JPH0659275A - 画像表示装置の駆動方法 - Google Patents

画像表示装置の駆動方法

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JPH0659275A
JPH0659275A JP13806693A JP13806693A JPH0659275A JP H0659275 A JPH0659275 A JP H0659275A JP 13806693 A JP13806693 A JP 13806693A JP 13806693 A JP13806693 A JP 13806693A JP H0659275 A JPH0659275 A JP H0659275A
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light modulator
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幸生 田中
Akio Takimoto
昭雄 滝本
Koji Akiyama
浩二 秋山
Yasunori Kuratomi
靖規 藏富
Junko Asayama
純子 朝山
Kuni Ogawa
久仁 小川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 投写型ディスプレイなどの画像表示装置にお
いて、高輝度で輝度むらが少なく中間調表示の可能な駆
動方法を与える。 【構成】 対向する2枚の透明導電性電極の間に少なく
とも強誘電性液晶層と整流性を有する光導電層を挟み込
む構造の空間光変調素子と、空間光変調素子の光導電層
側に置かれる光書き込み手段を備えた画像表示装置にお
いて、CRTの一表示期間102中に、単位駆動信号1
07を、透明導電性電極間に1回より多く印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型ディスプレイ、
ホログラフィーテレビジョンあるいは光演算装置に用い
られる空間光変調素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】投射型ディスプレイやホログラフィーテ
レビジョンへの応用において、CRTを用いて空間光変
調素子に書き込みを行う場合、空間光変調素子の駆動パ
ルス電圧信号の周期は一般にCRTの1表示周期に同期
されている。このような駆動方法は、例えば、エス・ア
イ・ディー・ダイジェスト(1991年)第254頁か
ら第256頁(SID Digest(1991)P.
254−256)の中で報告されている。この場合のC
RT及び空間光変調素子の駆動のタイミングチャートは
図2に示すようなものになる。図2において、タイミン
グチャート(a)はCRTの同期パルス電圧を示し、タ
イミングチャート(b)はCRT画面上の蛍光体の発光
強度を示している。また、タイミングチャート(c)は
CRTの1表示周期に同期する空間光変調素子の駆動信
号例えば駆動パルスの電圧を示し、タイミングチャート
(d)は空間光変調素子からの出力光の強度を示してい
る。空間光変調素子の単位駆動パルス電圧信号204は
タイミングチャート(c)に示すように、消去パルス2
02及び読み出し期間203からなり、タイミングチャ
ート(a)に示すCRT表示の同期パルス201に同期
している。この駆動パルス電圧信号204により空間光
変調素子を駆動する。タイミングチャート(b)に示す
ように、駆動パルス電圧信号204の読み出し期間20
3内のある時点において、CRTの蛍光体が書き込み光
パルス205を発すると、この光が空間光変調素子の光
導電層によって受光され、空間光変調素子の光変調層が
オン状態となる。その結果、タイミングチャート(d)
に示すように、空間光変調素子から出力光強度206が
立ち上がる。次の単位駆動パルス電圧信号204の消去
パルス202が印加されると、光変調層はオフ状態にな
り、空間光変調素子からの出力光の強度206はゼロに
なる。この繰り返しによって空間光変調素子からの読み
出し光が観測される。この方法は、減衰の速い蛍光体を
CRTの画面に用いても、読み出し光のデューティー比
(駆動の一周期において読み出し光がオン状態になって
いる時間の割合)を大きくすることができ、明るい画像
が得られるという特徴がある。一般に、空間光変調素子
に大きな値の負の電圧を印加した場合、書き込み光が入
力されていない場合であっても、負の電圧によって生じ
る電界によって空間光変調素子がオン状態にスイッチン
グすることがある。しかし、タイミングチャート(c)
に示すような波形を有する駆動信号を用いた場合、この
駆動信号の波形では空間光変調素子に大きな値の負の電
圧がかからないので空間光変調素子の光変調層がオン状
態にスイッチングすることがない。また、それに起因す
る画像のコントラスト比の低下も抑えられる。さらに、
CRTの画面上の蛍光体の発光強度を変えることによ
り、空間光変調素子の読み出し光の中間調表示が可能に
なることも報告されている。
【0003】強誘電性液晶に印加される電界が非常に大
きいと分極によりイオンが液晶中に発生し、このイオン
が液晶/配向膜界面に蓄積される。このため強誘電性液
晶のスイッチングの閾値電圧が蓄積されたイオンによっ
て変動し、駆動にともなってスイッチング特性に経時変
化が現れる。これを避けるために、駆動パルス電圧信号
の波形を電圧の局性(正負)に関して対称にすることが
一般に行われる。こうすることにより、液晶中のイオン
の変位を平均として0にすることができ、経時変化に対
する耐性が増す。この様な駆動パルスの例は、ジャパニ
ーズ・ジャーナル・オヴ・アプライド・フィジクス第2
8巻(1989年)第116頁から第118頁(Jpn.
J.Appl.Phys.28(1989)P.116
−118)に記されている。駆動パルス電圧信号の例を
図3及び図4に示す。図3において、タイミングチャー
ト(a)は空間光変調素子の駆動信号(駆動パルス電
圧)の波形を示し、タイミングチャート(b)は空間光
変調素子からの出力光の強度を示している。図3のタイ
ミングチャート(a)に示すように、駆動信号は消去パ
ルス301と書き込みパルス302の繰り返しで構成さ
れ、これらの2つのパルス301と302とは幅が等し
く、パルス高は正負が逆で絶対値が等しい。空間光変調
素子にこの駆動信号が印加されると、消去パルス301
期間中は書き込み光入力があるかないかに関わらず、読
み出し光はオフ状態になる。また、書き込みパルス30
2期間中は書き込み光入力がある場合に限りオン状態と
なる。従って書き込み光がある場合の読み出しの出力光
強度303の応答は図3のタイミングチャート(b)に
示すようになる。図4は駆動信号の別の例を示してい
る。図4において、タイミングチャート(a)は空間光
変調素子の駆動信号(駆動パルス電圧)の波形を示し、
タイミングチャート(b)は空間光変調素子からの出力
光の強度を示している。図4のタイミングチャート
