JP2009099564A - プロトン伝導性材料、膜―電極接合剤、プロトン伝導性膜、接合層付プロトン伝導性膜、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents
プロトン伝導性材料、膜―電極接合剤、プロトン伝導性膜、接合層付プロトン伝導性膜、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 酸基を含む高分子材料と、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)を含むプロトン伝導性材料;かかるプロトン伝導性材料からなる膜−電極接合剤;かかるプロトン伝導性材料を用いて作製されたプロトン伝導性膜;プロトン伝導性膜のいずれか一方の表面又は両表面に、膜−電極接合剤を用いて膜−電極接合層が形成されている接合層付プロトン伝導性膜;かかる接合層付プロトン伝導性膜に、燃料極及び酸素極が接合された膜−電極接合体;かかる膜−電極接合体を備える固体高分子形燃料電池。
【選択図】図1
Description
本発明は、酸基を含む高分子材料と、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)を含むことを特徴とするプロトン伝導性材料を提供する。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記水酸基含有構造体(P)が、リンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含むことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記化合物(a)のヒドロキシアルコキシ基が、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基のいずれかであることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)が、ポリリン酸を含むことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記水酸基含有構造体(P)が、ポリビニルアルコールを更に含むことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記水酸基含有構造体(P)が、酸基含有構造体(H)を更に含むことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記酸基含有構造体(B)中の前記酸基の原子団が、少なくとも4つ以上の炭素−炭素単結合距離を介してケイ素−酸素結合を有するケイ素と結合していることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記酸基含有化合物(β)が、プロトン付加が可能なヘテロ原子を3つ以上有し、メチレン基を含むアクリルアミド又は(メタ)アクリレートであることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記酸基含有化合物(β)が、スルホン酸基を有することが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)、前記シラン化合物(α)、及び前記酸基含有化合物(β)のいずれかと結合可能な官能基を1分子中に2つ以上有する架橋剤(C)の化合物を更に含むことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)と前記シラン化合物(α)の総配合量が、重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)の配合量に対して、40〜120質量%であることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記シラン化合物(α)の配合量が、重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)に対して、10〜70質量%であることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)、前記酸基含有構造体(B)および前記架橋剤(C)が相互に共有結合してなる個々の粒子が結合した連続体であることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記粒子の平均粒径が、3〜200nmであることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性材料は、前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)、前記酸基含有構造体(B)、および重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)が、相互に共有結合してなることが好ましい。
本発明の膜−電極接合剤は、高分子材料(Q)により複合強化されていることが好ましい。
本発明のプロトン伝導性膜は、一方の表面中に存在するケイ素原子数(X0)と、他方の表面中に存在するケイ素原子数(Xz)が、
Xo/Xz≧1.3
の関係を満たすことが好ましい。
本発明のプロトン伝導性膜は、高分子材料(Q)により複合強化されていることが好ましい。
