JP2019168587A - 表示装置及びその制御方法 - Google Patents

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満 多田
池田 武
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Abstract

【課題】ユーザに視認されるフリッカを低減することができる技術を提供する。【解決手段】複数のフレームからなる画像信号に基づき画像を表示する表示装置であって、発光手段と、複数の画素を有し、前記発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示手段と、前記複数のフレームのうち対象フレームの輝度に関する第1特徴値を取得する取得手段と、前記第1特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記対象フレームの前記第1特徴値と前記対象フレームの前のフレームの輝度に関する第2特徴値との変化が、前記対象フレームと前記前のフレームとの間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置及びその制御方法に関するものである。
近年、液晶表示ディスプレイにおいて、高いコントラスト表示を実現させる方式の一つとして、画像信号に合わせて画面全体の光源輝度を変調するグローバルディミング(以下、GD)制御技術がある。このGD制御では、画像信号の輝度再現性を高めるために、入
力された画像信号の最大階調値に応じて光源の明るさを制御している。このGD制御において、バックライトの光源の明るさを、入力された画像信号の最大値に応じて変化させてしまうと、ノイズが多い画像や、物体の光反射が多い画像では、光源の輝度が大きく変化する。
一般に液晶ディスプレイは、画像に合わせて液晶素子の透過率を変化させたとき、液晶の応答速度が遅いため、1フレーム期間かけて所望の透過率となる変化を示す。つまり、液晶の透過率が変化している途中で、光源の明るさが変化した場合、意図しない輝度が液晶を透過する漏れ輝度が発生し、フリッカ(妨害感)が発生する場合がある。この場合には、GD制御において、光源の輝度を大きく変化させた場合は、フリッカが大きく発生してしまうことが懸念される。
このような課題を解決するために、画像信号の平均輝度が暗いレベルから明るいレベルへと変動する場合と、逆に明るいレベルから暗いレベルへと変動する場合とで、光源の輝度制御を異なるようにする技術が開示されている(特許文献1)。
特開2006−133750号公報
しかしながら、特許文献1のような従来の技術では、平均輝度値の変化に応じて光源の輝度の制御を行っているため、輝度変動が目につくような画像の切り替わりを検出することが困難である。
画像1フレームの平均輝度値は、一定値になる傾向があるため、従来の技術では、最大値が変化したことをうまく検出できず、光源輝度が大きく変動してしまうおそれがある。光源輝度が大きく変動してしまうと、漏れ輝度が発生して、ユーザにフリッカとして視認されてしまうことが懸念される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザに視認されるフリッカを低減することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、
複数のフレームからなる画像信号に基づき画像を表示する表示装置であって、
発光手段と、
複数の画素を有し、前記発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示手段と、
前記複数のフレームのうち対象フレームの輝度に関する第1特徴値を取得する取得手段と、
前記第1特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記対象フレームの前記第1特徴値と前記対象フレームの前のフレームの輝度に関する第2特徴値との変化が、前記対象フレームと前記前のフレームとの間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする表示装置を提供する。
本発明の第2態様は、
複数のフレームからなる画像信号に基づき画像を表示する表示装置の制御方法であって、
発光手段により発光する発光ステップと、
複数の画素を有し、前記発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示ステップと、
前記複数のフレームのうち対象フレームの輝度に関する第1特徴値を取得する取得ステップと、
前記第1特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、前記対象フレームの前記第1特徴値と前記対象フレームの前のフレームの輝度に関する第2特徴値との変化が、前記対象フレームと前記前のフレームとの間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする表示装置の制御方法を提供する。
本発明によれば、ユーザに視認されるフリッカを低減することが可能となる。
実施例1の表示装置の構成を示す模式図 実施例1の発光部における分割した制御エリアを示す模式図 実施例1の明部TBLのデータ構造を示す模式図 実施例1の暗部TBLのデータ構造を示す模式図 実施例1の画像信号の時間変化のイメージを示す模式図 実施例1の制御を行う前の液晶の透過率、光源の点灯制御を示す模式図 実施例1の液晶の透過率、光源の点灯制御を示す模式図 実施例1の表示処理を説明するためのフローチャート 実施例2の表示装置の構成を示す模式図 フリッカが発生する画像信号の変化例を示す模式図 変形例2の明部TBLおよび暗部TBLを示す模式図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。なお、以下の説明では、本実施形態に係る表示装置が透過型の液晶表示装置である場合の例を説明するが、本実施形態に係る表示装置は透過型の液晶表示装置に限らない。本実施形態に係る表示装置は、発光手段と、複数の画素を有し、複数のフレームからなる入力画像信号に基づき発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示手段と、を有する表示装置であればよい。例えば、本実施形態に係る表示装置は、反射型の液晶表示装置であってもよく、また、液晶素子の代わりにMEMS(Micro Electro
Mechanical System)シャッターを用いたMEMSシャッター方式表示装置であってもよい。
