JP5320989B2 - 固体撮像装置、及び電子機器 - Google Patents

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本発明は、固体撮像装置、及び当該固体撮像装置を備えた電子機器に関する。
固体撮像装置として、CMOS型の固体撮像装置が知られている。このCMOS型の固体撮像装置は、フォトダイオードと、複数のトランジスタ、いわゆるMOSトランジスタにより、2画素を形成し、複数の画素を所要のパターンに配列して構成されている。このフォトダイオードは、受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積する光電変換素子であり、複数のMOSトランジスタは、フォトダイオードからの信号電荷を転送するための素子である。
図17に、イメージセンサに適用した従来のCMOS型の固体撮像装置の要部の概略断面構成を示す。図17は、固体撮像装置216の画素部における断面構成である。
図17に示す従来の固体撮像装置216は、シリコンからなるp型の基板201の表面側に、画素分離領域208を有し、各区分領域にフォトダイオードPDと複数のMOSトランジスタからなる画素200を有する。複数のMOSトランジスタは、それぞれ、電荷読み出しトランジスタTr1、リセットトランジスタTr2、アンプトランジスタTr3及び垂直選択トランジスタ(図示せず)である。この4つのMOSトランジスタと、フォトダイオードPDとから構成される画素領域が単位画素となる。この単位画素は、複数個、2次元マトリクス状に配列される。
フォトダイオードPDは、p型の基板201の表面から所要の深さ方向に順に形成したn+型不純物領域203と、及びn型不純物領域202と、このn+型不純物領域203の表面に形成した高不純物濃度のp型不純物領域204とにより構成されている。
電荷読み出しトランジスタTr1は、フォトダイオードPDが形成された領域に隣接する基板上にゲート絶縁膜217を介して形成された平面型のゲート電極209と、基板表面に形成されたn+不純物領域より構成されるソース・ドレイン領域205とから構成される。このソース・ドレイン領域205は、フローティングディフュージョン領域を構成するものである。
アンプトランジスタTr3は、ソース・ドレイン領域206と、ソース・ドレイン領域206が形成された領域に隣接する基板上にゲート絶縁膜217を介して形成された平面型のゲート電極211と、基板表面に形成されたn+不純物領域より構成されるソース・ドレイン領域207とから構成される。
リセットトランジスタTr2は、ソース・ドレイン領域205と、ソース・ドレイン領域205が形成された領域に隣接する基板201上にゲート絶縁膜217を介して形成された平面型のゲート電極210と、基板201表面に形成されたn+不純物領域より構成されるソース・ドレイン領域206とから構成される。
ソース・ドレイン領域206は、基板201上に層間絶縁膜215を介して形成される電源配線213にコンタクト部212を介して接続される。
また、層間絶縁膜215内には、所望の配線214が形成されている。
このように、従来の固体撮像装置216の基板201表面には、単位画素200毎に、フォトダイオードPDと、複数のMOSトランジスタがそれぞれ配置される。
ところで、近年、固体撮像装置では、多数の画素を高集積するために、画素サイズの微細化が行われている。特に、図17に示すような従来の固体撮像装置216の各画素領域では、基板201の同一平面上に、フォトダイオードPDや、複数のMOSトランジスタが配置されているため、単位画素200を構成する基板201表面には、それらを構成する面積が必要となる。このため、1画素の面積が増大してしまう傾向があった。このような構成では、画素サイズを微細化した場合には、フォトダイオードPDの面積が縮小してしまうことになり、飽和電荷量(Qs)の低下や感度の低下を招く等の問題があった。
この問題に対して、画素内のMOSトランジスタを、隣接する複数の画素で共有することで、画素サイズを縮小する方法がいくつか提案されている。
また、画素サイズの微細化に伴う飽和電荷量(Qs)の低下や、感度の低下を防ぐ方法に対する全く異なるアプローチとして、下記特許文献3には、1画素において、基板内の深さ方向に複数のフォトダイオードを形成することで、分光する方法が記載されている。
特許文献2においては、例えば、図18に示すように、p型のSi基板100中に、n型半導体層102/p型半導体層104/n型半導体層106の3層構造を形成し、深さ方向に浅い方から、青、緑、赤の光を光電変換して取り出す色分離方法が記載されている。この方法においては、Si基板100表面において、それぞれの層に接続されたそれぞれの端子により、青、緑、赤の信号が外部に出力される。これは、波長の長さと、深さ方向における光の吸収の性質を利用したものである。これにより、1画素での色分光が可能となり、偽色の発生を抑制することが可能となる。よって、ローパスフィルタが不要となる。さらに、カラーフィルタを用いないため、赤、緑、青の波長の異なる色が単位画素内に入射する。このために光量の損失も少なくなる。しかし、波長の長い赤色の光を光電変換し、電荷を蓄積するフォトダイオードは、シリコン基板表面から、2μm程度の深さに形成されるため、基板表面の出力端子との距離が長く、フォトダイオードに蓄積された信号電荷を完全に転送することが困難であった。
このような問題点を改善するために、下記特許文献3では、深さ方向に積層した複数のフォトダイオード間に、電位のバリアを配置する構成が記載されている。このように、電位のバリアを配置することによって、基板深くに形成されたフォトダイオードに蓄積された信号電荷のフローティングディフュージョン領域への読み出しを容易にすることが可能とされている。しかしながら、基板表面から深さ方向に離れた領域に蓄積された電荷は、基板表面に形成されたゲート電極から与えられる電界では十分なポテンシャル変動を与えることは困難であり、残像が発生してしまう。
特開平11−122532号公報 特開2002−513145号公報 特開2007−36202号公報
上述の点に鑑み、本発明は、信号電荷の転送効率を向上させ、かつ、実効的な画素数の向上を図った固体撮像装置を提供するものである。また、その固体撮像装置を用いた電子機器を提供するものである。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置は以下の構成を有する。基板と、基板に形成された第1の波長域の光を検出する第1のフォトダイオードであって、基板の深さ方向に積層された複数のフォトダイオードで構成される第1のフォトダイオードから構成された第1の受光部と、第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、を含んで構成された第1の画素と、
基板の深さ方向に順に積層されて形成された第2及び第3のフォトダイオードであって、第1の波長域の光と補色関係にある第2及び第3の波長域の光を検出する第2及び第3のフォトダイオードから構成された第2の受光部と、第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、第2のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に基板の表面側に形成された平面型ゲート電極である第2のゲート電極と、第2のフォトダイオードよりも深い位置の第3のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に基板の深さ方向に埋め込まれて形成された縦型ゲート電極である第3のゲート電極と、を含んで構成された第2の画素と、
第2のフォトダイオードと、第3のフォトダイオードとの間を電気的に分離するための、フォトダイオード分離領域と、
第1の受光部が形成された基板の光入射側に形成される、単色フィルタと、
第2の受光部が形成された基板の光入射側に形成される、補色フィルタと、
を含む。
本発明の固体撮像装置では、基板の深さ方向に形成された複数のフォトダイオードのうち、表面側に形成されたフォトダイオードに蓄積された信号電荷は、平面型ゲート電極により読み出される。また、基板表面から深さ方向に深い位置のフォトダイオードに蓄積された信号電荷は、縦型ゲート電極に読み出される。
