波形選択信号を基に、垂直同期信号に同期して、LEDバックライト13の輝度を指示する波形データを生成する。例えば、波形データ生成部22は、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に変化させる波形データを生成する。例えば、波形データ生成部22は、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とする波形データを生成する。波形データ生成部22は、生成した波形データをDAC24に供給する。
例えば、波形データ生成部22は、時間の経過に対応する、予め算出された波形データの値を記憶し、フレームの開始時刻からの時間の経過に応じて、予め記憶されている波形データの値を順に出力することにより、波形データを生成する。
また、波形データ生成部22は、時間の経過に対応する、波形データの値を記述する演算式を記憶し、フレームの開始時刻からの時間の経過に応じて、記憶している演算式を基に、波形データの値を算出することにより、波形データを生成するようにしても良い。
コントロールスイッチ23は、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じた波形選択信号を波形データ生成部22に供給する。例えば、コントロールスイッチ23は、ユーザの操作に応じて、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とする波形の選択を指示する波形選択信号を波形データ生成部22に供給するか、またはLEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に変化させる波形の選択を指示する波形選択信号を波形データ生成部22に供給する。
DAC24は、波形データ生成部22から供給された、デジタルデータである波形データをデジタル/アナログ変換する。すなわち、DAC24は、デジタルデータである波形データにデジタル/アナログ変換を適用して、これにより得られた、電圧のアナログ信号である波形信号を電流制御部25に供給する。DAC24から出力される波形信号の電圧値は、DAC24に入力される波形データの値に対応している。
電流制御部25は、DAC24から供給された、電圧のアナログ信号である波形信号を、駆動電流に変換して、変換された駆動電流をLEDバックライト13に供給する。電流制御部25からLEDバックライト13に供給される駆動電流の電流値は、電流制御部25に入力される波形信号の電圧値に対応している。
駆動電流の電流値が増加した場合、LEDバックライト13は、より明るく発光し(輝度が増加し)、駆動電流の電流値が減少した場合、LEDバックライト13は、より暗く発光する(輝度が低下する)。
すなわち、波形データ生成部22から出力される波形データによって、LEDバックライト13の輝度が変化する。例えば、波形データ生成部22が、時間的に一定の値の波形データを出力した場合、LEDバックライト13は、時間的に一定の輝度で発光する。
一方、波形データ生成部22が、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加する波形データを出力した場合、LEDバックライト13は、時間的に連続的に輝度が減少するか、または時間的に連続的に輝度が増加するように発光する。
特に、波形データ生成部22が、垂直同期信号を基に、LCD12において、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加する波形データを出力した場合、LEDバックライト13は、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度が減少するか、または時間的に連続的に輝度が増加するように発光する。
画像信号生成部26は、所定の画像を表示させるための画像信号を生成する。例えば、画像信号生成部26は、いわゆるコンピュータグラフィックスを表示させるための画像信号を生成するコンピュータグラフィックス映像信号生成装置である。
より詳細には、画像信号生成部26は、垂直同期信号生成部21から供給された、表示される動画像の各フレームに同期させるための垂直同期信号に同期して、所定の画像を表示させるための画像信号を生成する。画像信号生成部26は、生成した画像信号をLCD制御部27に供給する。
LCD制御部27は、画像信号生成部26から供給された画像信号に基づき、LCD12に画像を表示させるための表示制御信号を生成して、生成した表示制御信号をLCD12に供給する。これにより、LCD12は、画像信号生成部26により生成された画像信号に対応した画像を表示する。
すなわち、画像信号生成部26が、垂直同期信号生成部21から供給された垂直同期信号に同期して、フレームを単位とした、所定の画像を表示させるための画像信号を生成すると、LCD12は、垂直同期信号に同期した、フレームを単位とした画像を表示する。一方、上述したように、波形データ生成部22が、垂直同期信号を基に、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加する波形データを出力すると、LEDバックライト13は、LCD12に表示されるフレームに同期して、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度が減少するか、または時間的に連続的に輝度が増加するように発光する。
このようにすると、LCD12の各画素が、表示制御信号として供給される1つの画素値に基づいて、1つのフレームが表示される期間において、一定の割合の、一定の色の光を通過させても、LCD12に入射される光そのものが、1つのフレームの期間において、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加するので、LCD12を見ている人の目に入射される光の強さは、1つのフレームの期間において、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加する。
その結果、より少ないフレームレートで、動きのある画像オブジェクトが表示された場合であっても、LCD12を見ている人には、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくくなる。
ドライブ14は、必要に応じて、表示制御部11に接続され、装着された磁気ディスク31、光ディスク32、光磁気ディスク33、または半導体メモリ34に記録されているプログラムまたはデータを読み出して、読み出したプログラムまたはデータを表示制御部11に供給する。表示制御部11は、ドライブ14から供給されたプログラムを実行することができる。
なお、表示制御部11は、図示せぬネットワークを介して、プログラムを取得するようにしてもよい。
次に、図2のフローチャートを参照して、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる場合の、制御プログラムを実行する表示制御部11による輝度制御の処理を説明する。なお、以下のフローチャートを参照して説明する各ステップの処理は、実際には、並列に実行される。
ステップS11において、垂直同期信号生成部21は、表示される動画像の各フレームに同期させるための垂直同期信号を生成する。例えば、ステップS11において、垂直同期信号生成部21は、毎秒24フレーム乃至毎秒500フレームからなる動画像の各フレームに同期させる垂直同期信号を生成する。
ステップS12において、波形データ生成部22は、ユーザの操作に応じたコントロールスイッチ23から供給される波形選択信号を取得することにより、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形の選択の指示を取得する。
