JP2009099867A - 光電変換素子及び撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細化や製造が容易で、かつ、良好なS/N比を得ることができる光電変換素子及び撮像素子を提供する。
【解決手段】本発明の光電変換素子は、絶縁層と、絶縁層に形成されたゲート電極と、ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と、光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備えた光電変換素子であって、光電変換膜に光が照射することで、ゲート電極との閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換膜を有する光電変換素子、及び、該光電変換素子を備えた撮像素子に関する。
CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサに代表される単板イメージセンサは、光電変換する画素(フォトダイオード)配列上に3種または4種のモザイク状色フィルタを設けることにより、各色フィルタに対応した色信号が出力される構成である。そして、出力された色信号を信号処理してカラー画像を生成する。しかし、モザイク状色フィルタを設けた撮像素子は、原色の色フィルタの場合、およそ入射光の2/3が色フィルタで吸収されるため、光利用効率が悪く、感度が低いという欠点がある。また、各画素で1色の色信号しか得られないため、解像度の向上には限界があった。また、偽色が目立つという課題もあった。
そこで、従来では、このような欠点を克服するため、例えば、下記特許文献1のような撮像素子が開発されている。この撮像素子では、シリコン基板内に光信号検出の3重のウエル(フォトダイオード)を設けることにより、シリコン基板の深さの違いにより、分光感度が異なる信号(表面から青、緑、赤の波長にピークを持つ)が得られる。解像度が良く、光の利用効率も良くなるが、RGB出力信号の分光感度特性の分離が十分でないため、色再現性が悪く、かつ、適正なRGB信号を得るための出力信号の加減を行うが、この加減算によりS/Nが劣化するという欠点がある。
また、下記特許文献2,3のように、さらにRGB出力信号の分光感度特性の分離を良くする撮像素子が研究・開発されている。これらの撮像素子は、3層光電変換膜積層構造の撮像素子で、例えば、光入射面から順次B、G、Rの光に対して信号電荷を発生する光電変換膜を積層した画素構造で、しかも各画素毎に、各光電変換膜で光発生した信号電荷を独立に読み出すことが出来る読み出し部が一体化して設けられている。したがって、この撮像素子の場合、入射光が光電変換されて、読み出されるため、可視光の利用効率は100%に近く、しかも各画素でR、G、Bの3色の色信号が得られる。さらに、3層の光電変換膜の分光感度特性は独立に選択できるため、RGB出力信号の分光感度特性の分離が良好である。そのため、高感度で、高解像度(偽色が目立たない)で、かつ、色再現が良くS/Nも良い画像が得られる。ただし、各画素に光電変換膜からの信号読み出し回路を設けるため、半導体基板と光電変換膜の接続が必要で製造が難しい。
さらに、下記特許文献4に示す光電変換膜積層型固体撮像素子の例もある。この撮像素子は、特許文献1と特許文献2,3のハイブリッド型となっている。構造は、上層のみ、G光に感度を持つ光電変換膜の画素で、シリコン基板内のフォトダイオードによりB信号とR信号を識別している。特許文献2,3と比較すると、製造工程が簡単なことに加えて、光電変換膜でG光が吸収されるため、シリコン基板内のB光とR光の分光特性の分離は良好で、色再現性が良く、かつ、S/Nも良い画像が得られる。
特表2002−513145号公報 特表2002−502120号公報 特開2002−83946号公報 特開2003−332551号公報
ところで、従来のように電荷蓄積部が形成された半導体基板に光電変換膜を積層させた構造の撮像素子は、駆動時に入射光を光電変換膜で信号電荷に変換し、信号電荷を半導体基板内の電荷蓄積部に蓄積した後、ソースフォロアアンプを用いて信号電荷を読み出す構成である。このような構成では、光電変換膜から信号電荷を読み出して蓄積させることに起因してノイズが発生してしまう。このため、S/N比をより向上させるうえで一定の制約となっている点で改善の余地があった。また、半導体基板に、光電変換膜から信号電荷を読み出し、蓄積させるための構成が必要であった。さらに、ハイブリッドな構成とした場合に、大きい光電変換領域を確保することができず、撮像素子の微細化が困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、微細化や製造が容易で、かつ、良好なS/N比を得ることができる光電変換素子及び撮像素子を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1)絶縁層と、
前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と、
前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備えた光電変換素子であって、
前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極の閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有することを特徴とする光電変換素子。
(2)前記ゲート絶縁膜の上方に前記光電変換膜を間に挟んで設けられた透明な対向電極を有することを特徴とする上記(1)に記載の光電変換素子。
(3)前記光電変換膜が有機材料を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の光電変換素子。
(4)複数の光電変換素子を2次元状に配列した撮像素子であって、
前記光電変換素子が、絶縁層と、前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と、
前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備え、
前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ゲート電極に駆動パルスを入力する行選択走査部と、
前記ソース電極からの出力を信号として処理する信号処理部とを備え、
前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極の閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有していることを特徴とする撮像素子。
(5)前記信号処理部が前記ソース電極からの電流を出力信号として処理することを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(6)前記行選択走査部が、前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ドレイン電極にも接続されていることを特徴とする上記(4)又は(5)に記載の撮像素子。
(7)前記信号処理部が前記ソース電極からの電圧を出力信号として処理することを特徴とする上記(4)から(6)に記載の撮像素子。
(8)前記絶縁層の下に形成された基板と、
前記行選択走査部に接続されたゲート部と、前記ソース電極に接続されたソース部と、前記信号処理部に接続されたドレイン部とを有する行選択トランジスタとを備え、前記行選択トランジスタが、前記基板の中又は上面に形成されていることを特徴とする上記(4)から(7)に記載の撮像素子。
(9)前記基板が半導体基板であって、
前記行選択トランジスタが、前記半導体基板の中に形成されていることを特徴とする上記(8)に記載の撮像素子。
(10)前記ゲート絶縁膜の上方に前記光電変換膜を間に挟んで設けられた透明な対向電極を有し、
信号電荷の蓄積時に、前記対向電極に印加する電圧を一定とした状態で、1フレーム期間に対する蓄積時間に基づいて、前記ゲート電極及び前記ドレイン電極のそれぞれの電圧を制御する第1読み出し動作と、
蓄積時間ごとに前記対向電極を変化させることで、信号電荷の蓄積開始及び終了を調整し、蓄積開始前に、前記前記ゲート電極及び前記ドレイン電極のそれぞれの電圧を制御して、信号電荷の読み出し及び排出を行う第2読み出し動作とを有する制御部を備えていることを特徴とする上記(4)から(9)のいずれか1つに記載の撮像素子。
(11)前記複数の光電変換素子のそれぞれを光照射側から見た平面視において、前記光電変換素子ごとに前記ソース電極の周囲に前記ゲート電極が形成され、該ゲート電極を囲むように前記ドレイン電極が前記光電変換素子同士の間に一体的に延設され、該ドレイン電極が前記複数の光電変換素子に共有されている構成であることを特徴とする上記(4)から(10)のいずれか1つに記載の撮像素子。
(12)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、所定の波長の光を吸収するカラーフィルタが設けられていることを特徴とする上記(4)から(11)のいずれか1つに記載の撮像素子。
(13)前記カラーフィルタがベイヤー配列で形成されていることを特徴とする上記(11)に記載の撮像素子。
(14)前記光電変換膜が、第1の波長の光に分光感度を有する第1光電変換膜と、第2の波長の光に分光感度を有する第2光電変換膜と、第3の波長の光に分光感度を有する第3光電変換膜とのうちいずれかであることを特徴とする上記(4)から(12)のいずれか1つに記載の撮像素子。
(15)前記光電変換膜が第1の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、かつ、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板の厚さ方向において異なる位置に、第2の波長の光を吸収して光電変換する第1光電変換層と、第3の波長の光を吸収して光電変換する第2光電変換層とが形成されていることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(16)前記光電変換膜が赤外線の波長の光の分光感度を有する材料で構成されていることを特徴とする上記(15)に記載の撮像素子。
