JP2007239505A - 廃熱利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電器に対する蓄電の余剰が生ずる時に蓄電器への不具合を防止すると共に、蓄電必要時にランキンサイクルの作動効率を低下させることなく蓄電対応を可能とする廃熱利用装置を提供することにある。
【解決手段】発熱機器10の廃熱により加熱された冷媒の膨張によって、膨張機320で駆動力を発生するランキンサイクル300と、膨張機320に接続されると共に、膨張機320の駆動力によって駆動されて発電する発電機321と、発電機321で得られた電気エネルギーを蓄電する蓄電器40とを備える廃熱利用装置において、ランキンサイクル300の作動に伴う発電機321の駆動によって、蓄電器40に対する蓄電余剰が生じた時に、ランキンサイクル300の作動を継続させながら、蓄電器40への蓄電を回避する回避手段を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、発熱機器の廃熱を利用して動力を回収する廃熱利用装置に関するものであり、例えば内燃機関を搭載する車両用に用いて好適である。
従来の廃熱利用装置として、例えば特許文献1に示されるように、車両用蒸気圧縮式冷凍機にランキンサイクルが備えられたものが知られている。即ち、ランキンサイクルは、液ポンプ、加熱器、膨張機、放熱器が環状に接続されたものであり、膨張機には発電機が接続されている。そして、エンジンの冷却水(廃熱)によって加熱器で加熱された高圧の過熱蒸気冷媒が膨張機に流入され、この冷媒が膨張することで膨張機が駆動されて、発電機で発電するようにしている。更に、発電機によって得られた電力は蓄電器(バッテリ)に蓄えられるようにしている。
特開2004−232492号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においては、エンジン等の熱機関の廃熱を利用して、発電機を有するランキンサイクルを用いて電気エネルギーとして回収する内容に留まっており、蓄電器に対する蓄電(充電)が余剰となって、蓄電器が過充電状態になってしまう場合の対処方法については、何ら触れられていない。
即ち、車両の各種補機によって消費される電力よりも発電量が多くなり、蓄電器の過充電状態が続くと蓄電器が破損するという問題に繋がる。このように充電が余剰となる場合には、単純にランキンサイクル自体を停止させれば良いと考えられるが、蓄電器での充電状態に応じて、ランキンサイクルを起動・停止させると、そのたびに起動・停止によるロスを伴い、本来発電を必要とする場合のランキンサイクルの作動効率が低下してしまう。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、蓄電器に対する蓄電の余剰が生ずる時に蓄電器への不具合を防止すると共に、蓄電必要時にランキンサイクルの作動効率を低下させることなく蓄電対応を可能とする廃熱利用装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、発熱機器(10)の廃熱により加熱された冷媒の膨張によって、膨張機(320)で駆動力を発生するランキンサイクル(300)と、膨張機(320)に接続されると共に、膨張機(320)の駆動力によって駆動されて発電する発電機(321)と、発電機(321)で得られた電気エネルギーを蓄電する蓄電器(40)とを備える廃熱利用装置において、ランキンサイクル(300)の作動に伴う発電機(321)の駆動によって、蓄電器(40)に対する蓄電余剰が生じた時に、ランキンサイクル(300)の作動を継続させながら、蓄電器(40)への蓄電を回避する回避手段(601、602、603)を設けたことを特徴としている。
これにより、蓄電余剰が生じた時の蓄電器(40)への蓄電が回避されるので、蓄電器(40)に生じ得る不具合を防止できる。そして、ランキンサイクル(300)が作動状態のままで上記の蓄電回避を行うので、蓄電器(40)への蓄電が必要になった場合に、ランキンサイクル(300)の起動・停止ロスを伴うことなく蓄電を再開できる。
請求項2に記載の発明では、蓄電器(40)に蓄電された電気エネルギーの電圧を検出する電圧検出手段(41)を有し、回避手段(601、602、603)は、電圧検出手段(41)によって検出された電圧値が予め定めた所定電圧値を超える場合に、蓄電余剰と判定することを特徴としている。
これにより、蓄電器(40)における蓄電余剰状態を確実に判定することができるので、回避手段を作動させるタイミングを明確にすることができる。
請求項1に記載の発明において、回避手段(601、602、603)は、請求項3に記載の発明のように、電気エネルギーをこの電気エネルギーとは異なるエネルギーにして蓄える蓄エネルギー手段(601)とすることができる。
これにより、蓄電余剰が生じた時の蓄電器(40)への蓄電が回避されて、電気エネルギーが異なるエネルギーとして蓄えられるので、蓄電器(40)に生じ得る不具合を防止すると共に、ランキンサイクル(300)で得られた電気エネルギーを別の形にして有効に活用することができる。そして、ランキンサイクル(300)が作動状態のままで上記の蓄電回避を行うので、蓄電器(40)への蓄電が必要になった場合に、ランキンサイクル(300)の起動・停止ロスを伴うことなく蓄電を再開できる。
そして、請求項4に記載の発明のように、蓄エネルギー手段(601)としては、電気エネルギーとは異なるエネルギーとして、冷熱エネルギーを蓄えるものとすることができる。
請求項5に記載の発明では、蓄エネルギー手段(601)は、複数のペルチェ素子(262a、262b)から成るペルチェモジュール(262)によって、電気エネルギーから冷熱エネルギーを生成して、蓄えることを特徴としている。
