JP2009096474A - 包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次元バーコードを用いた場合であっても、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することができる包装体を提供する。
【解決手段】透明な包装フィルム4により、被包装体2であるカートン入り衛生用紙6が包装され、カートン入り衛生用紙6のカートン側面に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコード8が表示されている包装体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、カートン入り衛生用紙、ロール状衛生用紙、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の使い捨て紙製品を被包装体とし、これらの被包装体が、透明な包装フィルムにより包装された包装体に関するものである。
例えば、カートン入り衛生用紙(ティシュペーパー等)、ロール状衛生用紙(トイレットペーパー、キッチンペーパー、タオルペーパー、クッキングシート等)、袋入り衛生用紙(ポケットティシュ等)、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の使い捨て紙製品は、包装フィルムによって包装された包装体の状態で市販されている。このような包装体は、使い捨て紙製品に限らず、様々な製品に用いられている。
ところで、前記のような包装体には、光学読み取り可能な情報がコードされたバーコードが表示されることがある。例えば、被包装体を包装する包装フィルムの表面に、POS(Point−Of−Sale、販売時点情報管理)システム等で用いられるバーコードを表示することが行われている(例えば、特許文献1又は2参照)。
そして、最近では、単位面積当たりの情報量が多く、より多くの情報をコードすることが可能な二次元バーコードが用いられている。二次元バーコードが表示された包装体としては、ティシュペーパーと、ティシュペーパーを収納する袋体からなり、袋体に収容された広告部材(チラシ)に、広告に関連するホームページのURL等の情報がコードされた二次元バーコードが付されたポケットティシュが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−26238号公報 特開2003−72846号公報 特開2005−287953号公報
しかしながら、二次元バーコードを用いた場合、包装体の形態によっては、コードされた情報の誤読や認識不能が発生する場合があった。特に、二次元バーコードは、従来の一次元バーコードと比較して情報密度が高いため、このよう問題が発生する蓋然性は高い。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、二次元バーコードを用いた場合であっても、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することができる包装体を提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、二次元バーコードを包装体の特定の部分に表示することによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の包装体が提供される。
[1] 透明な包装フィルムにより、被包装体であるカートン入り衛生用紙が包装され、前記カートン入り衛生用紙のカートン側面に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコードが表示されている包装体。
[2] 前記カートン入り衛生用紙の前記カートン側面に、白色を呈する白色領域を有し、前記白色領域の内部に、前記二次元バーコードが配置されている前記[1]に記載の包装体。
[3] 前記カートン入り衛生用紙の前記カートン側面には、前記カートン入り衛生用紙に関するロゴが表示されており、前記二次元バーコードは、前記ロゴを構成する複数の文字と同サイズに構成されるとともに、前記複数の文字と連続するように配置されている前記[1]又は[2]に記載の包装体。
[4] 前記カートン入り衛生用紙が複数個積重された状態で一体的に包装されており、最上位のカートン入り衛生用紙のカートン側面にのみ前記二次元バーコードが表示されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の包装体。
[5] 前記二次元バーコードには、前記カートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされている前記[1]〜[4]のいずれかに記載の包装体。
[6] 透明な包装フィルムにより、被包装体である使い捨て紙製品が包装され、前記包装フィルムに、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコードが表示され、前記二次元バーコードは、前記包装フィルムの裏面に印刷され、かつ、前記包装フィルムの表面側から前記情報が読み取り可能なように表示されている包装体。