<実施例1>
以下に、実施例1について説明する。
[表示装置の概要]
本実施例では、入力された画像信号(入力画像信号)の明部面積情報または暗部面積情報に基づいて、輝度に関する特徴量を決定し、発光部の光量および表示部の画像を制御する動作について説明する。ここで、明部面積情報とは、画像信号のフレーム単位で、所定の閾値以上の輝度値となる画素の、面内(後述する表示部101が画像を表示する画面の画面内)に占める割合を示した情報(明部情報)である。暗部面積情報とは、画像信号のフレーム単位で、所定の閾値以下の輝度値となる画素の、面内に占める割合を示した情報(暗部情報)である。
本実施例では、画像信号の明部面積情報または暗部面積情報に応じて、光源制御と画像表示制御を実現することで、フリッカを低減した画像表示が可能とする。
[表示装置の構成]
図1は、本実施例に係る表示装置1の構成の一例を示す模式図である。
表示装置1は、表示部101、発光部102、および制御回路基板を備える。制御回路基板は、変換部103、特性取得部104、明部TBL105、係数決定部106、暗部TBL107、係数決定部108を有する。さらに制御回路基板は、フレームメモリ109、特徴量決定部110、信号分配部111、信号処理部112、光源駆動部113を有する。なお、制御回路基板の各機能は、制御回路基板に実装された1以上のプロセッサおよび電子回路で実行されるとする。
制御回路基板は、入力された画像信号の対象フレームの輝度に関する特徴値に基づいて、発光部102の発光輝度を制御する。また、制御回路基板は、次のような制御を行う。対象フレームの特徴値と対象フレームの前のフレームの輝度に関する特徴値との変化が、フレーム間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、発光部102の発光輝度の変化が緩やかになるように発光部102を制御する。これにより、発光部102の輝度変化の応答速度と、表示部101の透過率の変化の応答速度との差によるフリッカの発生を抑制する。
表示部101は、複数の画素を有し、複数のフレームからなる画像信号に基づき発光部102からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示手段である。表示部101は、例えば、液晶パネルである。
発光部102は、表示部101に対して照射する光を発光する発光手段である。発光部102は例えば、光源としてLEDを用い、1つの制御エリアを有する。制御エリアは、光源駆動部113から出力された点灯制御信号Vに応じて駆動され、制御エリアのLEDが独立に輝度制御可能に構成されている。
図2は、発光部102における制御エリアを示す模式図である。本実施例では、図2に示すように、発光部102には、1つの制御エリア10201が設けられている。
以降、変換部103、特性取得部104、係数決定部106,108、フレームメモリ109、特徴量決定部110、信号分配部111、信号処理部112、光源駆動部113の各機能ブロックは、入力された複数のフレームについて順に処理を行うとする。ここで、処理対象とするフレームを対象フレームと呼称する。
変換部103は、対象フレームを輝度情報Yに変換する変換部である。輝度情報Yは特性取得部104、係数決定部106、係数決定部108へ出力される。変換部103は、対象フレームの各画素の画素値(階調値)を各画素の輝度値yに変換して、対象フレームの輝度情報Yを取得する。変換部103が、入力された画像信号を画素毎に輝度情報Yへ
変換する変換手順について説明する。計算には、式(1)を用いて計算する。本実施例では、画素値は、赤色、緑色、および青色の階調値(R,G,B)であるとする。
y=aR+bG+cB ・・・式(1)
ここで、a、b、cはRGBそれぞれの信号値を輝度に変換する際の換算係数である。
特性取得部104は、輝度情報Yに基づいて、対象フレームの輝度の最大値に関連する特徴量を取得する。特性取得部104は、変換された輝度情報Yから、輝度が最大となる最大輝度値YMを特徴量として取得するとする。特性取得部104は、特徴量(最大輝度値YM)をフレームメモリ109、および特徴量決定部110へ出力する。
明部TBL105は、画像信号の明部面積情報SBに応じて選択する明部時定数情報を保存したテーブルデータである。明部時定数情報は、フレーム毎に変化する最大輝度値YMの時間応答(応答時間)を決定する時定数に関する情報である。
図3は、明部TBL105のデータ構造を示す模式図であり、対象フレームの明部面積情報SBと時定数との対応関係を示している。図3のテーブルデータは、明部面積情報SBに応じた時定数を算出できるテーブル構造となっている。本実施例において時定数は、最大値を1023として正規化された値で保存されている。また、明部面積情報SBが小さいほど、時定数が小さい関係であるとよい。
係数決定部106は、入力された輝度yが閾値HB以上となる面内画素面積である明部面積情報SBを計算し、明部面積情報SBに応じた時定数である明部時定数TBを決定する決定部である。明部面積情報SBは、対象フレームにおいて、輝度が閾値HB以上となる領域の面積を示すパラメータである。決定した明部時定数TBは、特徴量決定部110へ出力される。
暗部TBL107は、画像信号の暗部面積情報SDに応じて選択する暗部時定数情報を保存したテーブルデータである。暗部時定数情報は、フレーム毎に変化する最大輝度値YMの時間応答を決定する時定数に関する情報である。
図4は、暗部TBL107のデータ構造を示す模式図であり、対象フレームの暗部面積情報SDと時定数との対応関係を示している。図4のテーブルデータは、暗部面積情報SDに応じた時定数を算出できるテーブル構造となっている。本実施例において時定数は、最大値を1023として正規化された値で保存されている。また、暗部面積情報SDが小さいほど、時定数が小さい関係であるとよい。
係数決定部108は、入力された輝度yが閾値HD以下となる面内画素面積である暗部面積情報SDを計算し、暗部面積情報SDに応じた時定数である暗部時定数TDを決定する決定部である。暗部面積情報SDは、対象フレームにおいて、輝度が閾値HD以下となる領域の面積を示すパラメータである。決定した暗部時定数TDは、特徴量決定部110へ出力される。
フレームメモリ109は、特性取得部104からの最大輝度値YMを、画像のフレーム期間毎に一時保存(記憶)し、1フレーム期間遅らせた最大輝度値YM(第2特徴値)を特徴量決定部110へ出力する。すなわち、フレームメモリ109は、対象フレームの前のフレームの特徴量(最大輝度値YM)を特徴量決定部110に出力する。
