JP2009097612A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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博文 柳
Naomi Miyamoto
尚規 宮本
Sumio Uchida
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Abstract

【課題】ブラケットのエンジン側取付部の耐久性を向上させるとともに、エンジンの取付強度を維持し、かつ、ゴム層のストッパ特性を安定させる。
【解決手段】連結金具1の上側に軸部12を形成する。軸部12の上端にブラケット9を取り付ける。ゴム層80を、ストッパ金具8上端のフランジ8bの上面におけるパワープラントP側の略半周部分に配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体封入式防振装置に関するものである。
従来より、この種の防振装置としては自動車用のエンジンマウントが良く知られている(例えば、特許文献1、2参照)。その基本的な構造は、被支持体であるエンジン側の連結金具と車体側の筒状の支持金具との間にゴム弾性体を介設し、このゴム弾性体の変形に伴い容積が変化するよう両金具間に液室を形成するとともに、この液室を受圧室及び平衡室に仕切り、さらに、それら受圧室及び平衡室を連通するオリフィス通路を設けたものである。このオリフィス通路を介して液体が流動することで、所定周波数域のエンジン振動を効果的に吸収し、減衰させることができる。
また、連結金具の上側には軸部が形成され、この軸部の上端にエンジン側のブラケットが取り付けられている。支持金具の上端には筒状金具が連結金具を囲むように取り付けられている。この筒状金具の上端には径方向内向きのフランジが全周に亘って形成され、このフランジの上面にはゴム層が全周に亘って設けられている。このゴム層がブラケットに当接することによって、連結金具の下方への相対変位を規制するようになっている。
特開2003−343643号公報 特開2004−11787号公報
図12〜図14は、上記エンジンマウントの一例を示す。この例では、エンジンマウントをエンジンの車両右側に配置している。
図12に示すように、エンジンが傾くことによって、ブラケット109のマウント側取付部190の先端側が下側に傾くと、このマウント側取付部190の下面の先端側がゴム層180に当接し、ブラケット109のエンジン側取付部191に大きなモーメント荷重がかかる。このため、エンジン側取付部191の耐久性が低下したり、エンジンの取付強度が弱まったりする。
また、図13、図14に示すように、エンジンマウントに左右方向の振動が入力して、連結金具101の軸部112が左右に移動することによって、ブラケット109も左右に移動すると、ゴム層180のストッパ受圧面積が大きく変化する(図13、図14の斜線部分を参照)。このため、ゴム層180のストッパ特性が不安定になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体封入式防振装置において、ブラケットのエンジン側取付部の耐久性を向上させるとともに、エンジンの取付強度を維持し、かつ、ゴム層のストッパ特性を安定させることにある。
第1の発明は、被支持体側にブラケットを介して連結される連結金具と、該連結金具をゴム弾性体を介して支持する筒状の支持金具と、該支持金具の上端に上記連結金具を囲むように取り付けられ、上端に径方向内向きにフランジが全周に亘って形成された筒状金具と、該フランジの上面に設けられた、上記連結金具の下方への相対変位を規制するためのゴム層とを備えた液体封入式防振装置であって、上記連結金具は、上側に軸部が形成されており、上記ブラケットは、上記軸部の上端に取り付けられた上壁部と、該上壁部の外周側における上記被支持体側から上記筒状金具を囲むように下方に延び、該被支持体が取り付けられる周壁部とを有しており、上記ゴム層は、上記フランジの上面における上記被支持体側の略半周部分に配置されていることを特徴とするものである。
これにより、ゴム層を筒状金具上端のフランジ上面における被支持体(例えばエンジン)側の略半周部分に配置しているので、被支持体が傾くことによって、ブラケットの上壁部の外周側における被支持体側とは反対側が下側に傾いても、上壁部の下面はゴム層に当接しない。たとえ上壁部の下面がゴム層に当接したとしても、その外周側における被支持体側とは反対側で当接することはない。これらのことから、ブラケットのエンジン側取付部に大きなモーメント荷重がかかることはない。よって、エンジン側取付部の耐久性を向上させるとともに、エンジンの取付強度を維持することができる。
