JP2009095445A - 岩盤浴装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フレーム1に断熱パネル2を嵌合止着して台座Aを構成し、台座Aの平坦上面S1の外周に、縦枠材3aと横枠材3bとから成る上面枠F3を固定し、上面枠F3内で台座上面S1上に熱源4を載置し、熱源4を覆う形態で、金属板5を上面枠F3上に着脱可能に止着し、金属板5上の両側縁に外枠6を着脱自在に止着して着座域Zを形成し、該着座域Zに複数枚の珪藻土タイル8を載置し、珪藻土タイル8の取り剥がし、外枠6の取り外し及び金属板5の取り外しを可能とした岩盤浴装置。
【選択図】 図1
Description
図7は、特許文献1として挙げた従来例1の岩盤浴装置であって、図7(A)は岩盤浴装置の構造断面図であり、図7(B)は温水配管図である。
即ち、従来例2(図8)は、図8(C)に示す如く、底型枠と四周の側型枠とで形成した型枠内に天照石板を配置し、竹炭片や天照石粉破砕片を混入したコンクリートモルタルを型内に流し込んで製造した、図8(B)に示す天照石板ユニットを、図8(A)に示す如く、加熱手段を備えた枠体内に配置敷設し、身体を天照石板ユニット面上に横たえて岩盤浴するものである。
また、岩盤浴者の着用衣も、砂利、炭片混合層の付着で汚れるため、衛生面からも、着心地の面からも、岩盤浴の都度、着衣も用意する必要がある。
本発明は、これら従来例の問題点を、一挙に解決、又は改善するものであって、岩盤浴床が、常時衛生的な状態と出来、且つ補修メンテナンスにも優れた岩盤浴装置を提供するものである。
また、熱源4は、上面を覆う金属板5を所定温度に加熱維持出来れば良く、典型的には、サーモスタットを備えた面ヒーターである。
そのため、本発明の「珪藻土タイル」は、珪藻土タイル板に、剛性板材を裏打ちしたものを意味し、典型的には、図5に示す如く、剛性の木板を金属箱体に封入した補強板7を珪藻土タイル板8aの裏面に層着したものである。
しかも、金属板5の側縁を抑えている外枠6が着脱可能であり、金属板5も着脱可能であるため、必要に応じて、金属板5を取り外すことにより、熱源4のメンテナンスも容易となり、本発明の岩盤浴装置は、衛生面、機能面での最善の状態の維持管理が、簡単な作業によって容易に出来る。
この場合、ダミータイルD8は、珪藻土タイル8と質感の近似の合成樹脂製品、ゴム製品等で形成するのが好ましく、典型的には、珪藻土タイル8と同サイズの架橋発泡ポリエチレン樹脂板であり、架橋発泡ポリエチレン板製のダミータイルD8は、その変形性によって人手による取り外しが容易である。
尚、ダミータイルD8の配置コーナー部は、図6(B)に示す如く、使用者に影響の生じない足の外側、又は頭の外側等の全部又は一部で良い。
この場合、切欠Cdは、手の指先が掛かる形態であれば良く、典型的には角隅を切落としただけである。
従って、着座域Z上に、隙間無く敷設した珪藻土タイル8群のコーナー部が切欠Cdを備えたダミータイルD8であるため、タイル8群のメンテナンス交換時には、ダミータイルD8の切欠Cdに指を掛けてダミータイルD8を剥がすことにより、剛直で重量のある珪藻土タイル8も順次1つずつ容易に取り剥がせ、珪藻土タイル8群の着脱作業が容易となる。
この場合、コア板7cとしては木板を採用すれば、重量の増大を抑え、補強板7に、必要剛性と、取扱い易い厚みが付与出来る。
本発明の珪藻土タイル板8aは、北海道旭川市の鈴木産業(株)が「豊ヘルス(商品名)」として販売している、稚内層珪藻頁岩を焼成した調湿・消臭タイルであり、多孔質構造であるため、比重が小(約0.5)で強度が小さく、岩盤浴の如き、石の上に人体を横たえる利用には不向きな石材である。
