JP2009107008A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工対象物に対する濃淡加工がより短時間で行うことのできるレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】座標データ生成手段としての制御部12により、加工対象物Wにマーキング加工する濃淡情報を有する画像データとしての濃淡画像からガルバノミラー14に与える座標データが生成され、調整手段としての制御部12により、濃淡画像の濃淡情報から座標データ毎のガルバノミラー14への転送時間が調整される。そして、制御部12により、座標データ毎の転送時間に基づいてガルバノミラー14の走査速度が制御され、マーキング加工の濃淡が制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、写真画像等の濃淡加工を行うレーザ加工装置に関するものである。
従来、加工対象物にレーザ光を照射することで、その表面に文字、記号、図形等のマーキング加工を行うレーザ加工装置として特許文献1に開示されたものがある。このレーザ加工装置は、制御装置により印字すべき文字、記号、図形等の印字内容に基づいて制御データが生成され、この制御データに基づいて光走査手段であるガルバノミラーを駆動制御して加工用レーザ光の方向を変えて加工対象物にマーキング加工を行っている。
特許3809998号公報
近年、レーザ加工装置の高度化に伴い、その使用用途が多岐に及んでいる。その一例としてレーザ加工装置による写真画像等の濃淡画像のマーキング加工を行うというものがある。その方法として濃淡画像とレーザ光の照射パワーとを対応させて加工する方法が考えられる。例えば、淡い(白い)画素の場合は照射パワーを低く設定し、濃い(黒い)画素の場合は照射パワーを高く設定することで濃淡を表現できる。
しかしながら、レーザ光の照射パワーの変更は短時間で行えないため、濃淡画像の加工を行う際には一度ガルバノミラーの駆動を停止させて照射を行う必要があり、停止分の時間を要していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、加工対象物に対する濃淡加工がより短時間で行うことのできるレーザ加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、レーザ光源から出射されたレーザ光を光走査手段にて走査して加工対象物に対してレーザマーキング加工を行うレーザ加工装置であって、前記加工対象物にマーキング加工する濃淡情報を有する画像データから前記光走査手段に与える座標データを生成する座標データ生成手段と、前記画像データの濃淡情報から前記座標データ毎の前記光走査手段への転送時間を調整する調整手段と、前記座標データ毎の転送時間に基づいて前記光走査手段の走査速度を制御し、マーキング加工の濃淡を制御する制御手段とを備えたことをその要旨とする。
この発明によれば、座標データ生成手段により、加工対象物にマーキング加工する濃淡情報を有する画像データから光走査手段に与える座標データが生成され、調整手段により、画像データの濃淡情報から座標データ毎の光走査手段への転送時間が調整される。そして、制御手段により、座標データ毎の転送時間に基づいて光走査手段の走査速度が制御され、マーキング加工の濃淡が制御される。例えば調整手段にて転送時間が長くされると光走査手段の走査速度が遅くなり、これにより加工対象物にレーザ光が長く当たることとなってマーキングが濃くなる。転送時間が短くされると光走査手段の走査速度が速くなり、これにより加工対象物にレーザ光が短く当たることとなってマーキングが淡くなる。このように、レーザ光の照射パワーに依存することがなく、濃淡画像の加工を行うことができる。これにより、レーザ光の照射パワーを変更する必要がないため、加工対象物に対する濃淡加工がより短時間で行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレーザ加工装置において、前記制御手段は、前記光走査手段の走査速度をその都度制御することをその要旨とする。
この発明では、制御手段によって光走査手段の走査速度がその都度制御されるため、隣り合う加工点を連続的に走査することが可能となり、走査に要する時間が短時間で済む。これにより、何度も走査する必要がなく走査時間に無駄が無いため、全体の加工時間の短縮化に寄与できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のレーザ加工装置において、前記制御手段は、前記転送時間に基づく速度レベル毎にグループ化しそのグループ毎に前記光走査手段による走査を制御することをその要旨とする。
