JP2009109057A - 冷却システム及びその起動方法 - Google Patents

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重伸 傳住
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Abstract

【課題】不必要に圧縮機を作動させることなく、冷却対象機器の熱を利用して冷媒の温度を上昇させることができ、エネルギを節約することができるとともに、冷却対象機器の温度に応じて適切に冷却することができ、安全性が高くなるようにする。
【解決手段】冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒の放熱を行う熱交換器と、放熱した冷媒を膨張させる膨張弁と、膨張した冷媒によって冷却対象機器を冷却する冷却ユニットと、前記圧縮機を制御する制御システムとを有する冷却システムであって、前記冷却対象機器は、電気モータを含む駆動系を備える車両の電気系の機器であり、前記冷媒は、冷却システムの定常運転時に超臨界状態となる二酸化炭素であり、前記制御システムは、前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測するとともに、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却システム及びその起動方法に関するものである。
従来、車両の動力源として、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の原動機に代わるものとして、燃料電池やバッテリから供給される電力によって回転する電気モータを使用した電気自動車の開発が進められている。電気自動車は、ガソリン、軽油等の燃料を燃焼させないので、排気、騒音等の公害を発生しない等の利点を備えている。
近年、電気自動車の進歩に伴い、電気モータ、バッテリ、インバータ等の機器が大型化し、その発熱量が増大しているので、前記機器を冷却する冷却システムが重要視されている(例えば、特許文献1参照。)。例えば、電気モータ、バッテリ、インバータ等の冷却対象機器を冷却するために、冷凍サイクルを採用し、電気モータ、バッテリ、インバータ等の発熱量を計算して、必要な冷却能力を維持するようにバイパス通路に配設されたポンプを制御することが提案されている。
特開2005−90862号公報
しかしながら、前記従来の冷却システムにおいては、冷媒が湿り蒸気の状態となる通常の冷凍サイクルを採用しているので、システム全体の効率を上げることが困難であった。そこで、冷媒を超臨界状態にして使用することによって、システム全体の効率を高くすることが考えられる。しかし、冷媒を超臨界状態にするには、冷媒の温度を臨界温度以上に保つ必要があるところ、電気自動車とともに起動する冷却システムの起動時には、冷却システムの各部も低温であって臨界温度に至っていない場合が多い。この場合、圧縮機を作動させ、冷媒の温度を上昇させて臨界温度以上にすることもできるが、冷却システムの起動時には、冷却対象機器も低温なので圧縮機を作動させる必要がないにも関わらず、圧縮機を作動させることは、エネルギの無駄である。
本発明は、前記従来の冷却システムの問題点を解決して、超臨界状態の二酸化炭素を冷媒とした圧縮工程及び膨張工程を含む冷凍サイクルを採用した冷却システムの起動時には、冷却対象機器の温度が所定値を超えるまで圧縮機を作動させないようにして、不必要に圧縮機を作動させることなく、冷却対象機器の熱を利用して冷媒の温度を上昇させることができ、エネルギを節約することができるとともに、冷却対象機器の温度に応じて適切に冷却することができ、安全性の高い冷却システム及びその起動方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明の冷却システムにおいては、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒の放熱を行う熱交換器と、放熱した冷媒を膨張させる膨張弁と、膨張した冷媒によって冷却対象機器を冷却する冷却ユニットと、前記圧縮機を制御する制御システムとを有する冷却システムであって、前記冷却対象機器は、電気モータを含む駆動系を備える車両の電気系の機器であり、前記冷媒は、冷却システムの定常運転時に超臨界状態となる二酸化炭素であり、前記制御システムは、前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測するとともに、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
本発明の他の冷却システムにおいては、さらに、前記制御システムは、前記冷却対象機器の温度を計測するとともに、前記冷媒の温度が第1の閾(しきい)値以下である場合、前記冷却対象機器の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
本発明の更に他の冷却システムにおいては、さらに、前記制御システムは、起動時に前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
本発明の更に他の冷却システムにおいては、さらに、前記制御システムは、前記冷媒の温度が第1の閾値以下である場合、前記冷却対象機器の温度を計測し、該冷却対象機器の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