本発明にあっては、強度の小さい珪藻土タイル板8aを剛性の大な補強板7で裏打ち積層して、タイル8として用いるため、珪藻土タイル8としての、取扱い上必要な、重量、剛性が確保出来、岩盤浴装置用タイルとしての取扱いが可能となる。
従って、1枚の珪藻土タイル8は、軽量且つ剛性の大な補強板7の適切な利用によって、大きさが、取扱い容易な150〜210mmの正方形で、重さが、載置敷設に必要な1〜1.5kgと出来る。
そのため、遠赤外線放射機能には優れながら、岩盤浴用石材として不適当な珪藻土の焼成タイル板が、吸放湿性に優れた岩盤浴用床材として採用可能となり、優れた岩盤浴効果を奏し、吸放湿機能によって衛生環境の維持出来る、且つメンテナンスの容易な岩盤浴装置の提供が可能となる。
この場合、珪藻土タイル板8aと金属製の補強板7とは線膨張率が異なるが、接着層がブチルゴムによる弾性接着層であるため、珪藻土タイル板8aと金属製の補強板7との膨張差をブチルゴム層が吸収し、珪藻土タイル板8aにクラックを生ずることは無く、且つ、ブチルゴムad層が補強板7との界面を完全に止水し、吸水した珪藻土タイル板8aによる補強板7の腐蝕を防止する。
従って、珪藻土タイル8は、珪藻土タイル板8aが、吸放湿性が大で、剛性が低いものであるが、岩盤浴用タイルとしての必要強度を保持し、耐久性を有するタイルとなる。
珪藻土タイル8は、図1に示す如く、金属板5上の着座域Z上に、単に隙間無く載置敷設するものであり、タイル8の交換や、金属板5の下面の熱源4のメンテナンスに際しては、人手で取り剥がし、持ち運ぶものである。
従って、タイル8の1枚の大きさが、一辺150〜210mmの正方形であれば、岩盤浴装置の着座域Zのサイズの変更、例えば縦方向の、3列敷設→4列敷設等の変更にも対応しやすく、且つ、重量が1枚当り1〜1.5kgであれば、人手による取扱いも容易となる。
従って、断熱パネル2は、箱体内への発泡合成樹脂材の注入発泡によって所定形状の断熱パネルの形成が容易であって、熱源4からの下方への熱損失を阻止する本来の機能と共に、周側板がフレーム1への取付構造を提供し、上蓋板2cが熱源4の載置台を提供し、フレーム1への嵌合固定によって、組立て容易な構造でありながら、強固な台座Aの提供を可能とする。
しかも、金属板5を抑えている外枠6も着脱自在であると共に、熱源4を覆う金属板5も着脱自在であるため、熱源4のメンテナンスも簡便に実施出来、遠赤外線放射体としての珪藻土タイル8のメンテナンス容易性と相俟って、衛生的で、保守管理の容易な岩盤浴装置を提供する。
図2(A)は、台座Aの幅方向縦断側面図であり、図2(B)は、フレーム1と断熱パネル2の分解斜視図であり、図2(C)は、断熱パネル2の分解斜視図である。
フレーム1は木材製であって、図2(B)に示す如く、縦材1aと横材1bと脚1Pとを剛構造一体化したものであり、断面60mm×60mmで長さ375mmの脚1Pを、断面45mm×105mmで長さ880mmの横材1bの両側に固定して、横材1bの両側端に脚1Pを固定した門型フレーム材の一対を横フレーム材Fbとして準備する。
また、フレーム1に於いて、図2(B)に示す如く、両側の縦材1a間には、長さ方向中間にも、横材1bを補強用に固定しておく。
また、縦材1a及び横材1bの内面には、断熱パネル2嵌着用の添木1a´を固定してフレーム1を準備する。