(a)に示すように、1単位の駆動信号は消去パルス4
01、第一の低電圧期間402、書き込みパルス40
3、第二の低電圧期間404からなる。消去パルス40
1と書き込みパルス403は幅が等しく、パルス高は正
負が逆で絶対値が等しい。また、2つの低電圧期間40
2及び404も幅が等しく逆極性である。この場合、消
去パルス401が印加されると、書き込み光の有無にか
かわらずオフ状態となる。また、書き込みパルス403
が印加されると、書き込み光がある場合に限りオン状態
となる。タイミングチャート(a)に示す駆動信号に対
応する出力光の強度405の典型例をタイミングチャー
ト(b)に示す。
【0004】空間光変調素子の駆動信号のさらに別の例
を図5に示す。図5において、タイミングチャート
(a)は空間光変調素子の駆動信号(駆動パルス電圧)
の波形を示し、タイミングチャート(b)は空間光変調
素子からの出力光の強度を示している。タイミングチャ
ート(a)に示すように、単位駆動信号は消去パルス5
01、第1の低電圧期間502、書込みパルス503及
び第2の低電圧期間504からなる。上記図3及び図4
に示す駆動信号の例では、読み出し光のデューティー比
は高々1/2である。ところが、図5に示すように、第
1と第2の低電圧期間502、504の長さの比を変え
ることにより、読み出し出力光強度505のデューティ
ー比を1に近くすることができる。これは我々が提唱し
ている方法である。この方法の場合、読み出された光の
明るさの時間平均値も大きくなり、コントラスト比も改
善される。駆動パルスは非対称になるが、直流成分が0
であるかぎり経時変化は抑制することが可能である。ま
た、配向膜として導電性のものを用いれば経時変化はさ
らに小さくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】空間光変調素子を投写
型ディスプレイやホログラフィーTVとして用いる場
合、画面全体で明るさが一様であることが必要である。
ところが、書き込み手段としてのCRTの1フレーム
(すなわち1表示周期)と空間光変調素子の駆動周期が
完全に同期している場合、空間光変調素子の各部分で明
るさを一様にするのが困難となる。これを図6を用いて
説明する。図6において、(a)は画面605上の走査
線601、603を示す平面図であり、タイミングチャ
ート(b)はCRT及び空間光変調素子の駆動信号(駆
動パルス電圧)の波形を示している。タイミングチャー
ト(c)は画面605上の蛍光体602の発光強度を示
し、タイミングチャート(d)は蛍光体602に対応す
る空間光変調素子の画素からの出力光の強度を示してい
る。また、タイミングチャート(e)は画面605上の
蛍光体604の発光強度を示し、タイミングチャート
(f)は蛍光体604に対応する空間光変調素子の画素
からの出力光の強度を示している。
【0006】一般にCRTの画面605は電子ビームに
より走査され、電子ビームにより照射された部分の蛍光
体602、604が発光することにより画像が画面60
5上に表示される。CRT画面605上で上から下へと
電子ビームが走査していく場合、CRT上部の走査線6
01上にある画素(a)602は1フレーム中の早い時
刻に発光するが、CRT下部の走査線603上にある画
素(b)604はこれよりも遅く発光する。その結果、
読みだし期間607をCRTの1フレームとほぼ等しく
なるようにした場合、画素602及び画素604からの
光パルスはそれぞれ図6中のタイミングチャート(c)
及び(e)において608及び610で示したような波
形になる。光パルス608及び610にそれぞれ対応す
る空間光変調素子の画素からの出力光の強度はタイミン
グチャート(d)及び(f)において609及び611
で示したような波形になる。かりに書き込み光パルス6
08及び610の強度が同じであるとしても、同じ周期
における読み出し出力光強度611の平均値は読み出し
出力光609の平均値よりも小さくなる。従って、人間
の目には出力光611の方が出力光609よりも暗く感
じられ、画面605の左上が明るく右下が暗く感じられ
る。このような理由により空間光変調素子の出力の各部
分での明るさが一様でなくなる。
【0007】本発明は、このような空間光変調素子の出
力面での明るさが不均一になるという問題を解決し、さ
らに、出力面において中間調表示が可能で明るい画像を
得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】対向する2枚の透明導電
性電極の間に強誘電性液晶層と整流性を有する光導電層
を挟み込む構造の空間光変調素子と、前記空間光変調素
子の前記光導電層側に置かれる光書き込み手段を備えた
画像表示装置において、前記光書き込み手段の一表示期
間中に、単位駆動電圧周期を、前記2枚の透明導電性電
極間に1回より多く印加する。この構成において、光書
き込み手段の一表示期間の長さの、単位駆動電圧周期の
長さに対する比が1.5以上1000以下であることが
好ましい。また、空間光変調素子は光書き込み手段から
の入射光強度に対して2つの閾値を有し、第1の閾値以
下の入射光強度に対する空間光変調素子の光出力(以
下、光出力と略記する)が概ねゼロであり、前記第1の
閾値と第2の閾値の間の入射光強度に対する前記光出力
が入射光強度の増加とともに増加し、前記第2の閾値を
越える入射光強度に対する前記光出力が入射光強度に概
ね依存しないことが好ましい。また、光書き込み手段か
ら空間光変調素子への入射光強度は、前記光書き込み手
段の一表示期間内において時間とともに単調に減少し、
前記光書き込み手段が画像を書き換える直前の、前記光
書き込み手段から前記空間光変調素子への入射光強度の
最大値(以下、閾値光強度と呼ぶ)は、第2の閾値を越
えており、かつ前記閾値光強度の入射光は、前記光書き
込み手段が画像を書き換える周期内で、第1の閾値以下
に減衰することが好ましい。また、光書き込み手段はC
RTであることが好ましい。さらに、前記単位駆動電圧
周期は消去電圧期間とそれに引き続く書き込み電圧期間
によって構成するか、または、消去電圧期間、第一の低
電圧期間、書き込み期間、及び第二の低電圧期間によっ
てこの順に構成するとよい。後者の場合、第二の低電圧
期間が第一の低電圧期間よりも大きいくすることが好ま
しい。さらに、消去電圧期間に印加される消去電圧が、
光導電層が順バイアスとなる方向を正として+2V以上
+30V以下であり、書き込み電圧が−30V以上−2
V以下であり、かつ第二の低電圧期間の電圧が−2V以
上+2V以下であることが好ましい。
【0009】
【作用】CRTの1フレーム期間中に複数単位の駆動信
号(駆動パルス)を空間光変調素子に印加すると、CR
Tの画面上にに表示された情報の空間光変調素子への書
き込み及び消去が1フレーム中に繰り返し行われる。こ
のとき、各単位駆動信号(駆動パルス)における空間光
変調素子への書き込み情報、あるいは空間光変調素子か
らの出力光強度は、概ねその時刻におけるサンプリング
