JP2009096613A - 画像読取装置および搬送状態検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の設置環境や、組立誤差による検知手段の位置関係によらずに、正確に原稿の重送状態を判定すること。
【解決手段】画像読取装置であって、搬送される原稿に対して超音波を発信する発信素子6と、発信素子6から発信された超音波を受信する受信素子5とを備え、受信素子5で受信した超音波に基づく受信値を出力する超音波センサと、受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定するとともに、基準値を所定の条件で変更するCPU14とを備えた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原稿の読み取って画像データを生成する際に、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって給紙搬送されている重送状態であるか否かを判定する画像読取装置および搬送状態検知方法に関する。
給紙トレイに積載された複数枚の原稿を一枚ずつ分離して搬送して、原稿をスキャンし画像データを生成するスキャナ装置、複写機、ファクシミリ装置などの画像読取装置において、原稿の給紙搬送の際に、原稿が複数枚重なって給紙搬送されてしまう現象が生じてしまう場合がある。このような現象を重送状態といい、重送状態で原稿をスキャンすると、原稿の画像を正確に読み取ることができないため、原稿の搬送状態が重送状態であるか否かを検知する技術がある。このような重送状態を検知する技術としては、従来から超音波センサを用いる方式と透過型センサを用いる方式が一般的に知られている。
透過型センサを用いる方式は、周辺回路を含め低コストで実現できるが、原稿の透過率に影響を受けるため原稿の厚さや原稿の色彩が異なる場合には正しく重送状態を検知することができないという問題がある。
これに対し、超音波センサを用いた重送状態の検知方式では、原稿の厚さや色彩に影響されない点で優れている(特許文献1〜4参照)。
特開2001−199595号公報 特開2000−159393号公報 特許第3890766号公報 特開2000−25986号公報
しかしながら、超音波センサを用いる方法では、超音波センサ自体の感度のバラツキ、超音波センサの受信素子の出力信号の増幅時バラツキ、制御回路上のノイズの影響、原稿の搬送経路のバラツキなどにより、同一種類の原稿であっても、超音波センサの受信レベルは必ずしも一定値とならない。このため、超音波センサの受信素子からの受信信号と、予め定められた基準値とを比較して、重送状態であるか否かを判断した場合、誤まった判断を行ってしまう場合がある。
例えば、超音波センサの仕様としての送受信感度の決定要因として、超音波センサの発信素子と受信素子が使用される環境の温度や湿度がある。このため、画像読取装置内に超音波センサを設けた場合、発信素子と受信素子が設けられた装置内の環境は、装置が設置された場所、季節、電源ON直後か連続使用中であるかなどの使用状態によって異なってくるため、重送状態の有無を判断する基準値が固定値の場合には、これらの環境によって誤った判定を行ってしまう可能性がある。
また、超音波センサの仕様としての送受信感度の決定要因として、超音波センサを構成する発信素子と受信素子との間の距離、発信素子の発信面と受信素子の受信面との角度、発信面と受信面の中心位置等、発信素子と受信素子の位置関係がある。このため、同一機種の画像読取装置の場合であっても、給紙搬送機構の組立て上の誤差が生じることがあり、これにより、発信素子と受信素子との間の距離、発信素子の発信面と受信素子の受信面との角度、発信面と受信面の中心位置が一定とならない場合がある。このような場合には、受信素子から送出される受信信号(出力電圧)にばらつきが生じ、重送状態の有無を判断する基準値が固定値の場合には、これらの環境によって誤った判定を行ってしまう可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、装置の設置環境や、組立誤差による検知手段の位置関係によらずに、正確に原稿の重送状態を判定することができる画像読取装置および搬送状態検知方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、原稿の読み取って画像データを生成する画像読取装置であって、複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、前記積載手段に積載された前記原稿を搬送する搬送手段と、搬送される前記複数枚の原稿を、一枚ずつの原稿に分離する分離手段と、搬送される原稿に対して検知波を発信する発信素子と、前記発信素子から発信された検知波を受信する受信素子とを備え、前記受信素子で受信した前記検知波に基づく受信値を出力する検知手段と、前記受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する判定手段と、前記基準値を所定の条件で変更する設定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記発信素子と前記受信素子の近傍に設けられ、前記画像読取装置内の温度または湿度を検知する温度湿度検知手段を更に備え、前記設定手段は、前記温度湿度検知手段によって検知された温度または湿度に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする。
また、本発明は、前記設定手段は、さらに、前記発信素子と前記受信素子の位置関係に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする。