本発明の接合層付プロトン伝導性膜は、前記プロトン伝導性膜が、上記本発明のプロトン伝導性膜であることが好ましい。
本発明の接合層付プロトン伝導性膜は、前記プロトン伝導性膜が、酸基含有構造体(H)と、ケイ素−酸素結合による架橋構造を含むケイ素−酸素結合型構造体(A)とを含み、前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表される構造体であることが好ましい。
本発明の固体高分子形燃料電池は、前記膜−電極接合体を単位セルとして、前記単位セルの外側に、燃料および/又は酸素の通路となる一対のセパレータが設置されるとともに、隣り合う複数の前記単位セルが相互に連結されていることが好ましい。
本発明の実施の形態に係るプロトン伝導性材料は、(1)プロトン伝導性膜と電極とを接合する際に用いられる膜−電極接合剤、或いは(2)本実施形態に係るプロトン伝導性膜、等に利用可能であって、酸基を含む高分子材料と、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)を含んでいる。
酸基を含む高分子材料は、特に限定されないが、リンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を含むものが好ましく、リンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)であることがより好ましい。
なお、膜−電極接合剤の成分は例示であり、下記(A)に例示する成分の他にも下記(B)に示す成分を含んでも構わないし、必要に応じて、その他の添加剤を加えても構わない。
水酸基含有構造体(P)は、酸基を含む高分子材料と、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)を構成要素として含み、該化合物(a)とリンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含むのが好ましい。この場合、(b)と(a)を混合する際の重量比は[(b)/(a)]で定められる重量比が0.5〜2であるのが好ましく、より好ましくは、1〜1.8である。水酸基含有構造体(P)は、(解離プロトンのmmol数)/(g重量)で定められるmEqの値が0.5〜5、より好ましくは2〜4の範囲とするのが好ましい。これにより、高濃度燃料を用いた場合においても、高い発電性能を発揮でき、高い燃料バリア性を実現すると共に、膜と電極との接合強度をより向上させることができる。
その際、R3は少なくとも1以上の酸基を有しており、共有結合により架橋基と結合している。酸基としては、スルホン酸、ホスホン酸、カルボン酸、硫酸、リン酸、硼酸など、種々の酸を用いることができるが、特にpKaが低く、プロトン濃度を十分に確保可能で熱的にも安定なスルホン酸が好ましく用いられる。
ここで、上式(IV)中のR4がOCH3基であり、mが3であり、nが10のものは、信越シリコーン社より市販されている(X−41−1805)。
<第1のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料>
本実施形態に係る第1のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料は、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)及びリンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)と、ケイ素−酸素結合型構造体(A)とを含むことを特徴とするプロトン伝導性材料であって、ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表されるのが好ましい。
本実施形態に係る第2のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料は、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)及びリンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)と;ケイ素−酸素結合型構造体(A)と;ケイ素−酸素結合型構造体(A)とケイ素−酸素結合によって連結され、シラン化合物と共有結合し、且つ酸基を有する酸基含有構造体(B)と;を含むプロトン伝導性材料であって、ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表されるのが好ましい。
架橋剤(C)の混合割合は、架橋剤(C)の官能基数をNf、分子量をNm、モル数をNn、アクリレート又はメタアクリレート(β)のモル数Bnとすると、下記式(1)又は(2)の少なくとも一方の関係を満たすことが好ましい。
Nm/Nf<200 ・・・(1)
Nn/Bn<1 ・・・(2)
上記の範囲を逸脱した場合、粒子の酸基濃度が低下し、プロトン伝導性が低下するおそれがある。
図1に、第2のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料の構造イメージ例を示す。架橋基本構造体(骨格)となるケイ素−酸素結合型構造体(A)と、シラン化合物(α)に酸基含有化合物(β)が反応して共有結合した酸基含有構造体(B)とを少なくとも含む。
