JP5075512B2 - 固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体基板上方に形成された赤外光を吸収してこれに応じた電荷を発生する赤外光電変換層を有する固体撮像素子に関する。
CCD型やCMOS型イメージセンサを撮像素子とする内視鏡装置は既に医療現場で多く使われている。この内視鏡装置には大別して、モノクロ撮像可能な撮像素子を用い、ファイバーを介して被写体を照明する光源の前で、R(赤色),G(緑色),B(青色),IR(赤外)の波長域の光を透過するフィルタを、撮像素子のフィールド周波数に同期して切換える面順次撮像方式(例えば、特許文献1参照)と、照明光源はホワイト光で、R,G,Bの波長域の光を透過するカラーフィルタを搭載した単板式撮像素子を用いて撮像する同時撮像方式がある。
面順次撮像方式は、光源の前で、異なる分光透過率を有する複数のフィルタを回転させ、異なる波長の光で照明された画像を複数枚撮像した後にカラー画像を合成する方式である。このため、例えば、光源の前で切換えるフィルタにRGB透過フィルタを用いれば、1画素データにRGBの3つの色情報を持たせたRGBカラー画像データを得ることができ、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい狭帯域化された2波長のIRフィルタを順次切換えれば、1画素データに赤外域の情報のみを持たせた赤外画像データを得ることができる。RGBカラー画像データに基づく画像によれば、検査対象となる部位の外観を目視で確認することができ、赤外画像データに基づく画像によれば、検査対象となる部位の粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様の情報等を目視で確認することができる。
一方、同時撮像方式は、撮像によってRGBカラー画像データを得た後、このRGBカラー画像データを画像処理することで赤外画像データを生成する方式である。
特許第2648494号公報
面順次撮像方式では、動きのある被写体に対しては色ずれが生じ画像妨害となってしまう。又、同時撮像方式によれば、動きのある被写体に対しても色ずれは生じないが、赤外画像データの情報精度は低いという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カラー撮像と赤外撮像を同時に高精度に行うことが可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、半導体基板上方に形成された赤外光を吸収してこれに応じた電荷を発生する赤外光電変換層を有する固体撮像素子であって、前記半導体基板内に、前記半導体基板表面に平行な方向に配列して形成された多数の光電変換素子を備え、前記多数の光電変換素子は、可視光のうちのそれぞれ異なる波長域の光を検出するための複数種類の光電変換素子からなり、前記半導体基板と前記赤外光電変換層との間には無機材料からなる無機層のみが設けられ、前記無機層は、前記各々の光電変換素子に対応して、その光電変換素子で検出すべき波長域の光を透過する無機材料で構成されたカラーフィルタを含み、前記赤外光電変換層上方には、入射光を、前記複数種類の光電変換素子の各々で検出させるべき複数種類の色成分に分光するための分光手段が設けられていない。
本発明の固体撮像素子は、前記各々の光電変換素子に対応するカラーフィルタが全て同一材料で構成され、前記カラーフィルタの膜厚が、当該カラーフィルタに対応する前記光電変換素子の種類に応じて異なっている。
本発明の固体撮像素子は、前記カラーフィルタが、膜厚によって規定されるカットオフ波長を有し、前記カットオフ波長よりも長波長の光は透過し、前記カットオフ波長よりも短波長の光は遮断し、膜厚が厚いほど前記カットオフ波長が大きくなる無機材料で構成されている。
本発明の固体撮像素子は、前記無機材料が、ポリシリコン、アモルファスシリコンを含む。
本発明の固体撮像素子は、前記複数種類の光電変換素子が、第1の光電変換素子と、第2の光電変換素子と、第3の光電変換素子との3種類の光電変換素子であり、前記第1の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が緑色光の波長域と赤色光の波長域との境界近傍となるような膜厚であり、前記第2の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が青色光の波長域と緑色光の波長域との境界近傍となるような膜厚であり、前記第3の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が紫外光の波長域と青色光の波長域との境界近傍となるような膜厚である。
本発明の固体撮像素子は、前記第3の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタを省略した。
本発明の固体撮像素子は、前記無機層の最上層に形成された第1の電極と、前記赤外光電変換層上に形成された前記第1の電極に対向する第2の電極とを備え、前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれかが前記多数の光電変換素子の各々に対応して分割されており、前記半導体基板内に前記多数の光電変換素子の各々に対応して形成され、前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための多数の電荷蓄積部と、前記分割された前記第1の電極又は前記第2の電極と、それに対応する前記電荷蓄積部とを電気的に接続する接続部とを備える。
本発明の固体撮像素子は、前記多数の光電変換素子が前記複数種類の光電変換素子からなる多数のユニットに分割され、前記無機層の最上層に形成された第1の電極と、前記赤外光電変換層上に形成された前記第1の電極に対向する第2の電極とを備え、前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれかが前記ユニットに対応して分割されており、前記半導体基板内に前記ユニットに対応して形成された前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための電荷蓄積部と、前記分割された前記第1の電極又は前記第2の電極と、それに対応する前記電荷蓄積部とを電気的に接続する接続部とを備える。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、半導体基板内に、前記半導体基板表面に平行な方向に配列された多数の光電変換素子と、前記半導体基板上方に形成された赤外光を吸収してこれに応じた電荷を発生する赤外光電変換層と、前記赤外光電変換層を挟む前記多数の光電変換素子の各々に対応して分割された第1の電極及び前記多数の第1の電極に対向する第2の電極とを有する固体撮像素子の製造方法であって、前記半導体基板内に多数の光電変換素子を形成する工程と、前記半導体基板内に、前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための電荷蓄積部を形成する工程と、前記半導体基板上に、前記第1の電極を含む、無機材料からなる無機層のみを形成する工程と、前記第1の電極上に前記赤外光電変換層を形成し、この上に前記第2の電極を形成する工程とを備え、前記無機層のみを形成する工程が、前記多数の光電変換素子の各々の上方に、前記各々の光電変換素子で検出すべき波長域の光を透過する無機材料からなるカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上方に絶縁層を形成する工程と、この絶縁層上に前記第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極と前記半導体基板との間の層内に、前記電荷蓄積部と前記第1の電極とを接続する導電性材料からなるコンタクト部を形成する工程とを含
