JP2008075670A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体封入式防振装置において、車内等で異音が発生することを抑制する。
【解決手段】防振マウント装置1を、車体側及びパワープラント側にそれぞれ連結される連結金具12及びケース2と、これら連結金具12及びケース2を弾性連結し、上側部分が上方に向かって開口し、弾性変形により連結金具12及びケース2を相対変位させるゴム弾性体13と、このゴム弾性体13の開口部を覆って液室33を形成する弾性ダイヤフラム40と、このダイヤフラム40とゴム弾性体13の開口端部との間に挟まれ、液室33を受圧室33a及び平衡室33bに区画するオリフィス盤31と、受圧室33a及び平衡室33bを連通するオリフィス通路34と、オリフィス盤31の内部空間に収容された可動板35とで構成する。オリフィス盤31の下面に、ゴム弾性体13の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部61を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体封入式防振装置に関するものである。
従来から、エンジンマウント等として用いられる液体封入式防振装置が知られている。例えば、特許文献1及び2に示す液体封入式防振装置は、車体等の支持体側及びパワープラント等の被支持体側にそれぞれ連結される第1及び第2取付部材と、これら両取付部材を弾性連結し、上側部分が上方に向かって開口し、弾性変形により両取付部材を相対変位させる弾性部材と、この弾性部材の開口部を覆って液室を形成する弾性ダイヤフラムと、このダイヤフラムと弾性部材の開口端部との間に挟まれ、液室を受圧室及び平衡室に区画する区画部材と、受圧室及び平衡室を連通するオリフィス通路とを備え、区画部材の一部がメンブランで構成されているものである。そして、この液体封入式防振装置にエンジンシェイクなどの低周波・大振幅振動が上下方向に加わると、オリフィス通路を介して受圧室及び平衡室の間を緩衝液が流動することによってその振動が吸収、減衰され、アイドル振動などの高周波・低振幅振動が上下方向に加わると、メンブランが弾性変形することによってその振動が吸収、減衰されるようになっている。
また、上記液体封入式防振装置として、上記メンブランの代わりに、区画部材の内部空間に可動板を収容したものがある。そして、この液体封入式防振装置に高周波・低振幅振動が上下方向に加わると、可動板が区画部材の内部空間で動くことによってその振動が吸収、減衰されるようになっている。
特開2004−293793号公報 特許第2799953号公報
ところで、上記後者の液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に入力されると、受圧室の液圧が平衡室よりも高くなり、その液圧差で可動板が区画部材に当たる。ここで、区画部材は、上記のようにダイヤフラムと弾性部材の開口端部との間に挟まれることによってダイヤフラムと弾性部材の開口端部とで弾性支持されているので、支持剛性が低くなっている。このため、低支持剛性の区画部材は、可動板にぶつかられると振動(詳しくは、共振)し、この振動が、弾性部材又は第2取付部材、第1取付部材、車体等へと伝わり、その結果、車内等で異音が発生するという問題があった。
この問題を解決するため、区画部材を剛体支持することが考えられるが、そのように剛体支持するのは製造上困難であり、それにも拘わらず、そのように剛体支持すると、製造コストの上昇を招いてしまう。このように、区画部材を剛体支持するのは好ましくない。
一方、本発明者たちは、上記後者の液体封入式防振装置に対して各種実験を行い、その結果、区画部材は、水平方向の支持剛性が低く、このため、可動板に当たられると水平方向に振動し、これを原因として車内等で異音が発生することを見出した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体封入式防振装置において、車内等で異音が発生することを抑制することにある。
第1の発明は、支持体側及び被支持体側にそれぞれ連結される第1及び第2取付部材と、該両取付部材を弾性連結し、上側部分が上方に向かって開口し、弾性変形により上記両取付部材を相対変位させる弾性部材と、該弾性部材の開口部を覆って液室を形成する弾性ダイヤフラムと、上記ダイヤフラムと上記弾性部材の開口端部との間に挟まれ、上記液室を受圧室及び平衡室に区画する区画部材と、上記受圧室及び上記平衡室を連通するオリフィス通路と、該区画部材の内部空間に収容された可動板とを備えた液体封入式防振装置であって、上記区画部材の下面には、上記弾性部材の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、区画部材の下面に、弾性部材の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部を設けているので、区画部材の水平方向の支持剛性が高くなり、液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときに区画部材が水平方向に振動することを抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを抑制することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記内側突出部は、上記区画部材の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設されていることを特徴とするものである。