されたCRT画面上の蛍光体の発光強度に対応したもの
となっている。従って、この単位駆動信号(駆動パル
ス)の1周期がCRT画面上の蛍光体の発光強度の減衰
の時定数に比べて十分小さい場合、各単位駆動信号(駆
動パルス)における空間光変調素子の出力光強度のピー
ク値を滑らかに結んだ包絡線は、蛍光体の発光強度の時
間変化曲線とほぼ等しくなる。これは、CRTの画面を
直視する場合とほぼ等しい画像が空間光変調素子の出力
面に得られることを示している。これにより空間光変調
素子の画面上での位置にかかわらず一様な出力光強度が
得られる。
【0010】ところで、1フレーム(時間をTCRTとす
る)内でCRTの画面上の蛍光体の発光強度Lは概ね指
数関数的に減衰し、時刻をtとして次式(式1)のよう
に表される。 L=Liexp(−t/τ) (0≦t≦TCRT) (式1) ここで、LiはCRTの発光強度の初期値、τは減衰の
時定数である。そして、1フレームの最後における値L
1は、(式1)でt=TCRTとおいて、次式(式2)のよ
うに表される。 L1=Liexp(−TCRT/τ) (式2) いま、空間光変調素子の出力光強度が飽和を始めるとき
の入力光強度をL2とするとき、L1≧L2であるなら
ば、1フレーム中にわたって空間光変調素子はぼぼ最大
の出力状態を繰り返し、1フレームにわたる積分値とし
て最大の明るさを得ることができる。一方、1フレーム
の途中でCRTの発光強度がL2を下回る場合(L1<L
2、すなわちLi<L2exp(TCRT/τ) に対応)に
は、その時点からの空間光変調素子の出力は最大の出力
状態では無くなる。これは、0≦Li≦ L2exp(T
CRT/τ)を含む範囲でLiを変化させれば、1フレーム
にわたる積分値としてフルコントラストで中間調表示が
可能であることを示している。
【0011】
【実施例】本発明に係る方法により駆動される空間光変
調素子の一例の構成を図7に示す。図7に示すように、
空間光変調素子713は、透明な基板701(例えばガ
ラス)上に形成された透明導電性電極702(例えばI
TO、ZnO、SnO2 など)と、整流性を持つ光導電
層706と、光導電層706の上に形成された微小形状
に分離された金属反射膜707(例えばAl、Ti、C
r、Agなどの金属、あるいは2種以上の金属を積層し
たもの)と、金属反射膜707上に形成された液晶を配
向させるための配向膜708(例えばポリイミド等の高
分子薄膜)と、もう一方の基板712(例えばガラス)
上に形成された透明導電性電極711(例えばITO、
ZnO、SnO2 など)と、透明導電性電極711の上
に塗布されたもう一方の配向膜710(例えばポリイミ
ド等の高分子薄膜)と、配向膜708及び710の間に
注入された強誘電性液晶709を具備している。一方の
基板712、透明電極702、光導電層706、金属反
射膜707及び配向膜708と、他方の基板712、透
明電極711及び配向膜710とは別々に形成され、最
後にこれらをある間隙をもたせて張り合わせて、間隙部
分に強誘電性液晶709を注入したものである。
【0012】光導電層706に使用する材料は例えば、
CdS,CdTe,CdSe,ZnS,ZnSe,Ga
As,GaN,GaP,GaAlAs,InP等の化合
物半導体、Se,SeTe,AsSe等の非晶質半導
体、Si,Ge,Si1-xCx,Si1-xGex,Ge1-x
Cx(0<x<1)の多結晶または非晶質半導体、ま
た、(1)フタロシアニン顔料(Pcと略す)例えば無
金属Pc,XPc(X=Cu,Ni,Co,TiO,M
g,Si(OH)2 など),AlClPcCl,TiO
ClPcCl,InClPcCl,InClPc,In
BrPcBrなど、(2)モノアゾ色素,ジスアゾ色素
などのアゾ系色素、(3)ペニレン酸無水化物及びペニ
レン酸イミドなどのペニレン系顔料、(4)インジゴイ
ド染料、(5)キナクリドン顔料、(6)アントラキノ
ン類、ピレンキノン類などの多環キノン類、(7)シア
ニン色素、(8)キサンテン染料、(9)PVK/TN
Fなどの電荷移動錯体、(10)ビリリウム塩染料とポ
リカーボネイト樹脂から形成される共晶錯体、(11)
アズレニウム塩化合物など有機半導体がある。また、非
晶質のSi,Ge,Si1-xCx,Si1-xGex,Ge1-
xCx(以下、a−Si,a−Ge,a−Si1-xCx,a
−Si1-xGex,a−Ge1-xCxのように略す)を光導
電層706に使用する場合、水素またはハロゲン元素を
含めてもよく、誘電率を小さくする及び抵抗率の増加の
ため酸素または窒素を含めてもよい。抵抗率の制御には
p型不純物であるB,Al,Gaなどの元素を、または
n型不純物であるP,As,Sbなどの元素を添加して
もよい。このように不純物を添加した非晶質材料を積層
してp/n,p/i,i/n、p/i/nなどの接合を
形成し、光導電層706内に空乏層を形成するようにし
て誘電率及び暗抵抗あるいは動作電圧極性を制御しても
よい。このような非晶質材料だけでなく、上記の材料を
2種類以上積層してヘテロ接合を形成して光導電層70
6内に空乏層を形成してもよい。また、光導電層706
の膜厚は0.1〜10μmが望ましい。
【0013】この素子の具体的な作成方法の一例につい
て述べる。まず、ガラスの基板701(40mm×40mm
×1mm)上にスパッタ法により透明導電性電極702と
してのITO薄膜を堆積する。ITO膜の厚さは100
0オングストロームとした。そして、光導電層706と
してpin構造のアモルファスシリコン(a−Si:
H)をプラズマCVD法により堆積する。このときのp
層703、i層704、n層705の厚みはそれぞれ1
000オングストローム、17000オングストロー
ム、2000オングストロームであり、合計で2μmに
なるようにした。p層703には不純物としてB(ホウ
素)を400ppm、n層705にはP(燐)を40p
pm添加した。i層704は無添加である。次に金属反
射膜707を作成するために真空蒸着法により全面にC
rを形成した。その後フォトリソグラフィーを用いて微
小形状に分割した。このときの金属反射膜707の大き
さは23μm×23μmであり、画素間の幅は2μmと
した。また、画素数は106 (1000×1000)と
した。この上からスピンコート法によりポリアミック酸
を塗布し、熱硬化をおこなってポリイミド配向膜708
を形成した。このときのポリイミドの厚みは100オン
グストロームとした。配向処理はナイロン布で配向膜7
08上を一方向に擦ることにより行った。もう一方の基
板712(ガラス)上にも同様にしてITO透明導電性
電極711を形成し、ポリイミド配向膜710を形成し
て配向処理を行った。次にこの基板712上に直径1μ
mのビーズを分布させてもう一方の基板701を張り合
わせることにより両基板間に1μmのギャップを形成し
た。最後にこのギャップに強誘電性液晶709を注入し
て熱処理を行うことにより空間光変調素子713が完成
した。
【0014】本発明に係る方法により駆動される空間光