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記無機層のみを形成する工程が、更に、前記第1の電極を形成する工程の前に、前記絶縁層の最表面を平滑化する工程を含む。
本発明によれば、カラー撮像と赤外撮像を同時に高精度に行うことが可能な固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、入射光のうちの青色(B)の波長域(一般的には約380nm〜約520nm)の光をB光といい、緑色(G)の波長域(一般的には約450nm〜約610nm)の光をG光といい、赤色(R)の波長域(一般的には約550nm〜約700nm)の光をR光といい、赤外(IR)の波長域(一般的には約680nm〜約3000nm)の光をIR光という。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図である。
図1に示す固体撮像素子200は、入射光のうちのB光、G光、及びR光を併せた光に応じたW信号を出力可能な画素202Wと、入射光のうちのG光及びR光を併せた光に応じたY信号を出力可能な画素202Yと、入射光のうちのR光に応じたR信号を出力可能な画素202Rとの3種類の画素を備え、これらの画素が、シリコン等の基板201上の行方向Xとこれに直交する列方向Yに二次元状に配列されている。
図1に示すように、固体撮像素子200の画素配列は、画素202Wと画素202Rとを行方向Xに交互に配列した画素行であるWR画素行と、画素202Yと画素202Wとを行方向Xに交互に配列した画素行であるYW画素行とを、列方向Yに交互に配列したものとなっている。固体撮像素子200の画素配列は図1に示したものにかぎらず、画素202Yと画素202Wと画素202Rとを縦ストライプや横ストライプ状に配列したものとしても良い。
基板201の側部には行選択走査部203が設けられ、下辺部には画像信号処理部204が設けられている。又、基板201には、画素を選択するためのタイミングパルスを生成したり、画素を駆動するための各種制御信号を生成したりする制御部205が適宜箇所に設けられている。
各画素行の上側部には、その画素行に対応させてリセット信号線206と行選択信号線207の2本の信号線が行方向Xに延びて設けられている。リセット信号線206と行選択信号線207は、それに対応する画素行の各画素と、行選択走査部203とに接続されている。
列方向Yに配列された複数の画素からなる画素列の右側部には、その画素列に対応させて列信号線208と列信号線209との2本の信号線が列方向Yに延びて設けられている。列信号線208と列信号線209は、それに対応する画素列の各画素と、画像信号処理部204とに接続されている。
図2は、図1に破線(イ)で囲った4つの画素の断面を1つに合成して図示したものである。
基板201は例えばn型のシリコン基板であり、この上にはpウェル層211が形成されている。基板201とpウェル層211とを合わせた部分が半導体基板を構成している。pウェル層211上には無機材料のみからなる無機層210が形成されている。無機層210上には、IR光を吸収してこれに応じた電荷を発生する光電変換層226が形成されている。光電変換層226上には、入射光に対して透明な材料(例えば、ITOや薄い金属膜)からなる共通電極227が形成されている。共通電極227上には、入射光に対して透明な保護層228が形成されている。これら光電変換層226、共通電極227、及び保護層228は、全ての画素で共通の1枚構成となっている。保護層228上の各画素に対応する位置には、各画素に入射光を集光するためのマイクロレンズ229が形成されている。
光電変換層226は、IR光を吸収してこの光に応じた電荷を発生すると共に、可視光を透過する有機光電変換材料(例えば、フタロシアニン系有機材料やナフタロシアニン系有機材料)で構成されている。光電変換層226に電界を印加すると、入射したIR光の光量に応じた信号電荷が発生する。光電変換層226は、上記光電変換材料を、スパッタ法やレーザアブレーション法,印刷技術,スプレー法等で無機層210上に積層することで形成される。
尚、光電変換層226と共通電極227は、それぞれ画素毎に対応して分割してあっても良い。共通電極227を画素毎に分割した場合は、分割した共通電極227を共通配線で接続して、それぞれに同一のバイアス電圧が印加できるようにしておけば良い。
画素202R、画素202Y、及び画素202Wは、それぞれ、pウェル層211の一部と、無機層210の一部と、光電変換層226の一部と、共通電極227の一部と、保護層228の一部と、マイクロレンズ229とを含んで構成されている。画素202R、画素202Y、及び画素202Wの各々の構造は、カラーフィルタを除いて共通であるため、以下では、この共通の構造を画素202Rを代表して説明する。
画素202Rの無機層210の最上層には、画素毎に分割された画素電極225が形成されている。画素電極225は、共通電極227と同様に、入射光に対して透明な材料(例えば、ITOや薄い金属膜)で構成されている。この画素電極225と、この画素電極225に対向する共通電極227と、これらに挟まれた光電変換層226とにより、IR光を検出するIR光電変換素子が構成される。
画素202Rのpウェル層211内には、その表面から内側に形成されたn型の不純物層(以下、n層という)212が形成されている。n層212の表面から内側には、n層212よりも不純物濃度の高い暗電流抑制用のp型の不純物層(以下、p層という)213が形成されている。このpウェル層211とn層212とp層213とにより、光電変換素子であるフォトダイオード214が構成されている。フォトダイオード214で発生した電荷はn層212に蓄積される。
フォトダイオード214の左隣には、少し離間して信号読出回路215が形成されている。信号読出回路215は、例えば既存のCMOS型イメージセンサで用いられる3トランジスタ構成または4トランジスタ構成等のトランジスタ回路が用いられ、行選択走査部203や画像信号処理部204も既存のCMOS型イメージセンサで用いられるものと同じものを用いることができる。
信号読出回路215の出力は列信号線209に接続されている。信号読出回路215は、行選択信号線207にも接続されており、ここからパルスが印加されると、n層212に蓄積された電荷に応じた電圧信号を列信号線209に出力する。又、信号読出回路215は、リセット信号線206にも接続されており、ここからパルスが印加されると、n層212に蓄積されている電荷をリセットドレインへと掃き出すリセット動作を行う。
フォトダイオード214の右隣には、少し離間して、その表面から内側に、画素202RのIR光電変換素子の光電変換層226で発生した電荷を蓄積するための例えばn層からなる電荷蓄積部216が形成されている。電荷蓄積部216の右隣には、少し離間して信号読出回路217が形成されている。
信号読出回路217は、例えば既存のCMOS型イメージセンサで用いられる3トランジスタ構成または4トランジスタ構成等のトランジスタ回路が用いることができる。
信号読出回路217の出力は列信号線208に接続されている。信号読出回路217は、行選択信号線207にも接続されており、ここからパルスが印加されると、電荷蓄積部216に蓄積された電荷に応じた電圧信号を列信号線208に出力する。又、信号読出回路217は、リセット信号線206にも接続されており、ここからパルスが印加されると、電荷蓄積部216に蓄積されている電荷をリセットドレインへと掃き出すリセット動作を行う。
尚、信号読出回路215と信号読出回路217は、既存のCCD(電荷結合素子)型固体撮像装置と同様に、各画素で検出された信号電荷を電荷転送路(垂直電荷転送路VCCD,水平電荷転送路HCCD)でアンプまで転送し、アンプにて信号を出力する構造を採用しても良い。
電荷蓄積部216上の無機層210内にはアルミニウム等からなるコンタクト部224が形成されている。コンタクト部224上には画素202Rの画素電極225が接続されている。コンタクト部224は、画素電極225と電荷蓄積部216とに直接接続され、これらを電気的に接続する接続手段として機能する。
