JP2009100621A - ステッピングモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】トルクアップ及び振動、騒音の低減を図ることが容易に可能な設計的自由度を有するステッピングモータを提供する。
【解決手段】ステッピングモータは円環状の永久磁石32の外周面を周方向にN極、S極を交互に着磁させて回転自在に軸支した回転子3と、回転子の外周側に環装配置し、かつコイル励磁の複数個の磁極41と、該磁極の先端部にエアギャップをもって回転子と対面するように形成した複数の小歯41aとから成る同軸配置の2個の固定子4から構成し、各固定子は全磁極を同時にかつ単相で励磁させると共に各固定子間は異相とし、さらに対応する小歯と回転子の着磁極との対面位置は、各固定子間で円周方向に所定ピッチのずれをもって構成する。回転子は対応する固定子毎に別体で形成して同軸配置させ、固定子の磁極の励磁においては隣接磁極が異極性となる励磁構成とする。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、回転子に永久磁石を用いたステッピングモータに関する。
従来からプリンタ等のOA器機等の制御用モータとして回転子に永久磁石を用いたステッピングモータが利用されている。これらのステッピングモータは、例えば、図6に示すような構成を取っている。回動自在に保持したシャフト51に円盤状の永久磁石53を同軸上に配設し、この永久磁石53を軸方向から狭持するように磁性体から成る回転子片52を配設して回転子5を構成すると共に、該回転子5の周囲に回転子5の外縁部と所定ギャップをもって励磁コイル62を巻回して、回転子側に突出させた複数の磁極61を形成した固定子6を環装配置した構成としている。
かかる構成のステッピングモータは、回転子片52の外縁に所定ピッチで形成した小歯52aと固定子6の磁極61の先端側に形成した小歯61aとがそれぞれ対向すると共に、吸着又は反発しつつ回転子5を回転させている。永久磁石53を軸方向の上下から狭持する2つの回転子片52の小歯52aの回転方向の位置関係は、相対的に所定ピッチでずれているために、対応する特定の固定子6の磁極61の小歯61aに対しては一方の回転子片52の小歯52aがずれる配置となる。このため、回転子5及び固定子6の全体で見た場合に、各小歯どうしの対向する面積(以下、「対向面積」と称する。)は減少していた。ステッピングモータのトルク量は、この対向面積間の磁束量に比例するため、所望のトルク量を確保するためには、磁束密度が同じ場合は、径を大きくして周面積を増やして対向面積を増加させる必要があるが、このことは機器容積の増大を招き得策では無かった。
また、この対向面積を効率良く増加させる回転子の構成が特許文献1に開示されている。この構成は、図7に示すように、回転子5を円環又は円筒状に形成すると共に外周面をラジアル異方性に着磁させた永久磁石53として回転子側の小歯を省略するものである。この構成の回転子5を採用したステッピングモータは回転子側の小歯が省略される共に、2つの回転子片52に分割されることによる小歯間のずれもないため、回転子5と固定子6の対向面積はより増加するものであった。しかし、かかる回転子5を採用しても、例えば、図7に示す一般に多用される2相機であって、固定子6が8極構造となるステッピングモータでは、回転子5と固定子6が成す磁路rが磁極61を飛び越えて(図面上では略90°)長くなるために磁気抵抗が大きくなる結果、トルクが十分に得られない問題が依然として存在していた。
上記の磁路を短くするステッピングモータが、特許文献2に開示されている。このステッピングモータは、円筒状を成す回転子に着磁させる磁極をN極とS極を夫々Z個として交互に等ピッチで配設し、Z=m(3n±1)(m及びnは1以上の整数)ならしめると共に固定子の磁極数を3m個とし、固定子の磁極の任意のものの中心の小歯(極歯)に対向する永久磁石のN極の中心と、上記固定子磁極の任意のものに隣接する固定子磁極の中心の小歯に対向する永久磁石のS極の中心との成す角を360°(n±1)/Zとする構成である。かかる構成の結果、固定子の隣接する磁極の小歯はそれぞれ回転子の磁極とは異極どうしが対向することとなり、磁路が隣接する磁極どうしで形成されることとなる。
