JP2009095770A - マイクロリアクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】多層流れにおける両端部分の混合性能を向上できるとともに、流路の点検や洗浄を容易に行えるマイクロリアクタを提供することにある。
【解決手段】2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを導入する流体導入流路112,114と、流体導入流路の下流にあって流体を混合する流体合流部116を有する。流体導入流路112,114は、2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを交互に水平に配置して導入する。流体合流部116は、2つの流体導入流路からの流体を流入させ、衝突させて2段とし流出させる。流体導入流路や流体合流部の形成された複数のプレートであるマイクロリアクタ本体11と、アダプタ部12と、蓋部13とは、シール材15A,15Bを挟んで積層し、ネジ16により固定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、微細流路で形成された反応部を備えるマイクロリアクタに係り、特に、2種類の液体を多層流れにより混合するものに用いるに好適なマイクロリアクタに関する。
近年、流路の幅と高さが数μmから数百μmの微細流路を有する構造体に、お互いに反応する2種類以上の流体を導入し、微細流路内でお互いに接触させて化学反応を生じさせるマイクロリアクタと呼ばれる反応装置が注目されている。
マイクロリアクタは、流路の幅や高さが小さく、反応部の体積当たりの表面積が大きく、流路の容積が小さい。そのため、マイクロリアクタでは、試薬の混合時間が短くなり、試薬に対する熱交換が速くなり、試薬同士の反応効率が高くなるといった効果が期待できる。
マイクロリアクタの微細流路内の流れではレイノルズ数が数百以下となり、従来の反応装置のように乱流支配ではなく層流支配となる。層流支配下での流体同士の混合は分子拡散によるものが主となる。例えば、Y字型やT字型の流路のマイクロリアクタを用いて、第1流体および第2流体の2つの流体を混合する場合の混合時間tm[s]は、式(1)で表される。
tm = W/D …(1)
ここで、Wは拡散距離[m]、Dは物質の拡散係数[m/s]である。
Y字型やT字型の流路のマイクロリアクタでは、拡散距離は流路幅に等しくなる。式(1)より混合時間は拡散距離(=流路幅)の2乗に比例するため、流路幅が小さいほど混合時間が短くなる。
しかし、マイクロリアクタにおける流量を一定と仮定すると、流路幅が小さくなるほど線流速が速くなる。したがって、圧力損失が大きくなり、送液ポンプが大型化したり、場合によっては送液が不可能となる。
そこで、第1流体と第2流体をそれぞれ多数の層状の流れに分割して、それらを交互に水平に配置することで多層流れとして流路幅を絞ることにより、1層当たりの幅(または隣り合う層の中心間距離、=拡散距離)を小さくして混合時間を短くする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載のものでは、多層流れを形成することで、局所的には拡散距離が小さくなり混合性能が向上するが、流路全体では混合性能は向上しないものである。すなわち、流路の両端部分を除くと、第1流体と第2流体の隣り合った部分がそれぞれ混合する。しかし、流路の両端部分では流体が半分づつ余ることになり、流路全体で混合が完了するためには、流路のそれぞれの端部分が反対の端部分まで拡散する必要がある。したがって、多層流れの流路全体において式(1)で表される混合時間を決める拡散距離Wは、1層当たりの幅ではなく流路幅となるため、混合効率が向上しないものである。
それに対して、多層流れを積層して、第1流体と第2流体とを市松模様状(チェス盤パターン)に流すアイディアが知られている(例えば、特許文献2の図6参照)。この方法によれば、流路の両端に部分においても2つの流体が接触するため、混合効率を向上できるものである。
国際公開第02/16017号パンフレット(2002) 特許第3633624号明細書
しかしながら、特許文献2記載のものでは、溝を刻んだ4枚のプレートを積層し、拡散溶接により一体化しているため、分解が不可能であり、流路の点検や洗浄を容易に行えないという問題があった。
本発明の目的は、多層流れにおける両端部分の混合性能を向上できるとともに、流路の点検や洗浄を容易に行えるマイクロリアクタを提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを導入する流体導入部と、前記流体導入部の下流にあって流体を混合する流体混合部と、を有するマイクロリアクタであって、前記流体導入部は、2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを交互に水平に配置して導入し、前記流体混合部は、2つの前記流体導入部からの流体を流入させ、衝突させて2段とし流出させるものである。