変調素子の別の構成例を図8に示す。図8において、空
間光変調素子817は、透明基板801上に形成された
透明電極803、透明電極803上に形成され、p層8
04、i層805及びn層806を含む整流性を有する
光導電層807と、光導電層807上にそれぞれ別々に
形成された複数の金属反射膜810と、液晶を配向させ
るための金属反射膜810上に形成された配向膜812
と、もう一方の基板814上に形成されたもう一方の透
明電極813と、透明電極813上に塗布されたもう一
方の配向膜812と、配向膜812間に注入された強誘
電性液晶811とを具備している。さらに、816で示
された部分は空間光変調素子の画素に相当し、817で
示された部分は画素間の分離帯に相当する。図8に示し
た空間光変調素子の構造は、基本的には図7の空間光変
調素子の構造と同じであるが、以下の点において異な
る。 (1)基板801と透明導電性電極803の間に例えば
Cr、Al、Ti、Agなどの金属からなる入力遮光膜
802を形成して、書き込み光により画素分離815部
分の光導電層の抵抗が下がって画素間のクロストークが
生じることによる解像度の低下を防ぐ。 (2)隣合う金属反射膜810の間の光導電層807の
n層806の全部及びi層805の一部を除去し、溝を
形成する。これにより隣合う金属反射膜810間が低抵
抗なn層によってつながることがなく、電気的に分離さ
れ解像度が向上する。 (3)(2)で形成した溝の底に例えばAl、Cr、T
i、Agなどの金属からなる出力遮光膜808を形成す
る。これにより、読み出し出力光が光導電層807の側
へ回り込むことによるスイッチング誤動作がなくなり、
読み出し光強度を大きくできる。 (4)溝の部分に有機遮光膜809を入れてある。これ
によりさらに読み出し光に対する遮光度が向上する。
【0015】この他にも、例えば図7において金属反射
膜707のかわりに全面に誘電体の反射膜を形成した構
造の空間光変調素子もある。以下では主として図7及び
図8に示した空間光変調素子を用いて説明を行うが、こ
のような誘電体反射膜を有する空間光変調素子に対して
もほぼ同様の効果が得られる。
【0016】次に、空間光変調素子の動作原理を図1を
参照しつつ説明する。図1において、タイミングチャー
ト(a)はCRTにおける電子ビームの強度を示す。タ
イミングチャート(b)はCRT画面上の蛍光体の発光
強度を示す。タイミングチャート(c)は空間光変調素
子を駆動するための駆動信号の第1の好適な実施例の波
形を示す。タイミングチャート(d)は第1の実施例に
おける駆動信号により駆動された空間光変調素子からの
出力光の強度を示す。タイミングチャート(e)は空間
光変調素子を駆動するための駆動信号の第2の好適な実
施例の波形を示す。タイミングチャート(f)は第2の
実施例における駆動信号により駆動された空間光変調素
子からの出力光の強度を示す。
【0017】まず、単位駆動信号(駆動パルス)として
図1のタイミングチャート(c)に示された駆動信号1
07を用いる。タイミングチャート(c)に示された駆
動信号107は消去パルス105と読み出し期間(ある
いは、書き込み期間)106の繰返しからなる。整流性
を持つ光導電層と強誘電性液晶層が直列に接続された空
間光変調素子に消去パルス105が印加されると、光導
電層には順方向電圧が加わって低抵抗状態となり、強誘
電性液晶は強制的にオフ状態になる。次に低電圧の読み
出し期間106になると、光導電層は逆方向状態にな
る。書き込み光の強度に概ね比例した光電流が光導電層
に発生するので、強誘電性液晶と光導電層の界面に電荷
が蓄積される。すると、この電荷を丁度打ち消すように
強誘電性液晶が分極反転する。蓄積される電荷をQ、強
誘電性液晶の分極状態をPとすると、P=Qの関係があ
る。強誘電性液晶のもつ分極の大きさをP0とすると、
安定状態は一般にはP=+P0またはP=−P0の2値で
あるとされているが、蓄積される電荷の量Qを−P0
Q<+P0の範囲で安定に制御できればこれらの中間の
分極状態も安定に実現しうる。この状態は、液晶層内で
面積的に+P0と−P0の状態が分布しているか、もしく
は液晶分子の反転の過渡的な状態であると考えられる。
今の場合、光電流の量、すなわち書き込み光の強度によ
って読み出し出力光強度が制御でき、中間調を実現でき
る。
【0018】一般に、書き込み光が存在しない場合、空
間光変調素子に印加された大きな値の負の電圧によって
発生する電界によって空間光変調素子がオン状態にスイ
ッチングすることが知られている。それによって画像の
コントラストが低下する。しかしながら、単位駆動信号
107には大きな値の負の電圧が含まれていないため、
空間光変調素子の出力面に形成された画像のコントラス
トは低下しない。さらに、単位駆動信号107における
消去パルス105の幅を十分に小さくすれば、単位駆動
信号107内における空間光変調素子のオン状態の割合
が大きく(すなわちデューティー比が大きく)なり、た
めタイミングチャート(d)に示す出力光強度109の
時間的平均値も大きくなる。
【0019】次に、空間光変調素子の駆動信号として、
第2の実施例である図1のタイミングチャート(e)に
示した単位駆動信号(駆動パルス)114を用いること
もできる。単位駆動信号114は消去パルス110、第
1の低電圧期間111、書込みパルス112及び第2の
低電圧期間113からなる。単位駆動信号(駆動パル
ス)114はタイミングチャート(c)に示す単位駆動
信号(駆動パルス)107に書き込みパルスが付加され
たものであると考えられる。この単位駆動信号(駆動パ
ルス)114は電圧の正負に関して対称であるため、液
晶が高電界でイオンを発生してもその変位の平均値は0
となる。さらに、液晶と配向膜の界面に電荷が蓄積され
てないので、液晶のスイッチングの閾値電圧も変動せ
ず、空間光変調素子の出力面に形成された画像のコント
ラストが時間とともに変化することもない。その結果、
空間光変調素子は安定して駆動される。また、第2の低
電圧期間113の長さを第1の低電圧期間111の長さ
よりも長くすると、読み出し光のデューティー比が大き
くなり、画像のコントラストも大きくなる。
【0020】次に、本発明によって均一で明るい画像が
得られる理由を説明する。図1のタイミングチャート
(a)はCRTにおける電子ビーム103の強度を示
し、タイミングチャート(b)はCRT画面上の蛍光体
の発光強度を示し、タイミングチャート(c)及び
(e)は駆動信号108及び115の波形を示し、タイ
ミングチャート(d)及び(f)は空間光変調素子から
の出力光109及び116の強度を示している。電子ビ
ームはCRT画面上を走査するので、CRT上のある画
素についてみると画像の1フレーム(1表示周期)10
2毎に電子ビームが到達する。このとき、電子ビーム1
03の強度は、そのフレームでCRT画面上に表示され
るべき画像のその画素における明るさに比例している。
従って、異なった強度101a、101b、101cを
有する電子ビーム103が所定の間隔で各画素に連続的
