JP2009102799A - 屋根煙突貫通部の施工方法及び屋根煙突貫通部の防水構造 - Google Patents

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【課題】煙突を屋根抜き方式で施工する場合に、過剰な手間や過大なコストを要することなく、優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるようにする。
【解決手段】屋根の開口部12を通過させて煙突を固定し、水切り手段で開口部12を覆うことにより雨漏りを防ぐための防水構造を形成する屋根煙突貫通部の施工方法において、その水切り手段が屋根仕上げ材17上面を流れる水を上面で受けて下流側に導く導水板31及び筒状の周壁32を有する外部水切り部材30と、開口部12周囲の野地板10上面又は防水シート11上面に下面端縁側を密着して配置される固定板21及び筒状の周壁22を有する内部水切り部材20とで構成され、内部水切り部材20を、その固定板21下面と開口部12周囲の野地板10上面又は防水シート11上面との間で液体の流通を封止する状態で固定して防水シート11上の水が開口部12に侵入することを防止するものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋根煙突貫通部の施工方法及び屋根煙突貫通部の防水構造に関し、殊に、煙突が傾斜した屋根を貫通する開口部から雨水が屋内に侵入することを防止するための屋根煙突貫通部の施工方法、及びこれにより形成される屋根煙突貫通部の防水構造に関する。
ストーブ等の燃焼装置から延設された煙突(煙道)を屋外に導ための施工方法として、垂直な壁を貫通させる壁抜き方式と屋根を貫通させる屋根抜方式の2種類がある。このうち、屋根抜き方式は吸い込み作用によるドラフト効果で着火・燃焼がスムースに行われるメリットがあり、従来から広く採用されている。ところが、この屋根抜き方式の場合は、煙突を貫通させる屋根開口部から雨漏りが発生しやすいため、施工において壁抜き方式よりも充分な防水構造を設けることが必要となる。
図6は、このような従来の屋根煙突貫通部の施工方法による防水構造の縦断面図を示している。上面に防水シート(防水紙)11を設けた野地板10に、煙突50を通過させるための開口部12を切り欠いて設け、傾斜した屋根面に略平行に配置される平板状の導水板41及びその中央を丸く切り欠いた穴の周縁部分から円錐台状に立ち上がり上端側が開口した筒状の周壁42とで構成される水切り部材(フラッシング)40を配設したことにより、開口部12からの雨漏りを防止するようになっている。
この水切り部材40は、屋根を貫通する煙突50を周壁42内側の挿通孔43で挿通させながら、導水板41が棟側(高い方)部分の上面に瓦等の屋根仕上げ材17を載せ、軒側(低い方)部分が屋根仕上げ材17の上に載るように配設され、傾斜した屋根の上で棟側(上流)から流れ落ちる雨水を導水板41上面で受け、周壁42で煙突50が通過する部分を迂回させながら軒側(下流側)の屋根仕上げ材17上面に導くようにして、煙突50が通過する開口部12から雨漏りが発生することを防ぐ機能を発揮する。
しかし、このような水切り部材40を用いた防水構造においても、台風時のように雨に強風が加わる条件となった場合には、屋根仕上げ材17の下端側からその裏面を伝って水が吹き上がることがあり、屋根仕上げ材17の下に入った水が防水シート11の上を伝って流れ落ち、開口部12から屋内に侵入して雨漏りを発生させるという問題がある。
この問題に対し、特開平6−15118号公報には、屋根面から突出する煙突等の突出物下部四周を筒状の水切り部材で覆い、その水切り部材を突出物の下部外周に沿って立ち上がる立ち上がり片と立ち上がり片の下端から突出する屋根面に沿う横片とで構成し、この横片の下面に防水性を有するクッション材を設けて、横片と屋根面(防水シート上面)との間に圧縮状態で介在させることにより、屋根仕上げ材の下に侵入した水の対策もあわせて防水性能の向上を図った技術が提案されている。
しかしながら、このように単にクッション材を挟み込んで防水シート上面を流れる水の侵入を防ぐだけの手法では、経年による劣化でクッション材が弾力性を失うとともに防水性が低下する部分が発生し均一な防水機能を発揮できなくなる。そのため、建築法令により施工業者に要求される10年間の雨漏り瑕疵保証をクリアすることは、実際上困難である。
或いは、屋根煙突貫通部の防水構造の形成において、防水用の精密な部材を多数組み合わせたり、緻密なシーリング工程を複数加えたりして防水機能を高めることも考えられるが、短期間・低コストで完了することが要求される屋根煙突貫通部の施工に、過剰な手間と過大なコストを費やすことになるために採用しにくい手段である。そのため、容易に施工されて低コストで優れた防水機能を長期間に亘って発揮できる技術の開発が望まれていた。
