JP2009095445A - 岩盤浴装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衛生的な石材パネルを用い、加熱システム及び床面のメンテナンスの容易な岩盤浴装置を提供する。

【解決手段】 フレーム1に断熱パネル2を嵌合止着して台座Aを構成し、台座Aの平坦上面S1の外周に、縦枠材3aと横枠材3bとから成る上面枠F3を固定し、上面枠F3内で台座上面S1上に熱源4を載置し、熱源4を覆う形態で、金属板5を上面枠F3上に着脱可能に止着し、金属板5上の両側縁に外枠6を着脱自在に止着して着座域Zを形成し、該着座域Zに複数枚の珪藻土タイル8を載置し、珪藻土タイル8の取り剥がし、外枠6の取り外し及び金属板5の取り外しを可能とした岩盤浴装置。

【選択図】 図1

Description

本発明は、遠赤外線によって発汗作用を促進させる岩盤浴装置に関するものである。
古くから、病気や怪我の療養として、温泉、地熱等で温められた鉱石の上に身体を横たえて鉱石から放出される遠赤外線を体内に取込み、全身を温めて治療することが行われており、近年、温泉地まで行かずに、手軽に岩盤浴が出来る、各種岩盤浴装置が提案されている。
図7は、特許文献1として挙げた従来例1の岩盤浴装置であって、図7(A)は岩盤浴装置の構造断面図であり、図7(B)は温水配管図である。
即ち、従来例1(図7)にあっては、図7(A)に示す如く、最下層の50mm厚の保温断熱材層の上に、150mm厚のコンクリート層を配置し、コンクリート層上面に、図7(B)に示す如く、温水ゴム管を配置して、温水ゴム管をモルタル保温層で固め、モルタル保温層の上に、砂利と炭との混合層を配置し、ボイラーからの温水を配管内に循環させて、適温に保った砂利、炭混合層上に、Tシャツ、浴衣等を着用した状態で身体を横たえて温浴するものである。
図8は、特許文献2として挙げた従来例2の岩盤浴装置であって、図8(A)は岩盤浴用床の平面図、図8(B)は、岩盤浴用の天照石板ユニットの斜視図、図8(C)は、天照石板ユニットの製作説明図である。
即ち、従来例2(図8)は、図8(C)に示す如く、底型枠と四周の側型枠とで形成した型枠内に天照石板を配置し、竹炭片や天照石粉破砕片を混入したコンクリートモルタルを型内に流し込んで製造した、図8(B)に示す天照石板ユニットを、図8(A)に示す如く、加熱手段を備えた枠体内に配置敷設し、身体を天照石板ユニット面上に横たえて岩盤浴するものである。
特開2001−095889号公報 特開2006−334258号公報
従来例1(図7)の岩盤浴にあっては、身体から発生する汗や汚れ、雑菌などが、敷き詰めた砂利、炭片に付着するため、衛生面からも、砂利、炭片の混合層を、頻繁に取り換えたり、浄化する必要があるが、砂利、炭混合層の取り換え浄化は、煩雑、且つ労力の要する作業である。
また、岩盤浴者の着用衣も、砂利、炭片混合層の付着で汚れるため、衛生面からも、着心地の面からも、岩盤浴の都度、着衣も用意する必要がある。
また、従来例2(図8)の岩盤浴にあっては、身体を横たえる浴床が、コンクリートモルタルで固められた天照石板ユニットであるため、着衣に砂等の付着することは無いが、炭片はコンクリートモルタル内に閉じ込められているため吸水作用は期待出来ず、発汗により天照石板ユニット面が濡れ汚れて不衛生となるため、使用毎に、洗浄して乾燥させておく必要があり、岩盤浴用床の維持管理が煩雑である。
本発明は、これら従来例の問題点を、一挙に解決、又は改善するものであって、岩盤浴床が、常時衛生的な状態と出来、且つ補修メンテナンスにも優れた岩盤浴装置を提供するものである。
本発明は、例えば図1に示す如く、断熱パネル2を上面に敷設した台座Aの上面S1の外周に、縦枠材3aと横枠材3bとから成る上面枠F3を固定し、上面枠F3内で台座上面S1上に熱源4を載置し、熱源4を覆う形態で金属板5を上面枠F3上に着脱可能に止着し、金属板5上の両側縁に外枠6を着脱自在に止着して着座域Zを形成し、該着座域Zに複数枚の珪藻土タイル8を載置付設した岩盤浴装置である。
