JP2009096314A - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体前部構造10は、フロントサブフレーム25および左ホイールハウスアッパーメンバー15のそれぞれ前端部25a,15aに設けられた左衝撃支え部材30を備える。この左衝撃支え部材30は、フロントサブフレーム25の左前端部25aに内側端部58が設けられ、車体幅方向外側に向けて略水平に延出された水平部71と、水平部71から略鉛直に立ち上げられて左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aに上側端部59が設けられた鉛直部73とを有する。
【選択図】図4
Description
そして、このホイールハウスアッパーメンバーの前端部がフロントサイドフレームの前端部に連結されている(例えば、特許文献1参照。)。
これにより、ホイールハウスアッパーメンバーで衝撃荷重を好適に分散、吸収することができる。
このため、ホイールハウスアッパーメンバーの重量が増し、この観点において改良の余地が残されていた。
また、ホイールハウスアッパーメンバーの前端部を上下に拡大するため、ホイールハウスアッパーメンバーの前端部周囲に設ける車両用補器のデザイン状の制約を受け、この観点において改良の余地が残されていた。
これにより、オフセット衝突した相手車両の高さが異なる場合でも、相手車両に衝撃支え部材を確実に当てて、衝撃荷重を好適に分散、吸収することができるという利点がある。
このように、衝撃支え部材を枠部材とすることで、衝撃支え部材およびフロントサブフレーム間に衝撃を支える部材を設ける必要がないので、衝撃支え部材の軽量化を図ることができるという利点がある。
これにより、確保した下側の空間に車両用の補器を配置することができるので、車両用補器のデザイン状の自由度を高めることができるという利点がある。
これにより、衝撃支え部材を車両用補器で補強することが可能になり、衝撃支え部材を一層軽量にすることができるという利点がある。
車体前部構造10は、車体前部の左右側部にそれぞれ設けられた左右のフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)11,12と、左右のフロントサイドフレーム11,12の前端部11a,12aに設けられたフロントバルクヘッド13と、左右のフロントサイドフレーム11,12に架け渡されたフロントバンパービーム14と、左右のフロントサイドフレーム11,12の外側にそれぞれ設けられた左右のホイールハウスアッパーメンバー(ホイールハウスアッパーメンバー)15,16とを備えている。
なお、右フロントサイドフレーム12は、左フロントサイドフレーム11と左右対称の部材であり、以下右フロントサイドフレーム12の説明を省略する。
左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aおよび左フロントサイドフレーム11の前端部11aは左連結部材35で互いに連結されている。
なお、右ホイールハウスアッパーメンバー16は、左ホイールハウスアッパーメンバー15と左右対称の部材であり、以下右ホイールハウスアッパーメンバー16の説明を省略する。
フロントサブフレーム25は、車体前後方向に向けて配置された左右のサブサイドフレーム41,42と、左右のサブサイドフレーム41,42間に配置され、それぞれの前端部25a,25bに取り付けられた前クロスメンバー43と、左右のサブサイドフレーム41,42間に配置され、それぞれの後端部25c,25dに取り付けられた後クロスメンバー44とを備えている。
フロントサブフレーム25は、左右のサブサイドフレーム41,42および前後のクロスメンバー43,44で略矩形状の枠体に形成されている。
さらに、右前脚部51は右フロントサイドフレーム12の前端部12aに設けられている。また、右後脚部53は、右フロントサイドフレームリヤエンド28に設けられている。
同様に、右前脚部51には、フロントサブフレーム25の右前端部25bを介して右衝撃支え部材31がボルト52で共締めされている。
同様に、右後脚部53には、フロントサブフレーム25の右後端部25dを介して右後ステイ56がボルト54で共締めされている。
なお、左後ステイ55および右後ステイ56の役割については後述する。