かかる構成により、多層流れにおける両端部分の混合性能を向上できるとともに、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記流体混合部は、2つの前記流体導入部からの流体を同一平面上でお互いに相対する方向から流入させ、前記平面の鉛直方向に流出させるようにしたものである。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記流体混合部は、2つの平面上のそれぞれに前記流体導入部からの流体を流入させ、少なくとも1つの前記流体導入部からの流体の流れ方向を変化させて同一平面上の同一方向に流出させるようにしたものである。
(4)上記(1)から(3)において、好ましくは、前記流体導入部や前記流体混合部の形成された複数のプレートをシール材を挟んで積層し、ネジ締結により固定したものである。
本発明によれば、多層流れにおける両端部分の混合性能を向上できるとともに、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの構成について説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタの全体構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す3面図である。図2(a)は正面図であり、図2(b)は平面図であり、図2(c)は側面図である。なお、図1と図2において、同一符号は、同一部分を示している。
図1に示すように、マイクロリアクタ1は、微細流路が加工されたマイクロリアクタ本体11と、流体の出入口となるアダプタ部12と、マイクロリアクタ本体11の流路の天井となる蓋部13とからなる。
マイクロリアクタ1は、流体の種類に応じてガラスや、ステンレス鋼などの金属や、シリコンや、樹脂などを用いることができる。マイクロリアクタ本体11やアダプタ部12に形成された微細流路は、板状の基板にエンドミルなどの機械加工、放電加工、エッチング、鋳型成形などで溝状の加工をすることで形成される。
図2に示すように、マイクロリアクタ本体11とアダプタ部12との間にはシール材15Aが挟まれ、また、マイクロリアクタ本体11と蓋部13との間にはシール材15Bが挟まれる。その上で、複数のネジ16によりマイクロリアクタ本体11とアダプタ部12と蓋部13とが締結され、一体化され、流路から流体が漏れないようにしている。
以上のように、3枚のプレートの間にシール材を挟み、ネジで締結固定する構造とすることで、分解が可能であり、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
次に、図3を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体11の構成について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体の構成を示す3面図である。図3(a)は正面図であり、図3(b)は平面図であり、図3(c)は側面図である。なお、図3において、図1や図2と同一符号は、同一部分を示している。
マイクロリアクタ本体11に加工された微細流路は、図の左側に位置する、5個の第1流体供給口111Aと、5個の第1流体導入流路112Aと、5個の第2流体供給口113Aと、5個の第2流体導入流路114Aと、1個の多層流形成部115Aと、図の右側に位置する、5個の第1流体供給口111Bと、5個の第1流体導入流路112Bと、5個の第2流体供給口113Bと、5個の第2流体導入流路114Bと、1個の多層流形成部115Bと、図の中央に位置する1個の多層流合流部116を備えている。
第1流体供給口111Aと第1流体導入流路112Aとは、接続されている。また、第2流体供給口113Aと第2流体導入流路114Aとも、接続されている。5個の第1流体導入流路112Aと5個の第2流体導入流路114Aとは、全て、多層流形成部115Aに接続されている。5個の第1流体導入流路112Aと5個の第2流体導入流路114Aは、交互に配置されている。
また、第1流体供給口111Bと第1流体導入流路112Bとは、接続されている。また、第2流体供給口113Bと第2流体導入流路114Bとも、接続されている。5個の第1流体導入流路112Bと5個の第2流体導入流路114Bとは、全て、多層流形成部115Bに接続されている。5個の第1流体導入流路112Bと5個の第2流体導入流路114Bは、交互に配置されている。
そして、多層流形成部115Aと多層流形成部115Bは、多層流合流部116に接続されている。