画素202Rの無機層210内には、ポリ配線層218、1層メタル層219、2層メタル層220、3層メタル層221が設けられている。これらの配線層の数は、信号読出回路215,217の回路動作に必要な配線の数によって決まっている。1層メタル層219は、信号読出回路215,217を遮光する遮光膜としても機能する。ポリ配線層218、1層メタル層219、2層メタル層220、3層メタル層221、及び画素電極225は、入射光に対して透明な絶縁層223内に埋設されている。無機層210の上面は平坦化されており、この上に光電変換層226が形成されている。
以上までに説明した構造が、各画素で共通の構造である。次に、各画素で異なる構造部分について説明する。
画素202Rの無機層210の絶縁層223内には、画素202Rのフォトダイオード214上方に、このフォトダイオード214に対応するカラーフィルタ222Rが形成されている。画素202Yの無機層210の絶縁層223内には、画素202Yのフォトダイオード214上方に、このフォトダイオード214に対応するカラーフィルタ222Yが形成されている。画素202Wの無機層210の絶縁層223内には、画素202Wのフォトダイオード214上方に、このフォトダイオード214に対応するカラーフィルタ222Wが形成されている。
カラーフィルタ222R、カラーフィルタ222Y、及びカラーフィルタ222Wは、それぞれ、その膜厚によって規定されるカットオフ波長を有し、該カットオフ波長よりも長波長の光は透過し、且つ、該カットオフ波長よりも短波長の光は遮断し、且つ、その膜厚が厚いほど該カットオフ波長が大きくなる同一の無機材料で構成されている。このような無機材料としては、例えばポリシリコンやアモルファスシリコンが挙げられる。
カラーフィルタ222R、カラーフィルタ222Y、及びカラーフィルタ222Wは、それぞれ、コンタクト部224とは離間して設けられる。カラーフィルタを構成する無機材料としてポリシリコンやアモルファスシリコンを用いる場合は、これらが導電性を有するため、カラーフィルタ222R,222Y,222Wがコンタクト部224に接触していると、コンタクト部224に流れる信号電荷がカラーフィルタ222R,222Y,222Wに流れこむ恐れがあるからである。
このような無機材料でカラーフィルタを構成すると、カラーフィルタの膜厚を調整することで、そのカラーフィルタを透過させる光の波長域を任意に調整することができる。
カラーフィルタ222Rは、カットオフ波長がGの波長域とRの波長域の境界近傍となるような膜厚となっており、カラーフィルタ222Yは、カットオフ波長がBの波長域とGの波長域の境界近傍となるような膜厚となっており、カラーフィルタ222Wは、カットオフ波長が紫外の波長域とBの波長域の境界近傍となるような膜厚となっている。
このような構成により、カラーフィルタ222R、カラーフィルタ222Y、及びカラーフィルタ222Wの各々は、その膜厚に応じて以下の波長域の光を透過することができるようになっている。
カラーフィルタ222R:IR光とR光を併せた光
カラーフィルタ222Y:IR光とR光とG光を併せた光
カラーフィルタ222W:IR光とR光とG光とB光を併せた光
例えば、上記無機材料としてポリシリコンを用いた場合、カラーフィルタ222Rの厚みを0.8μm、カラーフィルタ222Yの厚みを0.3μm、カラーフィルタ222Wの厚みを0.1μmとすれば良い。このときの各フィルタの透過スペクトルを示したのが図3である。カットオフ波長は、カラーフィルタ222Rが580nm、カラーフィルタ222Yが490nm、カラーフィルタ222Wが400nmとなっており、所望の条件を満たすことができる。カラーフィルタにポリシリコンを用いる場合には、カラーフィルタ222Rの厚みを0.01〜2.0μm、カラーフィルタ222Yの厚みを0.01〜1.5μm、カラーフィルタ222Wの厚みを0〜1.0μmの範囲に設定し、それぞれの厚みがカラーフィルタ222W<カラーフィルタ222Y<カラーフィルタ222Rという条件を満たしていることが好ましい。
このような構成により、画素202Wのフォトダイオード214は、R光,G光,B光を併せた光を検出する第1の光電変換素子として機能し、画素202Yのフォトダイオード214は、R光,G光を併せた光を検出する第2の光電変換素子として機能し、画素202Rのフォトダイオード214は、R光を検出する第3の光電変換素子として機能する。このように、固体撮像素子200の半導体基板内には、第1の光電変換素子と、第2の光電変換素子と、第3の光電変換素子との3種類の光電変換素子が、基板201表面に平行な方向に配列して形成された構成となっている。
次に、このような構成の固体撮像素子200の動作について説明する。
固体撮像素子200に光が入射すると、画素202Rでは、入射光のうちのIR光が光電変換層226で吸収され、R光、G光、B光、紫外光が光電変換層226を透過する。透過した光のうちG光、B光、紫外光はカラーフィルタ222Rにより吸収される。R光はカラーフィルタ222Rを透過し、フォトダイオード214に吸収される。
画素202Yでは、入射光のうちのIR光が光電変換層226に吸収され、R光、G光、B光、紫外光が光電変換層226を透過する。透過した光のうちB光と紫外光はカラーフィルタ222Yにより吸収される。R光とG光はカラーフィルタ222Yを透過し、フォトダイオード214に吸収される。
画素202Wでは、入射光のうちのIR光が光電変換層226で吸収され、R光、G光、B光、紫外光が光電変換層226を透過する。透過した光のうち紫外光はカラーフィルタ222Wにより吸収される。R光とG光とB光はカラーフィルタ222Wを透過し、フォトダイオード214に吸収される。
画素202Rにおける光電変換層226では、入射したIR光の光量に応じた信号電荷が発生する。画素202Rの光電変換層226で発生した信号電荷は、画素202Rの画素電極225に集約され、画素202Rのコンタクト部224を通り、画素202Rの信号読出回路217で信号に変換されて、列信号線208にIR信号として出力される。
画素202Yにおける光電変換層226では、入射したIR光の光量に応じた信号電荷が発生する。画素202Yの光電変換層226で発生した信号電荷は、画素202Yの画素電極225に集約され、画素202Yのコンタクト部224を通り、画素202Yの信号読出回路217で信号に変換されて、列信号線208にIR信号として出力される。
画素202Wにおける光電変換層226では、入射したIR光の光量に応じた信号電荷が発生する。画素202Wの光電変換層226で発生した信号電荷は、画素202Wの画素電極225に集約され、画素202Wのコンタクト部224を通り、画素202Wの信号読出回路217で信号に変換されて、列信号線208にIR信号として出力される。
列信号線208から出力される画素202R,202Y,202Wから得られたIR信号を処理することで、固体撮像素子200の総画素数からなる赤外画像データを生成することができる。
画素202Rのフォトダイオード214では、入射したR光の光量に応じたR信号電荷が発生する。R信号電荷に応じたR信号は、画素202Rの信号読出回路215から列信号線209に出力される。
画素202Yのフォトダイオード214では、入射したR光とG光の光量に応じたY信号電荷が発生する。Y信号電荷に応じたY信号は、画素202Yの信号読出回路215から列信号線209に出力される。
画素202Wのフォトダイオード214では、入射したR光とG光とB光の光量に応じたW信号電荷が発生する。W信号電荷に応じたW信号は、画素202Wの信号読出回路215から列信号線209に出力される。
このようにして得られたR信号、Y信号、W信号は以下の波長域の光量に従った信号になっている。
R信号:R光に対応した信号
Y信号:R光とG光の合計に対応した信号
W信号:R光とG光とB光の合計に対応した信号