この場合、台座Aは、岩盤浴床のベースを構成するものであり、脚無し床形態であっても、脚を備えた床形態でも良く、典型的には、図2に示す如く、縦材1aと横材1bとで枠組みし、脚1Pを付設してフレーム1を構成し、該フレーム1の枠組み内に断熱パネル2を嵌合固定して、断熱パネル2の上面を載置台とするテーブル形態である。
また、熱源4は、上面を覆う金属板5を所定温度に加熱維持出来れば良く、典型的には、サーモスタットを備えた面ヒーターである。
尚、珪藻土タイル板は、珪藻土を焼成した多孔質で、比重が0.5と小さくて強度が小さいため、岩盤浴の如き、大きな面荷重の負荷される用途には利用出来ず、その優れた調湿機能(吸水、放湿機能)を利用して、住宅の内装壁材に広く使われており、岩盤浴用に使用するためには、調湿機能を損なうことなく、強度を大とする必要がある。
そのため、本発明の「珪藻土タイル」は、珪藻土タイル板に、剛性板材を裏打ちしたものを意味し、典型的には、図5に示す如く、剛性の木板を金属箱体に封入した補強板7を珪藻土タイル板8aの裏面に層着したものである。
従って、本発明の岩盤浴装置にあっては、珪藻土タイル8が吸放湿機能を備えているため、床面が、利用者の発汗によって濡れても、多孔質のタイルが吸水し、且つ放湿するため、乾燥状態への早期の復元が可能であり、岩盤浴床面は、利用者が温浴する度に吸水、放湿して反復乾燥状態となるため、カビの発生も抑制出来て、衛生的で利用者が不快感無く反復利用出来る。
そして、珪藻土タイル8は、複数枚の着座域Zへの載置であるため、大きさ及び重さを適切に決定(標準:210m平方、1.5kg)することにより、交換作業、洗浄作業等のメンテナンスの容易な岩盤浴床を提供する。
しかも、金属板5の側縁を抑えている外枠6が着脱可能であり、金属板5も着脱可能であるため、必要に応じて、金属板5を取り外すことにより、熱源4のメンテナンスも容易となり、本発明の岩盤浴装置は、衛生面、機能面での最善の状態の維持管理が、簡単な作業によって容易に出来る。
また、本発明の岩盤浴装置にあっては、例えば、図6に示す如く、着座域Zでは、縦横列に複数の珪藻土タイル8を隙間無く敷設すると共に、コーナー部には、防水性、弾性に優れたダミータイルD8を敷設するのが好ましい。
この場合、ダミータイルD8は、珪藻土タイル8と質感の近似の合成樹脂製品、ゴム製品等で形成するのが好ましく、典型的には、珪藻土タイル8と同サイズの架橋発泡ポリエチレン樹脂板であり、架橋発泡ポリエチレン板製のダミータイルD8は、その変形性によって人手による取り外しが容易である。
尚、ダミータイルD8の配置コーナー部は、図6(B)に示す如く、使用者に影響の生じない足の外側、又は頭の外側等の全部又は一部で良い。
従って、遠赤外線の岩盤浴機能を最大限に発揮させるように、珪藻土タイル8相互を隙間無く敷設したために、タイル8相互は、単に載置状態であるに関わらず、据置いたままで動かないが、コーナー部のダミータイルD8は、変形しやすい弾性材質であるため、手で剥がすことが出来、ダミータイルD8を剥がすことにより、各珪藻土タイル8は順次取り剥がせ、珪藻土タイル8群の隙間の無い敷設、及び取り剥がし作業が、ダミータイルD8の存在によって容易となる。
また、ダミータイルD8は、図1(B)に示す如く、外側角隅に手掛用の切欠Cdを備えているのが好ましい。
この場合、切欠Cdは、手の指先が掛かる形態であれば良く、典型的には角隅を切落としただけである。
従って、着座域Z上に、隙間無く敷設した珪藻土タイル8群のコーナー部が切欠Cdを備えたダミータイルD8であるため、タイル8群のメンテナンス交換時には、ダミータイルD8の切欠Cdに指を掛けてダミータイルD8を剥がすことにより、剛直で重量のある珪藻土タイル8も順次1つずつ容易に取り剥がせ、珪藻土タイル8群の着脱作業が容易となる。