また、本発明の電子機器は、光学レンズと、固体撮像装置と、信号処理回路とを含んで構成される。そして、固体撮像装置は、基板と、基板に形成された第1の波長域の光を検出する第1のフォトダイオードであって、基板の深さ方向に積層された複数のフォトダイオードで構成される第1のフォトダイオードから構成された第1の受光部と、第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、を含んで構成された第1の画素と、基板の深さ方向に順に積層されて形成された第2及び第3のフォトダイオードであって、第1の波長域の光と補色関係にある第2及び第3の波長域の光を検出する第2及び第3のフォトダイオードから構成された第2の受光部と、第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、第2のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に基板の表面側に形成された平面型ゲート電極である第2のゲート電極と、第2のフォトダイオードよりも深い位置の第3のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に基板の深さ方向に埋め込まれて形成された縦型ゲート電極である第3のゲート電極と、を含んで構成された第2の画素と、第2のフォトダイオードと、第3のフォトダイオードとの間を電気的に分離するための、フォトダイオード分離領域と、第1の受光部が形成された基板の光入射側に形成される、単色フィルタと、第2の受光部が形成された基板の光入射側に形成される、補色フィルタと、を含
本発明の電子機器では、光学レンズから入射された光は、固体撮像装置において信号電荷に変換され、信号処理回路を介して、映像信号として出力される。そして、本発明の電子機器に用いられる固体撮像装置では、基板の深さ方向に形成された複数のフォトダイオードのうち、表面側に形成されたフォトダイオードに蓄積された信号電荷は、平面型ゲート電極により読み出される。また、基板表面から深さ方向に深い位置のフォトダイオードに蓄積された信号電荷は、縦型ゲート電極に読み出される。
本発明によれば、固体撮像装置において、基板内に形成された複数層のフォトダイオードに蓄積された信号電荷をそれぞれの深さに対応したゲート電極で読み出すことができるので、信号電荷の転送残りを低減することができる。すなわち、転送効率が向上する。また、基板内に複数層のフォトダイオードを有し、また、そのフォトダイオードを分離することで、1画素内で複数の色が検出される。これにより、実効的な画素数が向上する。
以下、図1〜図16を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[固体撮像装置の全体構造]
まず、図1を用いて、以下に説明する第1の実施形態及び第2の実施形態が適用されるCMOS型の固体撮像装置、すなわち、CMOSイメージセンサの全体構造について説明する。
図1に示す固体撮像装置1は、Siからなる基板11上に配列された複数の画素2から構成される撮像領域3と、撮像領域3の周辺回路としての垂直駆動回路4と、カラム信号処理回路5と、水平駆動回路6と、出力回路7と、制御回路8等を有して構成される。
画素2は、光電変換素子であるフォトダイオードと、複数のMOSトランジスタとから構成され、基板11上に、2次元アレイ状に規則的に複数配列される。
撮像領域3は、2次元アレイ状に規則的に複数配列された画素2から構成される。そして、撮像領域3は、実際に光を受光し、光電変換によって生成された信号電荷を蓄積することのできる有効画素領域と、有効画素領域の周囲に形成され、黒レベルの基準になる光学的黒を出力するための黒基準画素領域とから構成される。
制御回路8は、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6等の動作の基準となるクロック信号や制御信号などを生成する。そして、制御回路8で生成されたクロック信号や制御信号などは、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5及び水平駆動回路6等に入力される。
垂直駆動回路4は、例えばシフトレジスタによって構成され、撮像領域3の各画素2を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、各画素2のフォトダイオードにおいて受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素信号を、垂直信号線を通してカラム信号処理回路5に供給する。
カラム信号処理回路5は、例えば、画素2の列毎に配置されており、1行分の画素2から出力される信号を画素列毎に黒基準画素領域(図示しないが、有効画素領域の周囲に形成される)からの信号によって、ノイズ除去や信号増幅等の信号処理を行う。カラム信号処理回路5の出力段には、水平選択スイッチ(図示せず)が水平信号線10とのあいだに設けられている。
水平駆動回路6は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路5の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路5の各々から画素信号を水平信号線10に出力させる。
出力回路7は、カラム信号処理回路5の各々から水平信号線10を通して、順次に供給される信号に対し、信号処理を行って出力する。
以下に説明する第1〜第5の実施形態における固体撮像装置は、図1における固体撮像装置1を構成するものであり、特に有効撮像領域における画素2の断面構成を示すものである。
<第1の実施形態>
図2に本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面構成を示す。図2は、本実施形態例の固体撮像装置の撮像領域における複数の画素2(本実施形態例では、第1の画素2a、第2の画素2b)の平面レイアウトを示すものである。また、図3には、図2のX−X’線上に沿う断面構成を示し、図4には、図2のY−Y’線上に沿う断面構成を示す。本実施形態例の固体撮像装置は、基板の表面側から光照射が為される表面照射型の固体撮像装置である。
[構成の説明]
本実施形態例の固体撮像装置は、第1の画素2aと第2の画素2bとから構成されている。第1の画素2aは、第1の受光部20aと、第1のゲート電極24と、フローティングディフュージョン領域21aとを含んで構成されている。また、第2の画素2bは、第2の受光部20bと、第2及び第3のゲート電極22,23と、フローティングディフュージョン領域21bとを含んで構成されている。
図3に示すように、第1の受光部20aは、基板26内に形成された第1のフォトダイオードPD1により構成されている。第1のフォトダイオードPD1では、第1の波長域の光が光電変換により信号電荷に変換される。
図4に示すように、第2の受光部20bは、基板26内の深さ方向に順に形成された第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3により構成されている。第2及び第3のフォトダイオードPD2,PD3では、第1の波長域と補色関係にある第2の波長域及び第3の波長域の光が、光電変換によりそれぞれの信号電荷に変換される。
本実施形態例は、第1の波長域の光を緑色(G)とし、第2の波長域の光を青色(B)とし、第3の波長域の光を赤色(R)とする例である。
そして、図2に示すように、第1の受光部20aと、第2の受光部20bは、基板26内に互いに千鳥状に配置されている。すなわち、第1の受光部20aの垂直方向及び水平方向には、第2の受光部20bが隣接して形成されている。また、第2の受光部20bの垂直方向及び水平方向には、第1の受光部20aが隣接して形成されている。
ここで、第1〜第3のフォトダイオードPD1〜PD3は、第1導電型のp型(ここでは、p−不純物濃度)半導体からなる基板26に形成されたp+不純物領域と、第2導電型のn+不純物領域とのpn接合を有して構成されるものである。以下に詳述する。
まず、第1の画素2aについて説明する。
図3に示すように、第1の受光部20aを構成する第1のフォトダイオードPD1は、基板26の表面から深さ方向に順に形成されたp+不純物領域32、n+不純物領域30、n−不純物領域31、p+不純物領域29、n+不純物領域28、n−不純物領域27からなる2層のフォトダイオードを有する。すなわち、基板26表面側のp+不純物領域32とn+不純物領域30とのpn接合jにより上層のフォトダイオードが構成され、基板26の深さ方向に深い位置に形成されたp+不純物領域29とn+不純物領域28とのpn接合jにより下層のフォトダイオードが構成されている。そして、上層のフォトダイオードを構成するpn接合jは、基板26の表面から0.1〜0.2μm程度の深さに形成され、下層のフォトダイオードを構成するpn接合jは、基板26の表面から0.5μm〜0.8μm程度の深さに形成されている。
第1のフォトダイオードPD1において、上層及び、下層のフォトダイオードを構成するp+不純物領域32,29は、斜めに隣接する2つの第1の受光部20a間に延在して形成されている。また、下層のフォトダイオードを構成するn+不純物領域28と、上層のフォトダイオードを構成するn−不純物領域31とは、信号電荷が読み出される側、すなわち、第1のゲート電極24が形成される側で電気的に接続されている。
第1のゲート電極24は、p+不純物領域32,29が延在して形成される側とは反対側の第1の受光部20aの外周部に形成されている。第1のゲート電極24は、基板26の表面側から、深さ方向に形成された溝部37に、ゲート絶縁膜33を介して電極材料が埋め込まれることにより形成された縦型ゲート電極である。この溝部37は、基板26の表面から0.7μm〜1.0μm程度の深さまで掘り込んで形成されている。そして、第1のゲート電極24及び、第1のゲート電極24底部に位置するゲート絶縁膜33は、第1のフォトダイオードPD1のうち、下層のフォトダイオードを構成するpn接合jよりも深い位置になるように形成されている。