この発明では、制御手段により、転送時間に基づく速度レベル毎にグループ化されそのグループ毎に光走査手段による走査が制御される。つまり、走査速度の変更は僅かながらも時間を要するため、走査速度毎にマーキング加工を行うようにすると、所望の濃淡が得られ、濃淡の境界部分がより鮮明となる。また、走査速度の変更回数を少なくすることができ、変更回数の省略化によって全体の加工時間の短縮化に寄与できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のレーザ加工装置において、前記制御手段は、前記光走査手段の速度変更限界毎に少なくともグループ化することをその要旨とする。
この発明では、制御手段にて、光走査手段の速度変更限界毎に少なくともグループ化されることにより、光走査手段が速度変更限界値以下で常に駆動されるため、所望の濃淡を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のレーザ加工装置において、前記制御手段は、前記速度レベルの速いグループ若しくは遅いグループから順に前記光走査手段による走査を制御することをその要旨とする。
この発明では、制御手段により、速度レベルの速いグループ若しくは遅いグループから順に光走査手段による走査が制御される。これにより、例えば速いグループから順に遅いグループとなるように走査が制御されることで、光走査手段に対して比較的大きな負荷となる速度レベルの極端な変更を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工装置において、前記加工対象物は着色が多層でなされているものであり、前記制御手段は、前記マーキング加工を制御し、下層の発色の濃淡を制御することをその要旨とする。
この発明では、加工対象物は着色が多層でなされているものであり、制御手段にて、マーキング加工の制御に基づく下層の発色の濃淡が制御される。これにより、例えば2層に着色されている場合の上層がマーキング加工によって削られることで、その削る度合いによって濃淡を表現することができる。所謂、発色加工に対応することができる。
従って、上記記載の発明によれば、加工対象物に対する濃淡加工がより短時間で行うことのできるレーザ加工装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1及び図2に従って説明する。
図1に示すように、レーザ加工装置10は、その内部に設けられたレーザ光源11からのレーザ光を加工対象物Wに照射することで、加工対象物Wに対して文字や記号、図形等のマーキング加工を行うものである。レーザ光源11は、レーザ発振器からなり、制御部12にてその発振が制御される。
レーザ光源11の後段には、ビームエキスパンダ13が配設されている。ビームエキスパンダ13は、レーザ光源11から出射されたレーザ光を一定の倍率、より詳しくは入射ビーム径(幅)に対する出射ビーム径(幅)の比率の平行光に拡大するために設けられている。
ビームエキスパンダ13の後段には、ガルバノミラー14が配設されている。ガルバノミラー14は、ビーム径が拡大されたレーザ光を反射してその照射方向を変更するものであり、例えば対をなすX軸ミラーとY軸ミラーとで構成されている。ガルバノミラー14は、制御部12の制御に基づく駆動部15の駆動により角度制御され、マーキングする文字や記号、図形等に基づいて2次元でレーザ光を走査する。尚、本実施の形態では、ガルバノミラー14及び駆動部15により光走査手段が構成されている。
ガルバノミラー14の後段には、収束レンズ(fθレンズ)16が配設されている。収束レンズ16は、ビームエキスパンダ13にて一旦ビーム径が拡大されたレーザ光を加工対象物Wの表面において所定のスポット径となるまで収束させ、マーキング加工に適したエネルギー密度まで高める。
上記各装置の制御などを実施する制御部12は、制御部12に対して加工対象物Wに対する加工情報を出力する設定部17と接続されている。制御部12は、マーキング加工すべき文字や記号、図形等の加工情報が設定部17から出力されると、その加工情報に基づき加工対象物Wへのマーキング加工を実施する際、駆動部15を駆動してガルバノミラー14の角度制御を行う。即ち、制御部12は、マーキングする文字や記号、図形等に基づいて2次元でレーザ光を走査し、加工対象物Wの表面に所定形状のマーキング加工を実施する。
また、本実施形態のレーザ加工装置10は、写真画像等の濃淡画像の濃淡加工を行うことが可能に構成されている。
図2に示すような写真画像等の加工データが図示しない外部装置から取り込まれると、制御部12は、その加工データを濃淡情報を有する画像データ(以下、濃淡画像20という。)に変換するとともに、各画素の濃度を調べて一画素毎の濃度情報に応じてガルバノミラー14の走査速度を決定する座標データ毎のガルバノミラー14への転送時間に調整し、その転送時間と、画素位置から算出した座標データとによりマーキング加工を行う。
