JP2002048004A - 熱電併給装置およびそれを利用した環境制御室 - Google Patents

熱電併給装置およびそれを利用した環境制御室

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JP2002048004A
JP2002048004A JP2000236923A JP2000236923A JP2002048004A JP 2002048004 A JP2002048004 A JP 2002048004A JP 2000236923 A JP2000236923 A JP 2000236923A JP 2000236923 A JP2000236923 A JP 2000236923A JP 2002048004 A JP2002048004 A JP 2002048004A
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heat
power
amount
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electric power
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Hiroshi Usami
浩 宇佐見
Yoshihisa Asao
芳久 浅尾
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】マイクロガスタービン等の熱電発生装置の効率
を高く維持し、コージェネレーションシステム全体とし
てのエネルギーコストを低く抑えることが可能な熱電併
給装置を提供する。 【構成】発電機能と発熱機能を併せ持つ熱電発生装置に
より発生した電力を蓄える蓄電装置および熱を蓄える蓄
熱装置と、蓄えられている蓄電量および蓄熱量を計測す
る手段と、該熱電発生装置の運転を制御する制御装置と
を備え、制御装置は負荷に供給される電力供給量および
負荷に供給される熱供給量の時系列的な変化を記憶し、
またその周期的変化を認識することによって、将来の電
力および熱供給量を予測し熱電発生装置の運転を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱電併給装置および
それを利用した環境制御室に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然ガスや灯油等を燃料として小規模な
発電を行うと共に熱の供給をも行う熱電併給(またはコ
ージェネレーション)システムがエネルギーコストの削
減や資源の有効利用の観点から利用されている。このよ
うなコージェネレーションシステムの電力および熱の発
生源、すなわち熱電発生装置としては小型のガスタービ
ンや燃料電池などが知られている。
【0003】熱電発生装置は電力及び熱(以下、両者を
併せてエネルギーと呼ぶ)を利用しようとするエネルギ
ー負荷(以下、単に負荷とも呼ぶ)に隣接して設置で
き、必要なエネルギーを必要な時間にだけ負荷に供給で
きる点で効率が良く、また、エネルギー輸送距離が短い
ためにエネルギーの損失も少ない、さらには停電時の局
所的エネルギー供給が可能などの利点を有している。
【0004】そこで、熱電発生装置による熱電併給シス
テムは電力を局所的に多く使用する場所、例えばコンビ
ニエンスストア等の商店や温泉、病院などの施設、温室
栽培等の生産施設などに多く採用され始めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エネル
ギー負荷として必要な電力量と熱量は時間的に変化して
おり、常に一定のエネルギーが必要なわけではない。ま
た、熱電発生装置では概ね一定の割合で電力と熱が同時
に発生するのであり、たとえば電力のみが必要な時間に
熱の発生を停止して電力のみを発生することはできな
い。
【0006】たとえばマイクロガスタービンと呼ばれる
小型のガスタービンを例に取ると、燃料としての投入エ
ネルギーを100%とした場合に、20〜30%の電力