さらに、シラン化合物(α)の配合量が、架橋剤(C)に対して、10〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50質量%である。配合量が10質量%より少ないと、硬化後に膜の組成が不均一になり、発電性能が悪くなる傾向がある。反対に配合量が70質量%より多いと、熱衝撃や圧力といった外部刺激に対する耐久性が低下し、プロトン伝導性が悪くなることがある。
前記粒子の平均粒径は、3〜200nmであることが好ましい。
本発明の実施の形態に係るプロトン伝導性膜としては、例えば、ナフィオン(登録商標)膜等のスルホン化フッ素系樹脂や芳香族環を主鎖中に有するいわゆるエンジニアリングプラスチックにスルホン酸やリン酸を導入したものや、酸をドープしたシリカガラス、酸をドープした有機無機複合膜等が挙げられる。特に、本実施形態に係るプロトン伝導性膜としては、上述した第1のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料を用いて作製された第1のプロトン伝導性膜や、第2のプロトン伝導性膜用プロトン伝導性材料を用いて作製された第2のプロトン伝導性膜を用いるのが好ましい。
pα−α/pα−β<1 ・・・(3)
Xo≧Xp≧Xz (0≦p≦z) ・・・(4)
Xo/Xz ≧1.3 ・・・(5)
Cm>30(ただし1aがアノードと接合し、1bがカソードと接合する。)
・・・(6)
Cm≦30(ただし1aがカソードと接合し、1bがアノードと接合する。)
・・・(7)
本発明の実施の形態に係る膜−電極接合体は、上述のプロトン伝導性材料からなる膜−電極接合剤を用いることにより、従来の膜−電極接合体に比べて、プロトン伝導性、燃料耐性、酸化耐性及び接合強度を向上させることができる。なお、プロトン伝導性材料を膜−電極接合体中に含ませる方法としては、例えば2種類ある。
(第1の製造方法)
次に、本発明の実施の形態に係るプロトン伝導性材料(膜−電極接合剤)を用いた膜−電極接合体の製造方法を説明する。本発明の実施の形態に係る膜−電極接合体の製造方法は、プロトン伝導性膜を作製する工程と;膜−電極接合剤を作製する工程と;プロトン伝導性膜の表面又はプロトン伝導性膜の表面と対向する電極の表面に膜−電極接合剤を配置する工程と;膜−電極接合剤を介してプロトン伝導性膜と電極とを貼り合わせる工程と;膜−電極接合剤を硬化させる工程とを含む。ここでは一例として上述した第2のプロトン伝導性膜の第1の製造方法を説明する。
本発明に好適なプロトン伝導性膜は、例えば、メルカプト基を有し、かつメルカプト基と共有結合した縮合反応可能な加水分解性シリル基と、及び/又はシラノール基を有するメルカプト基含有化合物(E)と極性制御剤(F)とを含有する混合物を調整する第1の工程と;第1の工程で得られた混合物にケイ素−酸素型構造体(A)とシラン化合物(α)及び酸基含有化合物(β)を混合させて、重合性組成物を形成する第2の工程と;第2の工程で得られた重合性組成物を成膜する第3の工程と;加水分解性シリル基を加水分解及び縮合、及び/又はシラノール基を縮合させることによってケイ素−酸素架橋構造を構築する第4の工程と;膜中のメルカプト基を酸化してスルホン酸基とし、スルホン酸基を導入する第5の工程により製造できる。
第1の工程では、メルカプト基を有し、かつ、メルカプト基と共有結合した縮合反応可能な加水分解性シリル基と、及び/又はシラノール基を有するメルカプト基含有化合物(E)と、極性制御剤(F)とを含有する混合物を調製する。
これらの混合物を調製する場合には、溶媒を用いてもよい。用いる溶媒は、それぞれの材料が均一に混合可能であれば良く、特に制限はない。一般的には、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、t−プタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒などが好適に用いることができる。
第2の工程では、第1の工程で得られた混合物にケイ素−酸素結合型構造体(A)とシラン化合物(α)と酸基含有化合物(β)と水酸基含有構造体(P)とを混合させて得られる重合性組成物を調整する。重合性組成物は、シラン化合物(α)と酸基含有化合物(β)と水酸基含有構造体(P)を適宜調整して用いることにより、第1の工程で得られた混合物を用いて膜を作製する場合に比べて、プロトン伝導性膜に柔軟性及び高耐極性溶媒性を与えることができる。
第3の工程は、第2の工程で得た重合性組成物を膜状に成形(成膜)する。第2の工程で得られた重合性組成物を膜状に成形するためには、キャスト、コート、注型など、公知の方法を用いることができる。膜状に成形する方法としては、均一な膜を得ることができる方法であれば特に制限はない。膜の厚みは特に制限されないが、10μmから1mmの間の任意の厚みとなるように形成することができる。燃料電池用のプロトン伝導性膜は、プロトン伝導性、燃料バリア性、膜の機械的強度から膜厚は適宜決定され、通常、膜厚が20〜300μmのものが好ましく用いることができるため、本発明のプロトン伝導性膜の膜厚もこれに準じて製造する。
第4の工程は、第3の工程で成膜した膜状物に含まれる加水分解性シリル基を加水分解及び縮合、及び/又はシラノール基を縮合させることにより、ケイ素−酸素架橋構造からなる粒子の連続体を構成要素として含む膜を形成する。
第5の工程は、膜中のメルカプト基を酸化してスルホン酸基とし、粒子の表面にスルホン酸基を導入する工程である。
