JP2009109843A - フォトマスク及びそれを用いたカラーフィルタ基板の製造方法 - Google Patents

フォトマスク及びそれを用いたカラーフィルタ基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型基板においても、基板面内で露光ギャップを均一に保つことのできるフォトマスクと、そのフォトマスクを用いたカラーフィルタ基板の製造方法とを提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス基板等からなる透光性基板1上に、遮光パターン2aと、遮光パターン2a上に柱状突起4とが形成されたフォトマスク10を用いて、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、感光性樹脂層41と、が形成されたカラーフィルタ基板40とフォトマスク10とを横置き、もしくは縦置きにしてパターン露光し、現像等のパターニング処理を行ってフォトスペーサー41aを形成し、カラーフィルタ基板100を得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンピューターの表示端末や、テレビ画像表示装置に用いられカラー液晶表示装置を構成するカラーフィルタ基板に関し、特に、カラーフィルタ基板の製造方法に使用するフォトマスク及びカラーフィルタ基板の製造方法に関する。
近年、カラー液晶表示装置は、パソコンモニター、テレビから携帯電話などの携帯表示端末に至るまで幅広く普及しており、需要が増加し、また、低価格化への要求が急激に進んでいる。カラー液晶表示装置は急速に画面の大面積化が進んでいる一方で、高視野角化、高コントラスト化、高速応答化などの高画質化も急速に進んでいる。高画質化に伴い、液晶の駆動方式は、従来のTN(TwistedNematic)方式から、VA(VerticalAlignment)方式やIPS(In−planeSwitching)方式が用いられるようになり、また、画像の表示方式も内蔵光源からの光を用いた透過方式、または、表示装置に入射した光を反射させて表示に用いる反射方式に加え、携帯端末向けでは透過方式と反射方式とを兼ね備えた半透過方式などが採用されるようになり、液晶表示装置の構造も多岐にわたるようになっている。カラー液晶表示装置の大型化に伴い、カラー表示を行うために液晶表示装置に組み込まれるカラーフィルタ基板も大面積のものが求められている。
カラーフィルタ基板の製造にあたっては、所定の開口部(光透過部)と遮光部とを有するパターン露光用マスク(以下、フォトマスクと称す)を介して、フォトマスクと対向するように配置した基板上に形成された感光性樹脂層の所定の部位にパターン露光した後に現像を行い、所定の部位に残存させた感光性樹脂層をもって所定のパターンとするフォトリソグラフィー法が用いられている。すなわち、カラーフィルタを得るためには、基板上に着色感光性樹脂を塗布し着色感光性樹脂層とし、所定の光透過パターンを有するフォトマスクを介して着色感光性樹脂層にパターン露光を行った後に着色感光性樹脂層を現像し、基板上に残った着色感光性樹脂層を着色パターン(例えば青、緑、青の着色画素)とするものである。なお、必要により、現像後の着色感光性樹脂層に硬膜などの各種処理を行うこともある。なお、基板上に形成した金属薄膜上にフォトリソグラフィー法により所定のパターンとした耐エッチング膜を形成した後に、耐エッチング層より露出した金属薄膜部位をエッチング除去し、ブラックマトリクスとすることもある。
カラーフィルタ基板の製造コストを下げるため、通常は、大サイズの透明基板に多面付けしてカラーフィルタを形成することが一般的に行われている。カラーフィルタ基板の大サイズ化に伴い、カラーフィルタ基板を多面付けされるガラス基板も当然の事ながら大サイズ化している。ちなみにガラス基板サイズはこの10年で360×465mm(G2世代と呼称される)、550×650mm(G3世代と呼称される)から、2160×2460mm(G8世代と呼称される)、2850×3050mm(G10世代と呼称される)と順次サイズアップしている。ガラス基板のサイズアップにより、ガラス基板への感光性樹脂の塗布方法は、スピンコート法やスリットコート法などが検討されるようになっている。
また、液晶表示装置の高画質化に伴い、カラーフィルタパターンの高精細化が進んでいる。さらに、様々な液晶の駆動方式に対応させるため、または、液晶表示装置の構造の変化に対応させるため、カラーフィルタ基板においては、着色パターンに貫通孔(スルーホール)を形成したり、種々の機能構造物を追加形成するようになっている。
カラーフィルタ基板に形成する機能構造物としては、例えば、フォトスペーサー(カラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板と対向する基板とを所定の距離に保持させるためのもの)や、液晶を配向させるための配向用突起などが上げられる。こうした着色パターンや機能構造物は、液晶表示装置の表示品質を左右するため、形状精度の向上が要求されている。
一般的に着色パターンや機能構造物は、フォトリソグラフィー法により形成されるため、基板が大型化されると、パターン露光に必要なフォトマスクも大型になる。フォトマスクが大型になると、フォトマスク自体の重さは増加する。パターン露光の際、フォトマスクと基板を対向させるが、その際、フォトマスクの自重による撓みが発生する。そのため、パターン露光の際に、フォトマスクと基板上の感光性樹脂層との距離(露光ギャップ)を各部位で均一に保つことが困難となる。基板上に形成する機能構造物やカラーフィルタパターンの微細化のために、フォトマスクに形成する光透過部及び遮光部パターンも微細化している。