左衝撃支え部材30は、正面視で略L字状に形成された帯状の部材で、フロントサブフレーム25の左前端部25aに内側端部58が設けられ、左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aに上側端部59が設けられている。
左衝撃支え部材30をフロントサブフレーム25および左ホイールハウスアッパーメンバー15に設けることで、左衝撃支え部材30、左上枠部62および左内側壁部63で略矩形状の左枠体61が形成されている。
また、左内側壁部63は、左フロントサイドフレーム11、左前脚部46およびフロントサブフレーム25の左前端部25aで形成されている。
右衝撃支え部材31をフロントサブフレーム25および右ホイールハウスアッパーメンバー16に設けることで、右衝撃支え部材31、右上枠部66および右内側壁部67で略矩形状の右枠体65が形成されている。
また、右内側壁部67は、右フロントサイドフレーム12、右前脚部51およびフロントサブフレーム25の右前端部25bで形成されている。
なお、右衝撃支え部材31は、左衝撃支え部材30と左右対称の部材であり、右衝撃支え部材31の各構成部材に左衝撃支え部材30と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
左衝撃支え部材30は、左前脚部46の下端部46aから車体幅方向外側に向けて略水平に延出された水平部71と、水平部71の外側端部74から左ホイールハウスアッパーメンバー15に向けて湾曲状に延出された湾曲部72と、湾曲部72の上側端部76から左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aまで延出された鉛直部73とを有する。
この水平部71は、図6(a)に示すように、水平プレート71aおよび前後の補強リブ71b,71cで断面略コ字状に形成されている。
また、内側端部58は略円盤状の中央に取付孔58aが形成され、外周縁に沿って補強リブ58bが下向きに張り出されている。
これにより、左前脚部46の下端部46aに内側端部58がボルト止めされている。
この湾曲部72は、図6(a)に示すように、水平プレート71aから延出された湾曲プレート72a、および湾曲プレート72aの前後の補強リブ72b,72cで断面略コ字状に形成されている。
前後の補強リブ72b,72cは、湾曲プレート72aの前後の辺から下向き(外向き)に張り出された部位である。
上側端部59の取付孔59aにボルト75が差し込まれ、取付孔59aから突出したボルト75が取付孔15cから差し込まれてナット79にねじ結合されている。
鉛直部73の上側端部59、具体的には鉛直プレート73aの上端部に取付孔59a,59aが形成されている。
このように、断面略コ字状に形成して前後の補強リブを備えることで、左衝撃支え部材30の重量を軽減させた状態で剛性を確保することができる。
図4に示すように、略L字状の左衝撃支え部材30、左上枠部62および左内側壁部63で略矩形状の左枠体61が形成されている。
この左枠体61の内側に左収容空間(収容空間)77(図3も参照)が形成されている。
そして、水平部71の内側端部58がフロントサブフレーム25の左前端部25aにボルト47(図5参照)で取り付けられ、鉛直部73の上側端部59が左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aにボルト75で取り付けられている。
これにより、相手車両の高さが、左ホイールハウスアッパーメンバー15の前端部15aや左フロントサイドフレーム11の前端部11aと異なっていても、左衝撃支え部材30に相手車両を確実に当てることができる。
このように、左衝撃支え部材30を枠状の部材とすることで、左衝撃支え部材30およびフロントサブフレーム25間(具体的には、左衝撃支え部材30、左上枠部62および左内側壁部63の内側)に左収容空間77を確保して左衝撃支え部材30の軽量化を図ることができる。
さらに、左右の後脚部48,53には、左右の後端部25c,25dを介して左右の後ステイ55,56がボルト49,54で共締めされている。
これにより、リヤサスペンションに対するアライメント(車体に対するタイヤの取付角度)の変化量を抑えることができる。
これにより、フロントサブフレーム25の変位を抑えるために、左右の前ステイを個別に設ける必要がないので部品点数を減らすことができる。