特開平3−82348号公報(第2頁、第1図) 特開平7−131968号公報(第3−4頁、第1図)
特許文献2のステッピングモータにおいては、磁路を隣接する固定子の磁極間で形成するためには3相機の構造に限定され、一般に多用されている2相機、固定子の8極構造を採用したステッピングモータの場合には、依然として磁路は90°と長くなるものであった。また、固定子の磁極に配置する小歯数も、磁極中心に位置する小歯を必要とするために奇数個、実質的には3以上の配置を必要としていた。
固定子の設計においては、一般的にその磁極に形成する小歯数が減少した方が、各小歯と回転子との対向面積の合計は増加する傾向にある。つまり、特許文献2のステッピングモータは外径寸法を一定とした場合、トルクアップを図るために対向面積を増加させるような固定子を設計する場合の制約は大きいものであった。
また、特許文献2のステッピングモータは、回転子と固定子間に作用するラジアル方向に作用する加振力(以下、「加振力」と略称する。)を、回転子に対して180°の角度で配置され、固定子及び回転子間での磁極の態様が全て同じとなる一対の磁極でキャンセルしている。加振力をキャンセルするように作用する磁極数は、多くなれば回転子に作用する電磁力がより平衡となり、駆動時の振動や騒音も減少する。しかし、特許文献2のステッピングモータではキャンセルするように作用する固定子の磁極数を増加させることは構造的に不可能であった。
そこで、本願発明は上記課題と要請に応えるべく提案するものであり、ステッピングモータの外形寸法を変更せずにトルクアップを図ると共に振動、騒音の低減を容易に図ることが可能な設計的自由度が大きな新規構成のステッピングモータを提供する。
上記課題を解決するために、本願発明のステッピングモータ(以下、「モータ」と略称する。)は、以下のように構成している。
すなわち、本願発明のモータ(1)は、円環状又は円筒状の永久磁石(32)の外周面を周方向にN極、S極を交互に着磁させて回転自在に軸支した回転子(3)と、該回転子(3)の外周側に環装配置し、かつコイル励磁の複数個の磁極(41)と、該磁極(41)の先端部にエアギャップをもって回転子(3)と対面するように形成した1又は2以上の小歯(41a)とから成る同軸配置の2以上の固定子(4)と、から構成すると共に、1の固定子(4)は、全磁極(41)を同時にかつ単相で励磁させると共に、各固定子間は異相とし、さらに対応する上記小歯(41a)と回転子(3)の着磁極(32a)との対面位置は、各固定子間で円周方向(又は回転方向)に所定ピッチのずれをもって構成したことを特徴とする。本願発明のモータ(1)の特徴の一つは、固定子(4)が単相の励磁相であると共に、かかる構成の固定子(4)の複数個を回転子(3)の同軸上に階層を成すように多数配置したことにあり、別言すると、固定子(4)を相毎に分離独立させた同軸配置としたことにある。つまり、固定子(4)の個数が励磁相の数となるものである。したがって、例えば、固定子(4)が2個である場合は、いわゆる2相機のモータであり、固定子が3個である場合には3相機のモータとなる。
上記構成のモータ(1)は回転子(3)の外周面をN極、S極と繰り返す交互異極となる磁極(32a)を有するように、別言すれば、ラジアル異方性または極異方性に着磁して構成することが好適である。また、固定子(4)の小歯(41a)と対応する回転子(3)の磁極(32a)との対面位置は、固定子毎に周方向(回転方向)に沿って所定ピッチのずれを設けている。かかる「ずれ」は、起動上必要であると共にモータとしての分解能を向上させるために、回転子(3)の磁極(32a)の着磁ピッチ(p)を固定子(4)の階層数で分割したピッチで軸回転させたものとすることが好適である。
ところで、上記の本願発明の構成は、回転子(3)が固定子(4)の内周側に位置するインナーロータ型に限定するものではなく、回転子(3)と固定子(4)の位置関係を内外逆配置としたアウターロータ型に構成しても、本願発明の技術思想、及び提供する技術的特徴は同じ範疇に属するものである。