本発明の更に他の冷却システムにおいては、さらに、前記制御システムは、各冷却対象機器のすべての温度が各々に設定された閾値以下である場合に前記圧縮機を停止させ、少なくとも1つの冷却対象機器の温度が設定された閾値を超えている場合に前記圧縮機を作動させる。
本発明の更に他の冷却システムにおいては、さらに、前記冷却対象機器は、前記電気モータ、該電気モータに供給される電流を制御するインバータ、及び、バッテリを含み、前記制御システムは、前記電気モータの温度が第2の閾値以下であり、前記インバータの温度が第3の閾値以下であり、かつ、前記バッテリの温度が第4の閾値以下である場合に前記圧縮機を停止させ、前記電気モータの温度が第2の閾値を超えている場合、前記インバータの温度が第3の閾値を超えている場合、又は、前記バッテリの温度が第4の閾値を超えている場合に前記圧縮機を作動させる。
本発明の更に他の冷却システムにおいては、さらに、前記制御システムは、前記圧縮機を作動させる場合、前記冷却ユニットの下流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度が第5の閾値未満であるとき、冷媒の吐出量が最低限となるように前記圧縮機を作動させ、前記冷媒の温度が第5の閾値以上であるとき、前記冷媒の温度と第5の閾値との差分が大きくなるほど冷媒の吐出量が大きくなるように前記圧縮機を作動させる。
本発明の冷却システムの起動方法においては、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒の放熱を行う熱交換器と、放熱した冷媒を膨張させる膨張弁と、膨張した冷媒によって冷却対象機器を冷却する冷却ユニットとを有し、前記冷却対象機器は、電気モータを含む駆動系を備える車両の電気系の機器であり、前記冷媒は、定常運転時に超臨界状態となる二酸化炭素である冷却システムの起動方法であって、起動時に前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御する。
請求項1及び8の構成によれば、不必要に圧縮機を作動させることなく、エネルギを節約することができるとともに、冷却対象機器を適切に冷却することができる。
請求項2の構成によれば、冷却対象機器の温度に応じて適切に冷却することができる。
請求項3及び4の構成によれば、冷却システムの起動時には、冷却対象機器も低温なので圧縮機を作動させる必要がないにも関わらず、圧縮機を作動させることがないのでエネルギを無駄にしなくてよい。
請求項5〜7の構成によれば、冷却対象機器の熱を利用して冷媒の温度を上昇させることができ、エネルギを節約することができ、冷却システムの効率が向上する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における冷却システムの構成を示す図である。
図において、10は本実施の形態における冷却システムであり、主として環境対策車に使用される。なお、本実施の形態において、環境対策車とは、例えば、駆動源としてエンジンと電気モータとを併用するハイブリッドカー、駆動源として電気モータのみを使用する電気自動車(EV:Electric Vehicle)、電気モータに供給する電力を燃料電池によって発電する燃料電池車等のように、電気モータとしての交流モータである車両駆動モータ21を含む駆動系を有する車両である。
そして、前記環境対策車は、車両の車輪を回転させる駆動源である前記車両駆動モータ21に加えて、蓄電手段としての蓄電池、すなわち、バッテリ23、及び、該バッテリ23から車両駆動モータ21に供給される電流を制御する駆動制御装置としてのインバータ22も有する。該インバータ22は、バッテリ23からの直流電流を交流電流に変換して、前記車両駆動モータ21に供給する。
また、前記冷却システム10は、前記環境対策車が有する車両駆動モータ21、インバータ22、バッテリ23等の電気系の機器を冷却対象機器とする。なお、前記環境対策車が有するその他の機器も必要に応じて、冷却システム10の冷却対象機器とすることができるが、ここでは、説明の都合上、環境対策車の主要な電気系の機器である車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23のみが冷却システム10の冷却対象機器である場合について説明する。
ここで、前記冷却システム10は、超臨界状態の二酸化炭素、すなわち、CO2 を冷媒とする圧縮工程及び膨張工程を含む冷凍サイクル又はヒートポンプサイクルを採用した密閉されたシステムであり、内部を冷媒が流通するパイプとしての冷媒管路15に配設された圧縮機11、熱交換器12、膨張弁13及び冷却ユニット14を有する。前記圧縮機11、熱交換器12、膨張弁13及び冷却ユニット14は、それぞれ密閉された状態で、冷媒管路15を介して接続されている。なお、CO2 は、温度が31.1〔℃〕以上、及び、圧力が7.4〔MPa〕以上の条件下で超臨界状態となる。超臨界状態のCO2 は、液体と気体の中間の性質、すなわち、液体に近い密度と溶解性及び気体に近い粘性、表面張力、拡散性を有し、さらに、空気等の気体と比較して、極めて高い冷却性能(熱伝達率及び熱輸送力)を有する。そして、前記冷却システム10においては、すべての箇所で、かつ、すべての工程でCO2 が超臨界状態となるように温度及び圧力が維持されている。また、CO2 は、絶縁性であり、かつ、不活性である。