また、本発明の珪藻土タイル8は、図5に示す如く、薄金属板から成る箱体7aと板体7bとで、軽量、且つ剛性を備えたコア板7cを内封した補強板7の上面に、珪藻土タイル板8aを層着したものが好ましい。
この場合、コア板7cとしては木板を採用すれば、重量の増大を抑え、補強板7に、必要剛性と、取扱い易い厚みが付与出来る。
本発明の珪藻土タイル板8aは、北海道旭川市の鈴木産業(株)が「豊ヘルス(商品名)」として販売している、稚内層珪藻頁岩を焼成した調湿・消臭タイルであり、多孔質構造であるため、比重が小(約0.5)で強度が小さく、岩盤浴の如き、石の上に人体を横たえる利用には不向きな石材である。
本発明にあっては、強度の小さい珪藻土タイル板8aを剛性の大な補強板7で裏打ち積層して、タイル8として用いるため、珪藻土タイル8としての、取扱い上必要な、重量、剛性が確保出来、岩盤浴装置用タイルとしての取扱いが可能となる。
この場合、補強板7は、典型的には、剛性付与材としての木材板をコア材として内封した、ステンレス金属箱である。
従って、1枚の珪藻土タイル8は、軽量且つ剛性の大な補強板7の適切な利用によって、大きさが、取扱い容易な150〜210mmの正方形で、重さが、載置敷設に必要な1〜1.5kgと出来る。
そのため、遠赤外線放射機能には優れながら、岩盤浴用石材として不適当な珪藻土の焼成タイル板が、吸放湿性に優れた岩盤浴用床材として採用可能となり、優れた岩盤浴効果を奏し、吸放湿機能によって衛生環境の維持出来る、且つメンテナンスの容易な岩盤浴装置の提供が可能となる。
また、珪藻土タイル8は、図5(A)に示す如く、補強板7の上面と、珪藻土タイル板8a下面とをブチルゴム固着剤で弾性接着するのが好ましい。
この場合、珪藻土タイル板8aと金属製の補強板7とは線膨張率が異なるが、接着層がブチルゴムによる弾性接着層であるため、珪藻土タイル板8aと金属製の補強板7との膨張差をブチルゴム層が吸収し、珪藻土タイル板8aにクラックを生ずることは無く、且つ、ブチルゴムad層が補強板7との界面を完全に止水し、吸水した珪藻土タイル板8aによる補強板7の腐蝕を防止する。
従って、珪藻土タイル8は、珪藻土タイル板8aが、吸放湿性が大で、剛性が低いものであるが、岩盤浴用タイルとしての必要強度を保持し、耐久性を有するタイルとなる。
また、珪藻土タイル8は、大きさが150〜210mm正方形であり、重さが1〜1.5kgであるのが好ましい。
珪藻土タイル8は、図1に示す如く、金属板5上の着座域Z上に、単に隙間無く載置敷設するものであり、タイル8の交換や、金属板5の下面の熱源4のメンテナンスに際しては、人手で取り剥がし、持ち運ぶものである。
従って、タイル8の1枚の大きさが、一辺150〜210mmの正方形であれば、岩盤浴装置の着座域Zのサイズの変更、例えば縦方向の、3列敷設→4列敷設等の変更にも対応しやすく、且つ、重量が1枚当り1〜1.5kgであれば、人手による取扱いも容易となる。
また、本発明にあっては、断熱パネル2は、木材の、周側板2a,2b、上蓋板2c、下蓋板2dで箱型パネルに形成し、箱型パネル内に合成樹脂を注入発泡させるのが好ましい。
従って、断熱パネル2は、箱体内への発泡合成樹脂材の注入発泡によって所定形状の断熱パネルの形成が容易であって、熱源4からの下方への熱損失を阻止する本来の機能と共に、周側板がフレーム1への取付構造を提供し、上蓋板2cが熱源4の載置台を提供し、フレーム1への嵌合固定によって、組立て容易な構造でありながら、強固な台座Aの提供を可能とする。
本発明によれば、珪藻土タイル8は、多孔質構造による優れた調湿機能(湿度が60%以上になると急速に吸湿し、湿度が下がると放湿する吸放湿機能)を備えているため、岩盤浴での温浴による身体からの発汗によって、床表面、即ち珪藻土タイル表面、が濡れても、床表面(珪藻土タイル表面)が水分を吸収し、温浴終了後自然に放湿するため、床表面は常に乾燥状態が維持出来、カビの発生の抑制出来る、衛生的な岩盤浴装置となる。
