JP2009107255A - 液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法 - Google Patents

液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法 Download PDF

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勝司 小野
Hisashi Tamada
尚志 玉田
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Abstract

【課題】記録ヘッド4における複数のノズルにおいて、吐出不良ノズルを迅速に且つ低コストで検出する方法を提供する
【解決手段】検査すべき所定数のノズルにおいて、任意の1つ以上のノズルの吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの吐出発数の合計と一致しないように、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定する。そして、検査すべき所定数の全てのノズルについて、吐出発数を正常に吐出したときの予定総吐出液滴の質量W1を求める一方、所定数のノズルについて吐出発数を実際に吐出させたときの総液滴質量W2を電子天秤60にて測定し、予定総吐出液滴の質量W1と実際に吐出させたときの前記総液滴質量W2とを比較する。両質量の差(W1−W2)により、吐出不良ノズルを特定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドにおける液滴が吐出できない不良ノズルを検出する方法に関するものである。
近年、液滴吐出ヘッドのノズルから液滴を吐出して被記録媒体等のワーク上に定着させるインクジェット法を用いた塗布装置は、プリンタの他、液状の組成物である液滴を液滴吐出ヘッドのノズルから基板上に吐出して、液晶装置のカラーフィルタを形成したり、生体由来物質を含んだ試料液体を液滴吐出ヘッドのノズルから基板(チップ)面に吐出してバイオチップを製造するために、用いられている。
ところで、この種の液滴吐出ヘッドにおいては、所定の駆動信号に基づいてそれぞれのノズルから同じ量の液滴を吐出するように構成されているところ、前記駆動信号を与えたにも拘らず対応するノズルから液滴が不吐出であると、所望の画像形成やチップ製品にドット抜けが生じた不良品となる。
このような不良品の発生を防止すべく、液滴吐出ヘッドの検査過程において、ノズルからの液滴不吐出を検出または判定するため、従来から、複数のノズル(例えば1列状に並んだ複数のノズル)から液滴を順次吐出させそれをセンサ等により検出して液滴不吐出のノズルを特定する方法(特許文献1)や、各ノズルから液滴が吐出しているか否かを光透過センサにより検出する方法(特許文献2)、またはノズルからの液滴不吐出を液滴重量計測により判定する方法があった(特許文献3及び4)。
特開2003−191492号公報(図7及び図8参照) 特開2007−125747号公報(図11等参照) 特開2004−191308号公報(図1及び図2参照) 特開平07−248250号公報(第1図及び第3図参照)
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の構成は、複数のノズルから順次液滴を被記録媒体に向かって吐出させ、それに高精度で同期して吐出状態を検出する必要があるため、検査装置が高価になるという問題がある。
特許文献3の構成では、電子天秤に、液滴受容部材を載せ、液滴受容部材に向かって複数のノズルから液滴を吐出させる(その状態が図示されている)。そして、吐出前後の液滴受容部材の重量差から、検査対象のノズルの不吐出、吐出及び吐出された液滴の量を判定する。これにより、複数のノズルから正常に液滴が吐出された場合その重量から適正な駆動電圧を設定することができるが、複数のノズルのうち1つでも不良があると、駆動電圧の設定ができなくなるばかりか、不良のノズルを特定するためにノズル毎に重量検査を実行しなければならなくなる。従って、検査所要時間が長くなるという問題がある。
特許文献4の微小液滴重量測定方法(装置)では、振動板と圧電振動子を貼り合わせた圧電振動体にヒ−タ−をつけ加え、付着したインクが剥離も蒸発もしない温度に圧電振動体をコントロ−ルしておき、インクを吹き付ける。