[7] 前記二次元バーコードの背景に、白色を呈する白色領域が形成され、前記白色領域は、前記二次元バーコードの印刷層を被覆するように印刷された印刷層によって形成されている前記[6]に記載の包装体。
[8] 前記白色領域は、花をモチーフとする形状に構成されるとともに、前記二次元バーコードは、前記白色領域の中央に配置されている前記[7]に記載の包装体。
[9] 前記二次元バーコードは、包装体に対して傾斜するように表示されている前記[8]に記載の包装体。
[10] 前記二次元バーコードには、前記使い捨て紙製品に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされている前記[6]〜[9]のいずれかに記載の包装体。
本発明の包装体は、二次元バーコードを用いた場合であっても、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することができる。
以下、本発明の包装体を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える包装体を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明の第1の実施形態(第1の包装体):
本発明の第1の実施形態(第1の包装体)は、図1に示す包装体1のように、透明な包装フィルム4により、被包装体2であるカートン入り衛生用紙6が包装され、カートン入り衛生用紙6のカートン側面に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコード8が表示された包装体である。
[1−1]第1の実施形態の特徴:
一般に、衛生用紙収納用のカートンは、上面、底面、一対の側面、及び一対の妻面を有する箱状を呈していることが多い。
そこで、第1の実施形態においては、上面、底面、妻面ではなく、側面に二次元バーコードを表示することとした。この形態では、二次元バーコードが、最も購買者の目に留まりやすいカートン側面に表示されているため、カートンの裏面や妻面に表示されている場合と比較して、購買者が容易に視認することができる。
また、カートン側面は、妻面と比較して面積が大きく、カートンブランク同士が貼り合わされた継ぎ目や段差もないため、二次元バーコードを大きく表示することができる。従って、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することができる。
更に、カートン入り衛生用紙は、複数個が積重された状態で一体的に包装されたマルチパックとして包装されることが多いが、二次元バーコードがカートン側面に表示されていれば、上面や底面に表示した場合とは異なり、二次元バーコードを確実にマルチパックの外部から視認することができる。従って、パッケージを開封しなくても二次元バーコードにコードされた情報にアクセスすることができる。
なお、本明細書にいう「二次元バーコード」には、スタック式、マトリックス式の双方が含まれる。「スタック式二次元バーコード」としては、コード49、コード16K、PDF417、ウルトラコード等を挙げることができる。一方、「マトリックス式二次元バーコード」としては、データマトリックス、ベリコード、QRコード、マキシコード、CPコード、コード1、ボックス図形コード、アズテックコード等を挙げることができる。
第1の実施形態においては、カートン入り衛生用紙は、図2に示すカートン入り衛生用紙6のように、カートン側面に、白色を呈する白色領域10を有し、この白色領域10の内部に二次元バーコード8が配置されていることが好ましい。
前記の構成により、二次元バーコードの背景を白色とすることができる。これにより、文字、模様、色彩等が排除された領域に二次元バーコードを表示することができ、また、二次元バーコードと背景のコントラストが鮮明になる。従って、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することが可能となる。
「白色領域」としては、カートン側面の一部に白色を呈する領域が形成されていてもよいし、カートン側面の全部が白色を呈していてもよい。換言すれば、カートン側面に白色の着色領域を形成したもののみならず、カートン側面の地色が白色の場合も含まれる。
ところで、二次元バーコードにコードされた情報を確実に読み取り、情報の誤読や認識不能を防止するためには、二次元バーコードのサイズを大きくすることが有効である。しかしながら、カートン側面は意匠的な観点からも重要な部分であるため、白色と黒色のモザイク模様である二次元バーコードを大きく表示してしまうと、本来のデザインが損なわれ、意匠的な効果が低下してしまうおそれがある。
そこで、第1の実施形態においては、図2に示すように、カートン入り衛生用紙6のカートン側面に、ロゴ12が表示されており、二次元バーコード8が、ロゴ12を構成する複数の文字14と同サイズに構成されるとともに、複数の文字14と連続するように配置されていることが好ましい。
前記の構成により、二次元バーコード8がロゴ12と一体的に表示され、二次元バーコード8により、カートン側面のデザインが損なわれることはない。