そして、珪藻土タイル8の多孔質構造による吸放湿機能を維持するためには、珪藻土タイル8の定期的清掃が必要であるが、珪藻土タイル8群は、単に、タイル8を加熱する金属板上に載置敷設しているだけであるので、珪藻土タイル8群のメンテナンスが簡便に実施出来る。
しかも、金属板5を抑えている外枠6も着脱自在であると共に、熱源4を覆う金属板5も着脱自在であるため、熱源4のメンテナンスも簡便に実施出来、遠赤外線放射体としての珪藻土タイル8のメンテナンス容易性と相俟って、衛生的で、保守管理の容易な岩盤浴装置を提供する。
本発明の岩盤浴装置は、図1(A)に示す如く、テーブルタイプの台座Aを準備し、台座Aの上面には、四周を囲む上面枠F3を固定し、上面枠F3内には、熱源4としての面状発熱ヒーターを載置し、熱源上面には金属板5を上面枠F3に着脱自在に止着し、金属板5の長手方向両側縁上面に外枠6を着脱自在に止着して、金属板5上面の外枠6で囲まれた範囲を着座域Zとし、該着座域Z上に、遠赤外線放射用の珪藻土タイル8を隙間無く載置敷設するものであり、以下、1人浴用の岩盤浴装置の製作及び使用に就いて、図面に基づいて詳述する。
〔台座Aの準備(図2)〕
図2(A)は、台座Aの幅方向縦断側面図であり、図2(B)は、フレーム1と断熱パネル2の分解斜視図であり、図2(C)は、断熱パネル2の分解斜視図である。
フレーム1は木材製であって、図2(B)に示す如く、縦材1aと横材1bと脚1Pとを剛構造一体化したものであり、断面60mm×60mmで長さ375mmの脚1Pを、断面45mm×105mmで長さ880mmの横材1bの両側に固定して、横材1bの両側端に脚1Pを固定した門型フレーム材の一対を横フレーム材Fbとして準備する。
そして、図2(B)に示す如く、長手方向の両端の横フレーム材Fbに対して、断面形状が横材1bと同一の、厚さ45mm、幅105mmで、長さが1840mmの縦材1aを、慣用の接続用金具(図示せず)でねじ固定してフレーム1を準備する。
また、フレーム1に於いて、図2(B)に示す如く、両側の縦材1a間には、長さ方向中間にも、横材1bを補強用に固定しておく。
また、縦材1a及び横材1bの内面には、断熱パネル2嵌着用の添木1a´を固定してフレーム1を準備する。
断熱パネル2は、図2(B)に示す如く、フレーム1の、中間横材1bで仕切られた両側の空間内に嵌合止着するものであって、図2(C)は断熱パネルの分解斜視図である。
即ち、断熱パネル2は、図2(C)の如く、縦側板2aと横側板2bで形成した木枠の底面には底板2dを固定し、上面には上蓋板2cを張設して、木材板の箱型パネルを形成し、該箱型パネル内にウレタン樹脂を注入発泡させる。
尚、この場合、箱型パネルの中間部には中間補強板2b´を配置しておくと、十分な強度を備えた断熱パネル2が準備出来る。
そして、台座Aは、図2(B)の如く、予め準備したフレーム1に、別途準備した断熱パネル2の2枚を、それぞれ横材1b間に嵌合止着すれば、図2(A)に示す如く、断熱パネル2の上蓋板2cがフレーム1の上面と面一に形成出来、断熱パネル2が面一の上面S1を備えた台座となる。
〔着座域Zの準備(図3、図4)〕
着座域Zは、加熱により遠赤外線を放射する珪藻土タイル8を載置する平坦加熱面であり、図3は台座A上に金属板を載置する説明図であって、図3(A)は横方向縦断面図、図3(B)は分解斜視図である。
台座Aの上面には、両側に縦枠材3a(標準:15mm×45mm)を木ねじ(図示せず)で固定し、長手方向両端には横枠材3b(標準:15mm×45mm)を縦枠材3aに当接形態で、且つ、外枠を兼ねるように、幅を立てて止着し、幅を横にした縦枠材3aと幅を立てた横枠材3bとで、台座A上の外周に上面枠F3を配置する。