従って、Y信号からR信号を減算することでG光に対応するG信号が得られる。また、W信号からY信号を減算することでB光に対応するB信号が得られる。そして、このようにして求めたR信号、G信号、B信号を用いることによりRGBカラー画像データを生成することができる。実際には、B信号、G信号を得る際に、単純に減算ではなく、各フィルタの特性に合わせたマトリクスを用いて演算することにより、B信号、G信号を精度良く得ることが可能になる。
上記手法により、RGBカラー画像データと赤外画像データとを、1回の撮像によって精度良く得ることが可能となる。
尚、以上の構成では、カラーフィルタ222Rとカラーフィルタ222Yとカラーフィルタ222Wとを全て同一の無機材料とし、それぞれの厚みを変えることで、それぞれの透過波長をコントロールしているが、カラーフィルタ222Rとカラーフィルタ222Yとカラーフィルタ222Wとは、それぞれ別々の無機材料で構成しても良い。この場合には、R光を透過する無機材料(例えば、硫化水銀)でカラーフィルタ222Rを構成し、R光とG光を透過する無機材料(例えば、セレン化亜鉛)でカラーフィルタ222Yを構成し、R光とG光とB光を透過する無機材料(例えば、酸化チタン)でカラーフィルタ222Wを構成すれば良い。こうすることで、各カラーフィルタの厚みを同一にすることができ、厚みを変える場合に比べて製造を容易にすることができる。
又、以上の構成では、光電変換層226の下方に画素電極225を配置し、光電変換層226の上方に共通電極227を配置するものとしたが、この配置は逆であっても良い。逆にした場合には、コンタクト部224を、共通電極227に接触しないように、画素電極225に接続すれば良い。
続いて、固体撮像素子200の製造方法について説明する。
図4〜6は、固体撮像素子200の製造方法を説明するための図である。図2では画素202Wと画素202Rのみを示したが、画素202Yについても製法は同じである。
まず、図4(1)に示したように、基板201にエピタキシャル成長によってpウェル層211を形成し、pウェル層211に対してイオン注入、フォトリソグラフィを行い、この内部に、フォトダイオード214と信号読出回路215,217と電荷蓄積部216を形成する。又、pウェル層211上に図示しない絶縁層を介してポリ配線218を形成する。
次に、図4(2)に示すように、絶縁材料を成膜して絶縁層223を形成後、この上に金属材料を成膜し、フォトリソグラフィによってこれをパターニングして1層メタル配線219を形成する。更に、1層メタル配線層上に絶縁材料を成膜して平坦化して絶縁層223を拡大する。次に、絶縁層223にフォトリソグラフィによってコンタクトホールを形成し、ここに金属材料を埋め込んでコンタクト部224を形成する。
次に図4(3)に示すように、絶縁層223上に金属材料を成膜し、これをフォトリソグラフィによってパターニングして2層メタル配線220を形成する。更に、2層メタル配線220形成後の絶縁層223上に例えばポリシリコンを成膜し、フォトリソグラフィによってこれをパターニングし、カラーフィルタ222R,222Y,222Wを形成する。次に、画素202R,202Y,202Wのそれぞれが最適な膜厚になるように、エッチングによってカラーフィルタ222R,222Y,222Wの厚みを調整し、その上に絶縁材料を成膜して絶縁層223を拡大する。
次に、図5(4)に示すように、絶縁層223上に金属材料を成膜し、フォトリソグラフィによってこれをパターニングして3層メタル配線221を形成する。更に、3層メタル配線層221上に絶縁材料を成膜して平坦化して絶縁層223を拡大する。次に、絶縁層223にフォトリソグラフィによってコンタクトホールを形成し、ここに金属材料を埋め込んでコンタクト部224を拡大する。
次に、図5(5)に示すように、絶縁層223上に、例えばITOを成膜し、これをフォトリソグラフィによってパターニングして画素電極225を形成する。通常のイメージセンサ同様に、絶縁層223の最表面を研磨して平滑化し、その上にスパッタ法やフォトリソグラフィを用いて画素電極225をコンタクト部224と接触するように形成すればよい。
次に、図6(6)に示すように、画素電極225上に、光電変換材料を成膜して光電変換層226を形成し、この上に例えばITOを成膜して共通電極227を形成し、この上に保護層228を形成する。
次に、図6(7)に示すように、画素ごとにマイクロレンズ229を形成する。これらの工程を経て固体撮像素子200が製造される。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子200は、半導体基板内の3種類のフォトダイオードに、それぞれ異なる波長域の光を入射させるための入射光を分光する分光手段(カラーフィルタ222R,222Y,222W)を、半導体基板と光電変換層226との間に形成し、これらを無機材料で構成したことを特徴としている。カラーフィルタを、光電変換層226上方に形成することも可能であるが、この場合は、カラーフィルタのパターニング時に光電変換層226が劣化してしまう可能性があり、この劣化に対する対策が必要となる。又、半導体基板と光電変換層226との間に、有機材料からなるカラーフィルタを形成することも考えられるが、この場合、カラーフィルタ以外の無機層210内の構成要素の形成が容易ではなくなってしまう。本実施形態の固体撮像素子200は、半導体基板と光電変換層226との間にカラーフィルタを形成しているため、光電変換層226の特性劣化への対策が不要となる。又、このカラーフィルタを、コンタクト部224や画素電極225やメタル配線219,220,221と同じ無機材料で形成しているため、無機層210の製造工程が無機材料を使用した工程のみとなり、その製造が容易となる。したがって、低コスト、高歩留まりでの製造が可能となる。
以上のように固体撮像素子200によれば、1回の撮像によってRGBカラー画像データと赤外画像データとを精度良く得ることが可能になるとともに、その製造を容易に行うことができる。
(第二実施形態)
図7は、本発明の第二実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図である。図7において図1と同じ構成には同一符号を付してある。図8は、図7に破線(ウ)で囲った4つの画素の断面を1つに合成して図示したものである。図8において図2と同じ構成には同一符号を付してある。
図7に示す固体撮像素子300は、図1のYW画素行に含まれる画素202Wを画素202IRに変更し、列信号線208と列信号線209を列信号線309に変更した構成となっている。列信号線309は、各画素列に対応してその側部に列方向Yに沿って設けられ、対応する画素列の各画素と画像信号処理部204とに接続されている。
図8と図2を比較して分かるように、固体撮像素子300の画素202Yは、コンタクト部224、電荷蓄積部216、信号読出回路217、及び電荷蓄積部216と信号読出回路217の境界上方のポリ配線層218を省略した構成となっている。又、固体撮像素子300の画素202Wは、コンタクト部224、電荷蓄積部216、信号読出回路217、及び電荷蓄積部216と信号読出回路217の境界上方のポリ配線層218を省略した構成となっている。固体撮像素子300の画素202Rは、コンタクト部224、電荷蓄積部216、信号読出回路217、及び電荷蓄積部216と信号読出回路217の境界上方のポリ配線層218を省略した構成となっている。又、固体撮像素子300の画素202IRは、固体撮像素子200の画素202Wのカラーフィルタ222W、フォトダイオード214、信号読出回路215、及びフォトダイオード214と信号読出回路215の境界上方のポリ配線層218を省略した構成となっている。
そして、これら破線(ウ)で囲った画素202R、画素202Y、画素202W、及び画素202IRの各々に含まれる画素電極225は、画素毎に分割されておらず、4つの画素で共通の一枚構成となっている点が図2とは異なっている。又、画素202Rと画素202Wの画素202Yと画素202IRの各々の信号読出回路215が、各画素に対応する列信号線309に接続された点が図2とは異なっている。