そして、前記圧縮機11は、車両駆動モータ21、その他の電気モータ、エンジン等の駆動源によって駆動され、冷媒であるCO2 を圧縮して高温及び高圧にする装置である。前記圧縮機11における圧縮工程によって、CO2 の温度及び圧力は、圧縮機11の上流側のA点における温度TA 及び圧力PA から、圧縮機11の下流側のB点における温度TB 及び圧力PB に変化する。
また、前記熱交換器12は、空気等の外部の媒体と熱交換することによって放熱を行い、内部を流通するCO2 を冷却する装置である。なお、外部の媒体は、図示されないファン等によって送風された空気であってもよいし、前記環境対策車が走行することによって受ける走行風であってもよいし、ノズル等から散布される水であってもよい。前記熱交換器12における放熱工程によって、CO2 の温度及び圧力は、熱交換器12の上流側のB点における温度TB 及び圧力PB から、熱交換器12の下流側のC点における温度TC 及び圧力PC に変化する。
さらに、前記膨張弁13は、熱交換器12から流出した高圧のCO2 を膨張させて低温及び低圧にする装置であり、CO2 を冷媒管路15の内径よりも小径の減圧孔(こう)を通過させることによって減圧する。なお、前記膨張弁13は、ソレノイド等のアクチュエータを備え、減圧孔の大きさ、すなわち、バルブの開度を制御可能なものである。前記膨張弁13における膨張工程によって、CO2 の温度及び圧力は、膨張弁13の上流側のC点における温度TC 及び圧力PC から、膨張弁13の下流側のD点における温度TD 及び圧力PD に変化する。
さらに、前記冷却ユニット14は、膨張弁13から流出した低温のCO2 によって、冷却対象機器である車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23を冷却する装置である。ここで、前記車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23は、冷却ユニット14内において、各々個別にパッケージ化され、各パッケージ内に密封された状態となっている。
そして、冷却ユニット14に流入したCO2 は、各パッケージ内を流通することによって、各パッケージ内に密封された車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23の内部をも流通し、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23をその内部から直接冷却する。つまり、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23の中にはCO2 が充満し、該CO2 によって車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23は内部から冷却される。例えば、車両駆動モータ21の場合、ケーシングの内部にもCO2 が流入し、ケーシングの内壁に取り付けられた固定子、該固定子によって囲まれた回転子、該回転子が取り付けられた回転軸、該回転軸を回転可能に保持する軸受等のケーシング内に配設された各部材も、ケーシングの内部に流入したCO2 に接触することによって直接冷却される。
なお、図に示される例においては、各冷却対象機器が、冷却ユニット14内における上流側からバッテリ23、インバータ22及び車両駆動モータ21の順番で直列に並べられているが、各冷却対象機器の並ぶ順番は、必要に応じて適宜変更することができる。また、各冷却対象機器は、必ずしも直列に並べる必要もなく、並列に並べてもよい。もっとも、通常の冷却対象機器の場合、最大許容温度がバッテリ23<インバータ22<車両駆動モータ21の順番で高くなっているので、冷却効率の観点からは、上流側からバッテリ23、インバータ22及び車両駆動モータ21の順番で直列に並べることが望ましい。なお、ここでは、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23が各々個別にパッケージ化された例について説明したが、必要に応じて、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23を一括してパッケージ化することもできる。
前記冷却ユニット14における冷却工程によって、CO2 の温度及び圧力は、冷却ユニット14の上流側のD点における温度TD 及び圧力PD から、冷却ユニット14の下流側のA点における温度TA 及び圧力PA に変化する。
次に、前記冷却システム10を制御する制御システムについて説明する。
図2は本発明の実施の形態における冷却システムの制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態における冷却システム10の動作は、図に示されるような制御装置としての制御システムによって制御される。該制御システムは、冷却システム制御装置としての冷却系制御ECU(Electronic Control Unit)41を有し、該冷却系制御ECU41は、冷却システム10の圧縮機11及び膨張弁13を制御する。前記圧縮機11は、冷媒であるCO2 の流量又は差圧を目標値として制御され、前記膨張弁13は、C点とD点との圧力差及び温度差を管理するために制御される。なお、本実施の形態においては、前記圧縮機11がCO2 の流量を制御するように、冷却系制御ECU41によってその動作を制御されるものとして説明する。