これにより、内側突出部を、区画部材の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設しているので、区画部材の水平方向の支持剛性がバランス良く高くなり、液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときに区画部材が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記内側突出部は、上記区画部材の下面に周方向全域に亘って延びるように設けられていることを特徴とするものである。
これにより、内側突出部を、区画部材の下面に周方向全域に亘って延びるように設けているので、区画部材の水平方向の支持剛性が一層高くなり、液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときに区画部材が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、上記第2取付部材は、筒状に形成されていて、上端の開口端部にフランジ部が設けられ、上記弾性部材には、該弾性部材に埋設された本体部と該弾性部材の外周面から径方向外方に向かって突出するフランジ部とを有する埋設部材が設けられ、上記ダイヤフラムの外周部には連結部材が連結され、上記埋設部材のフランジ部及び上記連結部材は、上記第2取付部材のフランジ部にかしめられていることを特徴とするものである。
これにより、埋設部材のフランジ部及び連結部材を、被支持体側に連結される第2取付部材のフランジ部でかしめているので、このかしめにより弾性部材の開口端部が区画部材に押し付けられることによって径方向内方に向かって膨らむ。このため、第2取付部材内に区画部材を組み込む時に区画部材の内側突出部を弾性部材の開口部に嵌め込みやすくするため、弾性部材の内周面と内側突出部との間に隙間が空いていても、内側突出部を弾性部材の内周面に接触させることができる。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記区画部材の下面には、上記埋設部材のフランジ部の外周端部に接触するように下方に向かって突出する外側突出部がさらに設けられていることを特徴とするものである。
これにより、区画部材の下面に、埋設部材のフランジ部の外周端部に接触するように下方に向かって突出する外側突出部をさらに設けているので、区画部材の水平方向の支持剛性が一層高くなり、液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときに区画部材が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。
第6の発明は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、上記内側突出部の外面には、外方に向かって突出し、上記区画部材を上記弾性部材に位置決めするための位置決め突出部が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、内側突出部の外面に、外方に向かって突出し、区画部材を弾性部材に位置決めするための位置決め突出部を設けているので、区画部材を弾性部材に簡単に位置決めすることができる。
なお、上記第1〜第6の発明では、オリフィス側を「上」と、オリフィスとは反対側を「下」としている。
本発明によれば、区画部材の下面に、弾性部材の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部を設けているので、区画部材の水平方向の支持剛性が高くなり、液体封入式防振装置に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときに区画部材が水平方向に振動することを抑制することができ、このため、車内等で異音が発生することを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、本実施形態1に係る防振マウント装置1(液体封入式防振装置)は、例えばエンジン等からなるパワープラント(被支持体側)と車体(支持体側)との間に配設されるもので、上記防振マウント装置1のケース2内には、車体側に下端で連結される連結金具12(第1取付部材)を備えたマウント本体部10が収納されている。なお、上記防振マウント装置1は、ケース2に一体形成された連結部5(第2取付部材)によってパワープラント側に連結されている。