および50%程度の熱を有効に出力エネルギーとして取
り出せるのが一般的である。
【0007】すなわち投入エネルギーに対して出力エネ
ルギーは70〜80%であり、この割合を熱電発生装置
の効率と呼ぶと、効率はマイクロガスタービンの最も望
ましい運転条件である定格運転条件において最も高い値
が得られ、たとえば出力エネルギーを少なくすると、効
率が大きく低下する。
【0008】したがって、従来のように熱電発生装置の
出力エネルギーを負荷に直接供給する形態のコージェネ
レーションシステムあるいは熱電併給装置においては、
負荷がその時に必要とする電力量あるいは熱量に応じて
熱電発生装置の出力エネルギーを調整する必要があり、
効率が変動するため、最大効率での運転が確保できずエ
ネルギーコストが不必要に大きくなるとの問題があっ
た。
【0009】また、電力あるいは熱の一方のみを多く必
要とする場合にも、熱電発生装置は電力と熱を共に発生
させることになり他方は無駄に捨てられてしまう。そこ
で、余剰電力あるいは余剰熱を一時的に蓄えるための蓄
電装置や蓄熱装置を備えることも提案されている。この
ような装置ではどの程度の蓄電量あるいは蓄熱量を確保
しておけば良いかの判断を適切に行うことが困難なた
め、不必要に熱電発生装置を稼働させることになりエネ
ルギーコストが大きくなるという問題もあった。
【0010】本発明は、かかる実情に鑑み、熱電発生装
置の効率を高く維持し、コージェネレーションシステム
全体としてのエネルギーコストを低くすることが可能な
熱電併給装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】(解決手段1)発電機能
と発熱機能を併せ持つ熱電発生装置と、該熱電発生装置
により発生した電力を蓄える蓄電装置と、該熱電発生装
置により発生した熱を蓄える蓄熱装置と、蓄電装置に蓄
えられている蓄電量を計測する手段と、蓄熱装置に蓄え
られている蓄熱量を計測する手段と、該熱電発生装置の
運転を制御する制御装置とを備え、制御装置には負荷に
供給される電力供給量および負荷に供給される熱供給量
の値を時系列的に記憶する手段を備え、記憶された電力
供給量及び熱供給量、または電力供給量もしくは熱供給
量のいずれか一方に基づいて熱電発生装置の運転を制御
するようにした。
【0012】負荷に供給されるエネルギーの時間的変化
からは将来の必要なエネルギーを予測することが可能で
ある。従って、この変化に基づいて熱電発生装置の運転
を制御できれば、蓄熱装置または蓄電装置に蓄えられた
蓄熱量、蓄電量を適切に保ちながら熱電発生装置を定格
運転条件で運転させ、エネルギーコストを適切に低く維
持することが可能となる。また、蓄熱量もしくは蓄電量
がゼロになってしまって熱電発生装置から負荷に直接供
給をするような非常事態の発生を防止できるなど、安定
した運転が確保可能である。
【0013】ここで、負荷に供給される電力供給量およ
び熱供給量の値は、負荷側に設けられた何らかの計測手
段から取得しても良いし、そのような計測手段を当該熱
電併給装置のエネルギー出力側に設けても良く、さらに
は蓄電量あるいは蓄熱量の計測手段により得られたデー
タから何らかの計算手段を介して取得することでも良
い。
【0014】(解決手段2)制御装置は記憶された電力
供給量の周期的な変化を認識し、現在よりも以前の周期
における熱供給量と蓄電量および蓄熱量の時間的変化に
基づいて、現在または将来の周期における熱電発生装置
の運転を制御するようにした。
【0015】例えば、負荷に供給する電力が照明用、熱
が暖房用である場合を考えると、照明の入り切りは昼夜
の変化に応じて周期的に変化し、暖房は気温等の周囲の
環境等に応じて必ずしも周期的ではなく変化することが
多い。このような場合に電力供給量の周期的な変化を検
出して、現在より以前の周期におけるエネルギー供給量
のデータから次の周期でのエネルギー供給量を予測する
ことで、熱電発生装置の運転時間などを制御することが
可能である。これにより、蓄熱装置または蓄電装置に必
要な蓄熱量、蓄電量を負荷の需要に先立ち適切に維持す
べく熱電発生装置を定格運転条件で運転させ、エネルギ