また、ゴム層を筒状金具上端のフランジ上面における被支持体側の略半周部分に配置しているので、例えば、液体封入式防振装置を被支持体の車両右側又は左側に配置している場合において、液体封入式防振装置に左右方向の振動が入力して、連結金具の軸部が左右方向に移動することによって、ブラケットが左側に移動したり、右側に移動したりしても、ゴム層のストッパ受圧面積はほとんど変化しない。よって、ゴム層のストッパ特性を安定させることができ、NVH性能を向上させることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記上壁部の下面の外周側における上記被支持体側とは反対側には凹部が形成されていることを特徴とするものである。
これにより、上壁部の下面の外周側における被支持体側とは反対側に凹部を形成しているので、被支持体が傾くことによって、ブラケットの上壁部の外周側における被支持体側とは反対側が下側に傾いても、上壁部の下面の外周側における被支持体側とは反対側はゴム層などに当接しない。このことから、ブラケットのエンジン側取付部に大きなモーメント荷重がかかることはさらにない。よって、エンジン側取付部の耐久性をより向上させるとともに、エンジンの取付強度を確実に維持することができる。
本発明によれば、ゴム層を筒状金具上端のフランジ上面における被支持体側の略半周部分に配置しているので、被支持体が傾くことによって、ブラケットの上壁部の外周側における被支持体側とは反対側が下側に傾いても、上壁部の下面はゴム層に当接せず、たとえ上壁部の下面がゴム層に当接したとしても、その外周側における被支持体側とは反対側で当接することはなく、これらのことから、ブラケットのエンジン側取付部に大きなモーメント荷重がかかることはなく、よって、エンジン側取付部の耐久性を向上させるとともに、エンジンの取付強度を維持することができる。
また、ゴム層を筒状金具上端のフランジ上面における被支持体側の略半周部分に配置しているので、例えば、液体封入式防振装置を被支持体の車両右側又は左側に配置している場合において、液体封入式防振装置に左右方向の振動が入力して、連結金具の軸部が左右方向に移動することによって、ブラケットが左側に移動したり、右側に移動したりしても、ゴム層のストッパ受圧面積はほとんど変化せず、よって、ゴム層のストッパ特性を安定させることができ、NVH性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
−マウントの全体構成−
図1は、本発明に係る液体封入式の防振支持装置の一実施形態である自動車用エンジンマウントAを示し、このエンジンマウントAは、自動車のエンジン及び変速機(以下、両者をまとめてパワープラントという。図3、図8、図9のみ図示)Pと車体との間に介在されて、そのパワープラントPの静荷重を支持するとともに、当該パワープラントPからの振動を吸収し或いは減衰させて、車体への伝達を抑制する機能を有する。図の例では、エンジンマウントAをパワープラントPにおける自動車の右側(以下、単に右側という)に配置している。尚、以下の説明では、自動車の左側も単に左側という。
この実施形態のエンジンマウントAは、ブラケット9(図3〜図6を参照)を介して被支持体であるパワープラントPに取り付けられる概略円柱状の連結金具1と、これをゴム弾性体2を介して下方から支持する円筒状の支持金具3とを備え、この支持金具3の下側外周における自動車の前側及び後側(以下、単に前側、後側という)にそれぞれ溶接された一対の脚部30,30によって、車体フレームに固定される一方、支持金具3の上側外周における自動車の右側に溶接されたブラケット31によって、図示しないホイールエプロンに固定されるようになっている。支持金具3は、後述するストッパ金具(筒状金具)8とともにマウントAのケースとしても機能する。
図2に示すように、連結金具1は、軸線Z方向の中間部につば部10を有し、その下側には下方に向かってすぼんだテーパ部11が、また上側には軸部12が、それぞれ形成されている。図の例では、つば部10は軸線Zを中心とする円環状であり、その上面及び外周面に各々環状のストッパゴム6,7が設けられている。
前記ゴム弾性体2は、その上部が連結金具1の下側のテーパ部11を覆って加硫接着され、そこから放射状に拡がりながら斜め下に向かって延びる厚肉の傘状部20と、この傘状部20の下端に連続して下方に延びる円筒部21とからなり、この円筒部21が支持金具3の内周に固定されている。すなわち、支持金具3は、図の例では内筒32とその外周囲に設けられた外筒33とからなる二重構造のものであり、ゴム弾性体2の円筒部21の外周面がその内筒32の内周面に接着固定されているとともに、この内筒32の外周面が外筒33の内周面に面接触している。
