JP2009109707A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、サンプリングスイッチの動作時に低下したデータ線の電位を高める。
【解決手段】補償信号供給回路(130)は、補償期間(CP)に亘って補償信号(SCi)を容量素子(131)に供給する。容量素子(131)は、容量素子(131)が電気的に接続されたデータ線(6a)に補償信号(SCi)の供給に応じて補償電圧を印加する。この補償電圧は、プッシュダウン電圧(ΔV)と同等、或いはプッシュダウン電圧(ΔV)より大きい電圧である。このような補償電圧により、プッシュダウン電圧(ΔV)によって第j列目のデータ線(6a)の電位が少なくともプッシュダウン電圧(ΔV)だけ高められる。
【選択図】図7
【解決手段】補償信号供給回路(130)は、補償期間(CP)に亘って補償信号(SCi)を容量素子(131)に供給する。容量素子(131)は、容量素子(131)が電気的に接続されたデータ線(6a)に補償信号(SCi)の供給に応じて補償電圧を印加する。この補償電圧は、プッシュダウン電圧(ΔV)と同等、或いはプッシュダウン電圧(ΔV)より大きい電圧である。このような補償電圧により、プッシュダウン電圧(ΔV)によって第j列目のデータ線(6a)の電位が少なくともプッシュダウン電圧(ΔV)だけ高められる。
【選択図】図7
Description
本発明は、例えば、反転駆動方式によって駆動される液晶装置等の電気光学装置、及びそのような電気光学装置を具備してなるプロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、液晶の焼付きや劣化を防ぐため、各画素電極に印加される電圧の極性を所定規則で反転させる反転駆動方式が採用されている。このうち画素電極に供給する画像信号の極性を、所定電位を基準として正極性と負極性とに1水平走査期間毎に反転させる1H反転駆動方式が、制御が比較的容易であり高品位の画像表示を可能ならしめる反転駆動方式として用いられる。
液晶装置の表示領域を構成する複数の画素部に設けられた画素スイッチング用TFTがオン状態からオフ状態に切り換えられた場合、当該TFTのゲートソース間容量に起因して画素電極の電位が低下(所謂、プッシュダウン現象)してしまう。このような電位の低下が生じた場合、正極性及び負極性の夫々の電位に応じて画素電極の電位が基準電位に対して対称に設定されないことになる。当該非対称な電圧実効値に起因して液晶に直流電圧が印加されると、液晶が焼きつき等により劣化してしまう問題点が生じる。
そこで、特許文献1は、画素スイッチング用TFTの動作に起因して生じた画素電極における電位の低下を補償する画像信号補正回路等を提案している。
しかしながら、画像信号をサンプリングするサンプリングスイッチとして電気光学装置に搭載されたTFT等の半導体素子のサイズは、通常、画素スイッチング用TFTのサイズより大きい。したがって、サンプリングスイッチがオン状態(即ち導通状態)からオフ状態(即ち、非導通状態)に切り換えられる際にデータ線に生じる電位の低下のほうが、画素スイッチング用TFTの動作に応じて画素電極に生じる電位の低下より相対的に大きくなるため、画素電極の電位の低下の大部分はサンプリングスイッチの動作に起因することになる。このようなサンプリングスイッチの動作に応じて生じるデータ線の電位の低下、より具体的には、当該データ線の電位の低下に連動して生じる画素電極の電位の低下が表示不良に対して支配的に作用する。
特に、一水平走査期間毎に基準電位に対して極性を反転させた画像信号を供給する反転駆動方式を採用する液晶装置等の電気光学装置では、サンプリングスイッチの動作に起因して生じるデータ線の電位の低下、より具体的には、当該データ線の電位の低下に連動して生じる画素電極の電位の低下を補うために、例えば、予め基準電位を低電位側にシフトさせたり、正極性の画像信号の電位を高電位側に設定したりしておく等の処理が必要となり、画像信号を供給する回路部の回路構成を煩雑化してしまう問題点が生じる。
加えて、サンプリングスイッチの動作に起因して、液晶に印加される電圧実効値、即ち、画素電極と、画素電極に対向する対向電極との間に印加される電圧に非対称性が生じた場合、液晶の劣化し易くなり、液晶装置の信頼性の低下を招く問題点もある。
また、複数のデータ線に対応して設けられた複数のサンプリングスイッチの特性ばらつきに応じて、これらサンプリングスイッチの動作に起因して生じるデータ線の電位の低下がばらつく。このばらつきを低減するために、各データ線にサンプリングされる画像信号の電位をサンプリングスイッチ毎に設定することは技術的に困難である。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、反転駆動方式を採用した液晶装置等の電気光学装置において、サンプリングスイッチの動作に起因して生じるデータ線の電位の低下を抑制することによって、画素電極の電位の低下を抑制し、表示不良を低減可能な電気光学装置、及びそのような電気光学装置をライトバルブとして搭載したプロジェクタ等の電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上の表示領域において互いに交差する複数の走査線及び複数のデータ線の交差に対応して設けられた複数の画素電極と、前記データ線に電気的に接続されており、サンプリング信号が供給されることによって画像信号をサンプリングし、且つ該サンプリングした画像信号を前記データ線に供給するサンプリングスイッチと、第1水平走査期間において前記サンプリングスイッチが導通状態から非導通状態に切り換えられた第1タイミングから、前記第1水平走査期間の次に到来する第2水平走査期間において前記サンプリングスイッチが前記非導通状態から前記導通状態に切り換えられる第2タイミングまでの補償期間に亘って、前記第1タイミングにおいて生じた前記データ線の電位の低下を補償する補償手段とを備える。