(17)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、前記光電変換膜が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、前記カラーフィルタ及び前記光電変換素子を透過した所定の波長の光を吸収し、光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(18)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、シアン又はイエローの色成分を含む波長の光を吸収するカラーフィルタが市松状に配置され、前記光電変換素膜が緑色の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、青色及び赤色の波長の光を吸収し、光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(19)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、赤色、緑色、青色のいずれか1つの波長の光と、赤外線を透過するカラーフィルタが2次元状に配置され、前記光電変換素膜が赤外線の波長の光に分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、赤色、緑色、青色の波長の光を吸収して光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(20)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、前記光電変換膜が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、
前記絶縁層の下に形成された半導体基板と、前記半導体基板表面に不純物イオンを注入することで形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記半導体基板にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えたフォトセンサを複数設け、
前記フォトセンサが、前記ゲート電極に照射される光によって、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に流れる電流を変調する構成であることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(21)前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、赤色、緑色、青色のいずれか1つの波長の光と、赤外線を透過するカラーフィルタが2次元状に配置され、前記光電変換素膜が赤外線の波長の光に分光感度を有する材料で構成されていることを特徴とする上記(20)に記載の撮像素子。
(22)前記光電変換膜が第1の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、
前記絶縁層の下に形成された半導体基板と、前記半導体基板表面に不純物イオンを注入することで形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記半導体基板にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えたフォトセンサを複数設け、
前記フォトセンサがそれぞれ、前記ゲート電極に照射される光によって、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に流れる電流を変調する構成であり、前記複数のフォトセンサが、前記光電変換膜を透過した光のうち、第2の波長の光及び第3の波長の光の両方を前記ゲート電極に透過させる第1フォトセンサと、前記第1フォトセンサよりも前記ゲート電極の厚さが厚く、前記第2の波長の光又は前記第3の波長の光の一方を該ゲート電極で吸収する第2フォトセンサとから構成されていることを特徴とする上記(4)に記載の撮像素子。
(23)複数の光電変換素子が2次元状に配列された光電変換素子レイヤーを複数積層させた撮像素子であって、
前記光電変換素子が、透明基板と、前記透明基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と
前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備え、
前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ゲート電極に駆動パルスを入力する行選択走査部と、
前記光電変換素子レイヤーごとの前記ソース電極からのそれぞれの出力を信号として処理する信号処理部とを備え、
前記光電変換素子レイヤーごとに前記光電変換膜が異なる波長の光に分光感度を有し、
前記光電変換素子レイヤーごとの前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極と前記ソース電極との電圧差の閾値が変調するトランジスタ構造を有していることを特徴とする撮像素子。
本発明では半導体基板中に光電変換膜を積層させた撮像素子であって、光電変換膜からの信号読み出しに、トランジスタ構成による閾値変調読み出し方式を用いる。半導体基板上にゲート電極・ソース電極・ドレイン電極の各電極を設け、上部に積層した光電変換膜および対向電極とあわせてトランジスタを形成する。光照射により、光電変換膜から信号電荷が生成し、トランジスタの閾値電圧が変調することを利用して信号を読み出す。半導体基板中に光電変換膜からの信号電荷の蓄積・読み出し部を設ける必要がないため、信号蓄積部起因のノイズが発生せず、光電変換膜からの信号のS/Nが向上する。また、信号電荷の蓄積・読み出し部およびトランジスタからなる信号読み出し回路が不要なため、各種基板上に製造可能であり、複数の光電変換膜の積層も容易に行える。更に、半導体基板中にフォトダイオードを有するハイブリッド型撮像素子の場合には、フォトダイオードの面積が大きくなり、フォトダイオードの感度が向上する。
本発明によれば、微細化や製造が容易で、かつ、良好なS/N比を得ることができる光電変換素子及び撮像素子を提供できる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
(第1実施形態)
最初に、本発明にかかる撮像素子の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明にかかる光電変換素子を備えた撮像素子の構成を示す図である。
本実施形態の撮像素子100は、基板101の受光面上に複数の画素102が二次元に配列形成される。基板101の側部には行選択走査部103が設けられ、下辺部には信号処理部104が設けられ、また、タイミングパルスを生成したり制御信号を生成する制御部105が適宜箇所に設けられる。行選択走査部103、信号処理部104、制御部105は、例えば、既存のCMOSイメージセンサで用いられるものと同じものを用いることができる。撮像素子100は、図1に示す画素102が同一平面上でアレイ状に多数配置されたものであり、この1画素から得られる信号によって画像データの1つの画素データを生成することができる。
画素102はゲート制御線106を介して行選択走査部103に接続される。また各画素102と信号処理部103とは列信号線107を介して接続され、画像信号を出力する。
図2は、図1に示す撮像素子の画素の断面模式図である。
画素102は基板101上に光電変換素子10が設けられている。光電変換素子10は、絶縁層110と、該絶縁層110に形成されたゲート電極112と、該ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜113と、該ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜116と、光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極114とドレイン電極115と、該ゲート絶縁膜の上方に前記光電変換膜を間に挟んで設けられた透明な対向電極117とを備えている。光電変換素子10は、光電変換膜116に光が照射することで、ゲート電極112の閾値電圧が変調する、光電変換膜116を基体としたトランジスタの構成である。光電変換素子10は導電体配線と有機膜からなり、基板101中に信号蓄積・読み出し回路が不要なため、半導体基板だけでなく、各種基板上に容易に製造可能である。
光電変換素子10の製造プロセスとしては、従来の半導体製造プロセスだけでなく、大面積の場合に用いられている薄膜トランジスタ製造プロセスを適用することも可能である。
基板101は、半導体基板やガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。
ゲート電極112は画素毎に分離されている。ゲート電極112はゲート制御線106を介して行選択走査部103に接続され、行選択走査部103より駆動パルスが入力される。
ゲート絶縁膜113は全画素共通でも、ゲート電極112と同様に画素ごとに分離されていても、いずれでもよい。
ドレイン電極115は光電変換膜116との仕事関数のマッチングが最も重要である。また、ドレイン電極115は、全画素共通でも、ゲート電極と同様に画素ごとに分離されていても、いずれでもよい。ドレイン電極115は定電圧源に接続されている。
ソース電極114は光電変換膜116との仕事関数のマッチングが最も重要である。ソース電極116は画素毎に分離されている。ソース電極114は列信号線107に接続され、信号を出力する。
光電変換膜116は、単層膜または多層膜構造であり、目的とした分光感度を有する材料を含む。たとえば、緑色のみを選択的に受光したい場合には、光電変換材料としてキナクリドンやシケトピロロピロールを用いた単層膜または多層膜構造とする。全波長域の光を受光したい場合にはアモルファスシリコンやフラーレンなどを用いることもできる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。光電変換膜116は全画素共通でも、ゲート電極と同様に画素ごとに分離されていても、いずれでもよい。
対向電極117は光学的に透明、または光吸収が少ない材料で形成されている。ITO等のような金属化合物や非常に薄い金属膜等を用いる。1枚の膜状でも、画素ごとに分離された電極を共通配線した構造でも、いずれでもよい。光電変換膜に有機材料を用いる場合、対向電極を用いて電界を印加することで、効率的に信号電荷を生成することが可能になる。
次に、光電変換素子10からの信号読み出し方法について説明する。
図3(a)は、本発明にかかる光電変換素子の基本的な構造を示す断面図である。図3(b)は、図3(a)に示すトランジスタ構造の光電変換素子の電流−電圧特性のグラフである。図3(b)において、横軸にゲート電圧Vgとソース電位Vsの差Vgsを、縦軸にドレイン−ソース間に流れるドレイン電流Idをプロットしている。なお、このとき対向電極Vbgおよびソース電極Vsを0Vとし、ドレイン電極Vdは負にバイアスしている。
光電変換素子の駆動時に、Vgに負バイアスを印加すると、ゲート絶縁膜の近傍にホールが蓄積し、ソース−ドレイン間を流れるドレイン電流Idが増加する。このときのVgsとIdの関係は以下の式で表される。

Figure 2009099867
(Vthは閾値電圧)