ステップS13において、波形データ生成部22は、ステップS12の処理で取得した波形の選択の指示、およびステップS11の処理で生成された垂直同期信号を基に、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形データを生成する。
例えば、波形データ生成部22は、フレーム毎に、1フレームの期間の25%の長さの期間において、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形データを生成する。より具体的には、例えば、毎秒500フレームからなる動画像を表示させる場合、1フレームの期間は2[ms]なので、波形データ生成部22は、フレーム毎に、1フレームの期間の25%の長さである500[μs]において、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形データを生成する。
ステップS14において、DAC24は、波形データをデジタル/アナログ変換することにより、生成された波形データを基に、波形データに応じた波形信号を生成する。すなわち、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形データが生成された場合、ステップS14において、DAC24は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形信号を生成する。
ステップS15において、電流制御部25は、生成された波形信号を基に、駆動電流をLEDバックライト13に供給し、手続きは、ステップS11に戻り、上述した処理を繰り返す。より具体的には、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形信号が生成された場合、ステップS15において、電流制御部25は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に減少させるか、またはLEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に増加させる駆動電流をLEDバックライト13に供給する。
駆動電流の電流値が増加すると、LEDバックライト13の輝度は増加し、駆動電流の電流値が減少すると、LEDバックライト13の輝度は減少する。フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に減少させる場合、電流制御部25は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に電流値が減少する駆動電流をLEDバックライト13に供給する。同様に、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に増加させる場合、電流制御部25は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に電流値が増加する駆動電流をLEDバックライト13に供給する。
すなわち、例えば、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させる波形信号は、電流制御部25に、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に電流値が減少する駆動電流をLEDバックライト13に供給させる。例えば、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を増加させる波形信号は、電流制御部25に、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に電流値が増加する駆動電流をLEDバックライト13に供給させる。
波形データ生成部22は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を増加させる波形信号を生成するための波形データを生成する。
このようにすることで、より少ないフレームレートで、動きのある画像オブジェクトが表示された場合であっても、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像を表示することができるようになる。
なお、輝度を時間的に一定とすることもできる。この場合、波形データ生成部22は、ステップS12において、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とする波形の選択を指示する波形選択信号を取得し、ステップS13において、時間的に輝度を一定とする波形データを生成する。ステップS14において、DAC24は、時間的に輝度を一定とする波形信号を生成するので、ステップS15において、電流制御部25は、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とする駆動電流、すなわち、時間的に電流値が一定の駆動電流をLEDバックライト13に供給する。
例えば、ユーザは、コントロールスイッチ23を操作して、コントロールスイッチ23に、動画像を表示させる場合には、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形の選択の指示する波形選択信号を出力させ、静止画像を表示させる場合には、時間的に輝度を一定する波形の選択を指示する波形選択信号を出力させる。
これにより、動画像を表示する場合には、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像が表示され、静止画像を表示する場合には、ちらつきが知覚されにくい画像が表示される。
図3乃至図5は、動画像が毎秒60フレームからなる場合における、1つのフレームが表示される期間毎に、時間的に連続的に輝度を減少させるか、または時間的に連続的に輝度を増加させる波形信号の例を示す図である。
図3乃至図5において、横方向は、時間を示し、左側から右側に向かって経過する時間が示される。図3乃至図5における、0である時刻は、1つのフレームの開始時刻を示す。
図3乃至図5において、縦方向は、波形信号の電圧値VD[V]を示し、図中の上側がより高い電圧値を示す。
図3は、フレームの開始時刻から、時間的に連続的に輝度を減少させる波形信号の例を示す図である。図3で示される、フレームの開始時刻において、Vst[V]である電圧値の波形信号は、時間の経過に対応して指数関数的に減少し、フレームの開始時刻から1/60秒経過した時点、すなわち、フレームの終了時刻において、ほぼ0[V]となる。
図3で示される波形信号が生成された場合、LEDバックライト13は、フレームの開始時刻において、最も強い光を発光し、LEDバックライト13から放射される光は、時間の経過に対応して指数関数的に減衰する。フレームの終了時刻において、LEDバックライト13は、ほとんど発光しない。
感覚量が刺激の対数に比例する性質は、Fechnerの法則(視覚情報処理ハンドブック、日本視覚学会編、朝倉書店、104頁)として知られている。従って、例えば、時間の経過に対応して指数関数的に減衰するようにLEDバックライト13を発光させるようにした場合、この表示装置を見ている人の明るさを感じる感覚量は、直線的に変化することになると言える。
図4は、フレームの開始時刻から、時間的に連続的に輝度を減少させる波形信号の他の例を示す図である。図4で示される、フレームの開始時刻において、Vst[V]である電圧値の波形信号は、例えば、フレームの開始時刻から1/180秒経過した時刻であるt1まで、一定であり、時刻t1から、時間の経過に対応して指数関数的に減少し、フレームの終了時刻において、ほぼ0[V]となる。時刻t1からフレームの終了時刻までの期間において、図4で示される波形信号は、図3で示される場合に比較して、より急峻に減衰する。