「ロゴ」としては、通常、ブランド名や商品名をデザイン化した複数の文字が用いられる。「ロゴを構成する複数の文字と同サイズに」とは、文字と二次元バーコードを厳密な意味で同じ寸法とすることを意味するものではなく、二次元バーコードを文字として捉えた場合に、ロゴを構成する一連の文字とフォントサイズが同サイズであることを意味する。より具体的には、ロゴを構成する複数の文字のうち、最大の面積を占める文字と同程度の大きさに構成されていればよい。このような大きさであれば、カートン側面のデザインを損なうことはないからである。
二次元バーコードを表示する部位について、特に制限はない。但し、本来のデザインを損なわないという観点から、カートン側面の左端又は右端に近い領域に表示することが好ましく、カートン側面の右端に近い領域に表示することが更に好ましく、前記ロゴを構成する複数の文字の右側に並列するように表示することが特に好ましい。
第1の実施形態においては、図1及び図2に示す包装体1のように、カートン入り衛生用紙6が複数個積重された状態で一体的に包装されており、包装体1の最も上部に位置するカートン入り衛生用紙のカートン側面にのみ二次元バーコード8が表示されていることが好ましい。
二次元バーコードとしては、特殊なリーダーを用いることなく、カメラ付き携帯電話で写真を撮ると、二次元バーコードにコードされた情報が読み取れるようになっているものが汎用されている。前記の構成によれば、マルチパックの最上段に位置するカートンに二次元バーコードが表示されており、マルチパックのパッケージを開封する前の状態でも二次元バーコードが写真を撮り易い高さに表示されているので、購買者が極めて容易に二次元バーコードにコードされた情報にアクセスすることができる。
そして、最上位のカートン入り衛生用紙以外のカートン入り衛生用紙については、カートンの側面に二次元バーコードを表示しないことで、マルチパックの状態とした場合でも、二次元バーコードの表示面積が過度に大きくなることがない。従って、デザイン性、意匠的効果の低下をより効果的に抑制することができる。
また、最上位のカートン入り衛生用紙以外のカートン入り衛生用紙については、通常デザインのカートン入り衛生用紙を使用することができる。従って、マルチパック全体として、所望の情報をコードした上で、二次元バーコードに拘束されない、デザインに特化したカートン入り衛生用紙を包装することも可能となる。
マルチパックにおいて積重されるカートン入り衛生用紙の個数は特に制限されるものではなく、所望の個数を積重すればよい。但し、通常は、3個又は5個のカートン入り衛生用紙が積重されてマルチパックが構成される。
第1の実施形態においては、二次元バーコードに、カートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされていることが好ましい。
前記の構成により、カートン入り衛生用紙の購買者を、極めて容易にそのカートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトに誘導することができる。キャンペーンサイトにおいては、キャンペーン内容の説明、プレゼントの応募要項の説明、応募用紙の発行等、包装フィルム単独では表示できない多彩な情報を提供することができ、包装フィルムに表示された情報と相俟って、消費者の購買意欲を喚起することができる。
なお、「キャンペーンサイト」とは、キャンペーンに関するwebサイトを意味し、「インターネットアドレス」とは、webアドレスの他、メールアドレス等も含む。
[1−2]第1の包装体の構成:
次いで、第1の実施形態に係る包装体(第1の包装体)の構成要素について説明する。
[1−2A]包装フィルム:
「包装フィルム」とは、フィルム状の包装材料であり、通常、樹脂製のものが用いられる。包装フィルムを構成する樹脂について特に制限はないが、リサイクルに適した熱可塑性樹脂(いわゆるプラスチック)であることが好ましい。具体的には、ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレン等)、ポリエステル(PET等)、ポリアミド(ナイロン等)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等、従来公知の熱可塑性樹脂を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましく、延伸性や強度の面で、ポリエチレンが更に好ましい。
また、本発明においては、包装フィルムが透明であることが必要である。透明である限り、無色透明のみならず、有色透明のものも適用可能である。また、ベースとなるフィルムが透明である限り、模様等が印刷されていてもよい。
包装フィルムの厚さは、被包装体の種類や重量によっても異なるが、ティシュカートンを被包装体とする場合には、フィルムの厚さを10〜35μmとすることが好ましい。
[1−2B]被包装体:
第1の実施形態における被包装体は、カートン入り衛生用紙である。「カートン入り衛生用紙」とは、包装箱に収納された形態の衛生用紙であり、例えば、カートン入りティシュ、カートン入りキッチンペーパー、カートン入りタオルペーパー、カートン入りクッキングシート等を挙げることができる。