本発明に係る電気光学装置によれば、例えば、当該電気光学装置が液晶装置である場合、表示領域には、複数の画素電極が複数の走査線及び複数のデータ線の交差に対応して設けられている。このような画素電極は、例えば、液晶素子を表示素子として有する画素部の一部として基板上に形成されている。
サンプリングスイッチは、データ線に電気的に接続されており、例えば、画像信号供給回路から供給された画像信号をサンプリング信号に応じてサンプリングし、データ線に供給する。より具体的には、例えば、TFT等の半導体素子からなるサンプリングスイッチは、データ線毎に、或いは、複数のデータ線を一群とするデータ線群毎に基板上に設けられており、サンプリング信号が供給されることによって非導通状態から導通状態に切り換えられ、画像信号をサンプリングする。サンプリングされた画像信号は、サンプリングスイッチを介して当該サンプリングスイッチに対応するデータ線に供給される。
補償手段は、第1水平走査期間において前記サンプリングスイッチが導通状態から非導通状態に切り換えられた第1タイミングから、前記第1水平走査期間の次に到来する第2水平走査期間において前記サンプリングスイッチが前記非導通状態から前記導通状態に切り換えられる第2タイミングまでの補償期間に亘って、前記第1タイミングにおいて生じた前記データ線の電位の低下を補償する。
ここで、第1水平走査期間とは、例えば、マトリクス状に配列された複数の画素部のうち一の行に走査信号が供給される期間をいい、第2水平走査期間とは、一の行の次の行を構成する複数の画素部に走査信号が供給される期間である。即ち、第1水平走査期間及び第2水平走査期間は、複数の画素部に画像信号を入力するために順次到来する複数の水平走査期間のうち時間的に相互に隣り合って到来する水平走査期間である。
第1タイミングとは、第1水平走査期間において走査信号が供給される、例えば、一の行を構成する複数の画素部の夫々に電気的に接続された複数のデータ線のうち任意のデータ線に電気的に接続されたサンプリングスイッチにサンプリング信号を供給するタイミングをいう。第2タイミングとは、第2水平走査期間において当該データ線に電気的に接続されたサンプリングスイッチにサンプリング信号が供給されるタイミングをいう。サンプリングスイッチは、当該電気光学装置の動作時に、第1水平走査期間及び第2水平走査期間の夫々においてサンプリング信号に応じて非導通状態から導通状態に切り換えられることによって画像信号をサンプリングし、サンプリングした画像信号をデータ線に供給する。第1水平走査期間及び第2水平走査期間の夫々では、データ線に沿って相隣接する走査線の夫々に順次走査信号が供給され、これら走査信号に応じてスイッチング動作される画素スイッチング用TFTを介して第1水平走査期間において一の行の一部を構成する画素部に画像信号が供給され、第2水平走査期間において一の行の次の行の一部を構成する画素部に画像信号が供給される。これら異なる行の夫々一部を構成する画素部は、同一のデータ線に電気的に接続されているため、第1タイミングにおいてサンプリングスイッチが導通状態から非導通状態に切り換えられたことによってデータ線の電位が低下していた場合、第2水平走査期間において画素部に供給される画像信号の電位がデータ線の電位の低下に連動して低下する。したがって、何等処置を施すことなく、第2水平走査期間において画像信号がデータ線及び走査線を介して画素部の画素電極に供給された場合、画素電極電位が、画像信号の本来の電位に応じた電位を設定されないこととなり、クロストーク等の表示不良が発生する。
そこで、本発明に係る電気光学装置では、補償手段が、第1タイミングにおいてサンプリングスイッチの動作に起因して生じたデータ線の電位に低下を第1タイミングから第2タイミングまでの補償期間に亘って補償する。これにより、相隣接する行の夫々の一部を構成する画素部の夫々に、サンプリングスイッチの動作に起因する電位の低下が生じてしない画像信号を第1水平走査期間及び第2水平走査期間の夫々における所定のタイミング、より具体的には、サンプリングスイッチが非導通状態から導通状態に切り換えられるタイミングに各画素部に供給可能になり、画素電極の電位の低下、即ち、サンプリングの動作に起因して生じるプッシュダウンを一因とする表示不良を低減できる。
よって、補償手段によれば、画素電極の電位の低下分の大部分を占めるサンプリングスイッチの動作に起因する電位の低下分を補償でき、画像信号の電位を予め高めに設定するための回路を形成する必要がなくなる。加えて、サンプリングスイッチの特性ばらつきに応じて各画像信号の電位を設定する必要がない。したがって、本発明に係る電気光学装置によれば、当該電気光学装置を駆動するための各種回路部の回路構成が、プッシュダウンを低減するために煩雑化することを低減できる。