しかし、フォトマスクに形成するパターンが微細になると、開口部(光透過部)から遮光部に光が回り込む現象により被形成物の形状精度が低下しやすくなり、これに加えてさらに露光ギャップが不均一になると、基板に形成される構造物やパターンの形状がより不均一になるという問題が生じる。
これを解決する手段として、機械的にフォトマスクの撓みを直す露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では730×920mmサイズのフォトマスクを100μmの露光ギャップで調整しても、±20μm程度のバラツキが生じてしまうため、露光ギャップの不均一に起因する形成パターンの線幅や膜厚などの露光ギャップのバラツキが生じるといった問題があり、より大型化する基板に対応するのは難しいという問題を有している。
特開2001−109160号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、大型基板においても、基板面内で露光ギャップを均一に保つことのできるフォトマスクと、そのフォトマスクを用いたカラーフィルタ基板の製造方法とを提供することを目的とする。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、透光性基材1上に、開口部2bと遮光パターン2aとを有するフォトマスクにおいて、前記遮光パターン2a上に柱状突起4が形成されていることを特徴とするフォトマスクとしたものである。
また、請求項2においては、前記柱状突起4は、遮光パターン2aを腐食することなく、除去及び再生可能な樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクとしたものである。
また、請求項3においては、前記柱状突起4は、撥水性を有し、水の接触角が90°以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスクとしたものである。
また、請求項4においては、前記柱状突起4の形成密度が、1cm2あたり、0.1〜10000個であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフォトマスクとしたものである。
また、請求項5においては、前記柱状突起4の高さが、50〜200nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のフォトマスクとしたものである。
また、請求項6においては、
(a)透光性基板上に遮光層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法もしくはフォトエッチング法にてブラックマトリクスを形成する工程、
(b)前記透光性基板及びブラックマトリクス上に感光性着色層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法にて着色パターンを形成する工程、
(c)前記ブラックマトリクス及び着色パターンを形成した面上に感光性樹脂溶液を塗布して感光性樹脂層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法にて柱状スペーサを形成する工程、とを含むカラーフィルタ基板の製造方法において、
前記(a)〜(c)の工程に使用するフォトマスクが、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフォトマスクであることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法としたものである。
また、請求項7においては、前記フォトマスクが下方となるよう、フォトマスクと基板とを横置きに配置し、露光光をフォトマスクの下方からフォトマスクに照射することを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ基板の製造方法としたものである。
さらにまた、請求項8においては、フォトマスクと基板とを縦置きに配置し、横方向から露光光をフォトマスクに照射することを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ基板の製造方法としたものである。
本発明のフォトマスクは、ブラックマトリクス上に柱状突起が形成されているため、このフォトマスクを用いてパターン露光を行ってカラーフィルタ基板を作製することにより、カラーフィルタ基板が大型化しても、パターン露光時にフォトマスクの自重による撓みをブラックマトリクス上に形成した柱状突起で防止することができ、寸法精度に優れたパターンが形成されたカラーフィルタ基板を作製することができる。
また、このカラーフィルタ基板を用いることにより、表示品質に優れた液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
図1は、本発明のフォトマスクの一実施例を示す部分模式構成断面図である。
本発明のフォトマスク10は、ガラス基板等からなる透光性基板1上に、所定のパターンとした遮光パターン2aと開口部2bとが形成されており、遮光パターン2a上に柱状突起4が形成されたものである。