特開平6−15118号公報
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、煙突を屋根抜き方式で施工する場合に、過剰な手間や過大なコストを要することなく、優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、屋根に設けた開口部を通過させて煙突を固定し、所定の水切り手段でその開口部を覆うことにより雨漏りを防ぐための防水構造を形成する屋根煙突貫通部の施工方法において、その水切り手段が、屋根面に対し略平行に配置され上流側の屋根仕上げ材上面を流れる水を上面で受けて下流側の屋根仕上げ材上面に導く導水板及びこの導水板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり開口部から突出する煙突の周囲を所定高さまで覆う筒状の周壁を有する外部水切り部材と、少なくとも開口部全体を覆うサイズを有し開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面に下面端縁側を密着して配置される固定板及びこの固定板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり挿通した煙突の周囲を所定高さまで覆いながら外部水切り部材の周壁内側に挿入される筒状の周壁を有し外部水切り部材の下方に配置される内部水切り部材とで構成され、その内部水切り部材を、固定板下面と開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間で液体の流通を封止する状態にして固定し防水シート上の水が開口部に侵入することを防止する、ことを特徴とするものとした。
このように、防水構造を形成する水切り手段を外部用と内部用の2つの部材に分け、外部水切り部材(アウターフラッシング)で屋根仕上げ材上面を流れる雨水が屋根の開口部から侵入するのを防止することに加え、この開口部を固定板で直接的且つ内外液密的に覆うように内部水切り部材(インナーフラッシング)を配置することにより、防水シート上面を流れる雨水が屋根開口部に侵入することを有効に防止できるものとなる。
また、その内部水切り部材の固定には、固定板の上面端縁側とその周囲の野地板上面又は防水シート上面とを上から覆うように固定板外周に沿って防水テープを貼付する手順を含むものとすれば、極めて簡易な手順で固定されるとともに、優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるものとなる。
更に、上述した屋根煙突貫通部の施工方法において、その内部水切り部材の固定には、固定板下面と屋根開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間にシーリング剤又は接着剤を塗布して介在させた状態で密着させる手順を含むものとすれば、更に優れた防水機能を発揮するものとなり、特に防水テープとシーリング剤の両方を設ける場合には、防水手段が二重となって極めて優れた防水機能の発揮及び優れた耐久性が期待できるものとなる。
更にまた、煙突が通過する屋根の開口部を覆う所定の水切り手段を備えて雨漏りを防ぐための防水構造を形成する屋根煙突貫通部の防水構造において、屋根面に略平行に配置され上流側の屋根仕上げ材上面を流れる水を上面で受けて下流側の屋根仕上げ材上面に導くように配置された導水板及びこの導水板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり開口部から突出する煙突の周囲を所定高さまで覆う筒状の周壁を有する外部水切り部材と、少なくとも開口部全体を覆うサイズを有し開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面に下面端縁側を密着して配置される固定板及びこの固定板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり挿通した煙突の周囲を所定高さまで覆いながら外部水切り部材の周壁内側に挿入された筒状の周壁を有する内部水切り部材とで構成され、この内部水切り部材が固定板下面と開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間で液体の流通を封止する状態にして固定されており、防水シート上の水が開口部に侵入することを防止することを特徴としたものとすれば、簡易な構成で容易に形成され優れた防水機能を発揮するものとなる。
この場合、その内部水切り部材は、その固定板上面端縁側とその周囲の野地板上面又は防水シート上面とを上から覆うように固定板外周に沿って防水テープを貼付されたものとすれば、内部水切り部材が極めて簡易に固定され優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるものとなる。