粘性インクが付着すると、圧電振動体の電気機械的結合定数が変わり、その付着質量に比例して圧電素子のインピーダンス変化により、付着微小液滴重量を計算する構成であるので、この方法も、1つのノズル毎に重量検査を実行する必要があり、且つ圧電振動子に付着した微小液滴を除去する手間がかかり、検査時間が相当程度長くなるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解消すべく改良されたものであって、迅速に検査可能であって、且つコストもあまり掛からない液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法は、液滴吐出ヘッドに備えられた複数のノズルから所定の駆動信号に基づいてそれぞれ同じ量の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法であって、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定した状態で、検査すべき所定数の全てのノズルについて、前記吐出発数を正常に吐出したときの予定総吐出液滴の質量を求める工程と、前記所定数のノズルについて前記吐出発数を実際に吐出させたときの総液滴質量を測定する工程と、前記予定総吐出液滴の質量と実際に吐出させたときの前記総液滴質量とを比較する工程とを備え、前記両質量の差により、吐出不良ノズルを検出することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法において、前記所定数のノズルにおいて任意の1つ以上のノズルの前記吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの前記吐出発数の合計と一致しないように、前記吐出発数が設定されているものである。
請求項3に記載の発明は、液滴吐出ヘッドに備えられた複数のノズルから所定の駆動信号に基づいてそれぞれ同じ量の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法であって、検査すべき所定数のノズルにおいて、任意の1つ以上のノズルの吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの吐出発数の合計と一致しないように、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定し、前記所定数の全てのノズルについて、前記吐出発数を吐出したときの予定総吐出液滴の質量を求め、前記所定数のノズルについて実際に吐出させたときの総液滴質量を測定し、前記予定総吐出液滴の質量と実際に吐出させたときの前記総液滴質量とを比較することにより、吐出不良ノズルを検出することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法において、前記所定数のノズルは、前記液滴吐出ヘッドに備えられた全てのノズルを複数にグループ分けしたうちの一つのグループに属するものであり、各グループごとに前記液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を実行するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法において、複数の列を有し、且つ各列ごとに複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドについて、前記各列ごとのノズルについて前記液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を実行するものである。
請求項1に記載の発明の構成では、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定した状態で、検査すべき所定数の全てのノズルについて、吐出発数を正常に吐出したときの予定総吐出液滴の質量W1を求める工程と、所定数のノズルについて吐出発数を実際に吐出させたときの総液滴質量W2を測定する工程と、予定総吐出液滴の質量W1と実際に吐出させたときの前記総液滴質量W2とを比較する工程とを備え、前記両質量の差(W1−W2)により、吐出不良ノズルを検出するものであるから、複数のノズルについて、一度に吐出、不吐出の判定が可能である。また、各ノズルの吐出発数が異なることで、複数の液滴吐出ヘッドにおいて同様の差(W1−W2)の傾向を示す場合、設計あるいは組立の工程での問題を推測しやすくなる。さらに、従来のように吐出させ液滴を直接センサ等で検出するものに比して、吐出に高精度で同期する装置など高価な装置を必要とせず、従来の液滴の質量を測定するものに比して、測定時間の短縮を図ることができるという効果を奏する。
請求項2及び3に記載の発明の構成では、所定数のノズルにおいて任意の1つ以上のノズルの前記吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの前記吐出発数の合計と一致しないように、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定されているものであるから、所定数のノズルのうちの吐出不良のノズル及び個数が直ちに判定できる。その結果、特定のノズルが吐出不良である、もしくはその不良発生頻度が高いことが判定できると、液滴吐出ヘッドの設計の再評価又は組立の工程での不具合などを発見しやすくなるので、そのための資料としても役立てることができる。