フローティングディフュージョン領域21aは、第1のゲート電極24に隣接する基板26の表面に、n+不純物領域により形成されている。このフローティングディフュージョン領域21aは、p+不純物領域32,29が延在して形成される側とは反対側に隣接する2つの第1の画素2a間において共有されている。
第1の画素2aでは、第1のゲート電極24とフローティングディフュージョン領域21aとにより、第1のフォトダイオードPD1の信号電荷eを読み出す為の電荷読み出しトランジスタTr1が構成される。
そして、第1の受光部20aが形成された基板26の光照射側である上部には、図示しない所望の配線層を介して、緑色の光Gのみを透過する単色フィルタである緑色フィルタ45が配置されている。
次に、第2の画素2bについて説明する。
図4に示すように、第2の受光部20bは、深さ方向に積層された第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3とを有する。
第2のフォトダイオードPD2は、基板26の表面から深さ方向に順に形成されたp+不純物領域40、n+不純物領域39、n−不純物領域38により構成され、主に、p+不純物領域40とn+不純物領域39とのpn接合jにより構成されている。そして、第2のゲート電極23に隣接する側の第2のフォトダイオードPD2を構成するn−不純物領域38は、p+不純物領域40の途中まで被覆するように形成されている。
また、第3のフォトダイオードPD3は、基板26の第2のフォトダイオードPD2よりも深い位置から深さ方向に形成されたp+不純物領域41、n+不純物領域36、n−不純物領域35により構成されている。この第3のフォトダイオードPD3は、主に、p+不純物領域41とn+不純物領域36とのpn接合jにより構成されている。
第2のフォトダイオードPD2を構成するpn接合jは、第1のフォトダイオードPD1のpn接合jと同様に、基板26の表面から0.1〜0.2μm程度の深さに形成される。また、第3のフォトダイオードPD3を構成するpn接合jは、第1のフォトダイオードPD1のpn接合jと同様に、基板26の表面から0.5μm〜0.8μm程度の深さに形成される。
第2のゲート電極23は、第2の受光部20bの外周部の、第2のフォトダイオードPD2に隣接した基板36上面に形成されている。第2のゲート電極23は、基板26の表面に、ゲート絶縁膜33を介して形成された平面型ゲート電極である。
第3のゲート電極22は、第2の受光部20bの、第2のゲート電極23が形成されている側とは反対側の外周部に、第3のフォトダイオードPD3に隣接して形成されている。第3のゲート電極22は、基板26の表面側から、深さ方向に形成された溝部37に、ゲート絶縁膜33を介して電極材料が埋め込まれることにより形成された縦型ゲート電極である。この溝部37は、基板26の表面から0.7μm〜1.0μm程度の深さまで掘り込んで形成されている。そして、第3のゲート電極22底部及び、第3のゲート電極22底部に位置するゲート絶縁膜33は、第3のフォトダイオードPD3を構成するpn接合jよりも深い位置に達するように形成されている。
さらに、第3のゲート電極22底部及び第3のゲート電極22底部に位置するゲート絶縁膜33は、第3のフォトダイオードPD3を構成するn+不純物領域36及びn−不純物領域35に、基板26を構成するp−不純物領域を介して被覆されている。また、このとき、第2のフォトダイオードPD2を構成するp+不純物領域40は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側には、第3のゲート電極22に接して形成されており、第2の受光部20bに面する側とは反対側には形成されていない。そして、第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は、隣接する第2の画素2bを構成する第2の受光部20b境界位置まで延在している。この第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は、第2の受光部20b内において、第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3を電気的に分離するためのフォトダイオード分離領域を兼ねるものである。
フローティングディフュージョン領域21bは、第2のゲート電極23に隣接する基板26の表面、及び第3のゲート電極22に隣接する基板の表面に、n+不純物領域により形成されている。このフローティングディフュージョン領域21bは、斜めに隣接する全ての第2の画素2bで共有されている。1つの第2の画素2bに注目すると、第2のゲート電極23に隣接するフローティングディフュージョン領域21bは、隣接する第2の画素2bの第3のゲート電極22に隣接している。また、第3のゲート電極22に隣接するフローティングディフュージョン領域21bは、隣接する第2の画素2bの第2のゲート電極23に隣接している。
第2の画素2bでは、第2のゲート電極23と、第2のゲート電極23に隣接するフローティングディフュージョン領域21bにより、第2のフォトダイオードPD2の信号電荷eを読み出す電荷読み出しトランジスタTr2が構成されている。また、第3のゲート電極22とフローティングディフュージョン領域21bにより、第3のフォトダイオードPD3の信号電荷eを読み出す電荷読み出しトランジスタTr3が構成されている。
そして、第2の受光部20bが形成された基板26上部の光照射側には、図示しない所望の配線層を介して、緑色と補色関係にある赤色の光R及び青色の光Bを透過する補色フィルタである、マゼンダフィルタ42が配置されている。
第1の受光部20a、第2の受光部20b間の所望の位置には、第1の画素2a、及び第2の画素2bを構成する、アンプトランジスタ、リセットトランジスタ、選択トランジスタ等の所望の画素トランジスタ領域25が形成されている。
[動作の説明]
以上の構成を有する固体撮像装置の動作について、1つの第1の画素2aと、1つの第2の画素2bに注目して説明する。
まず、基板26の表面側から第1の受光部20a及び第2の受光部20bに光を照射する。
そうすると、緑色フィルタ45では、緑色の光Gのみが透過するので、第1の受光部20aには、第1の波長域の光として、緑色の光Gが入射する。第1の受光部20aに入射した緑色の光Gは、第1のフォトダイオードPD1において光電変換により信号電荷に変換される。このとき、緑色の光Gは、上層のフォトダイオード及び下層のフォトダイオードにおいて光電変換されるので、第1のフォトダイオードPD1の飽和電荷量(Qs)を増加させることができる。そして、第1のフォトダイオードPD1で光電変換により発生した信号電荷は、pn接合j,jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
一方、マゼンダフィルタ42では、青色及び赤色の光のみが透過するので、第2の受光部20bには、第2及び第3の波長域の光として、青色の光Bと赤色の光Rが入射する。第2の受光部20bに入射した光のうち、青色の光Bは、波長が赤色の光Rよりも短いので、そのほとんどが基板26表面側に形成された第2のフォトダイオードPD2で光電変換される。そして、第2のフォトダイオードPD2で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。また、第2の受光部20bに入射した光のうち、赤色の光Rは、波長が青色の光Bよりも長い。このため、赤色の光Rのうち、第2のフォトダイオードPD2で光電変換されなかった光は、基板26の表面から深い位置に形成された第3のフォトダイオードPD3に達し、第3のフォトダイオードPD3において光電変換される。そして、第3のフォトダイオードPD3で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
次に、蓄積されたそれぞれの信号電荷e〜eを、フローティングディフュージョン領域21a,21bに読み出す。
まず、第1の画素2aについてみると、第1の画素2aでは、第1のゲート電極24がオンされることにより、縦型の第1のゲート電極24周囲の電位が変動する。これにより、第1のフォトダイオードPD1に蓄積された信号電荷eは、第1のゲート電極24に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21aに読み出される。
そして、フローティングディフュージョン領域21aに信号電荷eが読み出されたことにより、フローティングディフュージョン領域21aの電圧が変化する。この電圧変化が図示しないアンプトランジスタにより増幅され、第1のフォトダイオードPD1の信号出力S1として出力される。この信号出力S1は、緑色の光Gによる信号出力Gsである。