図4で示される波形信号が生成された場合、LEDバックライト13は、フレームの開始時刻から時刻t1までの期間において、一定の最も強い光を発光する。時刻t1以後、LEDバックライト13から放射される光は、時間の経過に対応して指数関数的に減衰する。フレームの終了時刻において、LEDバックライト13は、ほとんど発光しない。
図5は、フレームの開始時刻から、時間的に連続的に輝度を増加させて、その後、時間的に連続的に輝度を減少させる波形信号のさらに他の例を示す図である。図5で示される、フレームの開始時刻において、0[V]である電圧値の波形信号は、例えば、フレームの開始時刻から1/180秒経過した時刻であるt2まで、指数関数的に漸増する。波形信号は、時刻t2において、Vp[V]となる。
図5において、時刻t3は、フレームの開始時刻から1/90秒経過した時刻である。図5で示される、波形信号は、時刻t2から時刻t3まで、一定となる。さらに、波形信号は、時刻t3から、時間の経過に対応して指数関数的に減少し、フレームの終了時刻において、ほぼ0[V]となる。
図5で示される波形信号が生成された場合、LEDバックライト13は、フレームの開始時刻において、ほとんど発光せず、フレームの開始時刻から時刻t2まで、LEDバックライト13から放射される光は、時間の経過に対応して指数関数的に漸増する。LEDバックライト13は、時刻t2から時刻t3までの期間において、一定の最も強い光を発光する。さらに、時刻t3以後、LEDバックライト13から放射される光は、時間の経過に対応して指数関数的に減衰する。フレームの終了時刻において、LEDバックライト13は、ほとんど発光しない。
なお、フレームの終了時刻の近傍において、LEDバックライト13により強い光を発光させるようにしても良いことは当然である。
また、LEDバックライト13の輝度は、時間の経過に対応して指数関数的に減少させるか、または指数関数的に漸増させると説明したが、これに限るものではなく、時間の経過に対応して直線的に減少させるか、または増加させるなど時間的に連続的に増加させるか、または時間的に連続的に減少させるようにすることができる。
次に、より簡単な構成の表示装置について説明する。
図1で示される波形データ生成部22およびDAC24は、より簡単な構成の波形信号生成回路に置き換えることができる。例えば、波形信号生成回路は、微分回路および整流回路から構成することができる。
図6は、図1で示される波形データ生成部22およびDAC24に代わる波形信号生成回路の構成の例を示す図である。
図6で示される波形信号生成回路における、コンデンサ51および抵抗52は、いわゆる微分回路を形成する。波形信号生成回路には、垂直同期信号に同期して、反転する入力信号Vi(t)が入力される。
コンデンサ51の一端は、入力信号Vi(t)が印可される入力端子に接続され、コンデンサ51の他の一端は、抵抗52の一端に接続される。抵抗52の他の一端は、接地される。抵抗52の両端の電圧が、微分回路の出力信号Vo(t)として、波形信号生成回路の次段の整流回路に供給される。
図7は、入力信号Vi(t)の例を示す図である。例えば、入力信号Vi(t)の値は、1つのフレームの期間において、0[V]となり、次のフレームの期間において、5[V]となり、さらに次のフレームの期間において、0[V]となるように、フレームが変わると、0[V]から5[V]に、または5[V]から0[V]に変化する。
例えば、垂直同期信号を図示せぬTフリップフロップに入力することにより、入力信号Vi(t)を生成することができる。
例えば、図7で示される入力信号Vi(t)が波形信号生成回路に入力される。
波形信号生成回路に入力された入力信号Vi(t)は、コンデンサ51および抵抗52からなる微分回路により微分され、微分回路は、出力信号Vo(t)を波形信号生成回路の次段の整流回路に供給する。
図8は、出力信号Vo(t)の例を示す図である。例えば、出力信号Vo(t)の値は、1つのフレームの期間の開始時刻において、−5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで上昇する。出力信号Vo(t)の値は、次のフレームの期間の開始時刻において、5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで低下する。出力信号Vo(t)の値は、さらに次のフレームの期間の開始時刻において、−5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで上昇する。
このように、出力信号Vo(t)の値は、1つのフレームの期間毎に、時間の経過に対応して指数関数的に−5[V]からほぼ0[V]に、または5[V]からほぼ0[V]に変化する。出力信号Vo(t)は、式(1)で表される。
・・・(1)
式(1)において、C
0は、コンデンサ51の容量値を示し、R
0は、抵抗52の抵抗値を示す。式(1)において、Eは、入力信号V
i(t)の変化量である。例えば、入力信号V
i(t)が0[V]から5[V]に変化した場合、Eは、5[V]であり、入力信号V
i(t)が5[V]から0[V]に変化した場合、Eは、−5[V]である。
図9は、コンデンサ51の容量値C0を1[μF]とし、抵抗52の抵抗値R0を5[kΩ]とした場合の、フレームの開始時刻における5[V]から、時間の経過に対応して指数関数的に低下する出力信号Vo(t)のより詳細な例を説明する図である。
図9で示される出力信号Vo(t)は、フレームの開始時刻から2[ms]経過した時点で、ほぼ3.3[V]となり、フレームの開始時刻から4[ms]経過した時点で、ほぼ2.2[V]となる。図9で示される出力信号Vo(t)は、フレームの開始時刻から6[ms]経過した時点で、ほぼ1.5[V]となり、フレームの開始時刻から8[ms]経過した時点で、ほぼ1.0[V]となる。そして、図9で示される出力信号Vo(t)は、フレームの開始時刻から10[ms]経過した時点で、ほぼ0.7[V]となる。
波形信号生成回路の整流回路は、出力信号Vo(t)を整流する。すなわち、図10で示されるように、波形信号生成回路の整流回路は、出力信号Vo(t)のうち、0[V]以下の信号を反転して、0[V]以上の信号とした整流信号Vs(t)を出力する。
図6で示される波形信号生成回路の整流回路は、いわゆる全波整流回路であり、例えば、抵抗53、演算増幅器54、ダイオード55、ダイオード56、抵抗57、抵抗58、抵抗59、演算増幅器60、および抵抗61から構成される。
出力信号Vo(t)は、抵抗53の一端および抵抗59の一端に入力される。抵抗53の他の一端は、演算増幅器54の反転入力端子、ダイオード55のカソード(陰極)、および抵抗57の一端に接続される。演算増幅器54の非反転入力端子は、接地される。
演算増幅器54の出力端子は、ダイオード55のアノード(陽極)およびダイオード56のカソードに接続される。抵抗57の他の一端は、ダイオード56のアノードおよび抵抗58の一端に接続される。
抵抗58の他の一端は、演算増幅器60の反転入力端子、抵抗59の他の一端、および抵抗61の一端に接続される。演算増幅器60の非反転入力端子は、接地される。
演算増幅器60の出力端子は、抵抗61の他の一端に接続される。
演算増幅器60の出力端子における電圧が整流信号Vs(t)として出力される。
ここで、波形信号生成回路の整流回路の動作を簡単に説明すると次のようになる。例えば、演算増幅器54は、出力信号Vo(t)が正の電圧である場合、利得が1の反転増幅器として動作する。
すなわち、演算増幅器54は、出力信号Vo(t)が正の電圧である場合、出力信号Vo(t)にダイオード55の順方向電圧を加算した値と絶対値が等しい負の電圧を出力する。この場合、ダイオード56の順方向電圧によって、出力信号Vo(t)と絶対値が等しい負の電圧が、抵抗58の一端に印可されることになる。
出力信号Vo(t)が負の電圧である場合、ダイオード55には、順方向の電圧が印可されることになり、演算増幅器54の出力は、ダイオード55の順方向電圧となる。この場合、ダイオード56の順方向電圧によって、0[V]である電圧が、抵抗58の一端に印可されることになる。