柱状突起4は、後記するカラーフィルタ基板の製造工程のパターン露光において、フォトマスク10とカラーフィルタ基板との露光ギャップを均一化する役目を有しており、ガラス基板が大型化してくるとその効果を発揮できるようになる。
本発明のフォトマスクの作製方法について説明する。
図2(a)〜(e)は、本発明のフォトマスクの製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式構成断面図である。
まず、透光性基板1上に遮光層2を形成する(図2(a)参照)。
透光性基板1の材料としては、石英を使用することができる。また、遮光層2の材料としては、クロム、酸化クロム、窒化クロム、またはこれらの積層膜を使用することができ、成膜にあたっては、蒸着法やスパッタ法などの既存の成膜法を使用することができる。
次に、遮光層2上に、電子線硬化型レジストを塗布し、電子線硬化樹脂層を形成し、電子ビーム描画装置を用いて所定のパターン描画を行い、現像処理を行うことによりレジストパターン3を形成する(図2(b)参照)。
次に、レジストパターン3をマスクにして遮光層2をドライエッチング等によりエッチングし(図2(c)参照)、レジストパターン3を剥離処理して、透光性基板1上に遮光パターン2a及び開口部2bを形成する(図2(d)参照)。
次に、基板上に感光性樹脂層を形成して、フォトリソグラフィー法でパターニング処理を行うか、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法、転写法などの方法で樹脂からなる柱状突起4を形成し、本発明のフォトマスク10を得る(図2(e)参照)。
請求項2に係る発明は、柱状突起4として、金属薄膜からなる遮光パターン2aを腐食することなく、除去及び再生可能な樹脂を用いることである。
具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの既存の感光性樹脂、熱硬化性樹脂などを単層もしくは積層して用いることができる。さらには、たとえばアルカリ水溶液などで容易にフォトマスク上から剥離できる材料を粒状突起の材料として用いるのが好ましい。なぜならば、粒状突起が破損した場合、粒状突起を基板から剥離し、その後基板に再度粒状突起を形成すれば、柱状突起が破損した場合におけるパターン露光の不良を回避することができるためである。
請求項3に係る発明は、柱状突起4として、撥水性を有し、水の接触角を90°以上としている。
柱状突起4は、パターン露光する対向する基板に形成した感光性樹脂との接触、パターン露光後の脱離を容易にするために、擬水性を有することが好ましい。撥水性の目安として、水の接触角で定義すると70度以上、より好ましくは水の接触角が90度以上とすることにより、フォトマスクと基板上の感光性樹脂との密着を防止することができる。柱状突起に機水性を持たせる材料として、ケイ素または/およびフッ素の原子を含む材料が好ましい。例えば、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができる。
請求項4に係る発明は、柱状突起4の形成密度を、1cm2あたり、0.1〜10000個としている。
柱状突起4の形成個数については、1cm2あたり、0.1〜10000個の形成密度であれば、フォトマスク及びカラーフィルタ基板の重量及びパターン露光時にフォトマスクに加えられる押し圧を各粒状突起に分散でき、柱状突起1個あたりにかかる荷重を、柱状突起の材料の塑性変形以下にでき、柱状突起4が破壊されることなく、露光ギャップを高精度に制御することができる。
また、フォトマスク10の自重による撓みは、マスクの周辺部よりはマスクの中心部で大きくなる。そのため、柱状突起の形成密度をマスク外周部位よりマスク中央部位で大きくなるよう、マスクの部位により変化させると効果的である。
例えば、柱状突起4の塑性変形を生じさせない荷重としては、材料の弾性特性により異なるが、50mN以下、より好ましくは10mN以下である。また、密度2.65g/cm3、厚み8mmの透光性基板1で形成したフォトマスクのサイズが730×920mmの場合、フォトマスクの重さは約142.8kgとなり、これは13、714、500mNに相当する。このとき、単位面積(cm2)に掛かる圧力は2042mN/cm2となるため、柱状突起一個に加わる圧力を10〜50mNとするには、柱状突起の形成密度を4
0〜200個/cm2とする必要がある。
請求項5に係る発明は、柱状突起4の高さを、50〜200nmが好適としている。柱状突起4の高さは、フォトマスクとカラーフィルタ基板との適正な露光ギャップを得るために形成するもので、柱状突起4の高さが200nm以上では、寸法精度に優れたパターンを得るための適正な露光ギャップを設定することが難しくなる。50nm以下では、フォトマスクと基板が接触し易くなり、基板とフォトマスクとの破損をもたらす恐れがある。
また、各柱状突起の高さは同一としても構わないが、圧力が加わった際の変形特性の良い材料からなる柱状突起と、硬く変形しにくい材質からなる柱状突起とを混在させて形成しても構わない。その際、変形特性の良い材料からなる柱状突起の高さを高くし、硬く変形しにくい材料からなる柱状突起の高さを低くするのが好ましい。すなわち、パターン露光の前にフォトマスクとカラーフィルタ基板とを接触させた際に、変形特性の良い柱状突起が最初に接触して変形し、次いで、硬い柱状突起にて最終的に両者の間隔が保たれることになる。