に到達する。CRT画面上の蛍光体はそれに到達した電
子ビーム103の強度に比例した輝度を有する光を出力
し、蛍光体から出力された光は所定の時定数をもって減
衰する。それゆえ、図1のタイミングチャート(b)に
示す蛍光体の発光強度104の特性曲線が得られる。
【0021】CRTの1フレーム102中において、複
数の単位駆動信号(駆動パルス)107により空間光変
調素子を駆動すると、各単位駆動信号(駆動パルス)1
07ごとの出力光の強度109は、その時点での蛍光体
発光強度104に比例したものになる。その結果、人間
の目に感じられる画素の明るさ、すなわち1フレーム1
02での出力光強度109の時間的平均値は蛍光体発光
強度104にほぼ比例したものとなる。それゆえ、忠実
な画像が空間光変調素子上に再現される。1フレーム1
02の中に含まれる単位駆動信号(駆動パルス)107
の単位数を大きくすればするほど、図1のタイミングチ
ャート(d)に示す各単位駆動信号107における出力
光強度109のピークをつないだ包絡線は図1のタイミ
ングチャート(b)に示す蛍光体発光強度104の形に
近づく。その結果、出力光強度109は駆動信号(駆動
パルス電圧)108と電子ビーム強度103の間の時間
差に依存しなくなる。言い替えれば、異なった強度10
1a、101b、101cを有する電子ビーム強度パル
ス101が駆動信号108のどの部分に入ってきても、
読み出し光強度の1フレーム102中における出力光強
度109の時間平均値はあまり変わらない。これは、空
間光変調素子の画面上のどの部分においても、電子ビー
ム強103の強度に対して同じ感度で出力光強度109
が得られるため、空間光変調素子の出力画像の明るさが
一様になることを意味する。
【0022】<実験例1>上記空間光変調素子と光書き
込み手段としてのCRTを用いた光学系を図9を参照し
つつ説明する。図9に示すように、この光学系はCRT
901と、空間光変調素子902と、空間光変調素子9
02の駆動源903と、ビームスプリッター904と、
偏光子905及び検光子906を具備している。CRT
901からの画像に対応する入力光907が空間光変調
素子902の光導電層側から書き込まれる。この画像
は、偏光子905及びビームスプリッター904を通っ
て入力される読み出し入力光908によって読み出され
る。偏光子905と検光子906はそれらの軸が互いに
直交するように配置されている。また、空間光変調素子
902は強誘電性液晶のオフ状態で消光位置になるよう
な方向に配置されている。空間光変調素子として、図8
に示す構造のものを用いた。なお、CRT901の画素
ピッチは空間光変調素子902の画素ピッチと一致して
いてもよく、また異なっていてもよいが、ここでは画素
ピッチ50μm、走査線525本のものをCRT901
として用いた。また、前記(式1)において示した式に
おけるCRTの蛍光体の発光強度の減衰の時定数τは、
7msecである。なお、CRT901の像を空間光変
調素子902の光導電層に鮮明に(ぼけの無いような状
態で)結像させるために、レンズ系やセルフォックレン
ズアレイ(日本板硝子株式社の商標)などの結像光学系
を間に挿入しても良い。読み出し入力光908の光源と
して、ハロゲンランプを使用した。
【0023】CRT901の1フレームは16.7ms
ecであり、空間光変調素子902の駆動周期はこれよ
りも小さくする(例えば1msec程度)が、これらの
相互の駆動方法としては、全く同期を取らずに独立に駆
動しても良いし、あるいは、空間光変調素子902の駆
動周期の何個か毎(例えば16個毎)にトリガーパルス
を発生してCRT901に送るというかたちで同期をと
って駆動しても良い。この光学系では前者の方法を採用
した。
【0024】図1のタイミングチャート(c)に示すよ
うに、多数の単位駆動信号(駆動パルス)107含む駆
動信号108を用いて、実際に空間光変調素子902を
駆動し、CRT901に動画像を再生させ、空間光変調
素子902からのて読み出し光を観測した。単位駆動信
号(駆動パルス)107において、消去パルス105の
幅は0.1msecであり、その電圧(高さ)は+10
Vであった。また、読み出し期間106の幅は1.1m
secであり、その電圧(高さ)は−0.91Vであっ
た。この場合、CRTの一周期は1.2msecであっ
た。空間光変調素子902からの出力光はビームスプリ
ッター904を介して直接観察者910により観察され
た。観察の結果、CRT901に表示された画像は空間
光変調素子902の出力面に忠実に再現されていること
が確認された。再生された画像の明るさは空間光変調素
子の画面上全体にわたって均一であった。さらに、階調
表現も忠実に再現されていた。さらに、読み出し入力光
908が106 lx程度の明るさでもコントラストの良
好な画像が得られた。このときのコントラスト比は10
0:1であった。空間光変調素子の出力面にはCRTの
動画像に対する残像現象は観測されなかった。空間光変
調素子902の液晶の配向膜として安定性の高い導電性
ポリイミドを用いているため、数百時間にわたって連続
駆動しても経時変化に対しては安定であった。それゆ
え、空間光変調素子からの出力像の質や明るさに変化は
なかった。
【0025】さらに、読みだし出力光909の強度を光
検出器で検出し、そのときの時間的な変化をオシロスコ
ープを用いて観測した。そうすると、図1のタイミング
チャート(c)に示す駆動信号108に対してタイミン
グチャート(d)に示す出力光強度109の波形が得ら
れた。各単位駆動信号(駆動パルス)107における出
力光強度109のピークを滑らかに結んだ包絡線は、タ
イミングチャート(b)に示す蛍光体発光強度104の
波形とほぼ一致した。電子ビーム103の強度パルスが
最大の場合(例えばパルス101aの場合)における蛍
光体発光強度104に対しても出力光強度109の応答
が飽和することはなかった。
【0026】なお、図9に示す光学系に図7に示した空
間光変調素子713を用いて、光学系を同様に駆動し
た。この場合、読み出し入力光908に対する遮光度が
十分でないため像の明るさは103 lx程度が限界では
あるが、それ以外については図8に示した空間光変調素
子816を用いた場合と同様であった。また、空間光変
調素子として図7における金属反射膜707の代わりに
誘電体反射膜を有する構造のものを用いても同様の効果
が得られた。
【0027】<実験例2>次に、図1のタイミングチャ
ート(e)に示す単位駆動信号(駆動パルス)114を
含む駆動信号115を用いて、図9に示す前記光学系の
駆動を行った。単位駆動信号(駆動パルス)114にお
いて、消去パルス110は幅0.1msecであり、そ
の電圧(高さ)は+10Vであった。また、第1の低電
圧期間111の幅は0.1msecであり、その電圧
(高さ)は0Vであった。さらに、書き込みパルス11
2の幅は0.1msecであり、その電圧(高さ)は−
10Vであった。さらに、第2の低電圧期間の幅は0.