次に、このような構成の固体撮像素子300の動作について説明する。
固体撮像素子300に光が入射すると、画素202R,202Y,202WではIR光が光電変換層226に吸収され、R光、G光、B光、紫外光が光電変換層226を透過する。第一実施形態の場合と同様に、透過した光は各カラーフィルタの膜厚に応じて適宜吸収される。その結果、画素202R,202Y,202Wの各々のフォトダイオード214には以下の光が入射し、吸収される。
画素202Rのフォトダイオード214:R光
画素202Yのフォトダイオード214:RとG光とを併せた光
画素202Wのフォトダイオード214:R光とG光とB光とを併せた光
画素202Rのフォトダイオード214では、入射したR光の光量に応じたR信号電荷が発生する。R信号電荷に応じたR信号は、画素202Rの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
画素202Yのフォトダイオード214では、入射したR光とG光の光量に応じたY信号電荷が発生する。Y信号電荷に応じたY信号は、画素202Yの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
画素202Wのフォトダイオード214では、入射したR光とG光とB光の光量に応じたW信号電荷が発生する。W信号電荷に応じたW信号は、画素202Wの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
このようにして得られたR信号、Y信号、W信号は以下の波長域の光量に従った信号になっている。
R信号:R光に対応した信号
Y信号:R光とG光の合計に対応した信号
W信号:R光とG光とB光の合計に対応した信号
従って、Y信号からR信号を減算することでG光に対応するG信号が得られる。また、W信号からY信号を減算することでB光に対応するB信号が得られる。そして、このようにして求めたR信号、G信号、B信号を用いることによりRGBカラー画像データを生成することができる。第一実施形態とは信号の出てくる順序が異なるため、信号処理回路は異なったものになる。実際には、B信号、G信号を得る際に、単純に減算ではなく、各フィルタの特性に合わせたマトリクスを用いて演算することにより、B信号、G信号を精度良く得ることが可能になる。
画素202IRでは、入射したIR光の光量に応じたIR信号電荷が光電変換層226で発生し、このIR信号電荷が、画素電極225に集約され、コンタクト部224を通って、電荷蓄積部216に蓄積される。そして、電荷蓄積部216に蓄積されたIR信号電荷に応じたIR信号が、信号読出回路217から列信号線309に出力される。このIR信号を用いることで、赤外画像データを生成することができる。
このように、固体撮像素子300は、画素202Wと画素202Yと画素202Rと画素202IRからなるユニットを多数有した構成であり、画素単位で電荷蓄積部216を設けるのではなく、ユニット単位で電荷蓄積部216を設けた構成となっている。このような構成により、各画素には1つの信号読出回路および1本の列信号線のみを設ければ良くなる。このため、第一実施形態と比較して画素202R,202Y,202Wのフォトダイオード214の面積を大きくすることが可能になり、感度を向上させることができる。又、第一実施形態の構成に比べて、出力されるIR信号の数が1/4になってしまうが、その分、画素電極225の面積が4倍となっているため、IR信号の感度を向上させることができる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態である固体撮像素子の平面模式図は図1に示したものと同じであるため、これを援用して説明する。
図9は、第三実施形態である固体撮像素子の図1に示す破線(イ)で囲った4つの画素の断面を1つに合成して図示したものである。図9において図2と同様の構成には同一符号を付してある。
図9に示すように、第三実施形態の固体撮像素子400は、第一実施形態の固体撮像素子200のカラーフィルタ222R,222Y,222Wを削除し、画素202R,画素202Y,画素202Wの各々のフォトダイオード214の構成を全て同一でなく、そのフォトダイオード214で検出すべき波長に応じて変更したものとなっている。
固体撮像素子400では、カラーフィルタによって光を分光するのではなく、フォトダイオードのp層213を利用して、分光を行うものとしている。具体的には、p層213の厚みが各画素毎に異なることが特徴となっている。
フォトダイオード214においては、n層212とp層213とにより形成される空乏層において光電変換が行われる。n層212の不純物濃度とp層213の不純物濃度を調整することにより、この空乏層の幅を決定することが可能になる。
第一実施形態でも説明したように、p層213の不純物濃度は、n層212の不純物濃度よりも大きくなっている。このため、空乏層がp層213とn層212の界面から、n層212中に広がる構造となっている。このような構造にすると、p層213では光電変換が行われず、光の吸収のみがおこる。したがって、p層213は、フォトダイオード214に対してフィルタの役割を担うことになる。
図10は、結晶シリコンの各波長に対する吸収係数と、浸入距離を示した図である。図10に示すように、短波長の光ほど吸収係数が大きく表面付近で吸収され、長波長の光ほど浸入距離が大きく、より深い位置まで到達すること分かる。即ち、p層213の厚みを変えることで、n層212に到達させる光の波長域を調整することができる。固体撮像素子400では、このことを利用して、各画素のp層213の厚みを変えることで分光を行っている。
例えば、p層213の厚みを、画素202Wでは0.1μm、画素202Yでは0.3μm、画素202Rでは0.8μmとすることで、画素202Wのp層213では紫外光を吸収させ、画素202Yのp層213では紫外光とB光を吸収させ、画素202Rのp層213では紫外光とB光とG光を吸収させることが可能となる。尚、p層213の厚みは、画素202Wでは0〜1.0μm、画素202Yでは0.01〜1.5μm、画素202Rでは0.01〜2.0μmの範囲に設定し、且つ、画素202Wのp層213の厚さ<画素202Yのp層213の厚さ<画素202Rのp層213の厚さとなっていることが望ましい。
このような構成により、画素202Wのフォトダイオード214は、R光,G光,B光を併せた光を検出する第1の光電変換素子として機能し、画素202Yのフォトダイオード214は、R光,G光を併せた光を検出する第2の光電変換素子として機能し、画素202Rのフォトダイオード214は、R光を検出する第3の光電変換素子として機能する。このように、固体撮像素子400の半導体基板内には、第1の光電変換素子と、第2の光電変換素子と、第3の光電変換素子との3種類の光電変換素子が、半導体基板表面に平行な方向に配列して形成された構成となっている。
次に、固体撮像素子400の動作について説明する。
固体撮像素子400に光が入射すると、第一実施形態の場合と同様に、入射光のうちのIR光が光電変換層226で吸収される。光電変換層226からIR信号を読み出す過程は第一実施形態と同様なので、説明は省略する。
画素202Wにおいては、光電変換層226を透過した光のうち、紫外光がp層213に吸収される。そして、B光・G光・R光がp層213を透過して、n層212に吸収される。
画素202Yにおいては、光電変換層226を透過した光のうち、紫外光とB光がp層213に吸収される。そして、G光・R光がp層213を透過して、n層212に吸収される。
画素202Rにおいては、光電変換層226を透過した光のうち、紫外光とB光とG光がp層213に吸収される。そして、R光がp層213を透過して、n層212に吸収される。
各フォトダイオード214では、それぞれに入射した波長域・光量に応じた信号が得られる。したがって、各画素の信号読出回路215から得られるR信号,Y信号,W信号は以下の波長域の光量に従った信号になる。