これにより、電気エネルギーを容易に冷熱エネルギーにして蓄えるこことができる。
請求項6に記載の発明では、蓄えられた冷熱エネルギーは、空調装置(400)に使用されることを特徴としている。
これにより、空調装置(400)における空調空気冷却用に必要とされるエネルギーを低減することができる。
請求項7に記載の発明では、空調装置(400)は、冷凍サイクル(200)を備えており、冷熱エネルギーは、冷凍サイクル(200)内の冷媒冷却に使用されることを特徴としている。
これにより、冷凍サイクル(200)の圧縮機(210)の駆動用エネルギーを低減することができる。
請求項8に記載の発明では、冷却される冷媒は、冷凍サイクル(200)の凝縮器(220)から流出される冷媒であることを特徴としている。
これにより、冷凍サイクル(200)の蒸発器(250)に流入する冷媒の温度を低下させることができるので、蒸発器(250)における空調空気の冷却能力を増加させることができる。
請求項1に記載の発明において、回避手段(601、602、603)は、請求項9に記載の発明のように、電気エネルギーを熱エネルギーにして放熱する放熱手段(602)とすることができる。
これにより、蓄電余剰が生じた時の蓄電器(40)への蓄電を容易に回避することができ、蓄電器(40)に生じ得る不具合を防止することができる。そして、ランキンサイクル(300)が作動状態のままで上記の蓄電回避を行うので、蓄電器(40)への蓄電が必要になった場合に、ランキンサイクル(300)の起動・停止ロスを伴うことなく蓄電を再開できる。
請求項10に記載の発明では、放熱手段(602)は、電気エネルギーを電気抵抗部(51a)に供給することで熱エネルギーを生成し、空気中に放熱することを特徴としている。
これにより、電気エネルギーを容易に熱エネルギーとすることができ、空気中に放熱することで、蓄電器(40)への蓄電を回避できる。
請求項11に記載の発明では、空気は、送風機(51b)によって供給される送風空気であることを特徴としている。
これにより、効果的に空気中に放熱することができる。
請求項12に記載の発明では、送風機(51b)は、電動機(51c)によって作動され、電動機(51c)は、電気エネルギーによって作動されることを特徴としている。
これにより、電動機(51c)においても電気エネルギーを消費することができるので、蓄電器(40)への蓄電回避効果を高めることができる。
請求項13に記載の発明では、放熱手段(602)は、電気エネルギーを電気抵抗部(51a)に供給することで熱エネルギーを生成し、発熱機器(10)冷却用の冷却媒体に放熱することを特徴としている。
これにより、効果的に冷却媒体に放熱することができる。
請求項1に記載の発明において、回避手段(601、602、603)は、請求項14に記載の発明のように、電気負荷(50a、50b)を有する車両に搭載されるものにおいて、電気エネルギーを電気負荷(50a、50b)の作動用に供給する供給手段(603)とすることができる。
これにより、新たな機器を増設することなく、蓄電余剰となった電気エネルギーを電気エネルギーのまま消費することができるので、蓄電器(40)に生じ得る不具合を防止することができる。そして、ランキンサイクル(300)が作動状態のままで上記の蓄電回避を行うので、蓄電器(40)への蓄電が必要になった場合に、ランキンサイクル(300)の起動・停止ロスを伴うことなく蓄電を再開できる。
電気負荷(50a、50b)としては、請求項15、請求項16に記載の発明のように、発熱機器(10)用のラジエータ(21)を冷却する電動式送風機(50a)や、リヤウインド曇り防止用のリヤデフォッガー(50b)とすることができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1、図2に示し、まず、具体的な構成について説明する。本発明の廃熱利用装置100は、エンジン10を走行用駆動源とする一般乗用車(車両)に適用されるものとしており、冷凍サイクル200と、この冷凍サイクル200内の一部の機器(後述する凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231)を共用すると共に電動発電機321を備えるランキンサイクル300と、冷凍サイクル200およびランキンサイクル300の作動を制御する制御装置500(500a〜500d)とを有している。
図1に示すように、エンジン10は水冷式の内燃機関(本発明における発熱機器に対応)であり、エンジン冷却水(以下、冷却水)の循環によってエンジン10が冷却されるラジエータ回路20、および冷却水(温水)を熱源として空調空気を加熱するヒータ回路30を有している。尚、エンジン10には、ベルト12を介して伝達されるエンジン10の駆動力によって駆動されて発電するオルタネータ11が設けられている。オルタネータ11によって発電された電力はバッテリ(本発明における蓄電器に対応)40に充電されると共に、バッテリ40に充電された電力は、車両電気負荷(ヘッドランプ、ワイパー、オーディオ、後述するラジエータ21用の電動ファン、リヤデフォッガー等)50に供給されるようになっている。
ラジエータ回路20にはラジエータ21が設けられており、ラジエータ21は、温水ポンプ22によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却する。ここでは温水ポンプ22は、エンジン10によって駆動される機械式ポンプとしており、エンジン10の回転数(以下、エンジン回転数)に対して所定の回転数比で作動されるようになっている。尚、温水ポンプ22は、上記機械式ポンプに代えて、電動機によって駆動される電動式ポンプとしても良い。