そして、図の左側に第1流体導入流路112Aが位置する場合、図の右側には第2流体導入流路114Bが位置し、図の左側に第2流体導入流路114Aが位置する場合、図の右側には第1流体導入流路112Bが位置するように、互いに、異なる流体導入流路が対向するように配置されている。また、図2(a)に示すように、微細流路は、多層流合流部116の中心を回転対象とした点対称の形状になっている。
なお、供給口111A,111B,113A,113Bは、それぞれ片側5個づつとなっているが、片側1個以上あればよいものである。
次に、図4を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部12の構成について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部の構成を示す3面図である。図4(a)は正面図であり、図4(b)は平面図であり、図4(c)は側面図である。なお、図4において、図1や図2と同一符号は、同一部分を示している。
アダプタ部12は、第1流体入口121A,121Bと、第1流体バッファ122A,122Bと、第2流体入口123A,123Bと、第2流体バッファ124A,124Bと、混合流体出口125を備えている。バッファ122A,122B,124A,124Bは、流体を一時的に貯めることで、図3に示したマイクロリアクタ本体11の供給口111A,111B,113A,113Bから均一流量で流れるように設けられたものである。
第1流体は、第1流体入口121A,121Bからバッファ第1流体バッファ122A,122Bを経由して、図3に示したマイクロリアクタ本体11の供給口111A,111Bから導入流路112A,112Bを通り多層流形成部115A,115Bへ移動する。第2流体も同様に、第2流体入口123A,123Bからバッファ124A,124Bを経由して、図3に示したマイクロリアクタ本体11の供給口113A,113Bから導入流路114A,114Bを通り多層流形成部115A,115Bへ移動する。導入流路112A,112B,114A,114Bを通った2つの流体は、導入流路112A,114A,112B,114Bが交互に配置されており、レイノルズ数が数百以下であり層流支配であることから、多層流形成部115A,115Bにおいて2つの流体が交互に配置された多層流れを形成する。
次に、図5を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部116での流れについて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部での流れの模式図である。
図3に示したマイクロリアクタ本体11の多層流合流部116では、多層流形成部115A,115Bで形成された2つの多層流れを合流させる。
図5に示すように、第1流体141と第2流体142は、多層流合流部116での流れ方向143に垂直な断面において、流体が交互に配置された市松模様となる。
図5の左側における第1流体141A1,…,141A5と第2流体142A1,…,142A5について見ると、第1流体と第2流体が交互に配置され、例えば、第1流体141A2の両側には、第2流体142A1,142A2が位置し、第2流体142A2の両側には、第1流体141A2,141A3が位置するため、第1流体と第2流体の隣り合った部分がそれぞれ混合する。しかし、流路の両端部分の第1流体141A1と第2流体142A5では、流体が半分づつ余ることになる。
また、図5の右側における第1流体141B1,…,141B5と第2流体142B1,…,142B5について見ると、第1流体と第2流体が交互に配置され、例えば、第1流体141B2の両側には、第2流体142B2,142B3が位置し、第2流体142B2の両側には、第1流体141B1,141B2が位置するため、第1流体と第2流体の隣り合った部分がそれぞれ混合する。しかし、流路の両端部分の第1流体141B5と第2流体142B1では、流体が半分づつ余ることになる。
しかしながら、さらに、本実施形態では、多層流合流部116を備えている。多層流合流部116では、図3で説明したように、第1流体141A1には、第2流体142B1が対向し、第2流体142A5には、第1流体141B5が対向するように流路が配置されている。従って、第1流体141A1と第2流体142B1が隣り合うため、混合し、また、第2流体142A5と第1流体141B5が隣り合うため、混合する。
多層流合流部116で流体が交互に配置された市松模様とすることで、多層流れの両端部においても、混合するため、混合性能が向上するものである。
次に、図6を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタの混合性能の解析結果について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの混合性能の解析結果の説明図である。