また、硬く変形しにくい材質からなる柱状突起を撓み量の大きいフォトマスクの中央部領域に配置し、圧力が加わった際に変形特性の良い材料からなる柱状突起をフォトマスクの中央から離れた撓み量の少ない領域に配置し、変形特性の良い材料からなる柱状突起の高さを高くし、硬く変形しにくい材料からなる柱状突起の高さを低くしても構わない。
これにより、パターン露光の前に押し圧を掛けてフォトマスクをカラーフィルタ基板方向に押し、カラーフィルタ基板に押し付けた場合、硬い柱状突起にてフォトマスクの中央部領域では、対応するカラーフィルタ基板領域との距離が所定の距離にて保持される。次いで、圧力が加わり変形特性の良い柱状突起が変形し中央部領域から外れたフォトマスクの外周方向領域がカラーフィルタ基板方向に曲げられ、変形した柱状突起にて所定の距離に保持される。これにより、フォトマスクとカラーフィルタ基板とを所定の露光ギャップに保持することが可能になる。
以下、本発明のフォトマスクを用いたカラーフィルタ基板の製造方法について説明する。
図3(a)〜(f)及び図4(g)〜(i)は、本発明のフォトマスクを用いたカラーフィルタ基板の製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式構成断面図である。
まず、ガラス基板等からなる透光性基板11上に感光性樹脂にカーボンブラック等の遮光材を分散した黒色感光性樹脂溶液をスピンナー等にて塗布し、予備乾燥して黒色感光性樹脂層21を形成し(図2(a)参照)、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、ブラックマトリクス21aを形成する(図2(b)参照)。
ブラックマトリクス21aの膜厚に特に制限はないが、含有するカーボンブラック量から必要な光学濃度を得るために膜厚を設定することが望ましく、およそ1〜2μm程度である。
黒色感光性樹脂層21の形成方法としては、スピンコート法やスリットコート法、バーコート法などの塗布法や、インクジェット法、印刷法などを用いることができる。
透光性基板11は可視光に対して80%以上の透過率を有するものが好ましく、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラスなどの市販されている無機ガラスや、PET、PES、PCなどのプラスチック基板や、これらガラスやプラスチック基板上に、酸化シリコンや酸化アルミニウム、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどの無機薄膜を表面に成膜したものなどを、用途に応じて使用することができる。
上記遮光材としては、カーボンブラックの他に、酸化チタン、酸窒化チタン、四酸化鉄などの金属酸化物分や顔料、その他既知の遮光材料を用いることができる。さらには、遮光層の色調を調整するために、補色の顔料を必要に応じて混合してもよい。
次に、感光性樹脂に赤色顔料を分散した赤色感光性樹脂溶液をスピンナー等にてブラックマトリクス21aが形成された透光性基板11上に塗布し、予備乾燥して赤色感光性樹脂層31を形成し(図2(c)参照)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、現像等の一連のパターニング処理を行って、赤色パターン31Rを形成する(図2(d)参照)。
上記感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いることができる。
用いることのできる重合性モノマーおよびオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
紫外線照射により硬化する場合には、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4'−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4'−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。光重合開始剤の使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜30重量%である。
さらに、増感剤として、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系化合
物を併用することもできる。これらの増感剤は1種または2種以上混合して用いることができる。増感剤の使用量は、光重合開始剤と増感剤の合計量を基準として0.5〜60重量%が好ましく、より好ましくは3〜40重量%である。
さらに、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。多官能チオールの使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。0.1質量%未満では多官能チオールの添加効果が不充分であり、30質量%を越えると感度が高すぎて逆に解像度が低下する。
また、必要に応じて有機溶剤を含有することができる。有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチル
ベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケ
トン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
赤色顔料としては、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272、279等を使用することができる。赤色感光性樹脂溶液には、黄色顔料、橙色顔料を併用することもできる。
黄色顔料としてはC.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、144、146、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等が挙げられる。橙色顔料としてはC.I. Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる
また、上記有機顔料と組み合わせて、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を組み合わせて用いることも可能である。無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。さらに、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
次に、上記感光性樹脂に緑色顔料を分散した緑色感光性樹脂溶液をスピンナー等にてブラックマトリクス21a及び赤色パターン31Rが形成された透光性基板11上に塗布し、予備乾燥して緑色感光性樹脂層を形成し(特に図示せず)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、現像等の一連のパターニング処理を行って、緑色パターン32Gを形成する(図2(e)参照)。
緑色顔料としては、例えばC.I.Pigment Green 7、10、36、37等を用いることができる。緑色感光性樹脂溶液には赤色感光性樹脂溶液と同様の黄色顔料を併用することができる。
次に、上記感光性樹脂に青色顔料を分散した青色感光性樹脂溶液をスピンナー等にてブラックマトリクス21a、赤色パターン31R及び緑色パターン32Gが形成された透光性基板11上に塗布し、予備乾燥して青色感光性樹脂層を形成し(特に図示せず)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、現像等の一連のパターニング処理を行って、青色パターン33Bを形成し、透光性基板11にブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G及び青色パターン33Bからなる着色パターン30と、が形成されたカラーフィルタ基板20を得ることができる(図2(f)参照)。
青色顔料としては、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等の青色顔料、好ましくはC.I. Pigment Blue 15:6を用いることができる。また、青色着色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料、好ましくはC.I. Pigment Violet 23を併用することができる。
ここで、着色パターン30については、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33BのR、G、B3色の事例について説明したが、これはあくまでも一例であって、この他にイエロー、マゼンダ、シアン(YMC)の組み合わせが挙げられ、適宜設定できる。
上記カラーフィルタ基板20は、最低限の色表示機能を有しているが、さらに、用途に応じて、その他の機能構造物を形成することがより好ましい。
例えば、反射部領域と透過部領域とを有する半透過型液晶表示装置の場合には、着色パターン領域に反射部と透過部とを設け、反射部に透明層を設けてもよい。すなわち、反射部の着色パターン部位では、入射した光が着色層を通過した後に反射して再度着色層を通過して画面表示を行う。これに対し透過部では内蔵光源からの光が一度だけ着色パターンを通過して画面表示を行う。反射領域と透過領域とでは光が着色パターンを通過する回数が異なるため、反射領域では表示光への着色の度合いが大きくなり色表示にムラが生じる。これを防止するため、反射部に透明層を形成することで、反射部の着色層の膜厚を透過部の着色層の膜厚より薄くさせるものである。
また例えば、IPS方式の液晶表示装置の場合には、着色パターンの段差を平坦化するためにオーバーコート層を設けている。またその他、挟持する液晶層のギャップ制御のための粒状スペーサー(フォトスペーサー)や、液晶の配向制御膜(MVA)、インジウム錫酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明電極を、単一もしくは組み合わせて設けることがより好ましい。これらの中で、特に、フォトスペーサー(PS)や配向制御膜(MVA)は、液晶表示装置の表示品質を左右するために、膜厚や線幅などの形状に対して高い精度が要求される。また、一般的に機能構造物はフォトリソグラフィー法により形成されるが、パターン露光時の露光ギャップが不均一になることにより、断面形状が大きく影響を受けるといった問題があるため、本発明のフォトマスク10を好適に用いることができる。
以下、本発明のフォトマスク10を用いて、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサーを形成する方法について説明する。