請求項4に記載の発明によれば、全てのノズルに対してそれぞれ異なる吐出発数を割り当てた場合、最大発数が大きくなり、全体としての液体の消費量が大きくなるが、ノズルをグループ分けすることで、最大発数を抑え、全体としての液体の消費量を少なくすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、複数の列を有し、且つ各列ごとに複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドについて、前記各列ごとのノズルについて前記液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を実行するものであるので、ノズル列ごとに液体が異なる場合であっても、そのノズル列ごとの複数のノズルの検査を迅速に行うことができる。
以下、好ましい実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、液滴吐出ヘッド例えばインク滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録用紙上に画像を記録する記録装置1の概略構成を説明する平面図である。この画像記録装置1は、単体のプリンタとしても用いられるが、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能を備えた多機能装置の画像記録部としても適用することができる。
記録ヘッド4は、公知のようにキャリッジ5に搭載され、記録用紙(図示せず)の上面と間隔をあけた状態でガイド部材22、23に沿ってY方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ5は、モータ24により駆動される無端ベルト25によって往復移動される。
記録ヘッド4には、複数のインクカートリッジ19(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのインクがそれぞれ収容されている)から、インク供給管20を介してインクが供給される。
記録ヘッド4は、図2に示すように、複数のノズル34を外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティユニット31と、このキャビティユニット31内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータ32と、このアクチュエータ32に駆動信号を出力するための駆動回路(ICチップ)33a付きのフレキシブルフラットケーブル33とが積層配置され、その背面側に熱伝導板35を備えている。
キャビティユニット31とアクチュエータ32とは、いずれも平面視略長方形の扁平形状を有しているが、キャビティユニット31の外形状は、アクチュエータ32の外形状よりもひと回り大きく形成されており、キャビティユニット31の背面の略中央に、圧電アクチュエータ32が積層されて、インク取入口37がキャビティユニット31の背面側に露出するようになっている。
キャビティユニット31は、図2〜図4に示すように、ノズルプレート41、スペーサプレート42、ダンパープレート43、2枚のマニホールドプレート44a、44b、サプライプレート45、ベースプレート46、及びキャビティプレート47の合計8枚の薄い平板を、その各平板面が対向するように接着剤を介して積層し接合した構造となっている。
各プレート21〜27は40〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート41はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレート22〜27は42%ニッケル合金鋼板製である。ノズルプレート41には、微小径(20μm程度)のインク吐出用のノズル34が微小間隔で多数個穿設されており、ノズル34は、X方向(Y方向と直交する方向)に沿って延びる列状に配置され、5列設けられている。
各ノズル34は、スペーサプレート42、ダンパープレート43、2枚のマニホールドプレート44a、44b、サプライプレート45、ベースプレート46に穿設されている貫通路55を介して、キャビティプレート47の圧力室51にそれぞれ接続されている(図4(a)及び図4(b)参照)。
キャビティプレート47には、複数の圧力室51がノズル34の配列に対応して5列に配列されている。各圧力室51は、図3に示すように、平面視細長形状でその長手方向がY方向に沿うようにしてキャビティプレート47の板厚を貫通して形成されている。各圧力室51の長手方向の一端は、ベースプレート46に穿設された連通孔52と、サプライプレート45に形成された接続流路53とを介して共通インク室54に連通している。各圧力室51の長手方向の他端には前記貫通路55が接続されている。
2枚のマニホールドプレート44a,44bには、X方向に沿って長い5つの(共通インク室54となるべき)溝が板厚を貫通して形成されており、2枚のマニホールドプレート44a、44bを積層し、かつその溝の上面をサプライプレート45にて覆い、下面をダンパープレート43にて覆うことにより、合計5つの共通インク室(マニホールド室)54が形成される。