加えて、これらの防水構造において、その内部水切り部材は固定板下面が開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間に、シーリング剤または接着剤が介在した状態で密着固定されているものとすれば、更に優れた防水機能を発揮するものとなるが、殊に、防水テープとシーリング剤又は接着剤の両方を備えた場合には、防水手段が二重になるため極めて優れた防水機能を発揮するものとなる。
水切り手段を外部用と内部用との2つの部材に分けて、内部水切り部材の固定板を野地板又は防水シート上に密着した状態で固定するものとした本発明によると、過剰な手間や過大なコストを要することなく優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるものである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。尚、本発明において、煙突には燃焼装置から延設された煙突の他に、この煙突を挿通してその高温を緩衝または断熱する断熱用筒体や煙突を挿通して保持するための保持用筒体も含むものとする。また、部材の密着には2つの部材がその表面同士を直接接触させることの他に、2つの部材間に充填材が薄く介在して隙間が生じないようにした場合も含むものとする。
図1は、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法により形成された防水構造を示す縦断面図である。この防水構造は、屋内に配置されたストーブ等の燃焼装置から延設される煙突(煙道)50を屋根抜き方式で施工する場合に、傾斜した屋根を煙突50が貫通する開口部12から雨漏りが生じないようにすることを目的としている。
図1に示すように、一般的な家屋の屋根は垂木(図示省略)で支えられた野地板10と、その上に配置された防水シート11、更にその上に敷き詰められた複数枚の屋根仕上げ材(瓦)17とからなり、これらで雨水が屋内に浸入することを防止する構造を形成している。
そして、この屋根を煙突50が貫通するように施工する場合、野地板10及び防水シート11に所定形状の開口部12を切り取って設けた後、棟側から軒側に向かって屋根仕上げ材17上を流れ落ちる雨水が、煙突50貫通部を迂回して流れるように導水板31及び周壁32を備えた外部水切り部材30を配置しており、このこと自体は図6に示した従来例と同様である。
しかし、上述したように、この外部水切り部材30のみでは屋根仕上げ材17の下側に入り防水シート11上面を流れる水が開口部12に侵入することによる雨漏りを防止できない。そこで本発明において、外部水切り部材30の下方でその円錐台状の周壁32内側にこれよりも低い円錐台状の周壁22を挿入しながら開口部12周囲の野地板10上面又は防水シート11上面に、開口部12を完全に覆うことのできるサイズの固定板21を、その下面端縁側が密着する状態で内部水切り部材20を固定して、防水シート11上面を流れる水が開口部12から屋内へ侵入することを防止するようにした点が特徴部分となっている。
尚、本実施の形態においては、その内部水切り部材20の固定板21を防水シート11上面に固定する場合を説明するが、その固定において、固定板21下面と開口部12周囲の防水シート11上面との間にペースト状のシーリング剤14を塗布して介装したことにより、その密着性を高めて固定板21下面側から水分が開口部12内側(屋内)に侵入することを防止するとともに、防水構造の耐久性を確保するものとしている。
これに加えて、固定板21の上面端縁側とその周囲の防水シート11上面とを上から覆うように、固定板21外周に沿って防水テープ15が全周(4辺)に亘って貼付してあり、これにより、内部水切り部材20がさらに堅固に固定されるとともに、防水シート11上を流れる水に対する防水手段が二重になっているため、更に防水機能の確実性・耐久性を高めたものとなっている。
図2は、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法において、1対の部品として使用する外部水切り部材30及び内部水切り部材20の斜視図を示しており、図3はこれらの側面図を示している。外部水切り部材30は、方形で平板状の導水板31とその略中央部に開口した切り欠き穴の周縁部分から立ち上がり上端側が開口した円形の円錐台状の周壁32とからなる。
この周壁32の内側が煙突50を挿通させるための挿通孔33を形成しており、図3の側面図に示すように、導水板31が傾斜のある屋根に略平行に配置されるのに対し、煙突50が垂直に配置される関係で挿通孔33の中心軸線が導水板31に対し傾斜した状態で周壁32が設けられている。