特徴量決定部110は、対象フレームの特徴量(最大輝度値YM(n))、対象フレームの前(直前)のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に基づいて、発光部102の輝度を制御するために用いる特徴量A(第3特徴値)を決定する。以下の説明では、説明の便宜上、対象フレームの前のフレームを、単に、前のフレームという場合がある。対象フレームは、複数のフレームのうちn番目のフレームであり、前のフレームは、n−1番目のフレームである。
特徴量決定部110は、明部時定数TBおよび暗部時定数TDの少なくとも一方を用いて、特徴量Aを決定する。特徴量決定部110は、制御エリアに対して特徴量Aを決定し、信号分配部111へ出力する。
信号分配部111は、入力された特徴量Aに基づいて、制御エリアに対応する表示部101の領域の信号ゲインbsと、発光部102の制御エリアの光源制御パラメータbdとを決定する。信号ゲインbsは、対象フレームの画素値に対して乗算する係数情報である。光源制御パラメータbdは、発光部102の制御エリアに対応した明るさの情報である。入力された画像の信号値から、制御エリアの明るさを決定する。信号分配部111は、制御エリアの光源制御パラメータbdを光源駆動部113に出力する。信号分配部111は、信号ゲインbsを信号処理部112へ送信する。
信号処理部112は、対象フレームの画素値に対して、信号ゲインbsを乗算する信号処理を実行する。
光源駆動部113は、信号分配部111からの光源制御パラメータbdと、入力された画像信号の同期信号に基づいて、フレーム期間毎に、光源制御パラメータbdを点灯制御信号Vとして出力する。点灯制御信号Vは発光部102へ出力される。
以下に、本実施例の表示装置1の表示処理について説明する。図8は、本実施例の表示処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS801において、変換部103が、対象フレームを輝度情報Yに変換する。
次にステップS802で、特性取得部104が、変換された輝度情報Yから、輝度が最大となる最大輝度値YMを特徴量として取得する。
次にステップS803で、係数決定部106が、変換部103から入力された画像信号の画素毎の輝度情報Yに基づき、明部時定数TBを決定する。そして、続くステップS804で、係数決定部108が、変換部103から入力された画像信号の画素毎の輝度情報Yに基づき、暗部時定数TDを決定する。
ここで、明部時定数TBおよび暗部時定数TDを決定する方法について詳しく説明する。
まず、係数決定部106が、明部時定数TBを計算する処理(ステップS803)について説明する。以下に、その計算手順(ステップ11,12)を示す。
(ステップ11)
ステップ11では、閾値HB以上となる輝度yの面内の画素数(面積)を示す明部面積情報SBを計算する。計算には、式(2)を用いる。
Figure 2019168587
・・・式(2)
ただし、Kは画像毎に異なる最大画素数を1023に正規化するための、除算係数である。
(ステップ12)
ステップ12では、フレーム毎に計算した明部面積情報SBから明部時定数TBを計算する。計算式には、式(3)を用いる。
TB=table_tb(SB)・・・式(3)
ここで、table_tbは、明部TBL105のテーブルデータである。table_tb(SB)では、テーブルデータの明部面積情報SBに対応した時定数データを抽出する。
このようにして、明部時定数TBが決定される。
次に、係数決定部108が、暗部時定数TDを計算する処理(ステップS804)について説明する。以下に、その計算手順(ステップ21,22)を示す。
(ステップ21)
ステップ21では、閾値HD以下となる輝度yの面内の画素数(面積)を示す暗部面積情報SDを計算する。計算には、式(4)を用いる。
Figure 2019168587
・・・式(4)
(ステップ22)
ステップ22では、フレーム毎に計算した暗部面積情報SDから暗部時定数TDを計算する。計算式には、式(5)を用いる。
TD=table_td(SD) ・・・式(5)
ここで、table_tdは、暗部TBL107のテーブルデータである。table_td(SD)では、テーブルデータの暗部面積情報SDに対応した時定数データを抽出する。
このようにして、暗部時定数TDが決定される。
図8のフローチャートの説明に戻る。ステップS805〜ステップS807では、特徴量決定部110が、対象フレームの最大輝度値YM(n)、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)に基づいて、発光部102の輝度を制御するために用いる特徴量Aを決定する。
ここで、特徴量Aを決定する方法について詳しく説明する。
特徴量決定部110は、対象フレームの最大輝度値YM(n)と、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)と、明部時定数TBまたは暗部時定数TDとを用いて特徴量Aを計算する。
ステップS805で特徴量決定部110は、対象フレームの最大輝度値YM(n)と、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)との差分YD(n)が正(0以上)であるか否かを判定する。差分YD(n)は、下記の式(6)を用いて求められる。
YD(n)=YM(n)−YM(n−1) ・・・式(6)
特徴量決定部110は、差分YD(n)の正負判定を行い、差分YD(n)が正(0以上)の場合(ステップS805でYES)である場合、ステップS806で特徴量決定部110は、式(7)を用いて特徴量Aを決定する。
A=YM(n−1)+TB/1023×YD(n) ・・・式(7)
この時、特徴量Aの前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化率は、式(8)で表される。
Figure 2019168587
・・・式(8)
ステップS805で、差分YD(n)が正(0以上)であることから、YM(n)/YM(n−1)は1以上である。また、明部時定数TBは、図3より、0以上の値であり、明部面積情報SBが大きいほど大きい。したがって、特徴量Aの、前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化率は、明部面積情報SBが大きいほど大きく
なる。
差分YD(n)が負の場合(ステップS805でNO)である場合、ステップS807で特徴量決定部110は、式(9)を用いて特徴量Aを決定する。
A=YM(n−1)+TD/1023×YD(n) ・・・式(9)