また、エンジン10の出口側の流路(エンジン10とラジエータ21の間の流路)には、水温センサ25と、後述するランキンサイクル300の加熱器310が配設されている。水温センサ25は、エンジン10の出口側における冷却水温度を検出する水温検出手段であり、この水温センサ25によって検出される温度信号は、後述する制御装置500(システム制御ECU500a)に出力されるようになっている。また、加熱器310内にはエンジン10から流出する冷却水が流通するようになっている。
尚、ラジエータ回路20中にはラジエータ21を迂回して冷却水が流通するラジエータバイパス流路23が設けられており、サーモスタット24によってラジエータ21を流通する冷却水流量とラジエータバイパス流路23を流通する冷却水流量とが調節されるようになっている。
ヒータ回路30にはヒータコア31が設けられており、上記の温水ポンプ22によって冷却水(温水)が循環されるようにようになっている。ヒータコア31は、空調ユニット(本発明における空調装置に対応)400の空調ケース410内に配設されており、送風機420によって送風される空調空気を温水との熱交換により加熱する。尚、ヒータコア31にはエアミックスドア430が設けられており、このエアミックスドア430の開閉により、ヒータコア31を通過する空調空気量が調整される。
冷凍サイクル200は、圧縮機210、凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231、膨張弁240、蒸発器250を有し、これらが順次環状に接続されて閉回路を形成している。
圧縮機210は、冷凍サイクル200内の冷媒を高温高圧に圧縮する流体機器であり、エンジン10の駆動力によって駆動されるようになっている。即ち、圧縮機210の駆動軸には駆動手段としてのプーリ211が固定されており、エンジン10の駆動力がベルト12を介してプーリ211に伝達され、圧縮機210は駆動される。尚、圧縮機210とプーリ211との間には、両者210、211の間を断続する電磁クラッチ212が設けられており、この電磁クラッチ212の断続により、圧縮機210の作動はON−OFFされる。電磁クラッチ212の断続は、後述する制御装置500(エアコン制御ECU500c)によって制御されるようになっている。
凝縮器220は、外気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱交換器であり、例えば車両エンジンルーム内の前方に配設されている。凝縮器220の熱交換部には車両走行時の車速風が外気として流入するようになっている。尚、冷却ファン221は、凝縮器220に強制的に冷却風を送るものである。気液分離器230は、凝縮器220で凝縮された冷媒を気液二層に分離するレシーバである。過冷却器231は、気液分離器231から流出される液冷媒を更に冷却する熱交換器である。凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231は、いわゆる気液分離器を有するサブクールコンデンサの形態となっている。尚、凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231は、一体的に形成される気液分離器一体型サブクールコンデンサとしても良い。
膨張弁240は、過冷却器231から流出される液冷媒を減圧膨脹させる減圧手段であり、本実施形態では、冷媒を等エンタルピ的に減圧すると共に、圧縮機210に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨脹弁を採用している。
蒸発器250は、ヒータコア31と同様に空調ユニット400の空調ケース410内に配設されている。蒸発器250は、膨張弁240によって減圧膨張された冷媒を蒸発させて、その時の蒸発潜熱によって送風機420からの空調空気を冷却する熱交換器である。そして、蒸発器250の冷媒出口側は、圧縮機210の吸入側に接続されている。尚、蒸発器250によって冷却された空調空気とヒータコア31によって加熱された空調空気は、エアミックスドア430の開度に応じて混合比率が可変され、乗員の設定する室内設定温度に調節される。
ランキンサイクル300は、エンジン10で発生した廃熱エネルギー(冷却水の熱エネルギー)を回収すると共に、この廃熱エネルギーを電気エネルギーに変換して利用するものである。以下、ランキンサイクル300について説明する。
ランキンサイクル300は、ポンプ330、加熱器310、膨張機320、凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231を有し、これらが順次接続されて閉回路を形成している。尚、凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231は上記冷凍サイクル200のものが共用されるようにしており、ランキンサイクル300内を流通する作動流体は、冷凍サイクル200の冷媒と同一のものとなっている。
本ランキンサイクル300においては、膨張機320に電動機と発電機の両機能を備える電動発電機(本発明における発電機に対応)321が接続されると共に、ポンプ330が膨張機320に接続されるようになっている。具体的には、膨張機320に電動発電機321の一端側が接続され、更に、電動発電機321の他端側がポンプ330と接続され、膨張機320、電動発電機321、ポンプ330が一体的に形成されている。