本実施形態における多層流合流部116で流体が交互に配置された市松模様となる解析体系として、流路高さ500μm、流路幅2500μm、流路長さ5cmとし、流路断面を250μm×250μmの正方形で20等分して第1流体と第2流体を交互に配置した多層流れとした。なお、本解析では、流路の壁における流速を0とした。
また、比較例の解析体系として、流路高さ250μm、流路幅2500μm、流路長さ5cmとし、流路断面を250μm×250μmの正方形で10等分して第1流体と第2流体を交互に配置した多層流れとした。なお、本解析でも流路の壁における流速を0とした。
第1流体にトレーサーとなる物質Aを1kmol/mの濃度で混合する。第1流体および第2流体の物性は同一とし、密度10kg/m、粘度10−3Pa・sとした。また、物質Aの分子拡散係数を10−9/sとした。流路内の流れは層流であり、流体は10−3m/sで流入してくるものとした。
また、濃度ムラを式(2)で定義する。
Figure 2009095770
ここで、CAVは流路断面での物質Aの平均濃度[kmol/m]、Cは流路断面での物質Aの局所濃度[kmol/m]、uは流路断面での局所流速[m/s]である。
Figure 2009095770
は流路断面について積分する意味を表す。
2つの流体が混合していない入口においては、式(2)で表される濃度ムラは1となり、混合が完全に終了して濃度が均一になると濃度ムラは0となる。
図6は、濃度ムラが流路長さ方向に変化していく様子を示している。比較例(図中のY)では、流路長さ3cm以降では、濃度ムラの変化率(曲線の傾き)が小さくなり、0.1よりも小さくならない。
図中Xで示す本実施形態の構成では、比較例Yと比較して、濃度ムラの変化率が大きくなり、流路長さが短い領域で濃度ムラが小さくなっている。
したがって、多層流合流部116での流れ方向143に垂直な断面において、流体が交互に配置された市松模様とすることで、流路両端部分の混合性能が向上することが確認できた。
以上説明したように、多層流合流部での流れ方向に垂直な断面において、流体が交互に配置された市松模様とすることで、流路両端部分の混合性能を向上することができる。
また、3枚のプレートの間にシール材を挟み、ネジで締結固定する構造とすることで、分解が可能であり、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
次に、図7〜図11を用いて、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタの構成について説明する。
最初に、図7及び図8を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタの全体構成について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す分解斜視図である。図8は、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す3面図である。図8(a)は正面図であり、図8(b)は平面図であり、図8(c)は側面図である。なお、図7と図8において、同一符号は、同一部分を示している。
図7に示すように、マイクロリアクタ2は、微細流路が加工されたマイクロリアクタ本体21と、流体の出入口となるアダプタ部22と、マイクロリアクタ本体21の流路の天井となる蓋部23とからなる。
マイクロリアクタ2は、流体の種類に応じてガラスや、ステンレス鋼などの金属や、シリコンや、樹脂などを用いることができる。マイクロリアクタ本体21やアダプタ部22に形成された微細流路は、板状の基板にエンドミルなどの機械加工、放電加工、エッチング、鋳型成形などで溝状の加工をすることで形成される。
図8に示すように、マイクロリアクタ本体21とアダプタ部22との間にはシール材15Aが挟まれ、また、マイクロリアクタ本体21と蓋部23との間にはシール材15Bが挟まれる。その上で、複数のネジ16によりマイクロリアクタ本体21とアダプタ部22と蓋部23とが締結され、一体化され、流路から流体が漏れないようにしている。
以上のように、3枚のプレートの間にシール材を挟み、ネジで締結固定する構造とすることで、分解が可能であり、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
次に、図9を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体21の構成について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体の構成を示す3面図と背面図である。図9(a)は正面図であり、図9(b)は平面図であり、図9(c)は側面図であり、図9(d)は背面図である。なお、図9において、図7や図8と同一符号は、同一部分を示している。