一般に、衛生用紙収納用のカートンは、図4に示すように、一枚のカートンブランク50の折り曲げ・貼り合わせ加工によって形成されている。具体的には、上面16、底面18、一対の側面20、及び一対の妻面22を有する形状に折り曲げられ、これらの面によって区画された、衛生用紙を収納し得る内部空間が形成される箱状に形成されることが多い。
このような形状としては、例えば、直方体状、立方体状等の六面体状を挙げることができる。これらの形状では、上面と底面、一の側面と他の側面、一の妻面と他の妻面が対向するように平行に配置される。これらの形状の中では、直方体状が好ましい。
[1−2C]包装形態:
包装形態は、特に限定されるものではなく、従来公知の包装形態により、包装体を形成すればよい。カートン入り衛生用紙の場合、キャラメル包装等の包装形態が好適に用いられる。
[2]本発明の第2の実施形態(第2の包装体):
本発明の第2の実施形態(第2の包装体)は、図5に示す包装体100のように、透明な包装フィルム104により、被包装体である使い捨て紙製品が包装され、包装フィルム104に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコード108が表示され、二次元バーコード108は、包装フィルム104の裏面に印刷され、かつ、包装フィルム104の表面側から情報が読み取り可能なように表示されている包装体である。
[2−1]第2の実施形態の特徴:
第2の実施形態においては、二次元バーコードを包装フィルムの表面側ではなく、裏面に印刷することにした。この形態では、二次元バーコードが、梱包時や搬送時に他の部材や購買者の手等と接触し難い包装フィルムの裏面に印刷されているため、包装フィルムの表面に印刷されている場合と比較して、摩擦や接触による二次元バーコードの消失を有効に防止することができる。
「二次元バーコード」は、第1の実施形態と同様に、スタック式二次元バーコード、マトリックス式二次元バーコードの双方を用いることができる。
「包装フィルムの表面側から情報が読み取り可能なように表示されている」とは、表面側からも二次元バーコードを視認することができ、光学的な読み取りが可能な状態を指す。即ち、包装フィルムを透明フィルムで構成することにより、包装フィルム表面側からの情報読み取りが可能となる。
第2の実施形態においては、図5及び図6に示す包装体100のように、二次元バーコード108の背景に、白色を呈する白色領域110が形成されていることが好ましく、図7に示すように、白色領域110は、二次元バーコード108の印刷層126を被覆するように印刷された印刷層128によって形成されていることが好ましい。
前記の構成により、二次元バーコードの背景を白色とすることができる。これにより、二次元バーコードと背景のコントラストが鮮明になる。従って、コードされた情報を確実に読み取ることができ、情報の誤読や認識不能を有効に防止することが可能となる。
また、二次元バーコードの印刷層が、白色領域の印刷層によって被覆される。従って、包装フィルムの裏面側における被包装体と二次元バーコードとの摩擦や接触も回避することができ、二次元バーコードの消失をより確実に防止することができる。
「白色領域」は、包装フィルムの少なくとも一部に白色を呈する領域が形成されていればよい。また、白色領域には、二次元バーコードからの情報読み取りを阻害しない限りにおいて、二次元バーコード以外の文字や模様が表示されていてもよい。
第2の実施形態においては、図5及び図6に示すように、白色領域110が、花をモチーフとする形状に構成されるとともに、二次元バーコード108は、白色領域110の中央に配置されていることが好ましく、二次元バーコード108が、包装体に対して傾斜するように表示されていることが更に好ましい。
花をモチーフとする形状にデザイン化された白色領域の中央に二次元バーコードを配することにより、あたかも白色領域が花びら、二次元バーコードが雄しべ・雌しべ、或いは頭状花等であるかのように視認される。そして、二次元バーコードを傾斜させるように表示することにより、花の形状に模することができ、前記の効果が向上する。従って、二次元バーコードを大きく表示した場合でも、包装体本来のデザインが損なわれることが少なく、意匠的な効果を低下させることを有効に防止することができる。
「花をモチーフとする形状」は、厳密な意味で花の形状をデザイン化したものに限られず、花を連想させる形状であれば足りる。複数の花びら状の部分を有する形状であれば、本明細書にいう「花をモチーフとする形状」に含まれる。
「白色領域の中央」とは、二次元バーコードが白色領域の縁部にかかるように表示されていないことを意味する。即ち、二次元バーコードの全てが白色領域の内部に納まっていれば足り、「白色領域の中心」に表示されていることまでは要しない。
「包装体に対して傾斜するように」とは、二次元バーコードの外縁を区画する辺と、包装体の稜線とが平行に配置されていないことを意味する。例えば、図5及び図6に示す包装体100では、二次元バーコード108の外縁を区画する辺を、包装体100の稜線L1に対して斜め方向に配置し、前記辺と稜線L1とが平行に配置されない構成としている。