例えば、演算増幅器60は、抵抗58の一端に印可された電圧を2である利得で反転増幅すると共に、1である利得で出力信号Vo(t)を反転増幅する、いわゆる加算器として動作する。
演算増幅器60は、抵抗58の一端に、出力信号Vo(t)と絶対値が等しい負の電圧が印可された場合、これを2である利得で反転増幅すると共に、1である利得で出力信号Vo(t)を反転増幅するので、出力信号Vo(t)に等しい整流信号Vs(t)を出力する。一方、抵抗58の一端に、0[V]である電圧が印可された場合、演算増幅器60は、単に、1である利得で出力信号Vo(t)を反転増幅するので、出力信号Vo(t)を反転した整流信号Vs(t)を出力する。
従って、ダイオード55の順方向電圧と、ダイオード56の順方向電圧とが打ち消されて、波形信号生成回路の整流回路は、出力信号Vo(t)の絶対値に等しい整流信号Vs(t)を出力することになる。
図10で示されるように、例えば、整流信号Vs(t)の値は、1つのフレームの期間の開始時刻において、5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで低下する。出力信号Vo(t)の値は、次のフレームの期間の開始時刻において、5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで低下する。出力信号Vo(t)の値は、さらに次のフレームの期間の開始時刻において、5[V]となり、そのフレームの期間において、時間の経過に対応して指数関数的にほぼ0[V]まで低下する。
このように、整流信号Vs(t)の値は、1つのフレームの期間毎に、時間の経過に対応して指数関数的に5[V]からほぼ0[V]に変化する。
以上のように、表示制御部11は、より簡単な構成とすることができる。
ブロックの法則(Block's Low)(視覚情報処理ハンドブック、日本視覚学会編、朝倉書店、217頁)で示されるように、人の眼は、発光強度と時間との積に比例して明るさを感じる。この性質を利用して、見ている人に知覚させる明るさを確保するために、一般の表示装置は、所定の長さの発光時間において、発光するように構成されている。
本発明者は、この発光時間の長さを変化させて、表示された動画像を観察した。その結果、フレームの期間に対して、ある程度の割合の短い発光時間とすると、動画ボケが知覚されにくくなることが確認された。
一方、フレームの期間に対する発光時間の割合をより小さくすると、固定視において、ジャーキネスが知覚される。
ここで、パルス状(時間に対して矩形波状)に発光させると、ジャーキネスがより強く知覚され、指数関数的に時間的に減衰させるなど、徐々に輝度を変化させると、ジャーキネスが知覚されにくくなることが確認された。
なお、輝度の時間的な変化は、指数関数的な変化に限らず、所定の傾きで直線的に変化させるなど、時間的に連続的な変化であれば、同様の効果が得られることが確認されている。
以上のように、フレームの期間のそれぞれにおいて、画面の輝度を時間的に連続的に増加させるか、または画面の輝度を時間的に連続的に減少させるように表示させるようにしたので、より少ないフレームレートで、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像を表示させることができるようになる。
次に、外部から供給される画像信号に基づいて画像を表示する表示装置の構成について説明する。
図11は、本発明に係る表示装置の一実施の形態の他の構成を示すブロック図である。図1に示す場合と同様の部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
表示制御部51は、表示デバイスの一例であるLCD12の表示を制御して、入力された画像信号を基に、LCD12に画像を表示させると共に、表示デバイスに光を供給する光源の一例であるLEDバックライト13の発光を制御する。表示制御部51は、ASICなどで構成される専用回路、FPGAなどのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
表示制御部51は、DAC24、電流制御部25、LCD制御部27、垂直同期信号生成部71、動き量検出部72、フレームバッファ73、波形データ生成部74、波形特性算出部75、およびモード選択スイッチ76を含む。
表示制御部51に入力された画像信号は、垂直同期信号生成部71、動き量検出部72、およびフレームバッファ73に供給される。
垂直同期信号生成部71は、供給された画像信号の各フレームに同期する垂直信号を生成して、生成した垂直同期信号を波形データ生成部74に供給する。垂直同期信号生成部71は、画像信号から垂直同期信号を抽出することにより、垂直信号を生成するか、または、画像信号における各フレームの期間を検出することにより、垂直信号を生成する。
動き量検出部72は、供給された画像信号を基に、画像信号により表示される動画像に含まれる画像オブジェクトの動きの量を検出する。動き量検出部72は、検出した画像オブジェクトの動きの量を示す動き量データを波形特性算出部75に供給する。例えば、動き量検出部72は、ブロックマッチング法、勾配法、位相相関法、またはペルリカーシブ法などにより、画像信号により表示される動画像に含まれる画像オブジェクトの動きの量を検出する。
モード選択スイッチ76は、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じたモードの選択を指示するためのモード選択信号を波形特性算出部75に供給する。例えば、モード選択スイッチ76は、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とするモードの選択を指示するモード選択信号を波形特性算出部75に供給する。または、モード選択スイッチ76は、LEDバックライト13の輝度を、画像信号により表示される動画像に含まれる画像オブジェクトの動きの量に応じて、時間的に連続的に変化させるモードの選択を指示するモード選択信号を波形特性算出部75に供給する。
波形特性算出部75は、動き量検出部72から供給された動き量データ、およびモード選択スイッチ76から供給されたモード選択信号を基に、波形データ生成部74により生成される波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
例えば、LEDバックライト13の輝度を時間的に一定とするモードの選択を指示するモード選択信号が供給された場合、波形特性算出部75は、時間的に一定の波形データの特定を記述する波形特性データを生成する。より具体的には、波形特性算出部75は、時間を含まない関数(例えば、f(t)=a)の特定し、その関数を特定する値(a=5)からなる波形特性データを生成する。
例えば、LEDバックライト13の輝度を、画像信号により表示される動画像に含まれる画像オブジェクトの動きの量に応じて、時間的に連続的に変化させるモードの選択を指示するモード選択信号が供給された場合、波形特性算出部75は、動き量検出部72から供給された動き量データで示される動き量を基に、フレームの期間においてLEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に変化させる波形データの特定を記述する波形特性データを生成する。
より具体的には、波形特性算出部75は、フレームの期間における、LEDバックライト13の輝度の積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなる波形データの特性を記述する(波形データを特定する)波形特性データを生成する。
上述したブロックの法則で示されるように、人の眼は、発光強度と時間との積に比例して明るさを感じる。基準発光強度は、発光強度と時間との積を単位とする、人の眼に感じる明るさを示すデータである。