マイクロリアクタ本体21に加工された微細流路は、マイクロリアクタ本体21の正面に位置する、5個の第1流体供給口111Aと、5個の第1流体導入流路112Aと、5個の第2流体供給口113Aと、5個の第2流体導入流路114Aと、1個の多層流形成部115Aと、1個の多層流合流部116と、マイクロリアクタ本体21の背面に位置する、5個の第1流体供給口111Bと、5個の第1流体導入流路112Bと、5個の第2流体供給口113Bと、5個の第2流体導入流路114Bと、1個の多層流形成部115Bを備えている。
第1流体供給口111Aと第1流体導入流路112Aとは、接続されている。また、第2流体供給口113Aと第2流体導入流路114Aとも、接続されている。5個の第1流体導入流路112Aと5個の第2流体導入流路114Aとは、全て、多層流形成部115Aに接続されている。5個の第1流体導入流路112Aと5個の第2流体導入流路114Aは、交互に配置されている。
また、第1流体供給口111Bと第1流体導入流路112Bとは、接続されている。また、第2流体供給口113Bと第2流体導入流路114Bとも、接続されている。5個の第1流体導入流路112Bと5個の第2流体導入流路114Bとは、全て、多層流形成部115Bに接続されている。5個の第1流体導入流路112Bと5個の第2流体導入流路114Bは、交互に配置されている。
そして、多層流形成部115Aと多層流形成部115Bは、多層流合流部116に接続されている。
そして、マイクロリアクタ本体21の正面側に第1流体導入流路112Aが位置する場合、マイクロリアクタ本体21の背面側には第2流体導入流路114Bが位置するように、互いに、異なる流体導入流路が対向するように配置されている。
なお、供給口111A,111B,113A,113Bは、それぞれ片側5個づつとなっているが、片側1個以上あればよいものである。
マイクロリアクタ本体21の一側面には、第1流体入口121と、第2流体入り口122が設けられ、マイクロリアクタ本体21の内部には、第1流体バッファ123と第2流体バッファ124が設けられている。バッファ123,124は、流体を一時的に貯めることで、供給口111A,111B,113A,113Bから均一流量で流れるように設けられたものである。
第1流体は、第1流体入口121から第1流体バッファ123を経由して、供給口111A,111Bから導入流路112A,112Bを通り多層流形成部115A,115Bへ移動する。第2流体も同様に、第2流体入口122から第2流体バッファ124を経由して、供給口113A,113Bから導入流路114A,114Bを通り多層流形成部115A,115Bへ移動する。導入流路112A,112B,114A,114Bを通った2つの流体は、導入流路112A,114A,112B,114Bが交互に配置されており、レイノルズ数が数百以下であり層流支配であることから、多層流形成部115A,115Bにおいて2つの流体が交互に配置された多層流れを形成する。
本実施形態では、第1の実施形態と比較してバッファの数が半減されている。第1流体は、入口121からバッファ122を経由して供給口111から導入流路112を通り多層流形成部115へ移動する。2つの多層流形成部115へ1つのバッファ122から流体を供給することで、供給口111から均一流量で流すことが可能となる。これは、第2流体も同様である。
次に、図10を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部22の構成について説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部の構成を示す3面図である。図10(a)は正面図であり、図10(b)は平面図であり、図10(c)は側面図である。なお、図10において、図7や図8と同一符号は、同一部分を示している。
アダプタ部22は、混合流体出口125を備えている。
次に、図11を用いて、本実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部116での流れについて説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部での流れの模式図である。
図9に示したマイクロリアクタ本体21の多層流合流部116では、多層流形成部115A,115Bで形成された2つの多層流れを合流させる。
図11に示すように、第1流体141と第2流体142は、多層流合流部116での流れ方向143に垂直な断面において、流体が交互に配置された市松模様となる。
図9の上側における第1流体141A1,…,141A5と第2流体142A1,…,142A5について見ると、第1流体と第2流体が交互に配置され、例えば、第1流体141A2の両側には、第2流体142A1,142A2が位置し、第2流体142A2の両側には、第1流体141A2,141A3が位置するため、第1流体と第2流体の隣り合った部分がそれぞれ混合する。しかし、流路の両端部分の第1流体141A1と第2流体142A5では、流体が半分づつ余ることになる。