また、前記制御システムは、車両駆動モータ21の温度Tm を計測するモータ温度センサ42、インバータ22の温度Ti を計測するインバータ温度センサ43、バッテリ23の温度Tt を計測するバッテリ温度センサ44、冷却ユニット14の下流側のA点におけるCO2 の温度TA を計測するA点温度センサ45、及び、冷却ユニット14の上流側のD点におけるCO2 の温度TD を計測するD点温度センサ46を有する。そして、前記モータ温度センサ42、インバータ温度センサ43、バッテリ温度センサ44、A点温度センサ45及びD点温度センサ46の計測した温度が冷却系制御ECU41に入力される。
なお、前記モータ温度センサ42、インバータ温度センサ43、バッテリ温度センサ44、A点温度センサ45及びD点温度センサ46の各々は、必ずしも単数であるとは限らず、複数であってもよい。例えば、前記モータ温度センサ42は、車両駆動モータ21内において最も発熱する部位(通常は、コイルエンド部)に1つ又は2つ以上取り付けられる。また、前記インバータ温度センサ43は、インバータ22の備える複数の電力制御素子のうちで高温になる可能性のある電力制御素子に1つ又は2つ以上取り付けられる。さらに、前記バッテリ温度センサ44は、バッテリ23のパッケージ又はバッテリ23を構成するセルに1つ又は2つ以上取り付けられる。
次に、前記構成の冷却システム10の動作について説明する。まず、定常運転モードにおける冷却システム10のサイクルを説明する。
図3は本発明の実施の形態における冷却システムのサイクルを説明する図、図4は本発明の実施の形態における比較例のサイクルを説明する図、図5は本発明の実施の形態における超臨界状態のCO2 の物性値を他の物質との比較で示す図である。
図3は、説明のために簡略化したCO2 のモリエル線図の上に冷却システム10の模式図を重ね合わせたものである。なお、モリエル線図においては、縦軸が圧力(単位:MPa)であり、横軸はエンタルピー(単位:kJ/kg)である。そして、図3において、31は本実施の形態における冷却システム10のサイクルを示し、32はCO2 の飽和液線及び飽和蒸気線を示している。なお、線32は、臨界点より左側が飽和液線となり、臨界点より右側が飽和蒸気線となる。
線31で示されるように、圧縮機11の上流側のA点におけるCO2 の温度TA 及び圧力PA は、臨界点における温度及び圧力、すなわち、臨界温度及び臨界圧力よりも高くなっている。なお、図3において、圧力PA の値はPlow である。このことから、圧縮機11の上流側のA点において、CO2 が超臨界状態となっていることが分かる。一例として、A点における温度TA =72.5〔℃〕、圧力PA =8〔MPa〕であり、また、エンタルピーhA =480〔kJ/kg〕である。
そして、圧縮機11における圧縮工程によって、CO2 は、断熱圧縮されて温度及び圧力が上昇し、圧縮機11の下流側であって熱交換器12の上流側であるB点における温度TB 及び圧力PB に変化する。なお、図3において、圧力PB の値はPhiである。B点における温度TB 及び圧力PB も、臨界温度及び臨界圧力よりも高くなっているので、B点においても、CO2 が超臨界状態となっていることが分かる。一例として、B点における温度TB =90.0〔℃〕、圧力PB =10〔MPa〕であり、また、エンタルピーhB =490〔kJ/kg〕である。
また、図3において、PhiとPlow との差が小さいことが分かる。このように、PhiとPlow との差が小さいので、圧縮機11の仕事量が小さくなり、冷却システム10の効率が向上する。
続いて、熱交換器12における放熱工程によって、CO2 は、等圧で放熱して温度が下降し、熱交換器12の下流側であって膨張弁13の上流側であるC点における温度TC 及び圧力PC に変化する。なお、図3において、圧力PC の値はPhiである。C点における温度TC 及び圧力PC も、臨界温度及び臨界圧力よりも高くなっているので、C点においても、CO2 が超臨界状態となっていることが分かる。一例として、C点における温度TC =43.0〔℃〕、圧力PC =10〔MPa〕であり、また、エンタルピーhC =340〔kJ/kg〕である。
続いて、膨張弁13における膨張工程によって、CO2 の温度及び圧力が下降し、膨張弁13の下流側であって冷却ユニット14の上流側であるD点における温度TD 及び圧力PD に変化する。なお、図3において、圧力PD の値はPlow である。D点における温度TD 及び圧力PD も、臨界温度及び臨界圧力よりも高くなっているので、D点においても、CO2 が超臨界状態となっていることが分かる。一例として、D点における温度TD =35.0〔℃〕、圧力PD =8〔MPa〕であり、また、エンタルピーhD =340〔kJ/kg〕である。
続いて、冷却ユニット14における冷却工程によって、CO2 は、等圧で吸熱して温度が上昇し、冷却ユニット14の下流側であって圧縮機11の上流側であるA点における温度TA 及び圧力PA に変化する。冷却ユニット14の上流側であるD点においても、冷却ユニット14の下流側であるA点においてもCO2 が超臨界状態となっているのであるから、冷却ユニット14においてもCO2 が超臨界状態であり、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23は、超臨界状態のCO2 によって冷却されることが分かる。
また、冷却システム10の効率を示すCOP(成績係数:Coefficient of Performance)は、一例として示したエンタルピーの値を使用して計算すると、
高温側:COPHeat=(hB −hC )/(hB −hA )=15
低温側:COPCool=(hA −hD )/(hB −hA )=14
となり、非常に高い値であることが分かる。
これに対し、通常の冷凍サイクルを採用した比較例の冷却システム110のサイクルは、図4において線131で示される。なお、図4は、図3と同様に、説明のために簡略化したCO2 のモリエル線図の上に比較例の冷却システム110の模式図を重ね合わせたものであり、132はCO2 の飽和液線及び飽和蒸気線を示している。また、111、112、113、114及び115は、比較例の冷却システム110の圧縮機、熱交換器、膨張弁、冷却ユニット及び冷媒管路である。さらに、121、122及び123は、冷却ユニット114内に配設された車両駆動モータ、インバータ及びバッテリである。
図4から、比較例の冷却システム110では、高温側、すなわち、熱交換器112における放熱工程であるB点からC点までの間ではCO2 が超臨界状態となっているが、低温側、すなわち、冷却ユニット114における冷却工程であるD点からA点までの間ではCO2 が気相と液相とが共存する湿り蒸気の状態となっていることが分かる。また、膨張弁113における膨張工程であるC点からD点までの間では、CO2 の圧力を大きく下降させていることが分かる。そのため、膨張工程によってCO2 の温度を大きく下降させることができるものの、PhiとPlow との差が大きくなるので、圧縮機111の仕事量が大きくなってしまい、その結果、冷却システム110の効率が低下する。
一例として、A点における温度TA =−5〔℃〕、圧力PA =3〔MPa〕、エンタルピーhA =440〔kJ/kg〕であり、B点における温度TB =90〔℃〕、圧力PB =10〔MPa〕、エンタルピーhB =490〔kJ/kg〕であり、C点における温度TC =35〔℃〕、圧力PC =10〔MPa〕、エンタルピーhC =290〔kJ/kg〕であり、D点における温度TD =−5〔℃〕、圧力PD =3〔MPa〕、エンタルピーhD =290〔kJ/kg〕である。
この場合、冷却システム110の効率を示すCOPは、
高温側:COPHeat=(hB −hC )/(hB −hA )=4
低温側:COPCool=(hA −hD )/(hB −hA )=3
となり、本実施の形態における冷却システム10と比較して非常に低い値であることが分かる。
さらに、冷却ユニット114における冷却工程でCO2 が超臨界状態となっておらず、湿り蒸気の状態となっているので、CO2 の熱伝達率が低く、車両駆動モータ121、インバータ122及びバッテリ123を高い効率で冷却することができない。
図5に示されるように、超臨界状態のCO2 の熱伝達率は、気相のCO2 の熱伝達率よりも二桁(けた)も大きく、液体である油とほぼ同等である。したがって、本実施の形態における冷却システム10では、超臨界状態のCO2 によって車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23を冷却するので、極めて高い効率で冷却することができる。しかも、前述のように、超臨界状態のCO2 が車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23をも流通し、車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23をその内部から直接冷却するので、さらに、高い効率で冷却することができる。
なお、図5に示される例において、各媒体、すなわち、空気(気相)、水(液相)、油(ATF:Automatic Transmission Fluid)、CO2 (気相)及びCO2 (超臨界状態)の熱伝達率である平均熱伝達率hm は、次の式(1)によって算出された。
Figure 2009109057
この場合、代表長さLは1〔m〕であると仮定し、代表流速uは1〔m/s〕であると仮定した。また、粘度ν、比重量γ、定圧比熱Cp 及び熱伝導率λの値は、空気(気相)、水(液相)及びCO2 (気相)については、圧力0.1〔MPa〕で温度340〔K〕の場合の値であり、CO2 (超臨界状態)については、圧力7.5〔MPa〕で温度340〔K〕の場合の値である。さらに、油(ATF)について、粘度ν及び比重量γの値は、Gulf ATF TypeJという製品の温度100〔℃〕の場合の値であり、定圧比熱Cp 及び熱伝導率λの値は、シェルサーミヤオイルX−Zという製品の温度100〔℃〕の場合の値である。
さらに、図5に示されるように、超臨界状態のCO2 の粘度νは、液体の油より二桁も小さく、気相のCO2 及び空気とほぼ同等である。したがって、本実施の形態における冷却システム10では、超臨界状態のCO2 を車両駆動モータ21の内部の回転子、軸受等の回転部に流通させても、粘度、すなわち、粘性が低いので車両駆動モータ21の駆動ロスが発生することがない。
次に、起動時における冷却システム10の動作について説明する。まず、起動時における動作全般について説明する。
図6は本発明の実施の形態における冷却システムの起動時の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態における冷却システム10は、車両駆動モータ21を含む駆動系を有する車両である環境対策車の電気系の機器を冷却対象機器とするものであるところ、起動時には、冷媒であるCO2 の温度が低く、超臨界状態となる温度である31.1〔℃〕に至っていない場合が多い。この場合、起動直後に圧縮機11を作動させてCO2 を超臨界状態とすることは可能であるが、冷却対象機器が低温であるときには、CO2 を超臨界状態とする必要がないので、圧縮機11を作動させることはエネルギの無駄である。むしろ、冷却対象機器の発熱を利用し、圧縮機11を余計に作動させることなく、冷却が機能する状態とするのが効率的である。