マニホールドプレート44aの下面に隣接するダンパープレート43の下面側には、各共通インク室54と位置及び形状を一致させ且つ共通インク室54と隔絶されたダンパー室56が凹み形成されている。このダンパープレート43は、ダンパー室56上部の薄い板状の天井部が弾性変形により自由に振動することで、圧力室51から共通インク室54に伝播した圧力変動を吸収減衰させ、圧力変動が他の圧力室51へ伝播するクロストークを抑制する。
また、キャビティプレート47のY方向に平行な一方の辺寄りには、前述のインク取入口37が4つ穿設されており、各インク取入口37と上下位置を対応させて、ベースプレート46とサプライプレート45とにそれぞれ4つの通路穴58が穿設されている。各インク取入口37は、通路穴58を介して、対応する共通インク室54の一端に連通している。
このように、キャビティユニット51では、インクが、インク取入口37から通路穴58を経て共通インク室54に流入し、接続流路53及び連通孔52を経由して圧力室51に至り、さらに貫通路55を経てノズル34に至るインク流路が形成されている。
図3における左側の1つのインク取入口37は、ブラックインク用のもので、同じく左側の2つの共通インク室54、54に接続しており、ブラックインクを吐出するノズル列を2列に設定している。これは、ブラックインクがその他のカラーインクに比べて使用頻度が高いことを考慮したものであり、他の3つのインク取入口37には、シアン、イエロー、マゼンタの各インクがそれぞれ単独に供給される。キャビティプレート47には、4つのインク取入口37を一括して覆うように、インク中の異物を除去するためのフィルタ体59が、接着剤等で貼着されている。フィルタ体39には、微小孔が多数穿設された濾過部が、各インク取入口37毎の開口領域に対応して4つ形成されている。
アクチュエータ32としては、公知の圧電方式、静電気により振動板を駆動する方式、電気発熱素子による方式などを適用することができる。ここではアクチュエータ32は、特開2005−322850号公報等に開示された公知のものと同様に、図4(a)及び図4(b)に示すように、全ての圧力室51にわたる大きさを有する扁平形状で、その扁平な方向と直交する方向に積層された複数の圧電セラミックス層32aと、このセラミックス層32a間に挟まれたコモン電極38、個別電極39とからなる。個別電極39は、圧力室51ごとに対応して配置されており、電極38、39間に電圧を選択的に印加することにより圧力室51と対応するセラミックス層32aの部分(活性部)を変位させ、圧力室51内のインクに吐出圧力を加えることができる。最上層のセラミックス層32aの上面には、コモン電極38及び個別電極39に対してそれぞれセラミックス層を積層方向に貫通したスルーホール内の導電材を介して接続した外部電極40が形成されている。そして、外部電極40は、フレキシブルフラットケーブル33に形成された電極パターン(図示せず)と個別に電気的に接続されている。
次に、上記記録ヘッド4における各ノズル34がインク滴(液滴)を吐出しているか、吐出していない(吐出不良)かを検出(判定)する、不良ノズル検出方法について説明する。その検出作業を、画像記録装置の記録ヘッド4を組み込む以前、例えば、記録ヘッド4単体の状態で実行することにより、不良ノズルを有する記録ヘッド4を製造工程から除去(排除)することができる。
さらに、この不良ノズルの検出方法により、多数のノズルのうち特定の位置のノズル(列方向の何番目のノズル)が吐出不良である、もしくはその不良発生頻度が高いことが判定できると、記録ヘッド4の設計の再評価又は組立の工程での不具合などを発見しやすくなるので、そのための資料としても役立てることができるものである。
不良ノズル検出方法の実施形態は、所定の駆動信号に基づいて複数のノズル34からそれぞれ同じ質量(a)の液滴を吐出させる一方、各ノズル34についての吐出発数をノズル毎に異なるように設定する。そして、検査すべき所定数の全てのノズルについて、前記吐出発数を正常に吐出したときの予定総吐出液滴の質量W1を求める工程と、前記所定数のノズルについて前記吐出発数を実際に吐出させたときの総液滴質量W2を測定する工程と、予定総吐出液滴の重量W1と実際に吐出させたときの前記総液滴質量W2とを比較する工程とを備え、前記両質量の差(W1−W2)により、吐出不良ノズルを検出するものである。
その場合、所定数のノズル34において任意の1つ以上のノズル34の吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズル34の吐出発数の合計と一致しないように、各吐出発数が設定されていることを特徴とする。
さらに具体的に説明すると、上述した記録ヘッド4には、図5に示すように、複数色、例えば4色(ブラックB、イエローY、マゼンタM、シアンC)のそれぞれに対応したノズル列がY方向に適宜間隔で配置されている。各列について全ノズル34から同時にまたは連続して吐出を行って、吐出不良を検査することも可能であるが、全ノズル34を複数のグループに分け、グループ毎に検査することも可能である。例えば、列の端から所定数ずつのノズルを1つのグループとしたり、偶数番目と奇数番目とでグループ分けすることもできる。