なお、二次元バーコードは、読み取り作業の効率化を図るため、バーコードの方向性に関する情報もコードされており、360°全方向からの読取りが可能である。従って、上記のように二次元バーコードを傾斜させて配置した場合でも、情報の読み取りに支障が出ることはない。
第2の実施形態においては、二次元バーコードに、使い捨て紙製品に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされていることが好ましい。
前記の構成により、第1の実施形態と同様に、使い捨て紙製品の購買者を、極めて容易にそのカートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトに誘導することができる。キャンペーンサイトにおいて提供し得る情報の種類、「キャンペーンサイト」、「インターネットアドレス」の定義は、第1の実施形態と同様である。
[2−2]第2の包装体の構成:
次いで、第2の実施形態に係る包装体(第2の包装体)の構成要素について説明する。
[2−2A]包装フィルム:
「包装フィルム」の定義、使用し得る樹脂の種類、好ましい樹脂の種類等は、第1の実施形態と同様である。但し、トイレットペーパーのようなロール状衛生用紙の包装にはガセットチューブが利用されることが多い。この場合には、フィルムの厚さを50〜110μmとすることが好ましく、65〜90μmとすることが更に好ましい。
[2−2B]被包装体:
第2の実施形態における被包装体は、使い捨て紙製品である。「使い捨て紙製品」とは、ロール状衛生用紙(トイレットペーパー、キッチンペーパー、タオルペーパー、クッキングシート等)、袋入り衛生用紙(ポケットティシュ等)等の衛生用紙の他、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等を挙げることができる。
[2−2C]包装形態:
包装形態は、特に限定されるものではなく、従来公知の包装形態により、包装体を形成すればよい。ロール状衛生用紙の場合、ガセットチューブを用いたガセット包装等の包装形態が好適に用いられる。
なお、包装体には、包装体を開封して被包装体を取り出すためのミシン目を形成してもよい。このようなミシン目を形成することにより、比較的簡便に、力を要することなく内容物である被包装体を取り出すことができる。ミシン目の形成位置は特に限定されるものではなく、被包装体の取出しが容易となる位置に形成すればよい。
以下、本発明の包装体について、図面を参照しながら更に具体的に説明する。但し、本発明の包装体は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1は、本発明の包装体の一の実施形態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す包装体の被包装体であるカートン入り衛生用紙の部分を抜き出して示す一部正面図である。また、図3は、図1に示す包装体の最も上部に位置するカートン入り衛生用紙を抜き出して示す斜視図であり、図4は、図3に示すカートン入り衛生用紙の中間体であるカートンブランクを示す展開図である。
図1に示す包装体1は、樹脂製の透明な包装フィルム4により、被包装体2であるカートン入り衛生用紙6をキャラメル包装した包装体である。包装フィルム4としては、厚さを20μmのポリエチレン製フィルムが用いられている。
被包装体2であるカートン入り衛生用紙6としては、カートン入りティシュが用いられている。このカートン入り衛生用紙6は、図4に示すような、一枚の紙材料からなるカートンブランク50から形成された箱状を呈するカートンの内部空間に衛生用紙束が挿入されたものである。カートンは、長さ242mm×奥行き116mm×高さ50mmの直方体状に構成されている。
包装体1は、カートン入り衛生用紙6のカートン側面に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコード8が表示されている。二次元バーコードとしては、マトリックス式二次元バーコードであるQRコードが表示されており、このQRコードにはカートン入りティシュに関するキャンペーンサイトのwebアドレスがコードされている。
この二次元バーコード8は、カメラ付き携帯電話等で写真を撮ると、特殊なリーダーを用いなくても、二次元バーコード8にコードされたキャンペーンサイトのwebアドレスを読み取ることができる。従って、購買者を、極めて容易にそのカートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトに誘導することができるように構成されている。誘導されたキャンペーンサイトにおいては、キャンペーン内容の説明、プレゼントの応募要項の説明、応募用紙の発行等の情報を取得することが可能である。
包装体1においては、カートン入り衛生用紙6は、カートンの側面20に、白色を呈する白色領域10を有し、この白色領域10の内部に二次元バーコード8が配置されている。より具体的には、カートンの側面20の地色が白色であり、そこにロゴ12と二次元バーコード8が表示されている.
