JP2009104640A - 警報器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】警報器1は、異常発生を検出する煙検出部20と、煙検出部20を収容する筐体10と、当該警報器1に対する指示を行うためのもので、筐体10に設けられ、所定の向きに押圧される点検スイッチ54と、点検スイッチ54に当接する操作部61と、当該操作部61に連結されている掛止部62と、を有する操作部材60と、掛止部62に着脱可能に掛止され、操作部材60を介して点検スイッチ54を所定の向きに押圧するための操作ヒモ70とを備え、筐体10には当該筐体10の外部から掛止部62に操作ヒモ70を着脱自在とするための取付孔120を設けた。
【選択図】図6
Description
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関するものである。ここで、具体的な監視領域は任意であり、例えば、一般住宅の台所や寝室等の各部屋や、オフィスの各部屋において、天井や壁面等に配置することができる。また、異常検出対象は任意であり、例えば、煙を検出して火災警報を発すること、ガスを検出してガス漏れ警報を発すること、又は、一酸化炭素(CO)を検出して不完全燃焼警報を発することができる。以下の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼を検出する複合タイプのガス火災警報器に本発明を適用した場合について説明する。
以下、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1に係る警報器の取り付け状態における側面図、図2は図1の警報器の平面図であり、図2(a)は警報器の正面図、図2(b)は警報器の背面図であり、図3は図1の警報器の分解斜視図である。警報器の設置対象は任意であるが、本実施の形態1においては、警報器1は、図1に示すように天井Cに取り付けベース2を介して取り付けられているものとする。なお、以下の説明においては、天井Cに近接する方向を上方、上方と反対方向を下方、警報器1において天井Cに対向する面を上面、上面と反対面を下面と称する。この警報器1は、図1〜3に示すように、筐体10の内部に、煙検出部20、第1基板30、中ケース40、第2基板50を、重合状に収容して構成されている。
次に、警報器1の電気的構成について説明する。図4は、警報器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。警報器1は、上述したように、第1基板30と第2基板50とを備え、第1基板30には、煙検出部20、及び、表示部110が実装されており、第2基板50には、ガスセンサ51、及び、点検スイッチ54が実装されている。さらに、第2基板50には、スピーカ56、記憶部57、表示出力部58、及び、制御部59が実装されている。なお、これら第1基板30と第2基板50とに対する実装構成は任意に変更できる。
次に、点検スイッチ54の操作構造について説明する。図5は取付孔120の近傍の拡大斜視図、図6は図2のA−A矢視断面図であり、図6(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図6(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図、図7及び図8は掛止部62の形状の他の例を示した拡大斜視図である。上述のように、第2基板50には、点検スイッチ54が設けられている。この点検スイッチ54は、第2基板50の下面側に設けられ、下方に向けて突出するように配置されている。この点検スイッチ54が、表ケース11から第2基板50に向かう向きB(図6(b)内の矢印Bで示す向き)に押圧されることで、当該押圧状態が制御部59によって検知される。図6(b)内に矢印Bで示した向きBは、特許請求の範囲における所定の向きに対応している。
ここで、点検スイッチ54の近傍には、操作部材60が設けられている。操作部材60は、外部からの操作によって点検スイッチ54を動作させるためのもので、特許請求の範囲における連係手段に対応する。具体的には、操作部材60は、操作部61、掛止部62、及び、支持部63を備えている。
また、図6に示すように、操作部材60には、操作ヒモ70が掛止されている。この操作ヒモ70は、操作部材60を介して点検スイッチ54を動作させるためのもので、特許請求の範囲における操作手段に対応する。具体的には、操作ヒモ70の一端部に、当該操作ヒモ70よりも外径の大きい固定端71(例えば、結び目等)が形成されており、掛止部62のスリット62aによって当該固定端71が掛止されている。操作ヒモ70は、掛止部62から取付孔120を介して筐体10の外部に引き出されており、筐体10の外部において当該操作ヒモ70を操作可能となっている。なお、操作ヒモ70の材質や形状は任意であるが、例えば、ナイロンを用いて構成し、警報器1から点検者の近傍位置に至るに十分な長さに形成することができる。
上述のように、取付孔120は、操作部材60に対する操作ヒモ70の着脱を行う際に当該操作ヒモ70を筐体10の内部に挿通させるための開口として、裏ケース12に設けられている。具体的には、図5、図7、又は図8に示すように、取付孔120は、掛止部62から筐体10の外部に至るように設けられた開放空間であって、第1の空間120aと第2の空間120bとを有している。