また、本発明は、前記設定手段は、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の中心間距離に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする。
また、本発明は、前記設定手段は、さらに、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の角度差に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする。
また、本発明は、前記設定手段は、さらに、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の中心位置の差に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする。
また、本発明は、前記判定手段は、前記受信値が前記基準値以下である場合に、前記搬送状態が前記重送状態であると判定することを特徴とする。
また、本発明は、前記発信素子は、前記検知波として超音波を発信することを特徴とする。
また、本発明は、原稿の読み取って画像データを生成する画像読取装置で実行される搬送状態検知方法であって、複数枚の原稿を積載可能な積載手段に積載された前記原稿を搬送する搬送工程と、搬送される前記複数枚の原稿を、一枚ずつの原稿に分離する分離手段と、発信素子によって搬送される原稿に対して検知波を発信し、前記発信素子から発信された検知波を受信素子によって受信し、前記受信素子で受信した前記検知波に基づく受信値を出力する検知工程と、前記受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する判定工程と、前記基準値を所定の条件で変更する設定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、受信素子で受信した検知波に基づく受信値を出力する検知手段と、受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定し、基準値を所定の条件で変更することで、検知手段自体の感度のバラツキ、検知手段における受信素子の出力信号の増幅時バラツキ、制御回路上のノイズの影響、原稿の搬送経路のバラツキなどに左右されることなく個々の画像読取装置に対して最適な基準値を設定することができるので、装置の設置環境や、組立誤差による検知手段の位置関係によらずに、正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、発信素子と受信素子の近傍に設けられ、画像読取装置内の温度または湿度を検知する温度湿度検知手段を更に備え、設定手段は、温度湿度検知手段によって検知された温度または湿度に基づいて、基準値を変更することで、検知手段の送受信感度の決定要因である装置の使用環境に影響を受けることなく最適な基準値を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、設定手段は、さらに、発信素子と受信素子の位置関係に基づいて、基準値を変更することで、検知手段の送受信感度の決定要因である発信素子と受信素子の位置関係に影響を受けることなく最適な基準値を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、設定手段は、発信素子の発信面と受信素子の受信面の中心間距離に基づいて、基準値を変更することで、発信素子と受信素子の送受信感度の決定要因である発信素子と受信素子の中心間距離に影響を受けることなく最適な基準を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、設定手段は、さらに、発信素子の発信面と受信素子の受信面の角度差に基づいて、基準値を変更することで、発信素子と受信素子の送受信感度の決定要因である発信素子と受信素子の角度ずれ(角度差)に影響を受けることなく最適な基準を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、設定手段は、さらに、発信素子の発信面と受信素子の受信面の中心位置の差に基づいて、基準値を変更することで、発信素子と受信素子の送受信感度の決定要因である発信素子の発信面と受信素子の受信面の中心位置のずれ(中心位置の差)に影響を受けることなく最適な基準を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像読取装置および搬送状態検知方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態では、本発明にかかる画像読取装置および搬送状態検知方法を、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能を一つの筐体に収容した複合機に適用した例を示すが、複合機に限定されるものではない。例えば、複写機、スキャナ装置などの画像読取機能を有する装置であれば、いずれも本発明の画像読取装置および搬送状態検知方法を適用することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる複合機の給紙搬送機構の機械的構造を示す模式図である。
図1に示すように、給紙トレイ1に積載された複数枚の原稿は、読取開始と共にピックアップローラ2によって給紙され、分離ローラ3、給紙ローラ4を介した後、搬送ローラ7によって搬送される。
そして、ADF原稿ガラス8上の読取位置に達した原稿は、読取が開始されると共に搬送ローラ7と排紙ローラ9によって排紙トレイ10上に排紙される。ここで、本実施の形態では、分離ローラ3および給紙ローラ4の下流の搬送経路を挟んで互いに対抗して超音波センサの発信素子6と超音波センサの受信素子5が設けられている。この超音波センサは、発信素子6により、受信素子5に向けて超音波を発信し、発信素子6から発信された超音波を受信素子5で受信し、受信した超音波に基づく受信信号を出力する。この超音波センサは、1枚の原稿の読取動作において給紙トレイ1から複数枚の原稿が同時に給紙される重送状態を検知する検知手段としての機能を有している。