電動発電機321は、後述する制御装置500(インバータ500d)によって作動制御されるようになっている。即ち、電動発電機321は、後述するインバータ500dから電力供給されると、電動機として膨張機320、およびポンプ330を駆動(起動)させる。また、電動発電機321は、膨張機320から駆動力を受けると発電機として作動する。この時、電動発電機321はインバータ500dによって回転数制御され、これに伴って発電量が調整される。そして、発電された電力は、インバータ500dによってバッテリ40に充電されるようになっている。
ポンプ330は、ランキンサイクル300内の冷媒を循環させる流体機器であり、膨張機320の駆動力によって作動される。加熱器310は、ポンプ330から送られる冷媒とラジエータ回路20を流通する高温の冷却水との間で熱交換することにより冷媒を加熱する熱交換器である。膨張機320は、加熱器310で加熱された高温高圧の過熱蒸気冷媒の膨張によって回転駆動力を発生させる流体機器である。そして、膨張機320の冷媒吐出側は、凝縮器220に合流するように接続され、また、過冷却器231の冷媒流出側で冷凍サイクル200から分岐して、ポンプ330に接続されている。
ポンプ330と加熱器310との間には、ランキンサイクル300の高圧側となる冷媒圧力(以下、ランキン高圧側圧力)を検出する圧力検出手段としての冷媒圧力センサ341が設けられている。この冷媒圧力センサ341によって検出される圧力信号は、後述する制御装置500(システム制御ECU500a)に出力されるようになっている。
また、過冷却器231と膨張弁240との間、更に具体的には過冷却器231と後述する蓄冷器260との間には、冷凍サイクル200の高圧側(ランキンサイクル300の低圧側)となる冷媒圧力(以下、冷凍高圧側圧力)を検出する圧力検出手段としての冷媒圧力センサ342が設けられている。この冷媒圧力センサ342によって検出される圧力信号は、後述する制御装置500(システム制御ECU500a)に出力されるようになっている。
そして、本実施形態では、バッテリ40への蓄電回避のための回避手段としての蓄エネルギー手段601を冷凍サイクル200に設けるようにしている。蓄エネルギー手段601は、電圧センサ41、蓄冷器260、スイッチ263を有しており、後述する制御装置500(システム制御ECU500a)によって制御されるようにしている。
電圧センサ41は、バッテリ40の電圧を検出することで充電量(蓄電量)を把握する電圧検出手段であり、バッテリ40に設けられている。この電圧センサ41によって検出される電圧値は後述する制御装置500(システム制御ECU500a)に出力されるようになっている。
蓄冷器260は、電気エネルギーを冷熱エネルギーとして蓄えるものであり、蓄冷タンク261とペルチェモジュール262とを有して、冷凍サイクル200の過冷却器231と膨張弁240との間に配設されている。
図2に示すように、蓄冷タンク261は、内部に蓄冷材(例えばパラフィンや氷等)が充填された密閉容器体であり、この蓄冷タンク261内を冷凍サイクル200の冷媒配管201が、上記蓄冷材との接触面積を拡大するように例えば蛇行しながら貫通するようになっている。
ペルチェモジュール262は、複数のペルチェ素子としてのP型熱電素子262aとN型熱電素子262bとが電極部材262cによって交互に直列となるように接続された熱電素子組立て体である。ペルチェモジュール262は、バッテリ40と電気的に接続されて、バッテリ40からの電力(電流)が供給されると、電流の流れ方向に応じて一方側面で発熱し、他方側面で吸熱するようになっており、吸熱する側の面が蓄冷タンク261の外表面に接触するように配設されている。
スイッチ263は、バッテリ40とペルチェモジュール262との間で両者40、262間の電気的接続を断続する断続手段として設けられており、後述する制御装置500(システム制御ECU500a)によって、その断続が制御されるようになっている。
制御装置500は、上記冷凍サイクル200およびランキンサイクル300の各種機器の作動を制御する制御手段であり、システム制御ECU500a、車両制御ECU500b、エアコン制御ECU500c、インバータ500dを有している。
システム制御ECU500aには、車両制御ECU500bとエアコン制御ECU500cとインバータ500dとが接続されて、相互に制御信号が授受されるようになっている。
システム制御ECU500aは、冷凍サイクル200およびランキンサイクル300の総合的な制御を行うと共に、後述するようにランキンサイクル300の作動時にバッテリ40に対する充電が余剰となる時に、蓄冷器260の作動(スイッチ263のON−OFF)を制御する。
車両制御ECU500bは、主にエンジン10の制御を行うものであり、水温センサ25からの冷却水温度、エンジン回転数、スロットルバルブ開度等から算出されるエンジン負荷(エンジントルク)等から、燃料(ガソリン)の燃焼効率が最適になるように、燃料噴射量(燃料供給量)を制御する。尚、車両制御ECU500bは、エンジン回転数、および図示しない変速機の変速比等から車両の速度、即ち車速を算出する。
エアコン制御ECU500cは、乗員のエアコン要求、室内設定温度、実際の室内温度、蒸発器250で冷却された空気温度、環境条件(外気温度、日射量等)、冷媒圧力センサ342からの冷凍高圧側圧力等に応じて、冷凍サイクル200の基本作動を制御する。
また、インバータ500dは、水温センサ25からの冷却水温度、冷媒圧力センサ341からのランキン高圧側圧力等に応じて、電動発電機321を作動させ、また、その回転数を調整することで、ランキンサイクル300の作動を制御する。
次に、上記構成に基づく廃熱利用装置100の作動について説明する。本廃熱利用装置100においては、以下の冷凍サイクル単独運転、ランキンサイクル単独運転、冷凍サイクル・ランキンサイクル併用運転に加えて蓄冷運転を可能とする。
1.冷凍サイクル単独運転