次に、操作部材60に対する操作ヒモ70の着脱について説明する。上述のように、操作ヒモ70は、掛止部62に掛止されることで操作部材60に取り付けられ、取付孔120から筐体10の外部に引き出されている。具体的には、操作ヒモ70を操作部材60に取り付ける場合、まず操作ヒモ70の固定端71を、裏ケース12に設けられている取付孔120の第1の空間120aを介して、筐体10の内部にあるスリット62aの開放端まで挿通させる。続いて、操作ヒモ70を第2の空間120bに挿通させることで、当該操作ヒモ70をスリット62aの間隙に挿通させる。これにより、操作ヒモ70の固定端71は、掛止部62によって掛止される。以上のように、筐体10を何ら分解することなく、当該筐体10の内部にある操作部材60に対して極めて容易に操作ヒモ70を取り付けることが可能である。
次に、上述の操作構造を用いた点検スイッチ54に対する操作について説明する。点検スイッチ54を操作する方法としては、操作部61を押圧する方法、及び、操作ヒモ70を引っ張る方法の二通りの方法がある。
このように実施の形態1によれば、操作ヒモ70を所定の向きに引っ張ることによって、掛止部62を動作させ、操作部61を支持部63を支点として向きBに回動させ、点検スイッチ54を押圧可能としている。これにより、操作部61を押圧するだけでなく、操作ヒモ70を引っ張ることによっても、点検スイッチ54を押圧することができる。また、操作ヒモ70によって掛止部62を動作させるためには、取付孔120を介して操作ヒモ70を掛止部62に掛止させればよいので、掛止部62に対して極めて容易に操作ヒモ70を取り付けることが可能である。さらに、掛止部62が筐体10の外部に露出していないので、外部からの当該掛止部62への接触による点検スイッチ54の誤動作を防止することができる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、保持手段を備えた形態である。
まず、本実施の形態2に係る警報器の概要を説明する。従来、一般住宅等に設置される電池駆動型の警報器において、ユーザによる電池の組み込み作業や交換作業を不要とするために、メーカ側で電池を警報器に組み込み、電池の電極と警報器の電源端子との間に絶縁体を挟みこんだ状態で出荷し、当該警報器の設置時にその絶縁体を取除くことにより電池から警報器に電力を供給し、当該警報器による監視動作を開始させる警報器が提案されている。
図9は本実施の形態2に係る警報器1を設置面から見た背面図、図10は取付孔120の近傍の拡大斜視図、図11は図9のD−D矢視断面図である。なお、図9から図11は、保持手段が取り付けられている場合の警報器を示している。警報器に保持手段が取り付けられているのは、メーカ出荷時からユーザによる警報器設置時までの間であり、その間は操作ヒモ70を操作部材60に取り付けておく必要は無いことから、図9から図11においては操作ヒモ70を図示していない。
図9から図11に示すように、本実施の形態2に係る裏ケース12には、後述する保持体80を保持するための保持部17が設けられている。保持部17の具体的な構成は任意であるが、例えば、保持体80を差込可能な差込穴として、取付孔120の近傍における裏ケース12の側面に設けることができる。
保持体80は、操作部材60の操作部61によって点検スイッチ54が押圧されている状態で当該操作部材60を保持するためのものであり、特許請求の範囲における保持手段に対応している。保持体80の形状や材料は任意であるが、例えば、弾性材料(例えば、プラスチック等の樹脂やアルミニウム等の金属)を用いて、略U字状の曲面を有するフィルムとして形成することができる。この保持体80の一端を保持部17に差込み、他端を取付孔120を介して掛止部62の近傍において操作部材60に当接するように設置した場合(例えば、当該他端をスリット62aに差し込んだ場合)、当該保持体80の弾性力によって操作部材60が押圧され、操作部材60が支持部63を支点として回動し、操作部61の当接片61aから点検スイッチ54に対して向きBに押圧力が加えられる。このように、保持体80を設置することで、点検スイッチ54を押圧状態とすることができる。一方、保持体80を取り外した場合には、点検スイッチ54の押圧状態が解除される。また、保持部17は裏ケース12の外側に露出しており、掛止部62は取付孔120を介して筐体10の外部からアクセスが容易な位置に配置されているので、当該保持部17及び掛止部62に対して極めて容易に保持体80の着脱を行うことができる。
実施の形態1において説明したように、制御部59は、警報器1における各種の制御を行う。ここでは、制御部59によって実行される制御のうち、メーカの工場出荷時における初期設定から、ユーザによる当該警報器1の設置及び監視動作開始に至る流れについて説明する。図12は制御部59による処理の流れを示したフローチャートである。