例えば、図2の濃淡画像20は白以外の濃淡レベルが3段階で表されており、制御部12は濃度の濃いものを濃度「高」、濃度の淡いものを濃度「低」、濃度「高」と濃度「低」の中間の濃度を濃度「中」と判断する。そして、制御部12は、濃度「中」である画素の走査速度を基準レベルとして転送時間を調整する。制御部12は、濃度「高」である画素の走査速度を例えば濃度「中」の50%の速度と指示するように転送時間を調整する。同様に、制御部12は、濃度「低」である画素の走査速度を例えば濃度「中」の200%の速度と指示するように転送時間を調整する。より詳しくは、図2拡大図に示す点Pの場合は濃度「高」であるため、その画素位置及び濃度がPd(x1,y1,d1)となり(この場合、x1とy1が画素位置を示し、d1が濃度を示す)、制御部12は濃度情報d1を転送時間s1に調整するとともにPs(x1,y1,s1)となるように座標データ(x1,y1)及び転送時間s1を生成する。また、図2拡大図に示す点Qの場合は濃度「低」であるため、その画素位置及び濃度がQd(x2,y2,d2)となり、制御部12は濃度情報d2を転送時間s2に調整するとともにQs(x2,y2,s2)となるように座標データ(x2,y2)及び転送時間s2を生成する。同様に、図2拡大図に示す点Rの場合は濃度「中」であるため、その画素位置及び濃度がRd(x3,y3,d3)となり、制御部12は濃度情報d3を転送時間s3に調整するとともにRs(x3,y3,s3)となるように座標データ(x3,y3)及び転送時間s3を生成する。
各濃度に応じた転送時間s1,s2,s3を利用して例えば濃淡画像20の左上端点から制御部12は、駆動部15を介してガルバノミラー14による走査を制御して、ラスタスキャンによる(x方向に走査を行い、x方向走査を1つ終える毎にy方向をステップ移動して新しい走査点からx方向の走査を行う)ラスタマーキングを行う。この時、制御部12はガルバノミラー14を転送時間s1,s2,s3に応じて連続的に駆動させる。この制御によって加工対象物Wに対して写真画像等の濃淡画像20がマーキング加工される。即ち、ガルバノミラー14の走査速度を決定するガルバノミラー14への座標データの転送時間を画像(画素)の濃度に応じて調整することによって、各点あたりのレーザ光の照射密度を変更することができる。また、加工対象物W上の隣り合う各点を連続的に一度の走査でマーキング加工を行うため、何度も走査する必要がなく走査時間に無駄が無い。これにより、全体の加工時間の短縮化を図ることができる。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)座標データ生成手段としての制御部12により、加工対象物Wにマーキング加工する濃淡情報を有する画像データとしての濃淡画像20からガルバノミラー14に与える座標データが生成され、調整手段としての制御部12により、濃淡画像20の濃淡情報から座標データ毎のガルバノミラーへの転送時間s1,s2,s3が調整される。そして、制御部12により、座標データ毎の転送時間s1,s2,s3に基づいてガルバノミラー14の走査速度が制御され、マーキング加工の濃淡が制御される。制御部12にて転送時間がs1となるように長くされるとガルバノミラー14の走査速度が遅くなり、これにより加工対象物Wにレーザ光が長く当たることとなってマーキングが濃くなる。転送時間がs2となるように短くされるとガルバノミラー14の走査速度が速くなり、これにより加工対象物にレーザ光が短く当たることとなってマーキングが淡くなる。このように、レーザ光の照射パワーに依存することがなく、濃淡画像の加工を行うことができる。これにより、レーザ光の照射パワーを変更する必要がないため、加工対象物Wに対する濃淡加工がより短時間で行うことができる。
(2)制御部12によってガルバノミラー14の走査速度がその都度制御されるため、隣り合う加工点を連続的に走査することが可能となり、走査に要する時間が短時間で済む。これにより、何度も走査する必要がなく走査時間に無駄が無いため、全体の加工時間の短縮化に寄与できる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、ラスタスキャンによるラスタマーキングを行っているがこうした構成に限らず、例えば濃い程深く加工する際に、加工すべき有効画素が連続している場合に連続して加工を行うベクトルマーキングを行ってもよい。
・上記実施の形態では、濃度及び濃度に応じて調整される転送時間が3段階であるが、これに限らず、2段階、4段階やそれ以上であってもよい。
・上記実施の形態では、加工データから濃淡情報を有する濃淡画像20変換しているが、こうした構成に限らず、予め濃淡画像を図示しない外部装置から取得してもよい。