また、ゴム弾性体2の円筒部21は下側で内径が拡大されて、環状の段部が形成されており、この段部を受け部として下方からオリフィス盤4が嵌挿されるとともに、このオリフィス盤4を下方から覆うようにしてゴム製のダイヤフラム5が配設されている。ダイヤフラム5は、全体としては上方に開口する碗状であり、その開口縁を周回するように厚肉部50が形成されるとともに、補強部材51が埋め込まれている。こうして補強された厚肉部50は、オリフィス盤4の下面に液密に重ね合わされて、支持金具3の内筒32の下端に筒径方向内向きに一体に形成されたフランジ32aによって下方からかしめられている。
また、ダイヤフラム5は、厚肉部50の内周側に連続して、オリフィス盤4の下面から略直角に離れる円筒状の周壁部52を備えており、その下縁には下凸に湾曲する環状のロール部53が連続している。このロール部53にて折り返されたダイヤフラム5の中央部54は常態で上すぼまりの円錐台状になっている。言い換えると、ダイヤフラム5は、常態では中央部54が上方に折り返されて断面略W字状をなし、その中央部54とそれを囲む環状のロール部53とが上下に反転することによって、容積が大幅に変化するものである。
そのように容積の変化するダイヤフラム5によって円筒部21の下端が閉じられ、ゴム弾性体2の内部には液体の封入される液室Fが形成されている。この液室Fは、オリフィス盤4によって上下に仕切られていて、その上側が受圧室f1になり、下側、即ちオリフィス盤4及びダイヤフラム5によって区画される部分が、平衡室f2になる。パワープラントPからの振動が入力してゴム弾性体2が変形すると、主に受圧室f1の容積が変化し、液体がオリフィス通路Pを介して平衡室f2との間を流通する。この液体の流出入に伴い前記のようにダイヤフラム5が変形して、平衡室f2の容積が変化する(体積補償)。
オリフィス盤4は、金属製の本体部材40(以下、オリフィス盤本体40という)と蓋部材41とが組合わされて、全体としては比較的厚肉の円盤状をなし、その内部にはゴム製の可動板42が収容されている。可動板42は、比較的周波数が高く振幅の小さなエンジン振動が入力したときに、この振動に同期して振動することで受圧室f1の液圧変動を吸収する。
すなわち、オリフィス盤本体40は、円形板の上面に円環状の立壁部40aが立設されてなり、その上に重ね合わされた蓋部材41との間に可動板42を収容している。この収容室を受圧室f1に連通させるよう蓋部材41には複数の貫通穴41a,41a,…が形成され、同様に、収容室を平衡室f2に連通させるようオリフィス盤本体40の相対的に内周寄りの範囲にも貫通穴40b,40b,…が形成されている。
また、立壁部40aの外周には、上方を蓋部材41によって囲まれて外周側に開口する溝部が概ね全周に亘って形成され、この溝部が外周側からゴム弾性体2の円筒部21によって囲まれることで、円環状のオリフィス通路Pが形成されている。オリフィス通路Pの一端は蓋部材41上面の開口部(図示せず)にて受圧室f1に臨み、他端はオリフィス盤本体40下面に開口する開口部(図示せず)から平衡室f2に臨んでいる。オリフィス通路Pは、比較的低周波で振幅の大きな振動にチューニングされている。
一方、ゴム弾性体2の傘状部20等、マウントAの上側の部分を囲むように、支持金具3の上端にはその外筒33と略同径の円筒形状を有するストッパ金具8が取り付けられている。ストッパ金具8の下端には径方向外側に張り出したフランジ8aが全周に亘って一体に形成され、このフランジ8aがゴム弾性体2の円筒部21の上端に載置されている。また、支持金具3の内筒32の上端には径方向外向きにフランジ32bが全周に亘って一体に形成され、このフランジ32bが後述するL字状部33aの鍔状底壁33bの上面に載置されている。そして、ストッパ金具8下端のフランジ8aは、内筒32上端のフランジ32bとともに、支持金具3の外筒33の上端に径方向外向きに全周に亘って一体に形成されて先端が上向きに折り曲げられた断面略L字状のL字状部33aと、それぞれ、このL字状部33aの環状周壁(外壁)33cの上端に上向きに一体に形成されて先端が径方向内向きに折り曲げられた断面略L字状の複数の爪部33d,33d,…とによって、上方からかしめられている。
