JP2009097661A - ガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】
スライド体を円滑に移動可能にしたガイド付マグネット式ロッドレスシリンダを提供する。
【解決手段】
スライド体4にシリンダチューブ2の外周面に摺接するウエアリング19を設け、そのウエアリング19の外周側に弾性部材22を介在させ、スライド体4とウエアリング19の径方向のクリアランスを、弾性部材22の弾性変形によって吸収するとともに、ウエアリング19を偏移させようとする外力が加わった時、弾性部材22の反発力によって、ウエアリング19の偏移を抑制する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ガイド付マグネット式ロッドレスシリンダに関する。
従来、マグネット式ロッドレスシリンダは、特許文献1の図6に記載のように、非磁性材料から成るシリンダチューブの内側に、ピストンをシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に収納し、シリンダチューブに貫通孔を設けたスライド体を嵌装して、シリンダチューブの外周面をスライド体がシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に設け、ピストンとスライド体との間に作用する磁気吸引力により、スライド体がピストンに追従して往復移動し、スライド体にウエアリングを備え、スライド体の移動時に、シリンダチューブの外周面に対して摺動させるようにしたものが知られている。
また、特許文献1には、ウエアリングにスリットを入れ、環状の弾性体で、例えばゴムリングによってウエアリングを縮径してシリンダチューブの外周面に均等に押圧させるようにしたマグネット式ロッドレスシリンダが開示してある。
一方、ガイド付マグネット式ロッドレスシリンダは、特許文献2に記載のように、特許文献1記載のマグネット式ロッドレスシリンダに、シリンダチューブ両端に取り付けた端部材を架設するベース部材とガイド部材を設け、そのガイド部材に沿ってスライド体が往復移動するように構成されたものが知られており、特許文献2に記載のものは、ガイド部材を備えることで、スライダにウエアリングを設けずに、スライダとシリンダチューブ外周面とを非接触状態に保持するガイド付マグネット式ロッドレスシリンダが開示してある。
特開平11−166510号公報 特開平10−184608号公報
特許文献1に記載のマグネット式ロッドレスシリンダは、ウエアリングにスリットを入れ、ゴムリングの弾性力によってウエアリングを縮径し、シリンダチューブの外周面に均等に押圧させるので、シリンダチューブ外周面とウエアリング内径のクリアランスを無くし、スライダのガタを無くすことができるが、シリンダチューブ外径、ウエアリング内外径、及びスライダのウエアリング取付溝内径等の寸法公差によってゴムリングによるウエアリングの締代が変化し、シリンダチューブ外周面とウエアリングの摺動抵抗にばらつきが発生する。特に締代が大きい場合には、ウエアリングがシリンダチューブを強く押圧して摺動抵抗が大きくなり、スライダが円滑に移動できなくなる恐れがある。
また、本発明のように、ガイド部材でスライダをシリンダチューブ軸方向に沿ってガイドする場合は、特許文献1のようにウエアリングを縮径させて前記クリアランスを無くすると、スライダとガイド部材との取付誤差によるシリンダチューブの偏心を吸収できないので、ウエアリングに偏荷重が加わわった時、スライダが円滑に移動できなくなる恐れがある。
特許文献2に記載のように、ガイド部材でスライダをシリンダチューブ軸方向に沿ってガイドして、ウエアリング無しでスライダとシリンダチューブ外周面とを非接触状態に保持するには、シリンダチューブに高い剛性と軸方向真直精度(曲り精度)が必要となる。高い剛性が必要な理由は、シリンダチューブ外径とスライダ内径には、両者の接触を避け、スライダとガイド部材との取付誤差によるシリンダチューブの偏心を吸収するためのクリアランスがあるので、ピストンとスライダとの間に作用する磁気吸引力により、シリンダチューブがピストンを介してスライダに引き寄せられて、シリンダチューブが撓まないようにするためである。
一方、高い軸方向真直精度が必要な理由は、シリンダチューブの曲りが大きいと、スライダの貫通孔に対してシリンダチューブが偏心するので、これによりシリンダチューブとスライダが接触しないようにするためである。
しかしながら、シリンダストロークが長くなればシリンダチューブも長くなるため、前記クリアランス以上にシリンダチューブが撓んだり、曲りの量が大きくなったりする可能性が高く、シリンダチューブとスライダの金属同士が直接接触し、夫々の摩耗が増加すると共に、スライダが円滑に移動できなくなる恐れがある。
そこで本発明の課題は、上記問題点に鑑み、スライド体を円滑に移動可能にしたガイド付マグネット式ロッドレスシリンダを提供することを目的とする。