この時、特徴量Aの前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化率は、式(10)で表される。
Figure 2019168587
・・・式(10)
ステップS805で、差分YD(n)が負であることから、YM(n)/YM(n−1)は1以下である。また、暗部時定数TDは、図4より、0以上の値であり、暗部面積情報SDが大きいほど大きい。したがって、特徴量Aの、前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化率は、暗部面積情報SDが大きいほど大きくなる。
後述するように、特徴量Aに基づいて、発光部102の発光制御エリアの輝度が制御される。したがって、YM(n)とYM(n−1)とが同じである場合に、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDが大きいほど、特徴量Aの前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化率(A/YM(n−1))が大きいといえる。また、YM(n)とYM(n−1)とが同じである場合に、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDが大きいほど、特徴量Aの前のフレームの特徴量(最大輝度値YM(n−1))に対する変化量(A−YM(n−1))が大きいといえる。
対象フレームの最大輝度値YM(n)(第1特徴値)が、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)以上(第2特徴値以上)の場合、明部面積情報SBを用いて、特徴量A(第3の特徴値)が決定される。このとき、明部面積情報SB(明るい画素が占める割合)が、相対的に小さい場合には、相対的に大きい場合よりも、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)との差が小さくなるように特徴量Aが決定される(式(7)、図3)。
また、対象フレームの最大輝度値YM(n)が、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)より小さい場合には、暗部面積情報SDを用いて、特徴量Aが決定される。このとき、暗部面積情報SD(暗い画素が占める割合)が、相対的に小さい場合には、相対的に大きい場合よりも、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)との差が小さくなるように特徴量Aが決定される(式(9)、図4)。
このようにして、特徴量決定部110は、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDに基づいて、特徴量Aを決定する。
図8のフローチャートの説明に戻る。ステップS808では、信号分配部111が、入力された特徴量Aに基づいて、発光部102の制御エリアの光源制御パラメータbdを決定する。そして、ステップS809では、信号分配部111が、入力された特徴量Aに基づいて、制御エリアに対応する表示部101の領域の信号ゲインbsを決定する。
ここで、光源制御パラメータbdと信号ゲインbsを決定する方法について詳しく説明する。
信号分配部111は、入力された特徴量Aと、対象フレームの最大輝度値YMを用いて、発光部102の制御エリアの光源制御パラメータbdを決定する(ステップS808)。また、信号分配部111は、光源制御パラメータbdを用いて、制御エリアに対応する表示部101の領域の信号ゲインbsを決定する(ステップS809)。
ステップS808で信号分配部111は、制御エリアにおけるバックライトの明るさを、光源制御パラメータbdに変換する。光源制御パラメータbdは、入力された特徴量A
と最大特徴量Ymaxを用いて、下記の式(11)で計算できる。ここで、最大特徴量Ymaxは、フレームが取り得る最大の輝度値であるとする。つまり、光源制御パラメータbdは、特徴量が取り得る最大の値に対する特徴量Aの比率を示す値である。光源制御パラメータbdは、0〜255までを範囲とする整数であるとする。
bd = INT(A ÷ Ymax ×255)・・・式(11)
ここで、INTは、カッコ内部の整数成分を取得するという意味である。光源制御パラメータbdは、制御エリアにおけるLEDの明るさを制御する情報である。光源制御パラメータbdは、値が大きいほど制御エリアが明るく発光することを示すこととする。例えば、光源制御パラメータbdが255である場合に、対応する光源の発光輝度が最大になる。
ステップS809で信号分配部111は、制御エリアに対応する信号ゲインbsを決定する。信号ゲインbsは、ステップS808で決定した光源制御パラメータbdを用いて、下記の式(12)で計算できる。
bs = (bdmax/bd)(1/pgam) ・・・式(12)
ここで、制御エリアに対応する信号ゲインbsは、制御エリアの信号に乗算する補正ゲイン情報である。bdmaxは、光源制御パラメータbdがとり得る最大の値とする。pgamは表示部101のγ値である。例えば、γ値が2.2のパネルの場合は、pgamは2.2となる。
つまり、式(12)では、光源の光量を下げた分を信号処理で持ち上げる乗算量を計算する。本実施例では、計算を簡易化するためにpgam=1.0とする。
図8のフローチャートの説明に戻ると、光源制御パラメータbdが光源駆動部113に出力され、信号ゲインbsが信号処理部112へ送信された後、ステップS810で、表示部101は、発光部102からの光を変調して画像を表示する。
以下に、本実施例のフリッカ低減制御の具体例について、図5(A)〜図5(C)、図6(A)〜図6(D)、図7(A)〜図7(D)の模式図を用いて説明する。
まず、入力された画像信号について説明する。
図5(A)〜図5(C)は、画像信号の時間変化のイメージを示す模式図である。
図5(A)に示す画像信号501では、階調値が128階調のグレー背景に、画面右上に暗めの太陽505が表示され、その太陽の光を受けた葉っぱ506が画面左下に表示されている。
図5(B)に示す画像信号502では、画像信号501と同様に、階調値が128階調のグレー背景に、葉先507が太陽光の光で全反射して最大階調255となっている状態の画像である。
図5(C)に示す画像信号503では、画像信号501と同じ画像信号である。
この画像信号501、502、503が順に入力される。
画像信号501、502、503を表示させる発光部102は、図2で説明した模式図と同様、画面に1つの制御エリアである。この制御エリア10201の中で、グレー背景部に対応する画像信号の領域を、領域511とする。