光電変換素子に光が当たっていないときのVth_offは、ゲート絶縁膜付近のキャリアの蓄積状態、電極と光電変換膜のエネルギー準位などに応じて一意に決まっている。そのため、印加電圧Vgsを決めると、そのときのドレイン電流Id_offは一意に決まる。
光電変換素子に光が入射すると、入射した光の量に応じた励起子が生成する。生成した励起子は対向電極とゲート電極の間の電界によって、電子とホールに乖離する。電子は対向電極に到達し排出されるが、ホールはゲート絶縁膜近傍に蓄積される。これにより、ゲート絶縁膜近傍のキャリアの蓄積状態に入射光量に依存した変化が引き起こされる。その結果、トランジスタの閾値電圧Vthが光照射無しの場合のVth_offから入射光量に依存したVth_ONに変化する。前述したように、ドレイン電流IdはVthの関数であるため、IdもId_offからId_ONに変化する。このId_ONを光照射時の信号として用いる。
ゲート電極を対向電極より高電位にして、蓄積したホールを掃き捨てた後、ゲート電極を再度読み出し電位に設定してIdを測定する。これによりリセットレベルのIdであるId_reset(光が当たっていないときのIdであるId_offと一致)が測定できる。Id_ONとId_resetの差から、入射光量が求まる。
以上が光電変換素子10の動作原理である。光電変換膜116に目的とした分光感度を有する材料を用いることで、目的とする波長域の光の光量に応じた電流が、信号として出力される。
図4は、撮像素子の画素の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。ゲート電極のみパルス駆動を行い、ソース電極はVs = Vmiddle、ドレイン電極はVd = Vlowの定電圧である。また、対向電極117は光電変換膜116において、光電変換が効率良く行えるような電圧に設定する。
信号電荷の蓄積時は、Vgs = 0 (Vg = Vmiddle)に設定する。撮像装置100に光が入射すると、入射光のうち光電変換膜116が分光感度を持つ波長域の光のみが吸収され、光電変換される。発生した信号電荷のうち、電子は対向電極に排出され、ホールは絶縁膜近傍に蓄積される。
読み出し時にはVg = Vread (= Vlow)として、そのときのId_ONを出力する。このId_ONが入射光量に依存した信号となる。次にVg = Vreset (= Vhigh)として、蓄積されたホールを1回全て対向電極に排出する。その後、再度Vg = Vread (= Vlow)として、リセットレベルでのドレイン電流Id_resetを出力する。このId_resetが光照射されていないときの信号となる。
そして、Id_ONとId_resetの差から入射光量を求める。画素102のソース電極114から列信号線107を介して信号処理部104に転送し、演算処理することで入射光量を求める。本発明の撮像素子100では、画素102において、基板101中に信号を蓄積しないため、従来までに問題であった信号蓄積部に起因するランダムノイズが抑圧でき、S/Nに優れた画像を取得できる。
(第2実施形態)
図5、6に本発明にかかる撮像素子の第2実施形態を示す。図5は、第2実施形態の撮像素子の構成を説明する図である。図6は、図5に示す撮像素子の画素の断面模式図である。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
本実施形態の撮像素子200は、画素202と行選択走査部103が、ゲート制御線106に加えて、ドレイン制御線211で接続される構成において第1実施形態と異なる。
ドレイン電極115はゲート電極112と同様に、画素毎に分離されている。第1実施形態ではドレイン電極115は、定電圧源に接続されていたが、本実施形態では、ドレイン制御線211を介して行選択走査部103に接続され、行選択走査部103より駆動パルスが入力される。
図7は、第2実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。上記第1実施形態ではドレイン電極Vdは一定値であったのに対し、本実施形態ではドレイン電極Vdもゲート電極Vgと同じく、行ごとのパルス駆動とする。
本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、ソース電極114はVs = Vmiddle、対向電極117は光電変換膜116において、光電変換が効率良く行えるような電圧に設定する。
信号電荷の蓄積時には、ドレイン電極115をVd = Vs(= Vmiddle)に設定する。これにより、蓄積時にはドレイン電流Idが流れない。
信号読み出し時のみVd = Vlowに設定する。このとき、ゲート絶縁膜近傍のキャリアの蓄積量に応じたドレイン電流Idが流れる。
以上のようにドレイン電極115を行ごとにパルス駆動することにより、ドレイン電流IdのON / offの制御が可能となる。
ゲート電極Vgはリセット時のみVg = Vhighに設定し、残りの蓄積期間、読み出し期間は常にVg = Vmiddleに設定する。前述したように、Vdでドレイン電流Idを制御しているため、読み出し時以外はドレイン電流Idが流れない。
読み出し期間には、まずVd = Vlow、Vg = Vmiddleとして、信号レベルのドレイン電流Id_ONを取得する。次に、Vg = Vhighに設定し、リセット動作を行った後、再びVd = Vlow、Vg = Vmiddleとしてリセットレベルのドレイン電流Id_resetを取得する。上記第1実施形態と同様に、Id_ONとId_resetの差から画像信号が得られる。
本実施形態では、蓄積時、信号レベル読み出し時ともゲート電極Vgが同じVg = Vmiddleに設定されている。光電変換膜116の光電変換効率が電圧に依存するような場合には、上記第1実施形態のように読み出し時と蓄積時でVgの値を変化させると、蓄積時と読み出し時でゲート近傍のホールの蓄積状態が変化してしまい、信号電流の値が正しく読み出せないことがある。本実施形態のように、リセット動作時以外はVgの値を一定とすることで、より確実に正しく信号電流を取り出すことができる。
したがって、本実施形態によれば、光電変換膜116の光電変換効率が電圧に依存してしまうような場合にも、S/Nに優れた高感度の画像が得られる。
(第3実施形態)
図8に本発明にかかる撮像素子の第3実施形態を示す。本実施形態では、上記第1実施形態と同じ部位及び構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。
図8は、本実施形態の撮像素子の画素の断面模式図である。図9(a)は、本実施形態の光電変換素子の基本的な構造を示す断面図である。図9(b)は、図9(a)に示すトランジスタ構造の光電変換素子の電流−電圧特性のグラフである。なお、本実施形態の撮像素子300の全体構成は、図1に示す撮像素子100と基本的に同じ構成であるため、説明を省略する。上記第1実施形態では、画素102から列信号線107へドレイン電流Idを信号として出力していた。本実施形態では、列信号線307に定電流(Iref)を流し、各画素302から電圧を信号として読み出している点のみが第1実施形態と異なる。その他の構成については、第1実施形態と同じである。
次に、本実施形態の動作原理を説明する。前述したように、光電変換素子10において、Vd、Vbgに一定の電圧を印加すると、Vgs(VgとVsの差)とドレイン電流Idとの関係は、ゲート絶縁膜近傍のホールの蓄積状態に応じて決まる。光照射により、Vgs-Id特性が変化することを利用して信号を出力するのは上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、ドレイン電流IdをId = Irefとなるように、列信号線307に定電流を流す。図9(b)に示すように、光照射が無い場合にはVgs = Vgs_offのときにId = Irefとなるのに対し、光照射するとVgs = Vgs_ONのときにId = Irefとなる。本実施形態では、Vgs_ONとVgs_offを信号電圧として用い、この差から入射光量を求める。
図10は、本実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。Vd、Vg、Vbgは第1実施形態と同じ駆動タイミングである。ソース電極の電位を電圧信号として取り出すため、Vsは一定ではなく、信号電圧に応じて変化する。読み出し時にはVg = Vread (= Vlow)として、そのときのソース電位Vs = Vsig_ONを読み出す。次にVg = Vreset (= Vhigh)として、蓄積されたホールを1回全て対向電極に排出する。その後、再度Vg = Vread (= Vlow)として、リセットレベルでのソース電位Vs = Vsig_resetを読み出す。Vsig_ONとVsig_resetの差から画像信号が得られる。
本実施形態においては、従来のCMOSイメージセンサと同様に、画素302から電圧を信号として出力する。そのため、基板101に半導体基板を用いた場合には、信号処理部104も含めて、列信号線以降の読み出し回路は全て従来のCMOSイメージセンサと同じ技術が使用できる。よって、製造が容易で、安価で高歩留まりの製造が可能となる。また、信号処理部104に含まれるCDS(相関二重サンプリング)回路も従来のCMOSイメージセンサと同じ技術が使用できるため、画素ごとの閾値電圧Vthのばらつきから発生する固定パターンノイズを、CDS回路を用いて効果的に抑圧することが可能になる。
なお、本実施形態ではドレイン電圧Vdは一定とし、ゲート電圧Vgのみをパルス駆動とした駆動方式について説明したが、上記第2実施形態の場合と同様にドレイン電圧Vd、ゲート電圧Vgの両方をパルス駆動とすることも可能である。
(第4実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第4実施形態を説明する。本実施形態の説明において、上記第3実施形態と同じ構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。図11は、本実施形態の撮像素子の構成を説明する図である。図12は、図11に示す撮像素子の画素の断面模式図である。
本実施形態の撮像素子400では、画素402と行選択走査部103が、ゲート制御線106に加えて、行選択線418で接続されることが上記第3実施形態と異なる。
撮像素子400は、上記第3実施形態に比べて行選択トランジスタ419が加わった構造となっている。行選択トランジスタ419は基板中あるいは基板上に設けられる。基板中に作る場合には、基板101は半導体基板を使用する。
行選択トランジスタ419は、行選択走査部103に接続されたゲート部419gと、ソース電極114に接続されたソース部419sと、信号処理部104に接続されたドレイン部419dとを有する。ソース部とドレイン部は逆でもよい。行選択トランジスタ419のソース部419sとドレイン部419dとはそれぞれソース電極114および列信号線107に接続される。行選択トランジスタ419のゲート部419gは行選択線418を介して行選択走査部103に接続される。行選択トランジスタ419は、ソース電極114と列信号線107の間のスイッチとして機能する。選択トランジスタ419は、基板101の中又は上面に形成され、基板101の中に形成される場合には、基板101に半導体基板を用いる。