画素202Rから得られるR信号:R光に対応した信号
画素202Yから得られるY信号:R光とG光の合計に対応した信号
画素202Wから得られるW信号:R光とG光とB光の合計に対応した信号
これらの信号出力の形式は、第一実施形態の場合と同様であり、第一実施形態の場合と同様に信号を扱うことで赤外画像データとRGB画像データを同時に精度良く得ることが可能になる。
固体撮像素子400は、半導体基板にp層213を設ける際の、イオンの打ち込み深さと濃度を制御することによりフィルタを構成している。イオンの打ち込み深さおよび濃度の制御は、通常の半導体製造工程で用いられる構成であり、容易に制御可能である。又、無機層210内にカラーフィルタを形成する必要がないため、無機層210の製造プロセスを簡易化することができる。
又、半導体基板上に設けられる配線層についても、通常の半導体の配線と同じであるため容易に製造可能である。
したがって、本実施形態の固体撮像素子も第一実施形態と同様に、容易に製造が可能で、赤外画像データとRGB画像データを同時に精度良く得ることができる。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態である固体撮像素子の平面模式図は図7に示したものと同じであるため、これを援用して説明する。
図11は、第四実施形態である固体撮像素子500の図7に示す破線(ウ)で囲った4つの画素の断面を1つに合成して図示したものである。尚、図11において図8と同様の構成には同一符号を付してある。
図11と図8を比較して分かるように、固体撮像素子500の画素202Yは、固体撮像素子300の画素202Yのカラーフィルタ222Yを省略した構成となっている。又、固体撮像素子500の画素202Wは、固体撮像素子300の画素202Wのカラーフィルタ222Wを省略した構成となっている。又、固体撮像素子500の画素202Rは、固体撮像素子300の画素202Rのカラーフィルタ222Rを省略した構成となっている。
そして、これら破線(ウ)で囲った画素202R、画素202Y、及び画素202Wの各々に含まれるフォトダイオード214の構造は、第三実施形態で説明したように、それぞれ異なる構造、即ち、p層213の厚みが異なる構造となっている。固体撮像素子500の画素202R、画素202Y、及び画素202Wの各々に含まれるフォトダイオード214の構造は、固体撮像素子400の画素202R、画素202Y、及び画素202Wの各々に含まれるフォトダイオード214の構造と同一である。
次に、このような構成の固体撮像素子500の動作について説明する。
固体撮像素子500に光が入射すると、画素202R,202Y,202WではIR光が光電変換層226に吸収され、R光、G光、B光、紫外光が光電変換層226を透過する。第四実施形態の場合と同様に、透過した光は各p層213の厚さに応じて適宜吸収される。その結果、画素202R,202Y,202Wの各々のn層212には以下の波長域の光が入射し、吸収される。
画素202Rのn層212:R光
画素202Yのn層212:R光とG光を併せた光
画素202Wのn層212:R光とG光とB光を併せた光
画素202Rのフォトダイオード214の空乏層では、入射したR光の光量に応じたR信号電荷が発生する。R信号電荷に応じたR信号は、画素202Rの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
画素202Yのフォトダイオード214の空乏層では、入射したR光とG光の光量に応じたY信号電荷が発生する。Y信号電荷に応じたY信号は、画素202Yの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
画素202Wのフォトダイオード214の空乏層では、入射したR光とG光とB光の光量に応じたW信号電荷が発生する。W信号電荷に応じたW信号は、画素202Wの信号読出回路215から列信号線309に出力される。
このようにして得られたR信号、Y信号、W信号は以下の波長域の光量に従った信号になっている。
R信号:R光に対応した信号
Y信号:R光とG光の合計に対応した信号
W信号:R光とG光とB光の合計に対応した信号
従って、Y信号からR信号を減算することでG光に対応するG信号が得られる。また、W信号からY信号を減算することでB光に対応するB信号が得られる。そして、このようにして求めたR信号、G信号、B信号を用いることによりRGBカラー画像データを生成することができる。第三実施形態とは信号の出てくる順序が異なるため、信号処理回路は異なったものになる。実際には、B信号、G信号を得る際に、単純に減算ではなく、各フィルタの特性に合わせたマトリクスを用いて演算することにより、B信号、G信号を精度良く得ることが可能になる。
画素202IRでは、入射したIR光の光量に応じたIR信号電荷が光電変換層226で発生し、このIR信号電荷が、画素電極225に集約され、コンタクト部224を通って、電荷蓄積部216に蓄積される。そして、電荷蓄積部216に蓄積されたIR信号電荷に応じたIR信号が、信号読出回路217から列信号線309に出力される。このIR信号を用いることで、赤外画像データを生成することができる。
このように、固体撮像素子500は、画素202Wと画素202Yと画素202Rと画素202IRからなるユニットを多数有した構成であり、画素単位で電荷蓄積部216を設けるのではなく、ユニット単位で電荷蓄積部216を設けた構成となっている。このような構成により、各画素には1つの信号読出回路および1本の列信号線のみを設ければ良くなる。このため、第三実施形態と比較して画素202R,202Y,202Wのフォトダイオード214の面積を大きくすることが可能になり、感度を向上させることができる。又、第三実施形態の構成に比べて、出力されるIR信号の数が1/4になってしまうが、その分、画素電極225の面積が4倍となっているため、IR信号の感度を向上させることができる。
(第五実施形態)
図12は、本発明の第五実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図である。
図12に示す固体撮像素子600は、シリコン等の基板601上の行方向Xとこれに直交する列方向Yに二次元状に配列された多数の画素602を備える。
図12に示すように、固体撮像素子600の画素配列は、行方向Xに配列された複数の画素602からなる画素行を列方向Yに複数配列したものとなっている。固体撮像素子600の画素配列は図12に示したものにかぎらず、例えば画素602を市松状に配列した構成としても良い。
基板601の側部には行選択走査部603が設けられ、下辺部には画像信号処理部604が設けられている。又、基板601には、画素を選択するためのタイミングパルスを生成したり、画素を駆動するための各種制御信号を生成したりする制御部605が適宜箇所に設けられている。
各画素行の上側部には、その画素行に対応させてリセット信号線606と行選択信号線607の2本の信号線が行方向Xに延びて設けられている。リセット信号線606と行選択信号線607は、それに対応する画素行の各画素と、行選択走査部603とに接続されている。
列方向Yに配列された複数の画素602からなる画素列の右側部には、その画素列に対応させて列信号線608Rと列信号線608Gと列信号線608Bと列信号線608IRとの4本の信号線が列方向Yに延びて設けられている。これらの列信号線は、それに対応する画素行の各画素と、画像信号処理部604とに接続されている。
図13は、図12に示す画素の断面模式図である。
基板601は例えばp型のシリコン基板であり、基板601上には無機材料のみからなる無機層609が形成されている。無機層609上には、光電変換層226と同じ機能を有する光電変換層618が形成されている。光電変換層618上には、入射光に対して透明な材料(例えば、ITOや薄い金属膜)からなる共通電極619が形成されている。共通電極619上には、入射光に対して透明な保護層620が形成されている。これら光電変換層618、共通電極619、及び保護層620は、全ての画素で共通の1枚構成となっている。保護層620上の各画素に対応する位置には、各画素に入射光を集光するためのマイクロレンズ621が形成されている。