ーコストを低く維持することが可能となる。また、蓄熱
量もしくは蓄電量がゼロになってしまって熱電発生装置
から負荷に直接供給をするような非常事態の発生を防止
できるなど、安定した運転が確保可能である。
【0016】(解決手段3)上記解決手段1または2に
記載の熱電併給装置において、熱電発生装置により発生
した電力もしくは蓄電装置より供給される電力により熱
を発生させて蓄熱装置に熱を供給する電熱変換装置、及
び熱電発生装置により発生した熱もしくは蓄熱装置によ
り供給される熱により電力を発生させて蓄電装置に電力
を供給する熱電変換装置、または該電熱変換装置もしく
は該熱電変換装置のいずれか一方を備えるようにした。
【0017】前述の通り熱電発生装置から出力される電
力量と熱量はほぼ一定の割合であり一方のみを任意に多
く取り出すことができないのに対して、負荷が必要とす
る電力量と熱量は一定の割合ではなく、かつ時間的に変
化する。したがって蓄熱装置に蓄えられた蓄熱量と蓄電
装置に蓄えられた蓄電量は不均等に消費され、熱量の余
剰や電力量の余剰が発生する。
【0018】ここで、例えば蓄電量は蓄電装置の容量の
ほぼ100%であるのに、蓄熱量が蓄熱装置の容量の1
0%しか残っていないような場合に、熱電発生装置を運
転して熱を蓄熱装置に供給すると、同時に発生した電力
は全く無駄になってしまう。
【0019】上記手段によれば、熱電発生装置によって
発生した無駄な電力あるいは蓄電装置に余剰となった電
力を電熱変換装置に供給して熱に変換し、その熱を蓄熱
装置に蓄えることで、蓄熱装置と蓄電装置の均衡を得る
ことが可能となり無駄なく発生したエネルギーを利用す
ることが可能となるのである。
【0020】ここで、該電熱変換装置もしくは熱電変換
装置の運転は制御装置によって制御されることが好まし
く、さらに制御装置は熱電発生装置の運転制御を行う制
御装置と同様にあるいは同じ装置によって蓄電量、蓄熱
量、負荷への電力供給量および熱供給量の時系列的変化
に基づいて制御されることが好ましい。
【0021】電熱変換装置あるいは熱電変換装置の運転
は、負荷へのエネルギー供給に支障のない範囲で、熱電
発生装置の運転とは無関係に、蓄電装置に蓄えられた電
力あるいは蓄熱装置に蓄えられた熱から変換を行うこと
ができ、また、熱電発生装置の運転時に発生した電力も
しくは熱の一部を直接変換することもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0023】図1に解決手段1に関する本発明の構成を
示す。熱電併給装置10は熱電発生装置11と蓄電装置
12および蓄熱装置13を備える。熱電発生装置11に
より発生され出力された電力は、電力供給経路21を通
して蓄電装置12に与えられ、蓄電装置12の機能によ
り蓄電される。同じく熱電発生装置11により発生され
出力された熱は熱供給経路22を通して蓄熱装置13に
与えられ、蓄熱装置13の機能により蓄熱される。エネ
ルギーを必要とする負荷40には、蓄電装置より電力が
電力供給経路31を通しておよび蓄熱装置より熱が熱供
給経路32を通して供給される。
【0024】蓄電装置12に蓄えられている蓄電量は蓄
電量計測手段51によって計測され、また蓄熱装置13
に蓄えられた蓄熱量は蓄熱量計測手段52によって計測
され、これらの値は信号経路61および62をそれぞれ
経由して制御装置14に与えられる。
【0025】また、制御装置14には蓄電装置12から
負荷40への電力供給量の値および蓄熱装置13から負
荷へ供給される熱供給量の値も、信号経路81および8
2をそれぞれ経由して入力される。本図では電力供給量
は電力供給量計測手段71によって計測され、また熱供
給量は熱供給量計測手段72によって計測されることと
しているが、計測手段71および72は必ずしも熱電併
給装置10に含んで設ける必要はなく、外部に設けられ
た計測手段から信号を取り込む構成でも良い。
【0026】さらには、例えば蓄電装置の蓄電量の変化
から負荷への電力供給量を算出する機能を計測手段ある
いは制御手段に含ませることにより、蓄電量計測手段5