また、包装体1においては、カートン入り衛生用紙6のカートンの側面20に、ロゴ12が表示されており、二次元バーコード8が、ロゴ12を構成する複数の文字14と同サイズに構成されるとともに、複数の文字14と連続するように横一列に配置されている。
ロゴ12としては、デザイン化された「nepia color」の10個の文字14が表示され、これらの文字14のうち、最大の面積を占める「p」の文字と同程度の大きさに構成された二次元バーコード8が表示されている。二次元バーコード8は、縦18mm×横18mmのサイズに表示されている。
また、二次元バーコード8は、一対の側面のいずれにおいても、ロゴ12を構成する複数の文字14の右側に並列するように表示されている。即ち、図4に示すカートンブランク50の状態では、二次元バーコード8は、カートンの上面16を挟んで回転対称な位置に表示されている。
包装体1は、カートン入り衛生用紙6が5個積重された状態で一体的に包装されたマルチパックである。そして、包装体1の最上位のカートン入り衛生用紙6aのカートンの側面20にのみ二次元バーコード8が表示されているが、他のカートン入り衛生用紙6bには二次元バーコード8が表示されていない。そして、他のカートン入り衛生用紙6bには、最も上部に位置するカートン入り衛生用紙6aとは異なるロゴ32及び模様34が表示されている。
包装体1には、持ち運びの際の便宜のため、樹脂製のフィルムからなる帯状の把手24が付設されている。この把手24は、包装体1の上面16の中央部に、被包装体2の長手方向に沿って配置され、その両端部が包装体1の側面に固定されている。帯状の把手8と包装体1の上面6との間に手指を差し入れることが可能なように構成されている。
(実施例2)
図5は、本発明の包装体の別の実施形態を示す斜視図であり、図6は、図5に示す包装体の正面図である。また、図7は、図5に示す包装体を構成する包装フィルムの断面の一部を拡大して示す模式図である。
図5及び図6に示す包装体100は、樹脂製の透明な包装フィルム104により、被包装体である使い捨て紙製品をガセット包装した包装体である。包装フィルム104としては、厚さ30μm、ポリエチレン製の透明フィルムからなるガセットチューブが用いられている。
被包装体である使い捨て紙製品としては、ロール状のトイレットペーパーが用いられている。包装体100には、4個×3段、計12個のロール状トイレットペーパーが包装されている。包装体は、幅204mm×奥行き204mm×高さ342mmの略直方体状に構成されている。
包装体100は、包装フィルム104に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコード108が表示されている。二次元バーコードとしては、QRコードが表示されており、このQRコードにはロール状トイレットペーパーに関するキャンペーンサイトのwebアドレスがコードされている。
この二次元バーコード108は、図7に示すように、包装フィルム104の裏面Bに印刷され、かつ、包装フィルム104の表面F側から情報が読み取り可能なように表示されている。
また、図5及び図6に示すように、二次元バーコード108の背景に、白色を呈する白色領域110が形成されており、図7に示すように、白色領域110は、二次元バーコード108の印刷層126を被覆するように印刷された印刷層128によって形成されている。この構造は、包装フィルム104の裏面に二次元バーコード108を印刷した後、その印刷層126の上面に白色顔料等を塗工して白色領域110を表示する印刷層128を形成したものである。
更に、図6に示すように、包装体100は、白色領域110の内部であって、二次元バーコード108の外縁に、キャンペーン情報を表示する文字が併記されている。
図5及び図6に示すように、包装体100は、白色領域110が、花をモチーフとする形状、具体的には、10枚の花びら状の部分を有する形状に構成されている。そして、二次元バーコード108は、その花を模した形状に形成された白色領域110の中央に配置されている。また、二次元バーコード108が、包装体100の稜線L1に対して25°傾斜するように表示されている。
なお、包装体100においては、正面122、側面120の他、側面120と対となるもう一つの側面の計3箇所に二次元バーコード108が表示されている。二次元バーコード108は、縦24mm×横24mmのサイズに表示されている。
包装体100は、花を模した形状に形成された白色領域110の他にも、概ね円形の模様132,134が点在的に配置されており、白色領域110がデザインの一部として認識されるように工夫がなされている。