左収容空間77に、車両用の補器としてレゾネータ81の前半分81aが収容されている。
レゾネータ81は、後半部81bが左ホイールハウスアッパーメンバー15の下方に配置され、外側壁部81cに外壁取付部82が形成され、後上端部81dに後取付部83が形成されている。
よって、レゾネータ81は、左ホイールハウスアッパーメンバー15の下方で、かつ、左収容空間77に配置されている。
よって、レゾネータ81の前半部81aを左収容空間77に収容可能とすることで、レゾネータ81の形状を設定する際のデザイン状の自由度を高めることができる。
これにより、レゾネータ81の消音効果を一層高めることができるように、レゾネータ81の形状を適宜選択することが可能になる。
これにより、左衝撃支え部材30をレゾネータ81で補強することができる。
右衝撃支え部材31は、左衝撃支え部材30と同様に、略L字状に形成されている。
よって、略L字状の右衝撃支え部材31、右上枠部66および右内側壁部67で略矩形状の右枠体65(図3も参照)が形成されている。
右内側壁部67は、右フロントサイドフレーム12、右前脚部51およびフロントサブフレーム25の右前端部25bで形成されている。
すなわち、右収容空間87は、右衝撃支え部材31(詳しくは、鉛直部73)およびフロントサブフレーム25(詳しくは、右内側壁部67)間で、かつ右ホイールハウスアッパーメンバー16の下側(詳しくは、右上枠部66と水平部71との間)に形成されている。
ウインドウオッシャタンク91は、後半部91bが右ホイールハウスアッパーメンバー16の下方に配置され、外側壁部91cに外壁取付部92が形成され、上壁部91dに上取付部93が形成されている。
よって、ウインドウオッシャタンク91は、右ホイールハウスアッパーメンバー16の下方で、かつ、右収容空間87に配置されている。
よって、ウインドウオッシャタンク91の前半部91aを右収容空間87に収容可能とすることで、ウインドウオッシャタンク91の形状を設定する際のデザイン状の自由度を高めることができる。
これにより、ウインドウオッシャタンク91に蓄えるウオッシャ液の量を一層増すことができるように、ウインドウオッシャタンク91の形状を適宜選択することが可能になる。
これにより、右衝撃支え部材31をウインドウオッシャタンク91で補強することができる。
図9(a),(b)は本発明に係る左衝撃支え部材に相手車両がオフセット衝突した場合を説明する図である。
(a)において、左衝撃支え部材30は、左上枠部62から下方にH1だけ延出され、かつ、左内側壁部63から車体幅方向の外方向にW1だけ延出されている。
このように、左衝撃支え部材30を相手車両98に確実に当てることで衝撃荷重Fを好適に分散、吸収することができる。
このように、左衝撃支え部材30をレゾネータ81で補強することで、左衝撃支え部材30の一層の軽量化を図ることができる。
この場合、水平部71および鉛直部73を直接連結することになり、左右の衝撃支え部材30,31の角部が略直角に形成される。
Claims (2)
- 車体前後方向に向いてフロントサイドフレームが設けられ、前記フロントサイドフレームの外側に、フロントピラーから車両前下方向に向かって延びるホイールハウスアッパーメンバーが設けられ、前記ホイールハウスアッパーメンバーの前端部が前記フロントサイドフレームの前端部に連結され、前記フロントサイドフレームの下方にフロントサブフレームが配置され、前記フロントサブフレームの前端部および後端部がそれぞれ前記フロントサイドフレームに設けられた車体前部構造において、
前記フロントサブフレームの前端部および前記ホイールハウスアッパーメンバーの前端部に設けられ、断面略コ字状に形成された衝撃支え部材を備え、
前記衝撃支え部材は、
前記フロントサブフレームの前端部に内側端部が設けられ、車体幅方向外側に向けて略水平に延出された水平部と、
前記水平部から略鉛直に立ち上げられて前記ホイールハウスアッパーメンバーの前端部に上側端部が設けられた鉛直部と、
を有することを特徴とする車体前部構造。 - 前記衝撃支え部材および前記フロントサブフレーム間に収容空間が形成され、前記収容空間に配置した車両用の補器が前記衝撃支え部材に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
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