・上記実施の形態では、各点を連続的に一度の走査で加工を行っているが、これに限らず、例えば、転送時間の速度レベルに応じて行ってもよい。上記実施の形態に適用するならば、例えば制御部12により転送時間s1,s2,s3に基づく速度レベル毎にグループ化され、グループ毎にガルバノミラー14による走査が制御して加工を行う。走査速度の変更は僅かながらも時間を要するため、速度レベル毎にグループ化されたグループ毎にマーキング加工を行うようにすると、所望の濃淡が得られ、濃淡の境界部分がより鮮明となる。また、走査速度の変更回数を少なくすることができ、変更回数の省略化によって全体の加工時間の短縮化に寄与することができる。尚、このグループ化は上述のみのグループ数に限らず濃淡情報(階調度)によって適宜変更可能であってもよい。
また、このグループ化はガルバノミラー14を駆動させる駆動部15の速度変更限界(光走査手段の速度変更限界)毎にグループ化してもよい。これにより、ガルバノミラー14が速度変更限界値以下で常に駆動されるため、所望の濃淡を得ることができる。
更に、このグループ化の走査順を速度レベルの速いグループから順に遅いグループとなるように走査を制御することで、ガルバノミラー14及び駆動部15に対して比較的大きな負荷となる速度レベルの極端な変更を抑制することができる。尚、遅いグループから順に速いグループとなるようにしても同様の効果を得ることができる。
また、例えば、更に転送時間が異なるものがある場合で、転送時間の速いものから順にs2,s3,s1,s4,s5,s6の際には、上述した駆動部15の速度変更限界である範囲内で走査順を変更してもよい。
・上記実施の形態では、加工対象物Wにレーザ光を当てて濃淡加工を行っているが、これに限らず、例えば加工対象物Wに多層の着色がなされている場合に、制御部12によりマーキング加工に基づいて下層の発色の濃淡を制御してもよい。より詳しくは、例えば加工対象物が2層に着色されている場合の上層がマーキング加工によって削られることで、その削る度合いによって濃淡を表現することができる。所謂、発色加工に対応することができる。
本実施の形態におけるレーザ加工装置の概略構成図である。 本実施の形態における濃淡画像の濃淡とガルバノミラーの走査速度との関係を説明するための説明図である。
符号の説明
10…レーザ加工装置、11…レーザ光源、12…制御部(座標データ生成手段、変換手段及び制御手段)、14…ガルバノミラー(光走査手段)、15…駆動部(光走査手段)、W…加工対象物、s1,s2,s3…転送時間。

Claims (6)

  1. レーザ光源から出射されたレーザ光を光走査手段にて走査して加工対象物に対してレーザマーキング加工を行うレーザ加工装置であって、
    前記加工対象物にマーキング加工する濃淡情報を有する画像データから前記光走査手段に与える座標データを生成する座標データ生成手段と、
    前記画像データの濃淡情報から前記座標データ毎の前記光走査手段への転送時間を調整する調整手段と、
    前記座標データ毎の転送時間に基づいて前記光走査手段の走査速度を制御し、マーキング加工の濃淡を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記制御手段は、前記光走査手段の走査速度をその都度制御することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記制御手段は、前記転送時間に基づく速度レベル毎にグループ化しそのグループ毎に前記光走査手段による走査を制御することを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 請求項3に記載のレーザ加工装置において、
    前記制御手段は、前記光走査手段の速度変更限界毎に少なくともグループ化することを特徴とするレーザ加工装置。
  5. 請求項3または4に記載のレーザ加工装置において、
    前記制御手段は、前記速度レベルの速いグループ若しくは遅いグループから順に前記光走査手段による走査を制御することを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工装置において、
    前記加工対象物は着色が多層でなされているものであり、前記制御手段は、前記マーキング加工を制御し、下層の発色の濃淡を制御することを特徴とするレーザ加工装置。
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JP2020151762A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 有限会社志津刃物製作所 金属発色材料及びレーザを用いた金属材料への発色加工法及び発色加工装置
JP2021053694A (ja) * 2019-10-02 2021-04-08 Sanei株式会社 標示の表示方法及び水栓器具製品
TWI814431B (zh) * 2022-01-10 2023-09-01 大陸商武漢華工激光工程有限責任公司 自動即時灰度值檢測及補償的方法和系統

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