特に、本発明に係る電気光学装置の一例である液晶装置が反転駆動方式を採用している場合、本発明に係る電気光学装置によれば、サンプリングスイッチの動作に応じてデータ線の電位が低下し、当該データ線の電位の低下に連動して画素電極の電位が所定の画像信号の電位より低く設定されることを低減できる。したがって、当該データ線の電位の低下に連動して生じる画素電極の電位の低下を補うために、例えば、予め基準電位を低電位側にシフトさせたり、正極性の画像信号の電位を高電位側に設定したりしておく等の処理が不要となる利点がある。
このように、本発明に係る電気光学装置によれば、電気光学装置を駆動する回路部の回路構成が煩雑化することを抑制できることに加え、プッシュダウンに起因する表示不良を低減できる。加えて、反転駆動方式を採用する液晶装置等の電気光学装置では、表示不良を低減だけでなく、液晶に印加される駆動電圧の非対称性に起因して生じる直流電圧成分によって液晶が劣化することを低減でき、液晶装置等の電気光学装置の信頼性を向上させることが可能になる。
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記補償手段は、前記電位の低下を補償する補償電圧以上の電圧を前記補償期間に亘って前記データ線に印加してもよい。
この態様によれば、例えば、反転駆動方式を採用した液晶装置等の電気光学装置において、第1タイミングにおいてサンプリングスイッチの動作に起因してデータ線に生じる電位の低下を補償する補償電圧以上の電圧を前記補償期間に亘って前記データ線に印加することによって、nチャネル型TFTである画素スイッチング用TFTをリークするリーク電流を低減できる。より具体的には、例えば、画素スイッチング用TFTのソースは、データ線に電気的に接続されているため、データ線の電位を高電位側にシフトさせることによって、相対的に画素スイッチング用TFTのゲート及びソース間の電圧が当該TFTのしき値電圧より小さくなり、リーク電流の発生が低減可能になる。
加えて、この態様によれば、例えば、反転駆動方式を採用する液晶装置等の電気光学装置において、正極性の画像信号の電位の低下を補償するように当該画像信号の電位を予め高電位側に設定する必要がない。したがって、サンプリングスイッチのソース電位が正極性の画像信号の電位に応じて高く設定されることを抑制でき、サンプリングスイッチの動作時において、当該ソース電位を低く設定することが可能である。
よって、この態様によれば、例えば、TFT等の半導体素子であるサンプリングスイッチの動作時において、補償電圧以上の電圧がデータ線に印加されない場合に比べて、相対的に低い電位のサンプリング信号をサンプリングスイッチのゲートに印加でき、サンプリングスイッチのしきい値電圧以上の電圧をサンプリングスイッチのソース及びゲート間に印加することが可能であるため、サンプリングスイッチの動作特性を向上させることが可能である。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記サンプリングスイッチは、前記データ線の一方の端に電気的に接続されており、前記補償手段は、前記データ線における前記一方の端と反対側の他方の端に電気的に接続された容量手段と、前記容量手段が前記電位の低下を補償可能なように、前記補償期間に亘って前記容量手段に補償信号を供給する補償信号供給手段とを有していてもよい。
この態様によれば、容量手段に補償信号を供給することによって、容量手段の容量値と、補償信号の電圧とに応じて容量手段に生じる電荷によってデータ線の電位の低下を補償する電圧を当該データ線に印加することが可能である。尚、容量手段の容量値と、補償信号の電圧との組み合わせは、サンプリングスイッチのゲート及びソース間容量に応じて個別具体的に設定可能である。例えば、補正信号の電圧をデータ線の電位の低下に応じて個別に設定できない場合、或いは、補償信号の電圧を大きくできない場合には、容量手段の一例として基板上に形成されたコンデンサ等の容量素子の容量値を予め適切な容量値に設定しておくことにより、補償信号の電圧を個別に変更することなくデータ線の電位の低下を補償可能である。
特に、この態様では、容量手段の容量値は、サンプリングスイッチのゲート及びソース間容量と同等であることが望ましい。このような容量手段によれば、補償信号の電圧の大きさを変更する、或いは適切な値に設定しなくても、容量素子の容量値に応じて生じる電位の変化によってデータ線の電位の低下を補償可能である。
この態様では、前記補償信号は、前記サンプリング信号と等しい振幅を有していてもよい。
この態様によれば、例えば、容量手段の容量値がサンプリングスイッチのゲート及びソース間容量と等しい場合、データ線における電位の低下分に相当する電圧が容量手段からデータ線に印加可能である。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る電気光学装置及び電子機器の各実施形態を説明する。
<1:電気光学装置>
<1−1:電気光学装置の全体構成>
先ず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を説明する。図1は、対向基板側から見た液晶装置の平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。
<1−1:電気光学装置の全体構成>
先ず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を説明する。図1は、対向基板側から見た液晶装置の平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。