図2は、実施の形態1にかかる複合機の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態1にかかる複合機は、図2に示すように、上述した超音波センサ(発信素子6、受信素子5)の他、発信素子6に対し超音波を発信するように駆動制御を行う発信回路11と、超音波センサの近傍に設けられ、複合機内の温度と湿度とを検出する温度湿度検出回路15と、システムコントローラ20とを主に備えている。
システムコントローラ20は、図2に示すように、増幅回路12と、比較回路13と、CPU14と、ROM(Read Only Memory)16とを主に備えている。
増幅回路12は、受信素子5から送出される受信信号を増幅する回路であり、増幅した受信値が比較回路13に出力される。
比較回路13は、増幅された受信値と基準値とを比較して、原稿の搬送状態が重送か否かを判断する回路である。ここで、基準値は、原稿の搬送状態が重送か否かを判断するための値であり、比較回路13内のメモリに記憶されている。具体的には、比較回路13は、複数回数の超音波センサの検知結果を複数の受信値として入力して、各回の受信値と基準値とを比較する。そして、受信値が基準値以下である回数が所定回数以上ある場合には、原稿の搬送状態が重送であると判定し、重送の旨をCPU14に通知する。一方、比較回路13は、受信値が基準値以下である回数が所定回数より低い場合には、原稿の搬送状態が重送状態でないと判定し、重送でない旨をCPU14に通知する。
図3は超音波センサの発信信号及び比較回路に入力された受信値(受信信号を増幅した値)と基準値の関係を示す説明図である。図3において、横軸は時間を示している。超音波センサの発信素子6からの発信信号(図3では、8回分のパルス)は、比較回路13では受信値(発信信号と同じ8回分)としてCPU14により設定された基準値と比較される。ここで、基準値は、上限基準値Thaおよび下限基準値Thbで示している。
具体的には、比較回路13は、基準値(Tha,Thb)より絶対値が大きいものが存在する場合には信号URA,URBを発生させる。8回分の発信信号に対応する8回分の受信値に対し、有効なURA,URBが所定数以下の場合に、比較回路13は重送と判断し、重送の旨をCPU14に通知する。ここで、所定数は、製品によって異なる回数とすることができる。
図2に戻り、ROM16は、超音波センサの送受信感度と温度及び湿度との関係データを記憶している。このデータは、予め実験等により求めておく。具体的には、この関係データは、第3関係データは、温度及び湿度ごとに最適な基準値を定めたデータである。例えば、温度、湿度が高い程、最適な基準値が高く設定される。
CPU14は、温度湿度検出回路15により検出された複合機内(超音波センサの近傍)の温度または湿度を入力し、ROM16に記憶された、超音波センサの送受信感度と温度及び湿度との関係データを読み出して、この関係データから、入力された現在の温度および湿度に最適な基準値を決定する。そして、CPU14は、当該最適な基準値を比較回路13に送出して基準値設定を行う。比較回路13は、CPU14から受け取った最適な基準値を内部のメモリに保存し、以降、この新たに設定された基準値を用いる。
このように基準値をCPU14で設定可能としているのは、基準値は、超音波センサ自体の送受信感度のバラツキ、超音波センサにおける受信素子5の出力信号の増幅時バラツキ、システムコントローラのCPU14等の制御部上のノイズの影響、原稿の搬送経路のバラツキなどに左右されるので、個々の複合機に対して最適な基準値を設定するためである。また、超音波センサの送受信感度は、装置の温度や湿度などの使用環境に影響を受けるため、本実施の形態では、超音波センサの近傍の温度、湿度によって最適な基準値を設定している。
なお、この基準値設定は、原稿の読み取り前に実行される。また、CPU14は、比較回路13による重送か否かの判定結果を入力して、原稿の搬送を続行するか中止するかの判断を行う。
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる複合機による重送判定処理について説明する。図4は、重送判定処理の手順を示すフローチャートである。
ここで、重送判定処理の前には、温度湿度検出回路16で検出された超音波センサ近傍の温度および湿度から最適な基準値がCPU14により決定され、比較回路13のメモリに最適な基準値が設定されている。
給紙トレイ1に積載された複数枚の原稿は、読取開始と共にピックアップローラ2によって給紙され、分離ローラ3、給紙ローラ4を介した後、搬送ローラ7によって搬送される(ステップS21)。
搬送中の原稿が超音波センサ5,6を通過すると、超音波センサの受信素子5が発信素子6から発せられた超音波を受信するので、増幅器12はその受信信号を取得する(ステップS22)。増幅器12は、この受信信号を増幅して受信値として比較回路13に出力する(ステップS23)。
比較回路13は、受信値を入力する。ここで、受信値は、発信信号の数と同一の数だけ、入力されるので、比較回路13は、各受信値についてそれぞれ基準値とを比較し、基準値以下の受信値が所定数以下であるか否かを判断する(ステップS24)。具体的には、上述したように、比較回路13は、URA,URB信号が所定数以下であるか否かを判断する。
そして、基準値以下の受信値が所定数より大きい場合、すなわちURA,URB信号が所定数より大きい場合には(ステップS24:No)、比較回路13は、原稿の搬送状態が重送なしと判定し、重送無しの旨をCPU14に通知する(ステップS25)。重送無しの旨の通知を受信したCPU14は、原稿の搬送を継続し(ステップS26)、原稿がADF原稿ガラス8上の読取位置に達したら、原稿のスキャンを実行する(ステップS27)。