9msecであり、その電圧は0Vであった。空間光変
調素子としては図8に示す構造のものを用いた。この場
合もCRT901の画像は空間光変調素子902の出力
面上で明るさが均一になるように忠実に再現されいた。
さらに、空間光変調素子の出力面上では階調表現も行わ
れていたし、残像現象も観察されなかった。空間光変調
素子902からの読み出し光の明るさは106lx程度
まで上げることができた。しかしながら、駆動信号11
5に含まれている書込みパルス112による電界により
強誘電性液晶のスイッチング現象が生じ、そのため空間
光変調素子の出力面上での画像のコントラストは上記実
験例1の場合よりも多少劣り、コントラスト比は80:
1であった。再生された画像自体は十分観察に耐えうる
ものであった。駆動信号115は電圧に関して正負対称
であるため、空間光変調素子の駆動の安定性は一段と向
上し、数千時間の連続駆動に対しても安定であった。
【0028】上記実験例1の場合と同様に、読みだし出
力光909の強度を光検出器で検出し、そのときの時間
的な変化をオシロスコープを用いて観測した。そうする
と、図1のタイミングチャート(e)に示す駆動信号1
15に対してタイミングチャート(f)に示す出力光強
度116の波形が得られた。
【0029】また、図9に示す光学系に図7に示した空
間光変調素子713を用いて、光学系を駆動信号115
で同様に駆動した。この場合も、読み出し入力光908
に対する遮光度が十分でないため像の明るさは103
x程度が限界ではあるが、それ以外については図8に示
した空間光変調素子816を用いた場合と同様であっ
た。
【0030】<実験例3>次に、空間光変調素子の応答
特性について検討するために以下の実験を行った。書き
込み光用光源としてCRTの代わりにハロゲンランプを
用い、書き込み光の強度に対して読み出し光の明るさが
どの様に変化するかを測定した。このとき、駆動信号
(駆動パルス)に対して液晶がどの様にスイッチングす
るかを見るために、駆動信号波形とそれに対する読み出
し光の時間的変化をオシロスコープを用いて観測した。
その結果を図10に示す。図10において、タイミング
チャート(a)は異なった強度を有するいくつかの書込
み光に対して、図8に示す空間光変調素子817を駆動
信号108により駆動したときの、空間光変調素子から
の出力光の強度の変化を示している。駆動信号108は
上記実験例1における駆動信号と実質的に同じである。
図10のタイミングチャート(a)において、1004
aで示された特性曲線は3000μW/cm2の強度を
有する書込み光を用いた場合を示しており、1004b
で示された特性曲線は500μW/cm2の強度を有す
る書込み光を用いた場合を示しており、また1004c
で示す特性曲線は書込み光を用いなかった場合を示して
いる。図10のタイミングチャート(a)から、書き込
み光の強度を上げるにしたがって読み出し期間1002
における出力光強度1004の立ち上がりが急になり
(速くなり)、また時間平均としての読み出し光強度が
大きくなることがわかる。図10のタイミングチャート
(b)において、駆動信号(駆動パルス電圧)1003
は消去パルス1001及び読み出し期間1002を含
む。これは、読み出し期間1002において光導電層に
書き込み光強度に比例した光電流が発生し、光導電層と
強誘電性液晶との界面に電荷が蓄積され、その電荷の量
につりあうように液晶が徐々に分極反転され、その結
果、空間光変調素子の中間調表示が得らることがわか
る。
【0031】駆動パルス電圧115を用いて同様に測定
を行ってみた。この場合の結果を図11に示す。図11
のタイミングチャート(a)において、1106aで示
された特性曲線は3000μW/cm2の強度を有する
書込み光を用いた場合を示しており、1106bで示さ
れた特性曲線は500μW/cm2の強度を有する書込
み光を用いた場合を示しており、また1106cで示す
特性曲線は書込み光を用いなかった場合を示している。
図11のタイミングチャート(b)において、駆動信号
(駆動パルス電圧)1105は消去パルス1101と、
第1の低電圧期間1102と、書込みパルス1103
と、第2の低電圧期間1104とを含む。図11は、書
き込み光強度を変えることにより中間調が得られている
ことを示している。書き込みパルス1103が空間光変
調素子に印加されるとき、空間光変調素子の強誘電性液
晶に電界スイッチングが起こる。さらに、書き込み光が
0の場合でも、1106cで示された特性曲線において
出力光強度の僅かなピークが生じていることもわかる。
【0032】以上2つの駆動方法について、各書き込み
光強度に対する読み出し光の強度の時間平均を計算し
た。計算結果を図12に示す。図12において、特性曲
線1201は単位駆動信号中に書込みパルスを含まない
駆動信号、例えば図1のタイミングチャート(c)に示
す駆動信号107を用いて空間光変調素子を駆動した場
合を示している。また、他の特性曲線1202は単位駆
動信号中に書込みパルス112を含む駆動信号、例えば
図1のタイミングチャート(e)に示す駆動信号114
を用いて空間光変調素子を駆動した場合を示している。
いずれの駆動方法についても、書き込み光強度が100
〜1000μW/cm2 の範囲で中間調制御が可能であ
ることがわかる。そして、100μW/cm2 以下では
ほぼ読みだし出力光強度は0であり、1000μW/c
2 以上では出力光強度は飽和していることがわかる。
【0033】また、読み出し出力光の時間平均のコント
ラスト比は、駆動パルス電圧108に対して530:
1、駆動パルス電圧115に対して320:1と計算さ
れ、いずれも比較的良好であった。
【0034】<実験例4>2種類の駆動信号(駆動パル
ス)に関して、パルス波形及び電圧値はそのままにして
周期のみを変え、図9に示す光学系で読み出しをおこな
い、空間光変調素子からの出力光の明るさの均一性を測
定した。CRT901の画面上に表示され、均一な明る
さを有する画像を図8に示した構造を有する空間光変調
素子902に書き込む。空間光変調素子902からの読
みだし出力光909のうち、最も暗い部分の明るさに対
する最も明るい部分の明るさの比Rを計算し、画像の明
るさの不均一性の尺度とした。計算結果を表1に示す。
ただし、TSLMは空間光変調素子の駆動信号(駆動パル
ス)の周期を、TCRTはCRTの1表示周期を表し、R1
及びR2は図1のタイミングチャート(c)に示す駆動
信号(駆動パルス電圧)108及びタイミングチャート
(e)に示す駆動信号(駆動パルス電圧)115で駆動
した場合の上記の比Rを示している。なお、TCRT=1
6.7msecに固定してある。
【0035】
【表1】
【0036】表1から、TCRT/TSLMの値が1.5以上
1000以下の範囲内でほぼ均一な読み出し光出力が得
られていることがわかる。TCRT/TSLMの値が1000
より大きくなると、空間光変調素子の強誘電性液晶のス
イッチング速度が駆動パルスの変化に追随できなくな
り、空間光変調素子の出力面に再生された画像のコント
ラストが低下する。またTCRT/TSLMの値が1より小さ
くなると読み出し光出力のちらつきが目立ち始めて画像
の質が劣化する。
【0037】<実験例5>図1のタイミングチャート
(c)に示した駆動信号(駆動パルス電圧)108にお
いて、消去パルス105の長さを0.1msec、読み
だし期間106の長さを1.1msecに固定し、これ
らのパルスの電圧(高さ)のみを変え、図8に示した構
造を有する空間光変調素子816を駆動した。消去パル
ス105の電圧を10Vに固定し、読みだし期間106
の電圧を−30Vから+2Vの範囲内で変化させたが、
空間光変調素子から読み出される画像の質に変化はなか
った。読み出し期間106の電圧が+2Vを超えると、
この期間において光導電層が光電流を発生しなくなり、
読み出し出力光の明るさは低下した。また、読みだし期
間106の電圧を−0.91Vに固定し、消去パルス1
05の電圧を+2Vから+30Vの範囲内で変化させた
場合でも、空間光変調素子から読みだされる像の質は大
きく変わらなかった。消去パルス105の電圧が+2V
より低くなると、空間光変調素子の光導電層が順方向状
態にならず、空間光変調素子(の各画素)に記録された
記録内容の消去が正常に行われなくなり、画像のコント
ラストが低下する。
【0038】<実験例6>図1のタイミングチャート
(e)に示す駆動信号(駆動パルス電圧)115におい
て、前記実験例2で用いたものを基本形として、消去パ
ルス110、書き込みパルス112、及び第2の低電圧
期間113のうちの1つのみの電圧(高さ)を変化さ
せ、図8に示す空間光変調素子816を駆動した。消去