ここで、波形データの特性とは、輝度の最大値、時間に対する輝度の変化の割合、時間に対する輝度の変化の仕方(例えば、指数関数的な変化、または直線的な変化など)などのように波形データの性質をいう。
例えば、波形特性算出部75は、動き量検出部72から供給された動き量データで示される動き量が大きい場合、輝度の最大値をより大きくして、発光している期間をより短くし、且つ、フレームの期間における、輝度の時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるようにLEDバックライト13を発光させる波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
また、波形特性算出部75は、動き量検出部72から供給された動き量データで示される動き量が小さい場合、輝度の最大値をより小さくして、発光している期間をより長くし、且つ、フレームの期間における、輝度の時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるようにLEDバックライト13を発光させる波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
より詳細には、波形特性算出部75は、例えば、式(1)に示される時間を含む関数を特定し、例えば、式(1)における、E、R0、およびC0など、その関数を特定する値からなる波形特性データを生成する。動き量検出部72から供給された動き量データで示される動き量が大きい場合、Eがより大きい値とされ、R0およびC0で定まる時定数がより小さい値とされる。動き量検出部72から供給された動き量データで示される動き量が小さい場合、Eがより小さい値とされ、R0およびC0で定まる時定数がより大きい値とされる。
波形特性算出部75は、このように生成した、波形データの特性を記述する波形特性データを波形データ生成部74に供給する。
波形データ生成部74は、垂直同期信号生成部71から供給された垂直同期信号に同期して、波形特性算出部75から供給された波形特性データで記述される波形データを生成する。
例えば、波形データ生成部74は、波形特性算出部75から波形特性データが供給された場合、時間の経過に対応した波形データの値を予め算出して、算出した波形データの値を記憶し、垂直同期信号生成部71から垂直同期信号が供給された場合、フレームの開始時刻からの時間の経過に対応して、記憶している波形データの値を読み出して、読み出した波形データの値を順次出力することにより、波形データを生成する。
このようにすることで、演算能力がより小さくても、波形データを生成することができる。
また、例えば、波形データ生成部74は、波形特性算出部75から供給された波形特性データおよび垂直同期信号生成部71から垂直同期信号を基に、リアルタイムに、フレームの開始時刻からの時間の経過に対応して、記憶している波形データの値を演算して、演算した波形データの値を出力することにより、波形データを生成する。
このようにすることで、波形特性算出部75から供給された波形特性データが変化した場合、即座に、変化した波形特性データで記述される波形データを出力することができる。
このように、波形データ生成部74は、垂直同期信号を基に、各フレームに同期して、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に変化させる波形データを生成する。
波形データ生成部74は、生成した波形データをDAC24に供給する。
フレームバッファ73は、画像信号を一時的に記憶して、記憶している画像信号をLCD制御部27に供給する。フレームバッファ73は、垂直同期信号生成部71乃至波形データ生成部74において処理に要する時間だけ、画像信号を遅延させて、遅延させた画像信号をLCD制御部27に供給する。
このようにすることで、LCD12により表示される画像のフレームと確実に同期させてLEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に変化させることができる。
次に、図12のフローチャートを参照して、制御プログラムを実行する、図11で示される表示制御部11による輝度制御の他の処理を説明する。
ステップS31において、垂直同期信号生成部71は、入力された画像信号で表示される動画像の各フレームに同期させるための垂直同期信号を生成する。例えば、毎秒24フレーム乃至毎秒500フレームの動画像を表示させる画像信号を入力することができる。
ステップS32において、動き量検出部72は、供給された画像信号を基に、ブロックマッチング、または勾配法などにより、画像信号により表示される動画像に含まれる画像オブジェクトの動きの量を検出する。
ステップS33において、波形特性算出部75は、モード選択スイッチ76から供給される、ユーザの操作に応じたモードの選択を指示するためのモード選択信号を取得する。ステップS34において、波形特性算出部75は、基準発光強度記憶部81に記憶されている、基準発光強度を読み出す。基準発光強度は、基準発光強度記憶部81に記憶されている、発光強度と時間との積を単位とする、人の眼に感じる明るさを示すデータである。
例えば、基準発光強度は、予め定めた値としても良く、また、ユーザの操作に応じて設定するようにしても良い。
ステップS35において、波形特性算出部75は、動き量および基準発光強度を基に、波形特性を算出する。例えば、ステップS35において、波形特性算出部75は、動き量および基準発光強度を基に、輝度の最大値、時間に対する輝度の変化の割合、または指数関数で表される曲線、若しくは直線など時間に対する輝度の変化の仕方などの波形特性を算出する。
例えば、ステップS35において、波形特性算出部75は、動き量がより大きい場合、輝度の最大値をより大きくして、発光している期間をより短くし、且つ、フレームの期間における、輝度の時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるようにLEDバックライト13を発光させる波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
より具体的には、例えば、ステップS35において、波形特性算出部75は、動き量がより大きい場合、波形データの最大値をより大きくして、波形データが時間的により急峻に変化するようにし、且つ、波形データの時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるように波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
波形データの時間による積分値が、基準発光強度と等しくなるように波形データの特性を記述する波形特性データを生成する場合、基準発光強度は、発光強度に対応した電圧値と時間との積を単位として表される。
動き量がより大きい場合、発光している期間をより短くすることで、動きぼけをより感じにくくさせることができる。
逆に、波形特性算出部75は、動き量がより小さい場合、輝度の最大値をより小さくし、発光している期間をより長くし、且つ、フレームの期間における、輝度の時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるようにLEDバックライト13を発光させる波形データの特定を記述する波形特性データを生成する。
より具体的には、例えば、ステップS35において、波形特性算出部75は、動き量がより小さい場合、波形データの最大値をより小さくして、波形データが時間的により緩やかに変化するようにし、且つ、波形データの時間による積分値が、基準発光強度記憶部81に記憶されている基準発光強度と等しくなるように波形データの特性を記述する波形特性データを生成する。
動き量がより小さい場合、発光している期間をより長くすることで、ジャーキネスをより感じさせにくくすることができる。