具体的には、図1に示すように、上記マウント本体部10は、ケース2にかしめられて連結される金属製の円筒部材11(埋設部材)と上記連結金具12とがゴム弾性体13(弾性部材)によって連結されたものである。上記円筒部材11は、上下方向に延びるように配置された円筒状の本体部11aと、その上側が径方向外方に折り曲げられて延びるフランジ部11bとを有している。
上記連結金具12は、その上部が上すぼまりの略円錐形状で下部が略円柱状に形成されたもので、その上部と下部との間には、図1に示すように、略全周に亘って径方向外方に膨出する膨出部12aが形成されている。
ここで、上記連結金具12に形成された膨出部12aには、該膨出部12aを覆うようにストッパゴム21が上記ゴム弾性体13と連繋して設けられている。このストッパゴム21は、上記膨出部12aの外周面側及び下面側の厚みが上面側に比べて厚くなるように形成されていて、パワープラント側に連結されたケース2が水平方向及び上方向にそれぞれ大きく変位した場合に、これらのゴムが該ケース2の内周面や底部に当接することで該ケース2の変位を規制するようになっている。
なお、図1は、マウント本体部10に荷重が作用していない状態を示しており、この状態では該マウント本体部10のストッパゴム21とケース2の底部とが近接しているが、防振マウント装置1が車体に取り付けられて、マウント本体部10にパワープラントの静荷重が加わる1G状態では、図示しないが、ゴム弾性体13が撓んでケース2が下方に変位するので、その底部と上記ストッパゴム21との間には所定の間隔が形成されることになる。
上記連結金具12の上端部は、上記円筒部材11の下方で且つ下端開口部の略中心に位置するように略同軸に配置されていて、上すぼまりの側面部にはゴム弾性体13が設けられている。一方、上記連結金具12の下部は、ケース2の底部に形成された該連結金具12の下部よりも径の大きい穴部2bを挿通していて、該連結金具12の下端面は、車体側に連結される接続部材の上面にボルトによって接合されている(図示省略)。
上記ゴム弾性体13は、その下部内周側にすり鉢状の凹部が形成されていて、この凹部の周面が上記連結金具12のテーパ状側面部に被着されている。また、上記ゴム弾性体13は連結金具12の全周から外方に向かって放射状に拡がり、且つ斜め上方向に延びるように略円錐台状に形成されていて、その上側部分は上方に向かって略円状に開口している。
そして、上記ゴム弾性体13の上側部分には、上記円筒部材11の本体部11aが埋設されている一方、該円筒部材11のフランジ部11bは、上記ゴム弾性体13の外周面から全周に亘って径方向外方に突出しており、上記マウント本体部10を下方から覆うように配設される有底円筒状のケース2の上端の開口端部に設けられたフランジ部2aにかしめられている。
上記マウント本体部10の上部には、上記ゴム弾性体13の上側部分の開口部を覆うように金属製のオリフィス盤31(区画部材)が配設されるとともに、その上方を覆うように(すなわち、上記ゴム弾性体13の上側部分の開口部を覆うように)ゴム製のダイヤフラム40(弾性ダイヤフラム)が配設されていて、上記ゴム弾性体13とダイヤフラム40とによって緩衝液の封入される液室33が構成されている。そして、オリフィス盤31の外周端部がダイヤフラム40の内周面に接触している。
上記ダイヤフラム40の外周部には、略ハット状に形成され、その中央部分に貫通孔の設けられた環状金具37(連結部材)の内周部が連結されている。詳しくは、この環状金具37は、上記貫通孔の形成された天板部37aと、該天板部37aの外周端から下方に湾曲して延びる筒状の側壁部37bと、該側壁部37bの下端から周方向外方に向かって延びる鍔部37cとからなる。そして、上記天板部37aの内周部がダイヤフラム40に埋設されているとともに、上記鍔部37cの外周端部が、ケース2のフランジ部2aにマウント本体部10の円筒部材11のフランジ部11bとともにかしめられている。
また、上記環状金具37によってマウント本体部10の上方に形成される空間内には、上記オリフィス盤31がその外周側で上記ダイヤフラム40とゴム弾性体13の開口端部(詳しくは、開口端面)との間に挟まれるように配設されていて、これにより、上記オリフィス盤31は、ダイヤフラム40とゴム弾性体13の開口端部とで弾性支持されているとともに、上記液室33は、ゴム弾性体13側の受圧室33aとダイヤフラム40側の平衡室33bとに区画されている。
上記オリフィス盤31によって区画される上記両液室33a,33bは、該オリフィス盤31の周縁に螺旋状に形成されたオリフィス通路34によって連通している。そして、それら受圧室33a及び平衡室33bの緩衝液がオリフィス通路34を介して相互に流通することによって、ゴム弾性体13から受圧室33aに作用する低周波・大振幅の振動が減衰されるようになっている。このとき、上記ダイヤフラム40は、緩衝液の流通に伴う平衡室33bの容積変化を吸収するように変形を生じる。上記ダイヤフラム40は、平衡室33bの容積が大きくなったときには外方に向かって膨張する一方、該平衡室33bの容積が小さくなったときには縮んで小さくなる。