即ち、断熱パネル2は、図2(C)の如く、縦側板2aと横側板2bで形成した木枠の底面には底板2dを固定し、上面には上蓋板2cを張設して、木材板の箱型パネルを形成し、該箱型パネル内にウレタン樹脂を注入発泡させる。
そして、台座Aは、図2(B)の如く、予め準備したフレーム1に、別途準備した断熱パネル2の2枚を、それぞれ横材1b間に嵌合止着すれば、図2(A)に示す如く、断熱パネル2の上蓋板2cがフレーム1の上面と面一に形成出来、断熱パネル2が面一の上面S1を備えた台座となる。
着座域Zは、加熱により遠赤外線を放射する珪藻土タイル8を載置する平坦加熱面であり、図3は台座A上に金属板を載置する説明図であって、図3(A)は横方向縦断面図、図3(B)は分解斜視図である。
台座Aの上面には、両側に縦枠材3a(標準:15mm×45mm)を木ねじ(図示せず)で固定し、長手方向両端には横枠材3b(標準:15mm×45mm)を縦枠材3aに当接形態で、且つ、外枠を兼ねるように、幅を立てて止着し、幅を横にした縦枠材3aと幅を立てた横枠材3bとで、台座A上の外周に上面枠F3を配置する。
この場合、一方の横枠材3b内側面には、熱源収納枠4fを付設しておく。
次いで、図3(A)の如く、熱伝導率が高く、水で腐蝕しないステンレス板で1mm厚の金属板5を、熱源4を覆う形態で上面枠F3に着脱自在に止着する。
この場合、木材の縦枠材3a側には、インサートナットを配置する慣用のジョイントシステムJsでねじ螺着すれば、反復着脱に耐えられる。
即ち、図4(B)に示す如く、床の長手方向両端の、外枠を兼ねるように取付けた横枠材3b間に、両側外枠6を金属板5の両側縁を抑えるように配置し、図4(C)に示す如く、外枠6に埋設したインサートナットn3への、横枠材3bのねじ孔h3を介した取付用ねじb3によるジョイントシステムJsで、上面枠F3の横枠材3bに着脱自在に止着する。
従って、図4(A)に示す如く、金属板5の上面の、両側の外枠6、及び長手方向前後の横枠材3bで囲まれた金属板露出域は着座域Zとなる。
尚、外枠6上の符号60は温度調節器である。
図5(A)は珪藻土タイル8の断面図であり、図5(B)は珪藻土タイルの分解斜視図である。
珪藻土タイル8は、図5(A)に示す如く、珪藻土タイル板8aと、補強板7との層着体である。
珪藻土タイル板8aは、北海道旭川市の鈴木産業株式会社が豊ヘルス(商品名)として販売している、稚内珪藻調湿、消臭タイルを採用する。
該豊ヘルス(商品名)は、内装壁材の調湿タイルであって、全く剛性が無く、人体の荷重で簡単に割れるため、補強する必要があり、且つ、載置状態で使用可能な重量も必要であるため、本発明にあっては、珪藻土タイル板8aとして厚さ10mm、一辺が210mmの正方形で準備し、補強板7として、厚さ1mmの金属板の箱体7aと、底板としての1mm厚の金属板7bとで、厚さ5.5mmの木板を剛性付与コア板として内封した、一辺が210mmの正方形平面形状で準備する。
次いで、補強板7の上面と珪藻土タイル板8aとを、ブチルゴム固着剤adで層着一体化して、珪藻土タイル8とする。
ダミータイルD8は、珪藻土タイル8の取換えに際して、取り剥がし口を形成するためのものであって、珪藻土タイル8と形状同一で、質感の似たものである。
従って、ダミータイルD8は、架橋発泡ポリエチレンで、珪藻土タイル8と、同厚、同一大きさとし、1つの角隅のみに、切落としによる切欠Cdを、人の手指が2本掛かる程度に形成しておく。
また、ダミータイルD8の色彩も、珪藻土タイル8と識別可能とすれば、敷設交換の作業性が向上する。
図6(A)は岩盤浴装置の全体斜視図であり、図6(B)は使用状態平面図である。