次に従来の制御で、信号分配部111が、対象フレームの特徴量(最大輝度値YM(n))を、特徴量Aとしてそのまま用いて、液晶の透過率と、光源輝度を決定したときに発生するフリッカについて説明する。
図6(A)〜図6(D)は、本実施例の制御を行う前に、画像信号の変化に合わせて、液晶の透過率、光源の点灯制御、および視認される光量がどうなるかを示した模式図である。
ここでは、信号分配部111が、図5(A)〜図5(C)で説明した画像信号501〜503が入力された場合に、視認される光量が変化しないよう液晶の透過率を半分、光源の明るさを2倍に制御した場合について説明する。また、液晶のγ値は計算を簡略化する
ために1.0(=pgam)とする。
図6(A)には、入力された画像信号の垂直同期信号601を示している。また、画像信号501、502、503にそれぞれ対応したフレーム期間602、603、604を示している。
図6(B)には、領域511の液晶の透過率変化を示す透過率信号605を示している。領域511の透過率は、画像信号501から画像信号502に変化したときに、階調値を128から64の半分に変化する。図6(B)では、簡略化のために液晶の応答を線形的に変化するものとして説明する。
図6(C)には、領域511の光源の明るさ変化を示した光源明るさ制御信号606を示している。領域511の光源光量変化は、画像信号501から画像信号502に変化したときに、表示輝度が変わらないよう、光源の明るさ制御量が25から50の2倍に変化する。
図6(D)には、領域511の光源の明るさと液晶の透過率を乗算して最終的に視認される明るさ変化を示した信号607を示している。また図6(D)には、画像信号501の領域511を視認したときの光量を斜線部608で示し、画像信号502の領域511を視認したときの光量を斜線部609で示している。
この斜線部608と斜線部609の面積を比較すると、斜線部609の方が、液晶の応答変化が遅いために、大きくなっている。
つまり、この面積比だけ視認される光量に差が生じて、この差がフリッカとして視認されてしまう。
次に本実施例で、特徴量決定部110が決定した特徴量Aに応じて、信号分配部111が液晶透過率と光源輝度を決定する制御について説明する。
図7(A)〜図7(D)は、本実施例において、画像信号の変化に合わせて、液晶の透過率、光源の点灯制御、および視認される光量がどうなるかを示した模式図である。
ここでは、図5(A)〜図5(C)と同様の画像信号501〜503が入力された場合の制御について説明する。また、液晶のγ値は計算を簡略化するために1.0(=pgam)とし、閾値HBは235、閾値HDは32とする。
特徴量決定部110では、画像信号501から画像信号502にかけて、検出した明部面積情報に応じて、特徴量Aを決定する。
画像信号501から画像信号502に変化したときは、閾値HB以上となる画像領域が葉っぱの全反射部となるため、検出される明部面積情報SBは、ほぼ0となる。
このため、図3の明部TBLから求める明部時定数TBも0となり、画像信号502の期間では、特徴量Aが変化しない。
また、画像信号502から画像信号503に変化したときも、背景部が128階調のため検出される暗部面積情報SDも、ほぼ0となる。このため、図4の暗部TBLから求める暗部時定数TDも0となり、画像信号503の期間でも、特徴量Aが変化しない。
つまり、本実施例では、画像信号501から画像信号503にかけて、特徴量Aを変化させない制御となる。
図7(A)には、図6(A)同様、垂直同期信号601を示している。
図7(B)には、領域511の液晶の透過率変化を示す透過率信号701を示している。このように透過率信号701は、画像信号501から画像信号503にかけて変化しない。
図7(C)には、領域511の光源の明るさ変化を示した光源明るさ制御信号702を示している。このように光源明るさ制御信号702は、画像信号501から503にかけて変化しない。
図7(D)には、領域511の光源の明るさと液晶の透過率を乗算して最終的に視認される明るさ変化を示した信号703を示している。また図7(D)には、画像信号501の領域511を視認したときの光量を斜線部704で示し、画像信号502の領域511を視認したときの光量を斜線部705で示している。
この斜線部704と斜線部705の面積を比較すると、透過率および光源光量も変化しないため、斜線部704と斜線部705の面積は同じになる。
つまり、画像信号が変化しても光量差が生じないため、フリッカを低減することが可能となる。
[変形例1]
上述した実施例1では、明部TBL105、暗部TBL107それぞれのテーブルデータを一種類だけ用意して、フリッカを低減する制御について説明した。
一般に表示装置は、光源の光量を変えることで最大輝度を変えることが可能である。光源の光量が変わる場合、液晶パネルの応答遅延による漏れ光量も、光源の光量に応じて変化する。つまり、光量が変化すると漏れ光量が変化し、視認されるフリッカ度合いが変化してしまうことが懸念される。
この課題に対応するために、明部TBL105、暗部TBL107を、光源の光量の複数の設定値に応じてそれぞれ複数設けるか、あるいは光量に応じて時定数を変えるように制御してもよい。このように制御することで、光源の明るさによって変わる漏れ光量に応じて、フリッカを低減することが可能となる。
以上説明したように、本実施例では、係数決定部106、係数決定部108が、画像信号の明部面積情報および暗部面積情報から、フリッカが低減する時定数を決定している。そして、特徴量決定部110が、決定された時定数を用いて最大輝度値YMから特徴量Aを決定している。
この制御により、不要な光源の明るさ制御をなくし、フリッカを低減させることが可能となる。したがって、本実施例の表示装置を用い、画像に応じて、光源および表示部の明るさを変える制御を行っても、フリッカを低減することが可能となり、特に、GD制御を用いて、画像の表示を行うときに、より効果的にフリッカを低減することができる。
なお、本実施例では、明部面積情報または暗部面積情報が小さいほど、時定数が大きくなるように、明部時定数または暗部時定数を決定したが、これに限らない。例えば、前のフレームから対象フレームにおいて、特徴量(最大輝度値)が増加した場合、明部面積情報が所定の閾値以上である場合に、そうでない場合よりも時定数を小さくするものであってもよい。同様に、前のフレームから対象フレームにおいて、特徴量(最大輝度値)が減少した場合、暗部面積情報が所定の閾値以上である場合に、そうでない場合よりも時定数を小さくするものであってもよい。すなわち、時定数と明部面積情報または暗部面積情報との対応関係が、ステップ状に変化するものであってもよい。