1と電力供給量計測手段71は双方の機能を兼ね備える
ように構成することも可能である。また逆に蓄電量計測
手段51は熱電発生装置から蓄電装置に与えられる電力
量を計測するものであって、電力供給量計測手段71と
の組み合わせにより蓄電装置12の入力電力量と出力電
力量の差分から現在の蓄電量を算出する方式であっても
よい。これらは蓄電装置について説明したが、蓄熱装置
における計測手段52および72についても同様であ
る。
【0027】制御装置14はこれらの入力値を時系列的
に記憶する機能を有しており、その記憶した値の時系列
的変化に基づいて熱電発生装置11の運転を制御するも
のである。
【0028】本装置のように負荷へのエネルギー供給が
原則として蓄電装置および蓄熱装置から行われること
で、上述の通り熱電発生装置は負荷が必要とするエネル
ギーにかかわらず、蓄電量あるいは蓄熱量を補うための
運転か停止かを行うのみとなり、運転時には負荷を考慮
せずに最大効率の得られる定格運転条件での運転を行う
ことが可能となる。ここでの負荷へのエネルギー供給は
通常の運転時には蓄電装置あるいは蓄熱装置から直接行
われるという意味であり、必ずいかなる場合もという意
味ではない。例えば蓄電装置の蓄電量あるいは蓄熱装置
の蓄熱量が不足したような場合や、蓄電装置や蓄熱装置
の保守点検時等には熱電発生装置から負荷への直接供給
も可能な設計としておくことも実用上は考慮すべきこと
はいうまでもない。
【0029】熱電発生装置には一般的には小型ガスター
ビンや燃料電池が用いられている。蓄電装置は一般的に
は蓄電池であり、鉛(Pb)電池、ニッカド(NiC
d)電池、レドックスフロー(RF)電池、ナトリウム
硫黄(NAS)電池など特に限定されるものではない。
レドックッスフロー電池を利用した場合には、過充電や
過放電による著しい寿命低下や、いわゆる記憶効果のよ
うなニッカド電池や鉛電池等で問題とされる現象が起こ
りにくいこと、蓄電容量が電解液の増量により容易に行
えることなどから特に好ましい。
【0030】なお、熱電発生装置の種類によって、出力
される電力は交流電力である場合と直流電力である場合
があり得るが、蓄電装置の充電に際して必要な交直変換
装置や過充電等に対する安全装置は充電装置に備えられ
るであろうし、充電装置が熱電発生装置に含まれるか、
蓄電装置に含まれるかは本願発明の問題とするところで
はない。
【0031】蓄熱装置としては煉瓦や水、油などの顕熱
を利用した蓄熱材や相転移などの潜熱を利用した蓄熱材
が知られており、いづれを利用した蓄熱装置であっても
特に限定されるものではない。
【0032】蓄電装置および蓄熱装置は負荷の必要に応
じて必要なエネルギーを供給するように構成されるべき
であり、図1においてはそれに必要な機能は蓄電装置お
よび蓄熱装置に備わっているものとする。
【0033】蓄電量計測手段51は簡単な一例としては
電圧計などが利用可能であり、蓄熱量計測手段52は温
度計などが利用可能であって、特に限定されるものでは
ない。
【0034】制御装置は一般的にはマイクロコンピュー
タを組み込んだ回路等が用いられる。基本的な運転制御
は、温度計を蓄熱量計測手段52に用いた場合に計測さ
れた温度がある設定温度以下になったら熱電発生装置の
運転を開始するなどの簡単な規則であり、または、いわ
ゆるファジー制御や学習効果をもったニューラルネット
ワーク制御など複雑な制御であっても良い。
【0035】なお、蓄電量の計測手段と蓄熱量の計測手
段は両方を備えることが無駄のない的確な制御のために
適しているが、経済性等をも考慮していずれか一方のみ
としても一定の目的は達成できる。
【0036】図2は、図1における制御装置14におい
て時系列的に記憶されたデータの例をグラフ化して表し
たものである。グラフの横軸は時間であり、現在を境に
右が将来、左が現在以前すなわち過去になる。縦軸は電
力供給量または熱供給量である。
【0037】この例では電力供給量は一定の周期性を持
って変化しており、熱供給量はそれに比較して規則性無
く変動している。このような変化は、電力が主として照
明用など昼夜の別に応じて使用量が変化する用途に用い