そして、検査すべき1つのグループ(全ノズルでもよい)の端から順に各ノズル34に対し、それぞれ前述の吐出発数を割り当てる。この吐出発数としては、前述の条件を満たせば規則性のない任意の数列でよいが、例えば、等比級数、2,4,8,16,32,64,128,256,512・・・・とすることができる(以下、この吐出発数で説明する)。また、後述する電子天秤60の測定可能な最小値にあわせて、その各吐出発数をそれぞれ整数倍にすることもできる。
図6に示すように、本発明を実施するための検出装置は、吐出された液滴(インク滴)の質量を計測するための受皿付きの電子天秤60と、マイクロコンピュータを含む電子式コントローラ61、モニタ62、プリンタ63及び数値などの入力装置(キーボードなど)64とを備えている。電子式コントローラ61には、制御(計測作業)のためのプログラムや定数が格納されたROM(読み出し専用メモリ)66や計測値などを記憶するRAM(随時読み書き可能メモリ)67が備えられている。
ROM66には、各ノズル34から吐出するためアクチュエータ32を駆動するためのパルス波形、各ノズル34毎に設定した吐出発数が格納され、これにもとづく駆動信号を吐出駆動手段68は記録ヘッド4に与えて、その所定のノズル34からインク滴(液滴)を吐出させる。移動駆動手段69は、電子天秤60上の試料収容体65に所定のノズル34からの吐出液滴が受けられるよう記録ヘッド4を移動するためのものである。
電子天秤60は、受皿上に交換可能に載せられる試料収容体65を備える。多孔質体など液滴を吸収可能な試料収容体65に、ノズル34から吐出されたインク滴(液滴)を受けて、吐出発数分の質量を測定できるように構成されている。実際には、試料収容体65の質量を差し引いて液滴だけの質量を演算(計算)することになる。
記録ヘッド4が検査すべき所定数のノズル全てから正常に吐出した状態においては、それらのノズルからの吐出発数の合計は、2+4+8+16+32+64+128+・・・=Hとなり、その吐出発数分の質量(予定総吐出液滴の質量)W1は、(H×a)g となる。その計算は、正常な吐出状態において、記録ヘッド4からの吐出されたインク滴(液滴)を受けて、前記電子天秤60で計測しても良いし、正常な吐出状態における多数個のノズルから所定吐出発数分の質量を計測し、1吐出発数分の質量の平均値を求め、それに基づいて所定吐出発数の質量を演算しても良い。この工程は、実際の検査すべきノズルについての計測の工程の前後いずれでも良い。
他方、上記検査すべき所定数のノズルについて、上述の吐出発数に相当する駆動信号を記録ヘッド4に印加し、上記所定数のノズル34からの吐出液滴を試料収容体65に受け、実際に吐出させたときの総液滴質量W2を測定する。
次いで、上記予定総吐出液滴の質量W1と実際に吐出させたときの前記総液滴質量W2とを比較(演算)する。そして、前記両質量の差we=(W1−W2)があれば、吐出不良ノズルが存在すると判定する。また、任意の1つ以上のノズルの吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの吐出発数の合計と一致しないように、各吐出発数が設定されているから、そのときの差we/aの値により、いずれのノズルが吐出不良であったかが特定できる。例えば、差we=4であれば、2番目のノズル34が不良である。差we=12であれば、2番目と3番目の2つのノズル34の吐出発数が(4+8)であり、それ以外の1つまたは複数のノズルの組み合わせはないから、その2つのノズル34が不良であるというように、吐出不良のノズルが特定できるのである。
同様にして、他のグループのノズルについても検査を実行することで、記録ヘッドの全ノズルについて吐出不良を検査することができる。
なお、任意の1つ以上のノズルの吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの吐出発数の合計と一致しないように設定されていなくても、ノズル毎に異なる吐出発数が設定されていてもよい。これだけでも、複数の液滴吐出ヘッドにおいて同様の差(W1−W2)の傾向を示す場合、設計あるいは組立の工程での問題を推測しやすくなる。特に差(W1−W2)が、各ノズルの平均の吐出量よりも小さい場合、列の端のノズル群が吐出不良を生じていることを推測しやすい。換言すれば、吐出不良を生じやすいノズル群に、少ない吐出発数を割り当てておくことで、その検査を行いやすい。
また、記録ヘッド4では、ノズル列について、別々に不良ノズルの検査を実行する。例えば、インク色ごとに色素である顔料もしくは染料の素材や添加物の質や量が相違したり、またノズル径を異にする場合、1吐出発数により吐出する液滴質量が異なり得る。このため、ノズル列毎に検査を実行することは有効である。