まず、カラーフィルタ基板20上に感光性樹脂を塗布、乾燥して感光性樹脂層41を形成したカラーフィルタ基板40を作製する(図4(g)参照)。
次に、ブラックマトリクス21a上に柱状突起が形成されたフォトマスク10と、カラーフィルタ基板40とを密着して、プロキシミティー露光し(図4(h)参照)、現像、ポストベークすることによりフォトスペーサー41を形成し、カラーフィルタ基板100を得ることができる(図4(i)参照)。
ここでは、基板支持台に設置したカラーフィルタ基板40とフォトマスク10とを横置きに配置して、パターン露光した事例を示す。
この他のフォトマスク10の配置例として、図5(a)に示すように、カラーフィルタ基板40とフォトマスク(10)とを横置きにして、下方からフォトマスク10を介してパターン露光することもできる。
また、図5(b)に示すように、カラーフィルタ基板40とフォトマスク10とを縦置きにして、横方向からフォトマスク10を介してパターン露光することもできる。
特に、カラーフィルタ基板が大型化するに従い、カラーフィルタ基板及びフォトマスクの重量が増し、自重による撓み量が増えるため、本発明のフォトマスク10に形成した柱状突起4のみで、フォトマスク10もしくはカラーフィルタ基板40を支え、撓みに起因する露光ギャップを補正すると、繰り返し使用するうちに柱状突起4が変形したり、破損することによる露光不良が生じる。
そのため、図5(b)に示すように、カラーフィルタ基板40とフォトマスク10とを縦置きにして、横方向からパターン露光すれば、柱状突起への圧力負担が軽減されるため、柱状突起4の変形や破損によるパターン露光不良が無くなり好ましい。
なお図示しないが、カラーフィルタ基板40の背面側に押し圧機構を設け、カラーフィルタ基板をフォトマスク方向に押すことにより、フォトマスク10が撓んでいても、その撓みに順応させてカラーフィルタ基板を擁ませることができ、より露光ギャップを均一化することができる。
カラーフィルタ基板100の上には、必要に応じて配向膜、位相差膜などの機能層を適宜設けることができる。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
まず、石英からなる透光性基板1上にクロム膜からなる遮光層2を形成し(図2(a)参照)、電子線リソグラフィー及びエッチング法を用いて遮光層2をパターニング処理し、透光性基板1上に遮光パターン2aと8μm径の開口部2bを形成した(図2(d)参照)。
次に、フッ素系添加剤を添加した感光性アクリル樹脂を、ロールコ一ト法を用いて塗布し、乾燥(プレベーク)して、50μm厚の感光性樹脂層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、ポストベークすることにより、透光性基板1の遮光パターン2a上に、1cm2あたり1000個の柱状突起4を形成し、本発明のフォトマスク10を得た(図2(e)参照)。
ここで、柱状突起4の水に対する接触角が100度の撥水性を有していた。
まず、無アルカリガラスからなる透光性基板11上に、感光性アクリル樹脂にカーボンブラックを分散させた黒色感光性樹脂溶液をスピンコート法にて塗布し、ホットプレートにてプレベークして黒色感光層21を形成し(図2(a)参照)、フォトマスクで所定のパターン露光、アルカリ現像、ポストベークすることにより、1μm厚のブラックマトリクス21a形成した(図2(b)参照)。
次に、感光性アルカリ樹脂中に、赤色の顔料を分散させた赤色感光性樹脂溶液をスピンコート法にて塗布し、ホットプレートにてプレベークして赤色感光性樹脂層31形成し(図2(c)参照)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、アルカリ現像、ポストベークすることにより、2μm厚の赤色パターン31Rを形成した(図2(d)参照)。
次に、感光性樹脂に緑色顔料を分散した緑色感光性樹脂溶液をスピンコート法にてブラックマトリクス21a及び赤色パターン31Rが形成された透光性基板11上に塗布し、プレベークして緑色感光性樹脂層を形成し(特に図示せず)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、アルカリ現像、ポストベークすることにより、2μm厚の緑色パターン32Gを形成した(図2(e)参照)。
次に、感光性樹脂に青色顔料を分散した青色感光性樹脂溶液をスピンナー等にてブラックマトリクス21a、赤色パターン31R及び緑色パターン32Gが形成された透光性基板11上に塗布し、プレベークして青色感光性樹脂層を形成し(特に図示せず)、所定のフォトマスクを用いてパターン露光し、アルカリ現像、ポストベークすることにより、青色パターン33Bを形成し、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、が形成されたカラーフィルタ基板20を作製した(図2(f)参照)。
次に、スパッタ法を用いて酸化インジウム及び酸化スズ膜からなる150nm厚の透明電極を形成した(特に、図示せず)。
次いで、ポジ型の感光性アクリル樹脂を塗布し、プレベークして、4μm厚の感光性樹脂層41を形成し、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、感光性樹脂層41と、が形成されたカラーフィルタ基板40を作製した(図3(g)参照)。