次に、プロトン伝導性膜の製造工程で得られたプロトン伝導性膜の両面に配置する膜−電極接合剤を作製する。
次に、プロトン伝導性膜の表面上又はプロトン伝導性膜の表面と貼り合わせるための電極の表面上に、膜−電極接合剤を塗布する。塗布する方法としては、例えば、ロールコート法、スプレーコート法、ドクターブレード法、ディップコート法、転写法、及び電着塗装法などを用いることができる。
次に、膜−電極接合剤を介してプロトン伝導性膜と電極とを貼り合わせる。貼り合わせる際に、圧力をかけてもよく、加熱してもよい。貼り合わせ時の温度としては、好ましい下限が20℃であり、上限は特に限定されないが、膜の物性を損なわない程度が適切であり、通常、300℃以下の温度で行うことが好ましい。また、圧力をかけながら貼り合わせることにより、プロトン伝導性膜と電極との密着性が向上するため、反応効率の高い接合面が形成できる。圧力は、0.5Ncm/cm2以上、電極や膜が破壊されない圧力以下とするのが好ましい。
次に、電極を貼り合わせて得られた膜−電極接合体を硬化させる。この際、加熱を行うことが好ましい。加熱の方法としては、特に限定されず、オーブン等の熱源による加熱、遠赤外線加熱、誘導加熱等任意の加熱方法を用いることができる。
膜−電極接合体の第2の製造方法として、第1の製造方法における「1.プロトン伝導性膜の製造工程」及び「2.膜−電極接合剤を作製する工程」を経た後に、以下の3A〜5Aに示す工程を経てもよい。
第1の製造方法において説明した「3.膜−電極接合剤を配置する工程」と実質的に同様の方法で、プロトン伝導性膜の表面に膜−電極接合剤を塗布する。その後、膜を乾燥させて接合層付き膜を得る。乾燥の際は、真空乾燥や加熱乾燥、加熱プレスなどの方法を用いることができる。
得られた接合層付き膜に水、メタノールなどの極性溶媒を含浸させ、接合層付き膜を軟化および/または膨潤させる。そして、軟化および/または膨潤した接合層付き膜に、電極(燃料極および酸素極)を貼付する。その後、第1の製造方法において説明した「4.貼り合わせ工程」と実質的に同様の方法で加熱プレスする。
貼り合わせ工程4Aによって得られた膜−電極接合体を硬化させる。この際、加熱を行うことが好ましい。加熱の方法としては、特に限定されず、オーブン等の熱源による加熱、遠赤外線加熱、誘導加熱等任意の加熱方法を用いることができる。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製、KBM−803)53.0g、テトラエトキシシラン(信越化学社製、KBE−04)131.2g及びメタノール26.5gをフラスコに計量し、0℃で10分撹拌した。そこに、0.01N塩酸15.6gとメタノール20.8gとを混合した溶液を添加し、0℃で1時間撹拌し、40℃に昇温後、更に2時間撹拌した。次いで、フッ化カリウム(和光純薬社製)0.114gとメタノール29.7gとを混合した溶液を添加し、40℃で1時間撹拌し、80℃に昇温後、更に2時間撹拌した。混合溶液を0℃に冷却し、その後、40℃真空にてアルコールを分留した。得られた溶液を0℃に冷却し、ジエチルエーテル200mLを加えて、0℃で10分撹拌した後、メンブレンフィルター(ミリポア社製、オムニポアメンブレン孔径0.2μm)を用いて濾過した。得られた濾液から40℃真空にてジエチルエーテルを分留し、メルカプト基含有シランオリゴマーを得た。
また、得られたプロトン伝導性フィルムの破断面をFE−SEMにより観察したところ、電解質内部において径が50ナノメートルから80ナノメートル程度の不定形粒子構造をとっていることが確認された。
実施例1のグリセロール1,3−ジグリセレートジアクリレート0.05g(アルドリッチ社製)の代わりにグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gへ変更した以外は、同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとビス(トリエトキシシリル)オクタン(Gelest社製)2.26gを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ社製)30%水溶液12.5gと3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(東京化成社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)0.1gを滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)としてモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとビス(トリエトキシシリル)オクタン(Gelest社製)2.26gを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ社製)30%水溶液12.5gと3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(東京化成社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)0.1gを滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)としてポリりん酸0.1gとモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gと1,2,3−プロパントリオール(アルドリッチ社製)0.02gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとビス(トリエトキシシリル)オクタン(Gelest社製)2.26gを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ社製)30%水溶液12.5gと3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(東京化成社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)0.1gを滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)として、ポリりん酸0.1gと5wt%に調整したポリビニルアルコール(和光純薬社製)水溶液1gとモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gと1,2,3−プロパントリオール(アルドリッチ社製)0.02gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー2.17gとトリエトキシビニルシラン(信越化学社製、KBE−1003)0.81gとテトラエトキシシラン(信越化学社製、KBE−04)2.43gとテトラメトキシシラン(東京化成社製)0.86gを混合した液に、水0.15gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.07gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ社製)30%水溶液14.1gを滴下した。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得たこと以外は、N,N−ジメチルホルムアミド溶液にした以降、UV照射、養生、焼成、酸化と同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとトリエトキシビニルシラン(信越化学社製、KBE−1003)0.62gとテトラエトキシシラン(信越化学社製、KBE−04)3.51gとを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(Aldrich社製)30%水溶液12.5gと1,4−ジビニルベンゼン(和光純薬社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)を滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)としてポリりん酸(和光純薬社製)0.2gと5wt%に調整したポリビニルアルコール(和光純薬社製)水溶液1gとモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gと1,2,3−プロパントリオール(アルドリッチ社製)0.02gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得たこと以外は、N,N−ジメチルホルムアミド溶液にした以降、UV照射、養生、焼成、酸化と同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとビス(トリエトキシシリル)オクタン(Gelest社製)2.26gを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ社製)30%水溶液12.5gと3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(東京化成社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)0.1gを滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)としてポリりん酸(和光純薬社製)0.2gと5wt%に調整したポリビニルアルコール(和光純薬社製)水溶液1gとモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gと1,2,3−プロパントリオール(アルドリッチ社製)0.02gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得た。
実施例1で得られたメルカプト基含有シランオリゴマー1.86gとトリエトキシビニルシラン(信越化学社製、KBE−1003)0.62gとテトラエトキシシラン(信越化学社製、KBE−04)3.51gとを混合した液に、水0.11gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.05gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(Aldrich社製)30%水溶液12.5gと1,4−ジビニルベンゼン(和光純薬社製)0.3gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとネオペンチルグリコールジアクリレート(東京化成社製)を滴下した。