すなわち、円環状の永久磁石(32)の内周面を周方向にN極、S極を交互に等ピッチで着磁させて回転自在に軸支した回転子(3)と、該回転子(3)の内周側に環装配置するものであって、コイル励磁の複数個の磁極(41)と、該磁極(41)の先端部にエアギャップをもって回転子(3)と対面するように形成した1又は2以上の小歯(41a)とから成る同軸配置の2以上の固定子(4)と、から構成すると共に、1の固定子(4)は、全磁極(41)を同時にかつ単相で励磁させると共に、各固定子間は異相とし、さらに対応する上記小歯(41a)と回転子(3)の着磁極との対面位置は、各固定子間で円周方向に所定ピッチのずれをもって構成したものである。
次に、上記構成の本願発明にかかるモータ(1)は、回転子(3)を所定の長さ寸法を持った円筒状に形成する他、対応する固定子毎にそれぞれ別体で(又は個別的に)形成して同軸配置させても良い。かかる構成により、イナーシャ(回転慣性)を小さくして応答性を良くすることかできる。回転子(3)を別体とした場合は、回転子間の着磁位置に周方向における所定ピッチのずれを設けても良い。
また、固定子(4)の磁極(41)の励磁において、隣接する磁極(41)が異極性となるように励磁構成とすることが好ましい。すなわち、固定子(4)の隣接する磁極(41)どうしが異極となるように励磁コイル(42)を交互に逆向きに巻回して、任意の磁極(41)は隣接した磁極(41)を飛び越えた磁極(41)と相互に同極となるように構成する。
さらに、本願発明のモータ(1)は、固定子(4)の磁極(41)の先端に2以上の小歯(41a)を形成した場合には、任意の磁極(41)の全小歯(41a)は回転子(3)の同極性の磁極(32a)と対向し、かつ、これと隣接する他の磁極(41)の全小歯(41a)が対向する回転子(3)の磁極(32a)とは異極性となることを特徴としている。つまり、固定子(4)の任意の磁極(41)の全ての小歯(41a)は回転子(3)の同極性の磁極(32a)、例えば、かかる全ての小歯(41a)がN極と対向する場合には、その磁極(41)に隣接する磁極(41)の全ての小歯(41a)が対向する回転子(3)の磁極(32a)はS極となるようにしている。
本願発明において、もっとも典型的にその効果を発揮できるのは、単相励磁の固定子(4)の2個をそれぞれ別相として同軸配置した2相励磁のモータを構成した場合である。
なお、特許請求の範囲の書類と上記の課題を解決するための手段の欄で記載した括弧付き符号は、発明の構成の理解を容易にするため参考として図面符号を付記したものであり、この図面上の形態に限定するものでない。
本願発明のモータは、上記の構成を採ることより、以下の効果を奏する。
すなわち、本願発明のモータは、相毎に固定子を構成すると共に、1の固定子に配設した複数個(又は多数個)のコイル励磁による磁極全部を同時に励磁させる構成であるため、回転子の永久磁石が形成する磁界と効率良く作用して、高いトルクを得ることができる。
また、回転子の主要部材の永久磁石を近年普及が著しい希土類磁石で形成した場合は、これによる強磁界の磁場と工作精度の向上により密に電磁石を配設することができることと相俟って、より高いトルクのモータを形成することができる。
そして、対応する固定子の小歯と回転子の磁極との対面位置を、固定子毎に所定ピッチだけ周方向(又は回転方向)にずらしているため、同時励磁の異相構成の固定子であっても、十分な回転起動力を確保することができ、かつ、1つの固定子当たりの対向面積を従来の1の固定子内での2相又は3相励磁構成に比べて大きく確保することができるため、より高いトルクを得ることができる。
さらには、励磁相を分離する構成であるために、回転子と固定子の各磁極配置に制約が少なく設計的な自由度を増すことができる。つまり、固定子において隣接する磁極間で磁路を成す構成を維持しながら、適宜に磁極数及び小歯数を選択して固定子と回転子の対向面積を増加させることが可能となる。この結果、モータの外形寸法を維持しながらもトルクアップを図るモータの設計や変更が容易にできる。軸方向の制約が許される場合には、同構成の固定子を軸方向に適宜に追加して励磁相を増加して分解能等のモータ特性向上も極めて容易にできる。
また、励磁相を分離する構成であるために、固定子の任意の磁極に対してその隣接した磁極を飛びこえた間隔で配置する磁極どうしを同極とすることができる。このため、加振力のキャンセルを180°に配置する一対の磁極だけでなく複数対の磁極で行うことが可能となり、回転子に作用する電磁力がより平衡となる結果、駆動時の振動や騒音が減少する効果も得ることができる。