図13は、本実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。Vrwは行選択トランジスタのゲート駆動パルスを示す。VrwがHighのときがスイッチONであり、Lowのときがスイッチoffである。蓄積時にはVrwをLow(スイッチoff)に設定し、信号読み出し時のみHigh(スイッチON)に設定する。図13のように駆動すると、画素402と列信号線107は、信号読み出し時以外は電気的に切断されている。なお、このとき、Vd、Vbgについては上記第3実施形態と同じく定電圧に設定する。
ゲート電極Vgはリセット時のみVg = Vhighに設定し、残りの蓄積期間、読み出し期間は常にVg = Vmiddleに設定する。前述したように、行選択トランジスタ419が列信号線107とソース電極114との間のスイッチとして機能しているため、読み出し時以外は画素402と列信号線107は電気的に切断されている。
読み出し期間には、まずVrw = High、Vg = Vmiddleとして、信号レベルVs = Vsig_ONを取得する。次に、Vg = Vhighに設定し、リセット動作を行った後、再びVrw = High、Vg = VmiddleとしてリセットレベルVs = Vsig_resetを取得する。上記第3実施形態と同様に、Vsig_ONとVsig_resetの差から画像信号が得られる。
本実施形態では、行選択トランジスタ419を用いることにより、蓄積時と信号レベル読み出し時のゲート電極Vgが同じVg = Vmiddleに設定されている。光電変換膜116の光電変換効率が電圧に依存するような場合、上記第3実施形態のように読み出し時と蓄積時でVgの値を変化させるような駆動方式だと、読み出し時のゲート近傍のホールの蓄積状態が、蓄積時と変化してしまい、信号電流の値が正しく読み出せない危険性がある。本実施形態のように、リセット動作時以外はVgの値を一定とすることで、正しく信号を出力することが出来る。
また、本実施形態では、行選択トランジスタを用いて読み出しを行う画素を選択している。上記第1から第3実施形態のように光電変換素子10の各電極へのパルス電圧印加によって読み出し画素を選択する場合には、読み出し画素以外の画素からのリーク電流が発生し、信号のS/Nが低下することがある。本実施形態によれば、読み出し画素以外の画素からのリーク電流は行選択トランジスタ419によって抑圧されるため、ノイズが小さくなり、よりS/Nに優れた画像が得られることがある。
なお、本実施形態では上記第3実施形態の電圧を信号として読み出す構造に行選択トランジスタ419を付加した場合を示したが、上記第1実施形態のように電流を信号として読み出す構造にも、行選択トランジスタ419を付加することで、同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第5実施形態を説明する。
本発明では、各電極の駆動タイミングを調整することにより、電子シャッターとして、Focal plane shutterとGlobal shutterの両方が使用可能である。本実施形態では、一例として、上記第2実施形態の撮像素子200の構成に基づいて、電子シャッターを用いた場合の駆動の状態を説明する。なお、本実施形態における撮像素子及びその画素の構成は、上記第2実施形態における撮像装置200及び画素202とそれぞれ同じ構成である。
光電変換膜116には、光電変換膜に印加する電圧により、光電変換特性を調整できる膜を用いる。
対向電極117は、定電圧ではなく、電圧調整が可能である。
図14は、Focal plane shutter modeの各電極の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。図15は、Global shutter modeの各電極の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。
図14及び図15に示すように、上記第2実施形態と同様に信号としてドレイン電流Idを出力するため、いずれの場合にもソース電極Vsは定電圧に設定されている。
先ず、Focal plane shutter modeの駆動を説明する。対向電極Vbgを光電変換が効率良く行えるような電圧に一定に設定する。Vdを、読み出し期間にはVd = Vlowに設定し、その他の期間ではVd = Vmiddleに設定する。
図14(a)に蓄積時間が1フレームより短い場合の駆動タイミングを示す。この場合、1フレームに1回Vd = Vlowに設定し、読み出し動作を行う。蓄積期間が所望の時間になるように、1フレーム期間の途中でVg = Vhighに設定し、排出動作を行う。これにより、それまでに蓄積された信号電荷を全て排出する。その後、再度Vg = Vlowに設定して蓄積動作を開始する。その結果、読み出し時に出力される信号は、排出動作を行ってから読み出し動作を行うまでに蓄積された信号電荷に対応する。
本発明においては、読み出しは行ごとに順番に行う。よって、全ての画素の蓄積期間を同じにするためには、排出動作も行ごとに順番に行うことになる。その結果、全ての画素の蓄積期間は同じであるが、行ごとに蓄積タイミングがずれている。これは従来のイメージセンサでも用いられているfocal plane shutterに適している。
図14(b)に蓄積時間が1フレームより長い場合の駆動タイミングを示す。蓄積期間中はVd = Vmiddle、Vg = Vlowに設定し、読み出し、排出、リセットの全ての動作を行わない。これにより、Vd = Vlowとした信号読み出し時には、最後にVg = Vhighとして排出動作を行ってから読み出し動作を行うまでの期間に蓄積された信号電荷に対応した信号が出力される。この場合にも、全ての画素の蓄積期間は同じであるが、行ごとに蓄積タイミングがずれている。これは従来のイメージセンサでも用いられているfocal plane shutterに適している。
次に、Global shutter modeの駆動を説明する。
光電変換膜116には、光電変換膜に印加する電圧により、光電変換特性を調整できる膜を用いる。対向電極Vbgを調整して、信号電荷の発生を制御するのがGlobal shutter modeの特徴である。図15にGlobal shutter modeの駆動タイミングを示す。VbgがLowに設定されている場合には、光電変換膜116は光電変換しない。一方、VbgがHighに設定されている場合には、光電変換膜116は効率よく光電変換を行う。
図15に示すように、蓄積開始時には、全ての画素で同時にVg = Vhighとして排出動作を行い、それまで蓄積された信号電荷を排出する。Vg = Vlowとして排出動作が終了すると同時に、全ての画素で同時に蓄積が開始される。なお、図15では、Vbgは排出動作に同期してVbg = Highになるようにしているが、排出動作より前にVbg = Highになっていても構わない。蓄積期間中は、全ての画素でVg = Vlow、Vd = Vmiddleに設定される。VbgはVbg = Highに設定され、効率良く光電変換が行われる。蓄積終了時には、VbgをHighからLowへと駆動し、これ以降は、光電変換膜116が光電変換しないようにする。これにより、これ以降は信号電荷の蓄積が行われない。蓄積終了後、行ごとに順番にVd = Vlowに設定し、読み出し動作を行う。全ての行の読み出しが終わるまでは、VbgはVbg = Lowに設定し、新たな信号電荷の蓄積が起こらないようにする。全ての画素からの読み出し終了後、Vbg = Highに設定する。以上のように各電極を駆動すると、全ての画素の蓄積期間・蓄積タイミングが一致した蓄積時間制御が可能となる。これは従来のイメージセンサでも用いられているglobal shutterに適している。
このように、本実施形態の撮像素子は、focal plane shutterを実行する際の第1読み出し動作と、global shutterを実行する際の第2読み出し動作とを制御部105によって実行させることができる。
本実施形態に示したように、本発明によれば、新たなトランジスタや読み出し回路を追加することなく、Focal plane shutterとGlobal shutterの両方が使用可能である。上記第2実施形態の撮像素子200を用いて動作を説明したが、他の実施形態でも同様の動作が可能である。
(第6実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第6実施形態を示す。本実施形態は、上記第1実施形態と同じ構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。また、本実施形態の撮像素子600の全体構成は、図1に示す撮像装置100の構成と同じ構成であるため、説明を省略する。
図16は、本実施形態の撮像素子の画素の構成を示す平面図である。図17は、図16のA-A'線の断面模式図である。
複数の光電変換素子10のそれぞれを光照射側から見た平面視において、画素602ごとにソース電極114の周囲にゲート電極112が形成され、該ゲート電極112を囲むようにドレイン電極115が光電変換素子10同士の間に一体的に延設され、該ドレイン電極115が全ての画素に共有されている構成である。
ここで、ゲート絶縁膜113、光電変換膜116、対向電極117は、実施形態1と同様に、全画素共通の構造となっている。また、各電極の駆動タイミングも上記第1実施形態と同じである。
本実施形態の撮像素子600は、ドレイン電極115がソース電極114、ゲート電極112を取り囲むように全画素共通で配置されている。この構造により、各画素で独立にドレイン電極を配置する構造に比べて、漏れ電流を小さくし、隣の画素602との信号の混色も抑えることが出来る。その結果、S/Nに優れ、解像度の高い画像が得られる。
なお、本実施形態の構造は、上記第1実施形態の構成に限らず、上記第3実施形態や第4実施形態の構成に適用した場合であっても同様の効果が得られる。
(第7実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第7実施形態を説明する。本実施形態において上記第1実施形態と同じ構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。図18は、本実施形態の撮像素子の構成を示す図である。図19は、図18の点線で囲んだ画素の断面模式図である。