さらに、水酸基含有構造体(P)として、ポリりん酸(和光純薬社製)0.2gと5wt%に調整したポリビニルアルコール(和光純薬社製)水溶液1gとモノメタクリル酸(和光純薬社製)0.05gとグリセロール(アルドリッチ社製)0.02gとグリセロール2−りん酸二ナトリウムn水和物(和光純薬社製)0.02gを加えた。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得たこと以外は、N,N−ジメチルホルムアミド溶液にした以降、UV照射、養生、焼成、酸化と同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例9で得られた重合組成物3gをフッ素樹脂フィルム上でポリエチレン製多孔質膜(厚み:20〜60μm、空孔率:80〜95%、平均孔径:0.5〜1.0μm)に含浸させた。含浸後の膜にフッ素樹脂フィルムを被せ、その上からアプリケーターで膜厚が50μmになるようにレベリングした。フィルムを剥がし、UV照射してから室温で80時間養生した。フッ素樹脂フィルムを新たに膜に被せ、2枚のガラス板でフッ素樹脂フィルムを介して挟み、この状態でガラス製の容器に水500mLとともに入れた。ギアオーブンを用いて80℃で24時間加熱硬化し、焼成して膜を得たこと以外は同じ酸化工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例10で得られたプロトン伝導性膜を1辺が5cmの正方形に切り出し、5%硫酸(和光純薬社製)0.1gとポリスチレンスルホン酸(アルドリッチ社製)2gとポリアクリル酸(アルドリッチ社製)1gとポリビニルピロリドン(アルドリッチ社製)1gの混合溶液に浸漬し、ホットプレートにて80℃で30分加熱した。得られた膜を混合溶液から取り出し、80℃の水に各1時間、2回浸漬して充分に洗浄した後、半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例9で得られた重合組成物3gをフッ素樹脂フィルム上でポリエチレン製多孔質膜(厚み:20〜60μm、空孔率:80〜95%、平均孔径:0.5〜1.0μm)に含浸させた。含浸後の膜にフッ素樹脂フィルムを被せ、その上からアプリケーターで膜厚が50μmになるようにレベリングした。フッ素樹脂フィルムを被せたまま室温で24時間養生した後、遠心力が膜表面に垂直になるように配置して、固定し、遠心分離機にかけた。回転速度120rpmで10分間遠心分離を行った。内径面をアノード面に、外径面をカソード面として取り扱った。フィルムを剥がし、UV照射してから室温で80時間養生した。フッ素樹脂フィルムを新たに膜に被せ、2枚のガラス板でフッ素樹脂フィルムを介して挟み、この状態でガラス製の容器に水500mLとともに入れた。ギアオーブンを用いて80℃で24時間加熱硬化し、焼成して膜を得たこと以外は同じ酸化工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
実施例1において得られたメルカプト基含有シランオリゴマー3.86gとテトラエトキシシラン(信越化学社製、KBE−04)1.51gとを混合した液に、水0.08gとトリエチルアミン(和光純薬社製)0.03gとを滴下した。室温で10分攪拌した後、N,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとビニルメタクリレート(東京化成社製)0.2gを滴下した。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.1gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.1gを添加し、重合性組成物を得たこと以外は、フッ素樹脂フィルム上でポリエチレン製多孔質膜に含浸する以降同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
比較例1において室温で10分攪拌した後、アクリルアミド(和光純薬社製)0.1gとトリメチルプロパントリアクリレート(東京化成社製)0.3gとポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)(Aldrich社製)15wt%水溶液を5wt%に希釈した後、21.6gとN,N’-メチレンビスアクリルアミド(和光純薬社製)10%水溶液1gとビニルメタクリレート(東京化成社製)0.1gを滴下した。混合溶液を0℃に冷却し、5分間撹拌した。光重合開始剤(ライトケミカル社製、KR−02)0.05gと熱重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬社製)0.07gを添加し、室温で30分間撹拌し、重合性組成物を得たこと以外は、フッ素樹脂フィルム上でポリエチレン製多孔質膜に含浸する以降同じ工程を経て半透明のプロトン伝導性膜を得た。
プロトン伝導性膜として市販のナフィオン117(登録商標、デュポン社製)を用いた。
(1)プロトン伝導性評価
本発明の製造方法により得られたプロトン伝導性膜を通例の電気化学セル(例えば特開2002−184427号公報中、図3に記載されたものと同一のもの)にセットし、プロトン伝導性膜と白金板とを密着させた。この白金板に、電気化学インピーダンス測定装置(ソーラトロン社製、1260型)を接続し、周波数0.1Hz〜100kHzの領域でインピーダンス測定し、イオン伝導性膜のプロトン伝導度を評価した。