加えて、励磁相を分離する構成により、固定子間の所定ピッチのずれを微調整すればモータの個体差による特性のバラツキを抑制することができ、モータ製造時の品質管理も容易となる効果も発揮する。
以下に、本願発明にかかるモータの最良の実施形態例について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本実施例のモータを示す一部切り欠き斜視図であり、図2は本実施例のモータを示す縦断面図であり、図3は図2のAA線端面図(A)とBB線端面図(B)であり、図4は本実施例のモータの回転子と固定子の変形例を示す断面図であり、図5は本実施例のモータが採用可能な各部位の構成例を示す一覧表である。
本実施例のモータ1は、有底筒状のケース2の内部に回転自在に円形外周面を有する回転子3を配置すると共に、この回転子3の外周面と所定のエアギャップをもって対向する複数磁極41を配設した円環状の固定子4を配置し、ケース開口側を閉塞して成るインナーロータ型のモータである。なお、以下の実施例ではインナーロータ型のモータとして説明するが、本願発明のモータは回転子と固定子の配置関係をモータの径方向で逆転させたアウターロータ型とすることが可能である。
図示するケース2は、有底円筒状を成すと共に底部側の略中心位置から回転子3のシャフト31の先端側を貫通突出させ、これと反対側の開口部をカバー21で閉塞する構成としている。ケース2及びカバー21の材質は、その内部に配置する回転子3及び固定子4からの磁束漏れを防ぐため、鉄等の強磁性材で形成するのが一般的であるが、これに限定するものではなく、樹脂材やこれに磁性粉を混入させた磁性樹脂成形品としても良い。
筒状のケース内部には、ケース2と同軸上に回転子3を配設している。回転子3はケース2と同軸配置するシャフト31と2つの円環状の永久磁石32とから成り、上述のようにシャフト31の一方側先端をケース2の外部に貫通突出させて出力部としている。シャフト31はケース2の底面側とカバー21のケース内部側の2箇所に軸受31aを環装し、保持する永久磁石32と共にケース2に対して回転自在としている。
永久磁石32は外周部を所定磁極数(本実施例では48極)に等ピッチpでN極及びS極の磁極32aを交互に繰り返す、いわゆるラジアル異方性に着磁した円環状を成し、これを円盤状のプレート33をもって同軸上にかつ2つの永久磁石32の磁極配置に軸回転方向のずれがないようにシャフト31に固定して構成している。なお、モータ1のステップ数は、回転子3の磁極数により決定されるが、磁極数が確保できれば着磁態様は、上述のラジアル異方性だけでなく、極異方性に着磁しても良い。また、円盤状のプレート33は軽量な樹脂材を採用し、回転子全体の軽量化を図ることによりイナーシャ(回転慣性)を減少させてモータ特性の向上(起動停止の応答性の向上)を図っている。
各永久磁石32は、シャフト31の軸方向に所定距離をもって離隔配置している。永久磁石32の軸方向の長さ(いわゆる厚み)の合計は、同サイズの従来モータの固定子片や永久磁石との軸方向の長さと略同じとしている。別言すれば、本実施例の永久磁石32は従来モータの回転子片等を略半分に分割してシャフト31に配置しているものと同等の形態である。このため、回転子3の重量を考慮しない場合には、永久磁石32どうしを接続した円筒状の一体構造としても良い。
回転子3の外周部かつケース内周側には、各永久磁石32の外周部に対向するように円環状を成す2個の固定子4を配置している。この固定子4は回転子3の外周面に向かって突出状に形成した所定数(本実施例では16極)の全磁極41に励磁コイル42を単相でかつ同時に励磁が可能となるように巻回して成るものである。また、固定子4の磁極41は、隣接する磁極41どうしでは励磁時には異極となるようにそれぞれ逆向きに励磁コイル42を巻回している。
各磁極41の先端には、回転子3の外周面と所定のエアギャップをもって対向する所定数(本実施例では2個)の小歯41aを形成している。この小歯41aの周方向の長さ(平面視における幅)は、少なくとも回転子3の磁極32aの2ピッチpを超えないように設定すると共に、任意の磁極41の全ての小歯41aは回転子3の同極性(全てがN極又はS極)の磁極32aと対向し、かつ、隣接する他の磁極41の全ての小歯41aが対向する回転子3の磁極32aとは異極(一方がN極であれば他方はS極)となるように間隔を設定して形成している。