上記本発明に係る検査方法によれば、複数のノズルについて同時に、液滴吐出が適正であるか不良であるかを検知できるので、多数のノズルを有する記録ヘッド4等の液滴吐出ヘッドの検査を迅速に行うことができる。また、本発明に係る検査方法によれば、吐出された液滴の質量の計測とその計算だけで行えるので、従来のような高価な装置を用意する必要がなく、低コストで実施することができる。
本発明に係る検査方法は、インク滴で画像を記録する記録ヘッドだけでなく、着色液を塗布したり、導電液をパターン状に吐出する装置などにも適用できる。
画像記録装置の平面図である。 記録ヘッドの分解斜視図である。 キャビティユニットの分解斜視図である。 (a)は図2のIVa −IVa 線矢視断面図、(b)は前記(a)のIVb −IVb 線矢視断面図である。 記録ヘッドの下面図である。 本実施形態の検査方法のための検査装置のブロック図である。
符号の説明
4 記録ヘッド
34 ノズル
60 電子天秤
61 コントローラ
62 モニタ
63 プリンタ
64 入力装置
65 試料収容体
68 吐出駆動手段
69 移動駆動手段

Claims (5)

  1. 液滴吐出ヘッドに備えられた複数のノズルから所定の駆動信号に基づいてそれぞれ同じ量の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法であって、
    前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定した状態で、
    検査すべき所定数の全てのノズルについて、前記吐出発数を正常に吐出したときの予定総吐出液滴の質量を求める工程と、
    前記所定数のノズルについて前記吐出発数を実際に吐出させたときの総液滴質量を測定する工程と、前記予定総吐出液滴の質量と実際に吐出させたときの前記総液滴質量とを比較する工程とを備え、前記両質量の差により、吐出不良ノズルを検出することを特徴とする液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法。
  2. 前記所定数のノズルにおいて任意の1つ以上のノズルの前記吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの前記吐出発数の合計と一致しないように、前記吐出発数が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法。
  3. 液滴吐出ヘッドに備えられた複数のノズルから所定の駆動信号に基づいてそれぞれ同じ量の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法であって、
    検査すべき所定数のノズルにおいて、任意の1つ以上のノズルの吐出発数の合計が、他の2つ以上のノズルの吐出発数の合計と一致しないように、前記各ノズルについての吐出発数がノズル毎に異なるように設定し、
    前記所定数の全てのノズルについて、前記吐出発数を吐出したときの予定総吐出液滴の質量を求め、
    前記所定数のノズルについて実際に吐出させたときの総液滴質量を測定し、
    前記予定総吐出液滴の質量と実際に吐出させたときの前記総液滴質量とを比較することにより、吐出不良ノズルを検出することを特徴とする液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法。
  4. 前記所定数のノズルは、前記液滴吐出ヘッドに備えられた全てのノズルを複数にグループ分けしたうちの一つのグループに属するものであり、各グループごとに前記液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法。
  5. 複数の列を有し、且つ各列ごとに複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドについて、前記各列ごとのノズルについて前記液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法。
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JP2007283098A Pending JP2009107255A (ja) 2007-10-31 2007-10-31 液滴吐出ヘッドの不良ノズル検出方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011167930A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド、及び、これを含む液体吐出装置
JP2013173292A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Ricoh Co Ltd 液滴量測定装置、液滴量測定方法、および液滴吐出ヘッドの製造方法

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