ステップS36において、波形データ生成部36は、垂直同期信号および波形特性を基に、フレームに同期した波形データを生成する。ステップS37において、DAC24は、波形データをデジタル/アナログ変換することにより、生成された波形データを基に、波形データに応じた波形信号を生成する。
ステップS38において、電流制御部25は、生成された波形信号を基に、駆動電流をLEDバックライト13に供給し、手続きは、ステップS31に戻り、上述した処理を繰り返す。これにより、LEDバックライト13は、フレームに同期し、1つのフレームが表示される期間毎に、輝度を時間的に連続的に低減させるか、または輝度を時間的に連続的に上昇させるように、発光することができる。
画像の動きを検出して、動き量がより大きい場合、発光している期間をより短くし、動き量がより小さい場合、発光している期間をより長くするように、フレームの期間毎に、LEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に減少させるか、またはLEDバックライト13の輝度を時間的に連続的に増加させるので、画像オブジェクトの動きの量が大きくなったり、小さくなったりしても、動きぼけとジャーキネスとを感じさせにくい画像を表示させることができる。
なお、入力された画像信号からFFT(Fast Fourier Transform)などにより画像の周波数成分を抽出して、画像に高周波成分がより多く含まれる場合、発光している期間をより短くするようにしてもよい。
また、PWM(Pulse Width Modulation)方式によりLEDバックライト13を駆動するようにしてもよい。
図13は、PWM方式により光源を駆動する、本発明に係る表示装置の一実施の形態のさらに他の構成を示すブロック図である。図1に示す場合と同様の部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
表示制御部101は、表示デバイスの一例であるLCD12の表示を制御すると共に、PWM方式により光源の一例であるLEDバックライト13の発光を制御する。表示制御部101は、ASICなどで構成される専用回路、FPGAなどのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
表示制御部101は、垂直同期信号生成部21、波形データ生成部22、コントロールスイッチ23、画像信号生成部26、LCD制御部27、およびPWM駆動電流生成部111を含む。
PWM駆動電流生成部111は、波形データ生成部22から供給された波形データを基に、パルスの幅によりLEDバックライト13の輝度を制御するPWM方式のPWM駆動電流をLEDバックライト13に供給して、LEDバックライト13を駆動する。
PWM方式を採用することにより、表示制御部101における電力の損失をより少なくすることができる。
なお、PWM方式に限らず、PAM(Pulse Amplitude Modulation)方式などの他のデジタルの駆動方式によりLEDバックライト13を駆動するようにしてもよい。
PWM方式またはPAM方式などの矩形波を含む駆動電流で、LEDバックライト13の輝度を変化させる場合は、人が矩形波に応じた変化を知覚できない、より高い周波数の矩形波でLEDバックライト13を駆動するようにすることが好ましい。
さらに、光源の輝度を光の3原色ごとに制御することにより、輝度を下げても、輝度を上げても、表示される画像の色味を変化させないようにすることができる。
図14は、バックライトの輝度を光の3原色ごとに制御する、本発明に係る表示装置の一実施の形態のさらに他の構成を示すブロック図である。図1に示す場合と同様の部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
表示制御部131は、LCD12の表示を制御すると共に、表示デバイスに光を供給する光源の一例である赤色LEDバックライト132、緑色LEDバックライト133、および青色LEDバックライト134の発光を制御する。表示制御部131は、ASICなどで構成される専用回路、FPGAなどのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
赤色LEDバックライト132は、1または複数の赤色LEDからなり、表示制御部131の制御の基に、光の3原色の1つである赤い光を放射する(赤く発光する)。緑色LEDバックライト133は、1または複数の緑色LEDからなり、表示制御部131の制御の基に、光の3原色の他の1つである緑の光を放射する(緑色に発光する)。青色LEDバックライト134は、1または複数の青色LEDからなり、表示制御部131の制御の基に、光の3原色のさらに他の1つである青い光を放射する(青く発光する)。
表示制御部131は、垂直同期信号生成部21、コントロールスイッチ23、画像信号生成部26、LCD制御部27、波形データ生成部141、DAC142−1乃至DAC142−3、および電流制御部143−1乃至電流制御部143−3を含む。
波形データ生成部141は、コントロールスイッチ23から供給された、波形の選択を指示する波形選択信号を基に、垂直同期信号に同期して、赤色LEDバックライト132の輝度を指示する波形データ、緑色LEDバックライト133の輝度を指示する波形データ、および青色LEDバックライト134の輝度を指示する波形データを生成する。例えば、波形データ生成部141は、赤色LEDバックライト132乃至青色LEDバックライト134のそれぞれの輝度を時間的に連続的に変化させる波形データを生成する。
波形データ生成部141は、分光視感効率データテーブル151および特性値補正部152を含む。分光視感効率データテーブル151は、各波長の光(3原色を含む)の強度に応じた、人の眼の感度を示す分光視感効率データを格納する。
人の眼の感度は、明るさによって光の波長ごとに変化する。換言すれば、明るさが変化すると、光の波長ごとの人の眼の感度は変化してしまう。
従って、光源の輝度を、光の波長に対して一様に減少させたり、または増加させたりすると、ホワイトバランスが変化してしまう。すなわち、同じ画像であっても色味(画像を観ている人が感じる色味)が変化してしまう。
分光視感効率データは、この、明るさおよび光の波長ごとの人の眼の感度を示すデータである(K.Sagawa and K.Takeichi:Mesopic spectral luminous efficiency functions:Final experimental report,Journal of Light and Visual Environment,11,22-29 1987)。
図15は、分光視感効率データの例を示す図である。図15で示される分光視感効率データは、570[nm]の波長を基準として、明所視(100[td])から暗所視(0.01[td])までの9レベルごとの、各波長の視感効率を示す。図15において、黒丸は、暗所視における視感効率を示し、白丸は、明所視における視感効率を示す。
網膜照度レベルが下がるにつれて、短波長領域の視感効率が相対的に上昇し、逆に、長波長領域の視感効率が徐々に低下する傾向がある。
特性値補正部152は、分光視感効率データテーブル151に記憶されている分光視感効率データを基に、輝度の変化に対応させて、ホワイトバランスが一定になるように、3原色の中の赤の輝度を指示する波形データ(の特性)を定める特性値、緑の輝度を指示する波形データ(の特性)を定める特性値、および青の輝度を指示する波形データ(の特性)を定める特性値を補正する。
ここで、3原色のそれぞれの輝度を指示する波形データの特性を定める特性値は、波形データ生成部141における内部的なデータであって、上述した波形特性データと同様の方式とすることができる。