パルス110の電圧のみを変化させた場合、上記実験例
5で述べた駆動信号(駆動パルス電圧)108の場合と
同様の理由で、消去パルス110の電圧が+2Vから+
30Vの範囲で空間光変調素子の出力面上に良質な画像
が得られた。書き込みパルス112の電圧のみを変化さ
せた場合、書込みパルス112の電圧が−30V以上−
2V以下の範囲で空間光変調素子の出力面上に良質な画
像が得られた。この電圧が−2Vより大きい場合も画像
の質は良好であるが、この範囲では実質上図1のタイミ
ングチャート(c)に示す駆動信号(駆動パルス電圧)
108と等価になる。次に、第2の低電圧期間113の
電圧のみを変化させてみた。この場合も−30V以上−
2V以下で空間光変調素子の出力面上に良好な画像が得
られた。この期間は駆動信号108における読みだし期
間106に対応するので、空間光変調素子の光導電層が
光電流を発生する電圧範囲においてのみ正常に動作する
と考えられる。
【0039】<実験例7>以上の各実験例1から6にお
いては、図1のタイミングチャート(a)に示す1フレ
ーム102内でタイミングチャート(d)又は(f)に
示す空間光変調素子の出力光強度109又は出力光強度
116の波形がタイミングチャート(b)に示すCRT
画面上の蛍光体の発光強度104を再現するので、蛍光
体の発光強度が最大の明るさの場合でも1フレーム10
2の後半では出力光強度109又は出力光強度116の
応答は小さくなり、時間的な積分としてみたときの明る
さにロスがあることになる。ここでは、このような問題
を解決し、さらに中間調表示も可能にする方法について
詳しく述べる。
【0040】いま、CRTが、周波数f(周期TCRT
1/f)で、画像を書き換えるものとする。このとき、
空間光変調素子の駆動周期TSLMに対するCRTの駆動
周期TCRTの比をnとする。すなわち次式(式3)の関
係を満たすものとする。 TCRT=n×TSLM (式3) 但し、簡単のためnは整数とする。空間光変調素子の出
力光強度として人間の目に実際に観測されるのは図1の
タイミングチャート(d)に示す出力光強度109の時
間平均値
【数1】 である。但し、Yiは各書き込み期間における出力光強
度であり、各単位駆動信号(駆動パルス)107または
単位駆動信号(駆動パルス)114におけるCRTの光
出力Lを書き込み光強度として図12に示す関係で与え
られるものである。
【0041】CRTの光出力Lは、同一周期内において
時間とともに単調に減少する。従って、時刻tにおける
光出力L(t)と、閾値L1、L2(例として駆動信号1
08で駆動する場合を考えると、図12によりL1=1
00μW/cm2 、L2=1000μW/cm2 とおけ
る。)の関係により、周期TCRT内の空間光変調素子の
出力Yは変化する。(式3)においてn=16とした場
合の出力Yiの変化の様子を図15に示す。図15にお
いて、タイミングチャート(a)は時刻t=TCR Tにお
ける光出力Lが閾値L2よりも大きい場合におけるCR
Tの光出力を示し、タイミングチャート(b)はそれに
対応する空間光変調素子からの出力光の強度を示す。ま
た、タイミングチャート(c)は時刻t=T1におい
て、L=L2であり、かつ、t=TCRTにおける光出力L
がL1よりも大きい場合におけるをCRTの光出力を示
し、タイミングチャート(d)はそれに対応する空間光
変調素子からの出力光の強度を示す。さらに、タイミン
グチャート(e)はt=T2 において、L<L1となる場
合におけるCRTの光出力を示し、タイミングチャート
(f)はそれに対応する空間光変調素子からの出力光の
強度を示す。なお、各単位駆動信号(駆動パルス)10
7内におけるLの変化は無視できるものとした。
【0042】空間光変調素子の光出力は(式4)で表わ
されるように、空間光変調素子の駆動周期毎に出力され
る光パルス強度Yiの線形和として表される。このと
き、L≧L2における各パルス強度Yiがほぼ一定である
と近似することができ、L1≦L<L2における各パルス
強度YiがLに応じて少なくともm段階に分割可能であ
れば、本発明の上記駆動方法により少なくともn×m階
調を容易に実現することができる。なお、実際に試作し
た図7または図8に示す構造を有する空間光変調素子で
は、Lに応じて分割可能なYiのレベルmは、高々90
程度なので、256階調を実現するためには、少なくと
もn≧3であることが好ましい。
【0043】駆動パルス108を用いて、TCRT=1
6.7msec、TSLM=TCRT/16=1.04mse
cとし、実際に画像を表示した。駆動信号(駆動パルス
電圧)108として、消去パルスの幅を0.104ms
ec、電圧を15Vにし、書き込み期間の幅を0.93
6msec、電圧を−3.63Vに設定した。この駆動
条件の場合も、図12に示す場合とほぼ同じ応答を示し
た。2つの閾値L1、L2を実際に求めたところ、L1
100μW/cm2 、L2=800μW/cm2 であっ
た。
【0044】本発明の駆動方法では、CRTの出力Lの
減衰特性に依存する残像について注意を必要とする。例
えば、図15のタイミングチャート(a)及び(b)に
示したように、最も明るい光出力Yを得る場合には、時
刻t=TCRTにおいてL≧L2であるため、次の周期(T
CRT≦t≦2TCRT)に黒を表示しようとしても、L>L
1であるため、Y>0となる。すなわち、第1の画像表
示手段(例えばCRT)が60Hzで画像を書き換えて
も、実際に観測される画像は、60Hzで書換えられ
ず、残像が生じることになる。肉眼で残像を観察されな
いようにするためには、少なくとも時刻t=2TCRT
降ではL<L1に減衰させる必要がある。すなわち、L2
の光量を、TCRT以内でL1以下に減衰させる残光特性の
蛍光体を用いる必要がある。
【0045】本実験例の第1の画像表示手段に用いたC
RTの蛍光体は(式1)で表わされる特性を有する。 L=Liexp(−t/τ) (0≦t≦TCRT) (式1) ここで、LiはCRTの発光強度の初期値、τは減衰の
時定数である。本実施例で用いた蛍光体では、τ=8m
secである。従って時刻t=TCRTにおいて、L=
0.124Liであり、時刻t=2TCRTにおいて、L=
0.015Liである。最も明るい出力Yを得る場合
に、0.124Li=L2=800μW/cm2を満たすよ
うにLiを設定したところ、Li=6450μW/cm2
であった。また、このとき0.015Li=97μW/c
2 <L1であり、残像を最小限に抑えることができ
た。
【0046】なお、初期光量Liを小さくするために
は、τ及びL1/L2を大きくすればよい。例えば、τ=
440msec(時刻t=1sにおいて、L=0.10
3Liである)とすると、時刻t=TCRTにおける残光は
0.963Li、t=2TCRTにおける残光は0.927
iとなる。従って、最も明るい出力Yを得る為の初期
光量をLi=11.4μW/cm2 と小さくできる。さら
に、空間光変調素子のL1とL2の比(この場合L1/L2
=0.963)を大きくすることで、残光を最小限に抑
えることが可能である。なお、以上では駆動信号(駆動
パルス電圧)108を用いた場合を中心に述べたが、駆
動信号(駆動パルス電圧)115の場合も、図12に示
すように2つの閾値をもつので、同様な方法で動作を行
うことができる。
【0047】<実験例8>図9に示した光学系を投写型
ディスプレイに組み込み、空間光変調素子の出力面に再
生された画像を拡大表示してみた。このときの光学系を
図13に示す。なお、図9に示した光学系と同じ番号で
表示された部材は同一であるため、その説明を省略す
る。図13において、空間光変調素子902の出力面に
再生された画像はビームスプリッター904、検光子9
06などを介してレンズ1310により拡大され、スク
リーン1311上に投写される。空間光変調素子902
の画面は2.5cm角であるが、これをスクリーン上で
100cm角に拡大した。駆動方法としては、前記実験
例1及び2の方法に準じた。駆動信号(駆動パルス電
圧)108及び115のいずれを用いて空間変調素子9
02を駆動した場合でも、スクリーン1311上で良好
な画像が得られた。このときのスクリーン1311上で
の像の明るさは500lxであった。また、スクリーン
1311上での像のコントラスト比は100:1であっ
た。スクリーン1311上では1画素が1mm角に拡大
されるが、このとき隣合う画素間のクロストークは観察
されず、きめの細かい画像が得られた。
【0048】また、実験例7の方法を用いて空間光変調
素子902を駆動し、実際に動画を表示したところ、ス
クリーン1311上での像の明るさが最大1000l
x、またスクリーン1311上での像のコントラスト比