図1及び図2において、液晶装置1は、互いに対向するように配置されたTFTアレイ基板10及び対向基板20を含んで構成されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明の「表示領域」の一典型例である画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
TFTアレイ基板10上における、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域では、データ線駆動回路101、外部回路接続端子102及び不図示のサンプルホールド回路が、TFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。また、TFTアレイ基板10及び対向基板20の間には、両基板間の電気的導通を確保するための上下導通端子106が配置されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや各種配線等の上に複数の画素電極9aが形成されている。このような複数の画素電極9aは、画像表示領域10aにおいて、後述する複数の走査線及び複数のデータ線の夫々の交差に対応して設けられている。また、画素電極9上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上の画像表示領域10aには、液晶層50を介して複数の画素電極9aと対向する対向電極21が形成されている。即ち、複数の画素電極9aの夫々に電圧が印加されることで、画素電極9aと対向電極21との間には液晶保持容量が形成される。対向電極21上には、格子状又はストライプ状の遮光膜23が形成され、更にその上を配向膜が覆っている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
<1−2:電気光学装置の電気的な接続構成>
次に、図3を参照しながら、液晶装置1の主要な回路構成を説明する。ここに、図3は、液晶装置1の要部の回路構成を示したブロック図である。
次に、図3を参照しながら、液晶装置1の主要な回路構成を説明する。ここに、図3は、液晶装置1の要部の回路構成を示したブロック図である。
図3において、液晶装置1は、複数の画素電極9a、複数の走査線11a、複数のデータ線6a、走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプルホールド回路7、各々が本発明の「容量手段」の一例である容量素子131、及び本発明の「補償信号供給手段」の一例である補償信号供給回路130を備えて構成されている。
液晶装置1は、例えば石英基板、ガラス基板或いはシリコン基板等からなるTFTアレイ基板10と対向基板20(ここでは図示せず)とが液晶層を介して対向配置され、画像表示領域10aにおいて区画配列された画素電極9aに印加する電圧を制御し、液晶層にかかる電界を画素毎に変調する構成となっている。これにより、両基板間の透過光量が制御され、画像が階調表示される。
尚、液晶装置1は、液晶装置1の外部に設けられた外部回路である画像信号供給回路から供給された画像信号VIDの電圧を、所定の基準電位、より具体的には、共通電位LCCOMに対して正極性及び負極性に反転し、極性反転された画像信号VIDが順次各画素部に供給する反転駆動方式を採用している。
TFTアレイ基板10における画素表示領域10aには、マトリクス状に配置された複数の画素電極9aと、互いに交差して配列された複数の走査線11a及びデータ線6aとが形成され、画素に対応する画素部が構築されている。尚、ここでは図示しないが、各画素電極9aとデータ線6aとの間には、走査線11aを介して夫々供給される走査信号に応じて導通、非導通が制御される画素スイッチング用TFTや、画素電極9aに印加した電圧を維持するための保持容量が形成されている。画像表示領域10aの周辺領域には、データ線駆動回路101等の駆動回路が形成されている。
データ線駆動回路101は、シフトレジスタ51、論理回路52、及び位相差補正回路108を備えて構成されている。
シフトレジスタ51は、データ線駆動回路101内に入力される所定周期のX側クロック信号CLX(及びその反転信号CLXB)、シフトレジスタスタート信号DXに基づいて、各段から転送信号Pi(i=1、・・・、n)を順次出力するように構成されている。液晶装置1の動作時において、シフトレジスタ51には、電源VDDX及び該電源より低電位の電源VSSXが供給され、シフトレジスタ51を構成するトランジスタが駆動される。より具体的には、電源VDDXは、シフトレジスタ51を構成するトランジスタのドレインに供給される電源であり、電源VSSXは、シフトレジスタ51を構成するトランジスタのソースに供給される電源である。尚、電源VSSX及びVSSYは、電源VDDX及びVDDYより低電位の電源である。
論理回路52は、パルス幅制限手段を含み、電源VDDX及びVSSXによって駆動される。論理回路52は、シフトレジスタ51から順次出力される転送信号Piを、NRG信号に応じて信号の鈍りが低減されたイネーブル信号ENB1乃至ENB4に基づいて整形し、それを基にして最終的にサンプリング回路駆動信号Siを出力する。
位相差補正回路108は、双安定回路を含んでおり、電源VDDX及びVSSXによって駆動される。位相差補正回路108は、反転クロック信号CLXBの位相及びクロック信号CLXの位相間に位相差が生じた場合に、これら信号の位相差を補正する。