次に、第2の画素2bについてみると、第2の画素2bでは、第2のゲート電極23がオンされることにより、平面型の第2のゲート電極23下部の基板26内の電位が変動する。これにより、第2のフォトダイオードPD2に蓄積された信号電荷eは、第2のゲート電極23に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。また、第3のゲート電極22がオンされることにより、縦型の第3のゲート電極22周囲の電位が変動する。これにより、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eは、第3のゲート電極22に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
ところで、第3のゲート電極22底部及び第3のゲート電極22底部に位置するゲート絶縁膜33は、第3のフォトダイオードPD3を構成するn+不純物領域36及びn−不純物領域35に、基板26を構成するp−不純物領域を介して被覆されている。そして、第2のフォトダイオードPD2を構成するp+不純物領域41は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側には、第3のゲート電極22に接して形成されており、第2の受光部20bに面する側とは反対側には形成されていない。このため、第3のゲート電極22がオンされたとき、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷e3は、第3のゲート電極22の、p+不純物領域41が形成されていない側の面に沿ってフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。すなわち、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eの読み出し経路は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側とは反対側の面に沿って形成される。
また、このとき、第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は隣接する第2の画素2bを構成する第2の受光部20b境界位置まで延在して形成されている。そして、このp+不純物領域41は、第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3を分離するフォトダイオード分離領域とされている。このため、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eが、第2のゲート電極23に隣接するフローティングディフュージョン領域21bに読み出されるのを防ぐことができる。
そして、第2のフォトダイオードPD2及び第3のフォトダイオードPD3に隣接するそれぞれのフローティングディフュージョン領域21bに信号電荷e,eが読み出されたことにより、それぞれのフローティングディフュージョン領域21bの電圧が変化する。そして、この第2のフォトダイオードPD2に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21bに接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、出力信号S2として出力される。また第3のフォトダイオードPD3に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21bに接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、信号出力S3として出力される。
第2の受光部20bには、青色の光Bと赤色の光Rが入射されるため、信号出力S2及びS3から、青色の信号出力Bsと、赤色の信号出力Rsを演算処理により求めることができる。本実施形態例では、第2の受光部20bによって吸収される青色の光Bと、赤色の光Rとは、その波長域の重なりが少ないことから、互いに、基板26内での吸収係数差が大きい。このため、第3のフォトダイオードPD3のpn接合j深さを、青色の光Bがほとんど届かない深さに設定することにより、第3のフォトダイオードPD3に蓄積される信号電荷eは、赤色の光Rによって光電変換された信号電荷のみとすることができる。第3のフォトダイオードPD3のpn接合jの深さが、0.5μm〜0.8μm程度とした場合、青色の光Bは、第3のフォトダイオードPD3にほとんど届かない為、信号出力S1,S2及び信号出力Bs,Rsの関係は、
S2=Bs+Rs/2
S3=2Rs/3
となる。そして、この演算式から、信号出力Bs,Rsを、それぞれ
Bs=S2−S3/2
Rs=3/2×S3
と求めることができる。
このように、本実施形態例では、第2の画素2bで検出される光を、波長域の重なりの少ない青色の光Bと赤色の光Rとすることにより、第3のフォトダイオードPD3で光電変換される光を赤色の光Rのみにすることができ、実効的な混色を防ぐことができる。
本実施形態例では、第1の画素2aを構成する第1の受光部20aにおいて、基板26の深さ方向に積層された2層のフォトダイオードを用いることで、第1の受光部20aの飽和電荷量(Qs)を2倍にすることができる。そして、飽和電荷量(Qs)の向上に伴って、感度を向上させることができる。
また、第2の画素2bを構成する第2の受光部20bにおいては、基板26の深さ方向に積層され、上下で分離された2層のフォトダイオードを用いることで、青色の光Bと、赤色の光Rからそれぞれ信号電荷を得ることができる。これにより、1画素内で、青色の光Bと赤色の光Rからの信号出力Bs,Rsを得ることができるので、青色と、赤色の画素数は2倍に増え、飽和電荷量(Qs)や、感度を向上させることができる。そして、深い方に位置する第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eは、縦型の第3のゲート電極22によりフローティングディフュージョン領域21bに転送している。これにより、基板26の深さ方向のポテンシャル変位を十分に行うことができ、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eの転送漏れを防止することができる。
さらに、第2の画素2bにおいて、上側に形成された第2のフォトダイオードPD2を平面型に形成された第2のゲート電極23で読み出し、下側に形成された第3のフォトダイオードPD3を縦型に形成された第3のゲート電極22で読み出している。また、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eの読み出し経路は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側とは反対側の側面に沿って形成される。さらに、フォトダイオード分離領域を兼ねるp+不純物領域41が、第2のフォトダイオードPD2に蓄積された信号電荷eが読み出されるフローティングディフュージョン領域21bの下方まで延在している。これにより、第2のフォトダイオードPD2で蓄積された信号電荷eと、第3のフォトダイオードPD3で蓄積された信号電荷eは混ざらない状態で、それぞれのフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
また、本実施形態例では、フローティングディフュージョン領域21a,21bが、隣接する画素間で共有されるため、画素サイズの縮小化が図られる。
そして、本実施形態例の固体撮像装置では、第1の画素2aと第2の画素2bを構成するそれぞれのフォトダイオードや、ゲート電極を共通のプロセスステップによって形成することができるので、工程数の増加はない。
<第2の実施形態>
図5に本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面構成を示す。図5は、本実施形態例の固体撮像装置の撮像領域における複数の画素2の平面レイアウトを示すものである。また、図6には、図5のX−X’線上に沿う断面構成を示し、図7には、図5のY−Y’線上に沿う断面構成を示す。図5〜7において、図2〜4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
[構成の説明]
本実施形態例は、第1の波長域の光を青色(B)とし、第2の波長域の光を緑色(G)とし、第3の波長域の光を赤色(R)とする例である。すなわち、図5に示すように、青色の光Bを光電変換する第1の受光部20aと、緑色の光Gと赤色の光を光電変換する第2の受光部20bがそれぞれ千鳥状に交互に形成されている。
このため、本実施形態例では、図6に示すように、第1の受光部20aが形成された基板26上に配置される単色フィルタとして、青色フィルタ43を用いる。また、図7に示すように、第2の受光部20bが形成された基板26上に配置される補色フィルタとして、青色の補色であるイエローフィルタ44を用いる。
基板26内部の構成は、第1の実施形態と同様である。
[動作の説明]
以上の構成を有する固体撮像装置の動作について、1つの第1の画素2aと、1つの第2の画素2bに注目して説明する。