制御装置500は、エンジン10始動直後の暖機中等で廃熱が充分に得られない場合、即ち、水温センサ25によって得られる冷却水温度が所定冷却水温度に満たない場合で、乗員からのエアコン要求があると判定した時は、電動発電機321を停止(膨張機320、ポンプ330を停止)させて、冷凍サイクル200を単独運転させる。
制御装置500(エアコン制御ECU500c)は、冷凍サイクル200の運転において、実際の室内温度、外気温度、日射量等の条件から、実際の室内温度が設定室内温度となるように必要吹出し温度を演算して、蒸発器250における冷却空気温度が所定温度(例えば4℃)となるように圧縮機210の作動を制御しつつ(電磁クラッチ212の断続によるON−OFF制御)、エアミックスドア430の開度を制御する。蒸発器250で冷却された空調空気と、ヒータコア31によって加熱された空調空気は、エアミックスドア430によって所定比に混合されて乗員の設定する設定室内温度に調節される。また、冷凍高圧側圧力および車速に応じて、凝縮器220での凝縮能力調整のために冷却ファン221の作動回転数を制御する。
2.ランキンサイクル単独運転
制御装置500は、エアコン要求が無く、水温センサ25によって得られる冷却水温度が所定冷却水温度以上となってエンジン10の廃熱が充分得られると判定した時は、電磁クラッチ212を切断(圧縮機210は停止)し、電動発電機321(膨張機320、ポンプ330)を作動させて、ランキンサイクル300を運転させる。そして、膨張機320の回転駆動力に伴う電動発電機321の発電作用により発電を行う。
更に詳述すると、ポンプ330によって過冷却器231からの液冷媒が昇圧されて加熱器310に送られ、加熱器310において液冷媒は高温のエンジン冷却水によって加熱され、過熱蒸気冷媒となって膨張機320に送られる。膨張機320において過熱蒸気冷媒は等エントロピー的に膨張減圧され、その熱エネルギーと圧力エネルギーの一部が回転駆動力に変換され、膨張機320で取り出された回転駆動力によって電動発電機機321が作動される。そして、膨張機320での回転駆動力がポンプ330用の駆動力を超えると、電動発電機321は、電力を発生させる発電機として作動し、得られた電力はインバータ500dによってバッテリ40に充電される。充電された電力は、車両電気負荷50の作動に使用される。よってオルタネータ11の負荷が軽減される。尚、膨張機320で減圧された冷媒は凝縮器220で凝縮され、気液分離器230で気液分離され、過冷却器231で過冷却されて、再びポンプ330へ吸引される。
3.冷凍サイクル・ランキンサイクル併用運転
制御装置500は、乗員からのエアコン要求があり、且つ廃熱が充分に得られると判定した時は、冷凍サイクル200とランキンサイクル300とを併用運転させ、空調と発電との両方を行う。
この場合は、電磁クラッチ212を接続し、電動発電機321(膨張機320、ポンプ330)を作動させる。すると、膨張機320、および圧縮機210から吐出される冷媒は、合流して凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231を流通し、その後に膨張弁240側とポンプ330側とに分岐して、2つのサイクル200、300を循環する。冷凍サイクル200およびランキンサイクル300の作動内容は上記の冷凍サイクル単独運転およびランキンサイクル単独運転と同一である。
4.蓄冷運転
制御装置500は、ランキンサイクル300の運転に伴って得られる発電量が車両電気負荷50で消費される電力量よりも上回って、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値(許容充電量に基づく電圧値)を超えると、ランキンサイクル300を運転状態としたままで、スイッチ263をONにして、電動発電機321から蓄冷器260のペルチェモジュール262に通電する。すると、一方側で発熱、他方側で吸熱するペルチェモジュール262の吸熱側の作用によって、蓄冷タンク261内の蓄冷材は冷却される。即ち、電動発電機321からの電気エネルギーは、蓄冷器260内に冷熱エネルギーに変換されて蓄えられることになる。
ここで、冷凍サイクル200が停止状態(圧縮機210が停止状態)であれば、冷媒配管201内の冷媒は停止状態となって、蓄冷材には最大で液相から完全凝固するまでの冷熱(凝固潜熱)が蓄えられる。また、冷凍サイクル200が運転状態(圧縮機210が運転状態)となると、過冷却器231(凝縮器220)から流出して蓄冷タンク261の冷媒配管201内を流通する冷媒が蓄冷材によって冷却されることになる。
一方、制御装置500は、ペルチェモジュール262への通電の間に、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を下回ると、スイッチ263をOFFにして、ペルチェモジュール262への通電を遮断することで、ランキンサイクル300によって得られる発電電力をバッテリ40に充電する。
以上のように、本実施形態では、冷凍サイクル200にランキンサイクル300を設けることで、冷凍サイクル単独運転、ランキンサイクル単独運転、冷凍サイクル・ランキンサイクル併用運転を可能としている。
そして、蓄冷器260のペルチェモジュール262によって蓄冷タンク261内の蓄冷材を冷却(蓄冷)する蓄エネルギー手段601を設けて、バッテリ40の充電状態に応じてペルチェモジュール262を作動させるようにしているので、充電余剰が生じた時の電力をペルチェモジュール262側に廻して、バッテリ40への充電を回避することができ、バッテリ40に生じ得る不具合(過充電状態による破損等)を防止できる。ペルチェモジュール262で使用された電力によって蓄冷材は蓄冷されて、この蓄冷材によって冷凍サイクル200作動時の冷媒が冷却されることになり、蒸発器250での空調空気の冷却能力を向上させることができ、その分、圧縮機210での必要動力を低減することができる。