この2個の固定子4は、上述したように、各永久磁石32と対向しつつシャフト31の軸方向に所定距離をもって離隔配置している。回転子3はシャフト31に対して軸回転方向にずれのないように配置していることに対して、固定子4は回転子3の磁極32aに対してその半ピッチpのみ軸回転させて配置している。なお、かかる半ピッチpのずれはモータ毎に適宜に微調整し、モータの個体差によるその特性のバラツキを抑制するようにしても良い。
固定子4の軸方向の長さの合計は、回転子3の永久磁石32と同様に同サイズの従来モータの固定子の軸方向の長さと略同じとしている。つまり、固定子4も従来モータの固定子を略半分に分割してケース2に配置しているものである。このため、モータ1の外径及び全長寸法は従来モータと略同じとなる。
本実施例のモータ1は上述のように回転子3の永久磁石32と固定子4を一組とする合計2組の2階層構造であり、シャフト31の出力側から固定子位置によりA相、B相とした場合、A相、B相の階層毎に別個独立に固定子4の全磁極41を同時に励磁している。つまり、本実施例のモータ1は固定子4の励磁相をシャフト31の軸方向に分離したいわゆる2相機であり、各励磁相の励磁コイル42の通電により磁気吸引又は反発が回転子3に作用して回転子3を回転させている。この励磁においては、上述のように固定子4は隣接する磁極41どうしが異極となるので、任意の固定子4の磁極41の小歯41aとこれと隣接する磁極41の小歯41aのそれぞれが、回転子3の隣接する磁極32aの異極どうしとそれぞれ対向することとなり、図3に示すように、固定子4の隣接する磁極41の小歯41aと回転子3の隣接する磁極32aとにおいて磁路rが形成されることとなる。
また、固定子4の磁極41は隣接する磁極41を飛びこえた間隔で配置する磁極41と同極となると共に、各小歯41aが対向する回転子側の磁極32aとの関係も同じ態様となる。このため、加振力のキャンセルを隣接した磁極41を飛びこえた間隔で配置する複数の磁極41で行うこととなり、回転子3に作用する電磁力がより平衡となる。本実施例のモータ1であれば、45°ずつ離れた合計8の磁極41で加振力のキャンセルを行っている。
本実施例のモータ1は上述したように、2つの回転子間に軸回転のずれはなく、各回転子3と対向配置する固定子間に回転子3の磁極32aにおける半ピッチpの軸回転のずれがある構成である。しかし、この態様に限定するものでなく、前記態様とは逆に2つの回転子間に上記半ピッチpの軸回転のずれを与える一方で、固定子間には軸回転のずれを与えない構成に変更しても良く、さらには回転子間及び固定子間の両方に所定の軸回転のずれを与えるように変更しても良い。また、本実施例のモータ1は2階層構造の2相機としているが、モータ1の軸方向のスペースが許容されるならば、さらに回転子3と固定子4の組み合わせた階層を追加して3相機とすることも可能である。この場合は、各固定子4は回転子3の磁極32aの3分の1ピッチpずつ軸回転させたずれをもたせて分解能をより向上させる配置が好適である。
上述の実施例は本願発明のモータの実施形態の一部である。本願発明のモータの回転子や固定子の各部位は、以下の各式の値を満たす範囲において配置数等の設計変更が可能である。
(1) 固定子の磁極数:M
(2) 固定子の磁極の小歯数:q
(3) 回転子の永久磁石の磁極数:P
(4) 固定子数:R
(5) 励磁相数:m
式1:P=(4q・2)n[n=1,2、・・・](nは自然数)
式2:M=P/(2q―1)
式3:R=m
ここで、固定子の磁極数を10、各磁極41の小歯数を3、回転子3の磁極数を50とした場合であって、回転子3と固定子4の組み合わせた1階層分の実施例を図4に示す。かかる構成のモータでは、円盤状のプレートは磁路rを確保するため強磁性材とし、バックヨークとして機能させることが好適である。また、本願発明のモータにおいて、製造技術等を考慮した場合、実質的に採用可能な回転子や固定子の各部位の構成例を図5の一覧表に示す。
ところで、モータは一般的に固定子の磁極の小歯と回転子の磁極との対向面積が大きくできれば、トルクが増大する。本願発明のモータは上記の各式を満たすことを条件とするが、励磁相を分離しているために回転子の磁極に対して固定子の磁極や小歯の位置設定に殆ど制約が無く、その位置や数を設定するための設計的な自由度が大きい。このため、上記の対向面積を増加させることは従来に比べ極めて容易となっている。