一方、ステップS24において、基準値以下の受信値が所定数以下である場合、すなわちURA,URB信号が所定数以下である場合には(ステップS24:Yes)、比較回路13は、原稿の搬送状態が重送有りと判定し、重送有りの旨をCPU14に通知する(ステップS28)。重送有りの旨の通知を受信したCPU14は、原稿の搬送を中止し(ステップS29)、操作パネルなどの表示部にエラーメッセージを表示する(ステップS30)。この場合には、原稿のスキャンは実行されない。以上の処理を全ての原稿について行う(ステップS31)。
このように実施の形態1にかかる複合機では、超音波センサの受信素子5で受信した超音波に基づく受信値と比較する基準値であって、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する際の基準値を変更可能としているので、超音波センサ自体の感度のバラツキ、超音波センサにおける受信素子の出力信号の増幅時バラツキ、CPU14等の制御部上のノイズの影響、原稿の搬送経路のバラツキなどに左右されることなく個々の複合機に対して最適な基準値を設定することができ、正確に原稿の重送状態を判定することができる。
また、超音波センサ近傍の温度または湿度に基づいて基準値を変更可能であるため、超音波センサの送受信感度の決定要因である装置の使用環境に影響を受けることなく最適な基準値を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1にかかる複合機では、超音波センサ近傍の温度や湿度という複合機の使用環境に基づいて重送状態を判断するための基準値を設定可能としていたが、この実施の形態2にかかる複合機は、さらに、超音波センサを構成する発信素子6と受信素子5の位置関係に基づいて基準値を設定可能とするものである。
実施の形態2にかかる複合機の搬送機構の構成および機能的構成は、図1および2で説明した実施の形態1と同様である。
同一機種の複合機の場合でも、組立て上の誤差、長期間の使用による誤差が生じるため、発信素子6と受信素子5の間の中心間距離、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置等、発信素子6と受信素子5の位置関係が一定にならない場合がある。
図5は、超音波センサの発信素子6と受信素子5の取付位置関係を示す模式図である。図5は、発信素子6と受信素子5の位置関係に、発信素子6と受信素子5の間の中心間距離のずれ、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度ずれ、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置ずれが生じた場合の例を示している。
これらの発信素子6と受信素子5の位置関係は、それぞれ超音波センサの仕様としての送受信感度の決定要因となるものである、給紙搬送機構の組立て上の誤差によってバラツキがあると、固定値で基準値を使用して受信値との比較を行っても、正確に重送状態の判断を行うことができない。
このため、本実施の形態では、CPU14により、発信素子6と受信素子5の間の中心間距離、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置等、発信素子6と受信素子5の位置関係に基づいて基準値の変更設定を行っている。
具体的には、複合機の組立て後、3次元位置測定装置などにより、発信素子6と受信素子5の間の中心間距離、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度ずれ量(角度差)、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置ずれ量(中心位置の差)を測定する。
一方、ROM16には、超音波センサの送受信感度と、発信素子6と受信素子5の間の中心間距離との第1関係データ、超音波センサの送受信感度と、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度ずれとの第2関係データ、および超音波センサの送受信感度と、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置ずれとの第3関係データがそれぞれ実験等により求めて記憶されている。具体的には、第1関係データは、中心間距離ごとに最適な基準値を定めたデータであり、例えば、中心間距離が大きい程、最適な基準値が低く設定される。第2関係データは、角度ずれ量ごとに最適な基準値を定めたデータであり、例えば、角度ずれ量が大きい程、最適な基準値が低く設定される。第3関係データは、中心位置ずれ量ごとに最適な基準値を定めたデータであり、例えば、中心位置ずれ量が大きい程、最適な基準値が低く設定される。
CPU14は、3次元位置測定装置などで計測された発信素子6と受信素子5の間の中心間距離を入力し、ROM16に記憶された第1関係データを読み出して、この第1関係データから、入力された中心間距離に最適な基準値を決定する。また、CPU14は、3次元位置測定装置などで計測された発信素子6の発信面と受信素子5の受信面との角度ずれ量を入力し、ROM16に記憶された第2関係データを読み出して、この第2関係データから、入力された角度ずれ量に最適な基準値を決定する。さらに、CPU14は、3次元位置測定装置などで計測された発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置ずれ量を入力し、ROM16に記憶された第3関係データを読み出して、この第3関係データから、入力された中心位置ずれ量に最適な基準値を決定する。