上述したように、人の眼は、明るさが低下するにつれて、青およびその近傍の視感効率が相対的に上昇し、逆に、赤およびその近傍の視感効率が相対的に低下する傾向があるので、例えば、輝度を下げた場合には、特性値補正部152は、赤の輝度を相対的に上げるように、赤の輝度を指示する波形データを定める特性値を補正するとともに、青の輝度を相対的に下げるように、青の輝度を指示する波形データを定める特性値を補正する。逆に、輝度を上げた場合には、特性値補正部152は、赤の輝度を相対的に下げるように、赤の輝度を指示する波形データを定める特性値を補正するとともに、青の輝度を相対的に上げるように、青の輝度を指示する波形データを定める特性値を補正する。
すなわち、特性値補正部152は、人間の眼の分光視感効率を基に、3原色の光のそれぞれの輝度を指示する波形データの特性を定める特性値を補正する。換言すれば、特性値補正部152は、明るさの変化に応じた、3原色の光のそれぞれに対する人の眼の感度(相対的な感度)の変化を打ち消すように、人間の眼の分光視感効率を基に、画面の輝度を時間的に連続的に増加させるか、または画面の輝度を時間的に連続的に減少させる特性を定める特性値であって、3原色の光のそれぞれの特性値を補正する。
このようにすることで、輝度を変化させても、ホワイトバランスを変化させないようにすることができる。すなわち、輝度を変化させても、同じ画像が同じ色味で見えるようになる。言い換えれば、輝度を変化させても、同じ画像を観ている人が感じる色味を一定とすることができる。
波形データ生成部141は、このように分光視感効率データによって補正された特性値を基に、赤色LEDバックライト132の輝度を指示する波形データ、緑色LEDバックライト133の輝度を指示する波形データ、および青色LEDバックライト134の輝度を指示する波形データを生成する。
波形データ生成部141は、赤色LEDバックライト132の輝度を指示する波形データをDAC142−1に供給する。波形データ生成部141は、緑色LEDバックライト133の輝度を指示する波形データをDAC142−2に供給する。波形データ生成部141は、青色LEDバックライト134の輝度を指示する波形データをDAC142−3に供給する。
DAC142−1は、波形データ生成部141から供給された、赤色LEDバックライト132の輝度を指示する、デジタルデータである波形データをデジタル/アナログ変換する。すなわち、DAC142−1は、デジタルデータである波形データにデジタル/アナログ変換を適用して、これにより得られた、電圧のアナログ信号である波形信号を電流制御部143−1に供給する。DAC142−1から出力される波形信号の電圧値は、DAC142−1に入力される波形データの値に対応している。
DAC142−2は、波形データ生成部141から供給された、緑色LEDバックライト133の輝度を指示する、デジタルデータである波形データをデジタル/アナログ変換する。すなわち、DAC142−2は、デジタルデータである波形データにデジタル/アナログ変換を適用して、これにより得られた、電圧のアナログ信号である波形信号を電流制御部143−2に供給する。DAC142−2から出力される波形信号の電圧値は、DAC142−2に入力される波形データの値に対応している。
DAC142−3は、波形データ生成部141から供給された、青色LEDバックライト134の輝度を指示する、デジタルデータである波形データをデジタル/アナログ変換する。すなわち、DAC142−3は、デジタルデータである波形データにデジタル/アナログ変換を適用して、これにより得られた、電圧のアナログ信号である波形信号を電流制御部143−2に供給する。DAC142−3から出力される波形信号の電圧値は、DAC142−3に入力される波形データの値に対応している。
電流制御部143−1は、DAC142−1から供給された、赤色LEDバックライト132の輝度を指示する、電圧のアナログ信号である波形信号を、駆動電流に変換して、変換した駆動電流を赤色LEDバックライト132に供給する。電流制御部143−2は、DAC142−2から供給された、緑色LEDバックライト133の輝度を指示する、電圧のアナログ信号である波形信号を、駆動電流に変換して、変換した駆動電流を緑色LEDバックライト133に供給する。電流制御部143−3は、DAC142−3から供給された、青色LEDバックライト134の輝度を指示する、電圧のアナログ信号である波形信号を、駆動電流に変換して、変換した駆動電流を青色LEDバックライト134に供給する。
以上のように、より少ないフレームレートで、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像を表示させることができるようになると共に、輝度を変化させても、ホワイトバランスを変化させず、同じ画像が同じ色味で見えるように、画像を表示させることができるようになる。
次に、フレームの期間に比較してより短い時間で輝度を変化させることができない光源を使用する場合について説明する。
図16は、フレームの期間に比較してより短い時間で輝度を変化させることができない光源を使用する、本発明に係る表示装置の一実施の形態のさらに他の構成を示すブロック図である。図1に示す場合と同様の部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
表示制御部171は、表示デバイスの一例であるLCD172の表示を制御する。また、表示制御部171は、表示デバイスに光を供給する光源の一例であるランプ174からLCD172に入射される光の量を調整するシャッタ173を制御する。表示制御部171は、ASICなどで構成される専用回路、FPGAなどのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
LCD172は、例えば、反射型液晶板または透過型液晶板であり、表示制御部11の制御の基に、図示せぬスクリーンに画像を表示させる。シャッタ173は、光の量を、フレームの期間に比較して、高速に調整することができる液晶シャッタなどからなり、表示制御部171の制御の基に、ランプ174から放射され、LCD172に入射される光の量を調整する。
ランプ174は、フレームの期間より短い時間で輝度を変化させることができない光源であり、例えば、キセノンランプ、メタルハライドランプ、または超高圧水銀ランプなどからなる。
表示制御部171は、垂直同期信号生成部21、コントロールスイッチ23、画像信号生成部26、LCD制御部27、波形データ生成部181、およびDAC182を含む。
波形データ生成部181は、コントロールスイッチ23から供給された、波形の選択を指示する波形選択信号を基に、垂直同期信号生成部21から供給された垂直同期信号に同期して、ランプ174から放射され、LCD172に入射される光の量を指示する波形データを生成する。例えば、波形データ生成部181は、LCD172に入射される光の量を時間的に連続的に増加させるか、または減少させる波形データを生成する。
DAC182は、波形データ生成部181から供給された、デジタルデータである波形データをデジタル/アナログ変換する。すなわち、DAC182は、デジタルデータである波形データにデジタル/アナログ変換を適用して、これにより得られた、電圧のアナログ信号である波形信号をシャッタ173に供給する。DAC182から出力される波形信号の電圧値は、DAC182に入力される波形データの値に対応している。
シャッタ173は、DAC182から供給される波形信号に基づいて、ランプ174から放射され、LCD172に入射される光の量を調整する。例えば、シャッタ173は、時間的に連続的に減少するか、または時間的に連続的に増加するように、ランプ174から放射され、LCD172に入射される光の量を調整する。
例えば、シャッタ173は、より値の大きい波形信号が供給された場合、より多くの光をランプ174からLCD172に入射させ、より値の小さい波形信号が供給された場合、より少ない光をランプ174からLCD172に入射させるように、ランプ174から放射され、LCD172に入射される光の量を調整する。