また、本実施例では、時定数を用いて、特徴量Aを決定するものであったが、これに限るものではない。すなわち、明部面積情報または暗部面積情報が、相対的に小さい場合には、相対的に大きい場合よりも、1フレーム期間遅らせた最大輝度値YMとの差が小さくなるように特徴量Aが決定されるものであればよい。
また、本実施例では、フレームの明るさの変化に応じて、明部面積情報と暗部面積情報のうちいずれか一方が選択され、選択された一方に基づいて表示処理が行われるものであったが、これに限るものではない。すなわち、フレームの明るさの変化に対して明部面積情報のみに基づいて表示処理が行われるものであってもよい。この場合には、図1における、暗部TBL107、係数決定部108を設ける必要はない。
また、本実施例では、発光部102に制御エリアが1つ設けられている形態について示したが、これに限るものではなく、発光部102に制御エリアが複数設けられるものであ
ってもよい。そして、発光部102は、複数の制御エリア(発光領域)のそれぞれの発光輝度を個別に制御可能であるとよい。このとき、制御回路基板は、複数の制御エリアのそれぞれに対応するフレームの領域に基づいて、対応する制御エリアの発光輝度を制御する。また、複数の制御エリアは、発光部102は、画面の上下方向(鉛直方向)にm行、左右方向(水平方向)にn列に分割されるものであると好ましいが、これに限るものではない。また、制御エリアの形状は、図2では四角形としているが、これに限るものではない。そして、分割された制御エリア毎に、最大輝度値YM、特徴量A、光源制御パラメータbd、信号ゲインbsが求められることで、上述した表示処理が実行されるものであるとよい。
<実施例2>
以下に、実施例2について説明する。
上述した実施例1では、対象フレームの前のフレームの最大輝度値YM(n−1)を用いて特徴量Aを決定し、フリッカを低減する制御を行った。
これに対して、本実施例では、特徴量Aを決定する際に、対象フレームの前のフレームの特徴量A(n−1)と、対象フレームの最大輝度値YM(n)とを用いて、対象フレームの特徴量A(n)を決定するという点で、実施例1と異なる。本実施例では、急峻な最大輝度値の変化後に、徐々に最大輝度値の面積(画素数)が増加しても、フリッカを低減することができる。なお、以下の説明では、実施例1と異なる部分について説明を行い、実施例1と同様の部分については適宜説明を省略する。
図9は、本実施例の表示装置の構成の一例を示す模式図である。図9の各機能部において、実施例1で説明した図1の各機能部との違いは、フレームメモリ201が、特徴量決定部110から出力された特徴量Aを1フレーム保存する処理となっていることである。
フレームメモリ201は、特徴量決定部110からの特徴量Aを、画像のフレーム期間毎に一時保存し、1フレーム期間遅らせた特徴量Aを特徴量決定部110へ出力する。
本実施例の特徴量決定部110は、対象フレームの前のフレームの特徴量A(n−1)、対象フレームの最大輝度値YM(n)、明部時定数TB、暗部時定数TDに基づき、発光部102の光量および表示部101の画像を制御する特徴量A(n)を決定する。特徴量A(n)は、フレームメモリ201、信号分配部111へ出力される。
以下に、特徴量Aを計算する方法について説明する。
特徴量決定部110が、対象フレームの最大輝度値YM(n)と、前のフレームの特徴量A(n−1)、明部時定数TB、暗部時定数TDに基づき、特徴量A(n)を計算する手順について説明する。以下に、計算手順(ステップ51,52)を示す。
(ステップ51)
ステップ51では、対象フレームの最大輝度値YM(n)と、前のフレームの特徴量A(n−1)の差分を計算する。n番目のフレームの最大値差分を差分YD(n)とし、下記の式(13)を用いて計算する。
YD(n)=YM(n)−A(n−1) ・・・式(13)
(ステップ52)
ステップ52では、差分YD(n)の正負判定を行い、各判定に基づいた特徴量A(n)を計算する。計算式は式(14)、式(15)を用いる。
もし、差分YD(n)が正の場合(0以上)ならば、
A(n)=A(n−1)+TB/1023×YD(n) ・・・式(14)
それ以外なら(差分YD(n)が負の場合)、
A(n)=A(n−1)+TD/1023×YD(n) ・・・式(15)
実施例1では、対象フレームの最大輝度値YM(n)が、前のフレームの最大輝度値Y
M(n−1)以上の場合、明部面積情報SBを用いて、対象フレームの特徴量A(n)が決定されるものであった。これに対して本実施例では、対象フレームの最大輝度値YM(n)が、前のフレームの特徴量A(n−1)以上の場合、明部面積情報SBを用いて、対象フレームの特徴量A(n)が決定される。このとき、明部面積情報SBが、相対的に小さい場合には、相対的に大きい場合よりも、前のフレームの特徴量A(n−1)との差が小さくなるように、対象フレームの特徴量A(n)が決定される(式(14)、図3)。
また、実施例1では、対象フレームの最大輝度値YM(n)が、前のフレームの最大輝度値YM(n−1)より小さい場合には、暗部面積情報SDを用いて、対象フレームの特徴量A(n)が決定されるものであった。これに対して本実施例では、対象フレームの最大輝度値YM(n)が、前のフレームの特徴量A(n−1)より小さい場合には、暗部面積情報SDを用いて、対象フレームの特徴量A(n)が決定される。このとき、暗部面積情報SDが、相対的に小さい場合には、相対的に大きい場合よりも、前のフレームの特徴量A(n−1)との差が小さくなるように、対象フレームの特徴量A(n)が決定される(式(15)、図4)。
このような方法を用いることで、急峻な最大輝度値の変化後に、徐々に最大輝度値の面積が増加する場合であっても、連続したフレームにわたり検出された明部面積情報または暗部面積情報に応じた特徴量Aを決定することが可能となる。
以上説明したように本実施例によれば、実施例1同様の効果を得ることができる。本実施例では、さらに、急峻な最大輝度値の変化後に、徐々に最大輝度値の面積が増加する場合であっても、連続したフレームにわたり、明部面積情報または暗部面積情報に応じたフリッカを低減することが可能となる。
なお、本実施例では、特徴量Aを決定する際に、前のフレームの特徴量A(n−1)と、対象フレームの最大輝度値YM(n)とを用いて、対象フレームの特徴量A(n)を決定するものであった。ここで、光源制御パラメータbdは、上述の式(11)のように、特徴量Aと最大輝度値YMから求められる。したがって、前のフレームの光源制御パラメータbdと、対象フレームの最大輝度値YM(n)とを用いて、対象フレームの特徴量A(n)を決定することで、表示処理を行うこともできる。