られる場合に起こりやすい。
【0038】制御装置14はこのようなデータから電力
供給量の周期的変化を認識し、現在よりも以前の一つま
たは複数の周期における電力供給量および熱供給量の変
化を読みとって、将来に来る周期の1周期あたりに必要
な電力供給量および熱供給量を予測できる。そして、現
在の蓄電量および蓄熱量とあわせて判断することによ
り、補充が必要な電力量あるいは熱量を算出して、必要
な時間だけ熱電発生装置11を定格運転条件で運転でき
るのである。
【0039】図3は解決手段3を実施する形態の一例で
あって、図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物
を表わしており、基本的な構成は図1に示すものと同様
であるが、本図示例の特徴とするところは、以下の点で
ある。
【0040】熱電発生装置11から出力された電力は蓄
電装置12に与えられると共に、電熱変換装置91に与
えられ、電熱変換装置91によって熱に変換されて熱供
給経路101を通して蓄熱装置13に入力される。一
方、熱電発生装置11から出力された熱は蓄熱装置13
に与えられると共に熱電変換装置92に与えられ、熱電
変換装置92によって電力に変換されて電力供給経路1
02を通して蓄電装置12に入力される。ここで、これ
ら電熱変換装置91と熱電変換装置92の動作は制御装
置14より信号経路111および112を通して与えら
れる制御信号により制御され、必要時に必要な量だけ変
換が実行される。
【0041】電熱変換装置には、一般的にヒータとして
使用される電熱線やセラミックヒータなどが使用でき、
特に限定されるものではない。また熱電変換装置として
はゼーベック効果を有する材料が知られている。
【0042】電熱変換装置あるいは熱電変換装置は両方
を備えても良いし、必要に応じて一方のみでもよい。す
なわち、負荷と蓄電装置および蓄熱装置の容量の関係か
ら電力余剰が予想されるようであれば、電熱変換装置の
みで目的は達成できるし、その逆もあり得る。
【0043】図3では、電熱変換装置および熱電変換装
置を熱電発生装置の出力に設けたが、これらを蓄電装置
12および蓄熱装置13の出力側に設けても良い。この
形態を図4に示す。
【0044】図4の構成と図3の構成は同じ目的を達成
するものであるが、運転形態が違ってくる。すなわち、
例えば蓄電装置の蓄電量が100%であって、蓄熱装置
の蓄熱量が20%になっており、蓄熱量の補充を行いた
い場合に、図3の構成によれば、新たに熱電発生装置の
運転を開始して、そこで生じる電力を熱に変換して蓄熱
装置に供給するのに対して、図4の構成によれば、熱電
発生装置の運転とは無関係に、余剰の蓄電量を熱に変換
して蓄熱装置に供給し、蓄熱量と蓄電量の均衡を図るこ
とが可能である。
【0045】次に、本発明による熱電併給装置を環境制
御室に利用した実施形態を示す。植物の栽培や動物の養
殖を目的として、または環境試験等を目的として、室内
の温度、湿度や日照などを制御して所望の室内環境を作
り出す環境制御室が使用される。このような環境制御室
では、主として照明用あるいは換気空調用、その他の機
器用としての電力と、暖房や給湯用の熱の双方を必要と
するため、熱電併給装置が利用される。
【0046】図5は環境制御室に熱電併給装置を用い、
その制御形態に特徴を持たせた例を示す構成図である。
図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わし
ており、熱電併給装置の基本的な構成は図1に示すもの
と同様であるが、本図示例の特徴とするところは、環境
制御室の室内温度計測手段201と室外温度計測手段2
02を具え、それぞれの計測値を信号経路211および
212を通して制御装置14に入力するようにした点で
ある。なお、ここでは図1の構成である熱電併給装置を
使用した例としているが、図3あるいは図4の構成であ
る熱電併給装置を使用する場合も同様に構成可能であ
る。
【0047】この構成により、制御装置は室内温度およ
び室外温度の時系列変化をも合わせて記憶することがで