サンプルホールド回路7は、各々が本発明の「サンプリングスイッチ」の一例である複数のサンプリングスイッチ72を備えて構成されている。サンプリングスイッチ72は、データ線6aの一方の端に電気的に接続されている。サンプルホールド回路7は、画像信号線216を介して供給された画像信号VIDをサンプリング信号Siに応じてサンプリングし、サンプリングした画像信号VIDをデータ線6aに供給する。
複数の容量素子131は、データ線6aの他方の端に電気的に接続されており、補償信号供給回路130と共に、本発明の「補償手段」の一例を構成している。複数の容量素子131の夫々は、補償信号供給回路130に電気的に接続されており、所定のタイミングで補償信号供給回路130から供給された補償信号SCiに応じてデータ線6aに電圧を印加し、サンプリングスイッチ72に動作時に応じてデータ線6aに生じた電位の低下を補償する。
尚、本実施形態では、1本の画像信号線216を介して1系統の画像信号VIDが供給される場合を例にあげているが、シリアル−パラレル変換によって相展開された複数系統の画像信号が同時に供給されてもよい。このようにシリアルな画像信号を変換して得たパラレルな画像信号を同時供給すると、複数のデータ線を一群とするグループ毎にデータ線6aへの画像信号入力を行うことができ、駆動周波数を抑えることが可能である。
走査線駆動回路104は、走査線駆動回路104に入力される所定周期のY側クロック信号CLY、シフトレジスタスタート信号DYに基づいて、各段から走査信号Gi(i=1、・・・、n)を順次出力するように構成されており、電源VDDY及びVSSYによって駆動される。
<1−3:画素部の回路構成>
次に、図4を参照しながら、液晶装置1の画像表示領域10aにおける回路構成を詳細に説明する。図4は、液晶装置1の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
次に、図4を参照しながら、液晶装置1の画像表示領域10aにおける回路構成を詳細に説明する。図4は、液晶装置1の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
液晶装置1の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の夫々には、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込まれる画像信号VID1、VID2、・・・、VIDnは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線11aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線11aにパルス的に走査信号Gj(j=1、2、・・・、m)を、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号VID1、VID2、・・・、VIDnを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号VID1、VID2、・・・、VIDnは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に保持容量70が付加されている。保持容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位が固定された容量配線400に電気的に接続されている。
<1−4:液晶装置の駆動方法>
次に、図5乃至図8を参照しながら、液晶装置1の駆動方法を説明する。図5及び図6は、液晶装置1の動作時における各種信号のタイミングチャートである。図7は、液晶装置1の動作時におけるデータ線の電位及び画素電極電位の時間的な変化をサンプリング信号及び補償信号の夫々と共に示したタイミングチャートである。図8は、図7の比較例に係るタイミングチャートである。尚、以下では、一つのフレームにおいて、複数の走査線11aに順次走査信号が供給される水平走査期間のうち、第i行目の走査線11aに走査信号Giを供給する第i水平走査期間と、第i+1行目の走査線11aに走査信号Gi+1を供給する第i+1水平走査期間に特に注目して液晶装置1の駆動方法を説明する。即ち、以下では、第i水平走査期間が、本発明の「第1水平走査期間」の一例であり、第i+1水平走査期間が、本発明の「第2水平走査期間」の一例である。
次に、図5乃至図8を参照しながら、液晶装置1の駆動方法を説明する。図5及び図6は、液晶装置1の動作時における各種信号のタイミングチャートである。図7は、液晶装置1の動作時におけるデータ線の電位及び画素電極電位の時間的な変化をサンプリング信号及び補償信号の夫々と共に示したタイミングチャートである。図8は、図7の比較例に係るタイミングチャートである。尚、以下では、一つのフレームにおいて、複数の走査線11aに順次走査信号が供給される水平走査期間のうち、第i行目の走査線11aに走査信号Giを供給する第i水平走査期間と、第i+1行目の走査線11aに走査信号Gi+1を供給する第i+1水平走査期間に特に注目して液晶装置1の駆動方法を説明する。即ち、以下では、第i水平走査期間が、本発明の「第1水平走査期間」の一例であり、第i+1水平走査期間が、本発明の「第2水平走査期間」の一例である。