この外部水切り部材30の作成には、耐水性・耐候性があって錆に強い素材を用いることが好ましく、例えばステンレス鋼板等が好適である。しかし、屋根仕上げ材17が上面に大きな凹凸を有する瓦の場合には、その凹凸に合わせて導水板31を変形させる関係で、塑性変形能に優れて加工容易な鉛板等の柔軟な金属素材が好ましい。
一方、内部水切り部材20も、上述した外部水切り部材30とほぼ同様の構成であり、導水板31に相当する固定板21と周壁22とを備えて周壁22内側に煙突50を挿通するための挿通孔23を形成している。尚この場合、周壁22は防水シート11上面を流れる比較的少量の水を迂回させるだけよいことから、外部水切り部材30の周壁32よりも低く周壁32の内側に挿入可能なサイズとされている。
また、この内部水切り部材20の素材も、耐水性・防水性を備えている限り特に限定はないが、外部に露出するものではないことから外部水切り部材30程の耐候性は必要ではない。従って、金属板以外にプラスティック等の素材でもよく、或いは、加工しやすくコストの低廉なアルミ薄板を用いてもよい。
次に、本実施の形態である屋根煙突貫通部の施工方法の手順について詳細に説明する。図4(A)の斜視図及び図5(A)の縦断面図を参照して、先ず、傾斜を有する屋根上の煙突貫通予定位置で、野地板10及び防水シート11を切り取って所定サイズの開口部12設け、これに煙突50を挿通して固定用金具13で屋根側に固定した後、その開口部12周囲の防水シート上面に、シーリング剤(コーキング剤)14を後述する内部水切り部材20の固定板21の形状に合わせて塗布しておく。
次に、図5(B)の縦断面図に示すように、固定板21がシーリング剤14の塗布形状に一致するように内部水切り部材20を配置し、シーリング剤14の接着力により密着状態で接着・固定して、固定板21下面と防水シート11上面との間で水が流通しない状態に封止する。
更に、図4(B)の斜視図及び図5(C)の縦断面図に示すように、方形の固定板21の上面端縁側からその周囲の防水シート11上面に渡る幅で覆うように、防水テープ15で固定板21の外周に沿ってその全周に亘って貼付する。このように、シーリング剤14と防水テープ15の二重の防水手段を設けたことにより、防水シート11上を流れる水が開口部12を介して屋内に侵入することを確実に回避できるようになり、且つ、防水構造としての耐久性も大幅にアップしたものとなる。
そして、内部水切り部材20が固定されたら、図5(D)の縦断面図に示すように、外部水切り部材30をその上から被せる。この場合、その導水板31の軒側部分が瓦等の屋根仕上げ材17の上に載るようにし、導水板31の棟側部分は内部水切り部材20の固定板21及び防水シート11の上に載った状態としてその上に屋根仕上げ材17を載せるようにする。これにより、上流側の屋根仕上げ材17上面を流れ落ちる水を、下流側の屋根仕上げ材17の上面にスムースに導かれるものとなる。
このような手順の屋根煙突貫通部の施工方法により完成したものが、図1の縦断面図に示す本発明の屋根煙突貫通部の防水構造である。この防水構造は、前述したように、比較的簡易な構成の部品を用いながら、比較的容易な手順により短期間で完成することから、施工において過剰な手間や過大なコストを要することがないことを特徴としている。
また、防水シート11上の水が開口部12に侵入することを防止するための専用部品である内部水切り部材20を新たに配置したことが、屋根仕上げ材17の下に侵入する水への優れた対応力を発揮するものとなった。このことに加え、固定板21の固定において、シーリング剤14及び防水シール15の二重の防水手段を設けたことにより、その固定板21の防水シート11側への密着性(封止性)が極めて高いものとなり優れた防水機能を実現し、且つ、この防水機能自体の耐久性も長期間確保できるものとなった。
尚、本実施の形態において、内部水切り部材20は固定板21の下面を防水シート11上面に密着・固定することにより配置する場合を説明したが、内部水切り部材20を野地板10上面に密着させて固定しても実施することができる。この場合、防水シート11は固定板21の上面に載るようすればよく、その固定板21上に載った防水シート11の端縁側を防水テープ15で固定板21に固定すればよい。
また、内部水切り部材20の密着・固定にシーリング剤14を使用する場合を説明したが、シール性・耐久性を確保できる限りシーリング剤の代わりに接着剤を用いてもよい。さらに、上述のような傾斜屋根に施工する場合の他に水平屋根の施工においても本発明は適用することができ、同様の効果を発揮することができる。
以上、述べたように、煙突を屋根抜き方式で施工する場合に、本発明により、過剰な手間や過大なコストを要することなく、優れた防水機能を長期間に亘って発揮できるようになった。