まず、基板26の表面側から第1の受光部20a及び第2の受光部20bに光を照射する。
そうすると、青色フィルタ43では、青色の光Bのみが透過するので、第1の受光部20aには、第1の波長域の光として、青色の光Bが入射する。第1の受光部20aに入射した青色の光Bは、第1のフォトダイオードPD1で光電変換する。このとき、青色の光Bは、上層のフォトダイオード及び下層のフォトダイオードにおいて光電変換されるので、第1のフォトダイオードPD1の飽和電荷量(Qs)を増加させることができる。そして、第1のフォトダイオードPD1で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合j,jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
一方、イエローフィルタ44では、緑色の光G及び赤色の光Rのみが透過するので、第2の受光部20bには、第2及び第3の波長域の光として、緑色の光G及び赤色の光Rが入射する。第2の受光部20bに入射した光のうち、緑色の光Gは、波長が赤色の光Rよりも短いので、そのほとんどが基板26表面側に形成された第2のフォトダイオードPD2で光電変換される。そして、第2のフォトダイオードPD2で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。また、第2の受光部20bに入射した光のうち、赤色の光Rは、波長が緑色の光Gよりも長い。このため、赤色の光Rのうち、第2のフォトダイオードPD2で吸収されなかった光は、基板26表面から深い位置に形成された第3のフォトダイオードPD3に達し、第3のフォトダイオードPD3において光電変換される。また、緑色の光Gのうち第2のフォトダイオードPD2で吸収されなかった光も第3のフォトダイオードPD3に達し、第3のフォトダイオードPD3において光電変換される。そして、第3のフォトダイオードPD3で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
次に、蓄積されたそれぞれの信号電荷e〜eを、フローティングディフュージョン領域21a,21bに読み出す。
まず、第1の画素2aについてみると、第1の画素2aでは、第1のゲート電極24がオンされることにより、縦型の第1のゲート電極24周囲の電位が変動する。これにより、第1のフォトダイオードPD1に蓄積された信号電荷eは、第1のゲート電極24に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21aに読み出される。
そして、フローティングディフュージョン領域21aに信号電荷eが読み出されたことにより、フローティングディフュージョン領域21aの電圧が変化する。この電圧変化が図示しないアンプトランジスタにより増幅され、第1のフォトダイオードPD1の信号出力S1として出力される。この信号出力S1は、青色の光Bによって得られたものである。
次に、第2の画素2bについてみると、第2の画素2bでは、第2のゲート電極23がオンされることにより、平面型の第2のゲート電極23下部の基板26内の電位が変動する。これにより、第2のフォトダイオードPD2に蓄積された信号電荷eは、第2のゲート電極23に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。また、第3のゲート電極22がオンされることにより、縦型の第3のゲート電極22周囲の電位が変動する。これにより、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eは、第3のゲート電極22に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
ところで、第3のゲート電極22底部及び第3のゲート電極22底部に位置するゲート絶縁膜33は、第3のフォトダイオードPD3を構成するn+不純物領域36及びn−不純物領域35に、基板26を構成するp−不純物領域を介して被覆されている。そして、第2のフォトダイオードPD2を構成するp+不純物領域41は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側には、第3のゲート電極22に接して形成されており、第2の受光部20bに面する側とは反対側には形成されていない。このため、第3のゲート電極22がオンされたとき、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷e3は、第3のゲート電極22の、p+不純物領域が形成されていない側の面に沿ってフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
また、このとき、第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は隣接する第2の画素2bを構成する第2の受光部20b境界位置まで延在して形成されている。そして、このp+不純物領域41は、第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3を分離するフォトダイオード分離領域とされている。このため、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eが、第2のゲート電極23に隣接するフローティングディフュージョン領域21bに読み出されるのを防ぐことができる。
そして、第2のフォトダイオードPD2及び第3のフォトダイオードPD3に隣接するそれぞれのフローティングディフュージョン領域21bに信号電荷e,eが読み出されたことにより、それぞれのフローティングディフュージョン領域21bの電圧が変化する。第2のフォトダイオードPD2に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21bに接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、出力信号S2として出力される。また第3のフォトダイオードPD3に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21bに接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、信号出力S3として出力される。
第2の受光部20bには、緑色の光Gと赤色の光Rが入射されるため、信号出力S2及びS3から、緑色の信号出力Gsと、赤色の信号出力Rsが演算処理により求められる。信号出力S1,S2及び信号出力Bs,Rsの関係は、
S2=α・Bs+β・Rs
S3=γ・Bs+δ・Rs
となる。α、β、γ、δは、基板26の深さに対する光の吸収係数や、イエローフィルタ44の特性から決定される定数である。そして、この演算式から、信号出力Bs,Rsを、それぞれ求めることができる。
<第3の実施形態>
図8に本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面構成を示す。図8は、本実施形態例の固体撮像装置の撮像領域における複数の画素2の平面レイアウトを示すものである。また、図9には、図8のX−X’線上に沿う断面構成を示し、図10には、図8のY−Y’線上に沿う断面構成を示す。図8〜10において、図2〜4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
[構成の説明]
本実施形態例は、第1の波長域の光を赤色(R)とし、第2の波長域の光を青色(B)とし、第3の波長域の光を緑色(G)とする例である。すなわち、図8に示すように、赤色の光Rを光電変換する第1の受光部20aと、青色の光Bと緑色の光Gを光電変換する第2の受光部20bがそれぞれ千鳥状に交互に形成されている。
このため、本実施形態例では、図9に示すように、第1の受光部20aが形成された基板26上に配置される単色フィルタとして、赤色フィルタ46を用いる。また、第2の受光部20bが形成された基板26上に配置される補色フィルタとして、赤色の補色であるシアンフィルタ47を用いる。
[動作の説明]
以上の構成を有する固体撮像装置の動作について、1つの第1の画素2aと、1つの第2の画素2bに注目して説明する。
まず、基板26の表面側から第1の受光部20a及び第2の受光部20bに光を照射する。
そうすると、赤色フィルタ46では、赤色の光Rのみが透過するので、第1の受光部20aには、第1の波長域の光として、赤色の光Rが入射する。第1の受光部20aに入射した赤色の光Rは、第1のフォトダイオードPD1で光電変換される。このとき、赤色の光Rは、上層のフォトダイオード及び下層のフォトダイオードにおいて光電変換されるので、第1のフォトダイオードPD1の飽和電荷量(Qs)を増加させることができる。そして、第1のフォトダイオードPD1で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合j,jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