図5に示すように、スタート信号DYの入力に応じてKフレーム及びK+1フレームが開始され、Y側クロック信号CLYが立ち下がるタイミングに走査信号G1、G2、・・・、Gi、・・・、Gmが順次走査線11aに供給される。各走査信号Giの電位がハイレベルに維持される期間が、第i行目の画素部に画像信号を書き込むことが可能な水平走査期間Hである。
次に、図6に示すように、Kフレームにおいて、第1水平走査期間が開始するに先んじてシフトレジスタスタート信号DXがデータ線駆動回路101に供給され、X側クロック信号CLXが順次データ線駆動回路101に供給される。サンプリングスイッチ72をオフ状態からオン状態に切り換えるためのサンプリング信号S(i,j)が、X側クロック信号CLXに応じて各サンプリングスイッチ72に供給される。
ここで、サンプリング信号S(i,j)は、第i水平走査期間において、複数のデータ線6aのうち第j列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチ72に供給されるサンプリング信号を意味している。より具体的には、例えば、第1水平走査期間の第1列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチ72に供給されるサンプリング信号はサンプリング信号S(1,1)と表記されている。
本実施形態では、後述するように、第i水平走査期間において第j列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチ72に供給されるサンプリング信号S(i,j)が立ち下がったタイミングであって、本発明の「第1タイミング」の一例であるタイミングT1から、第i+1水平走査期間において第j列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチ72にサンプリング信号S(i+1,j)が供給されるまでの補償期間CPに亘って、第j列目のデータ線6aの電位の低下が補償される。より具体的には、TFT等の半導体素子であるサンプリングスイッチ72のゲート及びソース間容量に起因して、タイミングT1に生じた第j列目のデータ線6aの電位の低下を補償期間CPに亘って補償されるように、容量素子131が第j列目のデータ線6aに補償電圧を印加し、当該データ線6aの電圧を高める。
次に、図7及び図8を参照しながら、より詳細に液晶装置1の駆動方法を説明する。
図8を参照しながら、補償期間CPに亘って第j列目のデータ線6aの電位の低下が補償されない場合を説明する。
図8に示すように、第i水平走査期間及び第i+1水平走査期間の夫々では、データ線6aに沿って相隣接する走査線11aの夫々に順次走査信号Gi及びGi+1が供給される。第i水平走査期間において、サンプリング信号S(i,j)に応じてオン状態に切り換えられたサンプリングスイッチ72を介して、第j列目のデータ線6aに画像信号VIDが供給される。
第i行目を構成する複数の画素部及び第i+1行目を構成する複数の画素部のうち第j列目のデータ線6aに電気的に接続された2つの画素部は、同一のデータ線6aに電気的に接続されている。タイミングT1において第j列目のデータ線6aに電気的に接続されたサンプリングスイッチ72の動作時に応じて第j列目のデータ線6aにプッシュダウンが生じていた場合、第i+1水平走査期間では、第j列目のデータ線6aに仮に正極性の画像信号VIDを供給したとしても、第j列目のデータ線6aは、正極性の画像信号VIDの電位Vb(+)よりもプッシュダウン電圧ΔVだけ低い電位に設定されてしまう。
より具体的には、第i水平走査期間において共通電位LCCOMより低い電位Vb(−)を有する画像信号VIDがデータ線6aに供給されていた状態でプッシュダウン電圧ΔVだけデータ線6aの電位Vdが低下していた場合、第i+1水平走査期間において正極性の電位Vb(+)を有する画像信号VIDがデータ線6aに供給されたとしても、第j列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチ72にタイミングT2においてサンプリング信号S(i+1,j)が供給された際に、データ線6aの電位Vdは、本来設定されるべき電位Vb(+)よりプッシュダウン電圧ΔVだけ低い電位に設定されてしまう。
このようにプッシュダウン電圧ΔVだけ低い電位に設定されたデータ線6aを介して供給された画像信号VIDがTFT30を介して画素電極9aに供給された場合、第i+1水平走査期間において設定されるべき画素電極電位Vi+1が、本来設定されるべき電位Vb(+)より低い電位となってしまい、液晶装置1の表示品位が低下してしまう。したがって、第i+1水平走査期間において、画素電極電位Vi+1を本来設定されるべき正極性の電位Vb(+)に設定するためには、正極性の画像信号VIDの電位をプッシュダウン電圧ΔVを相殺するように高めに設定する方法が考えられる。しかしながら、画像信号VIDの電位をプッシュダウン電圧ΔVだけ高く設定し直すためには、画像信号供給回路の回路構成の煩雑化を招く。
また、本実施形態では、反転駆動方式を採用しているため、プッシュダウン電圧ΔVが生じた分、共通電位LCCOMの基準として正極性及び負極性の夫々の電位に設定されるべき画素電極電位Vi+1に非対称性が生じてしまう。画素電極電位Vi+1に生じる非対称性によれば、対向電極21及び画素電極9a間の液晶に印加される電圧が、正極性の画像信号VID及び負極性の画像信号VIDの夫々が画素電極9aに書き込まれる書き込み期間の夫々において相互に異なり、印加電圧の相違に起因して液晶に直流電圧成分が印加されてしまう。したがって、プッシュダウン電圧ΔVによれば、直流電圧成分によって液晶が劣化し、液晶装置1の信頼性を低下させてしまう。