本発明は、非磁性材料から成るシリンダチューブの内側に、ピストンをシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に収納し、貫通孔を設けたスライド体をシリンダチューブに嵌装して、シリンダチューブの外周面をスライド体がシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に設け、ピストンとスライド体との間に作用する磁気吸引力により、スライド体がピストンに追従して往復移動し、シリンダチューブ両端に取り付けた端部材に架設されるベース部材と、シリンダチューブの外周面を移動するスライド体に夫々ガイド部材を設け、そのガイド部材に沿ってスライド体が往復移動するように構成されたガイド付マグネット式ロッドレスシリンダにおいて、前記スライド体に前記シリンダチューブの外周面に摺接するウエアリングを設け、そのウエアリングの外周側に弾性部材を介在させ、スライド体とウエアリングの径方向のクリアランスを、弾性部材の弾性変形によって吸収するようにしたことを特徴とする。(請求項1)
本発明は、前記弾性部材は、前記ウエアリングを偏移させようとする外力が加わった時、弾性部材の反発力によって、ウエアリングの偏移を抑制することを特徴とする。(請求項2)
本願の請求項1の発明では、スライド体にシリンダチューブの外周面に摺接するウエアリングを設け、そのウエアリングの外周側に弾性部材を介在させ、スライド体とウエアリングの径方向のクリアランスを、弾性部材の弾性変形によって吸収するようにし、スライド体とウエアリング間の径方向ガタを無くすことによって、ピストンとスライド体との間に作用する磁気吸引力により、シリンダチューブがピストンを介してスライド体に引き寄せられて生じるシリンダチューブの撓みを最小に抑えることができる。これによりウエアリングはシリンダチューブに強く押圧されないので、ウエアリングの摺動抵抗を低く抑えることができ、スライド体は円滑に移動可能となる。また、弾性部材によるウエアリングの締代の大小による摺動抵抗のばらつきが発生しないため、スライド体は円滑に移動可能となる。
また本願の請求項2の発明では、ウエアリングを偏移させようとする外力が加わった時、弾性部材の弾性変形によって、ウエアリングの偏移を抑制するようにしたことで、ガイド部材によりスライド体をシリンダチューブ軸方向に沿ってガイドして移動させた時に、前記磁気吸引力やシリンダチューブの曲りによって、ウエアリングを偏移させようとする外力が生じても、ウエアリングはシリンダチューブに強く押圧されないのでウエアリングの摺動抵抗を低く抑えることができ、スライド体は円滑に移動可能となる。また、シリンダチューブに高い剛性と軸方向真直精度を必要としない。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1,2に示すガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ1は、シリンダチューブ2と、左右端部材3L,3Rと、スライド体4と、ベース部材5とガイド部材6とから構成される。
図3〜6に示すように、シリンダチューブ2は、アルミニウム合金等の非磁性材料で形成された筒状のもので、横断面外形が偏平な長円形を呈しており、シリンダチューブ2が貫通するスライド体4を軸方向へ案内可能となっている。シリンダチューブ2の内部には、横断面外形が真円の一対のシリンダ孔7が、互いに平行となるように並設され、各シリンダ孔7内にピストン8が、シリンダチューブ2軸方向に往復移動可能に収納されている。
各ピストン8は、中央のピストンシャフト9に、ドーナッツ状の内側磁石10と、同形状のヨーク11とを交互に嵌め込み、両端からピストンエンド12によって内側磁石10とヨーク11とを締め付け固定した構造となっている。各内側磁石10の磁極は、SN、NS、SN、NSと同極同士が軸方向において対向するように配設されており、隣接するピストン8間では、内側磁石10の同極同士が対向するようになっている。
また、ピストン8は、各シリンダ孔7内を軸方向前後のシリンダ室13a,13bに区画している。シリンダチューブ2両端の左右端部材3L,3Rには、給排気ポート14a,14bと、給排気ポート14a,14bから当該側の両シリンダ室13a,13bに連通する流路15が形成されており、給排気ポート14a, 14bから圧縮空気を交互に供給することにより、2つのピストン8がシリンダ孔7内を同調して往復移動可能となっている。