メタノール透過係数(以下、「MCO」という。)を、以下の方法により測定した。
プロトン伝導性膜を1辺が5cmの正方形に切断し、純メタノールに浸漬し、25℃において12時間放置した。その後、60℃で1時間加熱した後、0℃まで冷却して、そのまま1時間放置した。再び25℃まで温度を上げ、12時間放置した。これを1サイクルとし、3サイクル行った。
(○:MEA構造を維持している、×:電極の剥がれが目視で確認できる)
プロトン伝導性膜を1辺が5cmの正方形に切断し、それぞれサンプル瓶に満たされた100mLの純メタノール中に浸し、60℃に保って放置した。100時間後、浸漬したプロトン伝導性膜を取り出した。乾燥した後、浸漬による重量減少量を浸漬前の重量で割ってメタノール重量減少率を算出し、1からメタノール重量減少率をひいて100をかけた値を耐メタノール重量保持率と定め、極性溶媒に対する耐溶解性評価の指標として表した。
プロトン伝導性膜を1辺が5cmの正方形に切断し、充分に水で濡らして含水させた後、膜を1辺が2.5cm角のナフィオン電極で挟み、精密プレス機を用いて、140℃、1kNの条件下、3分間プレスを行い、膜−電極接合体を得た。
膜−電極接合体を、燃料電池用単セル(JARI標準セル)に規定の方法でセットした。このセルを燃料電池発電評価装置(エヌエフ回路ブロック設計社製、「As−510」)にセットし、セルの温度を40℃、メタノールの濃度を15vol%、流量を毎分1mL、空気の流量を毎分100mLで運転し、セルのI−Vを計測し最大出力を比較した。
実施例、比較例で作製したMEAの発電性能を比較するための評価基準として、比較例3の最大出力を1として、相対値を評価した。
評価方法(6)の、メタノールの濃度を50vol%とした以外は、同じ方法で評価を行った。
得られた結果を表1に示す。
実施例1〜12で得られたプロトン伝導性膜は比較例1〜3と比べて、高いMEA耐久性を示した。また比較例2、3と比べて高いMCOと耐極性溶媒性を示した。その結果、一般的なプロトン伝導性膜であるナフィオン117(登録商標)と比べると、高濃度発電性能が非常に高いことを示した。
よって、実施例1〜12は、いずれも高プロトン伝導性とMCOを兼ね備え、高い耐久性、電極接着性、発電性能を示すことが分かった。
1a…第1主面
1b…第2主面
2a,2b…接合層
3a,3b…触媒層
4a,4b…ガス拡散層
5a,5b…電極
10…膜−電極接合体
Claims (30)
- 酸基を含む高分子材料と、ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)を含むことを特徴とするプロトン伝導性材料。
- 前記水酸基含有構造体(P)が、リンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含むことを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記化合物(a)のヒドロキシアルコキシ基が、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)が、ポリリン酸を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記水酸基含有構造体(P)が、ポリビニルアルコールを更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記水酸基含有構造体(P)が、酸基含有構造体(H)を更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料。
- ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)及びリンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)と、
ケイ素−酸素結合による架橋構造を含むケイ素−酸素結合型構造体(A)と
を含むプロトン伝導性材料であって、
前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表される構造体であることを特徴とするプロトン伝導性材料。
- ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)及びリンを含む重合性無機酸成分および/又は無機酸重合体(b)を構成要素として含む水酸基含有構造体(P)と、
ケイ素−酸素結合による架橋構造を含むケイ素−酸素結合型構造体(A)と、
該ケイ素−酸素結合型構造体(A)とケイ素−酸素結合によって連結され、シラン化合物と共有結合し、且つ酸基を有する酸基含有構造体(B)と
を含むプロトン伝導性材料であって、
前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表される構造体であり、
且つ前記酸基含有構造体(B)中に、重合性不飽和二重結合を有するシラン化合物(α)と酸基及び重合性不飽和二重結合を有する酸基含有化合物(β)とを共有結合させた構造体を含むことを特徴とするプロトン伝導性材料。