そして、CPU14は、それぞれ最適な基準値を比較回路13に送出して基準値設定を行う。比較回路13は、CPU14から受け取った最適な基準値を内部のメモリに保存し、以降、この新たに設定された基準値を用いる。なお、このような最適な基準値の設定は、複合機の組立後、原稿の読み取り処理の前に行う。また、一定期間毎であって、原稿の読み取り処理の前に行うように構成してもよい。長期間に亘る複合機の使用により、発信素子6と受信素子5の位置関係に誤差が生じる場合があるからである。
本実施の形態にかかる複合機による重送判定処理については、図4で説明した実施の形態1の処理と同様に行われる。
このように実施の形態2にかかる複合機では、超音波センサの受信素子5で受信した超音波に基づく受信値と比較する基準値であって、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する際の基準値を、超音波センサの送受信感度の決定要因である発信素子6と受信素子5の位置関係、すなわち、発信素子6と受信素子5の中心間距離、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の角度ずれ量、発信素子6の発信面と受信素子5の受信面の中心位置ずれ量に基づいて変更可能としている。このため、本実施の形態の複合機では、超音波センサの送受信感度の決定要因である発信素子と受信素子のこれらの位置関係に影響を受けることなく最適な基準値を設定することができ、より正確に原稿の重送状態を判定することができる。
複合機の給紙搬送機構の機械的構造を示す模式図である。 複合機の機能的構成を示すブロック図である。 超音波センサの発信信号及び比較回路に入力された受信値と基準値の関係を示す説明図である。 重送判定処理の手順を示すフローチャートである。 超音波センサの発信素子と受信素子の取付位置関係を示す模式図である。
符号の説明
1 給紙トレイ
2 ピックアップローラ
3 分離ローラ
4 給紙ローラ
5 受信素子
6 発信素子
7 搬送ローラ
8 ADF原稿ガラス
9 排紙ローラ
10 排紙トレイ
11 発信回路
12 増幅回路
13 比較回路
14 CPU
15 温度湿度検出回路
16 ROM
17 システムコントローラ

Claims (9)

  1. 原稿を読み取って画像データを生成する画像読取装置であって、
    複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、
    前記積載手段に積載された前記原稿を搬送する搬送手段と、
    搬送される前記複数枚の原稿を、一枚ずつの原稿に分離する分離手段と、
    搬送される原稿に対して検知波を発信する発信素子と、前記発信素子から発信された検知波を受信する受信素子とを備え、前記受信素子で受信した前記検知波に基づく受信値を出力する検知手段と、
    前記受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する判定手段と、
    前記基準値を所定の条件で変更する設定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記発信素子と前記受信素子の近傍に設けられ、前記画像読取装置内の温度または湿度を検知する温度湿度検知手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記温度湿度検知手段によって検知された温度または湿度に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記設定手段は、さらに、前記発信素子と前記受信素子の位置関係に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
  4. 前記設定手段は、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の中心間距離に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記設定手段は、さらに、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の角度差に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項3または4に記載の画像読取装置。
  6. 前記設定手段は、さらに、前記発信素子の発信面と前記受信素子の受信面の中心位置の差に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の画像読取装置。
  7. 前記判定手段は、前記受信値が前記基準値以下である場合に、前記搬送状態が前記重送状態であると判定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像読取装置。
  8. 前記発信素子は、前記検知波として超音波を発信することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像読取装置。
  9. 原稿を読み取って画像データを生成する画像読取装置で実行される搬送状態検知方法であって、
    複数枚の原稿を積載可能な積載手段に積載された前記原稿を搬送する搬送工程と、
    搬送される前記複数枚の原稿を、一枚ずつの原稿に分離する分離手段と、
    発信素子によって搬送される原稿に対して検知波を発信し、前記発信素子から発信された検知波を受信素子によって受信し、前記受信素子で受信した前記検知波に基づく受信値を出力する検知工程と、
    前記受信値と基準値とを比較して、比較結果に基づいて、原稿の搬送状態が原稿が複数枚重なって搬送されている重送状態であるか否かを判定する判定工程と、
    前記基準値を所定の条件で変更する設定工程と、
    を含むことを特徴とする搬送状態検知方法。
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