一方、シアンフィルタ47では、青色の光B及び緑色の光Gのみが透過するので、第2の受光部20bには、第2及び第3の波長域の光として、青色の光B及び緑色の光Gが入射する。第2の受光部20bに入射した光のうち、青色の光Bは、波長が緑色の光Gよりも短いので、そのほとんどが基板26表面側に形成された第2のフォトダイオードPD2で光電変換される。そして、第2のフォトダイオードPD2で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。また、第2の受光部20bに入射した光のうち、緑色の光Gは、波長が青色の光Bよりも長い。このため、緑色の光Gのうち、第2のフォトダイオードPD2で吸収されなかった光は、基板26表面から深い位置に形成された第3のフォトダイオードPD3に達し、第3のフォトダイオードPD3において光電変換される。そして、第3のフォトダイオードPD3で光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jによって形成された電位の井戸に蓄積される。
次に、蓄積されたそれぞれの信号電荷を、フローティングディフュージョン領域21a,21bに読み出す。
まず、第1の画素2aについてみると、第1の画素2aでは、第1のゲート電極24がオンされることにより、縦型の第1のゲート電極24周囲の電位が変動する。これにより、第1のフォトダイオードPD1に蓄積された信号電荷eは、第1のゲート電極24に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21aに読み出される。
そして、フローティングディフュージョン領域21aに信号電荷eが読み出されたことにより、フローティングディフュージョン領域21aの電圧が変化する。この電圧変化が図示しないアンプトランジスタにより増幅され、第1のフォトダイオードPD1の信号出力S1として出力される。この信号出力S1は、赤色の光Rによって得られたものである。
次に、第2の画素2bについてみると、第2の画素2bでは、第2のゲート電極23がオンされることにより、平面型の第2のゲート電極23下部の基板26内の電位が変動する。これにより、第2のフォトダイオードPD2に蓄積された信号電荷eは、第2のゲート電極23に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。また、第3のゲート電極22がオンされることにより、縦型の第3のゲート電極22周囲の電位が変動する。これにより、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷eは、第3のゲート電極22に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
ところで、第3のゲート電極22底部及び第3のゲート電極22底部に位置するゲート絶縁膜33は、第3のフォトダイオードPD3を構成するn+不純物領域36及びn−不純物領域35に、基板26を構成するp−不純物領域を介して被覆されている。そして、第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は、第3のゲート電極22の、第2の受光部20bに面する側には、第3のゲート電極22に接して形成されており、第2の受光部20bに面する側とは反対側には形成されていない。このため、第3のゲート電極22がオンされたとき、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷e3は、第3のゲート電極22の、p+不純物領域41が形成されていない側の面に沿ってフローティングディフュージョン領域21bに読み出される。
また、このとき、第3のフォトダイオードPD3を構成するp+不純物領域41は隣接する第2の画素2bを構成する第2の受光部20b境界位置まで延在して形成されている。そして、このp+不純物領域41は、第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3を分離するフォトダイオード分離領域とされている。このため、第3のフォトダイオードPD3に蓄積された信号電荷e3が、第2のゲート電極23に隣接するフローティングディフュージョン領域21bに読み出されるのを防ぐことができる。
そして、第2のフォトダイオードPD2及び第3のフォトダイオードPD3に隣接するそれぞれのフローティングディフュージョン領域21bに信号電荷e,eが読み出されたことにより、それぞれのフローティングディフュージョン領域21bの電圧が変化する。そして、この第2のフォトダイオードPD2に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21b域に接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、出力信号S2として出力される。また第3のフォトダイオードPD3に隣接するフローティングディフュージョン領域21bの電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21bに接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、信号出力S3として出力される。
第2の受光部20bには、青色の光Bと緑色の光Gが入射されるため、信号出力S2及びS3から、青色の信号出力Bsと、緑色の信号出力Gsが演算処理により求められる。信号出力S1,S2及び信号出力Bs,Gsの関係は、
S2=α・Bs+β・Gs
S3=γ・Bs+δ・Gs
となる。α、β、γ、δは、基板26の深さに対する光の吸収係数や、シアンフィルタ47の特性から決定される係数である。そして、この演算式から、信号出力Bs,Gsを、それぞれ求めることができる。
<第4の実施形態>
図11に本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面構成を示す。図11は、本実施形態例の固体撮像装置の撮像領域における複数の画素2の平面レイアウトを示すものである。また、図12には、図11のX−X’線上に沿う断面構成を示し、図13には、図11のY−Y’線上に沿う断面構成を示す。図11〜13において、図2〜4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
[構成の説明]
本実施形態例の固体撮像装置は、第1の実施形態例における固体撮像装置とは、フローティングディフュージョン領域の共有方法と、第2のゲート電極23及び第3のゲート電極22の配置方法が異なる例である。
図11に示すように、斜めに隣接する第1の画素2a間で共有されるフローティングディフュージョン領域21cは、斜めに隣接する第2の画素2b間でも共有される。すなわち、このフローティングディフュージョン領域21cは隣接する4つの画素間で共有されている。そして、このフローティングディフュージョン領域21cを共有する4つの画素を単位画素群とすると、垂直方向に隣接する単位画素群の間には、リセットトランジスタ、アンプトランジスタ、選択トランジスタ等が形成される画素トランジスタ領域25が設けられている。そして、単位画素群のうち、第2の画素2bと、この単位画素群に隣接する単位画素群の第2の画素2bとの間では、フローティングディフュージョン領域21bが共有されている。このため、単位画素群と水平方向に隣接する単位画素群とは、画素トランジスタ領域25の領域分だけずれるように形成されている。
本実施形態例の固体撮像装置における第1の受光部20a、第2の受光部20bからの信号読み出しの動作は、第1の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
本実施形態例によれば、隣接する4つの画素を単位画素群として、1つのフローティングディフュージョン領域21cを共有することにより、基板26表面において電荷読み出しトランジスタTr1〜Tr3の占める割合いが減少する。これにより、他の画素トランジスタ領域25を形成するスペースを十分に確保することが可能となる。
<第5の実施形態>
図14に本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面構成を示す。図14は、本実施形態例の固体撮像装置の撮像領域における複数の画素2の平面レイアウトを示すものである。また、図15には、図14のX−X’線上に沿う断面構成を示す。図14及び図15において、図2及び図4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
[構成の説明]
本実施形態例の固体撮像装置の画素2は、受光部20と、縦型ゲート電極52と、平面型ゲート電極53と、フローティングディフュージョン領域21とを含んで構成されている。そして、画素2上部には、有機光電変換膜48を有する。
受光部20は、基板26の水平方向及び垂直方向に複数、マトリクス状に形成されており、基板26の深さ方向に積層された上側フォトダイオードPDaと下側フォトダイオードPDbとを有する。