本実施形態の撮像装置700では、画素702の上に、所定の波長の光のみを透過するカラーフィルタ720R,720G,720Bが設けられている。本実施形態のカラーフィルタは、3原色のうち赤色の波長の光のみを透過するカラーフィルタ720Rと、緑色の波長の光のみを透過するカラーフィルタ720Gと、青色の波長の光のみを透過するカラーフィルタ720Bとから構成されている。本実施形態の撮像素子700の画素は、赤色のカラーフィルタ720Rを有する画素702Rと、緑色のカラーフィルタ720Gを有する画素702Gと、青色のカラーフィルタ720Bを有する画素702Bとの、3種類の画素を有する。図18に示すように、本実施形態では、カラーフィルタはベイヤー配列であるが、他の2次元配列でも構わない。
光電変換膜116には可視光の全波長域に分光感度を有する材料を用いる。分光感度を有する材料としては、例えば、アモルファスシリコンやフラーレン等である。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
カラーフィルタ720は、従来のイメージセンサで用いられているカラーフィルタを用いることが可能である。対向電極117とカラーフィルタ720の間には、図示していない保護膜や平滑層が設けられる。
本実施形態の構成によって、各画素720B、G、Rでは、それぞれB、G、Rのカラー画素情報が得られる。これらを組み合わせることにより、カラー画像の撮像が可能となる。
上記の説明では、カラーフィルタに原色カラーフィルタを用いているが、イエロー、シアン、マゼンダからなる補色カラーフィルタなど、他のカラーフィルタの構成も可能である。また、本実施形態において、画素702は、上記第1実施形態の画素102の上にカラーフィルタを積層した構造としたが、上記第2実施形態から第6実施形態に示した画素の上にカラーフィルタを積層した構成も可能である。
(第8実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第8実施形態を示す。本実施形態は、上記第1実施形態と同じ構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。本実施形態の撮像素子の構成は、画素802の構成以外、上記第7実施形態の撮像素子700と同じ構成である。
図20は、本実施形態の撮像素子の画素の断面模式図を示している。各画素802B、G、Rは、上記第1実施形態の画素102の光電変換膜116として、B(青)の波長の光に感度をもつ光電変換膜816B、G(緑)の波長の光に感度をもつ光電変換膜816G、R(赤)の波長の光に感度をもつ光電変換膜816Rを用いた構成である。
光電変換膜816Bは主に青色光に分光感度を有する材料によって構成されており、例えば、メロシアニンなどを用いることができる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
光電変換膜816Gは主に緑色光に分光感度を有する材料によって構成されており、例えば、キナクリドンやジケトピロロピロールなどを用いることができる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
光電変換膜816Rは主に赤色光に分光感度を有する材料によって構成されており、例えば、フタロシアニンなどを用いることができる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
この構成により、各画素820B、G、Rでは、それぞれB、G、Rのカラー画像情報が得られる。これらを組み合わせることにより、カラー画像の撮像が可能となる。なお、上記の説明では、光電変換膜816R,816G,816Bに原色に感度を有する材料を用いているが、補色に感度を有する材料など、合成してカラー画像が作れる組み合わせであれば、全て可能である。
本実施形態においては、各画素の光電変換膜が、第1の波長の光に分光感度を有する第1光電変換膜と、第2の波長の光に分光感度を有する第2光電変換膜と、第3の波長の光に分光感度を有する第3光電変換膜とのうちいずれかである構成とすることができる。
また、上記の説明では、画素802は、上記第1実施形態の画素102において光電変換膜116がそれぞれ異なる分光感度を有する構成としたが、上記第2実施形態から第6実施形態に示した画素において、光電変換膜がそれぞれ異なる分光感度を有する構成も可能である。
(第9実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第9実施形態を説明する。図21は、本実施形態の撮像素子の構成を説明する図である。本実施形態の撮像素子900は、半導体基板901の受光面上に複数のアクティブ画素902が二次元に配列形成される。
各画素902と行選択走査部103とは制御線903(複数)で接続される。各画素902と信号処理部104とは列信号線904B、904G、904Rで接続される。
図22は、図21の撮像素子の画素の断面模式図である。画素902は、半導体基板901中のフォトダイオードからなるB・R画素と、半導体基板上方に設けられたG画素からなる。
G画素は上記第1実施形態の画素102において、G光に感度を持つ光電変換膜116を用いた構成である。光電変換膜116には、例えば、キナクリドンやジケトピロロピロールなどを用いることができる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
ゲート電極112は光学的に透明、または光吸収が少ない材料で形成されている。ITO等のような金属化合物や非常に薄い金属膜等を用いる。
ゲート絶縁膜113は光学的に透明、または光吸収が少ない材料で形成されている。酸化珪素や窒化珪素等を用いる。
B・R画素は半導体基板901中に設けられたフォトダイオードからなる。n型半導体基板901の上に、p型半導体層905を設け、その上に画素ごとに区画化されたn型半導体層906を設ける。更にp型半導体層907を設け、半導体基板最表面にn型半導体層908を設けて、フォトダイオードを形成する。本実施形態では、n型半導体層908を表面から0.2umの深さまで設け、p型半導体層907を表面から0.6umの深さまで設け、n型半導体層906を表面から2umの深さまで設ける。
図23は、シリコンの光吸収係数・浸入距離の波長依存性を示すグラフである。シリコン基板中では短波長の光ほど光吸収係数が大きく、表面付近で吸収される。また、長波長の光ほど光吸収係数が小さく、シリコン基板中の深部まで浸入する。したがって、本実施形態のフォトダイオードの構成にすると、B光は主にn型半導体層908とp型半導体層907で吸収され、R光は主に、p型半導体層907、n型半導体層906、p型半導体層905で吸収される。
図24は、フォトダイオードの深さ方向(A−A’断面)のポテンシャルを示す図である。n型半導体層908の表面で電位が高くなっており、これが電子を収集する第1のフォトダイオード(第1光電変換層)となる。また、p型半導体層907、n型半導体層906、p型半導体層905の構成により、n型半導体層906が空乏化し、n型半導体層906を中心に周囲より電位が高くなる。これが電子を収集する第2のフォトダイオード(第2光電変換層)となる。
第1のフォトダイオードでは、主にB光が吸収され、光電変換される。また、第2のフォトダイオードでは、主にR光が吸収され、光電変換される。したがって、第1のフォトダイオードがB画素となり、第2のフォトダイオードがR画素となる。
撮像素子900に光が入射すると、画素902において、入射光のうちG光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素からは、実施形態1と同様にして、吸収したG光の光量に応じたG信号が得られる。
入射光のうち、B光とR光はG画素を透過する。透過した光のうち、B光はフォトダイオードの表面付近(B画素)で吸収され、光電変換される。発生した信号電荷は、B信号蓄積・読み出し部909Bを通って、B信号として読み出される。
入射光のうち、R光はG画素とB画素を透過し、フォトダイオードの深部(R画素)で吸収され、光電変換される。発生した信号電荷は、R信号蓄積・読み出し部909Rを通って、R信号として読み出される。
本発明において、半導体基板中にG信号を蓄積しない。そのため、G信号には蓄積部起因のノイズが発生しない。よって、従来のハイブリッド型センサに比べて、G信号のS/Nが優れる。また、G信号の蓄積・読み出し部を半導体基板中に設けないため、従来のハイブリッド型センサに比べて、フォトダイオード(B画素・R画素)の面積が大きくなる。その結果、B信号、R信号として高感度でS/Nが優れる信号が得られる。したがって、B信号、G信号、R信号を合成することにより、従来のハイブリッド型撮像素子に比べて、S/Nに優れ、高感度の画像が得られる。
なお、本実施形態の説明では、G画素の構成、読み出し方式は、上記第1実施形態の読み出し方式としたが、上記第2実施形態から第6実施形態の構成、読み出し方式も適用可能である。
また、本実施形態の撮像素子においては、光電変換膜を赤外光に分光感度を有する材料で構成してもよい。例えば、フタロシアニンやナフタロシアニンなどを用いることができる。また、輸送層やブロッキング層などが組み合わされていてもよい。
この場合、n型半導体層908、p型半導体層907、n型半導体層906によりホールを収集する第3のフォトダイオードが形成される。このフォトダイオードでは主にG光が吸収されるため、G画素となる。これにより、半導体基板中のPDからB、G、Rの各信号を読み出す構成が可能である。このような構成は、赤外画像とカラー画像が同時に得られるセンサに適用することができる。
(第10実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第10実施形態を説明する。図25は、本実施形態の撮像素子の構成を示す図である。撮像装置1000は、半導体基板1001の受光面上に、複数の画素1002Cyと1002Yeが二次元に配列形成される。図25では、画素1002Cyと画素1002Yeは市松配列であるが、他の2次元配列でも構わない。
各アクティブ画素1002と行選択走査部103とは制御線1003(複数)で接続される。各アクティブ画素1002と信号処理部104とは列信号線1004G、1004BRで接続される。
図26は、図25に示す撮像素子における画素の断面模式図である。画素1002は、半導体基板中のフォトダイオードと、半導体基板上方に設けられたG画素と、カラーフィルタ1009からなる。なお、G画素の構成は、上記第9実施形態と同じ構成なので、説明を省略する。
フォトダイオードはp型半導体層1005、n型半導体層1006、p型半導体層1007からなる通常の埋め込みフォトダイオードである。
画素1002Cyにはシアンカラーフィルタ1009Cyが、画素1002Yeにはイエローカラーフィルタ1009Yeが、それぞれG画素の上方に設けられる。G画素とカラーフィルタ1009の間には、図示していない保護膜や平滑層が適宜設けられる。