上記オリフィス盤31は、螺旋状のオリフィス通路34を形成する本体部31aと、該本体部31aの上面に接触するように配設された円盤状の蓋部31bとからなる。この本体部31aの上面側中央部分には可動板用凹部31cが形成されているとともに、該本体部31aの下面側中央部分(すなわち、可動板用凹部31cの底面)及び上記蓋部31bには複数の貫通孔が形成されており、その可動板用凹部31cに高周波・低振幅振動吸収用のゴム製の可動板35が嵌入収容され、上記蓋部31bによって脱落防止が図られている。そして、その可動板35がオリフィス盤31の内部空間で動くことによって、ゴム弾性体13から受圧室33aに作用する高周波・低振幅の振動が減衰されるようになっている。
上記オリフィス盤31の下面の外周側には、上記ゴム弾性体13の上側部分の内周面に接触するように下方に向かって突起する1つの内側突出部61が一体に設けられている。
−防振マウント装置の製造方法−
以下、図2を参照しながら、防振マウント装置1の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、各構成部品の組み立て工程について主に説明するものとし、該各構成部品の製造方法についての説明は省略する。
まず、ケース2内に、連結金具12に被着され且つ円筒部材11が埋設されたゴム弾性体13を圧入する。次に、ゴム弾性体13の組み込まれたケース2内にオリフィス盤31を嵌め込む。次に、ゴム弾性体13及びオリフィス盤31の組み込まれたケース2内に、環状金具37が連結されたダイヤフラム40を嵌め込む。このとき、図2(a)に示すように、ゴム弾性体13の上側部分の内面とオリフィス盤31の内側突出部61との間に隙間が空いている。これは、ケース2内にオリフィス盤31を組み込む時にオリフィス盤31の内側突出部61をゴム弾性体13の開口部に嵌め込みやすくするためである。なお、このように、ケース2内にこれらのゴム弾性体13、オリフィス盤31、ダイヤフラム40を別々に組み込ませるのではなく、各部材13,31,40を、ケース2内に組み込む前に組み合わせるようにしても良い。また、ゴム弾性体13の上側部分の内面とオリフィス盤31の内側突出部61との間にクリアランスがあるが、このクリアランスはなくてもよい。
そして、ケース2のフランジ部2aで、ゴム弾性体13に埋設された円筒部材11のフランジ部11b及びダイヤフラム40に連結された環状金具37の鍔部37cの外周端部をかしめる。このように、ケース2のフランジ部2aで円筒部材11のフランジ部11b及び環状金具37の鍔部37cをかしめると、図2(b)に示すように、ゴム弾性体13の開口端部がオリフィス盤31に押し付けられることによって径方向内方に向かって膨らみ、これに伴って、オリフィス盤31の内側突出部61がゴム弾性体13の上側部分の内面に密着する。これにより、防振マウント装置1が得られる。
−本発明の防振マウント装置及び従来品の振動騒音評価−
以下、図3を参照しながら、本実施形態の防振マウント装置1及び従来品の振動騒音評価について説明する。
従来品は、オリフィス盤31の下面に内側突出部61を設けていないものであり、その他の点に関しては、本実施形態の防振マウント装置1の構成とほぼ同様である。
そして、本実施形態の防振マウント装置1及び従来品をそれぞれ車体側に連結される接続部材に連結し、各防振マウント装置1にパワープラントの重さ相当の荷重をかけ、その状態で各防振マウント装置1に周波数が10Hz、振幅が3mmの振動を上下方向に加え、本実施形態の防振マウント装置1及び従来品に係る接続部材の水平方向の振動(以下、水平振動という)の周波数及び加速度振幅をそれぞれ測定した。
図3は、本実施形態の防振マウント装置1及び従来品に係る接続部材の水平振動の周波数及び加速度振幅の関係を示す図である。図3では、実線が本実施形態の防振マウント装置1に係る接続部材の水平振動の周波数及び加速度振幅の関係を、破線が従来品に係る接続部材の水平振動の周波数及び加速度振幅の関係を示している。図3に示すように、異音の発生する異音周波数帯(250〜550Hz)では、本実施形態の防振マウント装置1に係る接続部材の水平振動の加速度振幅が、同じ振動周波数で比較すると、従来品に係る接続部材よりも小さくなっている(但し、一部を除く)。つまり、異音周波数帯では、本実施形態の防振マウント装置1によれば、従来品と比較して、車内等で異音が発生することが抑制される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、オリフィス盤31の下面に、ゴム弾性体13の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部61を設けているので、オリフィス盤31の水平方向の支持剛性が高くなり、防振マウント装置1に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときにオリフィス盤31が水平方向に振動することを抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを抑制することができる。