そこで、本実施の形態においては、冷却システム10の起動時に、冷却対象機器である車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23の温度を計測し、各冷却対象機器が上限温度に達しないように、かつ、余分な駆動力を使用しないように圧縮機11の動作を制御しながら、冷媒であるCO2 が超臨界状態となるように誘導する。また、各冷却対象機器の電流値に基づいた発熱量を用いることなく、計測された温度に対してフィードバック制御を行うことによって、CO2 以外への放熱、例えば、各冷却対象機器のパッケージから外気に放熱されて失われる熱量も考慮に入れることができる。さらに、CO2 が超臨界状態となるように誘導する際に、膨張弁13を全開とすることによって、圧縮機11の仕事量を必要最小限とすることができる。
まず、冷却システム10が起動されると、冷却系制御ECU41は、D点温度センサ46から冷却ユニット14の上流側のD点におけるCO2 の温度TD を取得する(ステップS1)。そして、冷却系制御ECU41は、温度TD が第1の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS2)。ここで、第1の閾値は、あらかじめ設定された所定の値であって、冷媒であるCO2 が超臨界状態となっているか否かを判断する値である。
前述のように、CO2 は温度が31.1〔℃〕以上、及び、圧力が7.4〔MPa〕以上の条件下で超臨界状態となるものであるところ、冷却システム10内には、31.1〔℃〕の温度で7.4〔MPa〕の圧力となるようにCO2 が封入されているので、温度のみによってCO2 が超臨界状態となっているか否かを判断することができる。そこで、前記第1の閾値は、31.1〔℃〕よりわずかに大きな値、例えば、32〔℃〕に設定される。なお、温度TD だけでなく圧力PD も計測し、温度TD 及び圧力PD に基づいてCO2 が超臨界状態となっているか否かを判断することもできる。
そして、温度TD が第1の閾値を超えた場合には、CO2 が超臨界状態となっているのであるから、冷却系制御ECU41は、定常運転モードに移行し(ステップS12)、起動時の処理を終了する。
また、温度TD が第1の閾値を超えない場合、すなわち、第1の閾値以下である場合、冷却系制御ECU41は、膨張弁13を全開、すなわち、バルブの開度を最大にする(ステップS3)。これは、膨張弁13による流路抵抗をできる限り低くし、圧縮機11から膨張弁13までの圧力を必要以上に高くしないようにして、圧縮機11に必要以上の仕事をさせないようにするためである。なお、膨張弁13の入口と出口とを結ぶバイパス管路を配設し、該バイパス管路を開閉することによっても、同様の効果を得ることができる。また、熱交換器12の入口と出口とを結ぶバイパス管路を配設し、該バイパス管路を開閉することによって、起動時には、CO2 を冷却しないようにしてもよい。
続いて、冷却系制御ECU41は、モータ温度センサ42から車両駆動モータ21の温度Tm を取得する(ステップS4)。そして、冷却系制御ECU41は、温度Tm が第2の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS5)。
ここで、第2の閾値は、あらかじめ設定された所定の値であって、車両駆動モータ21の温度Tm が最大許容温度以下となっているか否かを判断する値である。前記第2の閾値は、温度Tm が車両駆動モータ21の最大許容温度を決して超えることがないように、余裕を持って小さな値に設定されることが望ましく、例えば、50〔℃〕に設定される。なお、モータ温度センサ42が複数である場合には、すべてのモータ温度センサ42が計測した温度Tm の最大値を採択する。なお、最大許容温度は、車両駆動モータ21の耐久性を著しく低下させないようにするとともに、その性能を十分に発揮するために設定されている。
そして、温度Tm が第2の閾値を超えた場合には、車両駆動モータ21の最大許容温度を超えることがないように、圧縮機作動処理を実行して、圧縮機11を作動させて車両駆動モータ21を冷却する(ステップS11)。その後、当初に戻り、起動時の処理を再度実行する。
また、温度Tm が第2の閾値を超えない場合、すなわち、第2の閾値以下である場合、冷却系制御ECU41は、インバータ温度センサ43からインバータ22の温度Ti を取得する(ステップS6)。そして、冷却系制御ECU41は、温度Ti が第3の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS7)。
ここで、第3の閾値は、あらかじめ設定された所定の値であって、インバータ22が備える電力制御素子又はその他の部品の温度が最大許容温度以下となっているか否かを判断する値である。前記第3の閾値は、温度Ti がインバータ22が備える電力制御素子又はその他の部品の最大許容温度を決して超えることがないように、余裕を持って小さな値に設定されることが望ましく、例えば、50〔℃〕に設定される。なお、インバータ温度センサ43が複数である場合には、すべてのインバータ温度センサ43が計測した温度Ti の最大値を採択する。なお、最大許容温度は、インバータ22が備える電力制御素子又はその他の部品の耐久性を著しく低下させないようにするとともに、その性能を十分に発揮するために設定されている。