ストッパ金具8は、つば部10のストッパゴム7と当接することによって連結金具1の前後方向の相対変位を規制する。このストッパ金具8の上端には、連結金具1の軸部12を取り囲むように内周側(径方向内向き)に向かって延びるフランジ8bが全周に亘って形成されている。このフランジ8bの左側部分及び右側部分は、それぞれ、その延長方向の中央側から両端側に行くに従って幅が徐々に狭くなっている(図10、図11を参照)。そして、フランジ8bの下面がつば部10上面のストッパゴム6に当接することによって、連結金具1の上方への変位を規制する。また、そのフランジ8bの上面には、エンジン側のブラケット9に当接して上方への移動が規制されるように、換言すれば、連結金具1の下方への相対変位を規制するように、厚肉のゴム層80が設けられている。
図3〜図6に示すように、前記ブラケット9は、軸部12の上端に水平方向に延びるように取り付けられた上壁部90と、この上壁部90の外周側におけるパワープラントP側(本実施形態では左側)からストッパ金具8を囲むように下方に延び、パワープラントPが取り付けられるスカート状の周壁部91とを有している。
上壁部90の下面は、右側から左側に行くに従って末広がりになっている略扇形状のものである。すなわち、上壁部90の下面の円弧側に周壁部91が形成されている。上壁部90の下面の外周側におけるパワープラントP側とは反対側(周壁部91とは反対側。本実施形態では右側)、つまり上壁部90の下面の先端側には、上壁部90の外周に沿って延びてこの外周に開口する底面視略V字状の凹部90aが形成されている。言い換えると、上壁部90の先端側は、その内側から外側に行くに従って厚さが徐々に薄くなるテーパー状となっている。このように、上壁部90の下面の先端側に凹部90aを切り欠いているので、ブラケット9の固有振動数を向上させることができ、NVH性能を向上させることができる。
凹部90aは、その外側から内側に行くに従って上壁部90の下面からの深さが段階的に浅くなる一方、その延びる方向の中央側から両端側に行くに従って上壁部90の下面からの深さが徐々に浅くなっている。上壁部90の先端側寄りには、凹部90aによって囲まれるようにしてボルト穴90bが形成され、このボルト穴90bに挿通された図示しないボルトが軸部12のボルト穴12aに螺入されることによって、ブラケット9が軸部12にボルト締結されている。
周壁部91は、下側にエンジン側取付部91aが形成されている。このエンジン側取付部91aにはボルト穴91bが2つ形成され、これらのボルト穴91bに挿通された図示しないボルトによってパワープラントPがボルト締結される。
図1〜図3、図7に示すように、前記ゴム層80は、上壁部90の下面と対向するように、ストッパ金具8上端のフランジ8bの上面におけるパワープラントP側の略半周部分、つまりフランジ8bの上面の略左半分に連続して配置されている。詳しくは、ゴム層80は、フランジ8bの上面の左半分全体に加えて、右半分の若干部分にも形成されている。ゴム層80は、断面略台形状に形成されていて、フランジ8bの上面の左半分においては、厚さが一定で、その延長方向の中央側から両端側に行くに従って幅が徐々に狭くなっている(図10、図11を参照)が、右半分の若干部分においては、その終端側に行くに従って厚さが徐々に薄くなっている。ゴム層80の上面には、所望のストッパ特性にするため、径方向に延びる溝80a(図1のみ図示)が複数形成されている。
尚、フランジ8bの上面の右半分には、ゴム層80配置部分以外の部分に薄肉のゴム膜81が設けられている。上壁部90の下面の先端側はこのゴム膜81と対向している。すなわち、上壁部90の先端側はストッパ金具8の径方向内側にある。
以下、図8、図9を参照しながら、パワープラントPが傾いた場合におけるブラケット9の当接状態を説明する。図8、図9は、エンジンマウントAを側方から見た図である。
上述の如く、ゴム層80をストッパ金具8上端のフランジ8b上面の略左半分にしか配置していないので、図8に示すように、パワープラントPが傾くことによって、ブラケット9の上壁部90の先端側が下側に傾いても、上壁部90の下面はゴム層80に当接しない。よって、エンジン側取付部91aにモーメント荷重がかからない。
また、ゴム層80をフランジ8bの上面の略左半分にしか配置していないことに加え、上壁部90の下面の先端側に凹部90aを形成しているので、図9に示すように、パワープラントPが傾いた状態で上下しても、上壁部90の下面の先端側がゴム層80やゴム膜81に当接することはなく、たとえ上壁部90の下面がゴム層80に当接したとしても、その先端側で当接することはない。このため、その当接部とブラケット9のエンジン側取付部91aとの距離は短くなり、エンジン側取付部91aに大きなモーメント荷重がかかることはない。
以上のことから、エンジン側取付部91aの耐久性を向上させるとともに、パワープラントPの取付強度を維持することができる。
以下、図10、図11を参照しながら、エンジンマウントAに左右方向の振動が入力した場合におけるゴム層80のストッパ受圧面積の変化を説明する。図10、図11は、エンジンマウントAを真上から見た図である。