本発明の実施の形態の施工方法による防水構造を示す縦断面図。 図1の防水構造を形成するための施工方法において使用する水切り部材の斜視図。 図2の水切り部材の側面図。 (A),(B)は図1の防水構造を形成するための施工方法の手順を説明するための斜視図。 (A),(B),(C),(D)は図1の防水構造を形成するための施工方法の手順を説明するための縦断面図。 従来例の施工方法による防水構造の縦断面図。
符号の説明
10 野地板、11 防水シート、12 開口部、13 固定金具、14 シーリング部材、15 防水テープ、17 屋根仕上げ材、20 内部水切り部材、21 固定板、22,32 周壁、23,33 挿通孔、30 外部水切り部材、31 導水板、50 煙突

Claims (6)

  1. 屋根に設けた開口部を通過させて煙突を固定し、所定の水切り手段で前記開口部を覆うことにより雨漏りを防ぐための防水構造を形成する屋根煙突貫通部の施工方法において、
    前記水切り手段が、屋根面に対し略平行に配置され上流側の屋根仕上げ材上面を流れる水を上面で受けて下流側の前記屋根仕上げ材上面に導く導水板及び該導水板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり前記開口部から突出する前記煙突の周囲を所定高さまで覆う筒状の周壁を有する外部水切り部材と、少なくとも前記開口部全体を覆うサイズを有し前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面に下面端縁側を密着して配置される固定板及び該固定板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり挿通した前記煙突の周囲を所定高さまで覆いながら前記外部水切り部材の周壁内側に挿入される筒状の周壁を有し前記外部水切り部材の下方に配置される内部水切り部材とで構成され、該内部水切り部材を、前記固定板下面と前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間で液体の流通を封止する状態にして固定し前記防水シート上の水が前記開口部に侵入することを防止する、ことを特徴とする屋根煙突貫通部の施工方法。
  2. 前記内部水切り部材の固定には、前記固定板の上面端縁側と該端縁周囲の前記野地板上面又は前記防水シート上面とを上から覆うように前記固定板外周に沿って防水テープを貼付する手順を含む、ことを特徴とする請求項1に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  3. 前記内部水切り部材の固定には、前記固定板下面と前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間に、シーリング剤または接着剤を塗布して介在させた状態で密着させる手順を含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  4. 煙突が通過する屋根の開口部を覆う所定の水切り手段を備えて雨漏りを防ぐための防水構造を形成する屋根煙突貫通部の防水構造において、
    屋根面に対し略平行に配置され上流側の屋根仕上げ材上面を流れる水を上面で受けて下流側の前記屋根仕上げ材上面に導く導水板及び該導水板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり前記開口部から突出する前記煙突の周囲を所定高さまで覆う筒状の周壁を有する外部水切り部材と、少なくとも前記開口部全体を覆うサイズを有し前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面に下面端縁側を密着して配置された固定板及び該固定板に設けた切り欠き穴周縁部分から立ち上がり挿通した前記煙突の周囲を所定高さまで覆いながら前記外部水切り部材の周壁内側に挿入された筒状の周壁を有する内部水切り部材とで構成され、該内部水切り部材が前記固定板下面と前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間で液体の流通を封止する状態として固定されており、前記防水シート上の水が前記開口部に侵入することを防止する、ことを特徴とする屋根煙突貫通部の防水構造。
  5. 前記内部水切り部材は、前記固定板の上面端縁側と該端縁周囲の野地板上面又は防水シート上面とを上から覆うように前記固定板外周に沿って防水テープが貼付されている、ことを特徴とする請求項4に記載した屋根煙突貫通部の防水構造。
  6. 前記内部水切り部材は、前記固定板下面が前記開口部周囲の野地板上面又は防水シート上面との間にシーリング剤または接着剤が介在した状態で密着している、ことを特徴とする請求項4または5に記載した煙突貫通部の防水構造。
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