そして、温度Ti が第3の閾値を超えた場合には、インバータ22の最大許容温度を超えることがないように、圧縮機作動処理を実行して、圧縮機11を作動させてインバータ22を冷却する(ステップS11)。その後、当初に戻り、起動時の処理を再度実行する。
また、温度Ti が第3の閾値を超えない場合、すなわち、第3の閾値以下である場合、冷却系制御ECU41は、バッテリ温度センサ44からバッテリ23の温度Tt を取得する(ステップS8)。そして、冷却系制御ECU41は、温度Tt が第4の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS9)。
ここで、第4の閾値は、あらかじめ設定された所定の値であって、バッテリ23の温度Tt が最大許容温度以下となっているか否かを判断する値である。前記第4の閾値は、温度Tt がバッテリ23の最大許容温度を決して超えることがないように、余裕を持って小さな値に設定されることが望ましく、例えば、40〔℃〕に設定される。なお、バッテリ温度センサ44が複数である場合には、すべてのバッテリ温度センサ44が計測した温度Tt の最大値を採択する。なお、最大許容温度は、バッテリ23の耐久性を著しく低下させないようにするとともに、その性能を十分に発揮するために設定されている。
そして、温度Tt が第4の閾値を超えた場合には、バッテリ23の最大許容温度を超えることがないように、圧縮機作動処理を実行して、圧縮機11を作動させてバッテリ23を冷却する(ステップS11)。その後、当初に戻り、起動時の処理を再度実行する。
また、温度Tt が第4の閾値を超えない場合、すなわち、第4の閾値以下である場合、冷却系制御ECU41は、圧縮機11を停止させる(ステップS10)。なお、既に圧縮機11が停止している場合には停止状態を継続させる。これにより、不必要に圧縮機11を作動させず、エネルギを節約することができる。その後、当初に戻り、起動時の処理を再度実行する。
このように、冷却システム10の起動時においては、CO2 の温度TD 、車両駆動モータ21の温度Tm 、インバータ22の温度Ti 及びバッテリ23の温度Tt が、それぞれ、第1〜第4の閾値を超えない場合には、圧縮機11を停止させるようになっているので、不必要に圧縮機11を作動させず、エネルギを節約することができる。また、起動時の処理は、定常運転モードに移行するまで一定時間おきに繰り返し実行され、定常運転モードに移行することによって終了する。
なお、冷却対象機器の温度である車両駆動モータ21の温度Tm 、インバータ22の温度Ti 及びバッテリ23の温度Tt を第2〜第4の閾値と比較する場合、閾値前後の温度での圧縮機11の頻繁な起動及び停止を防止するために、ある程度のヒステリシスを設定することが望ましい。
次に、圧縮機作動処理の動作について説明する。
図7は本発明の実施の形態における冷却システムの圧縮機作動処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
圧縮機作動処理においては、冷却系制御ECU41は、まず、A点温度センサ45から冷却ユニット14の下流側のA点におけるCO2 の温度TA を取得する(ステップS11−1)。そして、冷却系制御ECU41は、温度TA が第5の閾値未満であるか否かを判断する(ステップS11−2)。
ここで、第5の閾値は、あらかじめ設定された所定の値であって、圧縮機11が吐出するCO2 の流量、すなわち、圧縮機11の吐出量を最小値とするか否かを判断する値である。前記第5の閾値は、環境対策車の最大負荷時における冷却対象機器の発熱量を考慮して設定されることが望ましく、例えば、60〔℃〕に設定される。
そして、温度TA が第5の閾値未満である場合、冷却系制御ECU41は、圧縮機11の吐出量の目標値SをSminにセットする(ステップS11−4)。Sminは、冷媒管路15内をCO2 が循環可能な最小限の圧縮機11の吐出量であり、実験に基づいて設定される。
また、温度TA が第5の閾値未満でない場合、すなわち、第5の閾値以上である場合、冷却系制御ECU41は、圧縮機11の吐出量の目標値Sをf(TA −α)にセットする(ステップS11−3)。ここで、fは圧縮機11の吐出量を算出する関数を示し、αは第5の閾値を示している。したがって、f(TA −α)は、A点におけるCO2 の温度TA と第5の閾値との差分、すなわち、温度差(TA −α)を変数とする関数である。そして、前記f(TA −α)は、例えば、温度差(TA −α)の一次関数であって、前記温度差(TA −α)が大きくなるほど算出される圧縮機11の吐出量が大きくなるような関数である。一例として、次の式(2)のように設定することができる。
f(TA −α)=β*(TA −α) ・・・式(2)
ここで、βは正の実数である。
そして、f(TA −α)の算出値が目標値Sにセットされる。
続いて、冷却系制御ECU41は、吐出量Sで圧縮機11を作動させる(ステップS11−5)。すなわち、該圧縮機11の吐出量が目標値Sとなるように圧縮機11の動作を制御する。
このように、本実施の形態においては、冷却システム10の起動時に、冷却対象機器である車両駆動モータ21、インバータ22及びバッテリ23の温度を計測し、各冷却対象機器が上限温度に達しないように、かつ、余分な駆動力を使用しないように圧縮機11の動作を制御しながら、冷媒であるCO2 が超臨界状態となるように誘導する。このように、冷却対象機器の発熱を利用することによって、圧縮機11に無駄な動作をさせることなく、CO2 を定常運転モードで使用される超臨界状態に遷移させることができる。