図15に示すように、上側フォトダイオードPDaは、基板26の表面から深さ方向に順に形成されたp+不純物領域、n+不純物領域、n−不純物領域により構成され、主に、p+不純物領域とn+不純物領域とのpn接合jaにより構成されている。
また、下側フォトダイオードPDbは、上側フォトダイオードPDaよりも深い位置から深さ方向に形成されたp+不純物領域、n+不純物領域、n−不純物領域により構成され、主に、p+不純物領域とn+不純物領域とのpn接合jbにより構成されている。
本実施形態例の上側フォトダイオードPDaは、第1の実施形態における第2のフォトダイオードPD2に相当するものであり、下側フォトダイオードPDbは、第1の実施形態における第3のフォトダイオードPD3に相当するものである。また、平面型ゲート電極53は、第1の実施形態における第2のゲート電極23に相当するものであり、縦型ゲート電極52は、第1の実施形態における第3のゲート電極22に相当するものである。また、フローティングディフュージョン領域21は、第1の実施形態のフローティングディフュージョン領域21bに相当するものである。
画素2では、平面型ゲート電極53と、平面型ゲート電極53に隣接するフローティングディフュージョン領域21により、上側フォトダイオードPDaの信号電荷eを読み出す電荷読み出しトランジスタTr1が構成されている。また、縦型ゲート電極52とフローティングディフュージョン領域21により、下側フォトダイオードPDbの信号電荷eを読み出す電荷読み出しトランジスタTr3が構成されている。
受光部20が形成された基板26上部の光照射側には、図示しない所望の配線層を介して、緑色と補色関係にある赤色の光R及び青色の光Bを透過する補色フィルタである、マゼンダフィルタ49が全面に配置されている。
そして、このマゼンダフィルタ49の上部には、緑色の光Gのみを吸収し光電変換する、有機光電変換膜48が形成されている。
有機光電変換膜48は、各受光部20に対応する基板26上に、画素2毎に分離して配置されている。
[動作の説明]
以上の構成を有する固体撮像装置の動作について説明する。
まず、基板26表面側から光を照射する。
そうすると、有機光電変換膜48では、緑色の光Gのみが吸収される。そして、有機光電変換膜48に吸収された緑色の光Gは、有機光電変換膜48内で光電変換され、信号電荷eが発生する。緑色の光Gにより発生した信号電荷eは、出力端子を介して、緑色の信号出力Gsとして出力される。
一方、有機光電変換膜48に吸収されなかった光は、マゼンダフィルタ49を介して、基板26内の受光部20に入射する。マゼンダフィルタ49では、青色の光B及び赤色の光Rのみが透過するので、受光部20には、青色の光B、及び赤色の光Rが入射する。受光部20に入射した光のうち、青色の光Bは、波長が赤色の光Rよりも短いので、そのほとんどが基板26表面側に形成された上側フォトダイオードPDaで光電変換される。そして、上側フォトダイオードPDaで光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jaによって形成された電位の井戸に蓄積される。
また、受光部20に入射した光のうち、赤色の光Rは、波長が青色の光Bよりも長い。このため、赤色の光Rのうち、上側フォトダイオードPDaで光電変換されかった光は、基板26の表面から深い位置に形成された下側フォトダイオードPDbに達し、下側フォトダイオードPDbにおいて光電変換される。そして、下側フォトダイオードPDbで光電変換されて発生した信号電荷eは、pn接合jbによって形成された電位の井戸に蓄積される。
次に、蓄積されたそれぞれの信号電荷e,eを、フローティングディフュージョン領域21に読み出す。
まず、平面型ゲート電極53がオンされることにより、平面型ゲート電極53下部の基板26内の電位が変動する。これにより、上側フォトダイオードPDaに蓄積された信号電荷eは、平面型ゲート電極53に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21に読み出される。また、縦型ゲート電極52がオンされることにより、縦型ゲート電極52周囲の電位が変動する。これにより、下側フォトダイオードPDbに蓄積された信号電荷eは、縦型ゲート電極52に隣接して形成されたフローティングディフュージョン領域21に読み出される。
ところで、縦型ゲート電極52底部及び縦型ゲート電極52底部に位置するゲート絶縁膜33は、下側フォトダイオードPDbを構成するn+不純物領域及びn−不純物領域に、基板を構成するp−不純物領域を介して被覆されている。そして、第2のフォトダイオードを構成するp+不純物領域は、縦型ゲート電極52の、受光部20に面する側には、縦型ゲート電極52に接して形成されており、受光部20に面する側とは反対側には形成されていない。このため、縦型ゲート電極52がオンされたとき、上側フォトダイオードPDaに蓄積された信号電荷eは、縦型ゲート電極52の、p+不純物領域が形成されていない側の面に沿ってフローティングディフュージョン領域21に読み出される。
また、このとき、下側フォトダイオードPDbを構成するp+不純物領域は隣接する受光部20境界位置まで延在して形成されており、上側フォトダイオードPDaと下側フォトダイオードPDbを分離するフォトダイオード分離領域とされている。このため、下側フォトダイオードPDbに蓄積された信号電荷eが、平面型ゲート電極53に隣接するフローティングディフュージョン領域21に読み出されるのを防ぐことができる。
そして、上側フォトダイオードPDa及び下側フォトダイオードPDbに隣接するそれぞれのフローティングディフュージョン領域21に信号電荷e,eが読み出されたことにより、それぞれのフローティングディフュージョン領域21の電圧が変化する。そして、この上側フォトダイオードPDaに隣接するフローティングディフュージョン領域21の電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域21に接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、出力信号S2として出力される。また下側フォトダイオードに隣接するフローティングディフュージョン領域の電圧変化は、そのフローティングディフュージョン領域に接続された図示しないアンプトランジスタにより増幅され、信号出力S3として出力される。
受光部20には、青色の光Bと赤色の光Rが入射されるため、信号出力S2及びS3から、青色の信号出力Bsと、赤色の信号出力Rsを演算処理により求めることができる。この演算方法は、第1の実施形態と同様である。
このように、本実施形態例では、1画素で、青色の光B、緑色の光G、赤色の光Rを同時に検出することができる。このため、入射光量の損失を低減することができる。また、1画素で、青色の光B、緑色の光G、赤色の光Rを検出することができるので、実効的な画素数を増やすことができる。
また、緑色の光Gは、有機光電変換膜48により検出し、光吸収係数の差が大きい青色の光Bと赤色の光Rとを、基板26内の深さ方向に積層された上側フォトダイオードPDa、下側フォトダイオードPDbで検出する。これにより、下側フォトダイオードPDbで光電変換される光の色を赤色のみとすることができ、基板26内における分光特性を向上させることができる。
本実施形態例では、有機光電変換膜48として、緑色の光Gを吸収する材料を用いたが、青色の光Bを吸収する材料を用いてもよい。この場合は、マゼンダフィルタ49の代わりに、イエローフィルタを用い、基板26内の受光部20においては、緑色の光Gと、赤色の光Rを光電変換する。また、有機光電変換膜48として、赤色の光Rを吸収する材料を用いてもよい。この場合は、マゼンダフィルタ49の代わりに、シアンフィルタを用い、基板26内の受光部20においては、青色の光Bと、緑色の光Gを光電変換する。
上述した第1〜第5の実施形態では、基板の表面側から光を照射する表面照射型の固体撮像装置を例として説明したが、基板の裏面側から光を照射する裏面照射型の固体撮像装置としてもよい。この場合は、基板の裏面側に、単色フィルタ、補色フィルタ、有機光電変換膜を構成し、基板内部のフォトダイオードの構成を逆にすればよい。
上述した第1〜第5の実施形態に係る固体撮像装置では、可視光の光量に応じた信号電荷を物理量として検知する単位画素が行列状に配置されてなるイメージセンサに適用した場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はイメージセンサへの適用に限られるものではなく、画素アレイ部の画素列ごとにカラム回路を配置してなるカラム方式の固体撮像装置全般に対して適用可能である。
また、本発明は、可視光の入射光量の分布を検知して画像として撮像する固体撮像装置への適用に限らず、赤外線やX線、あるいは粒子等の入射量の分布を画像として撮像する固体撮像装置に適用可能である。また、広義の意味として、圧力や静電容量など、他の物理量の分布を検知して画像として撮像する指紋検出センサ等の固体撮像装置(物理量分布検知装置)全般に対して適用可能である。