上記蓄冷材への蓄冷運転は、ランキンサイクル300が作動状態のままで行うようにしているので、車両電気負荷50の電力消費によってバッテリ40への充電が必要になった場合に、蓄冷運転を停止することで(スイッチ263をOFFにすることで)、ランキンサイクル300の起動・停止ロスを伴うことなく充電を再開することができる。
ここでは、蓄エネルギー手段601としてペルチェモジュール262を使用するようにしているので、電気エネルギーを容易に冷熱エネルギーに変換することができる。
また、電圧検出手段としての電圧センサ41を設けて、バッテリ40の充電状態を把握するようにしているので、バッテリ40における充電余剰状態を確実に判定することができ、蓄エネルギー手段601を作動させるタイミングを明確にすることができる。
尚、上記においては、蓄冷器260は冷凍サイクル200内の冷媒を冷却するものとしたが、これに限らず、例えば蓄冷材が充填される蓄冷タンク261を複数のチューブが互いに連通する容器として、このチューブ間に放熱用フィンを介在させて、空調ケース410内に配設しても良い。これにより、空調空気を直接冷却でき、上記と同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図3〜図5に示す。第2実施形態は上記第1実施形態に対して、ランキンサイクル300の駆動系を変更すると共に、回避手段として蓄エネルギー手段601を放熱手段602に変更したものである。
即ち、図3に示すように、電動発電機321に代えて発電機能のみを有する発電機322を膨張機320に接続し、ポンプには専用の電動機331を接続して、発電機322はインバータ500eによって制御され、電動機331はシステム制御ECU500aによって制御されるようにしている。よって、ランキンサイクル300は、電動機331によってポンプ330が駆動されることで作動されるようにしている。
インバータ500eは、図4に示すように、通常、内部に設けられる複数のスイッチング素子を廃止して、発電機322から発電される成り行きの電力(交流電力)をダイオードによって直流電力に整流してバッテリ40に充電する機能のみを持たせたものとしている。そして、放熱手段602としては、電圧センサ41からの電圧値に応じて緊急電気負荷51がシステム制御ECU500aによって作動制御されるものとしている。
緊急電気負荷51は、図5に示すように、ケーシング51dに複数の電気抵抗(本発明における電気抵抗部に対応)51aと電動ファン(本発明における送風機に対応)51bとを設けたものとしている。ケーシング51dは、矩形状の箱体であり、1つの面に複数のスリットが形成されて、この面と対向する側が開口されている。複数の電気抵抗51aは、バッテリ40に対して並列に接続されると共に、ケーシング51d内でスリットの形成された面に沿うように配設されている。電気抵抗51aの一方側にはバッテリ40との電気的接続を断続する断続手段としてのスイッチ51eが設けられている。スイッチ51eの断続は、システム制御装置500aによって制御される。電動ファン51bは、モータ(電動機)51cによって駆動されるようにしており、このモータ51cは、各電気抵抗51aと並列となるように接続されている。
第2実施形態においては、第1実施形態の蓄冷運転に代えて、放熱運転を行う。即ち、制御装置500(システム制御ECU500a)は、ランキンサイクル300の運転に伴って得られる発電量が車両電気負荷50で消費される電力量よりも上回って、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を超えると、ランキンサイクル300を運転状態としたままで、スイッチ51eをONにして、発電機322から緊急電気負荷51の電気抵抗51aおよび電動ファン51bに通電する。すると、電気抵抗51aで発熱して、その熱が電動ファン51bによって供給される送風空気(冷却風)に放熱される。即ち、発電機322からの電気エネルギーが熱エネルギーに変換されて空気中に放熱されることになる。
一方、制御装置500は、緊急電気負荷51への通電の間に、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を下回ると、スイッチ51eをOFFにして、緊急電気負荷51への通電を遮断することで、ランキンサイクル300によって得られる発電電力をバッテリ40に充電する。
これにより、充電余剰が生じた時のバッテリ40への充電を容易に回避することができ、バッテリ40に生じ得る不具合を防止することができる。そして、ランキンサイクル300が作動状態のままで上記の充電回避を行うので、バッテリ40への充電が必要になった場合に、ランキンサイクル300の起動・停止ロスを伴うことなく充電を再開できる。
ここでは、電気抵抗51aを用いることで、容易に電気エネルギーを熱エネルギーに変換することができる。
また、熱エネルギーを空気中に放熱させるために電動ファン51bを用いているので、効果的な放熱を可能とすると共に、電気エネルギーを電動ファン51bでも消費することで、バッテリ40への充電回避効果を高めることができる。
また、インバータ500eは、通常組込まれる複数のスイッチング素子を廃止して発電機322からの電力を整流するのみのものとして、バッテリ40の充電余剰が生じた時に放熱手段602にその電力を廻すようにしているので、安価なインバータとして対応することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図6〜図7に示す。第3実施形態は上記第2実施形態に対して、図6に示すように、緊急電気負荷51を緊急電気負荷52として、この緊急電気負荷52をラジエータ回路20の途中に配設した放熱手段602としている。