岩盤浴装置は、図6(A)に示す如く、珪藻土タイル8を、加熱する金属板5の着座域Z上に隙間無く載置し、コーナー部にだけダミータイルD8を配置しておく。
そして、図6(B)の如く、利用者Mが装置上に横たわり、調節器60での調節の下に、熱源4を50〜60℃に設定して金属板5を加熱し、金属板5からの加熱によって、珪藻土タイル8は40〜42℃に温められ、珪藻土タイル8からの遠赤外線の放射によって、利用者は身体の全体が温められて発汗する
しかし、珪藻土タイル8は、湿度60%以上で急速に吸湿し、湿度が下がれば放湿する吸放湿機能を有するため、発汗による床面の濡れはタイル8に吸収され、利用者の不快感(ベタツキ)は最小限に抑制出来、温浴終了後は、岩盤浴装置の床面は、タイル8の放湿作用(調湿作用)によって乾燥状態となる。
そして、定期的な岩盤浴装置のメンテナンスに際しては、珪藻土タイル8の取り剥がしは、着座域Zのコーナー部のダミータイルD8の取り剥がしで取り剥がし口が出来ることと、珪藻土タイル8自体の、大きさ及び重さ、が取扱い易いこととが相俟って容易となり、必要に応じて、外枠6の取り外しによって金属板5も取り外せ、熱源4の加熱システムのメンテナンスも簡便に実施出来、必要な保守管理は、簡便に実施出来る。
1a 縦材
1b 横材
1a´,1b´ 添木
1P 脚
2 断熱パネル
2a 縦側板(周側板)
2b 横側板(周側板)
2b´ 中間補強板
2c 上蓋板
2d 底板(下蓋板)
2e 発泡樹脂
3a 縦枠材
3b 横枠材
4 熱源(面状ヒーター)
4f 熱源収納枠
5 金属板
6 外枠
60 温度調節器(調節器)
7 補強板
7a 箱体
7b 板体(金属板)
7c コア板(コア層)
8 珪藻土タイル
8a 珪藻土タイル板
A 台座
ad ブチルゴム固着剤
Cd 切欠
D8 ダミータイル
F3 上面枠
Fb 横フレーム材
Js ジョイントシステム
M 利用者
S1 台座上面
Z 着座域
Claims (7)
- 断熱パネル(2)を上面に敷設した台座(A)の上面(S1)の外周に、縦枠材(3a)と横枠材(3b)とから成る上面枠(F3)を固定し、上面枠(F3)内で台座上面(S1)上に熱源(4)を載置し、熱源(4)を覆う形態で金属板(5)を上面枠(F3)上に着脱可能に止着し、金属板(5)上の両側縁に外枠(6)を着脱自在に止着して着座域(Z)を形成し、該着座域(Z)に複数枚の珪藻土タイル(8)を載置付設した岩盤浴装置。
- 着座域(Z)では、縦横列に複数の珪藻土タイル(8)を隙間無く敷設すると共に、コーナー部には、防水性、弾性に優れたダミータイル(D8)を敷設した、請求項1の岩盤浴装置。
- ダミータイル(D8)は、外側角隅に手掛用の切欠(Cd)を備えている、請求項2の岩盤浴装置。
- 珪藻土タイル(8)は、薄金属板から成る箱体(7a)と板体(7b)とで、軽量、且つ剛性を備えたコア板(7c)を内封した補強板(7)の上面に、珪藻土タイル板(8a)を層着した、請求項1乃至3のいずれか1項の岩盤浴装置。
- 補強板(7)の上面と、珪藻土タイル板(8a)下面とをブチルゴム固着剤で弾性接着した、請求項4の岩盤浴装置。
- 珪藻土タイル(8)は、大きさが150〜210mm正方形であり、重さが1〜1.5kgである、請求項1乃至5のいずれか1項の岩盤浴装置。
- 断熱パネル(2)は、木材の周側板(2a,2b)、上蓋板(2c)、下蓋板(2d)で箱型パネルに形成し、箱型パネル内に合成樹脂を注入発泡させた、請求項1乃至6のいずれか1項の岩盤浴装置。
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