一方、シリンダチューブ2の外周には、スライド体4がシリンダチューブ2軸方向に往復移動可能に取付けられている。スライド体4の構成部材であるスライダ4aのシリンダチューブ2の貫通部分には、シリンダチューブ2よりも一回り大きい長円形の貫通孔16が穿設されており、その貫通孔16に、シリンダチューブ2の周囲を囲む同じ偏平な長円形の外側磁石17と、同形状のヨーク18とが軸方向へ交互に並設されて、それらの外側磁石17と、ヨーク18の両端に配置したウエアリング19を介して夫々ウエアリングホルダ20をスライダ4aに固着することで、貫通孔16内で外側磁石17及びヨーク18を保持している。この外側磁石17の磁極は、軸方向で同極同士が対向し、且つピストン8の内側磁石10の磁極とは異極同士が対向するように、NS、SN、NS、SNと配設されている。よって、ピストン8とスライド体4とは、内側磁石10と外側磁石17との磁気吸引力によってシリンダチューブ2越しに一体化されることになる。
また、スライダ4aの貫通孔16の両端には、貫通孔16と同心の段付孔21が穿設され、その内部に弾性部材となる、例えば環状のゴムリング22をウエアリング19の外周側に設け、ウエアリングホルダ20で保持している。ウエアリング19は高摺動性材料(樹脂材)で形成された長円形で筒状の摺動材料で、シリンダチューブ2の外周面と摺接してアルミニウム合金製のスライダ4aとシリンダチューブ2が直接接触するのを防止している。ウエアリング19の内径はシリンダチューブ2の外径よりも若干大きくなっている。これは、スライド体4が軸方向に往復移動した時、ウエアリング19とシリンダチューブ2の間にクリアランスCa(すきま)を確保するためである。このクリアランスCaは、ウエアリング19とシリンダチューブ2の寸法公差を管理して所定量を確保している。
弾性部材は、本実施形態のように矩形断面をした環状のゴムリング22でもよいし、その断面は円形、または楕円でもよい。あるいは、板状のものをスペーサのようにウエアリング19の外周に嵌装してもよい。
また、スライド体4には2つのショックアブソーバ23がシリンダチューブ2軸方向に螺着されて、スライド体4が両ストローク端で停止する時の衝撃を緩和している。
ベース部材5は、シリンダチューブ2の両端に取付けた左右端部材3L,3Rに架設され、ガイド部材6を構成する2本のガイドレール6aを取付ける板状のもので、図示しないセンサを取付ける溝5aを有するレール部5bと、左右端部材3L,3R及びガイドレール6aの取付け基準面となる段部5cが、シリンダチューブ2軸線方向と平行に、且つ全幅に亘って設けてある。センサは、スライド体4にビス24と押え板25により取付けられたマグネット26を検知可能に取付けられている。またベース部材5には、左右端部材3L,3Rに連通する圧縮空気の流路27が形成されており、左側端部材3Lからの集中配管が可能となっている。
左右端部材3L,3Rは、ベース部材5にシリンダチューブ2軸方向に平行に設けられた段部5cに当接させてボルト28で取付けられており、ベース部材5とシリンダチューブ2の軸方向平行度を良くしている。左右端部材3,3にはスライド体4に螺着されたショックアブソーバ23と同一軸線上に、夫々ストッパボルト29が螺着してあり、各ショックアブソーバ23の基準面23aが当接するストッパボルト端面29aの出入りを調節して、スライド体4のストローク端位置を調節可能にしている。
ガイド部材6は2本のガイドレール6aと2個ガイドブロック6bからなり、片方のガイドレール6aはベース部材5の段部5cに当接させて、複数のボルト30でベース部材5に取付けられている。ガイドレール6aの長さはシリンダチューブ2の長さとほぼ等しく、片方のガイドレール6aをベース部材5の段部5cに当接させて取付けることで、ベース部材5と平行に取付けられ、シリンダチューブ2との軸方向平行度を良くしている。ガイドレール6aの材質はステンレス鋼等でできており、シリンダチューブ2より硬質で曲げ剛性も高い。ガイドレール6aの本数は、本実施形態のように2本でもよいし、1本でもよい。
一方、ガイドブロック6bは、スライダ4a下面両側の張出部4bに、複数のボルト31で夫々取付けられている。張出部4bにはガイドブロック6bを当接させて取付けるための基準面4cが設けてあり、この基準面4cはシリンダチューブ貫通孔16と軸方向に平行になっているので、ガイドブロック6bはシリンダチューブ2と軸方向に平行に取付けられることになる。そして、ガイドブロック6bは、ガイドレール6aに対して、シリンダチューブ2軸方向に摺動可能に係合しているので、シリンダチューブ2とスライド体4は、良い平行精度を保った状態で往復移動可能となる。ガイドブロック6bには、図示しない鋼球が転動可能に収納してあり、この鋼球がガイドレール6aとの摺動部となるので摩擦抵抗を小さくすることができる。このようなガイドレール6aとガイドブロック6bを組合せた直動案内は、高い直動精度とスムーズな摺動を合わせ持つので産業機械等によく使われる。ガイドブロック6bの個数は本実施形態のようにガイドレール6a1本に付1個でもよいし、ガイドレール6a軸方向に複数個並べても良い。