また、図9の下側における第1流体141B1,…,141B5と第2流体142B1,…,142B5について見ると、第1流体と第2流体が交互に配置され、例えば、第1流体141B2の両側には、第2流体142B2,142B3が位置し、第2流体142B2の両側には、第1流体141B1,141B2が位置するため、第1流体と第2流体の隣り合った部分がそれぞれ混合する。しかし、流路の両端部分の第1流体141B5と第2流体142B1では、流体が半分づつ余ることになる。
しかしながら、さらに、本実施形態では、多層流合流部116を備えている。多層流合流部116では、図9で説明したように、第1流体141A1には、第2流体142B1が対向し、第2流体142A5には、第1流体141B5が対向するように流路が配置されている。従って、第1流体141A1と第2流体142B1が隣り合うため、混合し、また、第2流体142A5と第1流体141B5が隣り合うため、混合する。
多層流合流部116で流体が交互に配置された市松模様とすることで、多層流れの両端部においても、混合するため、混合性能が向上するものである。
以上説明したように、多層流合流部での流れ方向に垂直な断面において、流体が交互に配置された市松模様とすることで、流路両端部分の混合性能を向上することができる。
また、3枚のプレートの間にシール材を挟み、ネジで締結固定する構造とすることで、分解が可能であり、流路の点検や洗浄を容易に行えるものとなる。
さらに、バッファ数を半減することができる。
本発明は、少量で高付加価値の製品である医薬品やファインケミカル向けの製造装置に好適である。
本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す3面図である。 本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体の構成を示す3面図である。 本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部の構成を示す3面図である。 本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部での流れの模式図である。 本発明の第1の実施形態によるマイクロリアクタの混合性能の解析結果の説明図である。 本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタの全体構成を示す3面図である。 本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタに用いるマイクロリアクタ本体の構成を示す3面図と背面図である。 本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタに用いるアダプタ部の構成を示す3面図である。 本発明の第2の実施形態によるマイクロリアクタにおける多層流合流部での流れの模式図である。
符号の説明
1,2…マイクロリアクタ
11,21…マイクロリアクタ本体
12,22…アダプタ部
13,23…蓋部
15A,15B…シール材
16…ネジ
111,113…流体供給口
112,114…流体導入流路
115…多層流形成部
116…多層流合流部
121,123…流体入口
122,124…バッファ
125…混合流体出口
141…第1流体
142…第2流体
143…流れ方向を示す

Claims (4)

  1. 2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを導入する流体導入部と、
    前記流体導入部の下流にあって流体を混合する流体混合部と、
    を有するマイクロリアクタであって、
    前記流体導入部は、2種類の流体をそれぞれ分割して複数の流れとしたものを交互に水平に配置して導入し、
    前記流体混合部は、2つの前記流体導入部からの流体を流入させ、衝突させて2段とし流出させること、
    を特徴とするマイクロリアクタ。
  2. 請求項1記載のマイクロリアクタにおいて、
    前記流体混合部は、2つの前記流体導入部からの流体を同一平面上でお互いに相対する方向から流入させ、前記平面の鉛直方向に流出させること、
    を特徴とするマイクロリアクタ。
  3. 請求項1記載のマイクロリアクタにおいて、
    前記流体混合部は、2つの平面上のそれぞれに前記流体導入部からの流体を流入させ、少なくとも1つの前記流体導入部からの流体の流れ方向を変化させて同一平面上の同一方向に流出させること、
    を特徴とするマイクロリアクタ。
  4. 請求項1から3記載のマイクロリアクタにおいて、
    前記流体導入部や前記流体混合部の形成された複数のプレートをシール材を挟んで積層し、ネジ締結により固定したこと、
    を特徴とするマイクロリアクタ。
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