この場合、一方の横枠材3b内側面には、熱源収納枠4fを付設しておく。
そして、台座Aの上面S1上の、上面枠F3で囲まれたスペースには、それ自体は慣用の、下面に過昇温防止器及び温度ヒューズを備えた、1mm厚の電気式面状発熱ヒーターを熱源4として採用し、熱源4を熱源収納枠4fと接続配置する。
次いで、図3(A)の如く、熱伝導率が高く、水で腐蝕しないステンレス板で1mm厚の金属板5を、熱源4を覆う形態で上面枠F3に着脱自在に止着する。
この場合、木材の縦枠材3a側には、インサートナットを配置する慣用のジョイントシステムJsでねじ螺着すれば、反復着脱に耐えられる。
図4は、金属板5上への外枠6の配置説明図であって、図4(A)は横方向縦断面図、図4(B)は分解斜視図、図4(C)は外枠6の取付構造説明図である。
即ち、図4(B)に示す如く、床の長手方向両端の、外枠を兼ねるように取付けた横枠材3b間に、両側外枠6を金属板5の両側縁を抑えるように配置し、図4(C)に示す如く、外枠6に埋設したインサートナットn3への、横枠材3bのねじ孔h3を介した取付用ねじb3によるジョイントシステムJsで、上面枠F3の横枠材3bに着脱自在に止着する。
従って、図4(A)に示す如く、金属板5の上面の、両側の外枠6、及び長手方向前後の横枠材3bで囲まれた金属板露出域は着座域Zとなる。
尚、外枠6上の符号60は温度調節器である。
〔珪藻土タイルの準備(図5)〕
図5(A)は珪藻土タイル8の断面図であり、図5(B)は珪藻土タイルの分解斜視図である。
珪藻土タイル8は、図5(A)に示す如く、珪藻土タイル板8aと、補強板7との層着体である。
珪藻土タイル板8aは、北海道旭川市の鈴木産業株式会社が豊ヘルス(商品名)として販売している、稚内珪藻調湿、消臭タイルを採用する。
該豊ヘルス(商品名)は、内装壁材の調湿タイルであって、全く剛性が無く、人体の荷重で簡単に割れるため、補強する必要があり、且つ、載置状態で使用可能な重量も必要であるため、本発明にあっては、珪藻土タイル板8aとして厚さ10mm、一辺が210mmの正方形で準備し、補強板7として、厚さ1mmの金属板の箱体7aと、底板としての1mm厚の金属板7bとで、厚さ5.5mmの木板を剛性付与コア板として内封した、一辺が210mmの正方形平面形状で準備する。
次いで、補強板7の上面と珪藻土タイル板8aとを、ブチルゴム固着剤adで層着一体化して、珪藻土タイル8とする。
〔ダミータイル(図1)〕
ダミータイルD8は、珪藻土タイル8の取換えに際して、取り剥がし口を形成するためのものであって、珪藻土タイル8と形状同一で、質感の似たものである。
従って、ダミータイルD8は、架橋発泡ポリエチレンで、珪藻土タイル8と、同厚、同一大きさとし、1つの角隅のみに、切落としによる切欠Cdを、人の手指が2本掛かる程度に形成しておく。
また、ダミータイルD8の色彩も、珪藻土タイル8と識別可能とすれば、敷設交換の作業性が向上する。
〔岩盤浴装置の使用(図6)〕
図6(A)は岩盤浴装置の全体斜視図であり、図6(B)は使用状態平面図である。
岩盤浴装置は、図6(A)に示す如く、珪藻土タイル8を、加熱する金属板5の着座域Z上に隙間無く載置し、コーナー部にだけダミータイルD8を配置しておく。
そして、図6(B)の如く、利用者Mが装置上に横たわり、調節器60での調節の下に、熱源4を50〜60℃に設定して金属板5を加熱し、金属板5からの加熱によって、珪藻土タイル8は40〜42℃に温められ、珪藻土タイル8からの遠赤外線の放射によって、利用者は身体の全体が温められて発汗する
しかし、珪藻土タイル8は、湿度60%以上で急速に吸湿し、湿度が下がれば放湿する吸放湿機能を有するため、発汗による床面の濡れはタイル8に吸収され、利用者の不快感(ベタツキ)は最小限に抑制出来、温浴終了後は、岩盤浴装置の床面は、タイル8の放湿作用(調湿作用)によって乾燥状態となる。