撮像装置1000に光が入射すると、画素1002Cyでは、シアンカラーフィルタ1009Cyにより、入射光のうちのR光がカットされ、B光とG光のみが透過する。透過した光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素からは、上記第1実施形態と同様にして、吸収したG光の光量に応じたG信号が得られる。B光はG光に対応する光電変換膜116を透過し、基板中のフォトダイオードにより吸収、光電変換され、B信号として信号蓄積・読み出し部1008より読み出される。
画素1002Yeでは、イエローカラーフィルタ1009Yeにより、入射光のうちのB光がカットされ、G光とR光のみが透過する。透過した光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素からは、実施形態1と同様にして、吸収したG光の光量に応じたG信号が得られる。R光はG光光電変換膜116を透過し、基板中のフォトダイオードにより吸収、光電変換され、R信号として信号蓄積・読み出し部1008より読み出される。
このようにして得られたB信号、G信号、R信号を合成してカラー画像を得る。人間の視感度の中心であるG光の感度、解像度は、上記第9実施形態と変わらないため、第9実施形態と同じく、高感度、高解像度の画像が得られる。
また、B画素、R画素に、フォトダイオードとして通常の埋め込みフォトダイオードを用いるため、上記第9実施形態に比べて、製造が容易で、低コスト・高歩留まりでの製造が可能になる。
上記の説明では、G画素の構成、読み出し方式は上記第1実施形態の読み出し方式としたが、上記第2実施形態から第6実施形態の構成、読み出し方式も適用可能である。
なお、本実施形態の撮像素子1000においては、光電変換膜に赤外光に感度を有する光電変換膜を用い、R+IR、G+IR、B+IRを透過するカラーフィルタを組み合わせることで、光電変換膜からIR信号を読み出し、半導体基板中のPDからB、G、Rの各信号を読み出す構成も可能である。この場合、赤外画像とカラー画像が同時に得られるセンサになる。
言い換えると、本実施形態の撮像素子1000は、複数の光電変換素子上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、光電変換膜116が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、絶縁層110の下に半導体基板1001が形成され、半導体基板1001に、カラーフィルタ及び光電変換素子を透過した所定の波長の光を吸収し、光電変換する光電変換部が設けられている構成とすることができる。
また、本実施形態の撮像素子1000においては、カラーフィルタを光電変換膜の下に設置することも可能である。この場合には、カラーフィルタはそれぞれB光とR光を透過すれば、G光を透過しない材料でも構わない。
さらに、本実施形態の撮像素子においては、フォトダイオードの深さを画素ごとに変えることでフォトダイオードの分光感度を調整して、カラー画像を得ることも可能である。
(第11実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第11実施形態を説明する。なお、本実施形態の撮像素子は、画素1102の構成以外は上記第10実施形態の撮像素子1000と同様である。
図27は、画素1102Cy及び画素1102Yeの断面模式図である。画素1102Cy及び画素1102Yeは、半導体基板中のフォトセンサと、半導体基板上方に設けられたG画素と、カラーフィルタ1110からなる。なお、G画素は上記第9実施形態と同じ構成なので、説明を省略する。
画素1102Cyにはシアンカラーフィルタ1110Cyが、画素1102Yeにはイエローカラーフィルタ1110Yeが、それぞれG画素の上方に設けられる。G画素とカラーフィルタ1102の間には、図示していない保護膜や平滑層が適宜設けられる。
フォトセンサはn型半導体基板1101、p型半導体層1105、n+型ドレイン電極1106、n+型ソース電極1107、ゲート酸化膜1108、ポリシリコンゲート電極1109から構成されている。
フォトセンサはn+型ドレイン電極1106とn+型ソース電極1107の間を流れる電流が、光照射により変調されることを利用して読み出すセンサである。このセンサの駆動については、例えば、特願昭58−245059に詳しく述べられている。
本実施形態の撮像装置1101では、半導体基板110中に信号蓄積・読み出し部が設けられていない。従来のハイブリッド型センサでは1画素に2個の信号蓄積・読み出し部が必要であったのに対し、本実施形態では信号蓄積・読み出し部が一切不要である。そのため、従来のイメージセンサに比べて、半導体基板110中のフォトセンサの面積が大きくなり、高感度の画像が得られる。
撮像装置1100に光が入射すると、画素1102Cyでは、シアンカラーフィルタ1110Cyにより、入射光のうちのR光がカットされ、B光とG光のみが透過する。透過した光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素からは、実施形態1と同様にして、吸収したG光の光量に応じたG信号が得られる。B光はG光光電変換膜116を透過し、基板中のフォトセンサにより吸収、光電変換され、B信号として出力される。フォトセンサの面積が大きいため、より高感度でS/Nに優れた信号が得られる。
画素1102Yeでは、イエローカラーフィルタ1110Yeにより、入射光のうちのB光がカットされ、R光とG光のみが透過する。透過した光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素からは、上記第1実施形態と同様にして、吸収したG光の光量に応じたG信号が得られる。R光はG光光電変換膜116を透過し、基板中のフォトセンサにより吸収、光電変換され、R信号として出力される。フォトセンサの面積が大きいため、より高感度でS/Nに優れた信号が得られる。
このようにして得られたB信号、G信号、R信号を合成してカラー画像を得る。人間の視感度の中心であるG光の感度、解像度は上記第9実施形態と変わらないため、上記第9実施形態と同じく高感度、高解像度の画像が得られる。また、B画素、R画素のフォトセンサが大きいため、従来のハイブリッド型センサより高感度でS/Nに優れた画像を得られる。
上記の説明では、G画素の構成、読み出し方式が上記第1実施形態の読み出し方式としたが、実施形態2から6の構成、読み出し方式も適用可能である。
なお、本実施形態の撮像素子においては、光電変換膜に赤外光に感度を有する光電変換膜を用い、R+IR、G+IR、B+IRを透過するカラーフィルタを組み合わせることで、光電変換膜からIR信号を読み出し、半導体基板中のPDからB、G、Rの各信号を読み出す構成も可能である。この場合、赤外画像とカラー画像が同時に得られるセンサになる。
つまり、本実施形態の撮像素子は、複数の光電変換素子10上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、光電変換膜116が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、絶縁層110の下に形成された半導体基板1001と、半導体基板1001表面に不純物イオンを注入することで形成されたソース領域及びドレイン領域と、半導体基板にゲート絶縁膜1108を介して形成されたゲート電極1109とを備えたフォトセンサを複数設け、フォトセンサが、ゲート電極1109に照射される光によって、ソース領域とドレイン領域との間に流れる電流を変調する構成である。
この構成において、複数の光電変換素子上にそれぞれ、赤色、緑色、青色のいずれか1つの波長の光と、赤外線を透過するカラーフィルタが2次元状に配置され、光電変換素膜が赤外線の波長の光に分光感度を有する材料で構成されていてもよい。
また、本実施形態の撮像素子1100においては、カラーフィルタを光電変換膜の下に設置することも可能である。この場合には、カラーフィルタはG光を透過しない材料でも構わない。
さらに、半導体基板1001中のフォトセンサの構造は本実施形態に示した形状だけではなく、例えばソース電極をゲート電極、ドレイン電極が囲むような構造も可能である。
(第12実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第12実施形態を説明する。図28は、本実施形態の撮像素子の構成を説明する断面模式図である。なお、本実施形態では、上記第11実施形態と同じ構成については、同じ符号をつけ、説明を省略する。
撮像素子1200において、各画素は、カラーフィルタ1110を設けないこと、ポリシリコンゲート電極1209の厚みが画素ごとに調整されている点で、上記第11実施形態の画素の構成と異なる。カラーフィルタを用いないため、製造が容易、低コストでの製造が可能である。
図23に示したように、シリコン中では短波長の光ほど浸入距離が小さい。よって、シリコンの膜厚を調整することで、あるカットオフ波長より短波長の光はほとんど吸収し、カットオフ波長より長波長の光はほとんど透過させることが可能である。
本実施形態では、複数のフォトセンサが、光電変換膜を透過した光のうち、異なる複数の波長の光をゲート電極に透過させる第1フォトセンサと、第1フォトセンサよりもゲート電極の厚さが厚く、複数の波長の光の一部を該ゲート電極で吸収する第2フォトセンサとから構成されている。
図28に示すように、画素1202B+G+Rでは、ポリシリコンゲート電極1209B+Rを薄くし、カットオフ波長が青色光より短い波長になるように調整する。画素1202G+Rでは、ポリシリコンゲート電極1209Rを厚くし、カットオフ波長が青色光と赤色光の間の波長になるように調整する。
撮像装置1200に光が入射すると、画素1202B+G+Rでは、可視光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素を透過したB光とR光は、ポリシリコンゲート電極1209B+Rも透過し、基板中のフォトセンサにより吸収、光電変換され、B+R信号として出力される。
画素1202G+Rでは、可視光のうち、G光はG画素光電変換膜116によって吸収され、光電変換される。G画素を透過したB光とR光のうち、B光はポリシリコンゲート電極1209Rでカットされる。R光はポリシリコンゲート電極1209Rも透過し、基板中のフォトセンサにより吸収、光電変換され、R信号として出力される。
このようにして得られたB+R信号、R信号から、B信号が得られる。そして、得られたB信号、G信号、R信号を合成してカラー画像を得る。人間の視感度の中心であるG光の感度、解像度は上記第9実施形態と変わらないため、上記第9実施形態と同じく高感度、高解像度の画像が得られる。また、上記第11実施形態と同様にB画素、R画素のフォトセンサが大きいため、従来のハイブリッド型センサより高感度でS/Nに優れた画像を得られる。
上記の説明では、G画素の構成、読み出し方式は上記第1実施形態の読み出し方式としたが、上記第2実施形態から第6実施形態の構成、読み出し方式も適用可能である。