次いで、図5(b)に示すように、カラーフィルタ基板40と柱状突起4が形成されたフォトマスク10とを縦置きに配置し、カラーフィルタ基板40の背面側から機械的に押し圧を加え、柱状突起の厚み50ミクロン分の露光ギャップを保持しながら、感光性樹脂層41に横方向からパターン露光を行い、現像、ポストベーク処理を行って、フォトスペーサー41aを形成し、カラーフィルタ基板100aを得た(図3(i)参照)。
730×920mm角のカラーフィルタ基板100aのフォトスペーサー41aの高さは4μm±0.1μmの範囲に、また、フォトスペーサーの線幅は8μm±0.3μmの範囲に収まっており、均一な形状のフォトスペーサー41aを得ることができた。
カラーフィルタ基板100aにポリイミド膜を塗布、加熱硬化後にラビング処理を行い、別途作成した液晶駆動用電極基板とシール材を用いて貼り合わせた後、両基板間の隙間に液晶材料を封入し、液晶表示装置を作製した。その結果、フォトスペーサーが均一化されていることで、液晶表示装置のセルギャップは均一に保持されており、表示品質に優れた液晶表示装置が得られた。
実施例2と同様な工程で、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、感光性樹脂層41と、が形成されたカラーフィルタ基板40を作製した(図3(g)参照)。
次に、図5(a)に示すように、カラーフィルタ基板40の感光性樹脂層41を下にして、カラーフィルタ基板40の下側にフォトマスク10を横置きに配置し、下方からパターン露光を行い、現像、ポストベーク処理を行って、フォトスペーサー41aを形成し、カラーフィルタ基板100bを得た(図3(i)参照)。
730×920mm角のカラーフィルタ基板100bのフォトスペーサー41aの高さは4μm±0.1μmの範囲に、また、フォトスペーサーの線幅は8μm±0.3μmの範囲に収まっており、均一なフォトスペーサー41aを得ることができた。
カラーフィルタ基板100bにポリイミド膜を塗布、加熱硬化後にラビング処理を行い、別途作成した液晶駆動用電極基板とシール材を用いて貼り合わせた後、両基板間の隙間に液晶材料を封入し、液晶表示装置を作製した。その結果、フォトスペーサーが均一化されていることで、液晶表示装置のセルギャップは均一に保持されており、表示品質に優れた液晶表示装置が得られた。
実施例4は比較のための実施例である。
実施例1と同様の工程にて、透光性基板1の遮光パターン2a上に、1cm2あたり0.01個(100cm2あたり1個)の柱状突起4を形成した比較例のフォトマスク10aを作製した。
実施例5は比較のための実施例である。
実施例2と同様な工程で、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、感光性樹脂層41と、が形成されたカラーフィルタ基板40を作製した(図3(g)参照)。
次いで、図5(b)に示すように、カラーフィルタ基板40と柱状突起4が形成された実施例4(比較例)で作製した比較例のフォトマスク10aとを縦置きに配置し、カラーフィルタ基板40の背面側から機械的に押し圧を加え、柱状突起の厚み50ミクロン分の露光ギャップを保持しながら、感光性樹脂層41に横方向からパターン露光を行い、現像、ポストベーク処理を行って、フォトスペーサー41aを形成し、比較例のカラーフィルタ基板100cを作製した(図3(i)参照)。
730×920mm角のカラーフィルタ基板100cに形成したフォトスペーサー41aの高さは3.5μm±0.8μmの範囲であり、また、フォトスペーサーの線幅は8.3μm±2.0μmの範囲であり、不均一な精度を有するフォトスペーサーとなった。また形成したフォトスペーサーの5%においてパターン欠損が発生した。
上記比較例のカラーフィルタ基板100cを用いて実施例2と同様な工程で液晶表示装置を作製したが、両基板の貼り合わせ時に荷重が集中した部分でフォトスペーサーの破損が発生し、かつ、不均一なフォトスペーサーに起因した表示不良が発生した。
実施例6は比較のための実施例である。
まず、石英からなる透光性基板1上にクロム膜からなる遮光層2を形成し(図2(a)参照)、電子線リソグラフィー及びエッチング法を用いて遮光層2をパターニング処理し、透光性基板1上に遮光パターン2aと8μm径の開口部2bを形成した(図2(d)参照)。
次に、フッ素系添加剤を添加しない感光性アクリル樹脂を、ロールコ一ト法を用いて塗布し、乾燥して、50μm厚の感光性樹脂層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、ポストベークすることにより、透光性基板1の遮光パターン2a上に、1cm2あたり1000個の柱状突起4を形成し、比較例のフォトマスク10bを得た(図2(e)参照)。
ここで、柱状突起4の水に対する接触角が65度の撥水性を有していた。
実施例7は比較のための実施例である。
実施例2と同様な工程で、透光性基板11上に、ブラックマトリクス21aと、赤色パターン31R、緑色パターン32G、青色パターン33Bからなる着色パターン30と、感
光性樹脂層41と、が形成されたカラーフィルタ基板40を作製した(図3(g)参照)。
次いで、図5(b)に示すように、カラーフィルタ基板40と柱状突起4が形成された実施例6(比較例)で作製したフォトマスク10bとを縦置きに配置し(図3(h)参照)、カラーフィルタ基板40の背面側から機械的に押し圧を加え、柱状突起の厚み50ミクロン分の露光ギャップを保持しながら、感光性樹脂層41に横方向からパターン露光を行い、現像、ポストベーク処理を行って、フォトスペーサー41aを形成し、比較例のカラーフィルタ基板100dを作製した(図3(i)参照)。