このような印加電圧の非対称性を解消することを目的として、共通電位LCCOMを低電位側にシフトさせることも考えられるが、正極性の画像信号VIDの電位を高電位側にシフトさせる場合と同様に、共通電位LCCOMを液晶装置1に供給するための電源回路の回路構成を煩雑化させてしまう。
そこで、図7に示すように、液晶装置1では、補償信号供給回路130及び容量素子131が、タイミングT1においてサンプリングスイッチ72の動作に起因して生じたデータ線6aの電位の低下をタイミングT1からタイミングT2までの補償期間CPに亘って補償する。
より具体的には、補償信号供給回路130は、補償期間CPに亘って補償信号SCiを各容量素子131に供給する。容量素子131は、容量素子131が電気的に接続されたデータ線6aに補償信号SCiの供給に応じて補償電圧を印加する。この補償電圧は、プッシュダウン電圧ΔVと同等、或いはプッシュダウン電圧ΔVより大きい電圧である。このような補償電圧により、プッシュダウン電圧ΔVによって第j列目のデータ線6aの電位が少なくともプッシュダウン電圧ΔVだけ高められる。したがって、補償信号供給回路130及び容量素子131によれば、プッシュダウンによって生じる第j列目のデータ線6aにおける電位の低下が補償され、正極性の画像信号VIDの電位を高めたり、共通電位LCCOMの電位を低電位側にシフトさせたりすることなく、画素電極電位Vi+1を本来の画像信号VIDの電位Vb(+)に設定することができ、プッシュダウン電圧ΔVに起因する表示不良を低減可能である。
加えて、補償信号供給回路130及び容量素子131によれば、液晶に印加される印加電圧の非対称性も解消され、直流電圧成分が液晶に印加されることによって生じる液晶の劣化も抑制可能であり、液晶装置1の信頼性を向上させることも可能である。
尚、本実施形態では、時間的に相連続する第i水平走査期間及び第i+1水平走査期間の例に挙げて液晶装置1の駆動方法を説明したが、本発明の「補償電圧」は、時間的に相連続する水平走査期間の夫々に跨るように、より具体的には、相連続する水平走査期間の夫々において同一のデータ線6aに供給されるサンプリング信号の立ち下げタイミングから立ち上がりタイミングまでの期間に亘って供給されていればよい。
また、液晶装置1では、容量素子131に補償信号SCiを供給することによって、容量素子131の容量値と、補償信号SCiの電圧とに応じて容量素子131に生じる電荷によって、データ線6aの電位の低下を補償する補償電圧を当該データ線6aに印加することが可能である。したがって、容量素子131の容量値と、補償信号SCiの電圧との組み合わせは、サンプリングスイッチ72のゲート及びソース間容量に応じて個別具体的に設定可能である。例えば、補正信号SCiの電圧をデータ線6aの電位の低下に応じて個別に設定できない場合、或いは、補償信号SCiの電圧を大きくできない場合には、コンデンサ等の容量素子の容量値を予め適切な容量値に設定しておくことにより、補償信号SCiの電圧を個別に変更することなくデータ線6aの電位の低下を補償可能である。
特に、本実施形態では、容量素子131の容量値は、サンプリングスイッチ72のゲート及びソース間容量と同等であることが望ましい。このような容量素子131によれば、補償信号SCiの電圧の大きさを変更する、或いは適切な値に設定しなくても、補償信号SCiの電圧をサンプリング信号S(i,j)と等しい振幅に設定しておくことにより、
データ線6aにおける電位の低下分に相当する電圧が容量素子131からデータ線6aに印加可能である。
データ線6aにおける電位の低下分に相当する電圧が容量素子131からデータ線6aに印加可能である。
また、液晶装置1では、プッシュダウン電圧ΔVに相当するデータ線6aの電位の低下を補償する補償電圧以上の電圧が補償信号供給回路130及び容量素子131によって、補償期間CPに亘って第j列目のデータ線6aに印加されてもよい。
このような補償電圧によれば、TFT30がnチャネル型TFTであった場合、TFT30からリークするリーク電流を低減できる。より具体的には、例えば、TFT30のソースは、データ線6aに電気的に接続されているため、データ線6aの電位を高電位側にシフトさせることによって、相対的にTFT30のゲート及びソース間の電圧が当該TFT30のしきい値電圧より小さくなり、リーク電流の発生が低減可能になる。
加えて、液晶装置1では、その駆動方式として反転駆動方式が採用されているため、データ線6aの電位の低下に連動して正極性の画像信号VIDが供給された画素電極9aの画素電極電位Vi+1の低下を補償するように当該画像信号VIDの電位を予め高電位側に設定する必要がない。したがって、サンプリングスイッチ72のソース電位が正極性の画像信号VIDの電位に応じて高く設定されることを抑制でき、サンプリングスイッチ72の動作時において、当該ソース電位を低く設定することが可能である。これにより、サンプリングスイッチ72の動作時において、補償電圧以上の電圧がデータ線6aに印加されない場合に比べて、相対的に低い電位のサンプリング信号S(i,j)をサンプリングスイッチ72のゲートに印加することによって、サンプリングスイッチ72のしきい値電圧以上の電圧をサンプリングスイッチのソース及びゲート間に印加することが可能であるため、サンプリングスイッチ72の動作特性を向上させることが可能である。