[変形例2]
上述した実施例2では、画像信号の変化として急峻な最大輝度値の変化後、徐々に最大輝度値の面積が増加する場合においても、フリッカを低減することができることについて説明した。
ここで、この最大輝度値の面積が徐々に変化する画像信号の場合、実施例2と同様にフリッカを低減する光源制御を行った後の、光源の明るさ変化が速いと、面内のコントラスト変化がフリッカとして視認されてしまうことが懸念される。
図10(A)〜図10(C)は、フリッカが発生する画像信号の変化例を示す模式図である。図10(A)に示す画像信号901では、階調値が2階調の暗い背景に、画面右上に明るめの月905が、雲904でほぼ覆い隠された状態で表示されている。
図10(B)に示す画像信号902では、階調値が2階調の暗い背景に、画面右上に明るめの月905の半分ほどが、雲904でほぼ覆い隠された状態で表示されている。
図10(C)に示す画像信号903では、階調値が2階調の暗い背景に、画面右上に明るめの月905が、雲904で隠れずに表示されている。
このように図10(A)〜図10(C)では、雲904に隠れた月905が徐々に見え始める画像変化となっている。このような画像変化の場合、暗い背景部も光源の明るさ変化により、明るさが変化してしまう。これは、GD制御のような画像信号に応じたコントラスト制御を行っている場合、階調値が2である背景は光源の明るさ制御により、液晶の透過率制御以下の輝度となっているためである。このような場合には、光源の明るさ変化
と連動して輝度も変化してしまう。
このとき、背景部の輝度変化が速いと、月と背景部のコントラスト感が大きく変化したような、目につくフリッカが発生してしまうことが懸念される。
これに対して、明部TBL105、暗部TBL107を図11に示すような時定数となる特性とし、徐々に特徴量Aが変化するように制御することで、本課題に対応することが可能となる。
図11は、本変形例の明部TBL1001および暗部TBL1002を示す模式図である。
図11に示すように、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDが小さいほど、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDの単位大きさ当たりの時定数の変化の割合(明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDに対する上述の変化率の変化)が小さい。ここで、単位大きさ当たりの時定数の変化の割合は、図11における明部TBL1001または暗部TBL1002の傾きに対応する。
すなわち、図11に示すように、明部TBL1001において、明部面積情報SBが小さい範囲では、明部面積情報SBに対して緩やかに時定数が大きくなる特性となっている。また、暗部TBL1002において、暗部面積情報SDが小さい範囲では、暗部面積情報SDに対して緩やかに時定数が大きくなる特性となっている。
つまり、図11に示すような時定数で光源輝度を制御すると、明部面積情報SBまたは暗部面積情報SDが大きくならない限り、ゆっくりと光源輝度を制御することが可能となる。
一般に、人間の視覚特性、特に視覚の時間周波数特性としては、光源を駆動する周波数毎に、光源の明滅を知覚できる明るさの差を規定できる。この規定できる輝度差が知覚できないように、図11の明部TBL1001および暗部TBL1002を作成するとよい。
つまり、光源の明滅差が知覚されないよう光源の明るさを制御することで、コントラスト変化も知覚されにくくなり、フリッカを低減する制御が可能となる。
また、明部TBL1001および暗部TBL1002を、視覚の空間周波数特性に応じて作成してもよい。一般に、人間の視覚の空間周波数特性としては、画像信号の空間周波数特性毎に、コントラストを知覚できる明るさの差が規定できる。そして、この空間周波数特性は画像の明るさに応じても変化する。
例えば、明部TBL1001を、視覚特性として明るい場合の空間周波数特性を用いて作成し、暗部TBL1002を、逆に暗い場合の空間周波数特性を用いて作成する。このようにテーブルを作成することで、明るい画素面積が多いと検出された場合には、明るい場合の視覚特性に応じて、知覚できるコントラスト差が大きく変化しないよう制御することが可能となる。また逆に、暗い画素面積が多いと検出された場合には、暗い場合の視覚特性に応じて、知覚できるコントラスト差が大きく変化しないように制御することが可能となる。
このように知覚特性に応じた光源の明るさ制御を行うことで、画面内のコントラスト変化を小さくすることができ、コントラスト変化が目につくフリッカを低減する制御が可能となる。
なお、実施例1,2の装置の各機能部は、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上の機能部の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。また、各機能部は、ハードウェアによって実現されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、装置が、プロセッサと、制御プログラムが格納されたメモリとを有していても
よい。そして、装置が有する少なくとも一部の機能部の機能が、プロセッサがメモリから制御プログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施例は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施例の構成を適宜組み合わせることも可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1…表示装置、101…表示部、102…発光部、103…変換部、104…特性取得部、109…フレームメモリ、110…特徴量決定部、111…信号分配部

Claims (18)

  1. 複数のフレームからなる画像信号に基づき画像を表示する表示装置であって、
    発光手段と、
    複数の画素を有し、前記発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示手段と、
    前記複数のフレームのうち対象フレームの輝度に関する第1特徴値を取得する取得手段と、