は300:1以上であり、きわめて自然な階調表示を実
現できることを確認した。
【0049】次に、RGB各色に対応したCRT901
及び空間光変調素子902等をセットにしたものを3組
用意して組合せた系を構成し、スクリーン1311上で
画像を合成した。これによりカラー画像が得られた。
【0050】<実験例9>図8に示す構造を有する空間
光変調素子を用いて、図14に示すホログラフィーテレ
ビジョン装置を構成した。図14において、1402は
反射ミラー、1403はハーフミラー、1404はレン
ズ、1405はコリメーターを示す。被写体1406を
照射するためにコヒーレント光としてHe−Neレーザ
ー1401を用い、コリメータ1405を通しての参照
光とともにCCD1407の撮像面上に干渉縞パターン
を形成する。このCCD1407上に形成された画像デ
ータはビデオ信号伝送路1408を介してCRT140
9に転送される。CRT1409の画面上に表示された
画像はレンズ1404により空間光変調素子1410の
入力面に結像される。それゆえ、干渉縞パターンが空間
光変調素子1410に入力される。さらに、空間光変調
素子1410は干渉縞パターンをその出力面に再生す
る。別のHe−Neレーザー1401’からのコヒーレ
ント光を用い、反射モードで空間光変調素子1410か
らの立体像を読み出す。空間光変調素子1410からの
干渉縞パターンはビームスプリッター1411を介して
コヒーレントな参照光により再生される。これにより立
体像の再生され、観測者1412により実時間で観測さ
れる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高輝度で輝度ムラが少
なく、高コントラスト比で、中間調をもつ映像を映し出
す投写形ディスプレイ装置に最適な空間光変調素子の駆
動方法を提供する。また、この素子を用いてのホログラ
フィーテレビジョン装置は、実時間で鮮明な立体像が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における空間光変調素子の駆
動方法を説明するための波形図
【図2】従来の空間光変調素子の駆動方法を示す波形図
【図3】従来の駆動方法における駆動パルス波形の一例
を示す波形図
【図4】従来の駆動方法における駆動パルス波形の他の
一例を示す波形図
【図5】従来の駆動方法において高デューティー比の読
みだし出力光が得られる駆動パルス波形の一例を示す波
形図
【図6】従来の駆動方法で明るさの不均一が生じること
を説明するための図
【図7】この発明に係る方法により駆動される空間光変
調素子の一例を示す断面図
【図8】この発明に係る方法により駆動される空間光変
調素子の他の一例を示す断面図
【図9】空間光変調素子を評価するための光学系の模式
【図10】空間光変調素子の駆動信号の波形の一実施例
及びそれに対する読みだし出力光応答を示す波形図
【図11】空間光変調素子の駆動信号の波形の他の実施
例及びそれに対する読みだし出力光応答を示す波形図
【図12】空間光変調素子の読みだし出力光強度の書き
込み光強度に対する依存性を示す図
【図13】空間変調素子を用いた投写型ディスプレイ装
置の模式図
【図14】空間変調素子を用いたホログラフィーテレビ
ジョン装置の模式図
【図15】本発明の一実施例で用いたCRTの光出力
と、空間光変調素子の出力との関係を示すタイミング図
【符号の説明】
101 電子ビームパルス 102 1フレーム 103 電子ビーム強度 104 蛍光体発光強度 105 消去パルス 106 書き込み期間 107 駆動パルス単位 108 駆動パルス電圧 109 読み出し光強度 110 消去パルス 111 第1の低電圧期間 112 書き込みパルス 113 第2の低電圧期間 114 駆動パルス単位 115 駆動パルス電圧 116 読み出し光強度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/66 102 B 9068−5C (72)発明者 藏富 靖規 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 朝山 純子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 久仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2枚の透明導電性電極の間に少
    なくとも強誘電性液晶層と整流性を有する光導電層を挟
    み込む構造の空間光変調素子と、前記2枚の透明導電性
    電極間に印加される駆動電圧電源と、前記空間光変調素
    子の前記光導電層側に置かれる光書き込み手段を備えた
    画像表示装置において、前記光書き込み手段の一表示期
    間中に、前記空間光変調素子を駆動する駆動電圧信号の
    単位周期が、1回より多く含まれることを特徴とする画
    像表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 光書き込み手段の一表示期間の長さの、
    単位駆動電圧周期の長さに対する比が1.5以上100
    0以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像表
    示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 空間光変調素子は光書き込み手段からの
    入射光強度に対して2つの閾値を有し、第1の閾値以下
    の入射光強度に対する空間光変調素子の光出力(以下、
    光出力と略記する)が概ねゼロであり、前記第1の閾値
    と第2の閾値の間の入射光強度に対する前記光出力が入
    射光強度の増加とともに増加し、前記第2の閾値を越え
    る入射光強度に対する前記光出力が入射光強度に概ね依
    存しないことを特徴とする請求項2に記載の画像表示装
    置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 光書き込み手段から空間光変調素子への
    入射光強度は、前記光書き込み手段の一表示期間内にお
    いて時間とともに概ね単調に減少し、前記光書き込み手
    段が画像を書き換える直前の、前記光書き込み手段から
    前記空間光変調素子への入射光強度の最大値(以下、閾
    値光強度と呼ぶ)は、第2の閾値以上であり、かつ前記
    閾値光強度の入射光は、前記光書き込み手段が画像を書
    き換える周期内で、第1の閾値以下に減衰することを特
    徴とする請求項3に記載の画像表示装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 光書き込み手段はCRTであることを特
    徴とする画像表示装置に対する、請求項4に記載の画像
    表示装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 単位駆動電圧周期が、消去電圧期間とそ
    れに引き続く書き込み電圧期間からなる、請求項3に記
    載の画像表示装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 消去電圧が、光導電層が順バイアスとな
    る方向を正として+2V以上+30V以下であり、かつ
    書き込み電圧が−30V以上+2V以下であることを特
    徴とする請求項6に記載の画像表示装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 単位駆動電圧周期が、消去電圧期間、第
    一の低電圧期間、書き込み期間、及び第二の低電圧期間
    によってこの順に構成されることを特徴とする請求項3
    に記載の画像表示装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 第二の低電圧期間が第一の低電圧期間よ
    りも大きいことを特徴とする請求項8に記載の画像表示
    装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 消去電圧期間に印加される消去電圧
    が、光導電層が順バイアスとなる方向を正として+2V
    以上+30V以下であり、書き込み電圧が−30V以上
    −2V以下であり、かつ第二の低電圧期間の電圧が−2
    V以上+2V以下であることを特徴とする請求項9に記
    載の画像表示装置の駆動方法。
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