このようにすることで、フレームの期間に対して、高速に輝度を変化させることができない光源を使用する場合であっても、フレームの期間において、画面の輝度を時間的に連続的に増加させるか、または画面の輝度を時間的に連続的に減少させることができ、より動きぼけが少なく、ジャーキネスを感じさせない画像を表示させることができる。
なお、シャッタ173は、ランプ174とLCD172との間に設けて、LCD172に入射される光の量を調整すると説明したが、ランプ174、LCD172、およびシャッタ173の順に設けて(LCD172のスクリーン側に設けて)、LCD172から放射される光の量を調整するようにしてもよい。
次に、表示デバイスをLEDディスプレイとした場合について説明する。
図17は、表示デバイスをLEDディスプレイとした、本発明に係る表示装置の一実施の形態のさらに他の構成を示すブロック図である。図14に示す場合と同様の部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
表示制御部201は、表示デバイスの一例であるLEDディスプレイ202の表示を制御する。表示制御部201は、ASICなどで構成される専用回路、FPGAなどのプログラマブルLSI、または制御プログラムを実行する汎用のマイクロプロセッサなどで実現される。
LEDディスプレイ202は、光の3原色の1つである赤い光を放射する(赤く発光する)赤色LED、光の3原色の他の1つである緑の光を放射する(緑色に発光する)緑色LED、および光の3原色のさらに他の1つである青い光を放射する(青く発光する)青色LEDから構成される。赤色LED、緑色LED、および青色LEDをサブピクセルとするように、LEDディスプレイ202には、赤色LED、緑色LED、および青色LEDが配置されている。
LEDディスプレイ202は、表示制御部201から供給される、赤色LED表示制御信号、緑色LED表示制御信号、および青色LED表示制御信号を基に、配置されている赤色LED、緑色LED、および青色LEDをそれぞれ発光させる。
表示制御部201は、垂直同期信号生成部21、コントロールスイッチ23、波形データ生成部141、DAC142−1乃至DAC142−3、画像信号生成部221、およびLED表示制御部222−1乃至LED表示制御部222−3を含む。
画像信号生成部221は、垂直同期信号生成部21から供給された、表示される動画像の各フレームに同期させるための垂直同期信号に同期して、所定の画像を表示させるための画像信号を生成する。画像信号生成部221により生成される画像信号は、表示させる画像における、3原色の中の赤の光の強度(赤のサブピクセルの発光の強度)を示すR信号、3原色の中の緑の光の強度(緑のサブピクセルの発光の強度)を示すG信号、および3原色の中の青の光の強度(青のサブピクセルの発光の強度)を示すB信号からなる。
画像信号生成部221は、R信号をLED表示制御部222−1に供給し、G信号をLED表示制御部222−2に供給し、B信号をLED表示制御部222−3に供給する。
LED表示制御部222−1は、DAC142−1から供給された、フレームに同期して、フレームの期間において、時間的に連続的に増加または減少させるように、3原色の中の赤の光の輝度を指示する波形信号、および画像信号生成部221から供給されたR信号を基に、LEDディスプレイ202に配置されている赤色LEDを、フレームの期間において、時間的に連続的に輝度が増加または減少するように発光させる赤色LED表示制御信号を生成する。LED表示制御部222−1は、生成した赤色LED表示制御信号をLEDディスプレイ202に供給する。
LED表示制御部222−2は、DAC142−2から供給された、フレームに同期して、フレームの期間において、時間的に連続的に増加または減少させるように、3原色の中の緑の光の輝度を指示する波形信号、および画像信号生成部221から供給されたG信号を基に、LEDディスプレイ202に配置されている緑色LEDを、フレームの期間において、時間的に連続的に輝度が増加または減少するように発光させる緑色LED表示制御信号を生成する。LED表示制御部222−2は、生成した緑色LED表示制御信号をLEDディスプレイ202に供給する。
LED表示制御部222−3は、DAC142−3から供給された、フレームに同期して、フレームの期間において、時間的に連続的に増加または減少させるように、3原色の中の青の光の輝度を指示する波形信号、および画像信号生成部221から供給されたB信号を基に、LEDディスプレイ202に配置されている青色LEDを、フレームの期間において、時間的に連続的に輝度が増加または減少するように発光させる青色LED表示制御信号を生成する。LED表示制御部222−3は、生成した青色LED表示制御信号をLEDディスプレイ202に供給する。
LEDディスプレイ202は、LED表示制御部222−1乃至LED表示制御部222−3からそれぞれ供給された、赤色LED表示制御信号、緑色LED表示制御信号、および青色LED表示制御信号を基に、フレームの期間において、時間的に連続的に輝度が増加または減少するように赤色LED、緑色LED、および青色LEDをそれぞれ発光させる。
以上のように、自発光型の表示装置においても、より少ないフレームレートで、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像を表示させることができる。
なお、本発明は、反射型液晶若しくは透過型液晶を用いたフロントプロジェクタ若しくはリヤプロジェクタなどの反射投影型若しくは透過投影型の表示装置、直視型の液晶ディスプレイに代表される透過直視型の表示装置、またはLED若しくはEL(Electro Luminescence)などの発光素子をアレイ状に配置した自発光型の表示装置などにも適用することができ、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、いわゆるプログレッシブ方式により動画像を表示する表示装置に限らず、いわゆるインターレース方式により動画像を表示する表示装置にも同様に適用することができる。
なお、表示装置には、例えば、いわゆるノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機、またはデジタルビデオカメラなど、表示機能と他の機能とが設けられている装置が含まれる。
このように、フレームの期間において、所定の輝度で光源を発光させるようにした場合には、画像を表示させることができる。また、フレームの期間のそれぞれにおいて、画面の輝度を時間的に連続的に増加させるか、または画面の輝度を時間的に連続的に減少させるようにした場合には、表示が各フレームの期間中保持される、いわゆるホールド型の表示装置において、より少ないフレームレートで、動きボケおよびジャーキネスが知覚されにくい画像を表示させることができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図1、図11、図13、図14、図16、または図17に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク31(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク32(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク33(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、若しくは半導体メモリ34などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMや、ハードディスクなどで構成される。
なお、上述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
また、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。