上記フォトマスク10bを用いてパターン露光する際、カラーフィルタ基板40とフォトマスク10の柱状突起4とを接触させた際に、柱状突起4とカラーフィルタ基板40の感光性樹脂層41とが擬似接着してしまった。そのため、フォトスペーサーを形成するためのパターン露光前に行われるフォトマスク10bとカラーフィルタ基板40とのアライメント時に、カラーフィルタ基板40上に柱状突起との擦れによる摺れ傷が発生し、また摺れカスが生じた。さらに、アライメント不良によりフォトスペーサーにパターンズレが発生し、かつ、基板搬送時に基板の破損が生じるなどの不具合が発生した。
以上、本発明の実施の形態につき説明を行ったが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で各種の変形を行っても構わないことは言うまでもない。例えば、上述した説明では、フォトスペーサーの形成時に、柱状突起を有するフォトマスクを用いているが、着色画素、ブラックマトリクスなどのカラーフィルタパターンの形成時に本発明のフォトマスクを用いてもよく、また、液晶の配向制御用の突起(図示せず)の形成時に本発明のフォトマスクを用いても構わない。
また、本実施例では、黒色感光性樹脂にてブラックマトリクスを形成したが、フォトマスク形成と同様に、金属薄膜にてブラックマトリクスを形成しても構わない。その際、エッチングの形成に本発明のフォトマスクを用いても構わない。
本発明のフォトマスクの一実施例を示す部分模式構成断面図である。 (a)〜(e)は、本発明のフォトマスクの製造工程の一例を示す部分模式構成断面図である。 (a)〜(f)は、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。 (g)〜(i)は、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。
符号の説明
1……透光性基板
2……遮光層
2a……遮光パターン
2b……開口部
3……レジストパターン
4……柱状突起
10、10a、10b……フォトマスク
11……透光性基板
20、40……工程途中のカラーフィルタ基板
21……黒色感光性樹脂層
21a……ブラックマトリクス
31……赤色感光性樹脂層
30……着色パターン
31R……赤色パターン
31G……緑色パターン
31B……青色パターン
41……感光性樹脂層
41a……フォトスペーサー
100……カラーフィルタ基板

Claims (8)

  1. 透光性基材上に、開口部と遮光パターンとを有するフォトマスクにおいて、前記遮光パターン上に柱状突起が形成されていることを特徴とするフォトマスク。
  2. 前記柱状突起は、遮光パターンを腐食することなく、除去及び再生可能な樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 前記柱状突起は、撥水性を有し、水の接触角が90°以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスク。
  4. 前記柱状突起の形成密度が、1cm2あたり、0.1〜10000個であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフォトマスク。
  5. 前記柱状突起の高さが、50〜200nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のフォトマスク。
  6. (a)透光性基板上に遮光層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法もしくはフォトエッチング法にてブラックマトリクスを形成する工程、
    (b)前記透光性基板及びブラックマトリクス上に感光性着色層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法にて着色パターンを形成する工程、
    (c)前記ブラックマトリクス及び着色パターンを形成した面上に感光性樹脂溶液を塗布して感光性樹脂層を形成後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法にて柱状スペーサを形成する工程、とを含むカラーフィルタ基板の製造方法において、
    前記(a)〜(c)の工程に使用するフォトマスクが、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフォトマスクであることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  7. 前記フォトマスクが下方となるよう、フォトマスクと基板とを横置きに配置し、露光光をフォトマスクの下方からフォトマスクに照射することを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  8. フォトマスクと基板とを縦置きに配置し、横方向から露光光をフォトマスクに照射することを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
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