以上のように構成されたガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ1において、左側端部材3Lに設けた給排気ポート14aから圧縮空気を供給すると、2つのピストン8がシリンダチューブ2内のシリンダ孔7内を同調して軸方向へ直線移動する。すると、内側磁石10と外側磁石17との磁気吸引力によって、ピストン8と一体化されたスライド体4が、ピストン8に追従してシリンダチューブ2の外周を摺動する。この時、ガイドレール6aとガイドブロック6bからなるガイド部材6はスライド体4をシリンダチューブ軸方向に沿ってガイドするので、スライド体4は、シリンダチューブ2ではなくガイドレール6aに沿って移動することになる。この時、ウエアリング内径19aとシリンダチューブ2の間には前述したクリアランスCa(図5,6参照)があるため、内側磁石10と外側磁石17との磁気吸引力により、スライド体4がシリンダチューブ2を引き寄せ、シリンダチューブ2にクリアランスCa以上の撓みが生じると、片側のクリアランスCaは零となる。(図7,8参照)これは、ガイド部材6によりスライド体4をシリンダチューブ2軸方向に沿ってガイドして移動させる構造において、シリンダチューブ2よりガイドレール6aのほうが高い剛性を持っていることが起因している。ストロークが長くなればシリンダチューブ2も長くなり、撓みが起こる可能性は高くなる。撓みは、図9に示すように、スライド体4がストロークの中央にある時に最も大きくなる。シリンダチューブ2の剛性をガイドレール6aと同等程度に高めることができれば、シリンダチューブ2の撓みを少なくすることは可能であるが、本実施形態のように横断面外形が偏平な長円形をしたアルミニウム合金製のシリンダチューブ2は、ストロークを長くすると剛性を確保することがむずかしい。
ここで、ゴムリング22が無い場合を、図11〜13を使って説明する。これらの図に示すように、ウエアリング19を確実にスライダ4aのシリンダチューブ貫通孔16に嵌装するためには、ウエアリング外径19bがシリンダチューブ貫通孔16より小さくする必要があり、両者の間にはクリアランスCb(すきま)が存在する。このため、シリンダチューブ2の剛性が低いとスライド体4は、さらにシリンダチューブ2を引き寄せ、内側磁石10と外側磁石17との距離が接近し、両者の磁気吸引力はより強まることとなる。そして強まった磁気吸引力により、シリンダチューブ2の撓みはさらに大きくなり、クリアランスCb以上の撓みが生じると、ウエアリング外径19bとシリンダチューブ貫通孔16の間の片側クリアランスCbも零となる。(図12,13)この結果、ウエアリング19はスライダ4aのシリンダチューブ貫通孔16に強く押圧され、その反力でウエアリング19とシリンダチューブ2の片側2aとの接触面の面圧が高まる。この状態でスライド体4がシリンダチューブ2の外周を移動させると、ウエアリング19が大きな抵抗となり摺動抵抗が増してスライド体4は円滑に移動できなくなる。このため、ウエアリング外径19bとシリンダチューブ貫通孔16間のクリアランスCbは、少ないほうが好ましいが、ウエアリング19の内外径は射出成形、スライダ4aのシリンダチューブ貫通孔16は押出し成形により製作されているので、両者の寸法公差は、切削加工に比べ大きめに設定する必要があり、これに伴いクリアランスCbも大きめとなる。寸法公差を小さく設定し、クリアランスCbを最小にするには両者を切削加工する必要があり、製作コストが増加する。
また、シリンダチューブ2の軸方向真直精度が悪い(曲りが大きい)と、スライド体4がシリンダチューブ2の外周を移動した時、スライド体4に対してシリンダチューブ2が偏心するので、ウエアリング19を偏移させようとする外力が生じ、シリンダチューブ2に撓みが生じた場合と同様に、シリンダチューブ2はウエアリング19を強く押圧する。このため、ゴムリング22が無いとウエアリング19が大きな抵抗となり摺動抵抗が増してスライド体4は円滑に移動できなくなる。シリンダチューブ2の軸方向真直精度を高めることができれば、シリンダチューブ2の偏心を少なくすることが可能であるが、本実施形態のように横断面外形が偏平な長円形をしたアルミニウム合金製のシリンダチューブ2は、押出し成形により製作されているので、高い軸方向真直精度を確保するには切削加工や歪取工程を追加することが必要になり製作コストが増加する。
以上のことから、図5〜8に示すように、シリンダチューブ2の外周面に摺接するウエアリング19の外周側に環状のゴムリング22を介在させ、スライド体4とウエアリング19の径方向のクリアランス、すなわちスライド体4とウエアリング19間の径方向ガタをゴムリング22の弾性変形によって無くすことにより、ピストン8とスライド体4との間に作用する磁気吸引力によって、シリンダチューブ2がピストン8を介してスライド体4に引き寄せられて生じるシリンダチューブ2の撓みを最小に抑えるとともに、磁気吸引力の増加を最小に止めることができるため、ウエアリング19がシリンダチューブ2に強く押圧されることを抑えることができるので、ウエアリング19の摺動抵抗を低く抑えることができ、スライド体4は円滑に移動可能となる。