尚、液晶装置1によれば、補償電圧によってプッシュダウン電圧ΔVを補償可能であるため、例えば、サンプリングスイッチ72の特性ばらつきに起因して各データ線6aに生じるプッシュダウン電圧が相互にばらつく場合でも、相互にばらついたプッシュダウン電圧ΔVを補償電圧によって補償可能である。
(変形例)
次に、図9及び図10を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の変形例を説明する。図9は、本例に係る電気光学装置の主要部の回路構成を示したブロック図である。図10は、本実施形態に係る電気光学装置の変形例の動作時におけるデータ線の電位及び画素電極電位の時間的な変化をサンプリング信号及び補償信号の夫々と共に示したタイミングチャートである。尚、以下では、上述の液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
次に、図9及び図10を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の変形例を説明する。図9は、本例に係る電気光学装置の主要部の回路構成を示したブロック図である。図10は、本実施形態に係る電気光学装置の変形例の動作時におけるデータ線の電位及び画素電極電位の時間的な変化をサンプリング信号及び補償信号の夫々と共に示したタイミングチャートである。尚、以下では、上述の液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9において、本例に係る液晶装置1aは、補正信号供給回路130から複数の容量素子131に共通に補正信号SCiが供給される点で上述の液晶装置1と相互に異なる。
図10において、液晶装置1aによれば、同一の行に配列された画素電極9aの夫々に電気的に接続されたデータ線6aのサンプリングスイッチ72の動作時に生じた電位低下を一度に補償することが可能である。
より具体的には、サンプリング信号S(i,n)が入力されたタイミングT3から、その次に走査の際にj列目のデータ線6aに対応するサンプリングスイッチに供給されたサンプリング信号(i+1,j)が立ち下がるタイミングT4までの期間が補償期間CP1となる。このような補償期間CP1では、サンプリングスイッチの動作時に生じたデータ線6aの電位低下を一括で補償可能である。
<2:電子機器>
次に、図11を参照しながら、上述した液晶装置が適用された電子機器を説明する。図9は、本発明に係る電子機器の一例である液晶プロジェクタの構成を示した平面図である。
次に、図11を参照しながら、上述した液晶装置が適用された電子機器を説明する。図9は、本発明に係る電子機器の一例である液晶プロジェクタの構成を示した平面図である。
図11において、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
このようなプロジェクタ1100によれば、プロジェクタ1100の動作時において液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの夫々の画像表示領域に生じる横クロストーク等の表示不良を低減でき、高品位の画像表示が可能である。
1・・・液晶装置、9a・・・画素電極、72・・サンプリングスイッチ、130・・・補償信号供給回路、131・・・容量素子
Claims (5)
- 基板上の表示領域において互いに交差する複数の走査線及び複数のデータ線の交差に対応して設けられた複数の画素電極と、
前記データ線に電気的に接続されており、サンプリング信号が供給されることによって画像信号をサンプリングし、且つ該サンプリングした画像信号を前記データ線に供給するサンプリングスイッチと、
第1水平走査期間において前記サンプリングスイッチが導通状態から非導通状態に切り換えられた第1タイミングから、前記第1水平走査期間の次に到来する第2水平走査期間において前記サンプリングスイッチが前記非導通状態から前記導通状態に切り換えられる第2タイミングまでの補償期間に亘って、前記第1タイミングにおいて生じた前記データ線の電位の低下を補償する補償手段と
を備えたことを特徴とする電気光学装置。 - 前記補償手段は、前記電位の低下を補償する補償電圧以上の電圧を前記補償期間に亘って前記データ線に印加すること
を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。 - 前記サンプリングスイッチは、前記データ線の一方の端に電気的に接続されており、
前記補償手段は、前記データ線における前記一方の端と反対側の他方の端に電気的に接続された容量手段と、前記容量手段が前記電位の低下を補償可能なように、前記補償期間に亘って前記容量手段に補償信号を供給する補償信号供給手段とを有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。 - 前記補償信号は、前記サンプリング信号と等しい振幅を有すること
を特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。 - 請求項1から4の何れか一項に記載の電気光学装置を具備してなること
を特徴とする電子機器。
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