尚、光電変換層618と共通電極619は、それぞれ画素毎に対応して分割してあっても良い。共通電極619を画素毎に分割した場合は、分割した共通電極619を共通配線で接続して、それぞれに同一のバイアス電圧が印加できるようにしておけば良い。
画素602の無機層210の最上層には、画素毎に分割された画素電極617が形成されている。画素電極617は、共通電極619と同様に、入射光に対して透明な材料(例えば、ITOや薄い金属膜)で構成されている。この画素電極617と、この画素電極617に対向する共通電極619と、これらに挟まれた光電変換層618とにより、IR光を検出するIR光電変換素子が構成される。
画素602の基板601の表面から内側には画素毎に分離されたnウェル層610が形成されている。nウェル層610の表面から内側にはp層611が形成され、p層611の表面から内側にはn層612が形成されている。
図14に、図13のA−A’断面のポテンシャル図を示す。
基板601内において、n層612の表面電位がその周囲よりも高くなる。このため、n層612によって形成される空乏層が電子を収集する第1のフォトダイオード622Bを構成する。
n層612、p層611、及びnウェル層610の積層構造により、p層611を中心に空乏層が広がり、p層611は周囲よりも電位が低くなる。このため、p層611によって形成される空乏層が、正孔を収集する第2のフォトダイオード622Gを構成する。
p層611、nウェル層610、及び基板601の積層構造により、nウェル層610を中心に空乏層が広がり、nウェル層610は周囲よりも電位が高くなる。このため、nウェル層610によって形成される空乏層が電子を収集する第3のフォトダイオード622Rを構成する。
本実施形態では、例えば、基板601表面から約2.0μmの深さまでの領域にnウェル層610を形成し、nウェル層610表面から深さ約0.6μmまでの領域にp層611を形成し、p層611表面から深さ約0.2μmまでの領域にn層612を形成している。
図10に示したように、シリコン基板中では短波長の光ほど表面付近で吸収される。したがって、このような構成にすることで、フォトダイオード622Bは主にB光を吸収し、フォトダイオード622Gは主にG光を吸収し、フォトダイオード622Rは主にR光を吸収するものとして機能する。
画素602の基板601には、更に、信号読出回路613が形成されている。信号読出回路613は、n層612、p層611、及びnウェル層610の各々に蓄積された電荷を電圧信号に変換して列信号線608R,608G,608Bに出力するものである。信号読出回路613は、例えば既存のCMOS型イメージセンサで用いられる3トランジスタ構成または4トランジスタ構成等のトランジスタ回路が用いることができる。
画素602の基板601には、画素602のIR光電変換素子の光電変換層618で発生した電荷を蓄積するための例えばn層からなる電荷蓄積部614が形成されている。電荷蓄積部614には図示しないMOS回路等からなる信号読出回路が接続され、この信号読出回路が列信号線608IRに接続されている。
電荷蓄積部614上の無機層609内にはアルミニウム等からなるコンタクト部616が形成されている。コンタクト部616上には画素602の画素電極617が形成されている。コンタクト部616は、画素電極617と電荷蓄積部614とに直接接続され、これらを電気的に接続する接続手段として機能する。
次に、固体撮像素子600の動作について説明する。
固体撮像素子600に光が入射すると、各画素602の光電変換層618にてIR光が吸収され、吸収したIR光の光量に応じたIR信号電荷が発生し、発生したIR信号電荷が、画素電極617に集約されて、コンタクト部616を通り、このIR信号電荷に応じたIR信号が、信号読出回路を介して列信号線608IRへと出力される。
光電変換層618を透過した可視光のうち、B光は基板601表面から深さ約0.4μmまでの領域で吸収される。したがって、B光はフォトダイオード622Bの領域で吸収されることになる。フォトダイオード622Bでは入射した青色光の光量に応じて電子が発生する。発生した電子に応じたB信号は、信号読出回路613により列信号線608Bに出力される。
光電変換層618を透過した可視光のうち、G光は基板601表面から深さ約1.5μmまでの領域で吸収される。したがって、G光はフォトダイオード622Gの領域で吸収されることになる。フォトダイオード622Gでは入射したG光の光量に応じて正孔が発生する。発生した正孔に応じたG信号は、信号読出回路613により列信号線608Gに出力される。
光電変換層618を透過した可視光のうち、R光は基板601表面から深さ約5.0μmまでの領域で吸収される。したがって、R光はフォトダイオード622Rの領域で吸収されることになる。フォトダイオード622Rでは入射したR光の光量に応じて電子が発生する。発生した電子に応じたR信号は、信号読出回路613により列信号線608Rに出力される。
上記手法により得られたB信号、G信号、R信号を用いることで、RGBカラー画像を生成することができる。実際には、得られたB信号、G信号、R信号をシリコンの吸収に合わせたマトリクスを用いて演算することにより、RGBカラー画像を精度良く得ることが可能になる。
本実施形態では、1つの画素602から、B信号、G信号、R信号、IR信号の4つの信号が得られるため、高い解像度のIR画像とRGBカラー画像とを得ることができる。
本実施形態の素子の製造は、半導体基板にイオン注入する際の打ち込み深さと濃度を制御することが必要となる。イオンの打ち込み深さおよび濃度の制御は、通常の半導体製造工程で用いられる構成であり、容易に制御可能である。又、本実施形態の固体撮像素子は、無機層609内や光電変換層618上方にカラーフィルタを形成する必要がないため、その製造が容易になると共に、光電変換層618の特性劣化を防ぐこともできる。
したがって、本実施形態の固体撮像素子600も他の実施形態と同様に、容易に製造が可能で、赤外画像データとRGB画像データを同時に精度良く得ることができる。
(その他の変形例)
(1)第一実施形態及び第二実施形態の固体撮像素子では、画素202Wのカラーフィルタ222Wを省略することも可能である。カラーフィルタ222Wは、紫外光をカットし可視光を透過する紫外カットフィルタの役割を果たすため、固体撮像素子を搭載するカメラシステムの中に紫外カットフィルタが別に存在する場合には、カラーフィルタ222Wは不要となる。カラーフィルタ222Wを省略した場合には、画素202Wのフォトダイオード214の感度を上げられるという利点がある。
(2)第一実施形態及び第二実施形態の固体撮像素子では、カラーフィルタを単一の無機材料を用いて形成しているが、所定の波長より短い波長の吸収率を高くし、当該所定の波長よりも長い波長の吸収率を低くすることができれば、これに限らない。例えば、異なる無機材料を積層した構造のカラーフィルタとしても良い。
(3)第一実施形態〜第五実施形態では、光電変換層226,618を単一の層としているが、これらを電荷ブロッキング層やバッファ層などを含む積層構造としても構わない。
(4)第一実施形態〜第五実施形態では、各画素の最上部にマイクロレンズを設置しているが、設置しなくても良い。特に、開口率(画素に占めるフォトダイオードの面積の割合)が大きい場合には、マイクロレンズは設置する必要はない。
(5)第一実施形態〜第五実施形態では、各画素の読み出し回路は各色につき1つ設けているが、一般に使われる画素トランジスタ共有の手法を用いても良い。
(6)第一実施形態〜第五実施形態では、半導体基板内に設けられる光電変換素子の種類を3種類としたが、これは半導体基板内の光電変換素子から得られる信号でカラー画像を生成するためであり、カラー画像を生成することができるのであれば、3種類に限らず、2種類や4種類以上としても良い。