例えば、本願発明のモータはケースの外径寸法42mm、全長30mmの場合において、回転子の磁極や固定子の磁極や小歯を増減させて、略同寸法の従来モータと比べても静止最大トルクを適宜に1.5倍まで変更でき、その設計的な自由度は大きいと言える。
本実施例のモータを示す一部切り欠き斜視図である。 本実施例のモータを示す縦断面図である。 図2のAA線端面図(A)とBB線端面図(B)である。 本実施例のモータの回転子と固定子の変形例を示す断面図であり、 図5は本実施例のモータが採用可能な各部位の構成例を示す一覧表である。 従来モータの回転子のみを示す斜視図(A)と回転子と固定子を示す平面図(B)である。 従来モータの回転子のみを示す斜視図(A)と回転子と固定子を示す平面図(B)である。
符号の説明
1 モータ
2 ケース
21 カバー
3 回転子
31 シャフト
31a 軸受
32 永久磁石
32a 磁極
33 プレート
4 固定子
41 磁極
41a 小歯
42 励磁コイル
5 回転子(従来例)
51 シャフト
52 回転子片
52a 小歯
53 永久磁石
6 固定子(従来例)
61 磁極
61a 小歯
62 励磁コイル
p ピッチ
r 磁路

Claims (7)

  1. 円環状の永久磁石(32)の外周面を周方向にN極、S極を交互に等ピッチで着磁させて回転自在に軸支した回転子(3)と、
    該回転子(3)の外周側に環装配置し、かつコイル励磁の複数個の磁極(41)と、該磁極(41)の先端部にエアギャップをもって回転子(3)と対面するように形成した1又は2以上の小歯(41a)とから成る同軸配置の2以上の固定子(4)と、から構成する共に、
    1の固定子(4)は、全磁極(41)を同時にかつ単相で励磁させると共に、各固定子間は異相とし、
    さらに対応する上記小歯(41a)と回転子(3)の着磁極(32a)との対面位置は、各固定子間で円周方向に所定ピッチのずれをもって構成したことを特徴とするステッピングモータ。
  2. 円環状の永久磁石(32)の内周面を周方向にN極、S極を交互に等ピッチで着磁させて回転自在に軸支した回転子(3)と、
    該回転子(3)の内周側に環装配置し、かつコイル励磁の複数個の磁極(41)と、該磁極(41)の先端部にエアギャップをもって回転子(3)と対面するように形成した1又は2以上の小歯(41a)とから成る同軸配置の2以上の固定子(4)と、から構成すると共に、
    1の固定子(4)は、全磁極(41)を同時にかつ単相で励磁させると共に、各固定子間は異相とし、
    さらに対応する上記小歯(41a)と回転子(3)の着磁極(32a)との対面位置は、各固定子間で円周方向に所定ピッチのずれをもって構成したことを特徴とするステッピングモータ。
  3. 回転子(3)を、対応する固定子毎に別体で形成して同軸配置としたことを特徴とする請求項1、又は2記載のステッピングモータ。
  4. 別体構成の回転子(3)において、
    周方向にN極、S極を交互に等ピッチで着磁させる位置を、回転子間で周方向に所定ピッチのずれをもって着磁構成したことを特徴とする請求項3記載のステッピングモータ。
  5. 固定子(4)の磁極(41)の励磁において、
    隣接する磁極(41)が異極性となるように励磁構成としたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載のステッピングモータ。
  6. 固定子(4)の磁極(41)の先端に2以上の小歯(41a)を形成した場合において、
    任意の磁極(41)の全小歯(41a)を、回転子(3)の同極性の着磁極(32a)と対向し、かつ、これと隣接する他の磁極(41)の全小歯(41a)が対向する回転子(3)の着磁極(32a)とは異極性となるように形成したことを特徴とする請求項1、又は2記載のステッピングモータ。
  7. 単相励磁の固定子(4)の2個を異相とする2相励磁としたことを特徴とする請求項1、2、3、5又は6記載のステッピングモータ。
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