即ち、緊急電気負荷52は、図7に示すように、例えば筒状のケーシング52a内に複数の電気抵抗51aを設けたものとしている。複数の電気抵抗51aは、バッテリ40に対して並列に接続されると共に、ケーシング52a内で筒状の長手方向に沿うように配設されている。電気抵抗51aの一方側にはバッテリ40との電気的接続を断続する断続手段としてのスイッチ51eが設けられている。スイッチ51eの断続は、システム制御装置500aによって制御される。ケーシング52aの筒状の長手方向の両端部には冷却水用の入口部および出口部が開口されており、ラジエータ回路20内の冷却水(本発明における冷却媒体に対応)がケーシング52a内を流通するようにしている。
第3実施形態の放熱運転においては、上記第2実施形態と同様に、制御装置500(システム制御ECU500a)は、ランキンサイクル300の運転に伴って得られる発電量が車両電気負荷50で消費される電力量よりも上回って、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を超えると、ランキンサイクル300を運転状態としたままで、スイッチ51eをONにして、発電機322から緊急電気負荷52の電気抵抗51aに通電する。すると、電気抵抗51aで発熱して、その熱がラジエータ回路20内の冷却水に放熱される。即ち、発電機322からの電気エネルギーが熱エネルギーに変換されて冷却水に放熱されることになる。
一方、制御装置500は、緊急電気負荷52への通電の間に、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を下回ると、スイッチ51eをOFFにして、緊急電気負荷52への通電を遮断することで、ランキンサイクル300によって得られる発電電力をバッテリ40に充電する。
これにより、上記第2実施形態と同様に、充電余剰が生じた時のバッテリ40への充電を容易に回避することができ、バッテリ40に生じ得る不具合を防止することができる。そして、ランキンサイクル300が作動状態のままで上記の充電回避を行うので、バッテリ40への充電が必要になった場合に、ランキンサイクル300の起動・停止ロスを伴うことなく充電を再開できる。
ここでは、発電機322からの電気エネルギーを電気抵抗51aによって熱エネルギーに変換して、この熱エネルギーを冷却水に放熱させるようにしているので、効果的な放熱が可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図8に示す。第4実施形態は上記第2、第3実施形態に対して、通常車両に搭載される車両電気負荷50を流用すると共に、回避手段として放熱手段602を供給手段603に変更したものである。
即ち、図8に示すように、車両電気負荷50としては、例えばラジエータ21用の電動ファン(本発明における電動式送風機に対応)50aや、リヤウインド曇り防止用のリヤデフォッガー50bを対象として、バッテリ40との間にそれぞれスイッチ50c、50dを設けて、供給手段603を形成している。スイッチ50c、50dの断続は、システム制御装置500aによって制御されるようにしている。
第4実施形態においては、上記第2、第3実施形態の放熱運転に代えて、電動ファン50a、リヤデフォッガー50bに対して電流を供給する供給運転を行う。つまり、上記第2、第3実施形態と同様に、制御装置500(システム制御ECU500a)は、ランキンサイクル300の運転に伴って得られる発電量が車両電気負荷50で消費される電力量よりも上回って、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を超えると、ランキンサイクル300を運転状態としたままで、スイッチ50c、50dをONにして、電動ファン50a、リヤデフォッガー50bを強制的に作動させる。すると、バッテリ40に対する充電余剰分の電力はこの電動ファン50a、リヤデフォッガー50bで消費される。
一方、制御装置500は、電動ファン50a、リヤデフォッガー50bへの通電の間に、電圧センサ41によって得られる電圧値が予め定めた所定電圧値を下回ると、スイッチ50c、50dをOFFにして、電動ファン50a、リヤデフォッガー50bへの通電を遮断することで、ランキンサイクル300によって得られる発電電力をバッテリ40に充電する。
これにより、新たな機器を増設することなく、充電余剰となった電気エネルギーを電気エネルギーのまま消費することができるので、バッテリ40に生じ得る不具合を防止することができる。そして、ランキンサイクル300が作動状態のままで上記の充電回避を行うので、バッテリ40への蓄電が必要になった場合に、ランキンサイクル300の起動・停止ロスを伴うことなく蓄電を再開できる。
尚、供給手段603を構成する車両電気負荷としては、電動ファン50a、リヤデフォッガー50b以外のものを対象としても良い。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、冷凍サイクル200の凝縮器220、気液分離器230、過冷却器231を共用するランキンサイクル300として説明したが、それぞれが独立して形成されるサイクルとしても良い。
また、過冷却器231は、必要に応じて、廃止しても良い。
また、発熱機器として、車両用のエンジン(内燃機関)10としたが、これに限らず、例えば、外燃機関、燃料電池車両の燃料電池スタック、各種モータ、インバータ等のように作動時に発熱を伴い、温度制御のためにその熱の一部を捨てるもの(廃熱が発生するもの)であれば、広く適用することができる。その場合、加熱器310に対する加熱源は、各種廃熱機器の冷却用の流体となる。