包装体100には、持ち運びの際の便宜のため、ガセットチューブの一部を利用した把手124が付設されている。この把手124は、包装体1の上面16の中央部に、包装体100の稜線L2と平行するように配置されている。そして、把手124の一部に切込線136が形成されており、そこに手指を差し込むことにより、包装体100の持ち運びが可能となるように構成されている。
本発明の包装体は、例えば、ロール状衛生用紙(トイレットペーパー、キッチンペーパー、タオルペーパー、クッキングシート等)、カートン入り衛生用紙(ティシュペーパー等)、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の使い捨て紙製品を被包装体とする包装体として好適に用いることができる。
本発明の包装体の一の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す包装体の被包装体であるカートン入り衛生用紙の部分を抜き出して示す一部正面図である。 図1に示す包装体の最も上部に位置するカートン入り衛生用紙を抜き出して示す斜視図である。 図3に示すカートン入り衛生用紙の中間体であるカートンブランクを示す展開図である。 本発明の包装体の別の実施形態を示す斜視図である。 図5に示す包装体の正面図である。 図5に示す包装体を構成する包装フィルムの断面の一部を拡大して示す模式図である。
符号の説明
1,100:包装体、2:被包装体、4,104:樹脂フィルム、6,6a,6b:カートン入り衛生用紙、8,108:二次元バーコード、10,110:白色領域、12:ロゴ、14:文字、16,116:上面、18:底面、20,120:側面、22:妻面、24,124:把手、32:ロゴ、34:模様、122:正面、126,128:印刷層、132,134:模様、136:切込線、L1,L2:稜線、F:表面、B:裏面。

Claims (10)

  1. 透明な包装フィルムにより、被包装体であるカートン入り衛生用紙が包装され、
    前記カートン入り衛生用紙のカートン側面に、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコードが表示されている包装体。
  2. 前記カートン入り衛生用紙の前記カートン側面に、白色を呈する白色領域を有し、
    前記白色領域の内部に、前記二次元バーコードが配置されている請求項1に記載の包装体。
  3. 前記カートン入り衛生用紙の前記カートン側面には、ロゴが表示されており、
    前記二次元バーコードは、前記ロゴを構成する複数の文字と同サイズに構成されるとともに、前記複数の文字と連続するように配置されている請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記カートン入り衛生用紙が複数個積重された状態で一体的に包装されており、最上位のカートン入り衛生用紙のカートン側面にのみ前記二次元バーコードが表示されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装体。
  5. 前記二次元バーコードには、前記カートン入り衛生用紙に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされている請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装体。
  6. 透明な包装フィルムにより、被包装体である使い捨て紙製品が包装され、
    前記包装フィルムに、光学読み取り可能な情報がコードされた二次元バーコードが表示され、
    前記二次元バーコードは、前記包装フィルムの裏面に印刷され、かつ、前記包装フィルムの表面側から前記情報が読み取り可能なように表示されている包装体。
  7. 前記二次元バーコードの背景に、白色を呈する白色領域が形成され、
    前記白色領域は、前記二次元バーコードの印刷層を被覆するように印刷された印刷層によって形成されている請求項6に記載の包装体。
  8. 前記白色領域は、花をモチーフとする形状に構成されるとともに、
    前記二次元バーコードは、前記白色領域の中央に配置されている請求項7に記載の包装体。
  9. 前記二次元バーコードは、包装体に対して傾斜するように表示されている請求項8に記載の包装体。
  10. 前記二次元バーコードには、前記使い捨て紙製品に関するキャンペーンサイトのインターネットアドレスがコードされている請求項6〜9のいずれか一項に記載の包装体。
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