- 前記水酸基含有構造体(P)が、前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)又は酸基含有構造体(B)の少なくとも一方と結合していることを特徴とする請求項8に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記酸基含有構造体(B)中の前記酸基の原子団が、少なくとも4つ以上の炭素−炭素単結合距離を介してケイ素−酸素結合を有するケイ素と結合していることを特徴とする請求項8又は9に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記酸基含有化合物(β)が、プロトン付加が可能なヘテロ原子を3つ以上有し、メチレン基を含むアクリルアミド又は(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記酸基含有化合物(β)が、スルホン酸基を有することを特徴とする請求項11に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記ヒドロキシアルコキシ基を持つ化合物(a)、前記シラン化合物(α)、及び前記酸基含有化合物(β)のいずれかと結合可能な官能基を1分子中に2つ以上有する架橋剤(C)の化合物を更に含むことを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)と前記シラン化合物(α)の総配合量が、重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)の配合量に対して、40〜120質量%であることを特徴とする請求項13に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記シラン化合物(α)の配合量が、重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)に対して、10〜70質量%であることを特徴とする請求項13又は14に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)、前記酸基含有構造体(B)および前記架橋剤(C)が相互に共有結合してなる個々の粒子が結合した連続体であることを特徴とする請求項15に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記粒子の平均粒径が、3〜200nmであることを特徴とする請求項16に記載のプロトン伝導性材料。
- 前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)、前記酸基含有構造体(B)、および重合性不飽和二重結合を一つ以上有する前記架橋剤(C)が、相互に共有結合してなることを特徴とする請求項17に記載のプロトン伝導性材料。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料からなることを特徴とする膜−電極接合剤。
- 高分子材料(Q)により複合強化されていることを特徴とする請求項19に記載の膜−電極接合剤。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載のプロトン伝導性材料を用いて作製されたことを特徴とするプロトン伝導性膜。
- 一方の表面中に存在するケイ素原子数(X0)と、他方の表面中に存在するケイ素原子数(Xz)が、
Xo/Xz≧1.3
の関係を満たすことを特徴とする請求項21に記載のプロトン伝導性膜。 - 高分子材料(Q)により複合強化されていることを特徴とする請求項21又は22に記載のプロトン伝導性膜。
- プロトン伝導性膜のいずれか一方の表面又は両表面に、請求項19又は20に記載の膜−電極接合剤を用いて、膜−電極接合層が形成されていることを特徴とする接合層付プロトン伝導性膜。
- 前記プロトン伝導性膜が、請求項21〜23のいずれか一項に記載のプロトン伝導性膜であることを特徴とする請求項24に記載の接合層付プロトン伝導性膜。
- 前記プロトン伝導性膜が、酸基含有構造体(H)と、ケイ素−酸素結合による架橋構造を含むケイ素−酸素結合型構造体(A)とを含み、
前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式(I)で表される構造体であることを特徴とする請求項25に記載の接合層付プロトン伝導性膜。
- 前記プロトン伝導性膜が、ケイ素−酸素結合による架橋構造を含むケイ素−酸素結合型構造体(A)と、シラン化合物と共有結合し、且つ酸基を有する酸基含有構造体(B)とがケイ素―酸素結合によって連結され、
前記ケイ素−酸素結合型構造体(A)が、下記の一般式で表される構造体であり、
且つ前記酸基含有構造体(B)中に、重合性不飽和二重結合を有するシラン化合物(α)と酸基及び重合性不飽和二重結合を有する酸基含有化合物(β)とを共有結合させた構造体が含まれることを特徴とする請求項25に記載の接合層付プロトン伝導性膜。
- 請求項24〜27のいずれか1項に記載の接合層付プロトン伝導性膜に、燃料極及び酸素極が接合されたことを特徴とする膜−電極接合体。
- 請求項28に記載の膜−電極接合体を備えることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
- 前記膜−電極接合体を単位セルとして、前記単位セルの外側に、燃料および/又は酸素の通路となる一対のセパレータが設置されるとともに、隣り合う複数の前記単位セルが相互に連結されていることを特徴とする請求項29に記載の固体高分子形燃料電池。
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