このように実施の形態2によれば、点検スイッチ54が押圧状態にある間は、制御部59は低電力モードを維持し、点検スイッチ54の押圧状態が解除された場合に、検出処理部59aに検出処理を行わせる監視動作へと警報器1を移行させる。これにより、コネクタによって電池と警報器とを接続するタイプの警報器においても、出荷時から設置時までの間における警報器1の電力消費を抑制することができる。また、点検スイッチ54の押圧状態の維持及び解除を、保持体80の着脱によって行うことができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上記の各実施の形態においては、支持部63は操作部61の周縁に設けられた略突起体であり、筐体10に固定されていると説明したが、支持部63を軸体として形成し、筐体10に設けた所定の軸受によって当該支持部63を保持させるようにすることもできる。これにより、支持部63を回動軸として操作部材60を回動させることができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、付記1に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、前記異常発生を検出する検出手段と、前記検出手段を収容する筐体と、当該警報器に対する指示を行うためのもので、前記筐体に設けられ、所定の向きに押圧される指示手段と、前記指示手段に当接する当接部と、当該当接部に連結されている掛止部と、を有する連係手段と、前記掛止部に着脱可能に掛止され、前記連係手段を介して前記指示手段を前記所定の向きに押圧するための操作手段と、を備え、前記掛止部を前記筐体の内部に配置すると共に、前記筐体には当該筐体の外部から前記掛止部に前記操作手段を着脱自在とするための取付孔を設けたこと、を特徴とする。
2 取り付けベース
10 筐体
11 表ケース
12 裏ケース
13 煙流入口
14 ガス流入口
15 スピーカ孔
16、53 電源端子
17 保持部
20 煙検出部
30 第1基板
40 中ケース
50 第2基板
51 ガスセンサ
52 接続端子
54 点検スイッチ
56 スピーカ
57 記憶部
58 表示出力部
59 制御部
59a 検出処理部
59b 警報処理部
59c 点検処理部
60 操作部材
61 操作部
61a 当接片
62 掛止部
62a スリット
63 支持部
70 操作ヒモ
71 固定端
80 保持体
110 表示部
111 開口部
120 取付孔
120a 第1の空間
120b 第2の空間
Claims (6)
- 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
前記異常発生を検出する検出手段と、
前記検出手段を収容する筐体と、
当該警報器に対する指示を行うためのもので、前記筐体に設けられ、所定の向きに押圧される指示手段と、
前記指示手段に当接する当接部と、当該当接部に連結されている掛止部と、を有する連係手段と、
前記掛止部に着脱可能に掛止され、前記連係手段を介して前記指示手段を前記所定の向きに押圧するための操作手段と、を備え、
前記筐体には当該筐体の外部から前記掛止部に前記操作手段を着脱自在とするための取付孔を設けたこと、
を特徴とする警報器。 - 前記操作手段は、紐状体として形成されると共に、前記掛止部によって掛け止められる固定部を当該紐状体の一端に備え、
前記連係手段の前記掛止部は、前記筐体の外面のうち当該筐体が設置対象に対向する面である設置面に対して、略平行に配置された平板を備え、
前記平板には、前記筐体の設置面の中心位置から当該平板に至る直線に対して略直交する方向であって当該平板の板面方向に沿って形成されたもので、前記固定部を掛け止めるための溝を設け、
前記筐体には、当該筐体の外部から前記掛止部の前記溝に前記操作手段を着脱自在とするための取付孔を設けたこと、
を特徴とする請求項1に記載の警報器。 - 前記掛止部の前記溝の形成方向を、前記取付孔から前記筐体の外部に引き出した前記操作手段の前記紐状体の引出方向に対して略直交する方向としたこと、
を特徴とする請求項2に記載の警報器。 - 前記取付孔から前記筐体の外部に引き出した前記操作手段の前記紐状体を、前記筐体の外縁に当接させることにより、当該外縁を支点として、当該紐状体の引き出し方向を、前記溝に略直交する方向に対してさらに略直交する方向としたこと、
を特徴とする請求項3に記載の警報器。 - 前記当接部と前記掛止部とを前記筐体の内部を通る部材にて相互に連結し、
前記部材を前記筐体の一部で覆うことによって、当該警報器の外部に対して当該部材を非露出状とすると共に、前記紐状体が引かれた際の前記掛止部の移動方向への当該部材の移動を制限可能としたこと、
を特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の警報器。 - 前記取付孔は、前記掛止部から前記筐体の外部に至るように設けられた開放空間であって、当該筐体の外部から前記溝の開放端に前記固定部を挿通可能な第1の空間と、前記開放端から前記紐状体の長手方向に直交する方向に沿って当該紐状体を挿通可能な第2の空間とを有すること、
を特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の警報器。
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