また、半導体基板中の受光部の構造は本実施形態に示した形状だけではなく、例えばソース電極をゲート電極、ドレイン電極が囲むような構造も可能である。
また、本実施形態の撮像素子1200においては、光電変換膜116に赤外光に感度を有する光電変換膜を用い、ポリシリコンの厚みを3種類に調整して、半導体基板中の受光部からB、B+G、B+G+Rの各信号を読み出す構成も可能である。この場合、赤外画像とカラー画像が同時に得られるセンサになる。
(第13実施形態)
次に、本発明にかかる撮像素子の第13実施形態を説明する。図29は、本実施形態の撮像素子の構成を示す図である。図30は、図29のA-A'断面模式図を示す。
本実施形態の撮像素子1300は、半導体基板1301の上に、G レイヤー1303G、R レイヤー1303R、B レイヤー1303Bを積み重ねた4層構成である。G レイヤー1303G、R レイヤー1303R、B レイヤー1303Bは、それぞれ異なる波長の光に分光感度を有する光電変換膜を備えた光電変換素子レイヤーとして機能する。
半導体基板1301上には、行選択走査部103、信号処理部104、駆動部105が設けられる。G画素1302G、R画素1302R、B画素1302Bは、それぞれG レイヤー1303G、R レイヤー1303R、B レイヤー1303B上に設けられる。
図31は、レイヤーの全体構成を示す図である。なお、図31では、Gレイヤーの構成を示しているが、R レイヤー及びB レイヤーの構成もGレイヤーと基本的に同じであるため、図示せずそれぞれ対応の参照番号を引用して説明する。
G レイヤー1303Gは透明基板1304G上に、画素1302Gが二次元に配列した構造である。画素1302Gと半導体基板上1301上の行選択走査部103は、G レイヤー上のゲート制御線1305Gを介して接続される。画素1302Gと半導体基板上1301上の信号処理部104は、G レイヤー上の列信号線1306Gを介して接続される。
R レイヤー1303Rは、透明基板1304R上に、画素1302Rが二次元に配列した構造である。画素1302Rと半導体基板上1301上の行選択走査部103は、R レイヤー上のゲート制御線1305Rを介して接続される。画素1302Rと半導体基板上1301上の信号処理部104は、R レイヤー上の列信号線1306Rを介して接続される。
B レイヤー1303Bは、透明基板1304B上に、画素1302Bが二次元に配列した構造である。画素1302Bと半導体基板上1301上の行選択走査部103は、Bレイヤー上のゲート制御線1305Bを介して接続される。画素1302Bと半導体基板上1301上の信号処理部104は、B レイヤー上の列信号線1306Bを介して接続される。
図32は、本実施形態の撮像素子の画素の平面図を示す。図33は、図32のB-B'断面模式図を示す。図34は、図32のC-C'断面模式図を示す。図35は、図32のD-D'断面模式図を示す。
図30に示すように、画素1302は、画素1302G、1302R、1302Bが縦(図中上下方向)に積層された構造である。画素1302G、1302R、1302Bは、それぞれ上記第1実施形態の画素102において、光電変換膜116に光電変換膜1307G、1307R、1307Bを用いた構成である。各画素1302G、1302R、1302Bは、配線と光電変換膜のみからなりトランジスタを含まないため、透明基板上にも容易に製造可能である。
光電変換膜1307Gは、主に緑色光に感度を有し、赤色光と青色光を透過する。光電変換膜1307Rは、主に赤色光に感度を有し、緑色光と青色光を透過する。光電変換膜1307Bは、主に青色光に感度を有し、赤色光と緑色光を透過する。各光電変換膜の材料・構造については、上記第8実施形態と同様である。
各レイヤーにおいて、ゲート電極114はゲート制御線1305G、R、Bによって、行ごとに共通配線されている。ソース電極114は列信号線1306G、R、Bによって、列ごとに共通配線されている。ドレイン電極115は列ごとの共通配線でも、全画素共通配線でもいずれでも構わない。
ゲート絶縁膜113、光電変換膜1307G、R、B、対向電極117は、各レイヤーにおいて全画素共通に形成されている。
図36は、図29の点線Eで囲んだ領域を示す断面模式図を示す。画素1302G、R、Bと行選択走査部103が、ゲート制御線1305G、R、Bによって接続されている。
図37は、図29の点線Fで囲んだ領域の断面模式図を示す。画素1302G、R、Bと信号処理部104が、列信号線1306G、R、Bによって接続されている。
撮像素子1300に光が入射すると、入射光のうち緑色光は光電変換膜1307Gによって吸収される。画素1302Gからは光電変換膜1307Gによって吸収された緑色光の光量に応じた信号が出力され、列信号線1306Gを介して、信号処理部104より緑色信号として出力される。
入射光のうち赤色光は、画素1302Gを透過し、光電変換膜1307Rによって吸収される。画素1302Rからは光電変換膜1307Rによって吸収された赤色光の光量に応じた信号が出力され、列信号線1306Rを介して、信号処理部104より赤色信号として出力される。
入射光のうち青色光は、画素1302Gと画素1302Rを透過し、光電変換膜1307Bによって吸収される。画素1302Bからは光電変換膜1307Bによって吸収された青色光の光量に応じた信号が出力され、列信号線1306Bを介して、信号処理部104より青色信号として出力される。
このようにして得られた赤色、青色、緑色の各色信号を組み合わせることによりカラー画像が得られる。1つの画素1302で、B、G、Rの全ての色信号を取得しているため、高解像で、高感度で、色再現性やS/Nに優れた画像が得られる。
なお、上記の説明では、各画素1302は上記第1実施形態の画素102において光電変換膜がそれぞれ異なる分光感度を有する構成としたが、上記第2実施形態から第6実施形態に示した画素において、光電変換膜がそれぞれ異なる分光感度を有する構成も可能である。
また、本実施形態のレイヤー1307G、1307B、1307Rの上に更に赤外に感度を有するIR レイヤーを積層すれば、IR画像と可視画像を同時に取得することも可能である。本発明では、各レイヤーを独立に作製した後、行選択走査部・画像処理部と各レイヤーを接続するだけなので、撮像の用途や目的に応じて複数のレイヤーを容易に積層することができる。
本実施形態の撮像素子1300は、レイヤーごとに光電変換膜が異なる波長の光に分光感度を有し、レイヤーごとの光電変換膜に光が照射することで、ゲート電極の閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有している。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能である。
例えば、前述の実施形態では、画素が2次元に配列していたが、一次元に配列したラインセンサや1画素のみのセンサも可能である。
例えば、光電変換素子は、光電変換膜で発生する信号電荷のうち、正孔をゲート近傍に蓄積しているが、電子を蓄積する構成であっても構わない。より移動度が高いキャリアを蓄積するのが望ましい。
例えば、各画素の最表面にマイクロレンズを設置してもよい。コストが上昇するという欠点があるが、特に半導体基板中のフォトダイオードの集光率を高く出来るという利点がある。
第1実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図1に示す撮像素子の画素の断面模式図である。 (a)は、本発明にかかる光電変換素子の基本的な構造を示す断面図である。(b)は、(a)に示す光電変換素子の電界効果トランジスタ(FET)の電流−電圧特性のグラフである。 第1実施形態の撮像素子の画素の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 第2実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図5に示す撮像素子の画素の断面模式図である。 第2実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 第3実施形態の撮像素子の画素の断面模式図である。 (a)は、本実施形態の光電変換素子の基本的な構造を示す断面図である。(b)は、(a)に示す光電変換素子の電界効果トランジスタ(FET)の電流−電圧特性のグラフである。 第3実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 第4実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図11に示す撮像素子の画素の断面模式図である。 第4実施形態の撮像素子の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 (a)Focal plane shutter modeの際の、蓄積時間が1フレームより短い場合の各電極の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。(b)Focal plane shutter modeの際の、蓄積時間が1フレームより長い場合の各電極の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 Global shutter modeの各電極の駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 第6実施形態の撮像素子の画素の構成を示す平面図である。 図16のA-A'線の断面模式図である。 第7実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図18の点線で囲んだ画素の断面模式図である。 第8実施形態の撮像素子の画素の断面模式図である。 第9実施形態の撮像素子の構成を説明する図である。 図21に示す撮像素子の画素の断面模式図である。 シリコンの光吸収係数・浸入距離の波長依存性を示すグラフである。 図22に示す撮像素子のフォトダイオードの深さ方向(A−A’断面)のポテンシャルを示す図である。 第10実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図25に示す撮像素子における画素の断面模式図である。 第11実施形態の撮像素子における、画素の断面模式図である。 第12実施形態の撮像素子の構成を説明する断面模式図である。 第13実施形態の撮像素子の構成を示す図である。 図29のA-A'断面模式図を示す。 レイヤーの全体構成を示す図である。 第13実施形態の撮像素子の画素の平面図を示す。 図32のB-B'断面模式図を示す。 図32のC-C'断面模式図を示す。 図32のD-D'断面模式図をに示す。 図29の点線Eで囲んだ領域を示す断面模式図を示す。 図29の点線Fで囲んだ領域の断面模式図を示す。
符号の説明
10 光電変換素子
112 ゲート電極
114 ソース電極
115 ドレイン電極
116 光電変換膜