また、円筒部材11のフランジ部11b及び環状金具37を、パワープラント側に連結されるケース2のフランジ部2aでかしめているので、このかしめによりゴム弾性体13の開口端部がオリフィス盤31に押し付けられることによって径方向内方に向かって膨らむ。このため、ケース2内にオリフィス盤31を組み込む時にオリフィス盤31の内側突出部61をゴム弾性体13の開口部に嵌め込みやすくするため、ゴム弾性体13の内周面と内側突出部61との間に隙間が空いていても、内側突出部61をゴム弾性体13の内周面に接触させることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図4に示すように、オリフィス盤31の下面の外周側にさらに、上記円筒部材11のフランジ部11bの外周端部に接触するように下方に向かって突起する1つの外側突出部62が一体に設けられているものである。この外側突出部62は、上記内側突出部61とゴム弾性体13を挟んで対向するように配置されている。そして、オリフィス盤31の外周端部は、ケース2のフランジ部2aに円筒部材11のフランジ部11b及び環状金具37の鍔部37cの外周端部とともにかしめられている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、オリフィス盤31の下面に、円筒部材11のフランジ部11bの外周端部に接触するように下方に向かって突出する外側突出部62をさらに設けているので、オリフィス盤31の水平方向の支持剛性が一層高くなり、防振マウント装置1に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときにオリフィス盤31が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。
(実施形態3)
本実施形態は、図5に示すように、上記内側突出部61の外面(すなわち、ゴム弾性体13径方向外側面)に、外方(すなわち、ゴム弾性体13径方向外側)に向かって突起し、上記オリフィス盤13を上記ゴム弾性体13に位置決めするための位置決め突出部61aが設けられているものである。この位置決め突出部61aは、上記かしめ時にゴム弾性体13の開口端部が内方に向かって膨らむことによってゴム弾性体13の上側部分にめり込む。これにより、オリフィス盤13がゴム弾性体13に位置決めされる。なお、ゴム弾性体13の位置決め突出部61aがはまり込む部分に、位置決め突出部用凹部を形成してもよい。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、内側突出部61の外面に、外方に向かって突出し、オリフィス盤31をゴム弾性体13に位置決めするための位置決め突出部61aを設けているので、オリフィス盤31をゴム弾性体13に簡単に位置決めすることができる。
なお、本実施形態では、オリフィス盤31の下面に実施形態2に係る外側突出部62を設けていないが、設けてもよい。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、ケース2のフランジ部2aで円筒部材11のフランジ部11b及び環状金具37の鍔部37cをかしめることによって、内側突出部61をゴム弾性体13の内周面と接触させているが、内側突出部61がゴム弾性体13の内周面に接触する限り、如何なる手段で接触させてもよい。
また、上記各実施形態では、上記内側突出部61を、上記オリフィス盤31の下面に1つだけ設けているが、これに限らず、例えば、内側突出部61を、オリフィス盤31の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設したり、オリフィス盤31の下面に周方向全域に亘って延びるように設けたりしてもよい。前者によれば、内側突出部61を、オリフィス盤31の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設しているので、オリフィス盤31の水平方向の支持剛性がバランス良く高くなり、防振マウント装置1に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときにオリフィス盤31が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。後者によれば、内側突出部61を、オリフィス盤31の下面に周方向全域に亘って延びるように設けているので、オリフィス盤31の水平方向の支持剛性が一層高くなり、防振マウント装置1に低周波・大振幅振動が上下方向に加わったときにオリフィス盤31が水平方向に振動することを確実に抑制することができる。