第1実施形態における廃熱利用装置全体を示す模式図である。 図1における蓄冷器の詳細を示す断面図である。 第2実施形態における廃熱利用装置全体を示す模式図である。 図3におけるインバータを示す回路図である。 図3における緊急電気負荷を示す模式図である。 第3実施形態における廃熱利用装置全体を示す模式図である。 図6における緊急電気負荷を示す模式図である。 第4実施形態における供給手段を示す模式図である。
符号の説明
10 エンジン(発熱機器、内燃機関)
21 ラジエータ
40 バッテリ(蓄電器)
41 電圧センサ(電圧検出手段)
50a 電動ファン(電気負荷、電動式送風機)
50b リヤデフォッガー(電気負荷)
51a 電気抵抗(電気抵抗部)
51b 電動ファン(送風機)
51c モータ(電動機)
100 廃熱利用装置
200 冷凍サイクル
220 凝縮器
262 ペルチェモジュール
262a P型熱電素子(複数のペルチェ素子)
262b N型熱電素子(複数のペルチェ素子)
300 ランキンサイクル
320 膨張機
320 電動発電機(発電機)
400 空調ユニット(空調装置)
601 蓄エネルギー手段(回避手段)
602 放熱手段(回避手段)
603 供給手段(回避手段)

Claims (16)

  1. 発熱機器(10)の廃熱により加熱された冷媒の膨張によって、膨張機(320)で駆動力を発生するランキンサイクル(300)と、
    前記膨張機(320)に接続されると共に、前記膨張機(320)の駆動力によって駆動されて発電する発電機(321)と、
    前記発電機(321)で得られた電気エネルギーを蓄電する蓄電器(40)とを備える廃熱利用装置において、
    前記ランキンサイクル(300)の作動に伴う前記発電機(321)の駆動によって、前記蓄電器(40)に対する蓄電余剰が生じた時に、前記ランキンサイクル(300)の作動を継続させながら、前記蓄電器(40)への蓄電を回避する回避手段(601、602、603)を設けたことを特徴とする廃熱利用装置。
  2. 前記蓄電器(40)に蓄電された電気エネルギーの電圧を検出する電圧検出手段(41)を有し、
    前記回避手段(601、602、603)は、前記電圧検出手段(41)によって検出された電圧値が予め定めた所定電圧値を超える場合に、前記蓄電余剰と判定することを特徴とする請求項1に記載の廃熱利用装置。
  3. 前記回避手段(601、602、603)は、前記電気エネルギーをこの電気エネルギーとは異なるエネルギーにして蓄える蓄エネルギー手段(601)としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃熱利用装置。
  4. 前記蓄エネルギー手段(601)は、前記電気エネルギーとは異なるエネルギーとして、冷熱エネルギーを蓄えることを特徴とする請求項3に記載の廃熱利用装置。
  5. 前記蓄エネルギー手段(601)は、複数のペルチェ素子(262a、262b)から成るペルチェモジュール(262)によって、前記電気エネルギーから前記冷熱エネルギーを生成して、蓄えることを特徴とする請求項4に記載の廃熱利用装置。
  6. 前記蓄えられた冷熱エネルギーは、空調装置(400)に使用されることを特徴とする請求項5に記載の廃熱利用装置。
  7. 前記空調装置(400)は、冷凍サイクル(200)を備えており、
    前記冷熱エネルギーは、前記冷凍サイクル(200)内の冷媒冷却に使用されることを特徴とする請求項6に記載の廃熱利用装置。
  8. 前記冷却される冷媒は、前記冷凍サイクル(200)の凝縮器(220)から流出される冷媒であることを特徴とする請求項7に記載の廃熱利用装置。
  9. 前記回避手段(601、602、603)は、前記電気エネルギーを熱エネルギーにして放熱する放熱手段(602)としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃熱利用装置。
  10. 前記放熱手段(602)は、前記電気エネルギーを電気抵抗部(51a)に供給することで前記熱エネルギーを生成し、空気中に放熱することを特徴とする請求項9に記載の廃熱利用装置。
  11. 前記空気は、送風機(51b)によって供給される送風空気であることを特徴とする請求項10に記載の廃熱利用装置。
  12. 前記送風機(51b)は、電動機(51c)によって作動され、
    前記電動機(51c)は、前記電気エネルギーによって作動されることを特徴とする請求項11に記載の廃熱利用装置。
  13. 前記放熱手段(602)は、前記電気エネルギーを電気抵抗部(51a)に供給することで前記熱エネルギーを生成し、前記発熱機器(10)冷却用の冷却媒体に放熱することを特徴とする請求項9に記載の廃熱利用装置。
  14. 電気負荷(50a、50b)を有する車両に搭載されて、
    前記回避手段(601、602、603)は、前記電気エネルギーを前記電気負荷(50a、50b)の作動用に供給する供給手段(603)としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃熱利用装置。
  15. 前記電気負荷(50a、50b)は、前記発熱機器(10)用のラジエータ(21)を冷却する電動式送風機(50a)であることを特徴とする請求項14に記載の廃熱利用装置。
  16. 前記電気負荷(50a、50b)は、リヤウインド曇り防止用のリヤデフォッガー(50b)であることを特徴とする請求項14に記載の廃熱利用装置。
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