従って、岩盤浴装置は、従来の岩盤浴装置で必須であった、利用者の温浴終了毎の、再使用のための清掃メンテナンス、が不要となる。
そして、定期的な岩盤浴装置のメンテナンスに際しては、珪藻土タイル8の取り剥がしは、着座域Zのコーナー部のダミータイルD8の取り剥がしで取り剥がし口が出来ることと、珪藻土タイル8自体の、大きさ及び重さ、が取扱い易いこととが相俟って容易となり、必要に応じて、外枠6の取り外しによって金属板5も取り外せ、熱源4の加熱システムのメンテナンスも簡便に実施出来、必要な保守管理は、簡便に実施出来る。
本発明装置の説明図であって、(A)は幅方向縦断面図、(B)は分解斜視図である。 台座の説明図であって、(A)は台座の幅方向縦断面図、(B)は台座の分解斜視図、(C)は断熱パネルの分解斜視図である。 製作説明図であって、(A)は、金属板をセットした状態の幅方向縦断面図、(B)は(A)の分解斜視図である。 本発明の着座域形成状態の説明図であって、(A)は幅方向の縦断面図、(B)は分解斜視図、(C)は取付構造説明斜視図である。 珪藻土タイルの説明図であって、(A)は縦断面図、(B)は分解斜視図である。 本発明の使用説明図であって、(A)は装置の全体斜視図、(B)は使用平面図である。 従来例1の説明図であって、(A)は、構造断面図、(B)は温水配管図である。 従来例2の説明図であって、(A)は装置平面図、(B)は天照板ユニット斜視図、(C)は天照板ユニットの製作図である。
符号の説明
1 フレーム
1a 縦材
1b 横材
1a´,1b´ 添木
1P 脚
2 断熱パネル
2a 縦側板(周側板)
2b 横側板(周側板)
2b´ 中間補強板
2c 上蓋板
2d 底板(下蓋板)
2e 発泡樹脂
3a 縦枠材
3b 横枠材
4 熱源(面状ヒーター)
4f 熱源収納枠
5 金属板
6 外枠
60 温度調節器(調節器)
7 補強板
7a 箱体
7b 板体(金属板)
7c コア板(コア層)
8 珪藻土タイル
8a 珪藻土タイル板
A 台座
ad ブチルゴム固着剤
Cd 切欠
D8 ダミータイル
F3 上面枠
Fb 横フレーム材
Js ジョイントシステム
M 利用者
S1 台座上面
Z 着座域

Claims (7)

  1. 断熱パネル(2)を上面に敷設した台座(A)の上面(S1)の外周に、縦枠材(3a)と横枠材(3b)とから成る上面枠(F3)を固定し、上面枠(F3)内で台座上面(S1)上に熱源(4)を載置し、熱源(4)を覆う形態で金属板(5)を上面枠(F3)上に着脱可能に止着し、金属板(5)上の両側縁に外枠(6)を着脱自在に止着して着座域(Z)を形成し、該着座域(Z)に複数枚の珪藻土タイル(8)を載置付設した岩盤浴装置。
  2. 着座域(Z)では、縦横列に複数の珪藻土タイル(8)を隙間無く敷設すると共に、コーナー部には、防水性、弾性に優れたダミータイル(D8)を敷設した、請求項1の岩盤浴装置。
  3. ダミータイル(D8)は、外側角隅に手掛用の切欠(Cd)を備えている、請求項2の岩盤浴装置。
  4. 珪藻土タイル(8)は、薄金属板から成る箱体(7a)と板体(7b)とで、軽量、且つ剛性を備えたコア板(7c)を内封した補強板(7)の上面に、珪藻土タイル板(8a)を層着した、請求項1乃至3のいずれか1項の岩盤浴装置。
  5. 補強板(7)の上面と、珪藻土タイル板(8a)下面とをブチルゴム固着剤で弾性接着した、請求項4の岩盤浴装置。
  6. 珪藻土タイル(8)は、大きさが150〜210mm正方形であり、重さが1〜1.5kgである、請求項1乃至5のいずれか1項の岩盤浴装置。
  7. 断熱パネル(2)は、木材の周側板(2a,2b)、上蓋板(2c)、下蓋板(2d)で箱型パネルに形成し、箱型パネル内に合成樹脂を注入発泡させた、請求項1乃至6のいずれか1項の岩盤浴装置。
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