また、各冷却対象機器の電流値に基づいた発熱量を用いることなく、計測された温度に対してフィードバック制御を行うことによって、CO2 以外への放熱、例えば、各冷却対象機器のパッケージから外気に放熱されて失われる熱量も考慮に入れることができる。さらに、CO2 が超臨界状態となるように誘導する際に、膨張弁13を全開とすることによって、圧縮機11の仕事量を必要最小限とすることができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における冷却システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における冷却システムの制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における冷却システムのサイクルを説明する図である。 本発明の実施の形態における比較例のサイクルを説明する図である。 本発明の実施の形態における超臨界状態のCO2 の物性値を他の物質との比較で示す図である。 本発明の実施の形態における冷却システムの起動時の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における冷却システムの圧縮機作動処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10 冷却システム
11 圧縮機
12 熱交換器
13 膨張弁
14 冷却ユニット
21 車両駆動モータ
22 インバータ
23 バッテリ

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された冷媒の放熱を行う熱交換器と、
    放熱した冷媒を膨張させる膨張弁と、
    膨張した冷媒によって冷却対象機器を冷却する冷却ユニットと、
    前記圧縮機を制御する制御システムとを有する冷却システムであって、
    前記冷却対象機器は、電気モータを含む駆動系を備える車両の電気系の機器であり、
    前記冷媒は、冷却システムの定常運転時に超臨界状態となる二酸化炭素であり、
    前記制御システムは、前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測するとともに、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御することを特徴とする冷却システム。
  2. 前記制御システムは、前記冷却対象機器の温度を計測するとともに、前記冷媒の温度が第1の閾値以下である場合、前記冷却対象機器の温度に基づいて前記圧縮機を制御する請求項1に記載の冷却システム。
  3. 前記制御システムは、起動時に前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御する請求項2に記載の冷却システム。
  4. 前記制御システムは、前記冷媒の温度が第1の閾値以下である場合、前記冷却対象機器の温度を計測し、該冷却対象機器の温度に基づいて前記圧縮機を制御する請求項3に記載の冷却システム。
  5. 前記制御システムは、各冷却対象機器のすべての温度が各々に設定された閾値以下である場合に前記圧縮機を停止させ、少なくとも1つの冷却対象機器の温度が設定された閾値を超えている場合に前記圧縮機を作動させる請求項2に記載の冷却システム。
  6. 前記冷却対象機器は、前記電気モータ、該電気モータに供給される電流を制御するインバータ、及び、バッテリを含み、
    前記制御システムは、前記電気モータの温度が第2の閾値以下であり、前記インバータの温度が第3の閾値以下であり、かつ、前記バッテリの温度が第4の閾値以下である場合に前記圧縮機を停止させ、前記電気モータの温度が第2の閾値を超えている場合、前記インバータの温度が第3の閾値を超えている場合、又は、前記バッテリの温度が第4の閾値を超えている場合に前記圧縮機を作動させる請求項5に記載の冷却システム。
  7. 前記制御システムは、前記圧縮機を作動させる場合、前記冷却ユニットの下流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度が第5の閾値未満であるとき、冷媒の吐出量が最低限となるように前記圧縮機を作動させ、前記冷媒の温度が第5の閾値以上であるとき、前記冷媒の温度と第5の閾値との差分が大きくなるほど冷媒の吐出量が大きくなるように前記圧縮機を作動させる請求項5又は6に記載の冷却システム。
  8. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された冷媒の放熱を行う熱交換器と、
    放熱した冷媒を膨張させる膨張弁と、
    膨張した冷媒によって冷却対象機器を冷却する冷却ユニットとを有し、
    前記冷却対象機器は、電気モータを含む駆動系を備える車両の電気系の機器であり、
    前記冷媒は、定常運転時に超臨界状態となる二酸化炭素である冷却システムの起動方法であって、
    起動時に前記冷却ユニットの上流側における冷媒の温度を計測し、該冷媒の温度に基づいて前記圧縮機を制御することを特徴とする冷却システムの起動方法。
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