きるため、例えば図2のように電力供給量と熱供給量が
変化した場合に、熱供給量の変化が室内温度および室外
温度とどのような関係にあるのかを認識することが可能
となる。従って、運転制御に際して現在の室内温度およ
び室外温度の値から将来必要となる電力供給量および熱
供給量を、より適切に推定することが可能となり、安定
したエネルギー供給を確保しながらエネルギーコストを
極力低く押さえた環境制御室とすることができるのであ
る。
【0048】図5の構成を野菜の促成栽培のための栽培
室に適用した設計例を以下に示す。
【0049】野菜の促成栽培のためには日照の代わりと
なる照明の照明時間と室温をコントロールする必要があ
る。ここでは4時間の昼と4時間の夜を繰り返すことと
して昼時間の照明に必要な電力は150kWh、昼夜1
周期に必要な熱量は平均的には350kWhとする。室
内の温度は熱電併給装置から供給される温水としての熱
量により適温に保つ必要があり室外気温等との関係で必
要な熱量はその都度変化する。これらの様子は図2に示
される変化であるとする。
【0050】この栽培室に電力及び熱を供給する熱電併
給装置10の設計例を説明する。熱電発生装置には定格
運転条件での出力が90kW(電力30kW+熱60k
W)のマイクロガスタービンが使用される。蓄電装置に
は容量120kWhのレドックスフロー電池を使用し、
直流出力である電池から栽培室で必要とする交流電力へ
の変換効率は以下の計算では考えない。蓄熱装置は温水
2700リットルを貯蔵できる装置であり、80℃の温
水で約250kWhの熱を蓄えられる。また、蓄電量の
計測は電圧計、蓄熱量の計測は温度計、電力供給量の計
測は電力量計、熱供給量の計測は流量計と温度計の組み
合わせで構成される。
【0051】上記構成によれば、マイクロガスタービン
を定格運転条件で連続運転した場合に1周期である8時
間あたりに、30kW×8時間(h)=240kWhの
電力を発生することができ、負荷が昼間設定の4時間で
必要とする150kWhを満足することができ、かつ照
明オフ時間の蓄電池への蓄電によって照明オン時の大半
の電力を賄うことができる。一方、発生可能な熱量は1
周期あたり、60kW×8時間=480kWhであり熱
量の変動にも対応可能な余裕がある。
【0052】例えば図2の変化において現在以前の1周
期に供給した熱供給量が350kWhであり、現在の蓄
熱量が100kWhである状況を考える。ここで、室内
温度は一定に保持され、現在以前の1周期についての室
外温度が10℃であり、それに対応した時刻である現在
の室外気温が0℃とした場合に、制御装置14は次の将
来の周期に必要な熱量を予め定められた算出方法に従っ
て400kWhと予測し、さらに熱量が不足しないよう
に30%の余裕を見込んで520kWhを必要熱量と決
める。電力の必要のためには熱電発生装置は毎周期に1
50kWh÷30kW=5時間の定格運転を要するか
ら、5時間×60kW=300kWhの熱量は必然的に
発生する。現在の蓄熱量100kWhとあわせても52
0kWh−(300+100)kWh=120kWhの
熱量が不足する予想となり、よって制御装置は予め熱電
発生装置を定格運転で運転して蓄熱量を220kWhに
なるように増やしておくようにすることで熱の供給不足
を招くことなく、かつマイクロガスタービンの運転を最
大効率が得られる定格運転条件に保つことが可能となる
のである。
【0053】また、このような制御により、マイクロガ
スタービンの運転は、1周期内に1回まとめて行えば良
いことになり、複数回に分けて運転する場合に比べて軌
道・停止に必要なエネルギーを減らすことができる点で
も効果が大きい。
【0054】逆に、現在の室外温度が20℃であった場
合、制御装置は次の将来の周期に必要な熱量を300k
Whと予測し、30%の余裕を見込んで390kWhを
必要熱量と決める。この場合、現在の蓄熱量と毎周期の
発生熱量をあわせると400kWhであるから熱量は充
足していることとなり、制御装置は電力供給に必要な運
転以外の無駄な運転をすることがないのである。