環状のゴムリング22は、内径22aをウエアリング19の外径19bより小さく成形してあり、外径22bはスライダ4aの段付孔21より大きく成形してある。これらにより、ゴムリング22の内外径に適当な締代を与え、ウエアリング19をスライド体4に嵌装した時のガタは、ゴムリング22の弾性変形によって吸収され零となる。ウエアリング19は、従来のようにスリットが無いので、ゴムリング22の弾性力によりウエアリング19が縮径することがなく、シリンダチューブ2の外径寸法、ウエアリング19の内外径(19a、19b)寸法、及びスライダ4aの段付孔21内径寸法の寸法公差が大きくて締代の大小が生じても、ウエアリング19は、ゴムリング22の弾性力でシリンダチューブ2を押圧しないため、ウエアリング19の摺動抵抗のばらつきを抑えることができるので、スライド体4を円滑に移動させることができる。さらに、ゴムリング22の弾性変形ににより、スライド体4とウエアリング19間の径方向ガタを無くすようにしたことで、各部材の寸法公差を大きく設定可能となり、それらの加工コストを低く抑えることができる。
また、ガイド部材6によりスライド体4をシリンダチューブ2軸方向に沿ってガイドして移動させた時に、磁気吸引力やシリンダチューブ2の曲りによって、ウエアリング19を偏移させようとする外力が生じても、その偏移をゴムリング22の反発力で抑制することで、ウエアリング19がシリンダチューブ2に強く押圧されることを抑えることができるので、ウエアリング19の摺動抵抗を低く抑えることができ、スライド体4は円滑に移動可能となる。また、従来のようにスライダ4aとシリンダチューブ2外周面とを非接触状態に保持する必要が無いため、シリンダチューブ2の高い剛性と軸方向真直精度を必要としないので、シリンダチューブ2の加工コストを低く抑えることができる。
本発明のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ正面図である。 本発明のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ左側面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 本発明のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダの縦断面図である。 図5のVI−VI断面図である。 本発明のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダの縦断面図である。(ウエアリング19の偏移有) 図7のVIII−VIII断面図である。 本発明のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダの正面図である。(スライド体4がストロークの中央にある状態) ゴムリング22のないマグネット式ロッドレスシリンダの縦断面図である。(ウエアリング19の偏移無) 図10のXI−XI断面図である。 ゴムリング22のないマグネット式ロッドレスシリンダの縦断面図である。(ウエアリング19の偏移有) 図12のXIII−XIII断面図である。
符号の説明
1 ガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ
2 シリンダチューブ
3L 左側端部材
3R 右側端部材
4 スライド体
4a スライダ
5 ベース部材
6 ガイド部材
6a ガイドレール
6b ガイドブロック
8 ピストン
19 ウエアリング
22 ゴムリング
Ca クリアランス
Cb クリアランス

Claims (2)

  1. 非磁性材料から成るシリンダチューブの内側に、ピストンをシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に収納し、貫通孔を設けたスライド体をシリンダチューブに嵌装して、シリンダチューブの外周面をスライド体がシリンダチューブ軸方向に往復移動可能に設け、ピストンとスライド体との間に作用する磁気吸引力により、スライド体がピストンに追従して往復移動し、シリンダチューブ両端に取り付けた端部材に架設されるベース部材と、シリンダチューブの外周面を移動するスライド体に夫々ガイド部材を設け、そのガイド部材に沿ってスライド体が往復移動するように構成されたガイド付マグネット式ロッドレスシリンダにおいて、前記スライド体に前記シリンダチューブの外周面に摺接するウエアリングを設け、そのウエアリングの外周側に弾性部材を介在させ、スライド体とウエアリングの径方向のクリアランスを、弾性部材の弾性変形によって吸収するようにしたことを特徴とするガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ。
  2. 前記弾性部材は、前記ウエアリングを偏移させようとする外力が加わった時、弾性部材の反発力によって、ウエアリングの偏移を抑制することを特徴とする請求項1に記載のガイド付マグネット式ロッドレスシリンダ。
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