このため、車内等で異音が発生することを確実に抑制することができる。さらに、上記実施形態2では、内側突出部61を、オリフィス盤31の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設したり、オリフィス盤31の下面に周方向全域に亘って延びるように設けたりした場合、外側突出部62も、オリフィス盤31の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設したり、オリフィス盤31の下面に周方向全域に亘って延びるように設けたりしてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る液体封入式防振装置は、車内等で異音が発生することを抑制するための用途等について適用できる。
本発明の実施形態に係る防振マウント装置の断面図である。 防振マウント装置の製造工程を示す図であり、(a)は、ケース内にゴム弾性体、オリフィス盤、ダイヤフラムを組み込ませた状態における防振マウント装置の、ゴム弾性体のオリフィス盤支持部分の拡大断面図であり、(b)は、ケースのフランジ部で円筒部材のフランジ部及び環状金具の鍔部をかしめた状態における防振マウント装置の、ゴム弾性体のオリフィス盤支持部分の拡大断面図である。 実施形態の防振マウント装置及び従来品に係る接続部材の水平振動の周波数及び加速度振幅の関係を示す図である。 防振マウント装置の、ゴム弾性体のオリフィス盤支持部分の拡大断面図である。 防振マウント装置の、ゴム弾性体のオリフィス盤支持部分の拡大断面図である。
符号の説明
1 防振マウント装置(液体封入式防振装置)
2 ケース(第2取付部材)
2a フランジ部
11 円筒部材(埋設部材)
11a 本体部
11b フランジ部
12 連結金具(第1取付部材)
13 ゴム弾性体(弾性部材)
31 オリフィス盤(区画部材)
33 液室
33a 受圧室
33b 平衡室
34 オリフィス通路
35 可動板
37 環状金具(連結部材)
40 ダイヤフラム(弾性ダイヤフラム)
61 内側突出部
61a 位置決め突出部
62 外側突出部

Claims (6)

  1. 支持体側及び被支持体側にそれぞれ連結される第1及び第2取付部材と、該両取付部材を弾性連結し、上側部分が上方に向かって開口し、弾性変形により上記両取付部材を相対変位させる弾性部材と、該弾性部材の開口部を覆って液室を形成する弾性ダイヤフラムと、上記ダイヤフラムと上記弾性部材の開口端部との間に挟まれ、上記液室を受圧室及び平衡室に区画する区画部材と、上記受圧室及び上記平衡室を連通するオリフィス通路と、該区画部材の内部空間に収容された可動板とを備えた液体封入式防振装置であって、
    上記区画部材の下面には、上記弾性部材の内周面に接触するように下方に向かって突出する内側突出部が設けられていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 請求項1記載の液体封入式防振装置において、
    上記内側突出部は、上記区画部材の下面に互いに周方向に等間隔で複数配設されていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  3. 請求項1記載の液体封入式防振装置において、
    上記内側突出部は、上記区画部材の下面に周方向全域に亘って延びるように設けられていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の液体封入式防振装置において、
    上記第2取付部材は、筒状に形成されていて、上端の開口端部にフランジ部が設けられ、
    上記弾性部材には、該弾性部材に埋設された本体部と該弾性部材の外周面から径方向外方に向かって突出するフランジ部とを有する埋設部材が設けられ、
    上記ダイヤフラムの外周部には連結部材が連結され、
    上記埋設部材のフランジ部及び上記連結部材は、上記第2取付部材のフランジ部にかしめられていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  5. 請求項4記載の液体封入式防振装置において、
    上記区画部材の下面には、上記埋設部材のフランジ部の外周端部に接触するように下方に向かって突出する外側突出部がさらに設けられていることを特徴とする液体封入式防振装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の液体封入式防振装置において、
    上記内側突出部の外面には、外方に向かって突出し、上記区画部材を上記弾性部材に位置決めするための位置決め突出部が設けられていることを特徴とする液体封入式防振装置。
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