さらに、本発明は、画素アレイ部の各単位画素を行単位で順に走査して各単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置に限らない。例えば、画素単位で任意の画素を選択して、当該選択画素から画素単位で信号を読み出すX−Yアドレス型の固体撮像装置に対しても適用可能である。
なお、固体撮像装置はワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。
また、本発明は、固体撮像装置への適用に限られるものではなく、撮像装置にも適用可能である。ここで、撮像装置とは、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムや、携帯電話機などの撮像機能を有する電子機器のことを言う。なお、電子機器に搭載される上記モジュール状の形態、即ちカメラモジュールを撮像装置とする場合もある。
<第6の実施形態>
[電子機器]
以下に、上述した本発明の固体撮像装置を、電子機器に用いた場合の実施形態を示す。以下の説明では、一例として、カメラに、第1〜第5の実施形態のいずれかを適用した固体撮像装置1を用いる例を説明する。
図16に、本発明の第6の実施形態に係るカメラの概略断面構成を示す。本実施形態に係るカメラは、静止画撮影又は動画撮影可能なビデオカメラを例としたものである。
本実施形態に係るカメラは、固体撮像装置1と、光学レンズ110と、シャッタ装置111と、駆動回路112と、信号処理回路113とを有する。そして、この固体撮像装置1には、第1〜第55の実施形態の固体撮像装置を適用できる。
光学レンズ110は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置1の撮像面上に結像させる。これにより固体撮像装置1内に一定期間当該信号電荷が蓄積される。この光学レンズ110は、複数の光学レンズから構成される光学レンズ系としてもよい。
シャッタ装置111は、固体撮像装置1への光照射期間および遮光期間を制御する。
駆動回路112は、固体撮像装置1の転送動作およびシャッタ装置111のシャッタ動作を制御する駆動信号を供給する。駆動回路112から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置1の信号転送を行なう。信号処理回路113は、各種の信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリなどの記憶媒体に記憶され、あるいはモニタに出力される。
本実施形態例のカメラに用いられる固体撮像装置1では、基板内に積層したフォトダイオードを用い、1画素から複数の色信号を検出することができ、実効的な画素数の向上や、飽和電荷量(Qs)、感度の向上が図られる。このため、本実施形態例のカメラでは、カメラの小型化が可能であり、かつ、より高画質化されたカメラを得ることができる。すなわち、電子機器の小型化、高解像度化、高画質化が可能とされる。
本発明の第1〜第5の実施形態の固体撮像装置の全体構成図である。 本発明の第1の実施形態係る固体撮像装置の要部の平面レイアウト図である。 図2のX−X’断面構成図である。 図2のY−Y’断面構成図である。 本発明の第2の実施形態係る固体撮像装置の要部の平面レイアウト図である。 図5のX−X’断面構成図である。 図5のY−Y’断面構成図である。 本発明の第3の実施形態係る固体撮像装置の要部の平面レイアウト図である。 図8のX−X’断面構成図である。 図8のY−Y’断面構成図である。 本発明の第4の実施形態係る固体撮像装置の要部の平面レイアウト図である。 図11のX−X’断面構成図である。 図11のY−Y’断面構成図である。 本発明の第5の実施形態係る固体撮像装置の要部の平面レイアウト図である。 図14のX−X’断面構成図である。 本発明の第6の実施形態に係る電子機器の概略構成図である。 従来の固体撮像装置の概略断面構成図である。 従来の固体撮像装置の概略断面構成図である。
符号の説明
1・・固体撮像装置、2・・画素、2a・・第1の画素、2b・・第2の画素、3・・撮像領域、4・・垂直駆動回路、5・・カラム信号処理回路、6・・水平駆動回路、7・・出力回路、8・・制御回路、9・・垂直信号線、10・・水平信号線、11・・基板、20・・受光部、20a・・第1の受光部、20b・・第2の受光部、21,21a,21b,21c・・フローティングディフュージョン領域、22・・第3のゲート電極、23・・第2のゲート電極、24・・第1のゲート電極、25・・画素トランジスタ領域、42・・マゼンダフィルタ、43・・青色フィルタ、44・・イエローフィルタ、45・・緑色フィルタ、46・・赤色フィルタ、47・・シアンフィルタ

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板に形成された第1の波長域の光を検出する第1のフォトダイオードであって、前記基板の深さ方向に積層された複数のフォトダイオードで構成される前記第1のフォトダイオードから構成された第1の受光部と、前記第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、を含んで構成された第1の画素と、
    前記基板の深さ方向に順に積層されて形成された第2及び第3のフォトダイオードであって、前記第1の波長域の光と補色関係にある第2及び第3の波長域の光を検出する第2及び第3のフォトダイオードから構成された第2の受光部と、前記第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、前記第2のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に前記基板の表面側に形成された平面型ゲート電極である第2のゲート電極と、前記第2のフォトダイオードよりも深い位置の前記第3のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に前記基板の深さ方向に埋め込まれて形成された縦型ゲート電極である第3のゲート電極と、を含んで構成された第2の画素と、
    前記第2のフォトダイオードと、前記第3のフォトダイオードとの間を電気的に分離するための、フォトダイオード分離領域と、
    前記第1の受光部が形成された前記基板の光入射側に形成される、単色フィルタと、
    前記第2の受光部が形成された前記基板の光入射側に形成される、補色フィルタと、
    を含む固体撮像装置。
  2. 前記第1〜第3のゲート電極に読み出された信号電荷を蓄積する為に、前記第1〜第3のゲート電極のそれぞれに隣接して形成されたそれぞれのフローティングディフュージョン領域を有し、
    前記フローティングディフュージョン領域は、隣接する画素間で共有される
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1の画素及び前記第2の画素は、互いに千鳥状に配置される
    請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 前記単色フィルタは、緑色のカラーフィルタであり、前記補色フィルタは、マゼンダ色のカラーフィルタである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 光学レンズと、
    基板と、前記基板に形成された第1の波長域の光を検出する第1のフォトダイオードであって、前記基板の深さ方向に積層された複数のフォトダイオードで構成される前記第1のフォトダイオードから構成された第1の受光部と、前記第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、を含んで構成された第1の画素と、前記基板の深さ方向に順に積層されて形成された第2及び第3のフォトダイオードであって、前記第1の波長域の光と補色関係にある第2及び第3の波長域の光を検出する第2及び第3のフォトダイオードから構成された第2の受光部と、前記第1のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為の第1のゲート電極と、前記第2のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に前記基板の表面側に形成された平面型ゲート電極である第2のゲート電極と、前記第2のフォトダイオードよりも深い位置の前記第3のフォトダイオードに蓄積された信号電荷を読み出す為に前記基板の深さ方向に埋め込まれて形成された縦型ゲート電極である第3のゲート電極と、を含んで構成された第2の画素と、前記第2のフォトダイオードと、前記第3のフォトダイオードとの間を電気的に分離するための、フォトダイオード分離領域と、前記第1の受光部が形成された前記基板の光入射側に形成される、単色フィルタと、前記第2の受光部が形成された前記基板の光入射側に形成される、補色フィルタと、を含む固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の出力信号を処理する信号処理回路と、
    を含んで構成される電子機器。
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