117 対向電極

Claims (23)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と、
    前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備えた光電変換素子であって、
    前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極の閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有することを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記ゲート絶縁膜の上方に前記光電変換膜を間に挟んで設けられた透明な対向電極を有することを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記光電変換膜が有機材料を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 複数の光電変換素子を2次元状に配列した撮像素子であって、
    前記光電変換素子が、絶縁層と、前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と、
    前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ゲート電極に駆動パルスを入力する行選択走査部と、
    前記ソース電極からの出力を信号として処理する信号処理部とを備え、
    前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極の閾値電圧が変調するトランジスタ構造を有していることを特徴とする撮像素子。
  5. 前記信号処理部が前記ソース電極からの電流を出力信号として処理することを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記行選択走査部が、前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ドレイン電極にも接続されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像素子。
  7. 前記信号処理部が前記ソース電極からの電圧を出力信号として処理することを特徴とする請求項4から6に記載の撮像素子。
  8. 前記絶縁層の下に形成された基板と、
    前記行選択走査部に接続されたゲート部と、前記ソース電極に接続されたソース部と、前記信号処理部に接続されたドレイン部とを有する行選択トランジスタとを備え、前記行選択トランジスタが、前記基板の中又は上面に形成されていることを特徴とする請求項4から7に記載の撮像素子。
  9. 前記基板が半導体基板であって、
    前記行選択トランジスタが、前記半導体基板の中に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の撮像素子。
  10. 前記ゲート絶縁膜の上方に前記光電変換膜を間に挟んで設けられた透明な対向電極を有し、
    信号電荷の蓄積時に、前記対向電極に印加する電圧を一定とした状態で、1フレーム期間に対する蓄積時間に基づいて、前記ゲート電極及び前記ドレイン電極のそれぞれの電圧を制御する第1読み出し動作と、
    蓄積時間ごとに前記対向電極を変化させることで、信号電荷の蓄積開始及び終了を調整し、蓄積開始前に、前記前記ゲート電極及び前記ドレイン電極のそれぞれの電圧を制御して、信号電荷の読み出し及び排出を行う第2読み出し動作とを有する制御部を備えていることを特徴とする請求項4から9のいずれか1つに記載の撮像素子。
  11. 前記複数の光電変換素子のそれぞれを光照射側から見た平面視において、前記光電変換素子ごとに前記ソース電極の周囲に前記ゲート電極が形成され、該ゲート電極を囲むように前記ドレイン電極が前記光電変換素子同士の間に一体的に延設され、該ドレイン電極が前記複数の光電変換素子に共有されている構成であることを特徴とする請求項4から10のいずれか1つに記載の撮像素子。
  12. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、所定の波長の光を吸収するカラーフィルタが設けられていることを特徴とする請求項4から11のいずれか1つに記載の撮像素子。
  13. 前記カラーフィルタがベイヤー配列で形成されていることを特徴とする請求項12に記載の撮像素子。
  14. 前記光電変換膜が、第1の波長の光に分光感度を有する第1光電変換膜と、第2の波長の光に分光感度を有する第2光電変換膜と、第3の波長の光に分光感度を有する第3光電変換膜とのうちいずれかであることを特徴とする請求項4から12のいずれか1つに記載の撮像素子。
  15. 前記光電変換膜が第1の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、かつ、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板の厚さ方向において異なる位置に、第2の波長の光を吸収して光電変換する第1光電変換層と、第3の波長の光を吸収して光電変換する第2光電変換層とが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  16. 前記光電変換膜が赤外線の波長の光の分光感度を有する材料で構成されていることを特徴とする請求項15に記載の撮像素子。
  17. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、前記光電変換膜が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、前記カラーフィルタ及び前記光電変換素子を透過した所定の波長の光を吸収し、光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  18. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、シアン又はイエローの色成分を含む波長の光を吸収するカラーフィルタが市松状に配置され、前記光電変換素膜が緑色の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、青色及び赤色の波長の光を吸収し、光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  19. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、赤色、緑色、青色のいずれか1つの波長の光と、赤外線を透過するカラーフィルタが2次元状に配置され、前記光電変換素膜が赤外線の波長の光に分光感度を有する材料で構成され、前記絶縁層の下に半導体基板が形成され、前記半導体基板に、赤色、緑色、青色の波長の光を吸収して光電変換する光電変換部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  20. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、第1の波長の光又は第2の波長の光を吸収するカラーフィルタが配置され、前記光電変換膜が第3の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、
    前記絶縁層の下に形成された半導体基板と、前記半導体基板表面に不純物イオンを注入することで形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記半導体基板にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えたフォトセンサを複数設け、
    前記フォトセンサが、前記ゲート電極に照射される光によって、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に流れる電流を変調する構成であることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  21. 前記複数の光電変換素子上にそれぞれ、赤色、緑色、青色のいずれか1つの波長の光と、赤外線を透過するカラーフィルタが2次元状に配置され、前記光電変換素膜が赤外線の波長の光に分光感度を有する材料で構成されていることを特徴とする請求項20に記載の撮像素子。
  22. 前記光電変換膜が第1の波長の光の分光感度を有する材料で構成され、
    前記絶縁層の下に形成された半導体基板と、前記半導体基板表面に不純物イオンを注入することで形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記半導体基板にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えたフォトセンサを複数設け、
    前記フォトセンサがそれぞれ、前記ゲート電極に照射される光によって、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に流れる電流を変調する構成であり、前記複数のフォトセンサが、前記光電変換膜を透過した光のうち、第2の波長の光及び第3の波長の光の両方を前記ゲート電極に透過させる第1フォトセンサと、前記第1フォトセンサよりも前記ゲート電極の厚さが厚く、前記第2の波長の光又は前記第3の波長の光の一方を該ゲート電極で遮断する第2フォトセンサとから構成されていることを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
  23. 複数の光電変換素子が2次元状に配列された光電変換素子レイヤーを複数積層させた撮像素子であって、
    前記光電変換素子が、透明基板と、前記透明基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された光電変換膜と
    前記光電変換膜と少なくとも一部が接触するように形成されたソース電極とドレイン電極とを備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれの前記ゲート電極に駆動パルスを入力する行選択走査部と、
    前記光電変換素子レイヤーごとの前記ソース電極からのそれぞれの出力を信号として処理する信号処理部とを備え、
    前記光電変換素子レイヤーごとに前記光電変換膜が異なる波長の光に分光感度を有し、
    前記光電変換素子レイヤーごとの前記光電変換膜に光が照射することで、前記ゲート電極と前記ソース電極との電圧差の閾値が変調するトランジスタ構造を有していることを特徴とする撮像素子。
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