本明細書において、「ある波長域の光を透過する」とは、例えば、その波長域の光を約60%以上透過することを言い、「ある波長域の光を吸収する」とは、例えば、その波長域の光を約50%以上吸収することを言う。
本発明の第一実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図 図1に破線(イ)で囲った4つの画素の断面図を1つに合成した図 第一実施形態の固体撮像素子の光電変換層と各カラーフィルタの透過率を示した図 図2に示した固体撮像素子の製造方法を説明するための図 図2に示した固体撮像素子の製造方法を説明するための図 図2に示した固体撮像素子の製造方法を説明するための図 本発明の第二実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図 図7に破線(ウ)で囲った4つの画素の断面図を1つに合成した図 第三実施形態である固体撮像素子の図1に示す破線(イ)で囲った4つの画素の断面図を1つに合成した図 結晶シリコンの各波長に対する吸収係数と、浸入距離を示した図 第四実施形態である固体撮像素子500の図7に示す破線(ウ)で囲った4つの画素の断面図を1つに合成した図 本発明の第五実施形態である固体撮像素子の概略構成を示す平面模式図 図12に示す画素の断面模式図 図13のA−A’断面のポテンシャル図
符号の説明
200 固体撮像素子
201 n型シリコン基板
209 無機層
211 pウェル層
214 フォトダイオード
222R R光透過カラーフィルタ
222Y R,B光透過カラーフィルタ
222W R,G,B光透過カラーフィルタ
226 赤外光電変換層

Claims (10)

  1. 半導体基板上方に形成された赤外光を吸収してこれに応じた電荷を発生する赤外光電変換層を有する固体撮像素子であって、
    前記半導体基板内に、前記半導体基板表面に平行な方向に配列して形成された多数の光電変換素子を備え、
    前記多数の光電変換素子は、可視光のうちのそれぞれ異なる波長域の光を検出するための複数種類の光電変換素子からなり、
    前記半導体基板と前記赤外光電変換層との間には無機材料からなる無機層のみが設けられ、
    前記無機層は、前記各々の光電変換素子に対応して、その光電変換素子で検出すべき波長域の光を透過する無機材料で構成されたカラーフィルタを含み、
    前記赤外光電変換層上方には、入射光を、前記複数種類の光電変換素子の各々で検出させるべき複数種類の色成分に分光するための分光手段が設けられていない固体撮像素子。
  2. 請求項記載の固体撮像素子であって、
    前記各々の光電変換素子に対応するカラーフィルタが全て同一材料で構成され、
    前記カラーフィルタの膜厚が、当該カラーフィルタに対応する前記光電変換素子の種類に応じて異なっている固体撮像素子。
  3. 請求項記載の固体撮像素子であって、
    前記カラーフィルタが、膜厚によって規定されるカットオフ波長を有し、前記カットオフ波長よりも長波長の光は透過し、前記カットオフ波長よりも短波長の光は遮断し、膜厚が厚いほど前記カットオフ波長が大きくなる無機材料で構成されている固体撮像素子。
  4. 請求項記載の固体撮像素子であって、
    前記無機材料が、ポリシリコン、アモルファスシリコンを含む固体撮像素子。
  5. 請求項3又は4記載の固体撮像素子であって、
    前記複数種類の光電変換素子が、第1の光電変換素子と、第2の光電変換素子と、第3の光電変換素子との3種類の光電変換素子であり、
    前記第1の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が緑色光の波長域と赤色光の波長域との境界近傍となるような膜厚であり、
    前記第2の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が青色光の波長域と緑色光の波長域との境界近傍となるような膜厚であり、
    前記第3の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタは、そのカットオフ波長が紫外光の波長域と青色光の波長域との境界近傍となるような膜厚である固体撮像素子。
  6. 請求項記載の固体撮像素子であって、
    前記第3の光電変換素子に対応する前記カラーフィルタを省略した固体撮像素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の固体撮像素子であって、
    前記無機層の最上層に形成された第1の電極と、
    前記赤外光電変換層上に形成された前記第1の電極に対向する第2の電極とを備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれかが前記多数の光電変換素子の各々に対応して分割されており、
    前記半導体基板内に前記多数の光電変換素子の各々に対応して形成され、前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための多数の電荷蓄積部と、
    前記分割された前記第1の電極又は前記第2の電極と、それに対応する前記電荷蓄積部とを電気的に接続する接続部とを備える固体撮像素子。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項記載の固体撮像素子であって、
    前記多数の光電変換素子が前記複数種類の光電変換素子からなる多数のユニットに分割され、
    前記無機層の最上層に形成された第1の電極と、
    前記赤外光電変換層上に形成された前記第1の電極に対向する第2の電極とを備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれかが前記ユニットに対応して分割されており、
    前記半導体基板内に前記ユニットに対応して形成された前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための電荷蓄積部と、
    前記分割された前記第1の電極又は前記第2の電極と、それに対応する前記電荷蓄積部とを電気的に接続する接続部とを備える固体撮像素子。
  9. 半導体基板内に、前記半導体基板表面に平行な方向に配列された多数の光電変換素子と、前記半導体基板上方に形成された赤外光を吸収してこれに応じた電荷を発生する赤外光電変換層と、前記赤外光電変換層を挟む前記多数の光電変換素子の各々に対応して分割された第1の電極及び前記多数の第1の電極に対向する第2の電極とを有する固体撮像素子の製造方法であって、
    前記半導体基板内に多数の光電変換素子を形成する工程と、
    前記半導体基板内に、前記赤外光電変換層で発生した電荷を蓄積するための電荷蓄積部を形成する工程と、
    前記半導体基板上に、前記第1の電極を含む、無機材料からなる無機層のみを形成する工程と、
    前記第1の電極上に前記赤外光電変換層を形成し、この上に前記第2の電極を形成する工程とを備え、
    前記無機層のみを形成する工程が、前記多数の光電変換素子の各々の上方に、前記各々の光電変換素子で検出すべき波長域の光を透過する無機材料からなるカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上方に絶縁層を形成する工程と、この絶縁層上に前記第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極と前記半導体基板との間の層内に、前記電荷蓄積部と前記第1の電極とを接続する導電性材料からなるコンタクト部を形成する工程とを含固体撮像素子の製造方法。
  10. 請求項9記載の製造方法であって、
    前記無機層のみを形成する工程が、更に、前記第1の電極を形成する工程の前に、前記絶縁層の最表面を平滑化する工程を含む固体撮像素子の製造方法。
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