【0055】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜4に記載の熱電併給装置によれば、熱電発生装置の効
率を高く維持し、コージェネレーションシステム全体と
してのエネルギーコストを低くすることが可能な熱電併
給装置を提供することができるという優れた効果を奏し
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄電装置および蓄熱装置を備えた熱電併給装置
の基本構成を示す図である。
【図2】熱電併給装置から負荷に供給される電力供給量
および熱供給量の変化例を示すグラフである。
【図3】熱電変換装置および電熱変換装置を蓄電装置お
よび蓄熱装置の入力側に具えた熱電併給装置の構成を示
す図である。
【図4】熱電変換装置および電熱変換装置を蓄電装置お
よび蓄熱装置の出力側に具えた熱電併給装置の構成を示
す図である。
【図5】熱電併給装置を利用した環境制御室の構成を示
す図である。
【符号の説明】
10 熱電併給装置 11 熱電発生装置 12 蓄電装置 13 蓄熱装置 14 制御装置 21,31,102 電力供給経路 22,32,101 熱供給経路 40 負荷 51 蓄電量計測手段 52 蓄熱量計測手段 61,62,81,82,111,112,211,2
12 信号経路 71 電力供給量計測手段 72 熱供給量計測手段 91 電熱変換装置 92 熱電変換装置 201 室内温度計測手段 202 室外温度計測手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/00 H01M 8/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電機能と発熱機能を併せ持つ熱電発生装
    置と、該熱電発生装置により発生した電力を蓄える蓄電
    装置と、該熱電発生装置により発生した熱を蓄える蓄熱
    装置と、蓄電装置に蓄えられている蓄電量を計測する手
    段と、蓄熱装置に蓄えられている蓄熱量を計測する手段
    と、該熱電発生装置の運転を制御する制御装置とを備
    え、制御装置には負荷に供給される電力供給量および負
    荷に供給される熱供給量の値を時系列的に記憶する手段
    を備え、記憶された電力供給量及び熱供給量、または電
    力供給量もしくは熱供給量のいずれか一方に基づいて熱
    電発生装置の運転を制御することを特徴とする、熱電併
    給装置。
  2. 【請求項2】制御装置は記憶された電力供給量の周期的
    な変化を認識し、現在よりも以前の周期における熱供給
    量と蓄電量および蓄熱量のそれぞれの時間的変化に基づ
    いて、現在または将来の周期における熱電発生装置の運
    転を制御するようにしたことを特徴とする、請求項1に
    記載の熱電併給装置。
  3. 【請求項3】熱電発生装置により発生した電力もしくは
    蓄電装置より供給される電力により熱を発生させて蓄熱
    装置に熱を供給する電熱変換装置、及び熱電発生装置に
    より発生した熱もしくは蓄熱装置により供給される熱に
    より電力を発生させて蓄電装置に電力を供給する熱電変
    換装置、または該電熱変換装置もしくは該熱電変換装置
    のいずれか一方を備えることを特徴とする、請求項1ま
    たは請求項2に記載の熱電併給装置。
  4. 【請求項4】熱電併給装置により電力および熱の供給を
    受けて少なくとも室内の照明と温度を所望の値に制御す
    る環境制御室であって、該環境制御室の室内温度と室外
    温度のそれぞれを計測する手段と、計測された室内温度
    および室外温度の値を該熱電併給装置の制御手段に入力
    する手段を具え、該熱電併給装置の制御装置は入力され
    た室内温度および室外温度の値に基づいて熱電発生装置
    の運転を制御することを特徴とする請求項1乃至3に記
    載の熱電併給装置を利用した環境制御室。
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