    前記第1特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記対象フレームの前記第1特徴値と前記対象フレームの前のフレームの輝度に関する第2特徴値との変化が、前記対象フレームと前記前のフレームとの間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする表示装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記第1特徴値が前記第2特徴値以上である場合に、前記対象フレームにおいて第1閾値以上の高い輝度の領域の面積に関する第1パラメータを取得し、
    前記第1パラメータが第2閾値以上である場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記第1特徴値が前記第2特徴値より小さい場合に、前記対象フレームにおいて第3閾値以下の低い輝度の領域の面積に関する第2パラメータを取得し、
    前記第2パラメータが第4閾値以上である場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記第1特徴値は、前記対象フレームの輝度の最大値を示す値であり、
    前記第2特徴値は、前記対象フレームの前のフレームの輝度の最大値を示す値であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1特徴値および前記第2特徴値に基づいて、前記発光手段の発光を制御するための第3特徴値を決定し、
    前記第3特徴値に基づいて、前記発光手段の発光を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記第2特徴値は、前記対象フレームの前のフレームに対して決定された前記第3特徴値であることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1特徴値と前記第2特徴値とに基づいて前記発光手段の制御に用いる第3特徴値を決定し、前記第3特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御するものであって、
    前記制御手段は、
    前記第1特徴値が前記第2特徴値以上である場合に、前記対象フレームにおいて第1閾値よりも高い輝度の領域の面積に関する第1パラメータを取得し、
    前記第1パラメータが大きいほど、前記第2特徴値に対する前記第3特徴値の変化率が大きくなるように、前記第3特徴値を決定することを特徴とする請求項1に記載の表示装
    置。
  8. 前記第1パラメータが小さいほど、前記第1パラメータに対する前記変化率の変化が小さいことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記第1パラメータと前記変化率との関係は、人間の視覚特性に基づいて予め設定されていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1特徴値と前記第2特徴値とに基づいて前記発光手段の制御に用いる第3特徴値を決定し、前記第3特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御するものであって、
    前記制御手段は、
    前記第1特徴値が前記第2特徴値より小さい場合に、前記対象フレームにおいて第3閾値よりも低い輝度の領域の面積に関する第2パラメータを取得し、
    前記第2パラメータが大きいほど、前記第2特徴値に対する前記第3特徴値の変化率が大きくなるように、前記第3特徴値を決定することを特徴とする請求項1および請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の表示装置。
  11. 前記第2パラメータが小さいほど、前記第2パラメータに対する前記変化率の変化が小さいことを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  12. 前記第2パラメータと前記変化率との関係は、人間の視覚特性に基づいて予め設定されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の表示装置。
  13. 前記第1特徴値は、前記対象フレームの輝度の最大値を示す値であり、
    前記第2特徴値は、前記対象フレームの前のフレームの輝度の最大値を示す値であることを特徴とする請求項7乃至請求項12のいずれか1項に記載の表示装置。
  14. 前記第2特徴値は、前記対象フレームの前のフレームに対して決定された前記第3特徴値であることを特徴とする請求項7乃至請求項12のいずれか1項に記載の表示装置。
  15. 前記発光手段は、複数の発光領域のそれぞれの発光輝度を個別に制御可能であって、
    前記制御手段は、前記複数の発光領域のそれぞれに対応するフレームの領域に基づいて、対応する発光領域の発光輝度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の表示装置。
  16. 前記対象フレームの前のフレームは、前記対象フレームの直前のフレームであることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の表示装置。
  17. 複数のフレームからなる画像信号に基づき画像を表示する表示装置の制御方法であって、
    発光手段により発光する発光ステップと、
    複数の画素を有し、前記発光手段からの光を変調することで画面上に画像を表示する表示ステップと、
    前記複数のフレームのうち対象フレームの輝度に関する第1特徴値を取得する取得ステップと、
    前記第1特徴値に基づいて前記発光手段の発光輝度を制御する制御ステップと、
    を有し、
    前記制御ステップでは、前記対象フレームの前記第1特徴値と前記対象フレームの前のフレームの輝度に関する第2特徴値との変化が、前記対象フレームと前記前のフレームと
    の間における局所的な輝度変動によるものである場合に、そうでない場合よりも、前記発光手段の発光輝度の変化が緩やかになるように、前記発光手段を制御することを特徴とする表示装置の制御方法。
  18. コンピュータを、請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載された表示装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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