上述の如く、ゴム層80をフランジ8bの上面の略左半分にしか配置していないので、エンジンマウントAに左右方向の振動が入力して、連結金具1の軸部12が左右方向に移動することによって、ブラケット9が左側に移動したり(図10を参照)、右側に移動したりしても(図11を参照)、ゴム層80のストッパ受圧面積はほとんど変化しない(図10、図11の斜線部分を参照)。よって、ゴム層80のストッパ特性を安定させることができ、NVH性能を向上させることができる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、ゴム層80を、フランジ8bの上面の左半分全体に加えて、右半分の若干部分にも形成しているが、これに限らず、左半分全体にだけ形成したり、左半分の大部分に形成したりしてもよい。
前記実施形態では、ゴム層80の厚さを、フランジ8bの上面の左半分においては一定にし、右半分の若干部分においては変化させているが、全体に亘って同じにしてもよい。
前記実施形態では、エンジンマウントAをパワープラントPの右側に配置しているが、これに限らず、例えば、パワープラントPの左側に配置してもよい。この場合、ゴム層80をフランジ8bの上面の略右半分に形成する。
前記実施形態では、本発明の防振支持装置をエンジンマウントAに適用しているが、これに限らず、サスペンションブッシュ等にも適用できる。さらに、自動車用途に限定されることもない。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、ブラケットのエンジン側取付部の耐久性を向上させるとともに、エンジンの取付強度を維持し、かつ、ゴム層のストッパ特性を安定させる用途等に適用できる。
本発明の実施形態に係るエンジンマウントの外観を示す斜視図である。 同液室等、内部の構造を示す縦断面図である。 エンジン側ブラケットが取り付けられたエンジンマウントの外観を示す側面図である。 エンジン側ブラケットが取り付けられたエンジンマウントの外観を示す平面図である。 エンジン側ブラケットの外観を示す斜視図である。 エンジン側ブラケットの外観を示す底面図である。 エンジンマウントの外観を示す側面図である。 エンジンが傾いた場合におけるエンジン側ブラケットの当接状態を示す概略説明図である。 エンジンが傾いた場合におけるエンジン側ブラケットの当接状態を示す概略説明図である。 エンジンマウントに左右方向の振動が入力した場合におけるゴム層のストッパ受圧面積の変化を示す概略説明図である。 エンジンマウントに左右方向の振動が入力した場合におけるゴム層のストッパ受圧面積の変化を示す概略説明図である。 エンジンが傾いた場合における従来のエンジン側ブラケットの当接状態を示す概略説明図である。 エンジンマウントに左右方向の振動が入力した場合における従来のゴム層のストッパ受圧面積の変化を示す概略説明図である。 エンジンマウントに左右方向の振動が入力した場合における従来のゴム層のストッパ受圧面積の変化を示す概略説明図である。
符号の説明
A エンジンマウント(液体封入式防振装置)
P パワープラント
1 連結金具
12 軸部
2 ゴム弾性体
3 支持金具
8 ストッパ金具(筒状金具)
8b フランジ
80 ゴム層
9 ブラケット
90 上壁部
90a 凹部
91 周壁部
91a エンジン側取付部

Claims (2)

  1. 被支持体側にブラケットを介して連結される連結金具と、該連結金具をゴム弾性体を介して支持する筒状の支持金具と、該支持金具の上端に上記連結金具を囲むように取り付けられ、上端に径方向内向きにフランジが全周に亘って形成された筒状金具と、該フランジの上面に設けられた、上記連結金具の下方への相対変位を規制するためのゴム層とを備えた液体封入式防振装置であって、
    上記連結金具は、上側に軸部が形成されており、
    上記ブラケットは、上記軸部の上端に取り付けられた上壁部と、該上壁部の外周側における上記被支持体側から上記筒状金具を囲むように下方に延び、該被支持体が取り付けられる周壁部とを有しており、
    上記ゴム層は、上記フランジの上面における上記被支持体側の略半周部分に配置されていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 請求項1記載の液体封入式防振装置において、
    上記上壁部の下面の外周側における上記被支持体側とは反対側には凹部が形成されていることを特徴とする液体封入式防振装置。
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